【解決手段】第1基台11は、第1扉体13のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定されるので、両側扉体23及び第1扉体13の移動によって、第1基台11に妨げられることなく、両側扉体23,23の間に乗降用の開口を形成できる。第1扉体13は、第1軌道部材15のレール方向長さの分だけ両側扉体23,23の間を往復移動するので、第1扉体13と両側扉体23との間に形成される乗降用の開口位置を可変にできる。第1扉体13があるので、開口を形成するときの両側扉体23及び第1扉体13の個々の移動量を小さくできる。よって、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防ぎつつ開口位置を可変にできる。
前記2つの両側扉体は、プラットホーム上に立設された所定のレール方向長さを有する固定柵の軌道側に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の可動式ホーム柵。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1に開示される技術では、一対の戸袋の間隔を大きくするにつれて扉体のレール方向長さが大きくなるので、扉体の開閉に要する時間が長くなるという問題がある。扉体の開閉に要する時間を短縮するため、一対の戸袋の間隔を狭くすると、乗降口の位置の異なる列車がプラットホームに入線した場合に、扉体によって形成される乗降用の開口位置を列車の乗降口に合致させられない(乗客がスムーズに乗降できない)可能性がある。
【0005】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防ぎつつ開口位置を可変にできる可動式ホーム柵を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために請求項1記載の可動式ホーム柵は、プラットホーム上の軌道側に配置されるものにおいて、所定のレール方向長さを有しレール方向に所定の間隔をあけて往復移動可能に構成される2つの両側扉体と、その2つの両側扉体の間のレール方向に並設される第1扉体と、その第1扉体のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定されると共に、前記両側扉体の間のプラットホーム上に立設される第1基台と、その第1基台に固定される第1ガイド部材と、その第1ガイド部材に係合して移動自在に支持されると共に前記第1扉体に固定されレール方向に延設される第1軌道部材と、その第1軌道部材を前記第1ガイド部材に支持させた状態で前記第1基台に対して前記第1扉体をレール方向に往復移動させる第1駆動装置とを備えている。
【0007】
請求項2記載の可動式ホーム柵は、請求項1記載の可動式ホーム柵において、前記第1扉体は、レール方向長さが、プラットホームに入線する列車の隣り合う乗降口の間隔より短く設定されている。
【0008】
請求項3記載の可動式ホーム柵は、請求項1又は2に記載の可動式ホーム柵において、前記2つの両側扉体のいずれか一方および前記第1扉体の間のレール方向に並設される第2扉体と、その第2扉体のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定されると共に、前記両側扉体の間のプラットホーム上に立設される第2基台と、その第2基台に固定される第2ガイド部材と、その第2ガイド部材に係合して移動自在に支持されると共に前記第2扉体に固定されレール方向に延設される第2軌道部材と、その第2軌道部材を前記第2ガイド部材に支持させた状態で前記第2基台に対して前記第2扉体をレール方向に往復移動させる第2駆動装置とを備え、前記第2扉体のレール方向長さは、プラットホームに入線する列車の隣り合う乗降口の間隔より短く設定されている。
【0009】
請求項4記載の可動式ホーム柵は、請求項1から3のいずれかに記載の可動式ホーム柵において、前記第1扉体の前記第1軌道部材より上方位置に枕木方向の一端縁が固定される一方、枕木方向の他端縁側が前記第1扉体から枕木方向に突出される庇部を備え、その庇部は、前記第1軌道部材の上方にレール方向に亘って位置する。
【0010】
請求項5記載の可動式ホーム柵は、請求項1から4のいずれかに記載の可動式ホーム柵において、前記2つの両側扉体は、プラットホーム上に立設された所定のレール方向長さを有する固定柵の軌道側に配置される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の可動式ホーム柵によれば、所定のレール方向長さを有する2つの両側扉体が、レール方向に所定の間隔をあけて往復移動可能に構成される。その2つの両側扉体の間のレール方向に第1扉体が並設され、軌道側のプラットホーム上に配置される。両側扉体の間のプラットホーム上に第1基台が立設され、第1基台に第1ガイド部材が固定される。第1ガイド部材に係合して移動自在に支持される第1軌道部材が、レール方向に延設され第1扉体に固定される。第1駆動装置により、第1軌道部材を第1ガイド部材に支持させた状態で、第1基台に対して第1扉体がレール方向に往復移動される。
【0012】
第1基台は、第1扉体のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定されるので、2つの両側扉体および第1扉体をそれぞれ移動させることによって、第1基台に妨げられることなく、2つの両側扉体の間に乗降用の開口を形成できる。第1扉体は、第1軌道部材のレール方向長さの分だけ2つの両側扉体の間を往復移動するので、第1扉体と両側扉体との間に形成される乗降用の開口位置を可変にできる。2つの両側扉体および第1扉体の移動によって乗降用の開口が形成されるので、第1扉体がない場合と比較して、開口を形成するときの2つの両側扉体および第1扉体の個々の移動量を小さくできる。その結果、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防止できる。よって、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防ぎつつ開口位置を可変にできる効果がある。
【0013】
請求項2記載の可動式ホーム柵によれば、第1扉体は、プラットホームに入線する列車の隣り合う乗降口の間隔よりレール方向長さが短く設定される。そのため、プラットホームに入線する列車の基準停止位置と実際の停止位置とに誤差が生じた場合に、その誤差に応じて第1扉体を移動させると共に、その第1扉体と間隔をあけて両側扉体を移動させることで、列車の乗降口の位置に合致した開口を第1扉体の両側に設けることができる。これにより請求項1の効果に加え、列車の基準停止位置と実際の停止位置との誤差を、2つの両側扉体および第1扉体により吸収できる効果がある。
【0014】
請求項3記載の可動式ホーム柵によれば、2つの両側扉体のいずれか一方および第1扉体の間のレール方向に第2扉体が並設され、両側扉体の間のプラットホーム上に第2基台が立設される。第2基台は、第2扉体のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定され、第2ガイド部材が固定される。その第2ガイド部材に係合して第2軌道部材が移動自在に支持され、第2軌道部材は、第2扉体に固定されレール方向に延設される。第2駆動装置により、第2軌道部材が第2ガイド部材に支持された状態で第2基台に対して第2扉体がレール方向に往復移動される。
【0015】
第2基台は、第2扉体のレール方向長さよりレール方向長さが短く設定されるので、第2基台に妨げられることなく、2つの両側扉体のいずれか一方と第2扉体との間や、第1扉体と第2扉体との間に乗降用の開口を形成できる。第2扉体は、第2軌道部材のレール方向長さの分だけレール方向に往復移動するので、第2扉体によって形成される乗降用の開口位置を可変にできる。第2扉体等の移動によって乗降用の開口が形成されるので、第2扉体がない場合と比較して、開口を形成するときの第2扉体等の個々の移動量を小さくできる。その結果、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防止できる。よって、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防ぎつつ開口位置を可変にできる効果がある。
【0016】
また、第2扉体のレール方向長さは、プラットホームに入線する列車の隣り合う乗降口の間隔より短く設定されているので、第2扉体を移動させることで第2扉体の両側に乗降用の開口を設けることができる。その結果、請求項1又は2の効果に加え、第2扉体によって開口位置を可変にする自由度を向上できる効果がある。
【0017】
請求項4記載の可動式ホーム柵によれば、庇部は、第1扉体の第1軌道部材より上方位置に枕木方向の一端縁が固定される一方、枕木方向の他端縁側が第1扉体から枕木方向に突出される。庇部は第1軌道部材の上方にレール方向に亘って位置するので、庇部によって第1軌道部材のレール方向に亘って日差しや雨水等を遮ることができ、請求項1から3のいずれかの効果に加え、第1軌道部材および第1ガイド部材を日差しや雨水等から保護できる効果がある。
【0018】
請求項5記載の可動式ホーム柵によれば、2つの両側扉体は、プラットホーム上に立設された所定のレール方向長さを有する固定柵の軌道側に配置される。固定柵とプラットホームの軌道側縁部との間のスペースに両側扉体が配置されるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、両側扉体によってプラットホームが狭くなることを防止できる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1から
図3を参照して、本発明の第1実施の形態における可動式ホーム柵1について説明する。まず、
図1を参照して可動式ホーム柵1の全体構成について説明する。
図1(a)はプラットホーム30側から視た第1実施の形態における可動式ホーム柵1の正面図であり、
図1(b)は乗降口36,37の位置の異なる列車に対応して移動した可動式ホーム柵1をプラットホーム30側から視た可動式ホーム柵1の正面図である。
【0021】
図1(a)に示すように、可動式ホーム柵1は、プラットホーム30の軌道側縁部近くに設置される第1扉装置10と、第1扉装置10のレール方向(
図1(a)左右方向)両側に所定の間隔をあけて設置される一対の両側扉装置20とを備えている。第1扉装置10及び両側扉装置20は、プラットホーム30に停止した列車の乗降口33,34を開閉する乗降ドア33a,34aの開閉動作に応じて作動される。本実施の形態では、両側扉装置20は、パイプ材により形成された既設の固定柵31の軌道側(
図1(a)紙面奥側)に設置される。
【0022】
第1扉装置10は、レール方向に間隔をあけて設置された固定柵31,31から略等しい距離にあるプラットホーム30上に立設される第1基台11と、第1基台11に支持されて軌道と平行に配置される第1扉体13とを備えている。第1扉体13は、レール方向(
図1(a)左右方向)長さが、第1基台11のレール方向長さより大きく、且つ、列車32の隣り合う乗降口33,34の間隔Sより大きく設定されている。また、第1基台11は第1扉体13に対して軌道側(
図1(a)紙面奥側)に配置されているので、第1扉体13に遮られて、プラットホーム30上の乗降客に第1基台11をほとんど視認されないようにできる(第1基台11の根本しか視認できなくできる)。
【0023】
第1扉体13は、正面視が矩形状に形成された複数の透孔13aが、厚さ方向に貫通して第1扉体13の上部側に設けられている。透孔13aを設ける分だけ第1扉体13を軽量化できる。透孔13aには合成樹脂製やガラス製などの透明なパネルが装着される。
【0024】
次に
図2及び
図3を参照して第1扉装置10について説明する。
図2は
図1(a)のII−II線における第1扉装置10の断面図であり、
図3は軌道側から視た可動式ホーム柵1の背面図である。なお、
図2では、第1扉装置10のレール方向(
図2紙面垂直方向)両側に設置される両側扉装置20(
図1(a)参照)に対して、軌道の反対側(
図2右側)に立設される固定柵31を併せて図示する。
【0025】
図2に示すように、第1扉装置10は、プラットホーム30の軌道側縁部に立設された第1基台11と、第1基台11の上端側のレール方向両端に固定された一対の第1ガイド部材12と、第1基台11に支持されてレール方向に往復移動可能に構成される第1扉体13とを備えている。
【0026】
第1扉体13は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製のトラス構造を有する3枚の中空押出形材を上下に連結して形成され、第1基台11に対してプラットホーム30奥側(
図2右側)に配置される。各中空押出形材は、押出方向を第1扉体13の開閉方向に対して平行に、且つ、押出幅方向を鉛直方向に向けて配置される。第1扉体13を中空押出形材で形成することにより、強度を確保しつつ軽量化を図ることができる。そのため、第1扉体13のレール方向寸法が大きくなっても、第1扉体13を第1基台11に片持ち状態で支持させることができる。
【0027】
第1扉体13は、軌道側(
図2左側)に向かって突出する板状の支持部材14が、軌道側側面にレール方向(
図2紙面垂直方向)に沿って溶接等によって固着される。支持部材14は、突条状の第1軌道部材15が、レール方向(
図2紙面垂直方向)に沿ってボルトによって下面に締結固定される。第1軌道部材15は、第1ガイド部材12に係合される棒状の部材であり、鋼材等によって第1扉体13のレール方向長さと略同一の長さに形成される。第1ガイド部材12及び第1軌道部材15によりリニア軸受が構成され、第1ガイド部材12に対して第1軌道部材15が摺動する。
【0028】
第1扉体13は、第1軌道部材15の上方にレール方向(
図2紙面垂直方向)に亘って庇部16が設けられる。庇部16は、長尺の薄板状の部材により構成され、第1軌道部材15より上方位置に枕木方向(
図2左右方向)の一端縁が固定され、枕木方向の他端縁が第1扉体13から軌道側(
図2左側)に突出される。庇部16は、枕木方向の一端縁から他端縁に向かうにつれ下降傾斜するように配置され、枕木方向の他端縁は、第1ガイド部材12、支持部材14及び第1軌道部材15より軌道側に張り出している。庇部16によって、第1軌道部材15のレール方向に亘って日差しや雨水等を遮ることができるので、第1軌道部材15及び第1ガイド部材12を日差しや雨水等から保護できる。また、庇部16は軌道側に向かって上面が下降傾斜しているので、雨水等を軌道側に流下させることができる。庇部16は、軌道側の他端縁に背面パネル17が下方に向かって連設される。
【0029】
図3に示すように背面パネル17は、複数枚をレール方向に並設することでレール方向長さが庇部16のレール方向長さと同一に設定される板状の部材であり、上端が支持部材14(
図2参照)の軌道側端面に固着され、第1基台11の軌道側に配置される。背面パネル17は下端縁が第1ガイド部材12及び第1軌道部材15の下方に位置するので、背面パネル17で第1基台11の背面側(軌道側)を覆い、第1基台11の上部側、第1ガイド部材12及び第1軌道部材15を軌道側から視認不能にできる。また、庇部16及び背面パネル17により第1ガイド部材12及び第1軌道部材15が覆われるので、第1ガイド部材12及び第1軌道部材15の摺動面に異物等が噛み込むことを防ぐことができると共に、第1ガイド部材12に塗布された潤滑剤(グリス)の油膜切れを抑制できる。
【0030】
図2に戻って説明する。第1基台11は、第1扉体13及び背面パネル17に挟まれた空間内に電気モータ等の第1駆動装置18が固設される。第1駆動装置18は、プーリ及びタイミングベルト等の公知の動力伝達機構(図示せず)を介して第1扉体13をレール方向に往復移動させるための駆動源である。なお、動力伝達機構は、プーリ及びタイミングベルト等の他、ラック及びピニオン等を採用することは当然可能である。この場合、レール方向に沿って第1扉体13にラックを設け、そのラックに噛合するピニオンが第1駆動装置18により回動される。
【0031】
図1(a)に戻って説明する。第1扉体13は、第1基台11に固設された第1駆動装置18の高さに対応する位置に、厚さ方向に貫通する開口部13bが形成されている。開口部13bは、開閉可能な蓋部材13cで覆われている。第1駆動装置18のメンテナンスを行う場合には、蓋部材13cを開けた後、第1扉体13をレール方向に移動させて、開口部13bを第1駆動装置18の位置に合致させる。プラットホーム30上から開口部13bを通して第1駆動装置18のメンテナンスを行うことができるので、軌道側から第1駆動装置18のメンテナンスを行う場合と比較して、安全性を向上できる。
【0032】
次に、
図1(a)及び
図3を参照して両側扉装置20について説明する。
図1(a)に示すように両側扉装置20は、基台21と、基台21に支持された両側扉体23とを備えて構成されている。両側扉装置20は、基台21、両側扉体23、軌道部材25、庇部26及び背面パネル27のレール方向(
図1(a)左右方向)長さが、第1扉装置10のレール方向長さより大きく設定される以外は、第1扉装置10と同一に構成される。よって、第1扉装置10と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
【0033】
本実施の形態では、両側扉体23はアルミニウム合金製の中空押出形材により形成される。また、両側扉装置20の基台21は、第1扉装置10の第1基台11と同一に構成され、固定柵31のレール方向内側端部の軌道側のプラットホーム30上に立設される。プラットホーム30上に立設された固定柵31とプラットホーム30の軌道側縁部との間のスペースに両側扉体23が配置されるので、両側扉体23(両側扉装置20)によってプラットホーム30が狭くなることや、基台21が乗降客の通行の妨げになることを防止できる。また、両側扉体23が固定柵31の軌道側に配置されるので、両側扉体23と乗降客との接触を生じ難くできる。
【0034】
図3に示すように両側扉体23は、正面視が矩形状に形成された複数の透孔23aが、厚さ方向に貫通して両側扉体23の上部側に設けられる。両側扉体23の軌道側背面に棒状の軌道部材25が設けられ、基台21に固定されるガイド部材(図示せず)に係合される。軌道部材25及びガイド部材によりリニア軸受が構成され、ガイド部材に対して軌道部材25が摺動する。基台21に設けられた電気モータ等の第1駆動装置18(駆動装置)を駆動させることにより、基台21に対して両側扉体23を移動させることができる。両側扉体23は、レール方向端面が、第1扉体13のレール方向端面に当接可能なレール方向長さに設定されている。
【0035】
軌道部材25の上方にレール方向(
図3左右方向)に亘って庇部26が設けられ、庇部26の軌道側端部に背面パネル27が下方に向かって連設される。背面パネル27は、複数枚をレール方向に並設することでレール方向長さが庇部26のレール方向長さと同一に設定される。
【0036】
図1(a)及び
図1(b)を参照して、可動式ホーム柵1の動作について説明する。
図1(b)は乗降口36,37の位置の異なる列車35に対応して移動した可動式ホーム柵1をプラットホーム30側から視た可動式ホーム柵1の正面図である。可動式ホーム柵1は、プラットホーム30に列車32が入線していないときには、両側扉体23,23をそれぞれレール方向内側に移動させることにより両側扉体23,23と第1扉体13とを突き合わせ、閉状態に維持される。
【0037】
図1(a)に示すように、プラットホーム30に列車32が入線し停止すると、列車32の乗降口33,34の位置に応じて両側扉体23,23及び第1扉体13が移動し、可動式ホーム柵1に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、両側扉体23,23がそれぞれレール方向外側に移動し、第1扉体13がレール方向左側(
図1(a)左側)に移動することで、第1扉体13のレール方向右側に開口が形成される。
【0038】
図1(b)に示すように、列車編成によって乗降口36,37の位置の異なる列車35がプラットホーム30に入線し停止すると、列車35の乗降口36,37の位置に応じて両側扉体23,23及び第1扉体13が移動し、可動式ホーム柵1に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、両側扉体23,23がそれぞれレール方向外側に移動し、第1扉体13がレール方向右側(
図1(a)右側)に移動することで、第1扉体13のレール方向左側に開口が形成される。
【0039】
以上の可動式ホーム柵1によれば、第1扉体13は、第1基台11のレール方向長さよりレール方向長さが大きく設定され、第1基台11のレール方向左側および右側に往復移動される。従って、2つの両側扉体23,23及び第1扉体13をそれぞれ移動させることによって、第1基台13に妨げられることなく、2つの両側扉体23,23と第1扉体13との間に乗降用の開口を形成できる。第1扉体13は、第1軌道部材15のレール方向長さの分だけ2つの両側扉体23,23の間を往復移動するので、第1扉体13と両側扉体23との間に形成される乗降用の開口位置を可変にできる。
【0040】
また、2つの両側扉体23,23及び第1扉体13の移動によって乗降用の開口が形成されるので、第1扉体13を設けない場合と比較して、開口を形成するときの2つの両側扉体23,23及び第1扉体13の個々の移動量を小さくできる。その結果、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防止できる。よって、可動式ホーム柵1によれば、乗降用の開口の形成に要する時間が長くなることを防ぎつつ開口位置を可変にできる。
【0041】
また、第1扉体13及び両側扉体23のレール方向端面が突き合わされるように、第1扉装置10及び両側扉装置20がプラットホーム30のレール方向に並設されるので、プラットホーム30の枕木方向の占有スペースを小さくすることができる。
【0042】
第1扉体13及び両側扉体23は、トラス構造を有する中空押出形材により形成されているので、機械的強度を確保できると共に、従来のフレーム構造の扉体と比較して大幅に軽量化できる。その結果、第1扉体13及び両側扉体23を、第1ガイド部材12(ガイド部材)及び第1軌道部材15(軌道部材25)を片持ち状態で第1基台11(基台21)に支持させることができる。そのため、第1扉体13及び両側扉体23のレール方向移動を案内するガイドレールをプラットホーム30に設ける必要がなくなると共に、頻繁な保守が必要なガイドローラを第1扉体13及び両側扉体23の下部に設ける必要もなくなる。
【0043】
また、曲げ強度の大きい中空押出形材で第1扉体13及び両側扉体23が形成されているので、片持ち状態であっても乗降客の接触等による外力や高速列車通過時の風圧に耐えることができる。さらに、第1扉体13及び両側扉体23を収容する戸袋を設置する必要がないので、可動式ホーム柵1の軽量化を図ることができ、既存の固定柵31を撤去する必要もない。可動式ホーム柵1を軽量化できるので、軌道側下部に作業用通路や退避スペースを設けた構造のプラットホームの場合も、プラットホームを特に補強することなく可動式ホーム柵1を設置できる。
【0044】
また、第1基台11、基台21にそれぞれ配置された第1駆動装置18(駆動装置)によって第1扉体13及び両側扉体23を別個に駆動するので、第1扉体13及び両側扉体23を連動させる動力伝達機構を介して駆動源の動力を伝達する場合と比較して、第1扉体13及び両側扉体23の制御を簡素化できる。
【0045】
次に
図4及び
図5を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、第1扉装置10の第1扉体13のレール方向長さが、列車32の隣り合う乗降口33,34の間隔S(
図1(a)参照)より大きく設定される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、第1扉装置50の第1扉体53のレール方向長さが、隣り合う乗降口33,34の間隔Sより小さく設定される場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
【0046】
図4(a)は第2実施の形態における可動式ホーム柵41の閉じた状態を模式的に示した可動式ホーム柵41の正面図であり、
図4(b)は開口が形成された状態を模式的に示した可動式ホーム柵41の正面図であり、
図4(c)は乗降口38,39の位置の異なる列車に対応して移動した可動式ホーム柵41を模式的に示した可動式ホーム柵41の正面図である。なお、
図4(a)から
図4(c)では、列車の乗降口33,34,38,39は図示し、列車の外形は図示を省略する(後述する
図6(a)から
図6(c)において同じ)。
【0047】
図4(a)に示すように可動式ホーム柵41は、2つの両側扉装置20及び第1扉装置50を有している。両側扉装置20は固定柵31の軌道側に配置されると共に、固定柵31のレール方向内側に進入可能に構成された両側扉体23を備え、第1扉装置50は両側扉体23,23の間のレール方向に並設される第1扉体53を備えている。第1扉体53のレール方向長さは、隣り合う乗降口33,34(
図4(b)参照)の間隔より小さく設定される。プラットホーム30には、プラットホーム30に停止した列車の可動式ホーム柵41付近の屋根および側構体の外板を撮像するカメラ61,62が設置されている。カメラ61,62は、列車の屋根や外板に設けられた所定の目印を撮像できる位置に設置されている。目印としては、例えば乗降ドア33a,43a(
図1(a)参照)、号車番号ステッカー、列車の先頭部分や後端部分等、列車の停止位置を特定できるものを適宜採用できる。
【0048】
次に
図5を参照して、カメラ61,62が撮像した画像を取り込んで処理する制御装置60について説明する。
図5は可動式ホーム柵41の電気的構成を示したブロック図である。制御装置60は、列車の停止位置を検出すると共にその検出結果に基づいて両側扉体23及び第1扉体53を駆動制御する装置である。
【0049】
制御装置60は、列車制御システム(図示せず)又は係員により操作される入力装置(図示せず)から有線で入力された列車の車両数や編成番号等の列車編成情報を含む信号を読み取って、列車編成情報を取得する編成情報取得手段63と、編成情報取得手段63が取得した列車編成情報に基づいて、その列車がプラットホーム30(
図4(a)参照)に予定通り停止するときの目印の基準位置を算出する基準位置算出手段64と、第1駆動装置18(駆動装置)を駆動制御する扉制御手段65とを備えている。
【0050】
制御装置60は、さらに、カメラ61,62が撮像した画像を取り込み、画像処理を行うことで目印を検出する画像取込手段66と、画像取込手段66によって検出された目印の位置と基準位置算出手段64が算出した目印の基準位置とに基づいて、目印の基準位置に対するずれ(距離)を算出する誤差算出手段67とを備えている。扉制御手段65は、基準位置算出手段64が算出した目印の基準位置と、誤差算出手段67が算出した目印の基準位置に対するずれ(距離)とに基づいて第1駆動装置18(駆動装置)を駆動制御し、両側扉体23及び第1扉体53を所定の位置に移動させる。列車のオーバーランや手前停車などの異常停止が生じた場合も、扉制御手段65により乗降口33,34(
図4(b)参照)の位置を避けて両側扉体23及び第1扉体53を移動させることができるので、乗客がスムーズに乗降できない等の不具合の発生を防止できる。
【0051】
図4に戻って可動式ホーム柵41の動作について説明する。
図4(a)に示すように可動式ホーム柵41は、プラットホーム30に列車が入線していないときには、両側扉体23,23をそれぞれレール方向内側に移動させることにより両側扉体23,23と第1扉体53とを突き合わせ、閉状態に維持される。
【0052】
図4(b)に示すように、プラットホーム30に列車が入線し停止すると、制御装置60により列車の乗降口33,34の位置に応じて両側扉体23,23及び第1扉体53が移動し、可動式ホーム柵41に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、乗降口33,34の間隔よりレール方向長さが小さく設定された第1扉体53が乗降口33,34間に移動し、両側扉体23,23がそれぞれレール方向外側に移動することで、第1扉体53のレール方向両側に開口が形成される。
【0053】
図4(c)に示すように、列車編成によって乗降口38,39の位置の異なる列車がプラットホーム30に入線し停止すると、制御装置60により列車の乗降口38,39の位置に応じて両側扉体23,23及び第1扉体53が移動し、可動式ホーム柵41に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、両側扉体23,23がそれぞれレール方向外側に移動し、第1扉体53がレール方向右側(
図4(c)右側)に移動することで、第1扉体53のレール方向左側に開口が形成される。
【0054】
この可動式ホーム柵41によれば、プラットホーム30に入線する列車の隣り合う乗降口33,34の間隔より第1扉体53のレール方向長さが短く設定されている。従って、プラットホーム30に入線する列車の基準停止位置と実際の停止位置とに誤差が生じた場合に、その誤差に応じて第1扉体53を移動させると共に、その第1扉体53と間隔をあけて両側扉体23,23を移動させることで、列車の乗降口33,34の位置に合致した開口を第1扉体53の両側に設けることができる。よって、列車の基準停止位置と実際の停止位置との誤差を2つの両側扉体23,23及び第1扉体53により吸収できる。
【0055】
次に
図6を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態および第2実施の形態では、両側扉体23,23の間に第1扉体13,53が並設される場合について説明した。これに対し第3実施の形態によれば、両側扉体23,23の間に第1扉体83及び第2扉体93が並設される場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
【0056】
図6(a)は第3実施の形態における可動式ホーム柵71の閉じた状態を模式的に示した可動式ホーム柵71の正面図であり、
図6(b)は開口が形成された状態を模式的に示した可動式ホーム柵71の正面図であり、
図6(c)は乗降口38,39の位置の異なる列車に対応して移動した可動式ホーム柵71を模式的に示した可動式ホーム柵71の正面図である。
【0057】
図6(a)に示すように可動式ホーム柵71は、2つの両側扉装置20、第1扉装置80及び第2扉装置90を有している。両側扉装置20は固定柵31の軌道側に配置されると共に、固定柵31のレール方向内側に進入可能に構成された両側扉体23を備え、第1扉装置80は両側扉体23,23の間のレール方向に並設される第1扉体83を備えている。第1扉体83のレール方向長さは、列車の隣り合う乗降口33,34(
図6(b)参照)の間隔より小さく設定される。
【0058】
第2扉装置90は、第2扉体93のレール方向(
図6(a)左右方向)長さが、第1扉体83のレール方向長さより小さく設定される以外は、第1扉装置10と同一に構成される。よって、第1扉装置10と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。なお、第2扉装置90の第2軌道部材、庇部および背面パネルは、第1扉装置10の各部と同一に構成されるが、レール方向長さは、第2扉体93のレール方向長さに合わせて設定される。
【0059】
第2扉体93は、アルミニウム合金製の中空押出形材により形成される。第2扉体93のレール方向長さは、列車の隣り合う乗降口33,34(
図6(b)参照),38,39(
図6(c)参照)の間隔より小さく設定されている。第2扉装置90の第2基台91は、第1扉装置10の第1基台11と同一に構成され、第1基台11及び基台21に対してレール方向に所定の間隔をあけてプラットホーム30上に立設される。第2基台91に配置される電気モータ等の第2駆動装置(図示せず)を作動させることにより、第2基台91に対して第2扉体93を往復移動させることができる。
【0060】
図6(a)に示すように可動式ホーム柵71は、プラットホーム30に列車が入線していないときには、第1扉体83と第2扉体93とを突き合わせると共に、両側扉体23,23をそれぞれレール方向内側に移動させることにより両側扉体23,23と第1扉体83及び第2扉体93とを突き合わせ、閉状態に維持される。
【0061】
図6(b)に示すように、プラットホーム30に列車が入線し停止すると、列車の乗降口33,34の位置に応じて両側扉体23,23、第1扉体83及び第2扉体93が移動し、可動式ホーム柵71に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、乗降口33,34の間隔よりレール方向長さが小さく設定された第1扉体83が乗降口33,34間に移動し、両側扉体23,23及び第2扉体93がそれぞれレール方向外側に移動することで、第1扉体83のレール方向両側に開口が形成される。
【0062】
図6(c)に示すように、列車編成によって乗降口38,39の位置の異なる列車がプラットホーム30に入線し停止すると、列車の乗降口38,39の位置に応じて両側扉体23,23、第1扉体83及び第2扉体93が移動し、可動式ホーム柵71に乗降用の開口が形成される。本実施の形態では、両側扉体23,23及び第1扉体83がそれぞれレール方向外側に移動し、第2扉体93がレール方向左側(
図6(c)左側)に移動することで、第2扉体93のレール方向両側に開口が形成される。
【0063】
この可動式ホーム柵71によれば、第2扉体93のレール方向長さが、第1扉体83のレール方向長さより短く設定されているので、乗降口33,34の間に第1扉体83が位置する場合の乗降口33,34と第1扉体83のレール方向端部との距離より、乗降口33,34の間に第2扉体93が位置する場合の乗降口33,34と第2扉体93のレール方向端部との距離を大きくできる。その結果、第2扉体93によって形成される乗降用の開口の余裕度を、第1扉体83によって形成される乗降用の開口の余裕度よりも大きくすることができる。よって、開口を通過する乗降客に圧迫感を覚えさせ難くできる。
【0064】
また、第2扉体93のレール方向長さが、列車の隣り合う乗降口33,34,38,39の間隔より小さく設定されているので、第2扉体93を設けることで、第2扉体93の両側にも乗降用の開口を設けられるようになる。よって、開口位置を可変にする自由度を向上できる。
【0065】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。上記実施の形態で挙げた形状は一例であり、他の形状を採用することは当然可能である。また、第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93の大きさ、第1基台11、基台21、第2基台91の高さ等は、可動式ホーム柵1,41,71の質量や機械的強度、プラットホームの強度、乗降口の広さ、プラットホームを通過する列車による風圧等に基づいて、適宜設定できる。
【0066】
上記各実施の形態では、第1扉装置10において、第1扉体13を第1基台11に対してレール方向に案内する第1軌道部材15及び第1ガイド部材12が、1組配置される場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、第1軌道部材15を複数本並設して、その第1軌道部材15をそれぞれ摺動可能に支持する第1ガイド部材12を複数配置することは当然可能である。第1軌道部材15及び第1ガイド部材12を複数組設けることで、第1基台11に片持ち状態で支持される第1扉体13の支持強度を向上できる。これは、第1扉部材50,80、第2扉部材90、両側扉部材20において同じである。
【0067】
上記各実施の形態では、中空押出形材で形成された第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93に支持部材14、庇部16,26及び背面パネル17,27を固着する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、支持部材14、庇部16,26及び背面パネル17,27を、第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93と一体に中空押出加工により成形することは当然可能である。これにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0068】
上記各実施の形態では、第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93をアルミニウム製またはアルミニウム合金製の中空押出形材で形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、金属製の中実材や合成樹脂製の部材で形成することは当然可能である。
【0069】
上記各実施の形態では、プラットホーム30に立設された固定柵31がパイプ材で形成された場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、パネル状の固定柵とすることは当然可能である。
【0070】
上記各実施の形態では、両側扉装置20を、両側扉体23が基台21に対して軌道側に開放された状態で配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、基台21が内設される戸袋を設け、戸袋に対して扉体を出没可能とすることは当然可能である。戸袋のレール方向長さは、扉体のレール方向長さより大きくすることができる。固定柵31の軌道側に戸袋が設置されていても乗客の通行の妨げにならないからである。なお、固定柵31を省略して、戸袋に対して扉体が出没可能とされる両側扉装置を配置することは当然可能である。戸袋が固定柵31の機能を発揮するからである。
【0071】
第1扉装置10,50,80や第2扉装置90についても同様に、基台21が内設される戸袋を設け、戸袋に対して扉体を出没可能とすることは当然可能である。但し、第1扉装置10,50,80や第2扉装置90に戸袋を設ける場合には、戸袋のレール方向長さは、扉体のレール方向長さより小さくする。戸袋のレール方向長さが扉体のレール方向長さより大きいと、乗客の通行の妨げになるからである。
【0072】
また、上記各実施の形態では、固定柵31の軌道側に両側扉装置20が設置される場合について説明したが、固定柵31は必ずしも必要ではない。固定柵31が設置されていないプラットホーム30に可動式ホーム柵1,41,71を設置することは当然可能である。
【0073】
上記各実施の形態では、両側扉体23が単一の基台21によって支持される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、両側扉体23を複数の基台21によって支持することは当然可能である。両側扉体23のレール方向長さは、第1扉体13,53,83や第2扉体93のレール方向長さに比べて大きいので、両側扉体23を複数の基台21によって支持すれば、機械的強度を向上させられるからである。
【0074】
上記各実施の形態では、第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93が、第1基台11、基台21、第2基台81にそれぞれ配置された駆動装置によって駆動され、レール方向に移動される場合について説明した。しかし、第1基台11、基台21、第2基台81に駆動装置をそれぞれ配置することは、必ずしも必要ではない。第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93を連係する動力伝達機構を設け、第1基台11、基台21、第2基台81とは別に設けた駆動装置の動力を、動力伝達機構を介して伝達し、第1扉体13,53,83、両側扉体23、第2扉体93を移動させることは当然可能である。
【0075】
上記第2実施の形態では、カメラ61,62が撮像した画像を検出手段として列車のオーバーランや手前停車を検出する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、電気的、光学的、磁気的な公知の検出手段を適用することは当然可能である。また、第2実施の形態では、制御装置60が、運行管理システム等の列車制御システムや入力装置(いずれも図示せず)から有線で入力された信号に基づいて列車編成情報を取得する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。制御装置60にアンテナを設け、無線信号を受信して列車編成情報を取得することは当然可能である。また、制御装置60は、他の手段によって列車編成情報を取得することは当然可能である。他の手段としては、例えば、列車の側面に取着された無線タグ(ICチップ及びアンテナを備える)から送信された信号(列車編成情報を含む)を受信するものが挙げられる。
【0076】
なお、説明は省略したが、第2実施の形態で説明した制御装置60の構成を、第1実施の形態や第2実施の形態で説明した可動式ホーム柵1,71に組み込むことは当然可能である。