(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-95584(P2015-95584A)
(43)【公開日】2015年5月18日
(54)【発明の名称】光学装置、光学装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 31/12 20060101AFI20150421BHJP
【FI】
H01L31/12 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】35
【出願形態】OL
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2013-234907(P2013-234907)
(22)【出願日】2013年11月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100115369
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 司
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】牧村 雄史
【テーマコード(参考)】
5F089
5F889
【Fターム(参考)】
5F089BB05
5F089BC11
5F089BC21
5F089BC25
5F089CA21
5F089DA02
5F089DA14
5F089EA01
5F089EA04
5F089EA06
5F089EA10
5F889BB05
5F889BC11
5F889BC21
5F889BC25
5F889CA21
5F889DA02
5F889DA14
5F889EA01
5F889EA04
5F889EA06
5F889EA10
(57)【要約】
【課題】 製造の効率化を図ることのできる光学装置を提供すること。
【解決手段】 発光素子11と、受光素子12と、発光素子11を覆う発光側遮光樹脂部6と、受光素子12を覆う受光側遮光樹脂部7と、を備え、発光側遮光樹脂部6には、発光素子11から放たれた光を放つ光出射孔689が形成され、受光側遮光樹脂部7には、受光素子12への光を入射する光入射孔789が形成され、光出射孔689は、光入射孔789に対向しており、発光側遮光樹脂部6は、受光側遮光樹脂部7に接合されている。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
受光素子と、
前記発光素子を覆う発光側遮光樹脂部と、
前記受光素子を覆う受光側遮光樹脂部と、を備え、
前記発光側遮光樹脂部には、前記発光素子から放たれた光を放つ光出射孔が形成され、
前記受光側遮光樹脂部には、前記受光素子への光が入射する光入射孔が形成され、
前記光出射孔は、前記光入射孔に対向しており、
前記発光側遮光樹脂部は、前記受光側遮光樹脂部に接合されている、光学装置。
【請求項2】
前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部はいずれも、断面形状がL字状である、請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記発光側遮光樹脂部は、発光側突起を含み、且つ、前記発光側遮光樹脂部には、発光側挿入穴が形成され、
前記受光側遮光樹脂部は、受光側突起を含み、且つ、前記受光側遮光樹脂部には、受光側挿入穴が形成され、
前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に挿入されており、
前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に挿入されている、請求項1または請求項2に記載の光学装置。
【請求項4】
前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部を接合する樹脂接合層を更に備え、
前記樹脂接合層は、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の間に介在している、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光学装置。
【請求項5】
前記発光側遮光樹脂部は、発光側突起を含み、且つ、前記発光側遮光樹脂部には、発光側挿入穴が形成され、
前記受光側遮光樹脂部は、受光側突起を含み、且つ、前記受光側遮光樹脂部には、受光側挿入穴が形成され、
前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に挿入されており、
前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に挿入されており、
前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部を接合する樹脂接合層を更に備え、
前記樹脂接合層は、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の間に介在しており、
前記樹脂接合層の一部は、前記発光側挿入穴および受光側挿入穴に位置する、請求項1または請求項2に記載の光学装置。
【請求項6】
前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に圧入されており、
前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に圧入されている、請求項3または請求項5に記載の光学装置。
【請求項7】
前記発光側遮光樹脂部は、発光側接合面を有し、
前記受光側遮光樹脂部は、受光側接合面を有し、
前記発光側接合面は、前記受光側接合面に対向しており、
前記発光側接合面からは、前記発光側挿入穴が凹んでおり、且つ、前記発光側突起が突出しており、
前記受光側接合面からは、前記受光側挿入穴が凹んでおり、且つ、前記受光側突起が突出している、請求項3に記載の光学装置。
【請求項8】
前記発光側接合面は、発光側傾斜面を有し、
前記受光側接合面は、受光側傾斜面を有し、
前記発光側接合面は、前記受光側接合面に対向しており、
前記発光側傾斜面および前記受光側傾斜面はいずれも、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に直交する平面に対して、傾斜している、請求項7に記載の光学装置。
【請求項9】
前記発光側遮光樹脂部は、発光側パーティングラインを有し、
前記受光側遮光樹脂部は、受光側パーティングラインを有し、
前記発光側パーティングラインおよび前記受光側パーティングラインは、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に直交する平面に平行である、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の光学装置。
【請求項10】
前記発光側遮光樹脂部には、パーティングラインとして、前記発光側パーティングラインのみを有し、
前記受光側遮光樹脂部は、パーティングラインとして、前記受光側パーティングラインのみを有する、請求項9に記載の光学装置。
【請求項11】
前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の外形は、互いに同一である、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の光学装置。
【請求項12】
前記発光側遮光樹脂部は、前記発光素子を覆う発光側主部と、前記発光側主部から前記受光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延びる発光側副部と、を含み、
前記受光側遮光樹脂部は、前記受光素子を覆う受光側主部と、前記受光側主部から前記発光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延びる受光側副部と、を含み、
前記発光側副部は、前記受光側副部に接合されている、請求項1に記載の光学装置。
【請求項13】
前記発光側副部は、
前記発光側主部につながる発光側基部と、
前記発光側基部から前記受光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延び出る発光側延出部と、を有し、
前記発光側基部の一部と、前記発光側延出部の一部とは、前記受光側副部に接合されている、請求項12に記載の光学装置。
【請求項14】
前記受光側副部は、
前記受光側主部につながる受光側基部と、
前記受光側基部から前記発光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延び出る受光側延出部と、を有し、
前記受光側基部の一部と、前記受光側延出部の一部とは、前記発光側副部に接合されている、請求項12または請求項13に記載の光学装置。
【請求項15】
前記発光側遮光樹脂部は、発光側外面と、第1発光側内面と、第1発光側外方側面と、第1発光側内方側面と、を有し、
前記発光側外面は、前記光出射孔と前記光入射孔とが離間する方向の一方である第1方向を向き、
前記第1発光側内面は、前記第1方向とは反対の第2方向を向く、請求項1に記載の光学装置。
【請求項16】
前記第1発光側外方側面および前記第1発光側内方側面は、前記第1方向に直交する第3方向を向き、
前記第1発光側外方側面および前記第1発光側内方側面のなす角度は、180度よりも小さい、請求項15に記載の光学装置。
【請求項17】
前記発光側遮光樹脂部は、前記第1発光側内面につながる第2発光側内面を有し、
前記第1発光側内面は、前記第2発光側内面から起立している、請求項16に記載の光学装置。
【請求項18】
前記受光側遮光樹脂部は、受光側外面と、第1受光側内面と、第1受光側外方側面と、第1受光側内方側面と、を有し、
前記受光側外面は、前記光出射孔と前記光入射孔とが離間する方向の一方である第1方向とは反対の第2方向を向き、
前記第1受光側内面は、前記第1方向を向く、請求項1に記載の光学装置。
【請求項19】
前記第1受光側外方側面および前記第1受光側内方側面は、前記第1方向に直交する第3方向を向き、
前記第1受光側外方側面および前記第1受光側内方側面のなす角度は、180度よりも小さい、請求項18に記載の光学装置。
【請求項20】
前記受光側遮光樹脂部は、前記第1受光側内面につながる第2受光側内面を有し、
前記第1受光側内面は、前記第2受光側内面から起立している、請求項19に記載の光学装置。
【請求項21】
前記発光素子を覆う発光側透光樹脂部と、
前記受光素子を覆う受光側透光樹脂部と、を更に備え、
前記発光側遮光樹脂部は、前記発光側透光樹脂部を覆い、
前記受光側遮光樹脂部は、前記受光側透光樹脂部を覆う、請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の光学装置。
【請求項22】
前記発光素子が配置された第1発光素子用リードと、
前記受光素子が配置された第1受光素子用リードと、を更に備え、
前記第1発光素子用リードは、前記発光側遮光樹脂部から突出しており、
前記第1受光素子用リードは、前記受光側遮光樹脂部から突出している、請求項1ないし請求項21のいずれかに記載の光学装置。
【請求項23】
前記発光素子にボンディングされた発光側ワイヤと、
前記受光素子にボンディングされた受光側ワイヤと、を更に備える、請求項1ないし請求項22のいずれかに記載の光学装置。
【請求項24】
前記発光側ワイヤがボンディングされた第2発光素子用リードと、
前記受光側ワイヤがボンディングされた第2受光素子用リードと、を更に備え、
前記第2発光素子用リードは、前記発光側遮光樹脂部から突出しており、
前記第2受光素子用リードは、前記受光側遮光樹脂部から突出している、請求項23に記載の光学装置。
【請求項25】
発光素子を覆う発光側遮光樹脂部を形成する工程と、
受光素子を覆う受光側遮光樹脂部を形成する工程と、
前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する工程と、を備え、
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光素子から放たれた光を放つ光出射孔を形成し、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光素子への光が入射する光入射孔を形成し、
前記接合する工程においては、前記光出射孔が前記光入射孔に対向するように、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する、光学装置の製造方法。
【請求項26】
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程は、2つのみの金型を用いて行い、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程は、2つのみの金型を用いて行う、請求項25に記載の光学装置の製造方法。
【請求項27】
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程において用いる2つの金型は、それぞれ、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程において用いる2つの金型と同一形状の金型である、請求項26に記載の光学装置の製造方法。
【請求項28】
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部に、発光側突起および発光側挿入穴を形成し、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部に、受光側突起および受光側挿入穴を形成し、
前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に挿入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に挿入する、請求項25ないし請求項27のいずれかに記載の光学装置の製造方法。
【請求項29】
前記接合する工程においては、接着剤を用いて、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する、請求項25ないし請求項28のいずれかに記載の光学装置の製造方法。
【請求項30】
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部に、発光側突起および発光側挿入穴を形成し、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部に、受光側突起および受光側挿入穴を形成し、
前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に挿入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に挿入し、
前記接合する工程においては、接着剤を用いて、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合し、
前記接合する工程においては、前記接着剤を、前記発光側挿入穴と、前記受光側挿入穴に注入する、請求項25ないし請求項27のいずれかに記載の光学装置の製造方法。
【請求項31】
前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に圧入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に圧入する、請求項28または請求項30に記載の光学装置の製造方法。
【請求項32】
発光側リードフレームに、複数の発光素子を配置する工程と、
受光側リードフレームに、複数の受光素子を配置する工程と、を更に備え、
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側リードフレームを介して互いに連結されているように複数の発光側遮光樹脂部を形成し、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側リードフレームを介して互いに連結されているように複数の受光側遮光樹脂部を形成し、
前記接合する工程においては、前記複数の発光側遮光樹脂部を前記複数の受光側遮光樹脂部にそれぞれ接合する、請求項25に記載の光学装置の製造方法。
【請求項33】
前記接合する工程の後に、前記発光側リードフレームおよび前記受光側リードフレームを切断する、請求項32に記載の光学装置の製造方法。
【請求項34】
前記発光素子を覆う発光側透光樹脂部を形成する工程と、
前記受光素子を覆う受光側透光樹脂部を形成する工程と、を更に備え、
前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部によって、前記発光側透光樹脂部を覆い、
前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部によって、前記受光側透光樹脂部を覆う、請求項25ないし請求項33のいずれかに記載の光学装置の製造方法。
【請求項35】
前記発光素子に発光側ワイヤをボンディングする工程と、
前記受光素子に受光側ワイヤをボンディングする工程と、を更に備える、請求項25ないし請求項34のいずれかに記載の光学装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置と、光学装置の製造方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトインタラプタは、内蔵された発光モジュールから受光モジュールまでの光路を遮る物体の有無を検出するセンサとして、多くの電子機器などに用いられている(たとえば特許文献1参照)。同文献に開示のフォトインタラプタは、発光モジュールと、受光モジュールと、モールド体と、を備える。発光モジュールおよび受光モジュールは、互いに離間して配置されている。モールド体は、発光モジュールおよび受光モジュールを一括して覆っている。モールド体は、発光モジュールからの光を実質的に透過しない材料よりなる。同文献に開示のモールド体は、上下左右の4方向から樹脂を挟みこむための4つの金型を用いる必要がある。このことは、フォトインタラプタの製造の効率化の妨げとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−81156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、製造の効率化を図ることのできる光学装置を提供することをその主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の側面によると、発光素子と、受光素子と、前記発光素子を覆う発光側遮光樹脂部と、前記受光素子を覆う受光側遮光樹脂部と、を備え、前記発光側遮光樹脂部には、前記発光素子から放たれた光を放つ光出射孔が形成され、前記受光側遮光樹脂部には、前記受光素子への光が入射する光入射孔が形成され、前記光出射孔は、前記光入射孔に対向しており、前記発光側遮光樹脂部は、前記受光側遮光樹脂部に接合されている、光学装置が提供される。
【0006】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部はいずれも、断面形状がL字状である。
【0007】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、発光側突起を含み、且つ、前記発光側遮光樹脂部には、発光側挿入穴が形成され、前記受光側遮光樹脂部は、受光側突起を含み、且つ、前記受光側遮光樹脂部には、受光側挿入穴が形成され、前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に挿入されており、前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に挿入されている。
【0008】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部を接合する樹脂接合層を更に備え、前記樹脂接合層は、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の間に介在している。
【0009】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、発光側突起を含み、且つ、前記発光側遮光樹脂部には、発光側挿入穴が形成され、前記受光側遮光樹脂部は、受光側突起を含み、且つ、前記受光側遮光樹脂部には、受光側挿入穴が形成され、前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に挿入されており、前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に挿入されており、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部を接合する樹脂接合層を更に備え、前記樹脂接合層は、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の間に介在しており、前記樹脂接合層の一部は、前記発光側挿入穴および受光側挿入穴に位置する。
【0010】
好ましくは、前記発光側突起は、前記受光側挿入穴に圧入されており、前記受光側突起は、前記発光側挿入穴に圧入されている。
【0011】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、発光側接合面を有し、前記受光側遮光樹脂部は、受光側接合面を有し、前記発光側接合面は、前記受光側接合面に対向しており、前記発光側接合面からは、前記発光側挿入穴が凹んでおり、且つ、前記発光側突起が突出しており、前記受光側接合面からは、前記受光側挿入穴が凹んでおり、且つ、前記受光側突起が突出している。
【0012】
好ましくは、前記発光側接合面は、発光側傾斜面を有し、前記受光側接合面は、受光側傾斜面を有し、前記発光側接合面は、前記受光側接合面に対向しており、前記発光側傾斜面および前記受光側傾斜面はいずれも、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に直交する平面に対して、傾斜している。
【0013】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、発光側パーティングラインを有し、前記受光側遮光樹脂部は、受光側パーティングラインを有し、前記発光側パーティングラインおよび前記受光側パーティングラインは、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に直交する平面に平行である。
【0014】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部には、パーティングラインとして、前記発光側パーティングラインのみを有し、前記受光側遮光樹脂部は、パーティングラインとして、前記受光側パーティングラインのみを有する。
【0015】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部および前記受光側遮光樹脂部の外形は、互いに同一である。
【0016】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、前記発光素子を覆う発光側主部と、前記発光側主部から前記受光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延びる発光側副部と、を含み、前記受光側遮光樹脂部は、前記受光素子を覆う受光側主部と、前記受光側主部から前記発光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延びる受光側副部と、を含み、前記発光側副部は、前記受光側副部に接合されている。
【0017】
好ましくは、前記発光側副部は、前記発光側主部につながる発光側基部と、前記発光側基部から前記受光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延び出る発光側延出部と、を有し、前記発光側基部の一部と、前記発光側延出部の一部とは、前記受光側副部に接合されている。
【0018】
好ましくは、前記受光側副部は、前記受光側主部につながる受光側基部と、前記受光側基部から前記発光側遮光樹脂部に向かって、前記光出射孔および前記光入射孔の離間する方向に延び出る受光側延出部と、を有し、前記受光側基部の一部と、前記受光側延出部の一部とは、前記発光側副部に接合されている。
【0019】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、発光側外面と、第1発光側内面と、第1発光側外方側面と、第1発光側内方側面と、を有し、前記発光側外面は、前記光出射孔と前記光入射孔とが離間する方向の一方である第1方向を向き、前記第1発光側内面は、前記第1方向とは反対の第2方向を向く。
【0020】
好ましくは、前記第1発光側外方側面および前記第1発光側内方側面は、前記第1方向に直交する第3方向を向き、前記第1発光側外方側面および前記第1発光側内方側面のなす角度は、180度よりも小さい。
【0021】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部は、前記第1発光側内面につながる第2発光側内面を有し、前記第1発光側内面は、前記第2発光側内面から起立している。
【0022】
好ましくは、前記受光側遮光樹脂部は、受光側外面と、第1受光側内面と、第1受光側外方側面と、第1受光側内方側面と、を有し、前記受光側外面は、前記光出射孔と前記光入射孔とが離間する方向の一方である第1方向とは反対の第2方向を向き、前記第1受光側内面は、前記第1方向を向く。
【0023】
好ましくは、前記第1受光側外方側面および前記第1受光側内方側面は、前記第1方向に直交する第3方向を向き、前記第1受光側外方側面および前記第1受光側内方側面のなす角度は、180度よりも小さい。
【0024】
好ましくは、前記受光側遮光樹脂部は、前記第1受光側内面につながる第2受光側内面を有し、前記第1受光側内面は、前記第2受光側内面から起立している。
【0025】
好ましくは、前記発光素子を覆う発光側透光樹脂部と、前記受光素子を覆う受光側透光樹脂部と、を更に備え、前記発光側遮光樹脂部は、前記発光側透光樹脂部を覆い、前記受光側遮光樹脂部は、前記受光側透光樹脂部を覆う。
【0026】
好ましくは、前記発光素子が配置された第1発光素子用リードと、前記受光素子が配置された第1受光素子用リードと、を更に備え、前記第1発光素子用リードは、前記発光側遮光樹脂部から突出しており、前記第1受光素子用リードは、前記受光側遮光樹脂部から突出している。
【0027】
好ましくは、前記発光素子にボンディングされた発光側ワイヤと、前記受光素子にボンディングされた受光側ワイヤと、を更に備える。
【0028】
好ましくは、前記発光側ワイヤがボンディングされた第2発光素子用リードと、前記受光側ワイヤがボンディングされた第2受光素子用リードと、を更に備え、前記第2発光素子用リードは、前記発光側遮光樹脂部から突出しており、前記第2受光素子用リードは、前記受光側遮光樹脂部から突出している。
【0029】
本発明の第2の側面によると、発光素子を覆う発光側遮光樹脂部を形成する工程と、受光素子を覆う受光側遮光樹脂部を形成する工程と、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する工程と、を備え、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光素子から放たれた光を放つ光出射孔を形成し、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光素子への光が入射する光入射孔を形成し、前記接合する工程においては、前記光出射孔が前記光入射孔に対向するように、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する、光学装置の製造方法が提供される。
【0030】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程は、2つのみの金型を用いて行い、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程は、2つのみの金型を用いて行う。
【0031】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程において用いる2つの金型は、それぞれ、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程において用いる2つの金型と同一形状の金型である。
【0032】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部に、発光側突起および発光側挿入穴を形成し、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部に、受光側突起および受光側挿入穴を形成し、前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に挿入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に挿入する。
【0033】
好ましくは、前記接合する工程においては、接着剤を用いて、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合する。
【0034】
好ましくは、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部に、発光側突起および発光側挿入穴を形成し、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部に、受光側突起および受光側挿入穴を形成し、前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に挿入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に挿入し、前記接合する工程においては、接着剤を用いて、前記発光側遮光樹脂部を、前記受光側遮光樹脂部に接合し、前記接合する工程においては、前記接着剤を、前記発光側挿入穴と、前記受光側挿入穴に注入する。
【0035】
好ましくは、前記接合する工程においては、前記発光側突起を前記受光側挿入穴に圧入し、且つ、前記受光側突起を前記発光側挿入穴に圧入する。
【0036】
好ましくは、発光側リードフレームに、複数の発光素子を配置する工程と、受光側リードフレームに、複数の受光素子を配置する工程と、を更に備え、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側リードフレームを介して互いに連結されているように複数の発光側遮光樹脂部を形成し、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側リードフレームを介して互いに連結されているように複数の受光側遮光樹脂部を形成し、前記接合する工程においては、前記複数の発光側遮光樹脂部を前記複数の受光側遮光樹脂部にそれぞれ接合する。
【0037】
好ましくは、前記接合する工程の後に、前記発光側リードフレームおよび前記受光側リードフレームを切断する。
【0038】
好ましくは、前記発光素子を覆う発光側透光樹脂部を形成する工程と、前記受光素子を覆う受光側透光樹脂部を形成する工程と、を更に備え、前記発光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記発光側遮光樹脂部によって、前記発光側透光樹脂部を覆い、前記受光側遮光樹脂部を形成する工程においては、前記受光側遮光樹脂部によって、前記受光側透光樹脂部を覆う。
【0039】
好ましくは、前記発光素子に発光側ワイヤをボンディングする工程と、前記受光素子に受光側ワイヤをボンディングする工程と、を更に備える。
【0040】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかる光学装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態にかかる光学装置のうち発光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態にかかる光学装置のうち受光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
【
図12】
図5のXII−XII線に沿う断面図である。
【
図13】発光側遮光樹脂部および受光側遮光樹脂部の接合箇所を部分的に拡大して示す部分拡大断面図である。
【
図14】発光側遮光樹脂部および受光側遮光樹脂部の接合箇所を部分的に拡大して示す部分拡大断面図である。
【
図15】発光側遮光樹脂部および受光側遮光樹脂部の接合箇所を部分的に拡大して示す部分拡大断面図である。
【
図16】
図9から、発光側遮光樹脂部および発光側透光樹脂部を省略した図である。
【
図17】
図10から、受光側遮光樹脂部および受光側透光樹脂部を省略した図である。
【
図18】
図1に示した光学装置の製造方法の一工程を示す部分拡大平面図である。
【
図20】
図19に続く一工程を示す図(発光側透光樹脂部を二点鎖線にて示す)である。
【
図21】
図20に続く一工程を示す図(発光側透光樹脂部および発光側遮光樹脂部を二点鎖線にて示す)である。
【
図23】光学装置の製造方法の一工程を示す部分拡大平面図である。
【
図25】
図24に続く一工程を示す図(受光側透光樹脂部を二点鎖線にて示す)である。
【
図26】
図25に続く一工程を示す図(受光側透光樹脂部および受光側遮光樹脂部を二点鎖線にて示す)である。
【
図27】
図26のXXVII−XXVII線に沿う断面図である。
【
図28】
図1に示した光学装置の製造方法のうち、発光側遮光樹脂部および受光側遮光樹脂部の接合工程を示す図(一部は断面)である。
【
図29】本発明の第2実施形態にかかる光学装置の斜視図である。
【
図30】本発明の第2実施形態にかかる光学装置のうち発光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
【
図31】本発明の第2実施形態にかかる光学装置のうち受光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0043】
<第1実施形態>
図1〜
図28を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
【0044】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる光学装置の斜視図である。
図2は、本発明の第1実施形態にかかる光学装置のうち発光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
図3は、本発明の第1実施形態にかかる光学装置のうち受光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
図4は、
図1に示した光学装置の正面図である。
図5は、
図1に示した光学装置の平面図である。
図6は、
図1に示した光学装置の底面図である。
図7は、
図1に示した光学装置の右側面図である。
図8は、
図1に示した光学装置の左側面図である。
図9は、
図4のIX−IX線に沿う断面図である。
図10は、
図4のX−X線に沿う断面図である。
図11は、
図4のXI−XI線に沿う断面図である。
図12は、
図5のXII−XII線に沿う断面図である。
図16は、
図9から、発光側遮光樹脂部および発光側透光樹脂部を省略した図である。
図17は、
図10から、受光側遮光樹脂部および受光側透光樹脂部を省略した図である。
【0045】
これらの図に示す光学装置100は、フォトインタラプタである。光学装置100は、発光素子11と、受光素子12と、第1発光素子用リード21と、第2発光素子用リード22と、第1受光素子用リード31と、第2受光素子用リード32と、発光素子用接合層411と、受光素子用接合層412と、発光側透光樹脂部51と、受光側透光樹脂部52と、発光側遮光樹脂部6と、受光側遮光樹脂部7と、樹脂接合層89と、を備える。光学装置100は、発光側遮光樹脂部6と受光側遮光樹脂部7との間に遮光体81(
図12参照)が有るか否かを検出する。
【0046】
なお、第1方向X1、第2方向X2、第3方向X3、第4方向X4、第5方向X5、第6方向X6を、
図1、
図4、
図5等に示すように規定する。第1方向X1および第2方向X2は互いに反対側を向き、第3方向X3および第4方向X4は互いに反対側を向き、第5方向X5および第6方向X6は互いに反対側を向く。第1方向X1と、第3方向X3と、第5方向X5はいずれも直交する。
【0047】
[発光素子11について]
図11、
図12、
図16に示す発光素子11は、たとえばLEDチップである。本実施形態では、発光素子11は、赤外光を発する。
【0048】
[受光素子12について]
図11、
図12、
図17に示す受光素子12は、たとえばフォトダイオード、フォトトランジスタ、あるいはフォトICである。本実施形態では、受光素子12は、赤外光を受光する。受光素子12は、受光した赤外光を、当該赤外光の量に応じた電気信号に変換する。
【0049】
[第1発光素子用リード21、第2発光素子用リード22、第1受光素子用リード31、第2受光素子用リード32について]
図11、
図12、
図16、
図17に示す第1発光素子用リード21、第2発光素子用リード22、第1受光素子用リード31、および第2受光素子用リード32は、いずれも、導体よりなる。第1発光素子用リード21、第2発光素子用リード22、第1受光素子用リード31、および第2受光素子用リード32の厚さは、互いに同一である。これは、後述のように、第1発光素子用リード21、第2発光素子用リード22、第1受光素子用リード31、および第2受光素子用リード32は、同一形状の発光側リードフレーム2(後述)、受光側リードフレーム3(後述)から形成されるからである。
【0050】
第1発光素子用リード21は、発光素子11に導通している。第1発光素子用リード21には、発光素子11が配置されている。
【0051】
第1発光素子用リード21は、発光素子ボンディング部211および長状部212を含む。
【0052】
発光素子ボンディング部211には、発光素子11が配置されている。第1発光素子用リード21には、凹部211Aが形成されている。本実施形態では、凹部211Aは円形である。凹部211Aには発光素子11が配置されている。
【0053】
長状部212は、一方向に沿って延びる形状である。長状部212は、発光素子ボンディング部211につながっている。
【0054】
第2発光素子用リード22は、発光素子11に導通している。第2発光素子用リード22には、発光側ワイヤ421がボンディングされている。
【0055】
第2発光素子用リード22は、発光素子用ワイヤボンディング部221および長状部222を含む。
【0056】
発光素子用ワイヤボンディング部221には、発光側ワイヤ421がボンディングされている。長状部222は、一方向に沿って延びる形状である。長状部222は、長状部212に平行に延びている。長状部222は、発光素子用ワイヤボンディング部221につながっている。
【0057】
第1受光素子用リード31は、受光素子12に導通している。第1受光素子用リード31には、受光素子12が配置されている。
【0058】
第1受光素子用リード31は、受光素子ボンディング部311および長状部312を含む。
【0059】
受光素子ボンディング部311には、受光素子12が配置されている。第1受光素子用リード31には、凹部311Aが形成されている。本実施形態では、凹部311Aは円形である。凹部311Aには受光素子12が配置されている。
【0060】
長状部312は、一方向に沿って延びる形状である。長状部312は、受光素子ボンディング部311につながっている。
【0061】
第2受光素子用リード32は、受光素子12に導通している。第2受光素子用リード32には、受光側ワイヤ422がボンディングされている。
【0062】
第2受光素子用リード32は、受光素子用ワイヤボンディング部321および長状部322を含む。
【0063】
受光素子用ワイヤボンディング部321には、受光側ワイヤ422がボンディングされている。長状部322は、一方向に沿って延びる形状である。長状部322は、長状部312に平行に延びている。長状部322、長状部312、長状部222、長状部212はいずれも平行である。長状部322は、受光素子用ワイヤボンディング部321につながっている。
【0064】
[発光素子用接合層411について]
図11、
図12に示す発光素子用接合層411は、発光素子11を第1発光素子用リード21に対し接合している。発光素子用接合層411は、発光素子11と第1発光素子用リード21(本実施形態においては発光素子ボンディング部211)との間に位置する。発光素子用接合層411は、発光素子11と第1発光素子用リード21(本実施形態においては発光素子ボンディング部211)とに直接接している。発光素子用接合層411は、導電性の材料よりなる。発光素子用接合層411は、たとえば、銀ペーストである。発光素子用接合層411が導電性を有する材料よりなるため、発光素子用接合層411を介して発光素子11と第1発光素子用リード21とが導通している。また、本実施形態では、発光素子用接合層411は、第1発光素子用リード21における凹部211Aに位置している。
【0065】
[受光素子用接合層412について]
図11、
図12等に示す受光素子用接合層412は、受光素子12を第1受光素子用リード31に対し接合している。受光素子用接合層412は、受光素子12と第1受光素子用リード31(本実施形態においては受光素子ボンディング部311)との間に位置する。受光素子用接合層412は、受光素子12と第1受光素子用リード31(本実施形態においては受光素子ボンディング部311)とに直接接している。受光素子用接合層412は、導電性の材料よりなる。受光素子用接合層412は、たとえば、銀ペーストである。受光素子用接合層412が導電性を有する材料よりなるため、受光素子用接合層412を介して受光素子12と第1受光素子用リード31とが導通している。また、本実施形態では、受光素子用接合層412は、第1受光素子用リード31における凹部311Aに位置している。
【0066】
[発光側ワイヤ421について]
図12、
図16に示す発光側ワイヤ421は、発光素子11と第2発光素子用リード22(発光素子用ワイヤボンディング部221)とにボンディングされている。これにより、発光素子11と第2発光素子用リード22とが導通している。
【0067】
[受光側ワイヤ422について]
図12、
図17等に示す受光側ワイヤ422は、受光素子12と第2受光素子用リード32(受光素子用ワイヤボンディング部321)とにボンディングされている。これにより、受光素子12と第2受光素子用リード32とが導通している。
【0068】
[発光側透光樹脂部51について]
図11、
図12に示す発光側透光樹脂部51は、発光素子11を覆っている。本実施形態では、発光側透光樹脂部51は、第1発光素子用リード21と、第2発光素子用リード22と、発光素子用接合層411と、発光側ワイヤ421と、を覆っている。発光側透光樹脂部51は、たとえば、可視光を透過させない樹脂よりなる。このような樹脂としては、熱硬化性のエポキシ樹脂が挙げられる。また、このような樹脂はたとえば黒色である。本実施形態では、発光側透光樹脂部51は、発光素子11からの光(本実施形態では赤外線)を透過可能である。発光側透光樹脂部51の屈折率は、たとえば、1.3〜1.7である。
【0069】
[受光側透光樹脂部52について]
図11、
図12等に示す受光側透光樹脂部52は、受光素子12を覆っている。本実施形態では、受光側透光樹脂部52は、第1受光素子用リード31と、第2受光素子用リード32と、受光素子用接合層412と、受光側ワイヤ422と、を覆っている。受光側透光樹脂部52は、たとえば、可視光を透過させない樹脂よりなる。このような樹脂としては、熱硬化性のエポキシ樹脂が挙げられる。また、このような樹脂はたとえば黒色である。本実施形態では、受光側透光樹脂部52は、発光素子11からの光(本実施形態では赤外線)を透過可能である。受光側透光樹脂部52の屈折率は、たとえば、1.3〜1.7である。
【0070】
[発光側遮光樹脂部6について]
図1、
図2、
図11、
図12等に示す発光側遮光樹脂部6は、発光素子11を覆っている。発光側遮光樹脂部6は、第1発光素子用リード21と、第2発光素子用リード22と、発光素子用接合層411と、発光側透光樹脂部51と、を覆っている。発光側遮光樹脂部6は発光側透光樹脂部51に接している。発光側遮光樹脂部6からは、第1発光素子用リード21および第2発光素子用リード22が突出している。具体的には、発光側遮光樹脂部6からは、長状部212および長状部222が突出している。発光側遮光樹脂部6は、可視光および赤外光のいずれをも透過させない。発光側遮光樹脂部6は、たとえばエポキシ樹脂よりなる。本実施形態では、発光側遮光樹脂部6は、断面形状がL字状である。発光側遮光樹脂部6には、発光素子11から放たれた光を放つ光出射孔689が形成されている。
【0071】
発光側遮光樹脂部6は、発光側パーティングライン688を有する。発光側パーティングライン688は、ある平面に平行に形成されている。本実施形態では、発光側パーティングライン688は、光出射孔689および光入射孔789(後述)の離間する方向Xに直交する平面に平行である。本実施形態では、発光側遮光樹脂部6には、パーティングラインとして、発光側パーティングライン688のみを有する。これは、後述するように、発光側遮光樹脂部6は2つの金型のみを用いて、形成されるからである。
【0073】
発光側主部671は、発光素子11を覆っている。発光側主部671には、光出射孔689が形成されている。本実施形態では、発光側主部671は、直方体状である。
【0074】
発光側副部672は、発光側主部671から受光側遮光樹脂部7に向かって、光出射孔689および光入射孔789(後述)の離間する方向Xに延びる。発光側副部672は、発光側主部671につながっている。
【0075】
図1、
図2、
図4、
図5、
図11、
図12等に示すように、発光側遮光樹脂部6は、発光側外面61と、第1発光側内面621と、第2発光側内面622と、発光側外方主面631と、発光側内方主面632と、第1発光側外方側面641と、第1発光側内方側面642と、第2発光側外方側面651と、第2発光側内方側面652と、発光側外方底面661と、発光側内方底面662と、発光側接合面69と、を有する。これらの面はいずれも平坦である。
【0076】
発光側外面61は第1方向X1を向く。第1発光側内面621は、第2方向X2を向く。第2発光側内面622は、第1発光側内面621につながり、第5方向X5を向く。第2発光側内面622からは、第1発光側内面621が起立している。発光側外方主面631および発光側内方主面632は第5方向X5を向く。第1発光側外方側面641および第1発光側内方側面642は第3方向X3を向く。第2発光側外方側面651および第2発光側内方側面652は第4方向X4を向く。発光側外方底面661および発光側内方底面662は、第6方向X6を向く。
【0077】
発光側外方主面631および発光側内方主面632の境界、第1発光側外方側面641および第1発光側内方側面642の境界、第2発光側外方側面651および第2発光側内方側面652の境界、並びに、発光側外方底面661および発光側内方底面662の境界は、発光側パーティングライン688となっている。そして、本実施形態では、発光側遮光樹脂部6における面には2つの金型を用いて形成されることに起因して、テーパ状となっているものがある。具体的には、
図4の右上および右下の部分拡大図、並びに、
図5の右上および右下の部分拡大図に誇張して示すように、発光側外方主面631および発光側内方主面632のなす角度、第1発光側外方側面641および第1発光側内方側面642のなす角度、第2発光側外方側面651および第2発光側内方側面652のなす角度、並びに、発光側外方底面661および発光側内方底面662のなす角度は、180度より小さい。
【0078】
図2、
図4〜
図6等に示す発光側接合面69は、受光側遮光樹脂部7に接合するための面である。本実施形態では、発光側接合面69は、面691と、面692と、傾斜面693と、を有する。面691および面692は、方向Xに直交する面である。傾斜面693は、方向Xに直交する平面に対して、傾斜している。
【0079】
発光側主部671は、発光側外面61と、第1発光側内面621と、発光側外方主面631と、第1発光側外方側面641と、第2発光側外方側面651と、第2発光側内方側面652と、を構成している。発光側副部672は、第2発光側内面622と、第1発光側内方側面642と、第2発光側内方側面652と、発光側内方底面662と、発光側接合面69と、を構成している。
【0080】
図2等に示すように、本実施形態では、発光側遮光樹脂部6は、発光側突起681を含み、且つ、発光側遮光樹脂部6には、発光側挿入穴682が形成されている。発光側挿入穴682は、発光側接合面69から凹んでおり、発光側突起681は発光側接合面69から突出している。
【0081】
[受光側遮光樹脂部7について]
図1、
図3、
図11、
図12等に示す受光側遮光樹脂部7は、受光素子12を覆っている。受光側遮光樹脂部7は、第1受光素子用リード31と、第2受光素子用リード32と、受光素子用接合層412と、受光側透光樹脂部52と、を覆っている。受光側遮光樹脂部7は受光側透光樹脂部52に接している。受光側遮光樹脂部7からは、第1受光素子用リード31および第2受光素子用リード32が突出している。具体的には、受光側遮光樹脂部7からは、長状部312および長状部322が突出している。受光側遮光樹脂部7は、可視光および赤外光のいずれをも透過させない。受光側遮光樹脂部7は、たとえばエポキシ樹脂よりなる。本実施形態では、受光側遮光樹脂部7は、断面形状がL字状である。受光側遮光樹脂部7には、受光素子12への光が入射する光入射孔789が形成されている。本実施形態では、受光側遮光樹脂部7の外形は、発光側遮光樹脂部6の外形と同一である。
【0082】
受光側遮光樹脂部7は、受光側パーティングライン788を有する。受光側パーティングライン788は、ある平面に平行に形成されている。本実施形態では、受光側パーティングライン788は、光出射孔689および光入射孔789の離間する方向Xに直交する平面に平行である。本実施形態では、受光側遮光樹脂部7には、パーティングラインとして、受光側パーティングライン788のみを有する。これは、後述するように、受光側遮光樹脂部7は2つの金型のみを用いて、形成されるからである。
【0084】
受光側主部771は、受光素子12を覆っている。受光側主部771には、光入射孔789が形成されている。本実施形態では、受光側主部771は、直方体状である。
【0085】
受光側副部772は、受光側主部771から発光側遮光樹脂部6に向かって、光出射孔689および光入射孔789の離間する方向Xに延びる。受光側副部772は、受光側主部771につながっている。
【0086】
図1、
図3、
図4、
図5、
図11、
図12等に示すように、受光側遮光樹脂部7は、受光側外面71と、第1受光側内面721と、第2受光側内面722と、受光側外方主面731と、受光側内方主面732と、第1受光側外方側面741と、第1受光側内方側面742と、第2受光側外方側面751と、第2受光側内方側面752と、受光側外方底面761と、受光側内方底面762と、受光側接合面79と、を有する。これらの面はいずれも平坦である。
【0087】
受光側外面71は第2方向X2を向く。第1受光側内面721は、第1方向X1を向く。第2受光側内面722は、第1受光側内面721につながり、第5方向X5を向く。第2受光側内面722からは、第1受光側内面721が起立している。受光側外方主面731および受光側内方主面732は第5方向X5を向く。第1受光側外方側面741および第1受光側内方側面742は第3方向X3を向く。第2受光側外方側面751および第2受光側内方側面752は第4方向X4を向く。受光側外方底面761および受光側内方底面762は、第6方向X6を向く。
【0088】
受光側外方主面731および発光側内方主面732の境界、第1受光側外方側面741および第1受光側内方側面742の境界、第2受光側外方側面751および第2受光側内方側面752の境界、並びに、受光側外方底面761および受光側内方底面762の境界は、受光側パーティングライン788となっている。そして、本実施形態では、受光側遮光樹脂部7における面には2つの金型を用いて形成されることに起因して、テーパ状となっているものがある。具体的には、
図4の左上および左下の部分拡大図、並びに、
図5の左上および左下の部分拡大図に誇張して示すように、受光側外方主面731および受光側内方主面732のなす角度、第1受光側外方側面741および第1受光側内方側面742のなす角度、第2受光側外方側面751および第2受光側内方側面752のなす角度、並びに、受光側外方底面761および受光側内方底面762のなす角度は、180度より小さい。
【0089】
図3〜
図6等に示す受光側接合面79は、発光側遮光樹脂部6に接合するための面である。本実施形態では、受光側接合面79は、面791と、面792と、傾斜面793と、を有する。面791および面792は、方向Xに直交する面である。傾斜面793は、方向Xに直交する平面に対して、傾斜している。
【0090】
受光側主部771は、受光側外面71と、第1受光側内面721と、受光側外方主面731と、第1受光側外方側面741と、第2受光側外方側面751と、第2受光側内方側面752と、を構成している。受光側副部772は、第2受光側内面722と、第1受光側内方側面742と、第2受光側内方側面752と、受光側内方底面762と、受光側接合面79と、を構成している。
【0091】
図3等に示すように、本実施形態では、受光側遮光樹脂部7は、受光側突起781を含み、且つ、受光側遮光樹脂部7には、受光側挿入穴782が形成されている。受光側挿入穴782は、受光側接合面79から凹んでおり、受光側突起781は受光側接合面79から突出している。
【0092】
[発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合について]
図1、
図4、
図11、
図12等に示すように、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7は互いに接合されている。具体的には、次の通りである。発光側副部672および受光側副部772が互いに接合されている。発光側接合面69および受光側接合面79は互いに対向している。そして、発光側接合面69および受光側接合面79は、互いに接合されている。
【0093】
そして、
図11、
図13、
図14に示すように、本実施形態においては、発光側突起681は、受光側挿入穴782に挿入されており、受光側突起781は、発光側挿入穴682に挿入されている。
【0094】
図13〜
図15に示すように、本実施形態においては更に、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の間に、樹脂接合層89が介在している。これにより、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7が接合されている。樹脂接合層89の一部は、発光側挿入穴682および受光側挿入穴782に位置する。樹脂接合層89の一部は、発光側接合面69および受光側接合面79に接している。樹脂接合層89は、たとえば、液体接着剤からなる。液体接着剤は、たとえば、UV系のものや、アクリル系のものがある。
【0095】
本実施形態においては更に、発光側突起681は、受光側挿入穴782に圧入されており、受光側突起781は、発光側挿入穴682に圧入されている。
【0096】
本実施形態とは異なり、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合に、樹脂接合層89、および、圧入(発光側突起681の受光側挿入穴782への圧入、受光側突起781の発光側挿入穴682への圧入)のいずれをも用いる必要はない。たとえば、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合に、樹脂接合層89を用い、圧入(発光側突起681の受光側挿入穴782への圧入、受光側突起781の発光側挿入穴682への圧入)を用いなくてもよい。あるいは、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合に、圧入(発光側突起681の受光側挿入穴782への圧入、受光側突起781の発光側挿入穴682への圧入)を用い、樹脂接合層89を用いなくてもよい。
【0097】
次に、光学装置100の製造方法を簡単に説明する。
【0098】
まず、
図18に示すように、発光側リードフレーム2を用意する。次に、
図19に示すように、発光側リードフレーム2に、複数の発光素子11を配置する。次に、発光素子11に発光側ワイヤ421をボンディングする。次に、
図20に示すように、発光側リードフレーム2の一部を切断した後、発光素子11を覆う発光側透光樹脂部51を形成する。なお、
図20では、発光側透光樹脂部51を2点鎖線を用いて示している。
【0099】
次に、
図21、
図22に示すように、発光素子11を覆う発光側遮光樹脂部6を形成する。なお、
図21では、発光側透光樹脂部51および発光側遮光樹脂部6を2点鎖線を用いて示している。発光側遮光樹脂部6の形成は、2つのみの金型(第1金型811第2金型821)を用いて行う。発光側遮光樹脂部6を形成する工程においては、発光側遮光樹脂部6によって、発光側透光樹脂部51を覆う。この際、発光側リードフレーム2を介して互いに連結されているように、複数の発光側遮光樹脂部6を形成する。発光側遮光樹脂部6を形成する工程においては、発光素子11から放たれた光を放つ光出射孔689を形成する。本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6を形成する工程においては、発光側遮光樹脂部6に、発光側突起681および発光側挿入穴682を形成する。
【0100】
一方、発光側遮光樹脂部6を形成するのと同様に、
図23に示すように、受光側リードフレーム3を用意する。次に、
図24に示すように、受光側リードフレーム3に、複数の受光素子12を配置する。次に、受光素子12に受光側ワイヤ422をボンディングする。次に、
図25に示すように、受光側リードフレーム3の一部を切断した後、受光素子12を覆う受光側透光樹脂部52を形成する。なお、
図25では、受光側透光樹脂部52を2点鎖線を用いて示している。
【0101】
次に、
図26、
図27に示すように、受光素子12を覆う受光側遮光樹脂部7を形成する。なお、
図26では、受光側透光樹脂部52および受光側遮光樹脂部7を2点鎖線を用いて示している。受光側遮光樹脂部7の形成は、2つのみの金型(第1金型811第2金型821)を用いて行う。すなわち、発光側遮光樹脂部6の形成に用いる2つの金型は、それぞれ、受光側遮光樹脂部7の形成に用いる2つの金型と同一形状の金型である。本実施形態とは異なり、発光側遮光樹脂部6と受光側遮光樹脂部7の形成を、別形状の金型を用いて行ってもよい。受光側遮光樹脂部7を形成する工程においては、受光側遮光樹脂部7によって、受光側透光樹脂部52を覆う。この際、受光側リードフレーム3を介して互いに連結されているように、複数の受光側遮光樹脂部7を形成する。受光側遮光樹脂部7を形成する工程においては、発光素子11から放たれた光を放つ光入射孔789を形成する。本実施形態においては、受光側遮光樹脂部7を形成する工程においては、受光側遮光樹脂部7に、受光側突起781および受光側挿入穴782を形成する。
【0102】
次に、
図28に示すように、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7を接合する。具体的には、光出射孔689が光入射孔789に対向するように、発光側遮光樹脂部6を、受光側遮光樹脂部7に接合する。発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合においては、発光側突起681を受光側挿入穴782に挿入し、且つ、受光側突起781を発光側挿入穴682に挿入する。本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合においては、発光側突起681を受光側挿入穴782に圧入し、且つ、受光側突起781を発光側挿入穴682に圧入する。
【0103】
本実施形態においては更に、接着剤89’を用いて、発光側遮光樹脂部6を、受光側遮光樹脂部7に接合する。接着剤89’が硬化することにより、上述の樹脂接合層89となる。本実施形態では、接着剤89’を、発光側挿入穴682と、受光側挿入穴782に注入する。
【0104】
次に、図示は省略するが、発光側リードフレーム2および受光側リードフレーム3を切断することにより固片化する。これにより、複数の光学装置100を得ることができる。
【0105】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
【0106】
本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6は、受光側遮光樹脂部7に接合されている。このような構成によると、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をそれぞれ、2つの金型によって形成することができる。よって、遮光樹脂を形成するのに、上下左右の4方向から樹脂を挟みこむための4つの金型を一度に用いる必要がない。これは、光学装置100の製造の効率化に適する。
【0107】
特に、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をそれぞれ、2つの金型によって形成することができることは、1つのリードフレームからの光学装置100の取り数を増大させることができる。
【0108】
本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6は、発光側突起681を含み、且つ、発光側遮光樹脂部6には、発光側挿入穴682が形成されている。受光側遮光樹脂部7は、受光側突起781を含み、且つ、受光側遮光樹脂部7には、受光側挿入穴782が形成されている。発光側突起681は、受光側挿入穴782に挿入されており、受光側突起781は、発光側挿入穴682に挿入されている。このような構成によると、発光側遮光樹脂部6に対する受光側遮光樹脂部7の位置決めをするのに適する。
【0109】
本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7を接合する樹脂接合層89を光学装置100が備える。これは、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7を、接着剤89’によって接合したためである。このような構成によると、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をよりしっかりと接合するのに適する。
【0110】
本実施形態においては、樹脂接合層89の一部は、発光側挿入穴682および受光側挿入穴782に位置する。このような構成によると、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をさらにしっかりと接合するのに適する。
【0111】
本実施形態においては、発光側突起681は、受光側挿入穴782に圧入されている。受光側突起781は、発光側挿入穴682に圧入されている。このような構成によると、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をよりしっかりと接合するのに適する。
【0112】
本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の外形は、互いに同一である。そのため、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7を、同一形状の金型を用いて製造することができる。これは、金型の製造コストの低減に資する。
【0113】
本実施形態では、発光側遮光樹脂部6を形成する工程においては、発光側リードフレーム2を介して互いに連結されているように複数の発光側遮光樹脂部6を形成する。受光側遮光樹脂部7を形成する工程においては、受光側リードフレーム3を介して互いに連結されているように複数の受光側遮光樹脂部7を形成する。接合する工程においては、複数の発光側遮光樹脂部6を複数の受光側遮光樹脂部7にそれぞれ接合する。このような構成によると、複数の光学装置100を一括して製造できるため、光学装置100の製造の効率化を図ることができる。
【0114】
<第2実施形態>
図29〜
図31を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。
【0115】
なお、以下の説明では、上記と同一もしくは類似の構成については上記と同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
【0116】
図29は、本発明の第2実施形態にかかる光学装置の斜視図である。
図30は、本発明の第2実施形態にかかる光学装置のうち発光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
図31は、本発明の第2実施形態にかかる光学装置のうち受光側遮光樹脂部を主に示す斜視図である。
【0117】
これらの図に示す光学装置101は、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の形状が異なる。発光側遮光樹脂部6の発光側副部672の端部、および、受光側遮光樹脂部7の受光側副部772の端部には、段差が形成されている。以下具体的に説明する。
【0118】
光学装置101は、発光素子11と、受光素子12と、第1発光素子用リード21と、第2発光素子用リード22と、第1受光素子用リード31と、第2受光素子用リード32と、発光素子用接合層411と、受光素子用接合層412と、発光側透光樹脂部51と、受光側透光樹脂部52と、発光側遮光樹脂部6と、受光側遮光樹脂部7と、樹脂接合層89と、を備える。発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7を除き、光学装置101における、発光素子11と、受光素子12と、第1発光素子用リード21と、第2発光素子用リード22と、第1受光素子用リード31と、第2受光素子用リード32と、発光素子用接合層411と、受光素子用接合層412と、発光側透光樹脂部51と、受光側透光樹脂部52と、樹脂接合層89の各構成には、光学装置100に関して述べた説明を適用できるから、本実施形態では説明を省略する。
【0119】
発光側遮光樹脂部6については、以下の点を除き、光学装置100に関して述べたのと同様である。
【0120】
本実施形態においては、発光側遮光樹脂部6における発光側副部672は、発光側基部672Aおよび発光側延出部672Bを有する。
【0121】
発光側基部672Aは、発光側主部671につながっている。発光側延出部672Bは、発光側基部672Aから受光側遮光樹脂部7に向かって、光出射孔689および光入射孔789の離間する方向Xに延び出ている。これにより、発光側副部672の端部に段差が形成されている。発光側基部672Aおよび発光側延出部672Bによって、発光側接合面69が構成されている。
【0122】
本実施形態においては、受光側遮光樹脂部7における受光側副部772は、受光側基部772Aおよび受光側延出部772Bを有する。
【0123】
受光側基部772Aは、受光側主部771につながっている。受光側延出部772Bは、受光側基部772Aから発光側遮光樹脂部6に向かって、光出射孔689および光入射孔789の離間する方向Xに延び出ている。これにより、受光側副部772の端部に段差が形成されている。受光側基部772Aおよび受光側延出部772Bによって、受光側接合面79が構成されている。
【0124】
そして、発光側基部672Aの一部と、発光側延出部672Bの一部とは、受光側副部772に接合されている。受光側基部772Aの一部と、受光側延出部772Bの一部とは、発光側副部672に接合されている。
【0125】
このような構成によると、第1実施形態で述べた作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。すなわち、本実施形態によると、発光側遮光樹脂部6に対する受光側遮光樹脂部7の位置決めをより的確に行うことができる。また、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7の接合面積をより大きくすることができ、発光側遮光樹脂部6および受光側遮光樹脂部7をより確実に接合することができる。
【0126】
なお、本実施形態の場合は、発光側遮光樹脂部6を形成するための金型の形状と、受光側遮光樹脂部7を形成するための金型の形状とは、異なっている。
【0127】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0128】
100,101 光学装置
11 発光素子
12 受光素子
2 発光側リードフレーム
21 第1発光素子用リード
211 発光素子ボンディング部
211A 凹部
212 長状部
22 第2発光素子用リード
221 発光素子用ワイヤボンディング部
222 長状部
3 受光側リードフレーム
31 第1受光素子用リード
311 受光素子ボンディング部
311A 凹部
312 長状部
32 第2受光素子用リード
321 受光素子用ワイヤボンディング部
322 長状部
411 発光素子用接合層
412 受光素子用接合層
421 発光側ワイヤ
422 受光側ワイヤ
51 発光側透光樹脂部
52 受光側透光樹脂部
6 発光側遮光樹脂部
61 発光側外面
621 第1発光側内面
622 第2発光側内面
631 発光側外方主面
632 発光側内方主面
641 第1発光側外方側面
642 第1発光側内方側面
651 第2発光側外方側面
652 第2発光側内方側面
661 発光側外方底面
662 発光側内方底面
671 発光側主部
672 発光側副部
672A 発光側基部
672B 発光側延出部
681 発光側突起
682 発光側挿入穴
688 発光側パーティングライン
689 光出射孔
69 発光側接合面
691 面
692 面
693 (発光側)傾斜面
7 受光側遮光樹脂部
71 受光側外面
721 第1受光側内面
722 第2受光側内面
731 受光側外方主面
732 受光側内方主面
741 第1受光側外方側面
742 第1受光側内方側面
751 第2受光側外方側面
752 第2受光側内方側面
761 受光側外方底面
762 受光側内方底面
771 受光側主部
772 受光側副部
772A 受光側基部
772B 受光側延出部
781 受光側突起
782 受光側挿入穴
788 受光側パーティングライン
789 光入射孔
79 受光側接合面
791 面
792 面
793 (受光側)傾斜面
81 遮光体
811 第1金型
821 第2金型
89 樹脂接合層
89’ 接着剤
X 方向
X1 第1方向
X2 第2方向
X3 第3方向
X4 第4方向
X5 第5方向
X6 第6方向