(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-85970(P2015-85970A)
(43)【公開日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】液体注入装置の注入ガン
(51)【国際特許分類】
B67D 7/12 20100101AFI20150410BHJP
B67D 7/42 20100101ALI20150410BHJP
【FI】
B67D7/12 A
B67D7/42 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-226688(P2013-226688)
(22)【出願日】2013年10月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000191353
【氏名又は名称】新明工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173222
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100151149
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 幸城
(72)【発明者】
【氏名】濱嶋 竜也
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA01
3E083AG38
(57)【要約】 (修正有)
【課題】収容容器への液体注入後にバルブ本体及びノズル部の内部に付着残留している液体を、エアーブローによって確実且つ迅速に容器内に排出し回収することができる液体注入装置の注入ガンを提供する。
【解決手段】内部流路11の側面部に液体注入口12を有するバルブ本体13と、弁座15を有しバルブ本体13の内部流路11の下部に接続されたノズル部14と、バルブ本体13に昇降可能に支持され、下降時は閉弁してノズル部14への液体流れを阻止し、かつ、上昇時は開弁して内部流路11からノズル部14への液体流れを許容するストッパ弁16と、ノズル部14への液体流れを阻止した状態で、ノズル部14にエアーを吹き込むエアーブロー通路18と、を備え、エアーブロー通路18が、ストッパ弁16の内部に沿って上下に形成されていると共に、エアーブロー通路18へのエアー吹込み口25が、バルブ本体13の側面部に形成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下向きの内部流路を有し、該内部流路の側面部に液体注入口が形成されたバルブ本体と、前記液体注入口より低い位置に水平又は略水平姿勢の弁座を形成するように前記バルブ本体の内部流路の下部に接続されたノズル部と、前記弁座の上方部においてバルブ本体に昇降可能に支持され、下降時には前記弁座に当接して前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを阻止し、かつ、上昇時には前記弁座から上方に離間して前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを許容するストッパ弁と、該ストッパ弁を昇降駆動させる弁昇降駆動装置と、前記ストッパ弁が前記弁座に当接されて前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを阻止した状態で、前記ノズル部にエアーを吹き込むエアーブロー通路とを備えた液体注入装置の注入ガンであって、
前記エアーブロー通路が、前記ストッパ弁の内部に沿って上下に形成されていると共に、該エアーブロー通路へのエアー吹込み口が、前記液体注入口よりも上部のバルブ本体の側面部に形成されており、
前記エアー吹込み口から吹き込まれたエアーが、前記エアーブロー通路を経て、前記弁座より下部の前記ノズル部へと排出されるように構成されていることを特徴とする液体注入装置の注入ガン。
【請求項2】
前記ノズル部は、継ぎ手部のない一体ストレート構造に形成されている請求項1に記載の液体注入装置の注入ガン。
【請求項3】
前記ストッパ弁の内部に上下に形成されたエアーブロー通路の下端部は、左右方向に向かう複数のエアー通路に分割されている請求項1または2に記載の液体注入装置の注入ガン。
【請求項4】
前記弁昇降駆動装置は、前記バルブ本体内部にエアーを供給することで前記ストッパ弁を前記弁座から離間する方向に上昇移動させ、かつ、前記バルブ本体内部のエアーを抜き出すことでスプリングの力で前記ストッパ弁を前記弁座に当接する方向に下降移動させるように構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液体注入装置の注入ガン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばオイルやガソリン等の液体をポリタンク等の収容容器などに注入する際に用いられる液体注入装置の注入ガンに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の液体注入装置の注入ガンは、ガン先端のノズル部を収容容器内に差し入れて液体の注入を行い、所定量の液体が収容容器に注入されたならば、バルブ本体内部の弁を閉弁させた後、ノズル部を収容容器から抜き出すように使用されるが、液体注入後にノズル部を収容容器から抜き出す際、弁よりも下流のバルブ本体やノズル部の内部に一部の液体が残っていると、その残留液体がノズル部の先端から漏れ出して床等を汚損してしまう問題がある。
特に、注入対象がオイルのように粘性の高い液体である場合は、バルブ本体やノズル部の内部に液体が付着して残り易く、それが漏れ出して床等を汚損し、さらには、作業者などが床等に漏れた液体に足を取られて(滑って)、転倒する憂いもある。
【0003】
そこで、液体注入後にバルブ本体やノズル部の内部に付着し残留する液体を取り除くために、ノズル部の内部に向けてエアーを吹き込んで付着残留する液体をエアーブローにより収容容器内に吹き出すように構成された注入ガンが従来より既に提案されている。
【0004】
図5及び
図6は、エアーブロー方式を採用している従来提案の注入ガンGの構成を示す。この注入ガンGは、上下向きの内部流路1を有し、該内部流路1の上端部に液体注入口2が形成されたバルブ本体3と、該バルブ本体3における内部流路1の下端部に接続されたノズル部4と、前記バルブ本体3における内部流路1の上下中間部に液体の流線方向に直交する姿勢に形成された弁座5に対して当接・離間するように水平又は略水平方向に往復移動可能なストッパ弁6と、該ストッパ弁6に直結されたピストン体7を有し、該ピストン体7及びストッパ弁6をエアーの吹き込み位置の切換えにより水平又は略水平面に沿って正逆方向に駆動移動させる複動式エアーシリンダ8と、前記ノズル部4のうち、バルブ本体3における内部流路1に近い箇所の側面部にノズル部4の中心通路4aに向けてエアーを吹き込み可能なエアー吹き込み口9aを有するエアーブローパイプ9と、を備えている。なお、前記ノズル部4は、
図5及び
図6に示すように、複数の継ぎ手部材4b…を順次繋いで構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような構成のエアーブロー方式を採用している従来提案の注入ガンGにおいては、エアーブロー用のエアー吹き込み口9aの位置がストッパ弁6を弁座5に当接させて液体流れを阻止する位置よりも低い位置にあるため、
図5に示すように、エアーシリンダ8を介してストッパ弁6を弁座5から離間させてバルブ本体3の内部流路1からノズル部4の中心通路4aへの液体流れを許容する通常の液体注入状態においても、ノズル部4におけるエアー吹き込み口9a付近に液体の一部Laが残留している。
【0006】
また、
図6に示すように、ストッパ弁6aを弁座5に当接させて液体の流れを阻止した状態において、液体の一部Laがストッパ弁6下流のバルブ本体3における内部流路1の壁面に付着し残留することになるために、エアー吹き込み口9aからノズル部4の中心通路4aに向けてエアーを吹き込んだ場合、前記エアー吹き込み口9a付近に残留している液体の一部Laは取り除くことができても、バルブ本体3における内部流路1の壁面に付着して残留する液体の一部Laを吹き出すにはエアーブロー時間を長くする必要があり、そのため、所定の液体注入作業に非常に手間取るという問題があった。
【0007】
また、ノズル部4が、複数の継ぎ手部材4b…による繋ぎ構造であるために、各継ぎ手部分にも液体の一部Lbが溜まってしまい、この各継ぎ手部分に溜まった液体の一部Lbが、液体注入後にノズル部4を収容容器から抜き出したとき、ノズル部4の先端から漏れ出してしまうことを避けられないという難点があった。
【0008】
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、液体注入後にエアーを吹き込むことで、バルブ本体及びノズル部の内部に付着残留している液体を、短かいエアーブロー時間によっても確実且つ迅速に排出することができる液体注入装置の注入ガンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために案出された本発明に係る液体注入装置の注入ガンは、上下向きの内部流路を有し、該内部流路の側面部に液体注入口が形成されたバルブ本体と、前記液体注入口より低い位置に水平又は略水平姿勢の弁座を形成するように前記バルブ本体の内部流路の下部に接続されたノズル部と、前記弁座の上方部においてバルブ本体に昇降可能に支持され、下降時には前記弁座に当接して前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを阻止し、かつ、上昇時には前記弁座から上方に離間して前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを許容するストッパ弁と、該ストッパ弁を昇降駆動させる弁昇降駆動装置と、前記ストッパ弁が前記弁座に当接されて前記内部流路から前記ノズル部への液体流れを阻止した状態で、前記ノズル部にエアーを吹き込むエアーブロー通路とを備えた液体注入装置の注入ガンであって、前記エアーブロー通路が、前記ストッパ弁の内部に沿って上下に形成されていると共に、該エアーブロー通路へのエアー吹込み口が、前記液体注入口よりも上部のバルブ本体の側面部に形成されており、前記エアー吹込み口から吹き込まれたエアーが、前記エアーブロー通路を経て、前記弁座より下部の前記ノズル部へと排出されるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記のごとき特徴構成を有する本発明に係る液体注入装置の注入ガンによれば、ストッパ弁を弁座に当接させてバルブ本体における内部流路からノズル部への液体流れを阻止した状態において、ノズル部の内部にエアーを吹き込むためのエアーブロー用エアーの吹込み口が、前記内部流路への液体注入口の位置よりも上部に設けられているので、液体注入時において液体注入口付近に液体の一部が付着残留していたとしても、その残留液体がノズル部を経てガン先端から漏れ出すことがないのはもとより、ノズル部の内部に付着し残留する液体があったとしても、その残留液体は、エアーブロー通路を経てノズル部の内部に吹き出されるブローエアーによって短時間のうちにガン先端から液体収容容器内に排出し回収することが可能である。従って、液体注入後にエアーを吹き込むことで、ノズル部の内部に付着残留している液体があっても、この残留液体を、短かいエアーブロー時間によって確実且つ迅速に液体収容容器内に排出し回収することができ、その結果、液体の床等への漏れ出しを防止できると共に、所定の液体注入作業の効率向上を図ることができるという効果を奏する。
【0011】
特に、本発明に係る液体注入装置の注入ガンにおいて、前記ノズル部は、継ぎ手部のない一体ストレート構造に形成されていることが好ましい(請求項2)。
この場合は、ノズル部の内部が凹凸の無い形状となるため、ノズル部の内部に液体が溜まりにくく、また、内部壁面等に微少な液体が付着し残留したとしても、エアーブロー通路を経てノズル部内部に吹き込まれるブローエアーにより確実、スムーズに液体収容容器内に排出し回収することができる。
【0012】
また、本発明に係る液体注入装置の注入ガンにおいて、前記ストッパ弁の内部に上下に形成されたエアーブロー通路の下端部は、左右方向に向かう複数のエアー通路に分割されていることが好ましい(請求項3)。
この場合は、エアーブロー通路の下端部に達したブローエアーを左右方向に分割された複数のエアー通路からノズル部の内周壁面に向けて吹き出すことによって、ノズル部の内周壁面に液体の一部がどのような分布状態で付着し残留していようとも、その液体をブローエアーにより確実に吹き取って液体収容容器に回収することができる。
【0013】
また、本発明に係る液体注入装置の注入ガンにおいて、前記弁昇降駆動装置は、前記バルブ本体内部にエアーを供給することで前記ストッパ弁を前記弁座から離間する方向に上昇移動させ、かつ、前記バルブ本体内部のエアーを抜き出すことでスプリングの力で前記ストッパ弁を前記弁座に当接する方向に下降移動させるように構成されていることが好ましい(請求項4)。
この場合は、ストッパ弁の昇降による開弁動作及び閉弁動作を高速化できると共に、閉弁時における液体流れの阻止を確実化して液体の漏れ出し防止機能をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る液体注入装置の注入ガンにおける液体注入状態を示す一部破断正面図である。
【
図2】同上注入ガンにおける液体注入状態を示す要部の拡大縦断正面図である。
【
図3】同上注入ガンにおけるエアーブロー状態・待機状態を示す一部破断正面図である。
【
図4】同上注入ガンにおけるエアーブロー状態を示す要部の拡大縦断正面図である。
【
図5】従来の液体注入装置の注入ガンにおける液体注入状態を示す一部破断正面図である。
【
図6】同上従来の注入ガンにおけるエアーブロー状態を示す一部破断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る液体注入装置の注入ガンGを用いて、オイル等の液体Lを収容容器に注入している状態を示す一部破断正面図、
図2はその注入時の要部の拡大縦断正面図、
図3は前記注入ガンGの待機状態及び液体注入後のエアーブロー状態を示す一部破断正面図、
図4はそのエアーブロー時の要部の拡大縦断正面図である。これら
図1〜4に示すように、注入ガンGは、円筒状のバルブ本体13と、ノズル部14と、ストッパ弁16と、ストッパ弁16を昇降駆動させる弁昇降駆動装置17と、前記ノズル部14にエアーを吹き込むエアーブロー通路18と、を備えている。
【0016】
前記バルブ本体13は、上下向きの内部流路11を有すると共に、該内部流路11の側面部に液体注入口12が形成されており、この液体注入口12に液体注入管20が接続されている。また、バルブ本体13の中心部には、ストッパ弁16が上下に摺動自在に貫通支持されている。
【0017】
前記ノズル部14は、前記バルブ本体13の内部流路11の下側内部に接続される漏斗状部分14Aと、該漏斗状部分14Aの下端に一体に連ねて形成された継ぎ手部のないストレート構造の筒部分14Bと、からなり、前記漏斗状部分14Aの上端で前記液体注入口12より低い位置に水平又は略水平姿勢の弁座15が形成されている。
【0018】
前記弁昇降駆動装置17は、前記バルブ本体13の上端部に接続のシリンダ21内に昇降可能に嵌装されて前記ストッパ弁16の上端部にねじ部材23を介して一体に連結されたピストン体22と、該ピストン体22の上部と前記シリンダ21の上底部との間に介装されたスプリング24と、からなり、前記ピストン体22よりも下部のシリンダ21内部にエアーA1を供給することで、前記ピストン体22を介してストッパ弁16を前記弁座15から離間する方向に上昇移動させて開弁し、かつ、前記シリンダ21内部からエアーA1を抜き出すことで、前記スプリング24の弾性復元力により前記ストッパ弁16を前記弁座15に当接する方向に下降移動させて閉弁するように構成されている。
【0019】
前記エアーブロー通路18は、前記ストッパ弁16の内部中心位置に沿って上下方向に形成される上下エアー通路18aと、該上下エアー通路18aの上端部からストッパ弁16の径方向外方へ向けて左右方向に連通形成される水平エアー通路18bと、前記上下エアー通路18aの下端部から左右方向に向けて複数に分割して連通形成される水平エアー通路18cと、からなる。また、前記ストッパ弁16の外周面に対応するバルブ本体13の内周部には、ストッパ弁16が前記弁座15に当接するように下降移動された閉弁状態においてのみ、前記エアーブロー通路18のうち、上部の水平エアー通路18bに連通接続される環状エアー通路26が形成されている。
【0020】
そして、前記液体注入口12よりも上部の前記バルブ本体13の周側面部には、前記環状エアー通路26を経由して、前記エアーブロー通路18へブローエアーを吹込み可能なブローエアー吹込み口25が形成されており、該エアー吹込み口25から吹き込まれたエアーA2は、環状エアー通路26及び前記エアーブロー通路18を経て、前記弁座15よりも下部の前記ノズル部14へと排出されるように構成されている。
【0021】
次に、以上のように構成された液体注入装置の注入ガンGを用いて、オイル等の液体をポリタンク等の液体収容容器に注入する液体注入動作及び該注入と動作直後におけるエアーブロー動作について説明する。
まず、
図1及び
図2に示すように、ピストン体22よりも下部のシリンダ21内部にエアーA1を供給することにより、前記ピストン体22をスプリング24の弾性力に抗して上昇させ、該ピストン体22の上昇を介してストッパ弁16を前記弁座15から離間する方向に上昇移動させて開弁する。
【0022】
この状態で、ノズル部14の先端部をポリタンク等の液体収容容器内に差し入れた後、液体注入管20にオイル等の液体Lを供給すると、その供給された液体Lは、
図1の矢印に示すように、液体注入口12からバルブ本体13の内部流路11を経てノズル部14の漏斗状部分14A及びストレート構造の筒部分14Bに流動した後、筒部分14Bの先端から前記液体収容容器内に注入される。
【0023】
そして、前記液体収容容器内に所定量の液体が注入された段階で、シリンダ21内部からエアーA1を抜き出すことにより、前記ピストン体22をスプリング24の弾性復元力により下降させて、
図3及び
図4に示すように、ストッパ弁16を弁座15に当接させて閉弁し、内部流路11からノズル部14への液体の流れを阻止する。このようにストッパ弁16が弁座15に当接した閉弁状態になると、
図4に明示のとおり、ストッパ弁16の内部中心位置に沿って形成される上下エアー通路18aの上端部が上部の水平エアー通路18bを介してバルブ本体13の内周部に形成の環状エアー通路26に連通接続されることになる。
【0024】
この状態において、ブローエアー吹込み口25から環状エアー通路26に向けてブローエアーA2を吹き込むと、その吹き込まれたブローエアーは、前記エアーブロー通路18の上下エアー通路18a及び複数の水平エアー通路18cを経て、前記弁座15よりも下部の前記ノズル部14へと排出される。このような液体注入直後におけるエアーブローによって、液体注入時にノズル部14の内部に一部の液体が付着し残留していても、その残留する液体を、エアーブロー通路18を経てノズル部14の内部に吹き出されるブローエアーによって短時間のうちにガン先端から前記液体収容容器に排出(回収)することが可能となる。
【0025】
特に、ノズル部14が継ぎ手部のない一体ストレート構造に形成されていて、該ノズル部14の内部が凹凸の無い形状となるため、ノズル部14の内部に液体が溜まりにくく、また、内部壁面等に微少な液体が付着し残留したとしても、エアーブロー通路18を経てノズル部14内部に吹き込まれるブローエアーにより確実、スムーズに液体収容容器に排出(回収)することができる。
【0026】
また、前記エアーブロー通路18がストッパ弁16の内部に上下に形成されており、このエアーブロー通路18の下流端部が左右方向に向かう複数の水平エアー通路18cに分割されているので、エアーブロー通路18の下流端部に達したブローエアーが左右方向に分割された複数の水平エアー通路18cからノズル部14の漏斗状部分14A内に吹き出されることによって、ノズル部14の漏斗状部分14Aの周壁面にどのような分布状態で液体が付着し残留していようとも、その液体を短時間のブローエアーにより吹き取って液体収容容器に回収することができる。
【0027】
なお、本発明に係る液体注入装置の注入ガンGにおいて、弁昇降駆動装置17としては、上記実施の形態で示したように、エアーとスプリングの力とを用いた構成のものが動作の応答性の面から最も好ましいが、本発明は、それに限定されるものでなく、例えば複動式シリンダを用いてストッパ弁16を昇降駆動させるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0028】
11 内部流路
12 液体注入口
13 バルブ本体
14 ノズル部
15 弁座
16 ストップ弁
17 弁昇降駆動装置
18 エアーブロー通路
18c 複数の分割水平エアー通路
24 スプリング
G 注入ガン