(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-86561(P2015-86561A)
(43)【公開日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】両面ファスナーロック
(51)【国際特許分類】
E05B 65/52 20060101AFI20150410BHJP
【FI】
E05B65/52 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-224816(P2013-224816)
(22)【出願日】2013年10月30日
(71)【出願人】
【識別番号】513273672
【氏名又は名称】中山可鎖五金塑料製品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110766
【弁理士】
【氏名又は名称】佐川 慎悟
(74)【代理人】
【識別番号】100133260
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 基子
(74)【代理人】
【識別番号】100164220
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 史織
(74)【代理人】
【識別番号】100169340
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 陽輔
(72)【発明者】
【氏名】馬 聖爵
(57)【要約】
【課題】構造が簡単で、操作も便利であり、製造コストが低く、同時に二本のファスナーをロックすることができる両面ファスナーロックを提供する。
【解決手段】本発明の両面ファスナーロックは、カバー1と、カバー1の両側にそれぞれ配設されるボタン2と、カバー1の他の両側にそれぞれ配設される切欠き3とを含み、カバー1の裏側にシリンダー台4及び対向に位置するスライドレバー5が配設され、切欠き3に挿入することによりファスナーの引手をロックするためのボルト6がスライドレバー5に配設され、シリンダー台4の中に回動自在に配設されたシリンダー7に、それぞれのスライドレバー5を押し付けるための押しピン8が対向に位置するよう配設され、ボタン2はスライドレバー5を押し付けそれを移動させることができ、スライドレバー5とカバー1の間にスライドレバー5を復帰するための復帰機構が配設される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーと、前記カバーの両側にそれぞれ配設されるボタンと、前記カバーの他の両側にそれぞれ配設される切欠きとを含み、前記カバーの裏側にシリンダー台及び対向に位置するスライドレバーが配設され、前記切欠きに挿入することによりファスナーの引手をロックするためのボルトが前記スライドレバーに配設され、前記シリンダー台の中に回動自在に配設されたシリンダーに、それぞれの前記スライドレバーを押し付けるための押しピンが対向に位置するよう配設され、前記ボタンは前記スライドレバーを押し付けそれを移動させることができ、前記スライドレバーと前記カバーの間に前記スライドレバーを復帰するための復帰機構が配設されることを特徴とする両面ファスナーロック。
【請求項2】
前記カバーに鍔を有する受容れ穴とボトム板とを有し、前記シリンダー台は前記受容れ穴に配設され、前記鍔と前記ボトム板により前記シリンダー台の軸方向の移動が制限され、前記シリンダー台の外壁に設けられた筋状の突起部と、前記受容れ穴の内壁に設けられ前記筋状の突起部と係合する溝との係合により、前記シリンダー台の軸周りの回動が制限されることを特徴とする請求項1に記載の両面ファスナーロック。
【請求項3】
前記シリンダーにブロックと、前記ブロックが挿設した連接穴を有する連接部とが配設され、前記シリンダーは前記ブロックが前記連接穴の内壁を押出すことにより前記連接部を回動させ、前記押しピンは前記連接部にそれぞれ配設されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の両面ファスナーロック。
【請求項4】
前記復帰機構は、両端部がそれぞれ前記スライドレバー及び前記カバーの内壁と接触した状態で取り付けられる復帰バネを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の両面ファスナーロック。
【請求項5】
前記スライドレバーは、前記ボルトがそれぞれ配設された第1のスライドレバーと第2のスライドレバーとを含むことを特徴とする請求項4に記載の両面ファスナーロック。
【請求項6】
前記第1のスライドレバー及び前記第2のスライドレバーに、前記復帰バネの一端が弾性的に配置される引掛り部がそれぞれ配設されることを特徴とする請求項5に記載の両面ファスナーロック。
【請求項7】
前記ボタンには、その裏側に対向に位置する受容れ溝と、第1の位置決め部と、第2の位置決め部とが配設され、前記スライドレバーの端部が前記受容れ溝に配設され、前記カバーには、前記第1の位置決め部と係止する第1の係止部及び前記第2の位置決め部と係止する第2の係止部が配設されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の両面ファスナーロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はファスナーのロック技術に係わり、特に、同時に二本のファスナーをロックすることができる両面ファスナーロックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファスナー搭載のスーツケースまたはその他の類似のケースにおいて、ファスナーの引手をロックするためファスナーロックが配設されている。
【0003】
例えば、実用新案登録第3133879号には、ダイヤル錠とシリンダー錠を兼ね備えることにより、使用者にダイヤル錠による解錠またはシリンダー錠による解錠を選択させることを可能にするファスナー用ロックが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3133879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現在多数のスーツケースに二つ仕切りがあり、これらの仕切りをそれぞれ開閉するために二本のファスナーが設けられている。このため、二本のファスナーをロックするためには、二つのファスナーロックが必要となり、コストが高くなるという問題がある。
【0006】
前記問題を解決するため、本発明の発明者は、同時に二本のファスナーをロックすることができ、構造が簡単で、操作も便利であり、製造コストを低くすることができ、製品の種類も多様化することができる両面ファスナーロックを開発した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来技術の課題を解決するため、本発明は構造が簡単で、操作も便利であり、製造コストが低く、同時に二本のファスナーをロックすることができる両面ファスナーロックを提供する。
【0008】
本発明は前記技術的な課題を解決するため下記の技術方案を採用する。
【0009】
本発明の両面ファスナーロックは、カバーと、前記カバーの両側にそれぞれ配設されるボタンと、前記カバーの他の両側にそれぞれ配設される切欠きとを含み、前記カバーの裏側にシリンダー台及び対向に位置するスライドレバーが配設され、前記切欠きに挿入することによりファスナーの引手をロックするためのボルトが前記スライドレバーに配設され、前記シリンダー台の中に回動自在に配設されたシリンダーに、それぞれの前記スライドレバーを押し付けるための押しピンが対向に位置するよう配設され、前記ボタンは前記スライドレバーを押し付けそれを移動させることができ、前記スライドレバーと前記カバーの間に前記スライドレバーを復帰するための復帰機構が配設される。
【0010】
また、本発明の一態様として、前記カバーに鍔を有する受容れ穴とボトム板とを有し、前記シリンダー台は前記受容れ穴に配設され、前記鍔と前記ボトム板により前記シリンダー台の軸方向の移動が制限され、前記シリンダー台の外壁に設けられた筋状の突起部と、前記受容れ穴の内壁に設けられ前記筋状の突起部と係合する溝との係合により、前記シリンダー台の軸周りの回動が制限される。
【0011】
さらに、本発明の一態様として、前記シリンダーにブロックと、前記ブロックが挿設した連接穴を有する連接部とが配設され、前記シリンダーは前記ブロックが前記連接穴の内壁を押出すことにより前記連接部を回動させ、前記押しピンは前記連接部にそれぞれ配設される。
【0012】
また、本発明の一態様として、前記復帰機構は、両端部がそれぞれ前記スライドレバー及び前記カバーの内壁と接触した状態で取り付けられる復帰バネを含む。
【0013】
さらに、本発明の一態様として、前記スライドレバーは、前記ボルトがそれぞれ配設された第1のスライドレバーと第2のスライドレバーとを含む。
【0014】
また、本発明の一態様として、前記第1のスライドレバー及び前記第2のスライドレバーに、前記復帰バネの一端が弾性的に配置される引掛り部がそれぞれ配設される。
【0015】
さらに、本発明の一態様として、前記ボタンには、その裏側に対向に位置する受容れ溝と、第1の位置決め部と、第2の位置決め部とが配設され、前記スライドレバーの端部が前記受容れ溝に配設され、前記カバーには、前記第1の位置決め部と係止する第1の係止部及び前記第2の位置決め部と係止する第2の係止部が配設される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の効果は、鍵でシリンダーを回動させるとともに押しピンを回動させることにより、押しピンがスライドレバーへの押圧を解除し、ボタンを介してスライドレバーを押し付けることによりボルトを従動させ、ファスナーの引手のロックを解除して解錠を実現する。また、本発明によれば、構造が簡単で、操作も便利であり、製造コストが低く、同時に二本のファスナーをロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る両面ファスナーロックの全体図である。
【
図2】本発明に係る両面ファスナーロックの分解図である。
【
図3】本発明に係る両面ファスナーロックのボトム板を省略した斜視図である。
【
図4】本発明に係る両面ファスナーロックのカバーを省略した斜視図である。
【
図5】本発明に係るカバーの裏側を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係るスライドレバーの裏側を示す斜視図である。
【
図7】本発明に係るボタンの裏側を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜
図7を参照すると、本発明の両面ファスナーロックは、カバー1と、カバー1の両側にそれぞれ配設されるボタン2と、カバー1の他の両側にそれぞれ配設される切欠き3とを含み、カバー1の裏側にシリンダー台4及び対向に位置するスライドレバー5が配設され、切欠き3に挿入することによりファスナーの引手をロックするためのボルト6がスライドレバー5に配設され、シリンダー台4の中に回動自在に配設されたシリンダー7に、それぞれのスライドレバー5を押し付けるための押しピン8が対向に位置するよう配設され、前記ボタン2はスライドレバー5を押し付けそれを移動させることができ、スライドレバー5とカバー1の間にスライドレバー5を復帰するための復帰機構が配設される。シリンダー7は本技術分野における従来の技術であるため説明を省略する。
【0019】
図1に示すように、本発明の好ましい実施形態において、カバー1の両側に切欠き3が二つずつ配設されるとともに、ケースのファスナーは2枚の引手を備えるため、上下に併設した2本のファスナーは両側に位置する二つずつの切欠き3と係合することができる。カバー1の他の両側には、対向に位置するボタン2がそれぞれ配設される。なお、ケースとは、スーツケースのように、ファスナーを搭載したあらゆるケースを含むものである。
【0020】
図4および
図5に示すように、取付と加工の便利性のため、前記カバー1に鍔10を有する受容れ穴9とボトム板11とを有し、前記シリンダー台4は受容れ穴9に配設され、鍔10とボトム板11により前記シリンダー台4の軸方向の移動が制限され、前記シリンダー台4の外壁に設けられた筋状の突起部12と、受容れ穴9の内壁に設けられ前記筋状の突起部12と係合する溝13との係合により、前記シリンダー台4の軸周りの回動が制限される。
【0021】
図3および
図6に示すように、前記シリンダー7にブロック14と、ブロック14が挿設した連接穴15aを有する連接部15とが配設され、前記シリンダー7はブロック14が連接穴15aの内壁を押出すことにより連接部15を回動させる。また、前記押しピン8は連接部15の左右端部にそれぞれ配設される。本実施形態において、各押しピン8と連接部15は一体成形品である。
【0022】
図2および
図3に示すように、前記復帰機構は、両端部がそれぞれスライドレバー5及びカバー1の内壁1aと接触した状態で取り付けられる復帰バネ(図示なし)を含む。取付と加工の便利性のため、前記スライドレバー5は、前記ボルト6がそれぞれ配設された第1のスライドレバー16と第2のスライドレバー17とを含み、前記第1のスライドレバー16及び第2のスライドレバー17に、前記復帰バネの一端が弾性的に配置される引掛り部18がそれぞれ配設される。すなわち、本実施形態では、カバー1の内壁1aと引掛り部18との間に復帰バネが圧縮状態で配置される。
【0023】
図7に示すように、前記ボタン2には、その裏側に対向に位置する受容れ溝19と、第1の位置決め部20と、第2の位置決め部21とが配設され、
図3に示すように、前記スライドレバー5の端部が受容れ溝19に配設される。また、
図5に示すように、前記カバー1には、第1の位置決め部20と係止する第1の係止部22及び第2の位置決め部21と係止する第2の係止部23が配設される。
【0024】
本発明の作動原理は、両面ファスナーロックを解錠する時、鍵をシリンダー7に挿入してそれを回動させるとともに押しピン8を回動させることにより、押しピン8がスライドレバー5への押圧を解除する。そして、両側のボタン2を押してスライドレバー5を押し付けることによりボルト6を従動させ、各ファスナーの引手のロックを解除してそれらを切欠き3から取り出し、ケースを開ける。
【0025】
ケースを施錠しようとする場合は、二本のファスナーを閉め、ボタン2を押すことによりスライドレバー5がボルト6をもとの位置へ復帰させる。そして各ファスナーの引手をそれぞれ対応の切欠き3に挿入するとともにボタン2の押圧を解除して、復帰バネによりスライドレバー5がもとの位置に復帰するとともにボルト6が各ファスナーの引手の穴を通る。そして鍵でシリンダー7を回動させ押しピン8を回動させることにより、スライドレバー5が動けなくなるように押しピン8に押し付けられ、各ファスナーの引手がボルト6にロックされることができる。
【0026】
本発明に係る両面ファスナーロックによれば、構造が簡単で、操作も便利であり、製造コストが低く、同時に二本のファスナーをロックすることができる。
【0027】
当然ながら、本発明は前記の実施形態に限られるものではなく、当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しないことを前提として同等な修正または変更を実施することが可能であり、それらの同等な修正または変更はいずれも本発明の特許請求の範囲が限定する範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0028】
1 カバー
1a 内壁
2 ボタン
3 切欠き
4 シリンダー台
5 スライドレバー
6 ボルト
7 シリンダー
8 押しピン
9 受容れ穴
10 鍔
11 ボトム板
12 突起部
13 溝
14 ブロック
15 連接部
15a 連接穴
16 第1のスライドレバー
17 第2のスライドレバー
18 引掛り部
19 受容れ溝
20 第1の位置決め部
21 第2の位置決め部
22 第1の係止部
23 第2の係止部
【手続補正書】
【提出日】2015年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーと、前記カバーの両側にそれぞれ配設されるボタンと、前記カバーの他の両側にそれぞれ配設される切欠きとを含み、前記カバーの裏側にシリンダー台及び対向に位置するスライドレバーが配設され、前記切欠きに挿入することによりファスナーの引手をロックするためのボルトが前記スライドレバーに配設され、前記シリンダー台の中に回動自在に配設されたシリンダーに、それぞれの前記スライドレバーを押し付けるための押しピンが対向に位置するよう配設され、前記ボタンは前記スライドレバーを押し付けそれを移動させることができ、前記スライドレバーと前記カバーの間に前記スライドレバーを復帰するための復帰機構が配設されており、
前記復帰機構は、両端部がそれぞれ前記スライドレバー及び前記カバーの内壁と接触した状態で取り付けられる復帰バネを含み、
前記スライドレバーは、
前記ボタン側の前記切欠きに突出される前記ボルトと、このボルトを付勢する前記復帰バネの一端が配置される引掛り部とを有する第1のスライドレバーと、
前記シリンダー側の前記切欠きに突出される前記ボルトと、このボルトを付勢する前記復帰バネの一端が配置される引掛り部とを有し、前記第1のスライドレバーとは別体に構成された第2のスライドレバーとを含むことを特徴とする両面ファスナーロック。
【請求項2】
前記第1のスライドレバーと、前記第2のスライドレバーとは、上下に重ねて設けられている、請求項1に記載の両面ファスナーロック。
【請求項3】
前記ボルトの先端部は、前記シリンダー側から前記ボタン側にかけて下向きに傾斜されている、請求項1または請求項2に記載の両面ファスナーロック。
【請求項4】
前記カバーに鍔を有する受容れ穴とボトム板とを有し、前記シリンダー台は前記受容れ穴に配設され、前記鍔と前記ボトム板により前記シリンダー台の軸方向の移動が制限され、前記シリンダー台の外壁に設けられた筋状の突起部と、前記受容れ穴の内壁に設けられ前記筋状の突起部と係合する溝との係合により、前記シリンダー台の軸周りの回動が制限されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の両面ファスナーロック。
【請求項5】
前記シリンダーにブロックと、前記ブロックが挿設した連接穴を有する連接部とが配設され、前記シリンダーは前記ブロックが前記連接穴の内壁を押出すことにより前記連接部を回動させ、前記押しピンは前記連接部にそれぞれ配設されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の両面ファスナーロック。
【請求項6】
前記ボタンには、その裏側に対向に位置する受容れ溝と、第1の位置決め部と、第2の位置決め部とが配設され、前記スライドレバーの端部が前記受容れ溝に配設され、前記カバーには、前記第1の位置決め部と係止する第1の係止部及び前記第2の位置決め部と係止する第2の係止部が配設されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の両面ファスナーロック。