特開2015-87010(P2015-87010A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-87010(P2015-87010A)
(43)【公開日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】オイル供給ノズル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   F16N 5/02 20060101AFI20150410BHJP
   F16N 3/06 20060101ALI20150410BHJP
   F16C 33/14 20060101ALN20150410BHJP
【FI】
   F16N5/02
   F16N3/06
   F16C33/14 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-3181(P2014-3181)
(22)【出願日】2014年1月10日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0131093
(32)【優先日】2013年10月31日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ゴ、ミン チュル
(72)【発明者】
【氏名】スン、チュン モ
(57)【要約】
【課題】本発明は、オイル供給ノズル及びその製造方法に関する。
【解決手段】本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルは、マイクロニードルと、接着剤を媒介として上記マイクロニードルが挿入固定されるニードルホルダーと、を含み、上記ニードルホルダーは上記ニードルホルダーがオイル注入装置に挿入されるようにする結合孔と、上記結合孔に連結され、上記マイクロニードルが挿入される挿入孔とを備え、上記挿入孔と上記結合孔が連結される地点にはガイド孔が備えられることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロニードルと、
接着剤を媒介として前記マイクロニードルが挿入固定されるニードルホルダーと、を含み、
前記ニードルホルダーは前記ニードルホルダーがオイル注入装置に挿入されるようにする結合孔と、前記結合孔に連結され、前記マイクロニードルが挿入される挿入孔と、を備え、
前記挿入孔と前記結合孔が連結される地点にはガイド孔が備えられる、オイル供給ノズル。
【請求項2】
前記ガイド孔の直径は、前記結合孔の直径より小さく、前記挿入孔の直径より大きく形成される、請求項1に記載のオイル供給ノズル。
【請求項3】
前記挿入孔の内壁には、前記接着剤との接触面積が増加するように少なくとも一つのリザーバー溝が形成される、請求項1又は2に記載のオイル供給ノズル。
【請求項4】
前記挿入孔の内壁は、前記ニードルホルダーの他の部分より表面粗度が大きく形成される、請求項1から3の何れか1項に記載のオイル供給ノズル。
【請求項5】
マイクロニードルを提供する段階と、
オイル注入装置に挿入されるように結合孔を備え、前記マイクロニードルが挿入されるように挿入孔を備え、前記挿入孔と前記結合孔が連結される地点にガイド孔を備えるニードルホルダーを提供する段階と、
前記マイクロニードルを前記挿入孔に挿入させる段階と、
端が前記ガイド孔に配置されるように漏れ防止用治具を前記結合孔に挿入させる段階と、
前記挿入孔の内壁と前記マイクロニードルとの隙間に接着剤を注入させる段階と、
を含むオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項6】
前記挿入孔の内壁の表面粗度を前記ニードルホルダーの他の部分より大きく形成させる段階をさらに含む、請求項5に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項7】
前記挿入孔の内壁に少なくとも一つのリザーバー溝を形成する段階をさらに含む、請求項5又は6に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項8】
前記マイクロニードルを前記挿入孔に挿入させる段階は、
前記マイクロニードルの端が前記漏れ防止用治具の端と接触するように前記マイクロニードルの端を前記ガイド孔内に位置させる段階である、請求項5から7の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項9】
前記漏れ防止用治具を前記結合孔に挿入させる段階は、
前記漏れ防止用治具の端を前記ガイド孔内に位置させて前記マイクロニードルの端を密閉する段階である、請求項5から8の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項10】
前記マイクロニードルを提供する段階は、
ワイヤを提供する段階と、
前記ワイヤに少なくとも二つの金属層が形成されるように蒸着させる段階と、
前記ワイヤを除去する段階と、を含む、請求項5から9の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項11】
前記蒸着させる段階は、ニッケルと金を順に蒸着させる段階である、請求項10に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項12】
前記ニッケルと前記金はスパッタリング法(Sputtering)により前記ワイヤに蒸着される、請求項11に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項13】
前記ワイヤを除去する段階は、エッチング(Etching)により前記ワイヤを除去する段階である、請求項10から12の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイル供給ノズル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、記録ディスク駆動装置(Hard Disk Drive、HDD)に用いられる小型スピンドルモータは、磁気ヘッドがディスク(Disk)にデータを記録したり、読み取れるようにディスクを回転させる機能を担う。
【0003】
このような記録ディスク駆動装置には小型スピンドルモータが用いられる。
【0004】
小型スピンドルモータには流体動圧軸受アセンブリーが用いられており、上記流体動圧軸受アセンブリーのシャフトとスリーブの間にはオイルが介在されて上記オイルにより発生する流体圧力でシャフトを支持する。
【0005】
このとき、上記スピンドルモータに用いられる流体動圧軸受アセンブリーにオイルを注入するためには、別途のオイル注入装置が必要で、オイル注入装置の端部から吐出されるオイルは、流体動圧軸受アセンブリーの隙間に入って流体動圧軸受アセンブリーの内部に充填される。
【0006】
しかし、最近では、スピンドルモータの小型化の傾向に伴って、流体動圧軸受アセンブリーに形成される隙間のサイズも小さくなっており、従来のオイル注入装置は、微細な隙間へのオイル注入に適さないため、容易にオイル注入ができないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一実施形態による目的は、微細な隙間にも容易にオイル注入ができるようにマイクロニードルを採用したオイル供給ノズル及びその製造方法を提供することである。
【0008】
また、マイクロニードルの抜去力を向上させて信頼性を確保することができるオイル供給ノズル及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルは、マイクロニードルと、接着剤を媒介として上記マイクロニードルが挿入固定されるニードルホルダーと、含み、上記ニードルホルダーは上記ニードルホルダーがオイル注入装置に挿入されるようにする結合孔と、上記結合孔に連結され、上記マイクロニードルが挿入される挿入孔と、を備え、上記挿入孔と上記結合孔が連結される地点にはガイド孔が備えられてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの上記ガイド孔の直径は、上記結合孔の直径より小さく、上記挿入孔の直径より大きく形成されてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの上記挿入孔の内壁には、上記接着剤との接触面積が増加するように少なくとも一つのリザーバー溝が形成されてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの上記挿入孔の内壁は、上記ニードルホルダーの他の部分より表面粗度が大きく形成されてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法は、マイクロニードルを提供する段階と、オイル注入装置に挿入されるように結合孔を備え、上記マイクロニードルが挿入されるように挿入孔を備え、上記挿入孔と上記結合孔が連結される地点にガイド孔を備えるニードルホルダーを提供する段階と、上記マイクロニードルを上記挿入孔に挿入させる段階と、端が上記ガイド孔に配置されるように漏れ防止用治具を上記結合孔に挿入させる段階と、上記挿入孔の内壁と上記マイクロニードルとの隙間に接着剤を注入させる段階と、を含んでもよい。
【0014】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法は、上記挿入孔の内壁の表面粗度を上記ニードルホルダーの他の部分より大きく形成させる段階をさらに含んでもよい。
【0015】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法は、上記挿入孔の内壁に少なくとも一つのリザーバー溝を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0016】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法のうち、上記マイクロニードルを上記挿入孔に挿入させる段階は、上記マイクロニードルの端が上記漏れ防止用治具の端と接触するように上記マイクロニードルの端を上記ガイド孔内に位置させる段階であってもよい。
【0017】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法のうち、上記漏れ防止用治具を上記結合孔に挿入させる段階は、上記漏れ防止用治具の端を上記ガイド孔内に位置させて上記マイクロニードルの端を密閉する段階であってもよい。
【0018】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法のうち、上記マイクロニードルを提供する段階は、ワイヤを提供する段階と、上記ワイヤに少なくとも二つの金属層が形成されるように蒸着させる段階と、上記ワイヤを除去する段階と、を含んでもよい。
【0019】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法のうち、上記蒸着させる段階は、ニッケルと金を順に蒸着させる段階であってもよい。
【0020】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法において、上記ニッケルと上記金はスパッタリング法(Sputtering)により上記ワイヤに蒸着されてもよい。
【0021】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの製造方法のうち、上記ワイヤを除去する段階は、エッチング(Etching)により上記ワイヤを除去する段階であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル及びその製造方法によると、微細な隙間にもオイルを容易に注入することができる。
【0023】
また、マイクロニードルの抜去力を向上させて信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルを利用してスピンドルモータにオイルを注入する様子を示した概念図である。
図2】(a)は本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの斜視図であり、(b)は本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの断面図である。
図3】本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの部分拡大図である。
図4a】本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルに漏れ防止用治具を結合する前の様子を示した斜視図である。
図4b】本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルに漏れ防止用治具を結合した様子を示した斜視図である。
図5図3のA部分の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルを用いてスピンドルモータにオイルを注入する様子を示した概念図である。
【0027】
図1のスピンドルモータは、流体動圧軸受アセンブリー200を備えており、上記流体動圧軸受アセンブリー200は、シャフト210と、上記シャフト210が回転できるように上記シャフト210を支持するスリーブ220と、上記シャフト210と結合して上記シャフト210とともに回転するローター230と、上記スリーブ220の下部と結合するカバープレート240と、上記スリーブ220と上記ローター230の間でオイルがシーリングされるようにするストッパー250と、を含んでもよい。
【0028】
図1のスピンドルモータにおいて、上記スリーブ220と上記カバープレート240は固定部材であってもよく、上記シャフト210、上記ローター230及び上記ストッパー250は回転部材であってもよい。
【0029】
上記固定部材と上記回転部材の間には微小隙間が形成され、上記微小隙間にオイルが注入されることで、上記回転部材が回転する際に流体圧力が発生し、上記回転部材が上記固定部材に対して滑らかに回転することができる。
【0030】
ここで、上記スピンドルモータは、上記スリーブ220と上記ストッパー250の間に形成される隙間を介してオイルが注入され、注入されたオイルは上記回転部材と上記固定部材との隙間に沿って充填されることができる。
【0031】
オイルは、別途のオイル供給部を介して供給されてもよく、図1に示されたように、本発明の一実施形態では、オイル供給ノズル100を介して上記スリーブ220と上記ストッパー250との隙間にオイルを注入することができる。
【0032】
このとき、上記スリーブ220と上記ストッパー250の間に形成された隙間は微細な隙間で、最近のスピンドルモータの小型化の傾向により次第に大きさが小さくなっている。
【0033】
しかし、本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100は、マイクロニードル110を採用してニードルの外径と内径のサイズを縮小させることで、微細な隙間にもオイルを注入することができる。
【0034】
以下では、図2(a)、図2(b)及び図3を参照して本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100について説明する。
【0035】
図2の(a)は本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの斜視図であり、図2の(b)は本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの断面図であり、図3は本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルの部分拡大図である。
【0036】
図2及び図3を参照すると、本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100は、マイクロニードル110及び上記マイクロニードル110が挿入されるニードルホルダー120を含んでもよい。
【0037】
上記マイクロニードル110は、内部にオイルが移動できる通路を有し、所定大きさの内径と外径を備える針状であってもよい。
【0038】
上記マイクロニードル110は上記ニードルホルダー120に挿入されて固定されてもよく、上記ニードルホルダー120の外部に露出した上記マイクロニードル110の端部からオイルが吐出されることができる。
【0039】
上記マイクロニードル110の内径は150μm〜50μmであってもよく、外径は200μm〜80μmであってもよい。
【0040】
上記内径と外径が具現できる上記マイクロニードル110の製造方法については後述する。
【0041】
上記マイクロニードル110は、上記ニードルホルダー120に挿入されて固定されてもよく、上記ニードルホルダー120は別途のオイル注入装置(不図示)に挿入されてもよい。
【0042】
即ち、上記オイル注入装置(不図示)から供給されるオイルは、上記ニードルホルダー120を経て最終的に上記マイクロニードル110の端部に吐出されて上記スリーブ220と上記ストッパー250との隙間に注入される。
【0043】
上記ニードルホルダー120は、上記ニードルホルダー120が上記オイル注入装置(不図示)に挿入されるようにする結合孔121と、上記結合孔121に連結され、上記マイクロニードル110が挿入される挿入孔123と、を備えてもよい。
【0044】
また、上記挿入孔123と上記結合孔121が連結される地点にガイド孔125が備えられてもよい。
【0045】
ここで、上記ガイド孔125の直径は、上記結合孔121の直径より小さく、上記挿入孔123の直径より大きく形成されることができる。
【0046】
上記ガイド孔125は、後述する漏れ防止用治具300の端部が配置される構成であってもよく、これに対しては後述する。
【0047】
上記マイクロニードル110は、上記マイクロニードル110の端が上記ガイド孔125に位置するように上記挿入孔123に挿入されてもよい。
【0048】
上記マイクロニードル110と上記挿入孔123の内壁の間には接着剤130が塗布されてもよく、上記マイクロニードル110は上記接着剤130を媒介として上記ニードルホルダー120に固定されてもよい。
【0049】
ここで、上記接着剤130との接着力を強化するために、本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100では、上記挿入孔123の内壁に少なくとも一つのリザーバー溝123aが形成されてもよい。
【0050】
従って、上記リザーバー溝123aにも上記接着剤130が充填され、接触面積が増加するため、上記接着剤130との接着力が強化されることができる。
【0051】
また、外部衝撃等があっても、上記リザーバー溝123aに充填された上記接着剤130自体がストッパーの役割をするため、上記マイクロニードル110の抜去力が向上する。
【0052】
上記挿入孔123の内壁は、上記ニードルホルダー120の他の部分より表面粗度が大きく形成されることができる。
【0053】
上記挿入孔123の内壁の表面粗度が上記ニードルホルダー120の他の部分より大きく形成されるため、上記挿入孔123の内壁と上記接着剤130の接触する面積がさらに増加して、上記接着剤130との接着力がさらに強化されることができる。
【0054】
図4aは本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルに漏れ防止用治具を結合する前の様子を示した斜視図であり、図4bは本発明の一実施形態によるオイル供給ノズルに漏れ防止用治具を結合した様子を示した斜視図であり、図5図3のA部分の拡大断面図である。
【0055】
図4a〜図5を参照し、本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100の製造方法を説明する。
【0056】
先ず、マイクロニードル110を提供する。
【0057】
上記マイクロニードル110は、所定の直径を有するワイヤに少なくとも二つの金属層が形成されるように蒸着させた後に上記ワイヤを除去することで形成することができる。
【0058】
従って、上記ワイヤの直径(または上記金属層の内径)が上記マイクロニードル110の内径となることができ、上記金属層の外径が上記マイクロニードル110の外径となることができる。
【0059】
上記マイクロニードル110の内径と外径は、上記ワイヤの直径と上記金属層の外径により決まるため、上記ワイヤの直径及び上記ワイヤに蒸着される上記金属層の外径の大きさを調節することで、所望する内径と外径を有する上記マイクロニードル110を製造することができる。
【0060】
具体的には、上記少なくとも二つの金属層はニッケルと金からなる金属層であってもよく、上記ニッケルと上記金を順に上記ワイヤに蒸着して金属層を形成することができる。
【0061】
ここで、上記ニッケルと上記金は、スパッタリング法(Sputtering)により上記ワイヤに蒸着されてもよい。
【0062】
上記ワイヤに金属層を形成してから上記ワイヤを除去して上記マイクロニードル110を製造してもよく、ここで、上記ワイヤはエッチング(Etching)工程により除去することができる。
【0063】
次に、上記マイクロニードル110が挿入されて固定される上記ニードルホルダー120を提供する。
【0064】
上記ニードルホルダー120は、別途のオイル注入装置(不図示)に挿入されるように結合孔121を備えてもよく、上記マイクロニードル110が挿入されるように挿入孔123を備えてもよく、上記挿入孔123と上記結合孔121が連結される地点にはガイド孔125が備えられてもよい。
【0065】
このような構造を有する上記ニードルホルダー120は、プラスチック射出成形により製造されてもよい。
【0066】
また、上記挿入孔123の内壁には、接着剤との接触面積が増加するように少なくとも一つのリザーバー溝123aが形成されてもよく、上記挿入孔123の内壁の表面粗度を上記ニードルホルダー120の他の部分より大きく形成することができる。
【0067】
また、上記ガイド孔125の直径は、上記結合孔121の直径より小さく、上記挿入孔123の直径より大きく形成されることができる。
【0068】
上記マイクロニードル110と上記ニードルホルダー120が提供されたら、上記マイクロニードル110を上記ニードルホルダー120の上記挿入孔123に挿入する。
【0069】
また、上記ニードルホルダー120の上記結合孔121には、漏れ防止用治具300が挿入されてもよい。
【0070】
ここで、上記マイクロニードル110の端が上記漏れ防止用治具300の端と接触するように、上記マイクロニードル110の端と上記漏れ防止用治具300の端は上記ガイド孔125内に位置することができる。
【0071】
上記漏れ防止用治具300は、接着剤130が上記マイクロニードル110の端を介して上記マイクロニードル110の内部に入って上記マイクロニードル110を詰まらせる現象を防止するためのものである。
【0072】
上記漏れ防止用治具300の端は、上記マイクロニードル110の端と接触して上記マイクロニードル110の端を密閉するため、接着剤130が上記マイクロニードル110の内部に入ることを防止することができる。
【0073】
上記漏れ防止用治具300によって上記マイクロニードル110の端が密閉されたら、上記挿入孔123の内壁と上記マイクロニードル110との隙間に接着剤130を注入して上記マイクロニードル110を上記ニードルホルダー120に固定させる。
【0074】
上記マイクロニードル110が固定されたら、上記漏れ防止用治具300を分離して本発明の一実施形態によるオイル供給ノズル100の製造を完了する。
【0075】
以上の実施形態により、微細な隙間にもオイルを容易に注入することができ、マイクロニードルの抜去力を向上させて信頼性を確保することができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0077】
100 オイル供給ノズル
110 マイクロニードル
120 ニードルホルダー
121 結合孔
123 挿入孔
123a リザーバー溝
125 ガイド孔
200 流体動圧軸受アセンブリー
300 漏れ防止用治具
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
【手続補正書】
【提出日】2015年1月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロニードルと、
接着剤を媒介として前記マイクロニードルが挿入固定されるニードルホルダーと、を含み、
前記ニードルホルダーは前記ニードルホルダーがオイル注入装置に挿入されるようにする結合孔と、前記結合孔に連結され、前記マイクロニードルが挿入される挿入孔と、を備え、
前記挿入孔と前記結合孔が連結される地点にはガイド孔が備えられ
前記挿入孔の内壁は、前記ニードルホルダーの他の部分より表面粗度が大きく形成される、オイル供給ノズル。
【請求項2】
前記ガイド孔の直径は、前記結合孔の直径より小さく、前記挿入孔の直径より大きく形成される、請求項1に記載のオイル供給ノズル。
【請求項3】
前記挿入孔の内壁には、前記接着剤との接触面積が増加するように少なくとも一つのリザーバー溝が形成される、請求項1又は2に記載のオイル供給ノズル。
【請求項4】
マイクロニードルを提供する段階と、
オイル注入装置に挿入されるように結合孔を備え、前記マイクロニードルが挿入されるように挿入孔を備え、前記挿入孔と前記結合孔が連結される地点にガイド孔を備えるニードルホルダーを提供する段階と、
前記マイクロニードルを前記挿入孔に挿入させる段階と、
端が前記ガイド孔に配置されるように漏れ防止用治具を前記結合孔に挿入させる段階と、
前記挿入孔の内壁と前記マイクロニードルとの隙間に接着剤を注入させる段階と、
を含み、
前記マイクロニードルを前記挿入孔に挿入させる段階は、前記マイクロニードルの端が前記漏れ防止用治具の端と接触するように前記マイクロニードルの端を前記ガイド孔内に位置させる段階である、オイル供給ノズルの製造方法。
【請求項5】
前記挿入孔の内壁の表面粗度を前記ニードルホルダーの他の部分より大きく形成させる段階をさらに含む、請求項4に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項6】
前記挿入孔の内壁に少なくとも一つのリザーバー溝を形成する段階をさらに含む、請求項4又は5に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項7】
前記漏れ防止用治具を前記結合孔に挿入させる段階は、
前記漏れ防止用治具の端を前記ガイド孔内に位置させて前記マイクロニードルの端を密閉する段階である、請求項4から6の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項8】
前記マイクロニードルを提供する段階は、
ワイヤを提供する段階と、
前記ワイヤに少なくとも二つの金属層が形成されるように蒸着させる段階と、
前記ワイヤを除去する段階と、を含む、請求項4から7の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項9】
前記蒸着させる段階は、ニッケルと金を順に蒸着させる段階である、請求項8に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項10】
前記ニッケルと前記金はスパッタリング法(Sputtering)により前記ワイヤに蒸着される、請求項9に記載のオイル供給ノズルの製造方法。
【請求項11】
前記ワイヤを除去する段階は、エッチング(Etching)により前記ワイヤを除去する段階である、請求項8から10の何れか1項に記載のオイル供給ノズルの製造方法。