(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-95648(P2015-95648A)
(43)【公開日】2015年5月18日
(54)【発明の名称】ヘテロ接合型太陽電池の構造
(51)【国際特許分類】
H01L 31/074 20120101AFI20150421BHJP
H01L 31/065 20120101ALI20150421BHJP
H01L 31/076 20120101ALI20150421BHJP
H01L 31/077 20120101ALI20150421BHJP
H01L 31/0749 20120101ALI20150421BHJP
【FI】
H01L31/06 440
H01L31/06 200
H01L31/06 510
H01L31/06 520
H01L31/06 460
【審査請求】有
【請求項の数】35
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-85313(P2014-85313)
(22)【出願日】2014年4月17日
(31)【優先権主張番号】102140641
(32)【優先日】2013年11月8日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】陳 玉鴻
(72)【発明者】
【氏名】劉 俊岑
(72)【発明者】
【氏名】劉 永宗
(72)【発明者】
【氏名】林 宸澂
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151AA05
5F151AA07
5F151AA10
5F151BA16
5F151CA02
5F151CA03
5F151CA13
5F151CA32
5F151DA03
5F151DA04
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5F151DA12
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5F151FA02
5F151FA04
5F151FA06
5F151FA13
5F151FA15
5F151GA03
5F151GA04
(57)【要約】
【課題】ヘテロ接合型太陽電池の構造を提供する。
【解決手段】受光面を有するp型結晶シリコン基板と、p型結晶シリコン基板の受光面に形成された第1のi型アモルファスシリコン薄膜層と、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層に形成されたn型アモルファス酸化層と、n型アモルファス酸化層に形成された第1の透明導電層とを備える。さらに、本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の構造は、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層を選択的に形成せずに、n型アモルファス酸化層を形成してもよく、形成されたn型アモルファス酸化層は、順次形成されたn
−及びn
+アモルファス酸化層であってもよい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光面を有するp型結晶シリコン基板と、
前記p型結晶シリコン基板の受光面に形成された第1のi型アモルファスシリコン薄膜層と、
前記第1のi型アモルファスシリコン薄膜層に形成されたn型アモルファス酸化層と、
前記n型アモルファス酸化層に形成された第1の透明導電層と、
を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項2】
前記第1の透明導電層に形成され、受光領域が形成されるように前記第1の透明導電層の一部を露出する導電端子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項3】
前記第1のi型アモルファスシリコン薄膜層は、形成時に水素ガスが流れる構造であり、前記n型アモルファス酸化層は、熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項4】
前記n型アモルファス酸化層は、100℃〜1000℃で熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項3に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項5】
前記n型アモルファス酸化層は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項6】
前記第1の透明導電層は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項7】
前記導電端子は、白金からなることを特徴とする請求項2に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項8】
前記p型結晶シリコン基板は、前記受光面に対向する背面をさらに有し、前記ヘテロ接合型太陽電池の構造は、
前記基板の背面に形成された第2のi型アモルファスシリコン薄膜層と、
前記第2のi型シリコン薄膜層に形成されたp型アモルファスシリコン層と、
前記p型アモルファスシリコン層に形成された第2の透明導電層と、
前記第2の透明導電層に形成された電極層と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項9】
前記第2のi型アモルファスシリコン薄膜層は、形成時に水素ガスが流れる構造であり、前記p型アモルファスシリコン層は、形成時に水素ガスが流れる構造であることを特徴とする請求項8に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項10】
前記第2の透明導電層は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなり、前記電極層は、白金からなることを特徴とする請求項8に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項11】
受光面を有するp型結晶シリコン基板と、
前記p型結晶シリコン基板の受光面に形成されたn型アモルファス酸化層と、
前記n型アモルファス酸化層に形成された第1の透明導電層と、
を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項12】
前記第1の透明導電層に形成され、受光領域が形成されるように前記第1の透明導電層の一部を露出する導電端子をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項13】
前記n型アモルファス酸化層は、熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項14】
前記n型アモルファス酸化層は、100℃〜1000℃で熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項13に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項15】
前記n型アモルファス酸化層は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項16】
前記第1の透明導電層は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項17】
前記導電端子は、白金からなることを特徴とする請求項12に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項18】
前記n-型アモルファス酸化層は、
前記p型結晶シリコン基板の受光面に形成されたn-型アモルファス酸化層と、
前記n-型アモルファス酸化層に形成されたn+型アモルファス酸化層と、を備え、
前記第1の透明導電層は、前記n+型アモルファス酸化層に形成されることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項19】
前記n-型アモルファス酸化層は、前記n+型アモルファス酸化層よりも厚さが薄く、前記n-型アモルファス酸化層は、前記n+型アモルファス酸化層よりも濃度が低いことを特徴とする請求項18に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項20】
前記p型結晶シリコン基板は、前記受光面に対向する背面をさらに有し、前記ヘテロ接合型太陽電池の構造は、
前記基板の背面に形成された第1のi型アモルファスシリコン薄膜層と、
前記第1のi型シリコン薄膜層に形成されたp型アモルファスシリコン層と、
前記p型アモルファスシリコン層に形成された第2の透明導電層と、
前記第2の透明導電層に形成された電極層と、
を備えることを特徴とする請求項11に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項21】
前記第1のi型アモルファスシリコン薄膜層は、形成時に水素ガスが流れる構造であり、前記p型アモルファスシリコン層は、形成時に水素ガスが流れる構造であることを特徴とする請求項20に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項22】
前記第2の透明導電層は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなり、前記電極層は、白金からなることを特徴とする請求項20に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項23】
受光面と前記受光面に対向する背面とを有するp型ナノ結晶シリコン層と、
前記p型ナノ結晶シリコン層の受光面に形成された第1のナノ白金線層と、
前記第1のナノ白金線層に形成された第1のn型アモルファス酸化層と、
前記ナノ結晶シリコン層の背面に形成されたi型ナノ結晶シリコン薄膜層と、
前記i型ナノ結晶シリコン薄膜層に形成された第2のn型アモルファス酸化層と、
前記第2のn型アモルファス酸化層に形成された第2のナノ白金線層と、
を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項24】
前記第1のn型アモルファス酸化層に形成されたi型アモルファスシリコン薄膜層と、
前記i型アモルファスシリコン薄膜層に形成されたp型アモルファスシリコン層と、
前記p型アモルファスシリコン層に形成された透明導電層と、
前記透明導電層に形成されたガラス基板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項25】
前記i型ナノ結晶シリコン薄膜層及びp型ナノ結晶シリコン層は、形成時に水素ガスが流れる構造であり、前記第1のn型アモルファス酸化層及び第2のn型アモルファス酸化層は、熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項23に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項26】
前記第1のn型アモルファス酸化層及び第2のn型アモルファス酸化層は、100℃〜1000℃で熱アニール処理されてなることを特徴とする請求項23に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項27】
前記第1のn型アモルファス酸化層及び第2のn型アモルファス酸化層は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなることを特徴とする請求項23に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項28】
前記透明導電層は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項24に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項29】
前記i型アモルファスシリコン薄膜層及びp型アモルファスシリコン層は、形成時に水素ガスが流れる構造であることを特徴とする請求項24に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項30】
受光面を有するn型アモルファス酸化層と、
前記n型アモルファス酸化層の受光面に形成されたナノ白金線層と、
を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項31】
前記ナノ白金線層に形成され、受光領域が形成されるように前記ナノ白金線層の一部を露出する導電端子をさらに備えることを特徴とする請求項30に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項32】
前記n型アモルファス酸化層は、前記受光面に対向する背面をさらに有し、前記ヘテロ接合型太陽電池の構造は、
前記n型アモルファス酸化層の背面に形成されたp型吸収層と、
前記p型吸収層を搭載するように形成された金属バックコンタクト層と、
前記金属バックコンタクト層を搭載するように形成された基板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項30に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項33】
前記n型アモルファス酸化層は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなることを特徴とする請求項30に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項34】
前記導電端子は、ニッケルまたはアルミニウムからなることを特徴とする請求項31に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【請求項35】
前記p型吸収層は、銅、インジウム、ガリウムまたはセレンからなることを特徴とする請求項32に記載のヘテロ接合型太陽電池の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池の構造に関し、特にヘテロ接合型太陽電池の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来のヘテロ接合型太陽電池の構造を示す。当該構造は、受光面102と背面101とを有するp型結晶シリコン基板(p−type crystalline silicon substrate)10を備える。受光面102及び背面101上には、i型アモルファスシリコン薄膜層(intrinsic amorphous silicon layer)12、11がそれぞれ形成されている。i型アモルファスシリコン薄膜層12、11の上には、n型アモルファスシリコン層14及びp型アモルファスシリコン層13がそれぞれ形成されている。n型アモルファスシリコン層14及びp型アモルファスシリコン層13の上には、透明導電層16、15及び導電端子18、電極層17が形成されている。このような太陽電池の積層構造がシリコンヘテロ接合及びシリコン真性層を有しているため、ヘテロ接合型太陽電池(HIT、Heterojunction with Intrinsic Thin−layer solar cell)とも称される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このようなヘテロ接合型太陽電池において、p型結晶シリコン基板10の受光面102にあるアモルファスシリコン層、例えばi型アモルファスシリコン薄膜層12又はn型アモルファスシリコン層14は、そのアモルファスシリコンの材料が受光した場合、光吸収率が高く光透過率が悪く、光が効果的に透過することができず、太陽電池が光エネルギーの励起によって生成された光生成キャリアの数量が減衰することがある。また、従来のPECVDプラズマ設備を利用した製造工程では、シリコン基板の表面にプラズマ損傷(plasma damage)が生じやすいため、素子から発生されたショート電流が小さく、変換効率が低下する問題がある。
【0004】
図4は、従来の他のヘテロ接合型太陽電池の構造を示す。当該構造は、受光面402と背面401とを有するp型ナノ結晶シリコン層(p−type nanocrystalline silicon layer )40を備え、背面401の方向に、i型ナノ結晶シリコン薄膜層(intrinsic nanocrystalline silicon layer)41a、n型ナノ結晶シリコン層(n−type nanocrystalline silicon layer)41b、第2の透明導電層43、及び白金層45がこの順に形成されている。受光面402の方向に、中間反射層(intermediate reflector layer)42、n型アモルファスシリコン層44a、i型アモルファスシリコン薄膜層44b、p型アモルファスシリコン層44c、第1の透明導電層46、及びガラス基板48がこの順に形成されている。しかしながら、このようなヘテロ接合型太陽電池においては、n型ナノ結晶シリコン層41b及び中間反射層42にも、光透過率が悪いために光電変換効率の向上が必要となる問題がある。具体的には、トップセル(Top cell、即ちアモルファスシリコン層)とボトムセル(Bottom cell、即ちナノ結晶シリコン層)との電流整合を達成するために、光学的観点から、中間反射層を付加することで、光が反射しトップセルにフィードバックされるようにすることができる。しかしながら、電気的観点から考えた場合、トップ、ボトムセルの直列抵抗値が低下するように、比較的厚い中間反射層が必要となる。従って、トップセルは光反射によって電流が十分となり、ボトム電池は反射層が厚すぎることによって入射光量が低下することから、電流が整合しなくなるという現象が生じる問題がある。
【0005】
さらに、
図6は、ヘテロ接合型太陽電池のさらに他の構造を示す。この構造は、基板60、金属バックコンタクト層(metallic back contact)61、p型吸収層(p−type absorber)62、バッファー層(buffer layer)63、薄膜層64、透明導電層65、及び導電端子66がこの順に形成されている。このようなヘテロ接合型太陽電池においても、光透過率が悪いために光電変換率が低下する問題がある。
【0006】
上記従来技術の欠点に鑑み、ヘテロ接合型太陽電池における光透過率の不良による欠点を解決することは、業界で解決すべき極めて重要な課題となっている。
【0007】
そこで、以上のとおりの事情に鑑み、本発明は、光電変換効率を向上するための新規なヘテロ接合型太陽電池の構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的またはその他の目的を達成するために、本発明は、受光面を有するp型結晶シリコン基板と、前記p型結晶シリコン基板の受光面に形成された第1のi型アモルファスシリコン薄膜層と、前記第1のi型アモルファスシリコン薄膜層に形成されたn型アモルファス酸化層と、前記n型アモルファス酸化層に形成された第1の透明導電層と、を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造を提供する。
【0009】
また、本発明は、受光面を有するp型結晶シリコン基板と、前記p型結晶シリコン基板の受光面に形成されたn型アモルファス酸化層と、前記n型アモルファス酸化層に形成された第1の透明導電層と、を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造をさらに提供する。
【0010】
また、本発明は、受光面と前記受光面に対向する背面とを有するp型ナノ結晶シリコン層と、前記p型ナノ結晶シリコン層の受光面に形成された第1のナノ白金線層と、前記第1のナノ白金線層に形成された第1のn型アモルファス酸化層と、前記p型ナノ結晶シリコン層の背面に形成されたi型ナノ結晶シリコン薄膜層と、前記i型ナノ結晶シリコン薄膜層に形成された第2のn型アモルファス酸化層と、前記第2のn型アモルファス酸化層に形成された第2のナノ白金線層と、を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造をさらに提供する。
【0011】
また、本発明は、受光面を有するn型アモルファス酸化層と、前記n型アモルファス酸化層の受光面に形成されたナノ白金線層と、を備えることを特徴とするヘテロ接合型太陽電池の構造をさらに提供する。
【発明の効果】
【0012】
従来の技術と比較すると、本発明は、n型アモルファス酸化層を使用しており、n型アモルファス酸化層の光透過性がよいため、従来のヘテロ接合型太陽電池に比べて、オープン電圧及び電流密度のいずれにおいても顕著な向上が見られ、光電変換効率に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来技術のヘテロ接合型太陽電池の断面を模式的に示した図である。
【
図2】本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の第1の実施例の断面を模式的に示した図である。
【
図3】本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の第2の実施例(2つの実施形態を含む)の断面を模式的に示した図である。
【
図4】従来技術の他のヘテロ接合型太陽電池の断面を模式的に示した図である。
【
図5】本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の第3の実施例の断面を模式的に示した図である。
【
図6】従来技術のさらに他のヘテロ接合型太陽電池の断面を模式的に示した図である。
【
図7】本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の第4の実施例の断面を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に開示された技術的特徴、内容、利点及びその達成できる効果を容易に理解できるように、図面を参照しながら、実施例を用いて本発明を詳しく説明する。明細書において言及された図面は、あくまで補足説明に用いるものに過ぎず、必ずしも本発明が実施された後の真の比例及び精確な配置を示すものではないため、図面における比例及び配置関係について解釈したり、それをもって本発明が実際に実施される権利範囲を限定してはならない。
【0015】
本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施例>
図2は、本発明に係るヘテロ接合型太陽電池構造2の断面を模式的に示した図である。ヘテロ接合型太陽電池構造2は、p型結晶シリコン基板20と、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22と、n型アモルファス酸化層24と、第1の透明導電層26とを備える。
【0017】
p型結晶シリコン基板20は、受光面202を有し、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22は、p型結晶シリコン基板20の受光面202に形成され、n型アモルファス酸化層24は、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22に形成され、第1の透明導電層26は、n型アモルファス酸化層24に形成されている。
【0018】
一つの実施例において、本発明は、導電端子28が第1の透明導電層26に形成され、第1の透明導電層26の一部が露出することで受光領域が形成され、実際に作動した場合、光がこの受光領域から入射されるようにしてもよい。
【0019】
さらに、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22は、半導体表面保護(surface passivation)の特性を向上させるために、形成時に水素ガスが流れる構造であるようにしてもよい。導電端子28は、その構成材料として白金を選んで使用してもよい。
【0020】
n型アモルファス酸化層24は、その構造特性を向上させるために、熱アニール処理されてなるものとしてもよい。異なる技術的応用に対応するために、n型アモルファス酸化層24は、100〜1000℃で熱アニール処理されてなるものとしてもよい。具体的な応用において、熱アニール温度は、100〜600℃に設定可能である。さらに、異なる要求に対応するために、n型アモルファス酸化層24は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなり、例えば、a−IGZOである。当然ながら、異なる目的に応じて、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素の濃度の比例配分を変更することができる。例えば、IGZOの組成がIn
1Ga
XZn
YO
Zとすると、その比例は、0≦X≦1、0≦Y≦5、1≦Z≦10であってもよい。n型アモルファス酸化層24は、厚さが実質的に1〜300nmであり、エネルギーギャップ値が3.0eV〜4.0eVであってもよい。また、a−IGZOとして形成されたn型アモルファス酸化層24は、光透過性をさらに向上させるために、粒子(partical)が内蔵されていない立方体結合であるようにしてもよい。
【0021】
第1の透明導電層26は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなるようにしてもよい。
【0022】
また、この実施例に係るヘテロ接合型太陽電池構造2において、p型結晶シリコン基板20の受光面202に対向する他の一側は、背面201を有するように構成されてもよい。この場合、ヘテロ接合型太陽電池構造2は、第2のi型アモルファスシリコン薄膜層21と、p型アモルファスシリコン層23と、第2の透明導電層25と、電極層27とをさらに備えてもよい。
【0023】
第2のi型アモルファスシリコン薄膜層21は、基板の背面201に形成され、p型アモルファスシリコン層23は、第2のi型アモルファスシリコン薄膜層21に形成され、第2の透明導電層25は、p型アモルファスシリコン層23に形成され、電極層27は、第2の透明導電層25に形成されている。
【0024】
第2のi型アモルファスシリコン薄膜層21及びp型アモルファスシリコン層23は、いずれも形成時に水素ガスが流れる構造であってもよく、第2の透明導電層25は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなり、電極層27は、白金からなるようにしてもよい。言い換えれば、この実施例は、片面受光の形態を構成しているが、当然ながら両面受光の形態を構成することもできることは言うまでもない。
【0025】
<第2の実施例>
図3は、本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の構造の他の実施例の構造模式図を示す。この実施例において、ヘテロ接合型太陽電池構造3は、p型結晶シリコン基板30と、n型アモルファス酸化層34と、第1の透明導電層36とを備える。
【0026】
p型結晶シリコン基板30は、受光面302を有し、n型アモルファス酸化層34は、p型結晶シリコン基板30の受光面302に形成され、n型アモルファス酸化層34の上には第1の透明導電層36が形成されている。
【0027】
一つの実施例において、ヘテロ接合型太陽電池構造3は、第1の透明導電層36に形成され、受光領域が形成されるように第1の透明導電層36の一部を露出する導電端子38を備え、光が受光領域から入射されるようにしてもよい。導電端子38は、その構成材料として白金を選んで使用してもよい。
【0028】
前記第1の実施例と同様の点は、n型アモルファス酸化層34が、構造特性を向上させるために熱アニール処理されてなるものであり、異なる技術的応用に対応するために、n型アモルファス酸化層34は、100〜1000℃で熱アニール処理されてなるようにしてもよい点にある。具体的な応用において、アニール温度は、100〜600℃に設定可能である。異なる要求に対応するために、n型アモルファス酸化層34は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなり、例えば、a−IGZOであり、異なる目的に応じて濃度の比例配分を変更することができる。例えば、IGZOの組成がIn
1Ga
XZn
YO
Zとすると、その比例は、0≦X≦1、0≦Y≦5、1≦Z≦10であってもよい。n型アモルファス酸化層34は、厚さが実質的に1〜300nmであり、エネルギーギャップ値が3.0eV〜4.0eVであってもよい。当然ながら、粒子が内蔵されていない立方体結合として構成してもよい。第1の透明導電層36は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなるようにしてもよい。
【0029】
前記第1の実施例と比較すると、第2の実施例に係るヘテロ接合型太陽電池構造3では、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22の構造が省略されている。
【0030】
当然ながら、ヘテロ接合型太陽電池構造3は、p型結晶シリコン基板30の他の一側に形成されると共に、受光面302に対向する背面301をさらに備えるようにしてもよい。ヘテロ接合型太陽電池構造3は、第2のi型アモルファスシリコン薄膜層31と、p型アモルファスシリコン層33と、第2の透明導電層35と、電極層37とを備えるようにしてもよい。即ち、基板の背面301には第1のi型アモルファスシリコン薄膜層31が形成され、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層31にはp型アモルファスシリコン層33が形成され、p型アモルファスシリコン層33には第2の透明導電層35が形成され、第2の透明導電層35には電極層37が形成されるようにしてもよい。しかしながら、第2の実施例のヘテロ接合型太陽電池構造3は、両面受光の形態を構成するようにしてもよい。
【0031】
さらに、第1のi型アモルファスシリコン薄膜層31及びp型アモルファスシリコン層33は、いずれも形成時に水素ガスが流れる構造であり、しかも、第2の透明導電層35は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなり、電極層37は、白金からなるようにしてもよい。
【0032】
この実施例の他の実施形態において、ヘテロ接合型太陽電池構造3は、n型アモルファス酸化層34がさらにn
-型アモルファス酸化層34aとn
+型アモルファス酸化層34bとに分けられてなり、n
-型アモルファス酸化層34aは、p型結晶シリコン基板30の受光面302に形成され、n
+型アモルファス酸化層34bは、n
-型アモルファス酸化層34aに形成され、第1の透明導電層36は、n
+型アモルファス酸化層34bに形成されるようにしてもよい。n
-型アモルファス酸化層34aの組成は、In
1Ga
XZn
YO
Zとし、そのうち、1≦X≦5、0≦Y≦3、1≦Z≦10であるようにしてもよい。n
-型アモルファス酸化層34aは、厚さが実質的に1〜300nmであり、エネルギーギャップ値が2.0eV〜4.0eVであってもよい。また、n
+型アモルファス酸化層34bの組成は、In
1Ga
XZn
YO
Zとし、そのうち、0≦X≦1、0≦Y≦5、1≦Z≦10であるようにしてもよい。n
+型アモルファス酸化層34bは、厚さが実質的に1〜300nmであり、エネルギーギャップ値が3.0eV〜4.0eVであってもよい。さらに、n
-型アモルファス酸化層34aは、濃度が10
17cm
-3以下であり、n
+型アモルファス酸化層34bは、濃度が10
20cm
-3以上であり、例えば、n
-型アモルファス酸化層34aは、n
+型アモルファス酸化層34bよりも濃度を低くしてもよい。
【0033】
異なる使用上の要求を満たすために、この実施形態では、n
-型アモルファス酸化層34aは、n
+型アモルファス酸化層34bよりも厚さが薄い構成としてもよい。言い換えれば、この実施形態においては、n
-型アモルファス酸化層34aにより、前記第1の実施例に係る第1のi型アモルファスシリコン薄膜層22の機能を提供している。
【0034】
<第3の実施例>
図5は、本発明に係るヘテロ接合型太陽電池の構造の他の実施例の構造模式図を示す。この実施例において、ヘテロ接合型太陽電池構造5は、p型ナノ結晶シリコン層50と、第1のナノ白金線層52と、第1のn型アモルファス酸化層54aと、i型ナノ結晶シリコン薄膜層51と、第2のn型アモルファス酸化層53と、第2のナノ白金線層55とを備える。
【0035】
p型ナノ結晶シリコン層50は、受光面502と前記受光面502に対向する背面501とを有し、第1のナノ白金線層52は、p型ナノ結晶シリコン層50の受光面502に形成され、第1のn型アモルファス酸化層54aは、第1のナノ白金線層52に形成されている。p型ナノ結晶シリコン層50の背面501にはi型ナノ結晶シリコン薄膜層51が形成されている。第2のn型アモルファス酸化層53は、i型ナノ結晶シリコン薄膜層51に形成され、第2のナノ白金線層55は、第2のn型アモルファス酸化層53に形成されている。
【0036】
また、この実施例に係るヘテロ接合型太陽電池構造5において、第1のn型アモルファス酸化層54aを搭載層としてその上にi型アモルファスシリコン薄膜層54bが形成され、p型アモルファスシリコン層54cは、i型アモルファスシリコン薄膜層54bに形成され、透明導電層56は、p型アモルファスシリコン層54cに形成され、ガラス基板58は、透明導電層56に形成されるようにしてもよい。
【0037】
さらに、半導体移動度の特性を向上させるために、この実施例におけるすべての形態のアモルファス及びナノ結晶シリコン材質層は、形成時に水素ガスが流れる構造であり、第1のn型アモルファス酸化層54a、第2のn型アモルファス酸化層53は、その構造特性を向上させるために、熱アニール処理されてなるものとしてもよい。異なる技術的応用に対応するために、第1のn型アモルファス酸化層54a、第2のn型アモルファス酸化層53は、100〜1000℃で熱アニール処理されてなるものであり、一つの具体的な応用において、熱アニール温度は、100〜600℃に設定可能である。さらに、異なる要求に対応するために、第1のn型アモルファス酸化層54a、第2のn型アモルファス酸化層53は、インジウム、ガリウム、亜鉛または酸素からなるようにしてもよく、その詳細は、前記第1の実施例と同様であるため省略する。この実施例において使用される第1のナノ白金線層52、第2のナノ白金線層55に関する具体的な技術については、台湾特許公報第I402992号等の関連特許文献を参照することができる。透明導電層56は、窒化シリコン、二酸化シリコン、インジウムスズ酸化物または酸化亜鉛からなるようにしてもよい。具体的には、第1n型アモルファス酸化層54a、第2のn型アモルファス酸化層53及び第1のナノ白金線層52、第2のナノ白金線層55は、従来技術に比べて優れた光透過性、導電率及び反射率を有するため、光電変換及び単位コストにおいて極めて優れた優位性を獲得している。
【0038】
<第4の実施例>
図7は、ヘテロ接合型太陽電池の構造の他の実施例の構造模式図を示す。この実施例において、ヘテロ接合型太陽電池構造7は、n型アモルファス酸化層73と、ナノ白金線層74とを備える。
【0039】
具体的には、n型アモルファス酸化層73は、受光面702を有し、ナノ白金線層74は、n型アモルファス酸化層73の受光面702に形成されている。
【0040】
一つの実施例において、導電端子76がナノ白金線層74に形成され、ナノ白金線層74の一部が露出することで受光領域が形成され、実際に作動した場合、光がこの受光領域から入射されるようにしてもよい。
【0041】
また、この実施例に係るヘテロ接合型太陽電池構造7において、n型アモルファス酸化層73は、受光面702に対向する背面701をさらに有し、ヘテロ接合型太陽電池構造7は、p型吸収層(p−type absorption layer)72と、金属バックコンタクト層(metallic back contact)71と、基板70とをさらに備え、p型吸収層72は、n型アモルファス酸化層73の背面701に形成され、金属バックコンタクト層71は、p型吸収層72を搭載するように形成され、基板70は、金属バックコンタクト層71を搭載するように形成されている。
【0042】
この実施例において、n型アモルファス酸化層73は、インジウム、ガリウムまたは亜鉛の酸化物からなり、導電端子76は、ニッケルまたはアルミニウムからなり、p型吸収層72は、銅、インジウム、ガリウムまたはセレンからなるようにしてもよい。この実施例において使用されるナノ白金線層74の具体的な技術については、同様に台湾特許公報第I402992号等の関連特許文献を参照することができる。
【0043】
ここで注意すべき点は、上記実施例において述べたn型アモルファス酸化層24、34、73及び第2のn型アモルファス酸化層53は、スパッタリング機器により形成されるようにしてもよいことである。従来技術におけるプラズマ製造工程機器を使用した製造プロセスと比較すると、本発明では、製造プロセスのコストが低くて済むため、スパッタリング機器によりn型アモルファス酸化層を形成することによって、コスト低減の効果を奏することができる。また、本発明に係るn型アモルファス酸化層は、従来技術のプラズマ製造工程機器により形成する必要がないため、プラズマ損傷が生じるという問題はない。
【0044】
光電変換効率について、本発明に関わる実際の実験による効果を容易に理解できるように、下表の関連データを用いて説明する。表のデータから分かるように、第1の実施例及び第2の実施例のいずれも、たとえ厚さが従来技術よりも薄いn型アモルファス酸化層であったとしても、その変換効率は電流または電圧が従来技術よりも高いため、より優れた光電変換効率を提供している。具体的には、10nmのn型アモルファス酸化層の実験において、本発明に係る第1、第2の実施例の変換効率は、従来技術の10nmのn型アモルファスシリコン層よりも優れている。たとえ厚さがより薄い5nmのn型アモルファス酸化層を採用したとしても、従来技術の10nmのn型アモルファスシリコン層よりも優れている。表4から分かるように、本発明に係る第2の実施例の第2の形態(即ち、n
-型アモルファス酸化層34a及びn
+型アモルファス酸化層34bを採用した形態である)は、そのショート電流密度が第2の実施例の第1の形態(即ち、n
-型アモルファス酸化層34a及びn
+型アモルファス酸化層34bがそれぞれ形成されていない形態である)よりも若干低いが、オープン電圧がさらに向上し、さらなる変換効率が提供されている。
【0049】
従来の技術と比較すると、本発明において採用されたn型アモルファス酸化層は、光透過性がより優れているため、従来のヘテロ接合型太陽電池に比べて、オープン電圧及び電流密度のいずれにおいても顕著な向上が見られ、光電変換効率に優れている。さらに、本発明は、製造工程において水素ガスが流れ、スパッタリング製造工程及び熱アニール製造工程を選択的に組み合わせることができるため、プラズマ損傷の問題がなく、構造特性がさらに向上する。
【0050】
上記の実施形態は本発明の原理および効果・機能を例示的に説明するものに過ぎず、本発明は、これらによって限定されるものではない。本発明に係る実質的な技術内容は、特許請求の範囲に定義される。本発明は、この技術分野に精通した者により本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に修正や変更を加えることが可能であり、そうした修正や変更は、本発明の特許請求の範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0051】
2、3、5、7 ヘテロ接合型太陽電池構造
10、20、30 p型結晶シリコン基板
11、12 i型アモルファスシリコン薄膜層
13、23、33、44c、54c p型アモルファスシリコン層
14、44a n型アモルファスシリコン層
15、16、56、65 透明導電層
17、27、37 電極層
18、28、38、66、76 導電端子
21 第2のi型アモルファスシリコン薄膜層
22、31 第1のi型アモルファスシリコン薄膜層
24、34、73 n型アモルファス酸化層
25、35、43 第2の透明導電層
26、36、46 第1の透明導電層
34a n
-型アモルファス酸化層
34b n
+型アモルファス酸化層
40、50 p型ナノ結晶シリコン層
41a、51 i型ナノ結晶シリコン薄膜層
41b n型ナノ結晶シリコン層
42 中間反射層
44b、54b i型アモルファスシリコン薄膜層
45 白金層
48、58 ガラス基板
52 第1のナノ白金線層
53 第2のn型アモルファス酸化層
54a 第1のn型アモルファス酸化層
55 第2のナノ白金線層
60、70 基板
61、71 金属バックコンタクト層
62、72 p型吸収層
63 バッファー層
64 薄膜層
74 ナノ白金線層
101、201、301、401、501、701 背面
102、202、302、402、502、702 受光面