【解決手段】インバータ制御装置1は、PWM制御部3と、調整部4とを備える。調整部4は、インバータ1により生成された交流電圧5Cの1周期における平均実測値63dを計算する。平均実測値63dが交流電圧が有する振幅の目標値(振幅目標値61)に近づくように、調整部4は、正弦波20Bの振幅を調整して正弦波40を生成する。PWM制御部3は、正弦波40の基準電位を変更した正弦波30をPWM変調することにより、PWM信号11a,11bを生成する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0016】
[1.電力変換システムの構成]
図1は、本実施の形態に係るインバータ制御装置1を用いた電力変換システム100の構成を示す概略図である。
図1に示すように、電力変換システム100は、インバータ制御装置1と、インバータ5と、直流電源6と、電圧計7とを備える。
【0017】
インバータ5は、直流電圧5Aを変換して交流電圧5Bを生成し、交流電圧5Bを平滑化した交流電圧5Cを負荷(図示省略)に供給する。
【0018】
電圧計7は、交流電圧5Cを計測し、交流電圧5Cの実測値43aをインバータ制御装置1に供給する。
【0019】
インバータ制御装置1は、PWM方式を用いてインバータ5を制御する。インバータ制御装置1は、実測値43aを用いて、インバータ5内のスイッチング素子51a及び52aのオンオフを制御するためのPWM信号11a及び11bを生成する。
【0020】
[1.1.インバータ5の構成]
インバータ5は、ハーフブリッジ回路50と、ローパスフィルタ55とを備える。ハーフブリッジ回路50は、直流電源6から供給される直流電圧5Aを変換して交流電圧5Bを生成する。交流電圧5Bは、矩形波である。ローパスフィルタ55は、交流電圧5Bに含まれる高周波成分を除去して、平滑化された交流電圧5Cを生成する。交流電圧5Cは、インバータ5の出力端子58及び59から、負荷(図示省略)に供給される。
【0021】
ハーフブリッジ回路50は、直流電源6の両端に直列に接続されたアーム51及び52を備える。アーム51は、直流電源6の高電位側に接続され、アーム52は、直流電源6の低電位側に接続される。端子53aが、アーム51とアーム52との間に設けられる。端子53bが、アーム52と直流電源6との間に設けられ、出力端子59に接続される。
【0022】
アーム51は、スイッチング素子51aと、スイッチング素子51aと逆並列に接続されるダイオード51bとを備える。アーム52は、スイッチング素子52aと、スイッチング素子52aと逆並列に接続されるダイオード52bとを備える。スイッチング素子51a及び52aは、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。
【0023】
ローパスフィルタ55は、コイル56と、コンデンサ57とを備える。コイル56の一端は、ハーフブリッジ回路50の端子53aに接続され、コイル56の他端は、インバータ5の出力端子58に接続される。コンデンサ57の一端は、コイル56の他端及び出力端子58に接続され、コンデンサ57の他端は、端子53b及びインバータ5の出力端子59に接続される。端子53b及び出力端子59は、接地される。
【0024】
[1.2.インバータ制御装置1の構成]
図2は、インバータ制御装置1の構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、インバータ制御装置1は、対象波生成部2と、PWM制御部3と、調整部4とを備える。
【0025】
対象波生成部2は、PWM変調の対象となる正弦波20Bを生成する。調整部4は、正弦波20Bが有する振幅を調整して、正弦波40を生成する。PWM制御部3は、調整部4から供給される正弦波40をPWM変調して、PWM信号11a及び11bを生成する。PWM信号11aは、スイッチング素子51aのゲートに供給され、PWM信号11bは、スイッチング素子52aのゲートに供給される。
【0026】
対象波生成部2は、正弦波生成器21と、演算器22とを備える。
【0027】
正弦波生成器21は、インバータ制御装置1に供給されるのこぎり波66を用いて、正弦波20Aを生成する。
【0028】
演算器22は、インバータ制御装置1に供給される振幅目標値61を正弦波20Aに乗算して、正弦波20Bを生成する。振幅目標値61は、交流電圧5Cが有する振幅の目標レベルを示す。正弦波20Bが、PWM変調の対象となる信号である。
【0029】
PWM制御部3は、演算器31と、搬送波生成部32と、比較器33と、NOT回路34とを備える。
【0030】
演算器31は、交流電圧5B及び5Cの基準電位を正弦波40に加算して、正弦波30を生成する。この結果、正弦波40は、基準電位を中心にして、振幅目標値61が示す振幅で変動する信号となる。
【0031】
搬送波生成部32は、PWM変調に用いられる搬送波35を生成する。比較器33は、正弦波30を搬送波35と比較することにより、PWM信号11aを生成する。NOT回路34は、PWM信号11aの論理レベルを反転させてPWM信号11bを生成する。
【0032】
調整部4は、平均計算部41,42と、演算器43,44と、PI制御部45とを備える。
【0033】
平均計算部41は、振幅目標値61を用いて、平均目標値62を計算する。平均目標値62は、交流電圧5Cの1周期における振幅目標値61の平均である。
【0034】
平均計算部42は、電圧計7から供給される実測値43aを用いて、平均実測値63dを計算する。平均実測値63dは、交流電圧5Cの1周期における実測値43aの平均である。平均計算部42の構成の詳細については、後述する。
【0035】
演算器43は、平均目標値62から平均実測値63dを減算して差分値64を生成し、その生成された差分値64をPI制御部45に供給する
【0036】
PI制御部45は、差分値64に基づく比例制御及び積分制御を実行して、調整値65を生成する。調整値65は、変調の対象となる正弦波20Bが有する振幅を調整するために用いられる。
【0037】
演算器44は、調整値65を正弦波20Bに乗算することにより、正弦波20Bの振幅を調整する。振幅が調整された正弦波20Bは、正弦波40としてPWM制御部3に供給される。
【0038】
次に、平均計算部42の構成を説明する。平均計算部42は、演算器421と、絶対値変換部422と、積分部423と、除算部424と、ラッチ回路425とを備える。
【0039】
演算器421は、基準電位を実測値43aから減算することにより、差分値63aを生成する。差分値63aは、0Vを示すレベルを中心に変動する交流を示す。絶対値変換部422は、差分値63aから、差分値63aの絶対値63bを得る。
【0040】
積分部423は、交流電圧5Cの1周期にわたって継続的に入力される絶対値63bを積分して、積分値63cを生成する。除算部424は、積分値63cを交流電圧5Cの周期で除算することにより、平均実測値63dを生成する。
【0041】
ラッチ回路425は、除算部424により生成された平均実測値63dをラッチする。ラッチ回路425は、のこぎり波66の1周期を経過するたびに、ラッチした平均実測値63dを演算器43に供給するとともに、除算部424により新たに生成された平均実測値63dをラッチする。
【0042】
[2.正弦波の振幅の調整]
図3は、従来のインバータ制御装置を使用した場合における、交流電圧5Cのシミュレーション結果を示すグラフである。従来のインバータ制御装置は、
図2に示すインバータ制御装置1において調整部4を除いた構成を有する。
図4は、
図2に示すインバータ制御装置1が調整部4を使用した場合における、交流電圧5Cのシミュレーション結果を示すグラフである。
【0043】
図3及び
図4において、交流電圧5Cの基準電位を350V、振幅目標値61を100Vに設定した上で、交流電圧5Cの時間変化をシミュレーションした。
【0044】
図3に示すように、従来のインバータ制御装置1を使用してインバータ5を制御した場合、交流電圧5Cの振幅が、100Vに収束することなく、変動を続ける。この変動は、インバータ1の動作温度の影響や、ローパスフィルタ55内のコイル56が有するリアクタンス成分などを原因として発生する。
【0045】
インバータ制御装置1が、調整部4ではなく、通常のフィードバック方式を用いて正弦波の信号レベルを調整した場合においても、
図3と同様に、交流電圧5Cの振幅が変動を続けると考えられる。
【0046】
通常のフィードバック方式では、実測値43aと振幅目標値61との差分値に基づくPI制御を実行することにより、交流電圧5Cの振幅が振幅目標値61に一致させるための調整値が生成される。
【0047】
このとき、交流電圧5Cが検出されてから調整値が生成されるまでの期間が、遅延に相当する。この遅延により、調整値により振幅が調整される正弦波20Bの位相は、交流電圧5Cが検出されたタイミングにおける交流電圧5Cの位相と一致しない。つまり、正弦波20Bの振幅は、交流電圧5Cの振幅が振幅目標値61に一致するように調整されない。クこの結果、交流電圧5Cの振幅を振幅目標値61に一致させることができず、交流電圧5Cの振幅が変動し続けることになる。
【0048】
これに対して、インバータ制御装置1が調整部4を用いて調整値65を生成して、正弦波20Bの振幅を調整した場合、
図4に示すように、交流電圧5Cの振幅を速やかに振幅目標値61(100V)に近づけることができる。
【0049】
調整部4において、平均計算部42は、交流電圧5Cの実測値43aの1周期あたりの平均である平均実測値63dを計算し、平均実測値63dを正弦波20Bの1周期単位で出力する。調整部4は、平均目標値62及び平均実測値63dに基づくPI制御を実行して、平均実測値63dを平均目標値62に近づけるための調整値65を生成する。正弦波20Bの振幅は、その生成された調整値65を正弦波20Bに乗算することにより調整される。
【0050】
平均実測値63dは、正弦波20Bの1周期ごとに更新されるため、調整値65も、正弦波20Aの1周期ごとに更新される。正弦波20Aの信号レベルは、正弦波20Aの1周期にわたって、同一の調整値65により調整されるため、調整値65により振幅が調整される正弦波20Bの位相と交流電圧5Cが検出されたタイミングにおける交流電圧5Cの位相とのずれの影響を受けない。この結果、正弦波20Aの信号レベルを調整する際に、調整値65の生成に伴う遅延による影響を抑制することができるため、インバータ制御装置1は、交流電圧5Cの振幅を速やかに振幅目標値61に近づけることができる。
【0051】
[3.インバータ制御装置1の動作]
[3.1.対象波生成部2の動作]
対象波生成部2において、正弦波生成器21は、のこぎり波66の供給を受け、のこぎり波66と同一の周波数を有する正弦波20Aを生成する。つまり、のこぎり波66は、交流電圧5Cの周波数を指示する周波数指令信号として用いられる。正弦波20Aが有する振幅は、正弦波生成器21に予め設定された所定の振幅を有する。
【0052】
演算器22は、振幅目標値61を正弦波20Aに乗算することにより、PWM変調の対象となる正弦波20Bを生成する。後述するように、正弦波20Bの振幅が、1周期単位で調整部4により調整される。
【0053】
[3.2.調整部4の動作]
平均計算部42において、演算器421は、電圧計7から供給される交流電圧5Cの実測値43aから、基準電位を減算して、差分値63aを生成する。絶対値変換部422は、差分値63aから、差分値63aの絶対値63bを得る。
【0054】
積分部423は、絶対値63bを積分して積分値63cを生成する。積分部423は、積分部423に供給されるのこぎり波66に応じて、積分値63cをのこぎり波66の1周期ごとに除算部424に供給する。その後、積分部423は、積分値63cをクリアした上で、絶対値63bの積分を再開する。交流電圧5Cの周波数は、のこぎり波66の周波数に一致するため、除算部424に供給される積分値63cは、交流電圧5Cの1周期にわたり絶対値63bを積分した数値と等しい。
【0055】
除算部424は、積分部423から供給される積分値63cをのこぎり波66の周期で除算することにより、平均実測値63dを生成する。その生成された平均実測値63dは、ラッチ回路425によりラッチされる。ラッチ回路425は、のこぎり波66の供給を受け、のこぎり波66の1周期が経過するたびに、平均実測値63dを演算器43に供給する。
【0056】
平均計算部41は、振幅目標値61を(2/π)倍することにより、変調の対象となる正弦波20Bが有する振幅(振幅目標値61)の1周期あたりの平均値(平均目標値62)を計算する。この理由は、正弦波の(1/2)周期における定積分の絶対値が、1/πであるためである。
【0057】
演算器43は、平均目標値62から平均実測値63dを減算して差分値64を生成する。PI制御部45は、差分値64に基づくPI制御を実行して、平均実測値63dを平均目標値62に近づけるための調整値65を生成する。
【0058】
上述のように、積分値63cが交流電圧5Cの1周期ごとに積分部423から出力されるため、平均実測値63dは、交流電圧5Cの1周期ごとに生成される。また、平均目標値62は、振幅目標値61が変更されない限り、一定である。従って、PI制御部45から出力される調整値65は、交流電圧5C(正弦波20B)の1周期ごとに更新されることになる。
【0059】
演算器44は、PI制御部45から供給される調整値65を、PWM変調の対象となる正弦波20Bに乗算することにより、正弦波20Bのレベルを調整する。調整値65は、正弦波20Bの1周期にわたり一定であるため、正弦波20Bの信号レベルは、1周期にわたり同一の条件で調整されることになる。演算器44は、調整値65を正弦波20Bに乗算した結果として、正弦波40をPWM制御部3に供給する。
【0060】
[3.3.PWM制御部3の動作]
演算器31は、基準電位を調整部4から供給される正弦波40に加算する。搬送波生成部32は、のこぎり波66と同じ周波数を有し、正弦波40と同位相の搬送波35を生成する。
図2に示していないが、搬送波生成部32は、上記の条件を満たす搬送波35を生成するために、のこぎり波66の供給を受ければよい。
【0061】
比較器33は、正弦波40を搬送波35と比較することにより、PWM信号11aを生成する。正弦波40のレベルが搬送波35のレベル以上であるとき、比較器33は、論理レベル「1」のPWM信号11aを生成する。正弦波40のレベルが搬送波35のレベルよりも低い場合、比較器33は、論理レベル「0」のPWM信号11aを生成する。比較器33は、PWM信号11aをインバータ5内のスイッチング素子51aのゲート及びNOT回路34に供給する。
【0062】
NOT回路34は、PWM信号11aの論理レベルを反転させることにより、PWM信号11bを生成する。その生成されたPWM信号11bは、インバータ5内のスイッチング素子52aのゲートに供給される。
【0063】
[4.シミュレーション結果]
以下、インバータ制御装置1及びインバータ5の動作をシミュレーションした結果について説明する。
【0064】
図5A及び
図5Bは、振幅目標値61を一定にした場合における、インバータ制御装置1及びインバータ5のシミュレーション結果を示すグラフである。
図5Aは、交流電圧5Cの時間変化を示すグラフである。
図5Bは、平均目標値62及び平均実測値63dの時間変化を示すグラフである。
【0065】
シミュレーションの条件として、直流電圧5Aを700V、交流電圧5B及び5Cの基準電圧を350Vに設定した。つまり、演算器31及び421に供給される基準電位は、350Vである。また、振幅目標値61を100V、のこぎり波66及び搬送波35の周波数を2kHzに設定した。
【0066】
図5Aに示すように、インバータ制御装置1がインバータ5の制御を開始した後に、交流電圧5Cの振幅は、徐々に増加し、2ミリ秒が経過するまでに振動を繰り返す。そして、2ミリ秒を経過した後に、交流電圧5Cの振幅は、100Vに収束する。
【0067】
図5Bに示すように、振幅目標値61が100Vで一定であるため、平均目標値62も、同様に一定となる。平均実測値63dは、インバータ5の制御を開始してから徐々に増加し、平均目標値62に近づく。そして、平均実測値63dは、2ミリ秒を経過した後に、平均目標値62とほぼ同じとなる。
【0068】
図6A及び
図6Bは、インバータ制御装置1を用いてインバータ5を制御している最中に、振幅目標値61を変更した場合におけるインバータ制御装置1及びインバータ5のシミュレーション結果を示すグラフである。
図6Aは、交流電圧5Cの時間変化を示すグラフである。
図6Bは、平均目標値62及び平均実測値63dの時間変化を示すグラフである。
【0069】
シミュレーションの初期条件は、振幅目標値61を一定にした場合のシミュレーションの条件と同様である。すなわち、振幅目標値61を100Vに設定し、その後、振幅目標値61を50Vに変更した。
【0070】
図6A及び
図6Bにおいて、時間が1ミリ秒のときに、振幅目標値61を変更している。この結果、
図6Aに示すように、交流電圧5Cの振幅は、100Vから徐々に小さくなる。交流電圧5Cの振幅は、時刻が4ミリ秒のときに、ほぼ50Vで安定する。
【0071】
図6Bに示すように、平均目標値62は、振幅目標値61とともに変化する。平均実測値63dは、振幅目標値61を変更した後に急激に低下し、平均目標値62に近づく。そして、平均実測値63dは、時刻が4ミリ秒のときに、平均目標値62とほぼ同じとなる。
【0072】
以上説明したように、インバータ制御装置1は、インバータ5から出力される交流電圧5Cの1周期における平均値(平均実測値63d)を計算し、平均実測値63dが交流電圧5Cの振幅目標値61の上記1周期における平均値(平均目標値62)に近づくように、正弦波40の振幅を制御する。これにより、インバータ5から出力される交流電圧5Cの振幅を速やかに所望のレベル(振幅目標値61)に制御することが可能となる。
【0073】
上記実施の形態において、調整部4において、PI制御部45が、差分値64に基づく比例積分制御を用いて調整値65を生成する例を説明したが、これに限られない。調整部4は、平均目標値62及び平均実測値63dに基づくPID制御を実行して、調整値65を生成してもよい。つまり、調整部4は、平均実測値63dが平均目標値62に近づくように、正弦波20Bの振幅を制御すればよい。
【0074】
上記実施の形態において、調整部4は、振幅目標値61から平均目標値62を生成し、実測値43aから平均実測値63dを生成する例を説明したが、これに限られない。調整部4は、実測値43aの実効値を生成し、振幅目標値61を用いて正弦波20Bの実効値を生成してもよい。この場合、調整部4は、実測値43aの実効値が正弦波20Bの実効値に近づくように、正弦波20Bの振幅を制御する。
【0075】
上記実施の形態において、調整部4は、振幅目標値61から平均目標値62を生成する平均計算部41を備える例を説明したが、これに限られない。インバータ制御装置1は、平均計算部41を備えていなくてもよい。この場合、インバータ制御装置1は、平均目標値62の供給を外部から受ければよい。
【0076】
上記実施の形態において、平均計算部41が、交流電圧5Cの1周期における振幅目標値61の平均を計算し、平均計算部42が、交流電圧5Cの1周期における実測値43aの平均を計算する例を説明したが、これに限られない。平均計算部41及び42は、交流電圧5Cの2周期、あるいは3周期における平均を計算してもよい。つまり、平均計算部41は、交流電圧5Cの所定期間における振幅目標値61の平均を計算し、平均計算部42は、交流電圧5Cの所定期間における実測値43aの平均を計算すればよい。
【0077】
上記実施の形態において、調整部4が変調の対象となる正弦波20Aを生成する例を説明したが、これに限られない。調整部4は、対象波生成部2を備えていなくてもよく、外部から正弦波20Aの供給を受けてもよい。
【0078】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。