特開2015-95647(P2015-95647A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

特開2015-95647積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板
<>
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000003
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000004
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000005
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000006
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000007
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000008
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000009
  • 特開2015095647-積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-95647(P2015-95647A)
(43)【公開日】2015年5月18日
(54)【発明の名称】積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/232 20060101AFI20150421BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20150421BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20150421BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20150421BHJP
【FI】
   H01G4/12 352
   H01G4/30 301B
   H01G4/30 301F
   H01G1/035 C
   H01G1/035 E
   H01L23/12 B
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-77020(P2014-77020)
(22)【出願日】2014年4月3日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0138632
(32)【優先日】2013年11月14日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン スー
(72)【発明者】
【氏名】パク、ミン チョル
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC04
5E001AD04
5E001AF03
5E001AH01
5E001AH04
5E001AH07
5E001AH09
5E001AJ01
5E001AJ03
5E082AA01
5E082AB03
5E082BC40
5E082EE04
5E082EE26
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082FG46
5E082FG54
5E082GG10
5E082GG26
5E082GG28
5E082JJ03
5E082JJ07
5E082JJ27
5E082MM24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】積層セラミックキャパシタのアコースティックノイズを低減させた積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】複数の誘電体層が積層されたセラミック本体、上記セラミック本体の両側面に長さ方向に離隔して形成され実装面の一部まで伸びて形成された各一対の第1及び第2の外部電極131,133,132,134、及び上記誘電体層を介して交互に積層され少なくとも一つの側面から露出し上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2の内部電極を含む積層セラミックキャパシタと、上記積層セラミックキャパシタの実装面に接合された絶縁基板210、及び上記絶縁基板上に形成され上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ接続された第1及び第2の接続端子211,212を有するインターポーザー基板200と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層されたセラミック本体、前記セラミック本体の両側面に長さ方向に離隔して形成され前記セラミック本体の実装面の一部まで伸びて形成された各一対の第1及び第2の外部電極、及び前記複数の誘電体層の各々を介して交互に積層され前記セラミック本体の少なくとも一つの側面から露出し前記各一対の第1及び第2の外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2の内部電極を含む積層セラミックキャパシタと、
前記積層セラミックキャパシタの実装面に接合された絶縁基板、及び前記絶縁基板上に形成され前記各一対の第1及び第2の外部電極とそれぞれ接続された第1及び第2の接続端子を有するインターポーザー基板と、
を含む、積層セラミック電子部品。
【請求項2】
前記インターポーザー基板は、少なくとも一つのコーナー部に接続端子が形成されていないマージン部が設けられる、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記インターポーザー基板の前記第1及び第2の接続端子は、
前記絶縁基板の上面に前記各一対の第1及び第2の外部電極と接続して形成された第1及び第2の接続部と、
前記第1及び第2の接続部から前記絶縁基板の下面まで伸びて形成された第1及び第2の端子部と、
を含む、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記第1及び第2の接続端子は、前記第1及び第2の接続部上に形成された導電性接着層を含む、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記導電性接着層は、導電性樹脂を含む、請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
前記導電性接着層は、高融点ハンダである、請求項4または5に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記第1及び第2の接続端子は、前記絶縁基板の両端部に露出して形成される、請求項1から6の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
前記第1及び第2の接続端子は前記絶縁基板の両端部に露出して形成され、前記絶縁基板の両端部に内側に向かう溝部が形成される、請求項1から7の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項9】
前記第1及び第2の接続端子は、前記第1及び第2の端子部に形成されたメッキ層を含む、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項10】
前記第1及び第2の端子部のメッキ層は、ニッケルメッキ層及び金メッキ層が順次形成される、請求項9に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項11】
前記積層セラミックキャパシタは、前記各一対の第1及び第2の外部電極に形成されたメッキ層を含む、請求項1から10の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項12】
前記積層セラミックキャパシタは、前記第1及び第2の内部電極が前記セラミック本体の両側面にそれぞれ露出する二つの引出部を有する、請求項1から11の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項13】
前記積層セラミックキャパシタは、前記第1及び第2の内部電極が前記セラミック本体の対角線上で対向して引き出された引出部を有する、請求項1から12の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項14】
前記積層セラミックキャパシタは、前記セラミック本体の上下面に形成された上部及び下部カバー層を含む、請求項1から13の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項15】
前記インターポーザー基板は、前記積層セラミックキャパシタの実装面より小さい面積で形成される、請求項1から14の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項16】
上部に第1及び第2の電極パッドを有する基板と、
前記基板の上に設置された、請求項1から15の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品と、
を含む、積層セラミック電子部品の実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミック電子部品及び積層セラミック電子部品の実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
積層チップ電子部品の一つである積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピューター、個人携帯用端末(PDA:Personal Digital Assistants)及び携帯電話などの多様な電子製品の回路基板に装着されて電気を充電又は放電させる役割をするチップ型のコンデンサーである。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi‐Layered Ceramic Capacitor)は、小型であり且つ高容量が保障され実装が容易であるという長所によって、多様な電子装置の部品として用いられることができる。
【0004】
上記積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層と上記誘電体層の間に相違する極性の内部電極が交互に積層された構造を有することができる。
【0005】
上記誘電体層は圧電性及び電歪性を有するため、積層セラミックキャパシタに直流又は交流電圧が印加されるときに内部電極の間で圧電現象が発生して振動が発生する可能性がある。
【0006】
このような振動は、積層セラミックキャパシタの外部電極を介して上記積層セラミックキャパシタが実装された回路基板に伝達され、上記回路基板全体が音響放射面となり、雑音となる振動音を発生させる。
【0007】
上記振動音は、人に不快感を与える20〜20,000Hz領域の可聴周波数に該当する。このように人に不快感を与える振動音をアコースティックノイズ(acoustic noise)という。
【0008】
下記の特許文献1は複数のコンデンサーと上記複数のコンデンサーが接続されたランドパターンを有するモジュール基板を開示しており、下記の特許文献2は電子部品と上記電子部品が下面に設置されたインターポーザーを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本特許5012658号公報
【特許文献2】韓国公開特許第2011‐0043780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、積層セラミックキャパシタのアコースティックノイズを低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、複数の誘電体層が積層されたセラミック本体、上記セラミック本体の両側面に長さ方向に離隔して形成され上記セラミック本体の実装面の一部まで伸びて形成された各一対の第1及び第2の外部電極、及び上記誘電体層を介して交互に積層され上記セラミック本体の少なくとも一つの側面から露出し上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2の内部電極を含む積層セラミックキャパシタと、上記積層セラミックキャパシタの実装面に接合された絶縁基板、及び上記絶縁基板上に形成され上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ接続された第1及び第2の接続端子を有するインターポーザー基板と、を含む積層セラミック電子部品が提供される。
【0012】
本発明の一実施例において、上記インターポーザー基板は、少なくとも一つのコーナー部に接続端子が形成されていないマージン部が設けられることができる。
【0013】
本発明の一実施例において、上記インターポーザー基板の上記第1及び第2の接続端子は、上記絶縁基板の上面に上記第1及び第2の外部電極と接続して形成された第1及び第2の接続部と、上記第1及び第2の接続部から上記絶縁基板の下面まで伸びて形成された第1及び第2の端子部と、を含むことができる。
【0014】
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の接続端子は、上記第1及び第2の接続部上に形成された導電性接着層を含むことができる。
【0015】
本発明の一実施例において、上記導電性接着層は、導電性樹脂又は高融点ハンダを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の接続端子は、上記絶縁基板の両端部に露出して形成されることができる。
【0017】
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の接続端子は上記絶縁基板の両端部に露出して形成され、上記絶縁基板の両端部に内側に向かう溝部が形成されることができる。
【0018】
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の接続端子は、上記第1及び第2の端子部に形成されたメッキ層を含むことができる。
【0019】
本発明の一実施例において、上記第1及び第2の端子部のメッキ層は、ニッケルメッキ層及び金メッキ層が順次形成されることができる。
【0020】
本発明の一実施例において、上記積層セラミックキャパシタは、上記第1及び第2の外部電極に形成されたメッキ層を含むことができる。
【0021】
本発明の一実施例において、上記積層セラミックキャパシタは、上記第1及び第2の内部電極が上記セラミック本体の両側面にそれぞれ露出する二つの引出部を有することができる。
【0022】
本発明の一実施例において、上記積層セラミックキャパシタは、上記第1及び第2の内部電極が上記セラミック本体の対角線上で対向して引き出された引出部を有することができる。
【0023】
本発明の一実施例において、上記積層セラミックキャパシタは、上記セラミック本体の上下面に形成された上部及び下部カバー層を含むことができる。
【0024】
本発明の一実施例において、上記インターポーザー基板は、上記積層セラミックキャパシタの実装面より小さい面積で形成されることができる。
【0025】
本発明の他の実施形態によれば、上部に第1及び第2の電極パッドを有する基板と、上記基板の上に設置された積層セラミック電子部品と、を含み、上記積層セラミック電子部品は、複数の誘電体層が積層されたセラミック本体、上記セラミック本体の両側面に長さ方向に離隔して形成され上記セラミック本体の実装面の一部まで伸びて形成された各一対の第1及び第2の外部電極、及び上記誘電体層を介して交互に積層され上記セラミック本体の少なくとも一つの側面から露出し上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2の内部電極を含む積層セラミックキャパシタと、上記積層セラミックキャパシタの実装面に接合された絶縁基板、及び上記絶縁基板上に形成され上面が上記第1及び第2の外部電極とそれぞれ接続され下面が上記第1及び第2の電極パッドとそれぞれ接続された第1及び第2の接続端子を有するインターポーザー基板と、を含む積層セラミック電子部品の実装基板が提供される。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によれば、積層セラミックキャパシタの圧電性による応力や振動がインターポーザー基板の弾性力によって吸収、緩和されるため、基板で発生するアコースティックノイズの大きさを減らすことができるという効果がある。
【0027】
また、基板の上に実装するとき、ハンダの量が多くてもハンダが積層セラミックキャパシタの外部電極を伝って上ることが防止されることにより、積層セラミックキャパシタの外部電極を介して基板に圧電応力が直接伝達されることが遮断されるため、アコースティックノイズの低減効果をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を示す斜視図である。
図2図1の積層セラミック電子部品の平面図である。
図3】本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品の第1及び第2の内部電極の構造を示す分解斜視図である。
図4図1の積層セラミック電子部品のうちインターポーザー基板の平面図である。
図5図1の積層セラミック電子部品のうちインターポーザー基板の底面図である。
図6】本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品を示す平面図である。
図7】本発明のさらに他の実施形態による積層セラミック電子部品を示す平面図である。
図8図1の積層セラミック電子部品が基板に実装された態様を長さ方向に切断して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0030】
本発明の実施形態を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図面上に表示されたTは厚さ方向、Lは長さ方向、Wは幅方向を示す。なお、誘電体層が積層された方向を積層方向という。
【0031】
また、本実施形態では、説明の便宜のために、セラミック本体の厚さ方向に対向する面を上下面、長さ方向に対向する面を両端面、これと垂直に交差し対向する面を両側面とし、下面は実装面として説明する。
【0032】
[積層セラミック電子部品]
図1は本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を示す斜視図であり、図2図1の積層セラミック電子部品の平面図である。
【0033】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品は、積層セラミックキャパシタ100と、積層セラミックキャパシタ100の実装面に接合された絶縁基板210、及び絶縁基板210上に形成され積層セラミックキャパシタ100の第1及び第2の外部電極131〜134とそれぞれ接続された第1及び第2の接続端子211、212を含むインターポーザー基板200と、を含む。
【0034】
ここで、インターポーザー基板とは、ファンアウトやパッドのピッチの拡張を可能にするシート状又は板状の部材のことである。
【0035】
即ち、インターポーザー基板とは電子部品を回路基板上に実装するときに用いられる電極端子のピッチ変換用の基板のことであり、上記インターポーザー基板によって電子部品と実装基板とが電気的に接続される。
【0036】
以下では、本実施形態に適用される積層セラミックキャパシタ100について詳細に説明する。
【0037】
本実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、セラミック本体110と、各一対の第1の外部電極131、133及び第2の外部電極132、134と、第1及び第2の内部電極121、122と、を含む。
【0038】
セラミック本体110は、複数の誘電体層111を積層した後に焼成することにより形成される。上記セラミック本体110の形状、寸法及び誘電体層111の積層数は、本実施形態に限定されるものではない。
【0039】
また、セラミック本体110を形成する複数の誘電体層111は焼結された状態で、隣接する誘電体層111間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いなくては確認できない程度に一体化されることができる。
【0040】
上記セラミック本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分としての内部電極を含む活性層と、上下マージン部であって活性層の上下面にそれぞれ形成された上部及び下部カバー層と、で構成されることができる。
【0041】
上記上部及び下部カバー層は、内部電極を含まない以外は誘電体層111と同じ材質及び構成を有することができる。
【0042】
また、上記上部及び下部カバー層は、単一の誘電体層又は二つ以上の誘電体層を上記活性層の上下面にそれぞれ厚さ方向に積層して形成され、基本的に物理的又は化学的ストレスによる第1及び第2の内部電極121、122の損傷を防止する役割を行うことができる。
【0043】
上記活性層は、誘電体層111を介してセラミック本体110の両側面から交互に露出するように複数の第1及び第2の内部電極121、122を繰り返し積層して形成されることができる。
【0044】
この際、誘電体層111の厚さは積層セラミックキャパシタ100の容量設計に合わせて任意に変わっても良く、好ましくは一つの層の厚さが焼成後に0.5〜10μmとなるように構成することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】
また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末を含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】
第1及び第2の外部電極131〜134は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。上記導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)又はこれらの合金であれば良いが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0047】
また、第1及び第2の外部電極131〜134は、セラミック本体110の両側面に長さ方向に離隔して各一対が形成されることができる。
【0048】
上記第1及び第2の外部電極131〜134は、外部からの機械的ストレス等を吸収することにより、セラミック本体110と第1及び第2の内部電極121、122にクラック等の損傷が発生することを防止する役割を行うことができる。
【0049】
この際、第1及び第2の外部電極131〜134の表面には、必要に応じて、メッキ層がさらに形成されることができる。メッキとしては、銅又はニッケル、金メッキ等を行うことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0050】
また、第1及び第2の外部電極131〜134は、セラミック本体110の両側面からセラミック本体110の上面の一部まで伸びて形成されることができる。
【0051】
よって、積層セラミックキャパシタ100が上下対称構造をなすため、実装時の上下方向性を除去することができる。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品の第1及び第2の内部電極の構造を示す分解斜視図である。
【0053】
図3を参照すると、第1及び第2の内部電極121、122は相違する極性を有する電極であり、誘電体層111に所定の厚さで導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して誘電体層111の積層方向に沿って少なくとも一つの側面から露出し且つ長さ方向に離隔して形成される。
【0054】
本実施形態では、第1及び第2の内部電極121、122がセラミック本体110の両側面から同時に露出する各一対の引出部121a、121b、122a、122bを介してセラミック本体110の両側面に形成された第1及び第2の外部電極131、132とそれぞれ電気的に連結されるように構成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0055】
したがって、第1及び第2の外部電極131、132に電圧を印加すると、対向する第1及び第2の内部電極121、122の間に電荷が蓄積され、この際の積層セラミックキャパシタ100の静電容量は上記活性層のうち第1及び第2の内部電極121、122の重なる領域の面積に比例する。
【0056】
上記第1及び第2の内部電極121、122の厚さは、用途に応じて決められ、例えば、セラミック本体110のサイズを考慮して0.2〜1.0μmの範囲内で決められることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0057】
また、第1及び第2の内部電極121、122を形成する導電性ペーストに含まれる導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)又はこれらの合金であれば良いが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
また、上記導電性ペーストの印刷方法としては、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法等を用いることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
[インターポーザー基板]
図4図1の積層セラミック電子部品のうちインターポーザー基板の平面図であり、図5図1の積層セラミック電子部品のうちインターポーザー基板の底面図である。
【0060】
図4及び図5を参照すると、本発明の積層セラミック電子部品に含まれるインターポーザー基板200は次のように製作される。まず、絶縁基板210を所定のサイズに切断し、その絶縁基板210に第1及び第2の接続端子211、212を形成する。
【0061】
第1及び第2の接続端子211、212は、絶縁基板210の上面に第1及び第2の外部電極131〜134とそれぞれ接続されるように離隔して形成された第1の接続部211a、211b及び第2の接続部212a、212bと、第1及び第2の接続部から絶縁基板210の両端面を経て後面に伸びて形成された第1及び第2の端子部と、を含む。上記第1及び第2の端子部のうち絶縁基板210の後面に形成された部分は基板と接続されて電気的に連結させる役割をする。
【0062】
この際、必要に応じて、上記第1及び第2の端子部のうち絶縁基板210の両端部に露出する部分を絶縁基板210の後面に伸ばさず、第1及び第2の接続部211a、211b、212a、212bの露出する部分に直接ハンダが付くように構成することができる。
【0063】
また、必要に応じて、上記第1及び第2の端子部のうち絶縁基板210の両端部に露出する部分を絶縁基板210の後面に伸ばさず、絶縁基板210の上面に形成された電極と背面に形成された電極とが連結されるようにスルーホールを形成した後、このスルーホールに導電性ペーストを充填して貫通電極を形成するように構成することもできる。
【0064】
また、第1及び第2の端子部のうち絶縁基板210の両端部に露出する部分には、内側へ凹んだ溝部211c、212cが形成されることができる。
【0065】
上記溝部211c、212cは、基板への実装時にハンダが収容される空間であり、実装に用いられて残ったハンダを収容してハンダの高さを減らす役割をする。
【0066】
また、絶縁基板210の少なくとも一つのコーナー部(本実施形態では、四つのコーナー部)には、接続端子が形成されていないマージン部213a、213b、214a、214bがそれぞれ設けられることができる。
【0067】
上記マージン部213a、213b、214a、214bは、基板への実装時にハンダの付く量を最小化してハンダの高さを減らす役割をする。
【0068】
この際、第1及び第2の接続端子211、212は、絶縁基板210の表面に導電性ペーストを塗布して形成された導電性伝導層と、上記導電性伝導層を覆うように形成された導電性樹脂層と、を含むことができる。
【0069】
また、必要に応じて、第1及び第2の接続端子211、212にニッケルメッキ及び金メッキ等を施して第1及び第2のメッキ層を形成することができる。
【0070】
この際、積層セラミックキャパシタ100は、インターポーザー基板200が製作された後に付着されるものであるため、インターポーザーの接続端子のメッキ時にメッキ液に浸漬されない。
【0071】
インターポーザー基板200の第1及び第2の接続部211a、211b、212a、212bの上面には、積層セラミックキャパシタ100の第1及び第2の外部電極131、132の実装面と接触して付着されるように第1及び第2の導電性接着層220、230が設けられることができる。この際、第1及び第2の導電性接着層220、230は、導電性樹脂からなる電極であるか又は高融点ハンダを含むことができる。
【0072】
したがって、積層セラミックキャパシタ100とインターポーザー基板200は、上記第1及び第2の導電性接着層220、230によって電気的に連結された状態で機械的に接合されることができる。
【0073】
上記インターポーザー基板200は、積層セラミックキャパシタ100の圧電性による応力や振動を絶縁基板210の弾性力によって吸収、緩和させることにより基板で発生するアコースティックノイズの大きさを減らす役割をする。
【0074】
一方、インターポーザー基板200を構成する絶縁基板210の面積は、積層セラミックキャパシタ100の実装面の面積より小さく形成されることができる。即ち、絶縁基板210の幅は、セラミック本体110の幅より小さく形成されることができる。
【0075】
このようにインターポーザー基板200が積層セラミックキャパシタ100の実装面より小さい面積で形成され、積層セラミックキャパシタ100の応力が絶縁基板210及び実装基板に伝達される面積が小さくなるため、アコースティックノイズのサイズをより一層減らすことができる。
【0076】
また、インターポーザー基板200が外部からの機械的ストレス及び実装基板の反りを吸収するため、積層セラミックキャパシタ100にクラック等が発生することも減らすことができる。
【0077】
[変形例]
図6は本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品を示す平面図であり、図7は本発明のさらに他の実施形態による積層セラミック電子部品を示す平面図である。
【0078】
図6を参照すると、積層セラミックキャパシタ100の第1の内部電極121はセラミック本体110の一方の側面にのみ引出部121bが形成されて一方の第1の外部電極133と連結され、第2の内部電極122は第1の内部電極121と同様にセラミック本体110の一方の側面にのみ引出部122bが形成されて一方の第2の外部電極134と連結される構造を有することができる。
【0079】
なお、その他の事項は前述した一実施形態と同じであるため、その具体的な説明を省略する。
【0080】
図7を参照すると、積層セラミックキャパシタ100の第1の内部電極121はセラミック本体110の一方の側面にのみ引出部121aが形成されて一方の第1の外部電極131と連結され、第2の内部電極122は第1の内部電極121と対角線上で対向するセラミック本体110の他方の側面に引出部122bが形成されて一方の第2の外部電極134と連結される構造を有することができる。
【0081】
なお、その他の事項は前述した一実施形態と同じであるため、その具体的な説明を省略する。
【0082】
[積層セラミック電子部品の実装基板]
図8は、図1の積層セラミック電子部品が基板に実装された態様を長さ方向に切断して示す断面図である。
【0083】
図8を参照すると、本実施形態による積層セラミック電子部品の実装基板は、積層セラミック電子部品が水平に実装される基板310と、基板310の上面に離隔して形成された第1及び第2の電極パッド311、312と、を含む。
【0084】
この際、積層セラミック電子部品は、インターポーザー基板200が下側に配置され、絶縁基板210の下面に位置した第1及び第2の接続端子211、212の第1及び第2の端子部がそれぞれ第1及び第2の電極パッド311、312の上に接触するように位置した状態で付着されて基板310と電気的に連結されることができる。
【0085】
上記のように積層セラミック電子部品が回路基板310に実装された状態で電圧を印加すると、アコースティックノイズが発生する可能性がある。
【0086】
この際、第1及び第2の電極パッド311、312のサイズは、積層セラミックキャパシタ100の第1及び第2の外部電極131、132とインターポーザー基板200の第1及び第2の接続端子211、212と第1及び第2の電極パッド311、312を連結するハンダの量を決める目安となる。したがって、上記のようなハンダの量によってアコースティックノイズの大きさを調節することができる。
【0087】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0088】
100 積層セラミックキャパシタ
110 セラミック本体
111 誘電体層
121、122 第1及び第2の内部電極
131、133 第1の外部電極
132、134 第2の外部電極
200 インターポーザー基板
210 絶縁基板
211、212 第1及び第2の接続端子
220、230 導電性接着層
310 基板
311、312 第1及び第2の電極パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8