特開2015-89811(P2015-89811A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-89811(P2015-89811A)
(43)【公開日】2015年5月11日
(54)【発明の名称】自動取り付け構造を持つハウジング
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20150414BHJP
   H01R 33/945 20060101ALI20150414BHJP
   F16B 5/07 20060101ALI20150414BHJP
   H02G 3/08 20060101ALI20150414BHJP
   H05K 5/02 20060101ALN20150414BHJP
【FI】
   B60R16/02 610J
   H01R33/945 Z
   F16B5/07 F
   H02G3/08 L
   H05K5/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-220230(P2014-220230)
(22)【出願日】2014年10月29日
(31)【優先権主張番号】14/071,978
(32)【優先日】2013年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】599023978
【氏名又は名称】デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(72)【発明者】
【氏名】レオン・エー・ガライ
(72)【発明者】
【氏名】アルド・リカルド・アルビドレズ
(72)【発明者】
【氏名】ヘスス・エーレ・モラレス
【テーマコード(参考)】
3J001
4E360
5G361
【Fターム(参考)】
3J001FA11
3J001GA06
3J001HA04
3J001HA07
3J001JD26
3J001KA19
3J001KB01
4E360EA03
4E360EB02
4E360EC05
4E360ED03
4E360ED13
4E360ED14
4E360ED23
4E360ED28
4E360FA11
4E360GA53
4E360GC08
5G361AA06
5G361AB01
(57)【要約】
【課題】 自動取り付け構成を持つハウジング(10)を提供する。
【解決手段】 ハウジング(10)は、パネル(14)の後側及びパネル(14)の開口部(26)の第1縁部(24)と協働し、ハウジング(10)をパネル(14)の前側に固定するフック(20)を形成する形態のベース(16)を含む。ハウジング(10)は、更に、非係合位置(32)及び係合位置(34)まで作動できるリテーナ(30)を含む。リテーナ(30)は、リテーナ(30)が係合位置(34)にあるとき、開口部(26)の第2縁部(38)と協働し、フック(20)を第1縁部(24)と隣接した状態に保持するブロック部分(36)を形成する形態を備えている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル(14)の前側に固定されるように形成されたハウジング(10)であって、前記パネル(14)は、前記前側とは反対側の後側と、前記パネル(14)を通る開口部(26)とを形成し、前記開口部(26)は、第1縁部(24)と、この第1縁部(24)と向き合った第2縁部(38)とを形成しており、
前記ハウジング(10)は、
前記後側及び前記第1縁部(24)と協働して、前記ハウジング(10)を前記前側に固定するフック(20)を形成するように構成されたベース(16)と、
前記ベース(16)に摺動可能に連結され、非係合位置(32)と係合位置(34)に作動できるリテーナ(30)とを備え、
前記リテーナ(30)には、前記リテーナ(30)が前記係合位置(34)にあるとき、前記第2縁部(38)と協働して、前記フック(20)を前記第1縁部(24)と隣接した状態に保持するブロック部分(36)が形成されている、ハウジング(10)。
【請求項2】
請求項1に記載のハウジング(10)において、
前記ベース(16)には、更に、クリップ部分(44)が形成されており、前記クリップ部分(44)は、前記リテーナ(30)の第1スロット(46)と係合して、前記リテーナ(30)を前記非係合位置(32)に係止し、また、前記リテーナ(30)の第2スロット(48)と係合して、前記リテーナ(30)を前記係合位置(34)に係止する、ハウジング(10)。
【請求項3】
請求項2に記載のハウジング(10)において、
前記クリップ部分(44)には、前記クリップ部分(44)を前記第2スロット(48)から係合解除するための窪み(50)が形成されている、ハウジング(10)。
【請求項4】
請求項1に記載のハウジング(10)において、更に、
前記ハウジング(10)は、前記ベース(16)に取り付けられたカバー(18)を備え、前記カバー(18)には、前記ブロック部分(36)の後面(58)と協働して、前記ブロック部分(36)の上面(60)を前記第2縁部(38)と係合した状態に保持するストッパー(56)が形成されている、ハウジング(10)。
【請求項5】
請求項1に記載のハウジング(10)において、
前記リテーナ(30)には、更に、前記ベース(16)の露呈表面(54)と協働して、前記リテーナ(30)が前記ベース(16)から外れないようにするウィング状部(52)が形成されている、ハウジング(10)。
【請求項6】
請求項1に記載のハウジング(10)において、
前記ベース(16)には、更に、前記フック(20)の垂直表面(42)を前記後側と整合するため、前記前側と接触し前記ベース(16)の重量と協働するボス(40)が形成されている、ハウジング(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]
本開示は、全体として、部品又は物品を保持するためのハウジングに関し、更に詳細には、ハウジングをパネルに固定するための自動取り付け構造(又は構成)を持つハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]
車輛の電気システムのヒューズやリレーは、代表的には、車輛に取り付けられたハウジングに収容される。既知のハウジング設計は、ハウジングを車輛に固定するために金属製のナット及びスタッドを使用することを必要とする。代表的には、電気式又は空気圧式のソケットドライバー等の組み立て工具を使用し、ナットをスタッドに対して締める。こうした既知のハウジング設計の一つの欠点は、ハウジングを車輛に固定するために組み立て工具を使用することと関連した費用である。他の欠点には、金属製のナット及びスタッドを使用することと関連した重量及び部品価格が含まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]
一実施例によれば、パネルの前側に固定されるように形成されたハウジングが提供される。パネルは、前側とは反対側の後側と、パネルを通る開口部とを形成する。開口部は、第1縁部と、第1縁部と向き合った第2縁部とを形成する。ハウジングは、後側及び第1縁部と協働し、ハウジングを前側に固定するフックを形成するような形態のベースを含む。ハウジングは、更に、ベースに摺動自在に連結された、非係合位置と係合位置に作動できるリテーナを含む。リテーナは、リテーナが係合位置にあるとき、第2縁部と協働して、フックを第1縁部と隣接した状態に保持するブロック部分を形成する形態を備えている。
【0004】
[0004]
単なる非限定的例として提供される好ましい実施例の以下に詳細な説明を添付図面を参照して読むことにより、この他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
【0005】
[0005]
次に、添付図面を参照して本発明を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
[0006]
図1図1は、パネルに固定した、一実施例によるハウジングを前方から見た斜視図である。
【0007】
[0007]
図2図2は、一実施例によるハウジング及びパネルを後方から見た斜視図である。
【0008】
[0008]
図3図3は、一実施例によるハウジング及びパネルの断面図である。
【0009】
[0009]
図4図4は、ハウジングのベースのフックをパネルの開口部に挿入する方法を示す、ハウジングのカバーを取り外したハウジングの断面図である。
【0010】
[0010]
図5図5は、ハウジングのカバーを取り外した、ハウジングのリテーナが非係合位置にある一実施例によるハウジング及びパネルの断面図である。
【0011】
[0011]
図6図6は、一実施例に係る、リテーナが係合位置にある、図4と同様の断面図である。
【0012】
[0012]
図7図7は、一実施例に係る、係合位置にあるリテーナの拡大斜視図である。
【0013】
[0013]
図8図8は、一実施例に係る、係合位置にあるリテーナ及びハウジングのベースの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0014]
図1は、パネル14の前側12に固定されるように形成されたハウジング10の一つの非限定的例を示す。ハウジング10は、ハウジング10の内容物(図示せず)を保持するように形成されたベース16を含む。ハウジング10は、更に、ベース16に取り付けられ、ハウジング10の内容物を保護するカバー18を備えていてもよい。例として、及び限定でなく、ハウジング10の内容物は、車輛の電気システムのヒューズやリレー等の電気部品であってもよく、パネル14は、車輛の薄板金パネルであってもよい。ベース16には、パネル14の後側22及びパネル14の開口部26の第1縁部24(図3参照)と協働し、ハウジング10をパネル14の前側12に固定するフック20(図2参照)が形成されている。図4に示すように、フック20をパネル14と係合するため、パネル14の開口部26を通してフック20を挿入する。図2に示す例では、ベース16には、更に、フック20と同様の設計及び機能のフック20Aと、パネル14にフック留めされる補助的構成28A及び28Bとが形成されている。フック20Aと、補助的構成28A及び28Bとは、フック20がハウジング10の重量を支持するのを補助する。ベース16及びカバー18は、プラスチック製であってもよい。
【0015】
[0015]
ハウジング10は、更に、ベース16に摺動可能(又は摺動自在)に連結されたリテーナ30(図3参照)を含む。図示の実施例では、リテーナ30は、カバー18がベース16に取り付けられていない場合、非係合位置32(図5参照)及び係合位置34(図6参照)まで作動できる。リテーナ30を非係合位置32から係合位置34まで移動すると、ベース16がパネル14に固定される。リテーナ30は、このリテーナ30が係合位置34にあるとき、開口部26の第2縁部38と協働し、フック20を開口部26の第1縁部24と隣接した状態に保持するブロック部分36を形成する。ベース16は、リテーナ30が係合位置34にあるとき、フック20が第1縁部24と隣接した状態に保持されるため、パネル14に固定される。リテーナ30は、プラスチック製であってもよい。
【0016】
[0016]
ハウジング10のベース16は、パネル14の前側12と接触するボス40(図5参照)を形成する形態を備えていてもよい。ボス40は、ベース16の重量と協働し、フック20の垂直表面42をパネル14の後側22と整合させことができる。これにより、リテーナ30が係合位置34に移動される前に、フック20の垂直表面42がパネル14の後側22と整合され、これと係合する。
【0017】
[0017]
ハウジング10のベース16は、更に、クリップ部分44(図5参照)を形成する形態を備えていてもよい。クリップ部分44は、リテーナ30の第1スロット46と係合して、リテーナ30を非係合位置32に係止(ロック)することができる。また、クリップ部分44は、リテーナ30の第2スロット48(図6参照)と係合して、リテーナ30を係合位置34に係止(ロック)することができる。この係止(ロック)構成(構造)により、ベース16をパネル14に固定する前に又は固定した後に、リテーナ30を所望の位置(即ち、非係合位置32又は係合位置34)に確実にとどめることができる。リテーナ30、クリップ部分44、及び開口部26は、リテーナ30を非係合位置32から係合位置34まで手で(即ち組み立て工具なしで)移動できるように形成されていてもよい。
【0018】
[0018]
ベース16のクリップ部分44には、クリップ部分44を第2スロット48と係合した状態から外すための接触又は接近(アクセス)を許容するように形成された窪み50(図6及び図7参照)が形成されていてもよい。窪み50により、窪み50に嵌まる標準的なヘッドを持つドライバー等の分解工具で、リテーナ30をクリップ部分44と係止した状態から外すことができる。クリップ部分44が第2スロット48から係合解除された状態で、リテーナ30を非係合位置32まで移動し、ベース16をパネル14と係止した状態から外してもよい。これにより、必要な場合、ベース16をパネル14から外すことができる。
【0019】
[0019]
ハウジング10のリテーナ30は、更に、輸送中及び取り扱い中、又はベース16をパネル14に固定した後、リテーナ30がベース16から外れないように、ベース16の露呈表面54と協働するウィング状部52(図8参照)を形成する形態を備えていてもよい。
【0020】
[0020]
ハウジング10のカバー18は、ストッパー56を形成する形態を備えていてもよい(図3参照)。ストッパー56は、リテーナ30が係合位置34から誤って移動する場合、リテーナ30と協働してハウジング10をパネル14に固定された状態に保持する。ストッパー56は、リテーナ30のブロック部分36の後面58と協働して、ブロック部分36の上面60が第2縁部38と係合した状態を保持する。これにより、フック20を第2縁部24と隣接した状態に保持する。
【0021】
[0021]
従って、自動取り付け構造(自動取り付け構成)を持つハウジング10が提供される。ハウジング10によれば、金属製のナット及びスタッドを必要とし、ハウジングの固定に組み立て工具を使用する既知のハウジング構造と比較すると、費用及び重量が節約される。更に、ハウジング10は、ハウジングの固定に緩いナット及びボルトを使用するハウジング構造と比較したとき、ハウジング10を固定するためにパネル14の後側22に接近又は接触(すなわち、アクセス)する必要をなくす。
【0022】
[0022]
本発明をその好ましい実施例に関して説明したが、本発明をこれらの実施例に限定しようとするものではなく、本発明は、以下の特許請求の範囲の記載の範疇に限定される。
【符号の説明】
【0023】
10 ハウジング
12 前側
14 パネル
16 ベース
18 カバー
20、20A フック
22 後側
24 第1縁部
26 開口部
28A、28B 補助的構成
30 リテーナ
32 非係合位置
34 係合位置
36 ブロック部分
38 第2縁部
40 ボス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】
2015089811000001.pdf