特開2015-92848(P2015-92848A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 不二製油株式会社の特許一覧

特開2015-92848麺類及びその製造方法及び食感改良方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-92848(P2015-92848A)
(43)【公開日】2015年5月18日
(54)【発明の名称】麺類及びその製造方法及び食感改良方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 1/16 20060101AFI20150421BHJP
【FI】
   A23L1/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-233581(P2013-233581)
(22)【出願日】2013年11月12日
(71)【出願人】
【識別番号】000236768
【氏名又は名称】不二製油株式会社
(72)【発明者】
【氏名】坂本 麻衣
(72)【発明者】
【氏名】藤井 名苗
【テーマコード(参考)】
4B046
【Fターム(参考)】
4B046LA01
4B046LC01
4B046LC02
4B046LG20
(57)【要約】
【課題】従来よりも、こし、つるみ感、もちもち感等の食感が改良され、風味の良好な麺類及びその製造方法、および食感改良方法を提供することを課題とする。
【解決手段】緑豆タンパク質素材を配合することで、従来よりもこし、つるみ感、もちもち感が向上し食感が改良され、風味の良好な麺類を得ることができる。

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
緑豆タンパク質素材を添加することを特徴とする、麺類の製造方法。
【請求項2】
緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%添加する、請求項1記載の麺類の製造方法。
【請求項3】
緑豆タンパク質素材が分離緑豆タンパクである、請求項1または2記載の麺類の製造方法。
【請求項4】
緑豆タンパク質素材を添加することを特徴とする、麺類の食感改良方法。
【請求項5】
緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%添加する、請求項4記載の麺類の食感改良方法。
【請求項6】
食感改良が、こし、もちもち感又はつるみ感の向上である、請求項4又は5記載の麺類の食感改良方法。
【請求項7】
緑豆タンパク質素材を含有する、麺用食感改良剤。
【請求項8】
緑豆タンパク質素材を含有する麺類。
【請求項9】
緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%含有する、請求項8記載の麺類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺類及びその製造方法、食感改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
うどん、そば、中華麺、パスタなどの麺類は、小麦粉、食塩、かん水等を原料として製造されている。近年、これら麺類に、より強いコシ、モチモチ感、のど越しの良い、つるみ感を付与することへの要望が強くなっており、従来より麺を食感改良する試みがなされてきた。
麺の食感を改良する方法として、乳化剤、多糖類、蛋白質等を用いる技術がある。蛋白質では、ゼラチン(特許文献1)、ホエー蛋白質(特許文献2)、大豆蛋白質(特許文献3)を用いる技術が開示されている。
特許文献1の技術では、麺のコシについて改良することが目的であり、つるみ感やもちもち感の向上効果は期待できなかった。また、特許文献2の技術では、表面が滑らかで、コシの強いものが得られるとあるが、必ずしも満足できるものではない上、もちもち感の向上効果も期待できなかった。また、特許文献3では、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(ツルミ感)があり、喉ごしが良い食感のものが得られるとあるが、コシ、もちもち感、ツルミ感で満足できるものではなく、よりコシ、もちもち感、つるみ感を向上することができる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4-210569号公報
【特許文献2】特開平8-154608号公報
【特許文献3】特開2002-101835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来よりも、コシ、つるみ感、もちもち感等の食感が改良され、風味の良好な麺類及びその製造方法、および食感改良方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、緑豆タンパク質素材を配合することで、従来よりもコシ、つるみ感、もちもち感が向上し食感が改良され、風味の良好な麺類を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
即ち、本発明は、
(1).緑豆タンパク質素材を麺類に添加することを特徴とする、麺類の製造方法、
(2).緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%添加する、(1)記載の麺類の製造方法、
(3)緑豆タンパク質素材が分離緑豆タンパクである、(1)または(2)記載の麺類の製造方法、
(4)緑豆タンパク質素材を添加することを特徴とする、麺類の食感改良方法、
(5)緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%添加する、(4)記載の麺類の食感改良方法、
(6)食感改良が、こし、もちもち感又はつるみ感の向上である、(4)又は(5)記載の麺類の食感改良方法、
(7)緑豆タンパク質素材を含有する、麺用食感改良剤、
(8)緑豆タンパク質素材を含有する麺類、
(9)緑豆タンパク質素材を対原料穀粉0.05〜10重量%含有する、(8)記載の麺類、
である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来よりもコシ、つるみ感、もちもち感が向上し、良好な食感を有する麺類を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0009】
(麺類)
本発明における麺類として、そば、うどん、中華麺、パスタ、素麺、冷麦、即席麺、焼きそばが挙げられる。本発明の麺類は、緑豆タンパク質素材を添加することにより得ることができる。本発明により得られた麺類はコシ、もちもち感、つるみ感が向上し、麺類の食感が改良される。
ここで、「コシ」とは弾力性を伴う硬さをいい、「もちもち感」とはもちもちとした歯触りと噛み応えがするものをいい、「つるみ感」とはつるりとした表面の滑らかさをいう。
【0010】
(緑豆タンパク質素材)
緑豆タンパク質素材は緑豆タンパク質を含むものであり、例えば緑豆豆乳、脱澱粉緑豆豆乳、分離緑豆タンパクが挙げられ、これらをそのまま利用しても良く、これらを乾燥したものを利用しても良く、これらを殺菌後に乾燥したものを利用しても良い。緑豆豆乳は丸緑豆または脱澱粉緑豆等からタンパク質成分を水または温水で抽出し、抽出した溶液から澱粉及び食物繊維成分を除去することにより得ることができる。また、UF膜(限界ろ過膜)による処理等により、緑豆豆乳のタンパク質成分を濃縮することもできる。
分離緑豆タンパクは、緑豆豆乳から、等電点沈殿等の処理によりタンパク質を濃縮することによって得ることができる。なお、緑豆タンパク質素材は、緑豆タンパク質を粗タンパク質(CP)量として固形分全量に対して80重量%以上含むことが好ましい。したがって、緑豆豆乳等の原料となる丸緑豆または脱澱粉緑豆としては、丸緑豆または脱澱粉緑豆中におけるタンパク質含有率が高いものを用いることが好ましい。
分離緑豆タンパクは、例えば以下のように調製することができる。すなわち、丸緑豆に水または温水を加え10時間から30時間程度浸漬し、粉砕後中性〜アルカリ性のpH付近にて抽出を行う。その後、遠心分離により澱粉を分離して緑豆豆乳を得る。次に緑豆豆乳をpH3.5〜5.5付近に調整し、等電点沈殿物を分離緑豆タンパクとして回収する。回収した沈殿物に水およびアルカリ剤を加え、固形分濃度5〜15重量%、pH5.7〜8.0、好ましくはpH6.8〜7.5付近に調整し、分離緑豆タンパクを含む水溶液を得る。このようにして得られた分離緑豆タンパクは、溶液をそのまま以下の工程に用いても良く、溶液を乾燥させた物を用いても良く、乾燥後に改めて溶解して用いても良い。乾燥させる場合、乾燥前に殺菌工程を行っても良い。また、等電点沈殿物を中和せずに乾燥したものを用いても良い。
【0011】
(添加量)
緑豆タンパク質素材の添加量としては、麺類の原料穀粉に対して、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜6重量%、さらに好ましくは0.5〜4重量%である。添加量が少なすぎると、麺類に対して食感改良効果が得られない場合があり、多すぎると麺類の風味が悪くなる場合があり、また、もちもち感の向上効果が得られない場合がある。
【0012】
麺の製造に使用される穀粉は一般的に小麦粉を使用することが多いが、大麦、ライ麦、大豆、その他豆類、そば、米、トウモロコシ等の穀紛を含んでも良い。また、澱粉、加工でん粉、糖類、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、豆乳粉末、大豆タンパク質、乳タンパク質、ホエー、卵白、卵黄、コラーゲン等のタンパク質、およびタンパク質分解物、およびペプチドを含んでも良い。本発明では、これらを原料穀粉とする。
これらの原料は本発明の効果に影響を与えない範囲で使用することができる。
【0013】
さらに、本発明の効果に影響を与えない範囲で卵、液状油、可塑性油脂、ω3系油脂、脱脂粉乳、全脂粉乳、牛乳、乳製品、豆乳、野菜、芋類、ハーブ類、各種調味料、各種膨張剤、各種保存料などの一般的な原料を含んでも良い。なお、食塩を配合することも多いが、炭酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メタリン酸塩、リン酸塩、重炭酸ナトリウム等を使用することもできる。
【0014】
また、本発明の効果に影響を与えない範囲で寒天、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、ペクチン、グルコマンナン、プルラン、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カードラン等の増粘剤やグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、サポニン等の乳化剤を用いても良い。
【0015】
健康増進のために、本発明の効果に影響を与えない範囲でビタミン、ミネラル、ポリフェノール類、アスタキサンチン、共役リノール酸、カテキン、オリーブ葉ポリフェノール、難消化デキストリン、シナモン、リグナン、イソフラボン、植物ステロール、アセチルシステイン、白インゲン抽出物、ファセオラミン、アラビノキシラン、フィチン酸、ウーロン茶ポリフェノール、エルカンプーレ、カイアポイモ、グルコマンナン、クロム、桑の葉、タマネギ、テアフラビン、ドクダミ、バナジウム、フェヌグリーク、ペクチン、ホップ、ポリデキストロース、卵黄油等の健康素材と組み合わせてもよい。
【0016】
(麺類の製造方法)
本発明の麺類の製造方法は、公知の方法で製造することができる。
麺類は一般に原料である粉類を加水混練し、できあがった生地を圧延して麺帯とし、さらに圧延を繰り返して麺線を作製する。例えば、中華麺の製造方法として、小麦粉、澱粉、グルテン等の原料に緑豆タンパク質素材を添加し、塩を加えた練り水を加え加水混練し、麺生地を得る。麺生地を圧延機で圧延して麺帯とし、さらに圧延を繰り返して麺線を作成する等の方法が挙げられる。
本発明は緑豆タンパク質素材を麺類の製造の際に添加することを特徴としており、その添加方法は特に限定しないが、例えば、生地を調製する際に粉末原料に添加・混合する方法や予め塩類を溶解した水溶液中に分散させてから添加する方法を適宜選択することができる。
【0017】
(麺用食感改良剤)
本麺用食感改良剤は緑豆タンパク質素材を含有することを特徴とする。
本麺用食感改良剤の形態は、特に限定されない。例えば、水に緑豆タンパク質素材、その他の副剤を溶解した液体やペーストの状態、単にこれらを混合した粉末状のもの、さらに混合したものを造粒した顆粒状のものが例示される。
【0018】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によってその技術範囲が限定されるものではない。
【0019】
(製造例)
(分離緑豆タンパクの調製)
水5重量部に丸緑豆1重量部を加えて、コロイドミル(例えば特殊機化工業株式会社製)等を用いて粉砕を行い、pHを8.5に調整後、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)で撹拌しながら50℃,30分間抽出を行い、3,000×gで遠心分離して澱粉を除き、脱澱粉緑豆豆乳を得た。これを塩酸でpH4.5に調整して等電点沈殿させ、遠心分離して沈殿物を酸沈カードとして得た。酸沈カードに4倍量の水を加えて水酸化ナトリウムでpH7.0に調整し、分離緑豆タンパクを含有する溶液を得た。得られた溶液を120℃でそれぞれ10秒間、連続式直接加熱方式殺菌機(アルファ・ラバル(株)製)で加熱を行い、スプレードライヤーで噴霧乾燥を行い、分離緑豆タンパクを得た。
【0020】
得られた分離緑豆タンパク中に含まれるタンパク質量は、分離緑豆タンパク固形分全量に対して83.2重量%であった。なお、タンパク質量は、ケルダール法を用いて分離緑豆タンパク質中に含まれる窒素量を測定し、測定した窒素量に窒素係数6.25を掛けて求めた粗タンパク質量として算出した。
【0021】
(実施例1、比較例1)
得られた分離緑豆タンパクを用いて中華麺を作製した。
表1の配合に従い、準強力粉(特飛龍、日清製粉(株)製)、加工澱粉(ケミスター300S、グリコ栄養食品(株)製)、グルテン(AグルGS-2、グリコ栄養食品(株)製)、および分離緑豆タンパク質、卵白(乾燥卵白M、キユーピータマゴ(株)製)、分離大豆タンパク質(フジプロR、不二製油(株)製)を加え、そこに食塩(財団法人塩事業センター)を加えた練り水を加え、コートミキサーを用いて14分間撹拌して麺生地を得た。次に、麺生地を圧延機で圧延して厚さ2.4mmとし、No.22の切り歯で長さ30cmに切り出して中華麺を調製した。それぞれの配合を表1に示した。得られた麺は沸騰水中で80秒間茹でた後水洗した。作製した麺は100gずつプラスチック容器に充填して4℃で保存した。作製1日後に食感評価およびテクスチャー解析に供した。
【0022】
(表1)
【0023】
麺の食感(コシともちもち感、つるみ感)及び風味をパネラー5名で評価した。
評価は以下の基準をもとに行った。総合評価が3点を超えるものを合格と判断した。

○コシについての評価
5点:コントロールより非常に弾力感のある硬さである。
4点:コントロールより弾力感のある硬さである。
3点:コントロールと同程度の弾力感のある硬さである。
2点:コントロールより弾力感がやや弱い。
1点:コントロールより弾力が弱い。

○もちもち感についての評価
5点:コントロールより非常にもちもちとした歯触りと噛み応えがある。
4点:コントロールよりもちもちとした歯触りと噛み応えがある。
3点:コントロールと同程度にもちもちとした歯触りと噛み応えがある。
2点:コントロールよりもちもち感がやや弱く歯触りと噛み応えがやや劣っている。
1点:コントロールよりもちもち感が弱く歯触りと噛み応えが劣っている。

○つるみ感(つるりとした表面の滑らかさ)の評価
5点:コントロールより非常に表面が滑らかで非常に良好である。
4点:コントロールより表面が滑らかで良好である。
3点:コントロールと同程度の表面の滑らかさがある。
2点:コントロールより表面の滑らかさがやや劣っている。
1点:コントロールより滑らかさが非常に劣っている。

コントロール、実施例1および比較例1の結果を表2に示した。
【0024】
(表2)
【0025】
実施例1の中華麺は、コシ、もちもち感、つるみ感が良好で、何も添加していないコントロールや大豆蛋白質を添加した比較例1に比べ、コシ、もちもち感、つるみ感が改良された。また、風味も良好であった。
【0026】
上記のコントロール、実施例1および比較例1の物性を比較するために、作製1日後にテクスチャー解析を行った。測定項目として、表面の硬さ、全体の硬さ、噛み応えを測定項目とし、コシやもちもち感の指標とした。これらの数値が大きくなればコシやもちもち感が向上したと判断した。
測定はテンシプレッサー DBboy (タケモト電機)を用いて行った。サンプルとなる麺は、ゆで上げ後、ねじれの無いよう伸ばした状態で静置し、作製1日後に1cmずつカットして測定に供した。解析プログラムは低・高圧縮測定とし、プランジャーはV字型(先端幅2mm)を用い、速度2mm/sec、測定変形は1回目30%、2回目90%でサンプルの中心にプランジャーが進入するようにして測定を行った。各サンプルはそれぞれ20検体ずつ測定を行い、その平均値を示した。結果を表3に示した。
【0027】
(表3)
【0028】
食感評価およびテクスチャー解析の結果、実施例1はコントロール、比較例1と比較して、表面の硬さ、全体の硬さ、噛み応え全てにおいて上昇し、コシやもちもち感のある食感の良い麺であることが示された。
【0029】
(実施例2〜3、比較例2)
緑豆タンパクに食感改良効果があることが示されたため、さらに緑豆タンパクの添加量を振り、表4に示す配合で、実施例1と同様にして中華麺を調製し、食感の評価を実施例1と同様にして行った。結果を表5に示した。
【0030】
(表4)
【0031】
(表5)
【0032】
表5の結果のように、分離緑豆タンパクを対原料穀粉0.1%および3%添加した実施例2および実施例3では中華麺はこし、もちもち感、つるみ感の評価は良好で、良好な食感を有していた。一方、対原料穀粉11%添加すると、中華麺が硬くなりすぎてしまいもちもち感がやや悪くなり、また、風味も良くなかった。
【0033】
(実施例4)
分離緑豆タンパクを用いてパスタを作製した。
表6の配合に従い、材料を全て混合した後、15分間混練し、1時間程度冷蔵庫で休ませた後、パスタマシーン(家庭用製麺機、ATLAS ATL-150)でローラーにかけて麺帯を作製した後(ダイヤル1→5)、厚さ1.2mm×幅7mmにカットし、麺を作製した。その後、沸騰したお湯で4分30秒間茹でて試食に供した。材料は、強力粉は「日清カメリヤ」(日清製粉(株)製)、オリーブオイルは「オリーブオイルエクストラバージン」((株)J−オイルミルズ)を使用した。配合は以下の表6の通りとした。
【0034】
(表6)
【0035】
食感および風味の評価を実施例1と同様にして行った。結果を表7に示した。
【0036】
(表7)
【0037】
実施例4の結果から、分離緑豆タンパクを添加することにより、パスタのもちもち感とつるみ感を向上することがわかった。また、分離緑豆タンパクを添加したパスタは、より生麺に近い食感が得られ、さらにソースとの絡みも良くなった。
【0038】
これらの結果から、分離緑豆タンパクを麺類の原料穀粉に対して、0.05〜10重量%添加することで、麺類のコシ、もちもち感、つるみ感が向上し、風味の良い食感の改良された麺類を得ることができることがわかった。