(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-8900(P2015-8900A)
(43)【公開日】2015年1月19日
(54)【発明の名称】洋式便器の便蓋・便座開閉具
(51)【国際特許分類】
A47K 13/10 20060101AFI20141216BHJP
【FI】
A47K13/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-136558(P2013-136558)
(22)【出願日】2013年6月28日
(71)【出願人】
【識別番号】713006942
【氏名又は名称】五島CAE解析株式会社
(72)【発明者】
【氏名】平田 雅彦
【テーマコード(参考)】
2D037
【Fターム(参考)】
2D037AA02
2D037AB02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】便座に部品を追加することなく、便蓋・便座の開閉を行う補助具を提供する。
【解決手段】便座120を引っ掛けるつばと把持部を備えた可動する把持部品150と、把持部品150を可動式に結合し便蓋110に固定されるホルダーとで構成され、把持部品150が可動することにより、便蓋110と便座120が連結・解放され、便座120を直接触らずに開閉することを可能にした。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座を引っ掛けるつばと把持部を備えた可動する把持部品と、前記把持部品を可動式に結合し便蓋に固定されるホルダーと、を備えたことを特徴とする便蓋・便座開閉具。
【請求項2】
便座を引っ掛けるつばが可動するつば部品と、前記つば部品を可動式に結合し便蓋に固定され把持部となるホルダーと、を備えたことを特徴とする便蓋・便座開閉具。
【請求項3】
請求項1記載の便蓋・便座開閉具が備えられた便蓋であって、前記ホルダーが便蓋と一体となっていることを特徴とする便蓋。
【請求項4】
請求項2記載の便蓋・便座開閉具が備えられた便蓋であって、前記ホルダーが便蓋と一体となっていることを特徴とする便蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋式便器の便蓋・便座を直接触らずに上下に開閉するための便蓋・便座開閉具、および、前記便蓋・便座開閉具が備わった便蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手動タイプの便蓋・便座開閉装置の多くは便蓋・便座の其々に取手やつまみを直接、貼設または係合したり、便座カバーに把持部を設けている。
(例えば、特許文献1および特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−161195号公報
【特許文献2】特開2009−125374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法は以下のような問題を有している。まず、便座に直接部品をに貼設または係合するため、接合部のすきまが不潔になりやすく、清掃も行い難くなる。さらには、保温機構付きの便座の場合、そもそも温度対策である便座カバーは不要となり便座カバーに把持部を設ける方法は取れない。両面テープでの取手固定も高温による両面テープの粘着力低下が問題となる。
【0005】
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、便座に直接または間接的に部品を設けることなく、さらには便蓋も直接触らずに開閉する装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、便座を引っ掛けるつばと把持部を備えた可動する把持部品と、前記把持部品を可動式に結合し便蓋に固定されるホルダーとで構成され、前記把持部品が可動することにより、便蓋が便座を引っ掛けて保持したり解放することができる機能を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上の構成により、本発明は以下の効果を有するものである。すなわち、本装置は便座が便蓋側に固定された状態で便蓋と便座の両方を開閉することができるため、便座に直接または間接的に把持部を必要とせず、便座自体には何も追加することがない。従って、便座は追加部品による衛生度の低下もなく、掃除のやり易さも変わらない。また、把持部追加による服の引っ掛かりもなく、便座カバーを使う場合も本装置での影響はない。さらに、本装置のみで、便座の開閉だけでなく、便蓋の開閉も行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す上面図である。
【
図2】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す正面図である。
【
図3】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。
【
図4】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。
【
図5】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。
【
図6】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。
【
図7】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具を表す動作図である。
【
図8】本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具のホルダーの詳細を示す斜視図である。
【
図9】本発明の形態2に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。
【実施例】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0010】
(実施の形態1)
本実施の形態は、請求項1の実施例である。
【0011】
図1は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す上面図である。便蓋・便座開閉具160が便蓋110の上面の縁に固定されている。
【0012】
図2は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す正面図である。
図2において、便蓋110、便座120は閉じられた状態にある。便蓋110の上面の縁にホルダー140が固定され、ホルダー140に可動式で連結された把持部品150のつば152が便座120の下面と便器130の上面のすきまに位置するように構成されている。可動式の把持部品150は、奥に差し込まれた状態にある。
【0013】
図3は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図であり斜め前方からみたもので、
図4は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図であり斜め後方からみたものである。便座120は把持部品150のつば152に引っ掛けられているため、便座120は便蓋110と連動して開閉する。把持部品150の把持部151を持って上下に動かすことで、便蓋110と便座120を直接触れることなく、開閉することができる。
【0014】
図5は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図であり斜め前方からみたもので、
図6は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図であり斜め後方からみたものである。把持部品150は、可動式で矢印方向に引かれ、便座120は把持部品150のつば152に引っ掛かっていないため、便蓋110のみが開閉する。把持部品150の把持部151を持って上下に動かすことで、便座120は閉じたまま便蓋110のみを直接触れることなく、開閉することができる。
【0015】
次に、本発明の便蓋・便座開閉具160の具体的な構造について説明する。
図7は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具を表す動作図である。
【0016】
図7(a)において、把持部品150は把持部151と、つば152と、ホルダーとの結合部153と、から構成される。ホルダー140に可動式で結合された把持部品150は、把持部151を矢印方向に押し込まれると、つば152は便座120の下面と便座130の間に位置することとなり、便座120はつば152に引っ掛かり、その状態で把持部151を上下にうごかすと、便蓋110と便座120は共に開閉される。
【0017】
図7(b)において、ホルダー140に可動式で結合された把持部品150は、把持部151を矢印方向に引かれると、つば152は便座120の外縁より外に位置することとなり、把持部152を上下にうごかすと、便座120はつば152に引っ掛かることなく、便蓋110のみが開閉される。
【0018】
図8は、本発明の形態1に係る便蓋・便座開閉具のホルダー140の詳細を示す斜視図である。ホルダー140は、把持部品150を可動式に結合できるように、把持部品150のホルダーとの結合部153が入り込む、溝141と、便蓋110に固定される平面部を持つ部分と、から構成される。
【0019】
(実施の形態2)
本実施の形態は、請求項2の実施例である。
【0020】
図9は、本発明の形態2に係る便蓋・便座開閉具の実施例を示す斜視図である。形態1の把持部151の機能を持つホルダー把持部142がホルダー140に備えられている。そのため、ホルダー把持部142を持って上下することにより、便蓋110と便座120を開閉することができる。
【符号の説明】
【0021】
110 便蓋
120 便座
130 便器
140 ホルダー
141 溝
142 ホルダー把持部
150 把持部品
151 把持部
152 つば
153 ホルダーとの結合部
160 便蓋・便座開閉具