【課題】多チャンネル化した記録計などのように極めて短い期間でしか連続したデータを取得できない装置においても、取得したデータに混入しているノイズが50Hzの商用電源に由来するものか、60Hzの商用電源に由来するものなのかを判別し得るノイズ周波数判別装置を提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題を解決するために、50Hz1周期分のデータに対して50Hz及び60Hzのそれぞれの周波数成分を除去する処理を施し、処理後のそれぞれのデータと元のデータの平均値との差分を算出し、それらの差分を対比して混入したノイズが何れの周波数の商用電源に起因するものであるかを判別するノイズ周波数判別装置を提供する。
センサ測定結果信号を50ヘルツと60ヘルツの最小公倍数の自然数倍のサンプリング周波数N(Nの最低値は600)で取得した時系列の離散データである時系列離散データを保持する時系列離散データ保持部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/50個であるNa個のデータグループを50Hz相当1周期分データとして取得する50Hz相当1周期分データ取得部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/60個であるNb個のデータグループを60Hz相当1周期分データとして取得する60Hz相当1周期分データ取得部と、
前記50Hz相当1周期分データの平均値である50Hz相当平均値を取得する50Hz相当平均値取得部と、
前記60Hz相当1周期分データの平均値である60Hz相当平均値を取得する60Hz相当平均値取得部と、
50Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/2個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
60Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/2個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNa/2で割った値である50Hz相当平均差分を取得する50Hz相当平均差分取得部と、
60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNb/2で割った値である60Hz相当平均差分を取得する60Hz相当平均差分取得部と、
50Hz相当平均差分と60Hz相当平均差分の大小比較をする大小比較部と、
を有するノイズ周波数判別装置。
センサ測定結果信号を50ヘルツと60ヘルツの最小公倍数の自然数倍のサンプリング周波数N(Nの最低値は1200)で取得した時系列の離散データである時系列離散データを保持する時系列離散データ保持部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/50個であるNa個のデータグループを50Hz相当1周期分データとして取得する50Hz相当1周期分データ取得部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/60個であるNb個のデータグループを60Hz相当1周期分データとして取得する60Hz相当1周期分データ取得部と、
前記50Hz相当1周期分データの平均値である50Hz相当平均値を取得する50Hz相当平均値取得部と、
前記60Hz相当1周期分データの平均値である60Hz相当平均値を取得する60Hz相当平均値取得部と、
50Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/2個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
60Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/2個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
取得した50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/4個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部と、
取得した60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/4個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部と、
50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNa/4で割った値である50Hz相当ダブル平均差分を取得する50Hz相当ダブル平均差分取得部と、
60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNb/4で割った値である60Hz相当ダブル平均差分を取得する60Hz相当ダブル平均差分取得部と、
50Hz相当ダブル平均差分と60Hz相当ダブル平均差分の大小比較をするダブル大小比較部と、
を有するノイズ周波数判別装置。
センサ測定結果信号を50ヘルツと60ヘルツの最小公倍数の自然数倍のサンプリング周波数N(Nの最低値は2400)で取得した時系列の離散データである時系列離散データを保持する時系列離散データ保持部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/50個であるNa個のデータグループを50Hz相当1周期分データとして取得する50Hz相当1周期分データ取得部と、
時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/60個であるNb個のデータグループを60Hz相当1周期分データとして取得する60Hz相当1周期分データ取得部と、
前記50Hz相当1周期分データの平均値である50Hz相当平均値を取得する50Hz相当平均値取得部と、
前記60Hz相当1周期分データの平均値である60Hz相当平均値を取得する60Hz相当平均値取得部と、
50Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/2個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
60Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/2個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部と、
取得した50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/4個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部と、
取得した60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/4個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部と、
取得した50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/8個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期トリプルブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値を50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部と、
取得した60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/8個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期トリプルブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値を60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部と、
50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNa/8で割った値である50Hz相当トリプル平均差分を取得する50Hz相当トリプル平均差分取得部と、
60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNb/8で割った値である60Hz相当トリプル平均差分を取得する60Hz相当トリプル平均差分取得部と、
50Hz相当トリプル平均差分と60Hz相当トリプル平均差分の大小比較をするトリプル大小比較部と、
を有するノイズ周波数判別装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
【0013】
本実施形態のノイズ周波数判別装置は、混入するノイズが50ヘルツ又は60ヘルツの商用電源に起因する周期性を有することを利用して混入するノイズの周波数を判別する。具体的には、取得したデータから50ヘルツ及び60ヘルツのそれぞれの周波数成分を除去し、除去後のそれぞれのデータと元のデータの平均値との差分を算出し、それらの差分を対比して混入したノイズが何れの商用電源に起因するものであるかを判別する。
<実施形態1 構成>
【0014】
図1は、本実施形態に係るノイズ周波数判別装置の機能ブロックの一例を示す概念図である。なお、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。
【0015】
また、本明細書に記載の各装置及びシステムは、方法としても実現可能である。また、このような装置の一部をプログラムとして構成することができる。さらに、そのようなプログラムをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然に本明細書に記載の各実施例の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の「ノイズ周波数判別装置」(0100)は、「時系列離散データ保持部」(0101)と、「50Hz相当1周期分データ取得部」(0102)と、「60Hz相当1周期分データ取得部」(0103)と、「50Hz相当平均値取得部」(0104)と、「60Hz相当平均値取得部」(0105)と、「50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0106)と、「60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0107)と、「50Hz相当平均差分取得部」(0108)と、「60Hz相当平均差分取得部」(0109)と、「大小比較部」(0110)と、を備える。
【0017】
「時系列離散データ保持部」(0101)は、センサ測定結果信号を50ヘルツと60ヘルツの最小公倍数の自然数倍のサンプリング周波数N(Nの最低値は600)で取得した時系列の離散データである時系列離散データを保持する機能を有する。
【0018】
この時系列離散データは、50ヘルツと60ヘルツの最小公倍数である300ヘルツの自然数倍の周波数である1200ヘルツや2400ヘルツなどのサンプリング周波数にて時系列で取得した離散データである。時系列で取得するとは、時間経過に従って連続的に取得することをいう。また、取得するデータは、例えば、温度、湿度、濃度など様々なデータであってよい。取得したデータは、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置に保持される。なお、ノイズ周波数判別のために供される時系列離散データは、一時的な保持で足りる場合もあり、そのような場合においては、RAMなどの揮発性記憶装置により保持してもよい。
【0019】
「50Hz相当1周期分データ取得部」(0102)は、時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/50個であるNa個のデータグループを50Hz相当1周期分データとして取得する機能を有する。
【0020】
例えば、時系列離散データが2400ヘルツのサンプリング周波数で取得される場合には、N=2400であるため、Na=48となる。そして、保持された離散データの所定の時刻Tを起点として48個のデータグループを、50Hz相当1周期分データとして取得する。
【0021】
「60Hz相当1周期分データ取得部」(0103)は、時系列離散データ保持部に保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に少なくともN/60個であるNb個のデータグループを60Hz相当1周期分データとして取得する機能を有する。上記と同様の例に従った場合、Nb=40となり、保持された離散データの所定の時刻Tを起点として時間順に40個のデータグループを、60Hz相当1周期分データとして取得する。
【0022】
図2は、「N」、「Na」、「Nb」と、「時系列離散データ」、「50Hz相当1周期分データ」、「60Hz相当1周期分データ」とを示す表である。図示するように、サンプリング周波数Nが2400の場合であり、Na=48であり、Nb=40である。離散データは「D」で示され、角括弧内の数字は取得した順序に従って付されている。
【0023】
50Hz相当1周期分データは、D[1]からD[48]までの48個のデータである。また、60Hz相当1周期分データは、D[1]からD[40]までの40個のデータである。それぞれのデータグループの最初のデータであるD[1]は、所定の時刻Tにおいて取得されたデータである。この所定の時刻Tは、何らかの特定の時刻を意味するものではなく、50Hz相当1周期分データを構成するデータのうちの1番目のデータの取得時刻と、60Hz相当1周期分データを構成するデータのうちの1番目のデータの取得時刻とが同時刻となるようにするための便宜的なものである。このように、それぞれのデータグループを構成するデータのうちの1番目のデータの取得時刻を揃えておくことで、同時期に取得したデータに対して50Hzをノイズ周波数と仮定して処理を施した値と60Hzをノイズ周波数と仮定して処理を施した値とを対比して現に混入したノイズ周波数を判別することができる。判別のための具体的な処理は、以下に示す。
【0024】
「50Hz相当平均値取得部」(0104)は、50Hz相当1周期分データの平均値である50Hz相当平均値を取得する機能を有する。商用電源由来のノイズは周期性を有するため、真のデータ値に対して正側に影響するノイズ成分と負側に影響するノイズ成分が絶対値として同等に含まれる。そこで、混入しているノイズが50Hzの商用電源由来であると仮定すれば、50Hz1周期分のデータの平均をとることで各データに含まれるノイズ成分が相殺され、理論上の真の平均値を得ることができる。この50Hz相当平均値は後述する処理において供される。
【0025】
「60Hz相当平均値取得部」(0105)は、60Hz相当1周期分データの平均値である60Hz相当平均値を取得する機能を有する。上述した50Hz相当平均値と同様に、混入しているノイズが60Hzの商用電源由来であると仮定した場合の、理論上の真の平均値を得ることができる。60Hz相当平均値も後述する処理において供される。
【0026】
本実施形態のノイズ周波数判別装置は、上記の時系列離散データと、50Hz相当1周期分データ及び60Hz相当1周期分データに対して所定の処理を施すことにより、取得したデータに混入するノイズの周波数を判別する。ここで、大まかな処理の流れを
図3に示す。
【0027】
図3に示すように、本実施形態のノイズ周波数判別装置は、まず、時系列離散データの取得及び保持に始まり(S0301)、50Hz相当平均差分E1を取得し(S0302)、さらに60Hz相当平均差分E1´を取得する(S0303)。そして、取得したE1とE1´との大小を比較する(S0304)。そして、E1がE1´より小さいとの比較結果が得られた場合に、ノイズ周波数は50Hzであると判別し(S0305)、E1がE1´より大きいとの比較結果が得られた場合に、ノイズ周波数は60Hzであると判別する(S0306)。なお、E1とE1´が等しい場合には、判別不能として「エラー」である旨を示したり、上記の処理を再度行ったりしてもよい。
【0028】
続いて、E1及びE1´を取得するための各処理について
図4及び
図5をそれぞれ用いて説明する。
図4は、E1を取得するための処理の流れを示すフロー図である。なお、
図4は、サンプリング周波数N=2400の場合であり、Na=48である。
【0029】
まず、50Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/2個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する(S0401)。この処理は、
図1にて示した「50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0106)の機能により行われる。
【0030】
ここで、50Hz相当1周期分データは、
図2で示したように{D[1],D[2],・・・,D[48]}であるところ、例えば、M=1の場合には、D[1]にD[1+24]を加えた値が50Hz相当半周期ブレンドデータである。
【0031】
D[1]とD[1+24]は、50Hzの周期においてちょうど半周期隔てて取得されたデータである。ここで、時系列離散データ保持部に保持される離散データに混入したノイズが50Hzの商用電源に由来するものであれば、このノイズは50Hzの正弦波としての周期性を有することになる。したがって、sin(ωt+θ)+sin(ωt+θ+180°)=0の式に当てはめて、D[1]に50Hzの半周期隔たったD[1+24]を加えることで、それぞれのデータに含まれる50Hzの周期性のノイズが相殺されることになる。そして、D[1]にD[1+24]を加えた値を2で割った値であるA1[1]が50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値である。このような処理を、
図4に示すように前半のD[24]までの各データについて行い、A1[24]まで取得する。
【0032】
また、正弦波の周期性から、上記sin(ωt+θ)+sin(ωt+θ+180°)=0の式と同様に、
sin3(ωt+θ)=−sin3(ωt+θ+180°)=−sin (3ωt+3θ+540°) =−sin(3(ωt+θ)+180°)
sin5(ωt+θ)=−sin5(ωt+θ+180°)=−sin (5ωt+5θ+900°) =−sin(5(ωt+θ)+180°)
の式で表わされる関係が成立する。したがって、3次、5次といった奇数次の周波数成分をも相殺(除去)する処理をも行ったことになる。N=48とする本例においては、50Hzの奇数次(1,3,5,7,9,・・・)である、50Hz,150Hz,250Hz,350Hz,450Hz,・・・の周波数成分が除去されることになる。
【0033】
続いて、50Hz相当1周期分データの前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値A
50との差分の絶対値を算出し(S0402)、算出された差分の絶対値(e1[1],e1[2],・・・,e1[24])の総和をNa/2で割った値である50Hz相当平均差分E1を取得する(S0403)。この処理は、
図1にて示した「50Hz相当平均差分取得部」(0108)の機能により行われる。
【0034】
50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値は仮定した50Hzの周期性のノイズが相殺されているので、取得した各50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の平均値は50Hz相当平均値A
50と等しくなると考えられる。そこで、上記の通り50Hz相当平均差分E1を取得する。混入したノイズが仮定した通り50Hzの周期性ノイズである場合には、このE1は極めて小さい値となる。後述するように、混入したノイズが60Hzの周期性ノイズであると仮定して同様の処理を行い、60Hz相当平均差分E1´を取得する。それぞれの仮定に基づいて得られたE1とE1´とを比較し、値が小さい方の仮定が現実をより反映しているため、その仮定した周波数のノイズが現に混入したと判別する。
【0035】
また、
図5は、E1´を取得するための処理の流れを表わすフロー図である。なお、
図5は、サンプリング周波数N=2400の場合であり、Nb=40である。
【0036】
まず、60Hz相当1周期分データの時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/2個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータに対して取得する(S0501)。この処理は、
図1にて示した「60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0107)の機能により行われる。
【0037】
ここで、60Hz相当1周期分データは、
図2で示したように{D[1],D[2],・・・,D[40]}であるところ、例えば、M=1の場合には、D[1]にD[1+20]を加えた値が60Hz相当半周期ブレンドデータである。
【0038】
D[1]とD[1+20]は、50Hzの周期においてちょうど半周期隔てて取得されたデータである。ここで、時系列離散データ保持部に保持される離散データに混入したノイズが60Hzの商用電源に由来するものであれば、このノイズは60Hzの正弦波としての周期性を有することになる。したがって、sin(ωt+θ)+sin(ωt+θ+180°)=0の式に当てはめて、D[1]に60Hzの半周期分隔たったD[1+20]を加えることで、それぞれのデータに含まれる60Hzの周期性のノイズが相殺されることになる。そして、D[1]にD[1+20]を加えた値を2で割った値であるA1´[1]が60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値である。このような処理を、
図5に示すように前半のD[20]までの各データについて行い、A1´[20]まで取得する。奇数次の周波数成分についても除去されることについては、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を取得する処理における説明と同様である。
【0039】
続いて、60Hz相当1周期分データの前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値A
60との差分の絶対値を算出し(S0502)、算出された差分の絶対値(e1´[1],e1´[2],・・・,e1´[20])の総和をNb/2で割った値である60Hz相当平均差分E1´を取得する(S0503)。この処理は、
図1にて示した「60Hz相当平均差分取得部」(0109)の機能により行われる。
【0040】
60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値は仮定した60Hzの周期性のノイズが相殺されているので、取得した各60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の平均値は60Hz相当平均値A
60と等しくなると考えられる。そこで、上記の通り60Hz相当平均差分E1´を取得する。混入したノイズが仮定した通り60Hzの周期性ノイズである場合には、このE1´は極めて小さい値となる。
【0041】
取得した60Hz相当平均差分E1´は、上記の50Hz相当平均差分E1と大小比較され、その結果に基づき混入したノイズが50又は60のいずれの周波数の商用電源に由来するものなのかを判別することができる。この大小比較は、
図1にて示した「大小比較部」(0110)の機能により行われる。
【0042】
図6は本実施形態のノイズ周波数判別装置の具体的なハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、各種演算処理を実行するための「CPU」(0601)と、「RAM」(0602)と、「不揮発性メモリ」(0603)と、「センサ」(0604)と、を備える。不揮発性メモリには各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをRAMに展開したうえで実行する。各ハードウェア構成はシステムバスなどのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0043】
例えば、所定のプログラムを実行することで、センサにより検出されたアナログ信号は離散データ化され、不揮発性メモリに保持される。そして、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を取得するためのプログラムや50Hz相当平均差分を取得するためのプログラムなどをCPUが実行することにより、保持されているデータなどが演算される。各演算結果はRAM又は不揮発性メモリの所定のアドレスに格納され、引き続き実行されるプログラムにより50Hz相当平均差分と60Hz相当平均差分との大小比較が行われる。
<実施形態1 効果>
【0044】
本実施形態のノイズ周波数判別装置は、50ヘルツ1周期であるわずか20ミリ秒の期間に取得された離散データを供することで足り、極めて短期間内でしか連続したデータを取得できない機器等においても混入するノイズ周波数を判別することができる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
【0045】
本実施形態に係るノイズ周波数判別装置は、実施形態1を基本とし、取得した50Hz又は60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値に対して、さらに半周期ブレンドデータ平均値を取得する。これにより、50Hz又は60Hzの2倍周波数である100Hz又は120Hzの奇数次の周波数成分を除去し、より精度の高いノイズ周波数の判別を行うものである。
<実施形態2 構成>
【0046】
図7は、本実施形態に係るノイズ周波数判別装置の構成を示す概念図である。「ノイズ周波数判別装置」(0700)は、実施形態1と同様に、「時系列離散データ保持部」(0701)と、「50Hz相当1周期分データ取得部」(0702)と、「60Hz相当1周期分データ取得部」(0703)と、「50Hz相当平均値取得部」(0704)と、「60Hz相当平均値取得部」(0705)と、「50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0706)と、「60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0707)とを備え、さらに、本実施形態に特有の「50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0708)と、「60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0709)と、「50Hz相当ダブル平均差分取得部」(0710)と、「60Hz相当ダブル平均差分取得部」(0711)と、「ダブル大小比較部」(0712)と、を有する。実施形態1の構成と同様の構成についての説明は省略し、本実施形態に特有の構成及び処理について説明する。
【0047】
周波数判別のための最終的な処理は、実施形態1と同様に仮定ないし想定した50Hz及び60Hzのそれぞれの平均差分を取得し、両者の大小を比較する。具体的には、50Hz相当ダブル平均差分E2と60Hz相当ダブル平均差分取得E2´との大小を比較する。以下に、50Hz相当ダブル平均差分E2を取得するための処理について説明する。
【0048】
図8は、E2を取得するための処理を示すフロー図である。まず、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を取得する(S0801)。ここまでは、実施形態1における処理と同様である。
【0049】
続いて、取得した50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/4個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値A2を50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する(S0802)。この処理は、
図7で示した「50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0708)の機能により行われる。
【0050】
この処理は、Na/2個のデータを1周期分のデータとして、半周期分隔てたデータとの加算を行うことで、50Hz×2=100Hzの周波数成分を除去する。また、この処理は、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得の処理について説明した通り、併せて奇数次の周波数成分を除去することになる。すなわち、100Hzを基本周波数として、300Hz(3次),500Hz(5次),700Hz(7次),900Hz(9次),・・・の周波数成分が除去されることになる。これらの各周波数成分は、50Hzを基準とした場合の、2次、6次、10次、14次、18次、・・・の高調波に該当する。
【0051】
続いて、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値A
50との差分の絶対値e2を算出し(S0803)、算出された絶対値(e2[1],e2[2],・・・,e2[12])の総和をNa/4である12で割った値である50Hz相当ダブル平均差分E2を取得する(S0804)。この処理は、
図7で示した「50Hz相当ダブル平均差分取得部」(0710)の機能により行われる。
【0052】
また、「60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0709)の機能により、取得した60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/4個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期ダブルブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する処理を行う。
【0053】
そして、「60Hz相当ダブル平均差分取得部」(0711)の機能により、60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNb/4で割った値である60Hz相当ダブル平均差分E2´を取得する処理を行う。
【0054】
60Hz相当ダブル平均差分E2´を取得するに至る処理は、実施形態1での各処理及び50Hz相当ダブル平均差分E2を取得するに至る処理に準じるものであるため、説明は省略する。なお、E2及びE2´を取得する場合のサンプリング周波数Nは、50と60の最小公倍数の4倍の1200が最低値となる。
【0055】
取得した50Hz相当ダブル平均差分E2と60Hz相当ダブル平均差分E2´とは、「ダブル大小比較部」(0712)による大小比較に供される。その比較結果に基づき、実施形態1の「大小比較部」と同様に混入するノイズ周波数を判別することが可能となる。
【0056】
上記の通り、本実施形態においては、50Hzの周波数成分とその奇数次周波数成分及び100Hzの奇数次周波数成分をも除去した50Hz相当ダブル平均差分E2と、60Hzの周波数成分とその奇数次周波数成分及び120Hzの奇数次周波数成分をも除去した60Hz相当ダブル平均差分E2´とを大小比較して周波数判別を行っているため、より精度の高い判別が行われる。
<実施形態2 効果>
【0057】
本実施形態のノイズ周波数判別装置により、100ヘルツ又は120ヘルツを基本波とする奇数次周波数を除去することで、より精度の高いノイズ周波数判別が可能となる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
【0058】
本実施形態に係るノイズ周波数判別装置は、実施形態1又は2を基本とし、取得した50Hz又は60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値に対して、さらに半周期トリプルブレンドデータ平均値を取得する。これにより、50Hz又は60Hzの4倍の周波数である200Hz又は240Hzの奇数次の周波数成分を除去し、より精度の高いノイズ周波数の判別を行うものである。
<実施形態3 構成>
【0059】
図9は、本実施形態に係るノイズ周波数判別装置の構成を示す概念図である。「ノイズ周波数判別装置」(0900)は、実施形態2と同様に、「時系列離散データ保持部」(0901)と、「50Hz相当1周期分データ取得部」(0902)と、「60Hz相当1周期分データ取得部」(0903)と、「50Hz相当平均値取得部」(0904)と、「60Hz相当平均値取得部」(0905)と、「50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0906)と、「60Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得部」(0907)と、「50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0908)と、「60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値取得部」(0909)と、を備え、さらに、本実施形態に特有の、「50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部」(0910)と、「60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部」(0911)と、「50Hz相当トリプル平均差分取得部」(0912)と、「60Hz相当トリプル平均差分取得部」(0913)と、「トリプル大小比較部」(0914)と、を有する。実施形態2の構成と同様の構成についての説明は省略し、本実施形態に特有の構成及び処理について説明する。
【0060】
本実施形態では、取得した50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値と60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値から、さらに50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値と60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値を取得してから、それぞれの平均値との差分を得て、大小比較を行う。
【0061】
図10は、50Hz相当トリプル平均差分E3を取得するための処理の流れを示すフロー図である。まず、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値を取得する(S1001)。そして、50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値を取得する(S1002)。ここまでは、実施形態2における処理と同様である。
【0062】
続いて、取得した50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Na/8個目のデータの値を加えたデータである50Hz相当半周期トリプルブレンドデータの値の1/2の値である50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値を50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する(S1003)。この処理は、
図9に示した「50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部」(0911)の機能により行われる。
【0063】
この処理は、Na/4個のデータを1周期分のデータとして、半周期分隔てたデータとの加算を行うことで、50Hz×4=200Hzの周波数成分を除去する。また、この処理は、50Hz相当半周期ブレンドデータ平均値取得の処理などについて説明した通り、併せて奇数次の周波数成分を除去することになる。すなわち、200Hz,600Hz,1000Hz,1400Hz,1800Hz,・・・の周波数成分が除去されることになる。これらの各周波数成分は、50Hzを基本周波数とした場合の、4次、12次、20次、28次、36次、・・・の高調波成分に該当する。
【0064】
続いて、50Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた50Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値と、50Hz相当平均値A
50との差分の絶対値e3を算出し(S1004)、算出された絶対値(e3[1],e3[2],・・・,e3[6])の総和をNa/8である6で割った値である50Hz相当トリプル平均差分E3を取得する(S1005)。この処理は、
図9で示した「50Hz相当トリプル平均差分取得部」(0912)の機能により行われる。
【0065】
また、「60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値取得部」(0911)の機能により、取得した60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の時間順にて前半のM個目のデータの値にM+Nb/8個目のデータの値を加えたデータである60Hz相当半周期トリプルブレンドデータの値の1/2の値である60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値を60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータに対して取得する処理を行う。
【0066】
そして、「60Hz相当トリプル平均差分取得部」(0913)の機能により、60Hz相当半周期ダブルブレンドデータ平均値の前半の全てのデータについて得られた60Hz相当半周期トリプルブレンドデータ平均値と、60Hz相当平均値との差分の絶対値の総和をNb/8で割った値である60Hz相当トリプル平均差分E3´を取得する処理を行う。
【0067】
60Hz相当トリプル平均差分E3´を取得するための処理は、実施形態2での各処理及び50Hz相当トリプル平均差分E3を取得するための処理に準じるものであるため、説明は省略する。なお、E3及びE3´を取得する場合のサンプリング周波数Nの最低値は、50と60の最小公倍数である300を8倍した2400となる。
【0068】
取得した50Hz相当トリプル平均差分E3と60Hz相当トリプル平均差分E3´とは、「トリプル大小比較部」(0914)による大小比較に供される。その比較結果に基づき混入するノイズ周波数を判別することが可能となる。
【0069】
上記の通り、本実施形態においては、さらに200Hzの奇数次周波数成分をも除去した50Hz相当トリプル平均差分E3と、240Hzの奇数次周波数成分をも除去した60Hz相当トリプル平均差分E3´とを大小比較して周波数判別を行っているため、より精度の高い判別が行われる。
<実施形態3 効果>
【0070】
本実施形態のノイズ周波数判別装置により、200ヘルツ又は240ヘルツを基本波とする奇数次周波数成分を除去することで、より精度の高いノイズ周波数判別が可能となる。