【解決手段】ランプ11は、カバー20、基板52、ヒートシンク53、維持突起24を備える。カバー20は、透光性を有する。基板52には、LED51が実装される。基板52及びヒートシンク53は、カバー20に収納される。ヒートシンク53は、基板52が設置される基板設置部55を有し、基板52に発生する熱を基板設置部55からカバー20に伝導させることで放熱する。維持突起24は、カバー20の内周面22の、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面に対向する箇所に設けられ、基板設置部55に向かって突出する。維持突起24は、基板設置部55に当たることでカバー20の反りを矯正する。
前記ヒートシンクは、前記管状部材の内周面に沿って延びる1対の延部をさらに有し、前記基板に発生する熱を前記基板設置部から前記1対の延部を介して前記管状部材に伝導させることで放熱し、
前記突出部は、前記1対の延部の間に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項のランプ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、本発明は、図に記載した形態のみに限定されるものではない。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る照明装置10の斜視図である。
【0020】
図1において、照明装置10は、着脱自在のランプ11と、ランプ11に給電してランプ11を点灯させる照明器具12とを具備する。照明装置10は、固定具を介して天井に取り付けられ、ランプ11が点灯することによって床面や室内空間を照らす。なお、照明装置10が天井以外に取り付けられるものであっても、本実施の形態を適用することができる。例えば、照明装置10は、卓上に設置されて卓上を照らすものであってもよいし、壁に固定具を介して取り付けられるものであってもよいし、他の場所あるいは用途で用いられるものであってもよい。
【0021】
ランプ11については、後で詳しく説明する。
【0022】
照明器具12は、給電ソケット13、アースソケット14、器具本体15を備える。
【0023】
給電ソケット13及びアースソケット14は、ランプ11と電気的に接続される。給電ソケット13及びアースソケット14には、ランプ11を保持する役割もある。
【0024】
器具本体15には、給電ソケット13及びアースソケット14が取り付けられている。器具本体15には、電源ボックス(図示していない)が収納されている。電源ボックスには、スイッチを入れると給電ソケット13を介してランプ11に給電し、スイッチを切ると給電を停止する電源装置(図示していない)が収納される。
【0025】
図2は、ランプ11の斜視図である。なお、
図2では、外郭部(カバー20)の一部を取り除き、内部の構成の一部を示している。
【0026】
図2において、ランプ11は、カバー20(筒管、直管)、給電口金30、アース口金40、光源モジュール50を備える。
【0027】
カバー20は、管状部材の例である。カバー20は、透光性を有する。カバー20は、略円筒形で、内部に光源モジュール50を収納する。カバー20は、押出成形が可能な樹脂材料で形成される。樹脂材料としては、ポリカーボネート(PC)等が使用される。カバー20には、製品(ランプ11)の設計仕様に応じて、拡散、反射、演色等の機能をもたせてもよい。カバー20としては、例えば、拡散材を混ぜ込んだポリカーボネートで形成され、光を拡散透過する乳白色管を用いることができる。なお、カバー20の材料は、樹脂材料に限られず、例えば、ガラス材であってもよい。また、カバー20の少なくとも一部に出光する領域があればよいため、例えば、出光側の材料を透光樹脂、出光側と逆側の材料を白色高反射樹脂としてもよい。
【0028】
給電口金30は、口金部の例である。給電口金30は、カバー20の端部に設けられる。給電口金30は、導電性を有する給電端子31と、給電端子31が埋め込まれる給電口金筐体32(ベース部材)とを備える。給電端子31と給電口金筐体32は、インサート成形等で一体的に形成される。給電口金30としては、例えば、GX16タイプの口金を用いることができる。なお、G13タイプ等、他の種類の口金を用いてもよい。給電口金筐体32は、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
【0029】
アース口金40は、口金部の例である。アース口金40は、カバー20の、給電口金30とは逆側の端部に設けられる。アース口金40は、導電性を有するアース端子41と、アース端子41が埋め込まれるアース口金筐体42(ベース部材)とを備える。アース端子41とアース口金筐体42は、インサート成形等で一体的に形成される。アース口金40としては、例えば、GX16タイプの口金を用いることができる。なお、G13タイプ等、他の種類の口金を用いてもよい。アース口金筐体42は、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。
【0030】
光源モジュール50は、複数のLED51と、一面に配線パタンが設けられた基板52と、基板52が設置されるヒートシンク53とを備える。
【0031】
LED51は、発光素子の例である。LED51は、基板52に実装される。LED51は、基板52の表面において、直線状かつ1列に配置される。LED51と基板52の表面に設けられた配線パタンが接続されることで、光源回路が形成される。LED51としては、例えば、440〜480nm程度の青色光を発するLEDチップ上に青色光を黄色光に波長変換する蛍光体を配してパッケージ化した擬似白色LEDを用いることができる。なお、チップオンボード(COB)等、LEDチップを直接基板52に実装したものを用いてもよい。LED51の個数、配置、種類は、ランプ11の用途等に応じて適宜変更することができる。また、LED51に代えて、レーザダイオード(LD)、有機EL等のデバイス等(発光素子)を使用することもできる。例えば、有機EL等であれば、複数の発光素子を基板52に実装する代わりに、1つの長尺な発光素子を基板52に実装してもよい。
【0032】
基板52は、長尺(長手状)であり、長さが幅よりも長くなっている。基板52には、その長手方向(長さ方向)に沿ってLED51が複数実装されている。基板52には、ダイオード、フューズ、抵抗等からなる、LED51を点灯させるための点灯回路素子(図示していない)も実装されている。基板52が給電口金30の給電端子31と電気的に接続され、外部電源から給電端子31を介して基板52の点灯回路が給電されることにより、LED51が点灯可能となる。基板52の基材には、ガラスエポキシ材料、紙フェノール材料、あるいは、アルミニウム(AL)等の金属材料等が、部品配置、放熱、材料コストを勘案して選定され、使用される。基板52の厚さ寸法は、例えば1mm程度であるが、他の厚さ寸法でも構わない。基板52の表面(特に、LED51が配置される面)には、LED51から出射される光の利用効率を向上させるために、塗布、印刷、蒸着等の方法によって反射材料が配置されていてもよい。
【0033】
ヒートシンク53は、熱伝導性を有する長尺材である。ヒートシンク53は、LED51から発生する動作熱をカバー20に伝えて、外部に放散する。ヒートシンク53は、ランプ11を長尺方向に支える剛性を有しており、線膨張係数が小さいことが好ましい。ヒートシンク53は、押出成形が可能な金属材料で形成される。ヒートシンク53の金属材料としては、アルミニウム、鉄等を用いることができる。なお、ヒートシンク53の材料は、金属材料に限られず、例えば、高熱伝導樹脂であってもよい。
【0034】
図3は、ランプ11のA−A断面図である。
図3は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示している。
【0035】
図3において、カバー20の外周面21は、略円形である。カバー20の内周面22は、略円形の一部が突出した形状である。カバー20の内周面22の突出した部分は2箇所あり、1対の保持突起23を形成している。カバー20は、押出成形にて製造される。
【0036】
光源モジュール50は、カバー20の内周面22の軸方向(筒方向)に沿って、カバー20の内部に挿入される。
【0037】
ヒートシンク53は、1対の壁部54、基板設置部55、1対の円弧部57を有する。
【0038】
1対の壁部54は、基板設置部55に基板52を設置する際の位置決め(ガイド)の機能を有する。壁部54は、基板52に実装されるLED51以外の点灯回路部品(基板間コネクタ等)(図示していない)を、カバー20の外側から視認されないように遮蔽する。
【0039】
基板設置部55には、基板52が設置される。例えば、接着性を有するシリコン樹脂(接着剤)、あるいは、両面テープ等の接着部材を用いて、LED51及び点灯回路部品が実装された基板52が基板設置部55に貼り付けられて固定される。なお、基板52は、ねじ留め等、他の方法を用いて基板設置部55に固定されてもよい。あるいは、基板52は、基板設置部55に一体的に設置されてもよい。即ち、基板設置部55に基板52の回路パタンが形成されていてもよい。
【0040】
基板設置部55には、ねじ固定部56が設けられる。ねじ固定部56は、ランプ11の外側から給電口金30及びアース口金40を通して、カバー20の内周面22の軸方向に挿入されるねじ(図示していない)をねじ込むための構造体である。ねじ固定部56には、ねじがねじ込まれるねじ孔58が設けられている。つまり、ねじ孔58は、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面に、カバー20の内周面22の軸方向に沿って設けられている。ヒートシンク53を押出成形により製造するため、ねじ固定部56の最下部が開口していることが好ましい。ねじは、ヒートシンク53と給電口金30及びアース口金40とを締結するための締結部材の例であり、ねじ孔58は、この締結部材が挿入される溝(ねじ固定部56の最下部が開口していなければ、穴)の例である。ねじ孔58にねじがねじ込まれることで、給電口金30及びアース口金40がヒートシンク53に固定される。なお、給電口金30及びアース口金40は、他の方法によりねじ留めされてもよいし、ねじ留め以外の方法により固定されてもよい。
【0041】
1対の円弧部57は、1対の延部の例である。円弧部57は、カバー20の内周面22に沿って円弧状に延びるように形成される。円弧部57は、カバー20の内周面22と略同一の曲率をもち、カバー20の内周面22に当接又は近接している。円弧部57は、LED51の動作熱をカバー20の外部に放散する経路となる。基板設置部55と円弧部57がつながる部分は、基板設置部55の両端部からLED51の出光側と反対の方向へ、基板52に対して垂直に延びている。基板設置部55の両端部から円弧部57へつながる部分を延ばすことで、ヒートシンク53の肉厚を均一にし、成形性を向上させることができる。円弧部57の外側(ヒートシンク53の中央部から遠い側)の端部は、カバー20の保持突起23又はその付近まで達している。これにより、カバー20の内部で光源モジュール50の位置決めがなされる。なお、円弧部57のカバー20の内周面22に沿って延びる面とカバー20の内周面22との間には、接着剤、又は、熱伝導グリースや熱伝導シート等の熱伝導部材が設けられていてもよい。接着剤又は熱伝導部材を配するかどうかは、使用するLED51や回路素子等の耐熱温度、寿命、強度等から適宜決定すればよい。
【0042】
LED51の出光側と反対側で、ヒートシンク53の、カバー20の内周面22に対向する領域Wの中央近傍には、凹部59が形成される。基板設置部55と円弧部57は、凹部59の壁をなしている。凹部59とカバー20の内周面22で囲われる領域は、空隙60になっている。つまり、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面とカバー20の内周面22との間は、空隙60になっている。
【0043】
ヒートシンク53は、基板52に実装されたLED51、回路部品(素子等)がLED51の点灯時に発生する熱、即ち、基板52に発生する熱を、基板設置部55から1対の円弧部57を介してカバー20に伝導させることで放熱する。
【0044】
図4は、本実施の形態に係るランプ11の断面図である。一方、
図5は、比較例に係るランプ81の断面図である。
図4は、
図3と同じランプ11の切断面を示しているが、上下方向の向きが逆になっている。
【0045】
図4及び
図5において、軸Xは、カバー20,90の断面中心を通り、基板52,92のLED51,91が実装されている面に平行な中心軸である。軸Yは、カバー20,90の断面中心を通り、基板52,92のLED51,91が実装されている面に垂直な中心軸である。
【0046】
本実施の形態に係るランプ11と比較例に係るランプ81は、ヒートシンク53,93の形状のみが異なる。比較例では、LED91の出光側と反対側で、ヒートシンク93の、カバー90の内周面に対向する領域Wの全体において、ヒートシンク93がカバー90の内周面に沿って円弧状になっており、カバー90の内周面に当接又は近接している。
【0047】
図6は、本実施の形態に係るランプ11に反りが発生した状態を示す図である。一方、
図7は、比較例に係るランプ81に反りが発生した状態を示す図である。
【0048】
まず、比較例に係るランプ81について、反りが発生する要因を説明する。
【0049】
LED91が点灯すると、LED91、及び、基板92に実装された点灯回路素子が発熱する。発生した熱は、主に基板92及び接着剤を介してヒートシンク93に伝わる。さらに、ヒートシンク93に伝わった熱は、主にヒートシンク93の、カバー90の内周面に当接又は近接する部分からカバー90に伝わり、カバー90の外周面から外気に放出される。カバー90に用いられるポリカーボネート樹脂の熱伝導率は、0.19[W/(m・K)]程度と低いため、カバー90は均熱化されず、
図5におけるカバー90の表面の点A〜Hのうち、点A(最上部)の温度が最も高く、点E(最下部)の温度が最も低くなる。
【0050】
ここで、カバー90は、熱により膨張する。ポリカーボネートは、7[1/℃×10
−5]程度の線膨張率をもつ。カバー90のヒートシンク93側(点A側)の熱による膨張は、光の出射側(点E側)の熱による膨張に比べて大きくなる。そのため、カバー90の上下で管長のバランスが崩れ、
図7に示すように、カバー90の中央が上方に突き出して、大きな反りが発生することになる。
【0051】
次に、本実施の形態に係るランプ11について説明する。
【0052】
LED51が点灯すると、比較例と同様に、LED51、及び、基板52に実装された点灯回路素子から生じた熱が、主に熱伝導によりヒートシンク53に伝わる。ヒートシンク53に伝わった熱は、主にヒートシンク53の円弧部57からカバー20に伝わり、カバー20の外周面21から外気に放出される。本実施の形態では、ヒートシンク53に凹部59が形成されているため、カバー20のヒートシンク53側でLED51の真裏に当たる点A付近は、円弧部57から伝熱されない。また、凹部59とカバー20の内周面22とで囲まれる領域には、熱伝導を促進する接着剤や熱伝導材等が配置されておらず、空隙60となっているため、凹部59を形成する面から凹部59に対向するカバー20の内周面22への伝熱が抑制される。つまり、本実施の形態では、LED51、回路素子等の熱を、ヒートシンク53を介して放熱する際に、LED51の真裏であり、軸Xに対して出光面の中心(点E)と対称の位置(点A)、即ち、領域Wの中央近傍には熱を伝えず、主としてヒートシンク53とカバー20が接する円弧部57から外気へ放熱する構造が採用されている。このため、
図4におけるカバー20の表面の点Aの温度上昇が抑制され、比較例に係るランプ81に比べて点Aと点Eの温度差が小さくなる。
【0053】
したがって、本実施の形態によれば、カバー20の上下での管長のずれを抑制でき、
図6に示すように、上下方向への反りを軽減又は防止することができる。
【0054】
図4において、ヒートシンク53の左側の円弧部57と右側の円弧部57との間隔Pは、基板52の幅Qと同程度になっている。即ち、P≒Qとなっている。前述したように、点Aの温度上昇を抑制して点Aと点Eの温度差を小さくするためには、P≧Q/2が望ましい。つまり、左側の円弧部57と右側の円弧部57が、基板52の幅Qの半分以上の間隔で互いに離れることが望ましい。
【0055】
本実施の形態では、ヒートシンク53の円弧部57がLED51の出光方向にカバー20の内周面22に沿って延びている。つまり、本実施の形態では、1対の円弧部57が、基板52の幅方向における両端に相当する位置にて、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面から垂直に延ばした線と、カバー20の内周面22との交点Kより外側に延びている。このため、円弧部57とカバー20が接する面積を大きく確保することができ、LED51の発熱を十分に逃がすことができる。
【0056】
なお、円弧部57が近接している点B、点C、点G、点Hの温度が上昇することになるが、左右の円弧部57が軸Yに対して対称であることから、左右方向への反りは生じない。つまり、本実施の形態では、1対の円弧部57が、基板52の幅方向における中心線(軸Y)に対して対称に配置されているため、左右方向への反りを軽減又は防止することができる。本実施の形態では、さらに、1対の円弧部57が、基板52の幅方向における中心線(軸Y)に対して対称な形状を有しているため、左右方向への反りをより一層軽減又は防止することができる。
【0057】
以上のように、本実施の形態において、ヒートシンク53は、カバー20の内周面22に対向する領域Wの中央近傍に、空隙60が形成された領域(凹部33)を有するとともに、その領域の両側に、内周面22と面形状が略一致し、内周面22に当接又は近接する2つの領域(1対の円弧部57)を有する。空隙60により、カバー20のヒートシンク53側であり、LED51の真裏に当たる領域周辺(
図4における点A近傍)への熱伝導を妨げ、カバー20の光を出射する側とヒートシンク53側との温度差を低減させることができる。さらに、空隙60があることで、ヒートシンク53とカバー20がLED51の真裏に当たる領域で接していない分、円弧部57が基板52の両端よりも外側に延びることでヒートシンク53とカバー20との接触面積を確保し、LED51や点灯回路素子から生じた熱を効率よく外気に放熱できるとともに、容易にカバー20の反りを抑制することができる。
【0058】
本実施の形態によれば、十分な放熱性をもち、簡素な構成で、反りを抑制したランプ11、及び、ランプ11の反りを軽減した照明装置10を提供することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、カバー20の形状が円筒状であるため、ヒートシンク53の円弧部57を、カバー20の内周面22に沿って円弧状に延びるように形成しているが、カバー20及び円弧部57の形状は、ランプ11の用途等に応じて適宜変更することができる。例えば、カバー20の内周面22に角部があってもよく、その角部に円弧部57が当接又は近接するのであれば、円弧部57の形状も角部を含むものとすることが望ましい。
【0060】
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
【0061】
本実施の形態に係る照明装置10の構成は、
図1に示した実施の形態1のものと同様である。
【0062】
図8は、本実施の形態に係るランプ11の断面図である。
図8は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示しているが、上下方向の向きが逆になっている。
【0063】
図8において、ヒートシンク53は、アルミニウム板材で形成されている。円弧部57は、この板材の両端をカバー20の内周面22の形状と略一致する円弧状に折り曲げることで形成されている。
【0064】
カバー20の内周面22は、突出した部分が4箇所にあり、2対の保持突起23を形成している。基板設置部55と円弧部57がつながる部分(ヒートシンク53の板材の折り曲げられた部分)と、円弧部57の下側(ヒートシンク53の基板設置部55と逆側)の端部は、カバー20の保持突起23又はその付近まで達している。これにより、カバー20の内部で光源モジュール50の位置決めがなされる。円弧部57は、軸Xに対して上下対称となるように位置決めされる。
【0065】
円弧部57のカバー20の内周面22に沿って延びる面とカバー20の内周面22との間には、シリコン製の熱伝導接着剤が配されている。
【0066】
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、LED51や回路素子からの熱が主に円弧部57を介して外気に放熱される。本実施の形態では、熱伝導接着剤を用いているため、円弧部57からカバー20への熱伝導が促進され、LED51や回路素子の温度を下げることができる。また、空隙60が広く形成されているため、LED51の真裏に当たる点Aの温度上昇を大幅に抑制できる。さらに、主たる熱伝導パスである円弧部57が、軸X及び軸Yに対して対称に配置されているため、カバー20の表面温度分布も、軸X及び軸Yに対して略対称となり、カバー20の反りがより一層抑制される。
【0067】
ヒートシンク53の左側の円弧部57と右側の円弧部57との間隔Pは、基板52の幅Q以上となっている。即ち、P>Qとなっている。したがって、点Aと点Eの温度差を大幅に低減させることができる。
【0068】
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
【0069】
本実施の形態に係る照明装置10の構成は、
図1に示した実施の形態1のものと同様である。
【0070】
図9は、本実施の形態に係るランプ11の断面図である。
図10は、ランプ11のヒートシンク53の開口角度θとカバー20の上下部の温度差(点Aと点Eとの温度差)との関係を示すグラフである。
図9は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示しているが、上下方向の向きが逆になっている。
【0071】
図9において、ヒートシンク53の基板設置部55と円弧部57がつながる部分は、基板設置部55の両端部より内側(ヒートシンク53の中央部に近い側)からLED51の出光側と反対の方向へ、基板52に対して斜めに延びている。このため、本実施の形態では、円弧部57の内側(ヒートシンク53の中央部に近い側)の端部が、基板52の幅方向における両端に相当する位置にて、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面から垂直に延ばした線と、カバー20の内周面22との交点Kより外側に位置するように、円弧部57を形成することができる。
【0072】
ここでは、ヒートシンク53の円弧部57とカバー20の接する部分の面積を一定とし、ヒートシンク53の凹部59の開口角度θを変えることを考える。
図10に示すように、カバー20の上下部の温度差を効果的に小さくするためには、ヒートシンク53の凹部59の開口角度θを基板設置部55あるいは基板52の中心線(軸Y)から20度以上にすることが望ましい。つまり、ヒートシンク53の左側の円弧部57と右側の円弧部57は、カバー20の内周面22全体の角度360度に対して40度以上の間隔で互いに離れることが望ましい。一方、ヒートシンク53の凹部59の開口角度θを大きくした場合に、なるべくLED51からの光をヒートシンク53で遮らないようにすることが求められる。少なくともLED51の発光面よりも円弧部57が発光側に延びないようにすることが望ましい。
図10に示すように、ヒートシンク53の凹部59の開口角度θが基板設置部55あるいは基板52の中心線(軸Y)から60度以上になると、カバー20の上下部の温度差が略一定となることから、凹部59の開口角度θは20〜60度の範囲が好ましい。つまり、左側の円弧部57と右側の円弧部57は、カバー20の内周面22全体の角度360度に対して40度以上120度以下の間隔で互いに離れることが望ましい。
【0073】
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
【0074】
本実施の形態に係る照明装置10の構成は、
図1に示した実施の形態1のものと同様である。
【0075】
図11は、本実施の形態に係るランプ11のA−A断面図である。
図12は、カバー20の断面図である。
図13は、光源モジュール50の断面図である。
図11は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示している。
図12は、
図11のランプ11のカバー20のみを示している。
図13は、
図11のランプ11の光源モジュール50のみを示している。
【0076】
図11において、ヒートシンク53は、さらに、係持部61を有する。
【0077】
ヒートシンク53の断面では、基板設置部55と壁部54、延伸した壁部54と円弧部57が接続している。基板設置部55及び円弧部57は、壁部54より外側に延伸している。係持部61は、基板設置部55及び円弧部57の、壁部54より外側に延伸した部分と、これらの間にあって、これらをつないでいる壁部54の基板設置部55より下方に延伸した部分とで形成される。光源モジュール50がカバー20の内部に収容されるときには、カバー20の内周面22に設けられた保持突起23と係持部61が係合することで、光源モジュール50が、回動することなくカバー20の内部に安定して保持される。ランプ11の組立工程において、光源モジュール50がカバー20の内部に挿入されるとき、互いに係合する係持部61と保持突起23は、挿入ガイドとして機能する。
【0078】
基板設置部55には、接着部材70を用いて、基板52が固定されている。基板設置部55、壁部54を基板設置部55より下方に延伸させた部分、円弧部57で囲まれた領域には、空隙60が形成されている。
【0079】
前述したように、カバー20の保持突起23は、ヒートシンク53の係持部61と係合する。保持突起23は、実施の形態1と同様に、カバー20の内周面22からカバー20の内側に向かって、所定の高さ寸法で立設する。カバー20が押出成形されるため、保持突起23は、カバー20の内周面22の軸方向に延在する。
【0080】
カバー20の保持突起23に挟まれた領域には、維持突起24が形成される。維持突起24は、突出部の例である。維持突起24は、カバー20の内周面22からカバー20の内側に向かって、所定の高さ寸法で3つ立設する。カバー20が押出成形されるため、維持突起24も、カバー20の内周面22の軸方向に延在する。なお、維持突起24は、3箇所ではなく、1箇所のみに設けられてもよいし、2箇所に設けられてもよいし、4箇所以上に設けられてもよい。
【0081】
上記のように、本実施の形態において、維持突起24は、カバー20の内周面22の、基板設置部55の基板52が設置される面の反対側の面に対向する箇所に設けられ、基板設置部55に向かって突出する。維持突起24は、ヒートシンク53の1対の円弧部57の間に設けられている。維持突起24は、基板設置部55のねじ固定部56、即ち、ねじ孔58を形成する壁の外面に当たることでカバー20の反りを矯正するが、カバー20に反りが発生していない状態では、基板設置部55から離れている。このため、LED51の点灯が開始しても、ヒートシンク53からカバー20の最上部への伝熱がなく、カバー20の最上部の温度上昇が抑制され、カバー20の上下部の温度差が大きくなりにくい。それでも、LED51の点灯が長時間継続して、カバー20の上下部の温度差が徐々に大きくなり、カバー20に反りが発生した場合は、維持突起24が基板設置部55に当たることで反りが大きくなることが防止される。このように、本実施の形態によれば、簡素な構成によってランプ11の反りを抑制することが可能となる。なお、維持突起24が、基板設置部55のねじ固定部56以外の部分に当たるようにしてもよい。
【0082】
カバー20の維持突起24の先端部と、ヒートシンク53のねじ固定部56の先端部との間隙は、例えば、カバー20の内周面22の軸方向の長さ寸法等の設計仕様を勘案して、0.2〜2.0mmの範囲で最適値が選択されて設定される。この数値は、線膨張係数が小さく、剛性が大きいヒートシンク53を基準にした、線膨張係数が大きく、可撓性を有するカバー20の最大変形(反り)寸法を決定する数値である。厳密には、ヒートシンク53も若干変形する(反る)ため、ランプ11の絶対的な変形(反り)寸法を直接的に制御するものではないが、ランプ11の変形(反り)は、カバー20の変形(反り)が支配的であるため、実質的にはランプ11の変形(反り)を制御することと同義である。
【0083】
保持突起23及び維持突起24のそれぞれの先端部形状は、
図12に示した形状に限定されるものではない。カバー20の各部の寸法も、
図12に示した寸法に限定されるものではないが、カバー20の押出成形の最適条件を優先すると、T1=T2=T3=T4となることが好ましい。ここで、T1はカバー20の厚さ寸法(外周面21と内周面22との間の距離)、T2は保持突起23の平均厚さ寸法、T3は維持突起24の平均厚さ寸法、T4はそれぞれの維持突起24の間隔の平均寸法である。
【0084】
ヒートシンク53の形状は、
図13に示した形状に限定されるものではなく、例えば、
図3及び
図4に示した実施の形態1のものと同様の形状、
図8に示した実施の形態2のものと同様の形状、あるいは、
図9に示した実施の形態3のものと同様の形状であってもよい。また、光源モジュール50の各部の寸法も、
図13に示した寸法に限定されるものではないが、ヒートシンク53の押出成形の最適条件を優先すると、T5=T6=T7となることが好ましい。ここで、T5は基板設置部55のねじ固定部56を除いた部分の平均厚さ寸法、T6は壁部54を基板設置部55より下方に延伸させた部分の平均厚さ寸法、T7は円弧部57の平均厚さ寸法である。
【0085】
図14は、ランプ11に自重による反りが発生した状態を示す図である。
図15は、ランプ11に熱による反りが発生した状態を示す図である。
【0086】
図14及び
図15において、矢印Eは、LED51の光の出射方向(ランプ11の光の照射方向)を示している。
図14において、W1は、ランプ11(カバー20)の自重による最大変形(反り)寸法である。
図15において、W2は、ランプ11(カバー20)の点灯動作中の熱による最大変形(反り)寸法である。
【0087】
ランプ11が自重によって変形する(反る)場合には、ランプ11の中心部付近でヒートシンク53のねじ固定部56の先端部とカバー20の維持突起24の先端部が当接して、カバー20の変形(反り)が規制される。一方、ランプ11が点灯してLED51の動作熱によって変形する(反る)場合には、ランプ11の両端部付近でヒートシンク53のねじ固定部56の先端部とカバー20の維持突起24の先端部が当接して、カバー20の変形(反り)が規制される。
【0088】
このように、本実施の形態では、ランプ11が簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、実施の形態1〜3のように、ヒートシンク53の左側の円弧部57と右側の円弧部57が、基板52の幅の半分以上の間隔、あるいは、カバー20の内周面22全体の角度360度に対して40度以上120度以下の間隔で互いに離れていなくてもよい。つまり、本実施の形態では、1対の円弧部57が、基板52の幅の半分未満の間隔、あるいは、カバー20の内周面22全体の角度360度に対して40度未満の間隔で互いに離れていたとしても、カバー20の維持突起24があることで、カバー20の反りを抑制することができる。
【0090】
実施の形態5.
本実施の形態について、主に実施の形態4との差異を説明する。
【0091】
本実施の形態に係る照明装置10の構成は、
図1に示した実施の形態1のものと同様である。
【0092】
図16は、本実施の形態に係るランプ11のA−A断面図である。
図17は、カバー20の断面図である。
図16は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示している。
図17は、
図16のランプ11のカバー20のみを示している。
【0093】
図16において、カバー20の維持突起24は、1箇所のみに設けられている。維持突起24は、1つの板部24aと、3つの脚部24bとで構成されている。維持突起24の板部24aは、略円弧状に湾曲した板形状である。維持突起24の板部24aの幅は、ヒートシンク53のねじ固定部56の幅よりも大きい。そのため、カバー20に反りが発生した場合に、維持突起24の板部24aが、基板設置部55に確実に当たる。維持突起24の3つの脚部24bのうち、左右両端の脚部24bは、カバー20の内周面22からカバー20の内側に立ち上がる部分に相当する。左側の脚部24bは、板部24aの左側端部ではなく、板部24aの左側端部と中央部との間につながっている。このため、維持突起24には、ヒートシンク53の左側の円弧部57の先端が嵌る凹部25が形成されている。同様に、右側の脚部24bは、板部24aの右側端部ではなく、板部24aの右側端部と中央部との間につながっている。このため、維持突起24には、ヒートシンク53の右側の円弧部57の先端が嵌る凹部25も形成されている。維持突起24の3つの脚部24bのうち、中央の脚部24bは、板部24aの中央部からカバー20の外側に突出している。このため、中央の脚部24bと左側の脚部24bとの間には、カバー20の内周面22の軸方向に沿って延びる溝26が形成されている。中央の脚部24bと右側の脚部24bとの間にも、カバー20の内周面22の軸方向に沿って延びる溝26が形成されている。つまり、カバー20の外周面21において、隣接する脚部24bの間は、溝26になっている。
【0094】
維持突起24の板部24a(基板設置部55に対向する側の端部)及び脚部24bの形状は、
図17に示した形状に限定されるものではない。維持突起24の脚部24bの数も、3つに限定されるものではない。カバー20の各部の寸法も、
図17に示した寸法に限定されるものではないが、カバー20の押出成形の最適条件を優先すると、T1=T2=T8=T9=T10となることが好ましい。ここで、T1はカバー20の厚さ寸法(外周面21と内周面22との間の距離)、T2は保持突起23の平均厚さ寸法、T8は維持突起24の脚部24bの平均厚さ寸法、T9は維持突起24の脚部24bそれぞれの間隔(即ち、溝26)の平均寸法、T10は維持突起24の板部24aの平均厚さ寸法である。
【0095】
本実施の形態でも、実施の形態4と同様に、ランプ11が簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。また、本実施の形態では、実施の形態4と比べて、維持突起24に凹部25があることから、ヒートシンク53の円弧部57を引っ掛けることができ、ヒートシンク53の位置を固定しやすくなる。さらに、カバー20にリブ(維持突起24の中央の脚部24b)があることから、カバー20の押出成形時に、維持突起24の冷却が容易となり、維持突起24の凹部25付近(ヒートシンク53の円弧部57を引っ掛ける部位)の形状の安定性が向上する。
【0096】
実施の形態6.
本実施の形態について、主に実施の形態4との差異を説明する。
【0097】
本実施の形態に係る照明装置10の構成は、
図1に示した実施の形態1のものと同様である。
【0098】
図18は、本実施の形態に係るランプ11のA−A断面図である。
図19は、カバー20の断面図である。
図18は、
図2のA−A線でのランプ11の切断面を示している。
図19は、
図18のランプ11のカバー20のみを示している。
【0099】
図18において、カバー20の維持突起24は、2箇所に設けられている。いずれの維持突起24も、カバー20の内周面22からカバー20の内側に向かって立設する。左側の維持突起24は、先端部が左側に(右側の維持突起24から離れる方向に)折れ曲がっている。このため、維持突起24には、ヒートシンク53の左側の円弧部57の先端が嵌る凹部25が形成されている。同様に、右側の維持突起24は、先端部が右側に(左側の維持突起24から離れる方向に)折れ曲がっている。このため、維持突起24には、ヒートシンク53の右側の円弧部57の先端が嵌る凹部25も形成されている。
【0100】
維持突起24の先端部(基板設置部55に対向する側の端部)の形状は、
図19に示した形状に限定されるものではない。カバー20の各部の寸法も、
図19に示した寸法に限定されるものではないが、カバー20の押出成形の最適条件を優先すると、T1=T2=T11となることが好ましい。ここで、T1はカバー20の厚さ寸法(外周面21と内周面22との間の距離)、T2は保持突起23の平均厚さ寸法、T11は維持突起24の平均厚さ寸法である。
【0101】
本実施の形態でも、実施の形態4と同様に、ランプ11が簡素な構成でありながら、自重や熱による反りを抑制することができる。また、本実施の形態では、実施の形態5と比べて、カバー20にリブ(維持突起24の中央の脚部24b)がなく、カバー20の断面の輪郭が真円になるか、あるいは、少なくとも真円に近くなることから、相対的に剛性が向上し、反りを一層抑制することができる。
【0102】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。