【解決手段】電子機器用スタンド10は、タブレット型PC12の背面を覆う背面カバー部14を備え、背面カバー部14を構成する支持板28に対してスタンド板30をタブレット型PC12の背面から離間する方向に折り曲げることで該タブレット型PC12を起立姿勢に保持可能に構成され、スタンド板30には、支持板28との間の折り曲げ線となる横方向の第1折り線と、第1折り線の一端から斜め方向に延在する第2折り線と、第1折り線と第2折り線との交点Pから第1折り線とは反対方向に延在し、一端が開放端とされた第1切れ目とが設けられている。
電子機器の背面を支持する支持板と、該支持板に対して折り曲げ可能に設けられたスタンド板とを有し、前記電子機器の背面の少なくとも一部を覆う背面カバー部を備え、前記支持板に対して前記スタンド板を前記電子機器の背面から離間する方向に折り曲げることで前記電子機器を起立姿勢に保持可能な電子機器用スタンドであって、
前記スタンド板は、前記支持板との間の折り曲げ線となる横方向の第1折り線と、
前記第1折り線の一端から斜め方向に延在する第2折り線と、
前記第1折り線と前記第2折り線との交点から前記第1折り線とは反対方向に延在し、一端が開放端とされた切れ目とを有することを特徴とする電子機器用スタンド。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る電子機器用スタンド及びスタンド付き電子機器について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器用スタンド10を用いてタブレット型PC12を横置きの起立姿勢とした状態を示す斜視図であり、
図2は、
図1に示す電子機器用スタンド10からタブレット型PC12を外した状態を示す斜視図である。また、
図3は、
図1に示す電子機器用スタンド10を用いてタブレット型PC12を縦置きの起立姿勢とした状態を示す斜視図であり、
図4は、電子機器用スタンド10を折り畳み、タブレット型PC12を収納した状態を示す側面図である。
【0017】
本実施形態に係る電子機器用スタンド10は、タブレット型PC12等の電子機器を机の上等の設置面上で横置き(
図1参照)及び縦置き(
図3参照)の所望の姿勢で立てることができるスタンドとしての機能と、タブレット型PC12を収納して持ち運ぶためのカバーケース(電子機器用ケース)としての機能とを備える。電子機器用スタンド10の使用対象としては、タブレット型PC12以外の電子機器、例えば、携帯電話、スマートフォン、又は電子手帳等も挙げられる。
【0018】
本実施形態の場合のタブレット型PC12は、タッチパネル式の液晶表示部からなるディスプレイ12aを備え、その内部に基板、演算装置及びメモリ等の各種電子部品(図示せず)を収納したものである。本実施形態の場合、タブレット型PC12は縦横比率が異なる長方形の外形を有し、電子機器用スタンド10を用いることにより、
図1に示す横置き又は
図3に示す縦置きの起立姿勢に変更可能である。タブレット型PC12としては、その外形(ディスプレイ12a)の縦横比率が16:9や4:3等に設定された一般に公知なものを使用可能である。
【0019】
図1〜
図4に示すように、電子機器用スタンド10は、タブレット型PC(筐体)12の背面を覆う背面カバー部14と、背面カバー部14に対して折り曲げ可能に設けられた連接部16と、連接部16に対して折り曲げ可能に設けられ、タブレット型PC12の前面を覆う前面カバー部18とを備える。電子機器用スタンド10では、背面カバー部14の内面及びタブレット型PC12の背面にそれぞれ埋設された磁石20,22を互いに吸着させることにより、背面カバー部14の内面側にタブレット型PC12を固定・支持することができる(
図4参照)。
【0020】
前面カバー部18は、タブレット型PC12のディスプレイ12aが設けられた面(前面)を覆うことができる薄板状のカバーであり、収納するタブレット型PC12と平面視で略同一の外形を有した矩形形状となっている。前面カバー部18は、電子機器用スタンド10に収納したタブレット型PC12を使用する場合に、机の上や使用者の膝の上等に載置される底板となる。
【0021】
前面カバー部18の上面手前側には、キーボード装置24が設けられている。キーボード装置24は、無線又は有線によりタブレット型PC12と接続され、タブレット型PC12を操作するためのキーボードとして利用可能である。前面カバー部18の上面におけるキーボード装置24の奥側には、背面カバー部14に支持されたタブレット型PC12を立たせる際に使用する溝26が左右方向(横方向)に延在形成されている。溝26は、タブレット型PC12及び背面カバー部14の下縁部を係止してタブレット型PC12を所定角度で立たせる際に用いるものである(
図1及び
図3参照)。溝26に代えて、前面カバー部18の上面側及び背面カバー部14の下縁部に図示しない磁石を埋設し、これら磁石同士の吸着力を利用して背面カバー部14を係止する構成や、背面カバー部14の下縁部にゴム等の滑り止め部材を設けて係止する構成等としてもよい。
【0022】
連接部16は、収納したタブレット型PC12を内側にして背面カバー部14と前面カバー部18とを二つ折りに折り畳んだ場合に、本の背表紙のようにタブレット型PC12の端面を覆う部分であり、タブレット型PC12の厚み以上の幅を有する。連接部16には、背面カバー部14との間の折り畳み線A1と、前面カバー部18との間の折り畳み線A2とが左右横方向に延在するように形成されている。
【0023】
背面カバー部14は、タブレット型PC12のディスプレイ12aが設けられた面の背面を覆うことができる薄板状のカバーであり、前面カバー部18と略同一の矩形形状を有する。タブレット型PC12を内側にし、背面カバー部14と前面カバー部18とを連接部16を介して二つ折りに折り畳むと、背面カバー部14は、タブレット型PC12を挟んで前面カバー部18と重なるように配置される。
【0024】
図5は、電子機器用スタンド10を背面カバー部14側から見た平面図である。
図6は、
図5に示す背面カバー部14を構成するスタンド板30の構成方法の一例を示す説明図である。
【0025】
図2及び
図5に示すように、背面カバー部14は、タブレット型PC12の背面を支持する支持板28と、支持板28に対して折り曲げ可能に設けられたスタンド板30とを有する。
【0026】
支持板28は、タブレット型PC12を背面側から支持するための薄板状の支持部材であり、前面カバー部18と略同一の外形を持った矩形形状である。支持板28には、上記した磁石20が複数個埋設されており、タブレット型PC12側の磁石22を吸着させることにより、タブレット型PC12を固定可能である(
図4参照)。支持板28へのタブレット型PC12の固定は、磁石20,22の吸着力を利用する構造以外でも勿論よく、例えば、支持板28の四隅にタブレット型PC12の四隅を挿入保持可能な保持バンド32(
図1及び
図3中の2点鎖線参照)を用いた構造であってもよい。
【0027】
スタンド板30は、支持板28の一部を板厚方向で2枚に分離させ、該支持板28に対して折り曲げ可能に連接された薄板状の部材である(
図7〜
図10も参照)。スタンド板30は、支持板28から折り曲げず該支持板28内に収納した状態では、支持板28と平行して面一になり、該支持板28と共に背面カバー部14の外面を形成する一方、支持板28から折り曲げた場合には、支持板28及び該支持板28に固定されたタブレット型PC12を立たせるスタンド(脚)となる。
【0028】
図5に示すように、スタンド板30には、支持板28との間の折り曲げ線となる第1折り線B1と、第1折り線B1の一端(
図5では右端)から連接部16側(奥側)に向かって斜め方向に延在する第2折り線B2と、第1折り線B1と第2折り線B2との交点Pから第1折り線B1とは反対方向(
図5では右側)に延在し、一端が開放端とされた第1切れ目C1とが設けられている。本実施形態の場合、スタンド板30には、さらに、第1折り線B1の他端(
図5では左端)から連接部16側に向かって第2折り線B2と平行するように斜め方向に延在する第2切れ目C2と、第2切れ目C2の一端(
図5では下端)から連接部16側に向かって第2切れ目C2とは逆の斜め方向に延在した後、連接部16と平行するように横方向に延在する第3切れ目C3と、第2折り線B2の下端から第2切れ目C2及び第3切れ目C3との交点まで延在する第4切れ目C4とが設けられている。
【0029】
図6に示すように、第1折り線B1は、背面カバー部14の短辺中心を通る中心線O1に対して連接部16側とは反対側に設けられて横方向に延在しており、背面カバー部14の長辺中心を通る中心線O2を跨いでいる。第2折り線B2は、第1折り線B1の一端の交点Pから連接部16側(奥側)に向かって第1折り線B1から離間する斜め方向に延在している。第1切れ目C1、第2切れ目C2、第3切れ目C3及び第4切れ目C4は、スタンド板30を切断した切断線であり、第1切れ目C1は第1折り線B1の延長線上にある。
【0030】
詳細は後述するが、
図1に示す横置きの起立姿勢では、スタンド板30は、支持板28に対して第1折り線B1で折り曲げられ、第2切れ目C2及び第3切れ目C3で分離される(
図7及び
図8も参照)。また、
図3に示す縦置きの起立姿勢では、スタンド板30は、支持板28に対して第1折り線B1で折り曲げられると共に第2折り線B2が折り曲げられ、第1切れ目C1、第2切れ目C2、第3切れ目C3及び第4切れ目C4で分離される(
図9及び
図10も参照)。
【0031】
ここで、
図6を参照してスタンド板30の構成方法、具体的には、第1折り線B1、第2折り線B2及び第1切れ目C1の形成位置の設定方法の一例を説明する。
【0032】
スタンド板30を構成するに当たっては、先ず、第1折り線B1と第2折り線B2との間の交点Pの位置を設定する。
図6に示すように、交点Pは、背面カバー部14の短辺及び長辺までの距離が同一の距離L1であって、且つ、背面カバー部14の中心で直交する中心線O1,O2までの距離が同一の距離L2となる位置に設定される。
【0033】
続いて、上記のように設定した交点Pから、第1折り線B1を横方向に所定長さまで形成する。
図6に示す例では、第1折り線B1を背面カバー部14の短辺縁部に届かない長さとしているが、短辺縁部まで届く長さであってもよい。
【0034】
次に、交点Pから第2折り線B2を第1折り線B1に対して所定角度で斜め方向に形成する。本実施形態では、第2折り線B2を第1折り線B1に対して120度傾けた方向に形成しているが(
図11中の角度θ1参照)、第2折り線B2の第1折り線B1に対する角度は、
図11中の角度θ2(90度)や角度θ3(150度)等であってもよく任意である。なお、第2折り線B2の第1折り線B1に対する角度は、
図3に示す支持板28(タブレット型PC12)の縦置き時の起立角度に関わることになり、例えば、120度である角度θ1を基準とした場合、これより小さな角度θ2では支持板28の縦置き時の起立角度が寝る方向(水平方向)に変化し、これより大きな角度θ3では支持板28の縦置き時の起立角度が起き上がる方向(鉛直方向)に変化する。
【0035】
上記のように交点P、第1折り線B1及び第2折り線B2を設定した後は、交点Pから第1折り線B1とは反対の横方向に第1切れ目C1を設けることにより、第1折り線B1、第2折り線B2及び第1切れ目C1の形成が完了する。
【0036】
本実施形態では、
図3に示す支持板28の縦置き時のスタンド板30の形状を考慮し、第2切れ目C2、第3切れ目C3及び第4切れ目C4を設けている。これにより、縦置き時に第1折り線B1、第2折り線B2、第2切れ目C2及び第4切れ目C4で囲まれたスタンド板30の一部の外形が大きくなり過ぎることが防止され、外観や使い勝手を損なうことを防いでいる。一方、例えば、
図12に示す例のように、第3切れ目C3に代えて、第2切れ目C2と第4切れ目C4との交点から横方向に形成した第5切れ目C5を設けた構成としてもよい。また、例えば、
図13に示す例のように、第1折り線B1及び第2折り線B2をそれぞれ背面カバー部14の縁部まで延在形成させることにより、第2切れ目C2、第3切れ目C3及び第4切れ目C4を省略した構成としてもよい。
【0037】
このように構成される電子機器用スタンド10の材質としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂やポリカーボネイト、カーボン等からなる薄い平板を芯材とし、その周囲を皮革や人工皮革、布等で囲繞したものを用いるとよい。特に、背面カバー部14は、スタンドとして機能するためにある程度の剛性を有する必要があるため、上記のように硬い芯材を持った構造とすることが好ましい。
【0038】
次に、以上のように構成される電子機器用スタンド10を
図4に示す収納姿勢から
図1及び
図3に示す起立姿勢へと変形させる方法を説明する。
【0039】
電子機器用スタンド10は、
図4に示す収納姿勢では、スタンド板30が支持板28に対して折り曲げられずに互いに面一となって一枚の背面カバー部14を形成している。そして、背面カバー部14の内面に磁石20,22の吸着力によってタブレット型PC12が固定され、該タブレット型PC12の一端面が連接部16によって覆われ、背面が背面カバー部14によって覆われ、前面が前面カバー部18によって覆われている。これにより、使用者は、電子機器用スタンド10により、ブックカバーのようにタブレット型PC12を保護した状態で持ち運ぶことができる。
【0040】
次に、
図4に示す収納姿勢にある電子機器用スタンド10及びタブレット型PC12を
図1に示す横置きの起立姿勢に変化させる場合には、
図4に示すように前面カバー部18を机の上等に載置し、連接部16の折り畳み線A1,A2を介して背面カバー部14をタブレット型PC12と共に上方へと開く。そして、第1折り線B1を折り曲げながら第2切れ目C2及び第3切れ目C3を支持板28から離間させ、支持板28及びタブレット型PC12の下縁部を前面カバー部18上面の溝26に係止させる。そうすると、
図7及び
図8に示すように、支持板28(タブレット型PC12)及びスタンド板30が、第1折り線B1及び第1切れ目C1と、連接部16と、支持板28及びタブレット型PC12の下縁部とをそれぞれ頂点とした三角形(二等辺三角形)を構成し、タブレット型PC12が横置きの起立姿勢に維持される。
【0041】
続いて、
図1、
図7及び
図8に示す横置きの起立姿勢にある電子機器用スタンド10及びタブレット型PC12を
図3に示す縦置きの起立姿勢に変化させる場合には、第2折り線B2を折り曲げながら第1切れ目C1を支持板28から離間させ、さらに第4切れ目C4を分離させる。これにより、支持板28(タブレット型PC12)が交点Pを回転中心として90度回転するため、
図9及び
図10に示すように、支持板28及びタブレット型PC12の下縁部を前面カバー部18上面の溝26に係止させる。そうすると、
図9及び
図10に示すように、第1折り線B1が縦方向を向き、支持板28(タブレット型PC12)及びスタンド板30が、第1切れ目C1と、連接部16と、支持板28及びタブレット型PC12の下縁部とをそれぞれ頂点とした三角形を構成し、さらに、第1折り線B1、第2折り線B2、第2切れ目C2及び第4切れ目C4で囲まれたスタンド板30の一部が支持板28の上部を前後方向に支持する支持部材として機能するため、タブレット型PC12が縦置きの起立姿勢に維持される。なお、
図10に示すように、縦置きの起立姿勢時に、第1切れ目C1の縁部とこの第1切れ目C1の縁部が当接する支持板28の背面とにそれぞれ磁石34,36を設けておくと、両磁石34,36の吸着力により縦置きの起立姿勢の維持が一層確実なものとなる。
【0042】
この際、上記のように、第1折り線B1と第2折り線B2との交点Pは、背面カバー部14の短辺及び長辺までの距離が同一の距離L1であって、且つ、背面カバー部14の互いに中心で直交する中心線O1,O2までの距離が同一の距離L2となる位置に設定されている。従って、縦置きの起立姿勢に変形させる際、
図6に示すように、電子機器用スタンド10の背面視では、例えば、第1切れ目C1の開放端にある点P1が、支持板28の下縁部にある点P2の位置に移動し、交点Pの下方であって中心線O1上にある点P3が、中心線O2上にある点P4の位置に移動する。つまり、横置きの起立姿勢時中心線O1上にあった点P3が、縦置きの起立姿勢時(
図6中に2点鎖線で示す背面カバー部14参照)には中心線O2上の点P4に移動することにより、横置き時(
図6及び
図8参照)及び縦置き時のいずれの場合であっても、支持板28(タブレット型PC12)が電子機器用スタンド10の左右方向の中心に配置される構成となっている。
【0043】
以上のように、本実施形態に係る電子機器用スタンド10は、電子機器であるタブレット型PC12の背面を支持する支持板28と、支持板28に対して折り曲げ可能に設けられたスタンド板30とを有し、タブレット型PC12の背面を覆う背面カバー部14を備え、支持板28に対してスタンド板30をタブレット型PC12の背面から離間する方向に折り曲げることで該タブレット型PC12を起立姿勢に保持可能に構成され、スタンド板30には、支持板28との間の折り曲げ線となる横方向の第1折り線B1と、第1折り線B1の一端から斜め方向に延在する第2折り線B2と、第1折り線B1と第2折り線B2との交点Pから第1折り線B1とは反対方向に延在し、一端が開放端とされた第1切れ目C1とが設けられている。また、本実施形態に係るスタンド付き電子機器は、電子機器を起立姿勢に保持可能な電子機器用スタンド10(40)を筐体の背面に備えている。
【0044】
このように、電子機器用スタンド10及びスタンド付き電子機器では、支持板28に対して折り曲げ可能に設けられたスタンド板30に第1折り線B1と第2折り線B2と第1切れ目C1とを設けている。これにより、第1折り線B1によってスタンド板30を支持板28に対して折り曲げることにより、
図1、
図7及び
図8に示すように、支持板28(タブレット型PC12)を横置きの起立姿勢に立てて維持することができる。さらに、第2折り線B2を折り曲げて第1切れ目C1を分離させ、第1折り線B1と第2折り線B2との交点Pを中心として支持板28を90度回転させることにより、
図3、
図9及び
図10に示すように、支持板28(タブレット型PC12)を縦置きの起立姿勢に立てて維持することができる。すなわち、電子機器用スタンド10では、背面カバー部14に第1折り線B1等を設けるだけの簡素な構成でありながらタブレット型PC12を縦横所望の起立姿勢で保持することができ、従来技術のような回転軸機構も不要なため小型化・薄型化も図られる。
【0045】
また、電子機器用スタンド10では、スタンド板30に対して折り曲げ可能に設けられた連接部16と、連接部16に対して折り曲げ可能に設けられ、タブレット型PC12の前面を覆う前面カバー部18とを備える。そして、背面カバー部14と前面カバー部18とを連接部16を介して二つ折りに折り畳むことにより、その内側にタブレット型PC12を収納可能である一方、スタンド板30をタブレット型PC12の背面から離間する方向に折り曲げると共に、前面カバー部18を連接部16を介してタブレット型PC12の前面から離間させ、タブレット型PC12の下縁部を前面カバー部18の上面に係止させることにより、タブレット型PC12を起立姿勢に保持可能となっている。これにより、電子機器用スタンド10をタブレット型PC12の持ち運び用のカバーケース(カバースタンド)として機能させることができる。
【0046】
電子機器用スタンド10では、第1折り線B1と第2折り線B2との交点Pを、背面カバー部14の一辺(短辺)及び該一辺と直交する他辺(長辺)までの距離が同一の距離L1であって、且つ、背面カバー部14の横方向の中心線O2及び縦方向の中心線O1までの距離が同一の距離L2となる位置に設定している。これにより、横置き時及び縦置き時のいずれの場合であっても、支持板28、つまりタブレット型PC12を電子機器用スタンド10の左右方向の中心に配置することができる。
【0047】
ところで、上記では、電子機器用スタンド10として、背面カバー部14と共に連接部16及び前面カバー部18を設けることにより、
図4に示すような収納姿勢とし、タブレット型PC12をカバーするカバースタンドを例示した。これに対し、電子機器用スタンド10を、
図14及び
図15に示すようにカバー機能を持たない電子機器用スタンド40として構成することもできる。
【0048】
電子機器用スタンド40は、連接部16及び前面カバー部18を持たない以外の構成は、上記した電子機器用スタンド10と同様である。電子機器用スタンド40では、
図14及び
図15に示すように、横置き及び縦置きの起立姿勢時に支持板28及びタブレット型PC12の下縁部が机の上等に直接的に載置されるため、この下縁部にゴム等の滑り止め部材を設けておいてもよい。このような電子機器用スタンド40では、背面カバー部14をタブレット型PC12の背面に装着するだけでスタンドとしての機能を持たせることができ、スタンドとして使用しない際には、背面カバー部14をタブレット型PC12の背面板として目立つことなく収納できるという利点がある。
【0049】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【0050】
例えば、上記実施形態では、背面カバー部14はタブレット型PC12の背面の全体を覆う構成を例示したが、背面カバー部14はタブレット型PC12の背面の少なくとも一部を覆うものであればよく、前面カバー部18についても同様である。
【0051】
上記実施形態では、電子機器用スタンド10,40を電子機器に対して着脱可能とした構成を例示したが、電子機器用スタンド10,40は電子機器に一体的に固着されたもの等であってもよい。特に
図14及び
図15に示す電子機器用スタンド40の場合には、支持体28を電子機器の筐体の背面の一部又は背面に一体的に貼着したものとすることで、スタンド板30を収納した際に、スタンドを持たない電子機器と略同様なスマートな外観のスタンド付き電子機器を構成することができる。