【解決手段】フィルタ11をマニホールドアセンブリ12に沿って移動させて、フィルタ上のキー部分をシャトルアセンブリ上のキー部分とを嵌合させることによりフィルタが可動シャトルアセンブリ14上に着座されるもので、このとき、シャトルアセンブリ及び着座されたフィルタは、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌合されるとともにフィルタの第1及び第2の取付具がマニホールドアセンブリの第1の取付具40及び第2の取付具41から離間した第1の位置と、フィルタ及びシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌合されるとともにフィルタの第1及び第2の取付具がマニホールドアセンブリの第1及び第2の取付具とシール係合する第2の位置との間で移動されることを特徴とする、フィルタをマニホールドアセンブリに沿って移動させるための方法。
前記フィルタの前記取付具を前記マニホールドアセンブリの前記取付具から離脱させるために前記可動シャトルアセンブリを前記第2の位置から前記第1の位置に移動させるステップを更に備える、請求項1に記載の方法。
前記シャトルアセンブリを移動させる前記ステップが、アクチュエータ機構の第1の位置と第2の位置との間での移動に応じてキャリッジアセンブリを前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
キャリッジアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で移動させる前記ステップが、レバーを第1の位置と第2の位置との間で回動させるステップを含み、前記キャリッジアセンブリが、前記レバーの前記第1の位置と前記第2の位置との間での移動に応じて、前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、請求項3に記載の方法。
レバーを回動させる前記ステップが、前記フィルタの前記取付具と前記マニホールドアセンブリの前記取付具との間に直線的な同軸動作を与えるクランク機構を移動させるステップを含む、請求項4に記載の方法。
第1の取付具および第2の取付具と濾過特性とを有するフィルタであって、該フィルタがハウジングと透過性フィルタメディアとを含み、前記ハウジングが前記第1の取付具と前記第2の取付具との間で前記ハウジング内に流体流路を形成し、前記透過性フィルタメディアが、前記流体流路に沿って流れる流体から1つ以上の物質を除去するために前記ハウジング内の前記流体流路中に配置される、フィルタと、
第1の取付具および第2の取付具と可動シャトルアセンブリとを有するマニホールドアセンブリと、
前記フィルタ上のキー部分と前記シャトルアセンブリ上のキー部分とを含むキーイング機構であって、前記フィルタ上の前記キー部分が前記フィルタの濾過特性に対応する形態を有し、前記シャトルアセンブリ上の前記キー部分が、前記フィルタの濾過特性に対応するとともに前記フィルタ上のキー部分の形態と嵌まり合うことができる形態を有し、前記シャトルアセンブリが、前記フィルタを受けるようになっているとともに、前記フィルタの前記キー部分が前記シャトルアセンブリの前記キー部分に嵌め合わされるとともに前記フィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具が前記マニホールドアセンブリの前記第1の取付具および前記第2の取付具から離間される第1の位置と、前記フィルタの前記キー部分が前記シャトルアセンブリの前記キー部分に嵌め合わされるとともに前記フィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具が前記マニホールドアセンブリの前記第1の取付具および前記第2の取付具のそれぞれとシール係合する第2の位置との間で移動できる、キーイング機構と、
を備えるフィルタ装置。
前記マニホールドアセンブリが本体を更に含み、前記シャトルアセンブリが、前記本体に対して移動可能に装着されるとともに、前記フィルタを受けることができるキャリッジアセンブリとアクチュエータ機構とを含み、前記キャリッジアセンブリが、前記アクチュエータ機構の第1の位置と第2の位置との間での移動に応じて前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、請求項7に記載のフィルタ装置。
前記フィルタ上の前記キー部分および前記シャトルアセンブリ上の前記キー部分のうちの一方が突起を備え、他方が、前記突起を嵌合状態で受ける凹部を備える、請求項7〜9のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
前記シャトルアセンブリ上の前記キー部分が、互いに離間される第1のキー要素および第2のキー要素を含み、前記フィルタ上の前記キー部分が、互いに離間されるとともに前記シャトルアセンブリ上の前記第1のキー要素および前記第2のキー要素のそれぞれと嵌まり合うことができる第1のキー要素および第2のキー要素を含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
前記シャトルアセンブリが前端と後端とを有するトレイを含み、前記シャトルアセンブリの前記キー部分が前記トレイの後端に位置させられ、前記フィルタが、該フィルタが前記トレイの前端で受けられる第1の位置から、前記フィルタの前記キー部分が前記トレイの後端にある前記キー部分に嵌め合わされる状態で前記フィルタが前記トレイ上に着座される第2の位置に前記トレイに沿って移動できる、請求項7〜11のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
請求項7〜13のいずれか一項に記載のフィルタ装置を含むフィルタ群であって、前記フィルタが第1のフィルタを構成し、前記フィルタ群が、第2のフィルタと、前記第2のフィルタ上のキー部分とを更に備え、前記第2のフィルタが、第1の取付具および第2の取付具と、前記第1の取付具と前記第2の取付具との間で流体流路をハウジングの内部に形成するハウジングと、前記流体流路に沿って流れる流体から1つ以上の物質を除去するために前記流体流路中に配置される透過性フィルタメディアと、前記第1のフィルタの濾過特性とは異なる濾過特性とを含み、前記第2のフィルタの前記キー部分が、前記第2のフィルタの濾過特性に対応して、前記第1のフィルタの前記キー部分の形態とは異なるとともに、前記第1のシャトルアセンブリの前記キー部分の形態と嵌まり合うことができない形態を有する、フィルタ群。
前記マニホールドアセンブリが第1のマニホールドアセンブリを構成し、前記シャトルアセンブリが第1のシャトルアセンブリを構成し、前記フィルタ群が、第1の取付具および第2の取付具と第2のシャトルアセンブリと前記第2のシャトルアセンブリ上のキー部分とを有する第2のマニホールドアセンブリを更に備え、前記第2のシャトルアセンブリ上の前記キー部分が、前記第2のフィルタの濾過特性に対応して、前記第2のフィルタの前記キー部分の形態と嵌まり合うことができるとともに、前記第1のフィルタの前記キー部分の形態と嵌まり合うことができない形態を有し、前記第2のシャトルアセンブリが、前記第2のフィルタを受けるようになっているとともに、前記第2のフィルタの前記キー部分が前記第2のシャトルアセンブリの前記キー部分に嵌め合わされるとともに前記第2のフィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具が前記第2のマニホールドアセンブリの前記第1の取付具および前記第2の取付具から離間される第1の位置と、前記第2のフィルタの前記キー部分が前記第2のシャトルアセンブリの前記キー部分に嵌め合わされるとともに前記第2のフィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具が前記第2のマニホールドアセンブリの前記第1の取付具および前記第2の取付具のそれぞれとシール係合する第2の位置との間で移動できる、請求項14に記載のフィルタ群。
請求項16〜19のいずれか一項に記載のフィルタを含むフィルタ群であって、前記フィルタが第1のフィルタを構成し、前記フィルタ群が、前記第1のフィルタの濾過特性とは異なる濾過特性を有する第2のフィルタを更に備え、前記第2のフィルタが、第1の取付具および第2の取付具と、透過性フィルタメディアと、前記第1の取付具と前記第2の取付具との間で流体流路をハウジング内部に形成するハウジングとを備え、前記透過性フィルタメディアが、前記流体流路に沿って流れる流体から1つ以上の物質を除去するために前記ハウジング内の前記流体流路中に配置され、前記ハウジングが、長手方向軸線を有する本体と、前記本体の上端に配置されるとともに前記長手方向軸線に対して略垂直な方向で外側に延びるフランジと、前記フランジ上のキー部分とを含み、前記第2のフィルタのキー部分が、前記第2のフィルタの濾過特性に対応するとともに前記第1のフィルタの前記キー部分の形態とは異なる形態を有する、フィルタ群。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0020]フィルタをマニホールドアセンブリに沿って移動させるための多種多様な方法が本発明を具現化してもよい。一般に、これらの方法のそれぞれは、マニホールドアセンブリの一部である可動シャトルアセンブリ上にフィルタを着座させることを含む。シャトルアセンブリ上のフィルタの着座は、フィルタ上のキー部分とシャトルアセンブリ上のキー部分とを嵌め合わせることを含んでもよい。フィルタ上のキー部分は、フィルタの濾過特性、例えばフィルタの除去等級に対応する形態を有してもよい。シャトルアセンブリ上のキー部分は、フィルタの濾過特性に対応するとともにフィルタ上のキー部分と嵌まり合うことができる形態を有してもよい。例えば、キー部分の形態のそれぞれが一意的に濾過特性に対応してもよく、それにより、特定の特性に対応するフィルタ上およびシャトルアセンブリ上のキー部分を嵌め合わせることによって特定の濾過特性を有するフィルタのみをシャトルアセンブリ上に着座させることができる。異なる濾過特性、例えば異なる除去等級に対応する形態を伴うキー部分を有するフィルタは、可動シャトルアセンブリ上のキー部分と嵌まり合うことができなくてもよく、それにより、これらのフィルタがシャトルアセンブリ上に着座されることが防止される。その結果、本発明を具現化する方法は、異なる濾過特性を有する複数のフィルタの中から特定の濾過特性を有するフィルタを選択した後、その濾過特性に対応するキー部分を嵌め合わせることによって、その特定の濾過特性を有するフィルタのみを可動シャトルアセンブリ上に着座させることを含む。
【0008】
[0021]マニホールドアセンブリに沿ってフィルタを移動させるための方法は、シャトルアセンブリと着座されたフィルタとを第1の位置から第2の位置に移動させることを更に含んでもよい。シャトルアセンブリの第1の位置では、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌め合わされる。加えて、フィルタの第1および第2の取付具は、マニホールドアセンブリの第1および第2の取付具から離間され、例えばマニホールドアセンブリの第1および第2の取付具と係合されない。シャトルアセンブリの第2の位置では、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌め合わされてもよく、また、フィルタの第1および第2の取付具がマニホールドアセンブリの第1および第2の取付具のそれぞれと係合する。その後、流体をマニホールドアセンブリからフィルタを通じて方向付けることができる。多くの実施形態において、フィルタおよびマニホールドアセンブリの第1および第2の取付具は、例えば流体を濾過した後に、シャトルアセンブリを第2の位置から第1の位置に移動させることによって離脱されてもよい。その後、フィルタをシャトルアセンブリから取り外して洗浄または交換することができる。
【0009】
[0022]多くの異なるフィルタ装置は、フィルタをマニホールドアセンブリに沿って移動させるためのこれらの方法を実施してもよい。フィルタ装置の多くの例のうちの1つが
図1に示される。
図1のフィルタ装置10は、一般に、フィルタ11と、マニホールド本体13およびマニホールド本体13に装着される可動シャトルアセンブリ14を有するマニホールドアセンブリ12とを備える。任意の多種多様なフィルタが多くの異なるマニホールドアセンブリと関連付けられてもよい。例えば、米国特許第6,378,907号および米国特許第7,338,599号は、フィルタおよび関連するマニホールドアセンブリについて記載する。この特許出願と同じ日に出願された米国特許出願第14/068,692号は、FILTERSと題されて、Mark William Foohey、Anthony William Gatica、Vincent Lam、Jacob Peter Vanderheyden、および、Tatsuya Hoshinoを発明者として表示するとともに、マニホールドアセンブリと共に使用するためのフィルタについて記載する。これらの特許および特許出願のそれぞれは、この明細書中のフィルタおよびマニホールドアセンブリの教示内容を増補するべく参照することにより本願に組み入れられる。
【0010】
[0023]フィルタ11の多くの例のうちの1つが
図2−
図4に示される。一般に、フィルタ10は、少なくとも第1および第2の取付具15,16、ハウジング20、および、透過性フィルタメディア21を含んでもよい。第1および第2の取付具15,16は、例えば、フィード流体またはプロセス流体のための入口取付具と、濾過物または透過物のための出口取付具とを構成してもよく、また、フィルタ10は、入口取付具15に入る全ての流体が濾過物出口取付具16へ行く途中でフィルタメディア21を通過するダイレクトフィルタ10、デットエンドフィルタ19、または、バリアフィルタ10として配置されてもよい。幾つかの実施形態において、フィルタは、異なるおよび/または更なる取付具を含んでもよい。例えば、フィルタは、ハウジングからガスを抜くための通気取付具を含んでもよい。また、フィルタがクロスフローフィルタとして配置されてもよく、このクロスフローフィルタでは、入口取付具に入る流体の一部のみが濾過物出口取付具へ向けてフィルタメディアを通過し、流体の残りの部分が更なるリテンテート出口取付具または濃縮物出口取付具を介してフィルタから抜け出る。取付具は、任意の数の特定のタイプのコネクタとして形成されてもよく、また、ハウジング上の様々な場所に、例えばハウジングの上端に配置されてもよい。ハウジング20は、第1および第2の取付具15,16間でハウジング20内に流体流路22を形成してもよく、任意の様々な形状および型式を有してもよく、および、金属材料または高分子材料を含む任意の多くの不透過性材料から形成されてもよい。
【0011】
[0024]透過性フィルタメディア21は、流体流路に沿って流れる流体から1つ以上の物質を除去するためにハウジング20内の流体流路22中に配置されてもよい。例えば、ハウジング20は、長手方向軸線Aを有してもよいフィルタ本体23を含んでもよい。透過性フィルタメディア21は、フィルタ本体23内の流体流路22中に取り外し不能にあるいは取り外し可能に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、透過性フィルタメディア21は、ハウジング20内、例えばフィルタ本体23内に取り外し不能にあるいは取り外し可能に装着されてもよいフィルタ要素24の一部を形成してもよい。フィルタ要素は様々な方法で構成されてもよい。例えば、フィルタ要素24は盲端キャップ25および開放端キャップ26を含んでもよい。フィルタメディア21は、盲端キャップ25,26間で延びてもよく、また、盲端キャップ25,26に結合されてもよい。開放端キャップ26は、フィルタメディア21の中空内部とフィルタ取付具15,16のうちの一方、例えば濾過物出口取付具16との間を流体連通させる1つ以上の開口を含んでもよい。長手方向軸線Aに対して略垂直に向けられる、横方向に向けられる力、例えば径方向力などの力に抗してフィルタメディア21を支持するために有孔コア30と有孔ケージ31とがフィルタメディア21の内面および外面の周囲にわたって配置されてもよい。フィルタ要素24は、ハウジング20内、例えばフィルタ本体23内のフィルタチャンバ32内に配置されてもよく、また、フィルタチャンバ32は、第1および第2の取付具15,16間で流体流路22の一部を形成してもよい。流体は、フィルタメディアを通じて外側から内側へあるいは内側から外側に流体流路に沿って方向付けられてもよい。
【0012】
[0025]フィルタメディアは任意の多くの方法で構成されてもよい。例えば、透過性フィルタメディアは、フィルタメディア層、1つ以上の排液および/または支持層、および/または、緩衝層を含む1つ以上の層を有する襞のあるあるいは螺旋状に巻回された透過性シートを備えてもよい。あるいは、フィルタメディアは、透過性中空繊維の束、または、透過性マス、例えば中空円筒状の透過性マスを備えてもよい。フィルタメディアは、任意の様々な高分子材料を含むがこれらに限定されない任意の多くの材料から形成されてもよく、また、例えば、織シートまたは不織シート、メッシュ、または、フィラメントあるいは繊維の塊として形成されてもよい。また、フィルタメディアは、例えばシートまたは中空繊維の形態を成す透過性膜として作られてもよい。透過性フィルタメディアは、多孔性、透過性、半透過性、または、選択透過性であってもよく、また、例えば、微細孔またはそれよりも粗い等級から、超多孔質、ナノ多孔質またはそれよりも細かい等級までの任意の幅広い範囲の除去等級を有してもよい。幾つかの実施形態において、異なるフィルタは、約0.1μm、0.2μm、0.3μm、0.5μm、1μm、および、5μmの除去等級を有してもよい。
【0013】
[0026]フィルタは、濾過特性、すなわち、フィルタと関連付けられる物理的パラメータ、化学的パラメータ、または、流体関連パラメータなどの任意の多くのパラメータを有してもよい。濾過特性の例は、例えばミクロンまたはナノメートル単位のフィルタメディアにおける除去等級または保持等級;例えばダルトン単位のフィルタメディアにおける分画分子量;例えば、ステンレス鋼などの金属材料、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、PVDF、PES、または、PVAなどの高分子材料を含む、フィルタ、例えばハウジングまたは透過性フィルタメディアを形成する材料のタイプ;例えばcm
2またはm
2単位のフィルタメディアの表面積;例えば水、CMPスラリー、エッチャント、または、溶媒を含むフィルタにより濾過されるべき流体のタイプ;フィルタと関連付けられる最大、公称、または、最小の流量または圧力降下を含む、流量または圧力降下;取付具により形成されるコネクタのタイプ;または、フィルタメディアの疎性、例えば疎水性、または、親性、例えば親水性を含むフィルタメディアの湿潤性を含むがこれらに限定されない。任意の濾過特性は、1つのフィルタを他のフィルタから区別するために、および/または、特定のマニホールドアセンブリおよび/または濾過されるべき特定の流体と共に使用するための特定のフィルタを選択するために役立つ特徴であってもよい。
【0014】
[0027]マニホールドアセンブリは多種多様な方法で構成されてもよい。マニホールドアセンブリは本体を含んでもよく、また、マニホールド本体は様々に構造化されてもよい。マニホールド本体は、任意の規則正しいあるいは不規則な形状、例えば箱型形状を有してもよく、また、マニホールドアセンブリの少なくとも第1および第2の取付具を支持してもよい。例えば、
図1および
図5に示される実施形態において、マニホールド本体13は、第1および第2のマニホールド取付具40,41を支持してもよい内側シェル36に接続されるフロントプレート、トッププレート、および、対向するサイドプレート33,34,35を含んでもよい。第1および第2のマニホールド取付具40,41は、内側シェル36を貫通して延びてもよく、また、一端、例えば上端がより大型システム(不図示)に結合されてもよく、他端、例えば下端が第1および第2のフィルタ取付具15,16のそれぞれとシール状態で係合可能であってもよい。マニホールド取付具の一方、例えば第1の取付具40は、フィード流体またはプロセス流体を大型システムからフィルタ11の入口取付具15に供給するためのフィード流体取付具またはプロセス流体取付具を構成してもよく、一方、他方のマニホールド取付具、例えば第2の取付具41は、濾過された流体をフィルタ11の出口取付具16から大型システムに戻すための濾過物取付具または透過物取付具を構成してもよい。マニホールドの取付具は、フィルタの取付具と同様に、任意の数の特定のタイプのコネクタとして形成されてもよい。例えば、マニホールドアセンブリ取付具およびフィルタ取付具のうちの一方、例えば各マニホールド取付具40,41がノズルを備えてもよく、一方、マニホールドアセンブリ取付具およびフィルタ取付具のうちの他方、例えば各フィルタ取付具15,16は、ノズルを受けるレセプタクルを備えてもよい。係合されたレセプタクルおよびノズルをシールするために、様々なシール装置、例えばOリング、ガスケット、および/または、フェイスシールが使用されてもよい。幾つかの実施形態において、マニホールド本体は、例えば、フィルタの通気取付具に結合可能な通気排出取付具、および/または、フィルタのリテンテート出口取付具に結合可能なリテンテート排出取付具を含む異なるおよび/または更なる取付具を含んでもよい。また、マニホールド取付具を通じた流体の流れを制御するためにバルブがマニホールド取付具の一部または全部と関連付けられてもよい。バルブは、マニホールドアセンブリに対して、例えばマニホールド本体に対して装着されてもよく、あるいは、マニホールドアセンブリの外部にあってもよく、例えば大型システムの一部であってもよい。
【0015】
[0028]マニホールドアセンブリが可動シャトルアセンブリを含んでもよく、また、シャトルアセンブリが任意の数の異なる形態を有してもよい。
図1および
図6−
図8に示される実施形態を含む幾つかの実施形態において、シャトルアセンブリ14は、キャリッジアセンブリ42と、キャリッジアセンブリ42に結合されるアクチュエータ機構43とを含んでもよい。キャリッジアセンブリ42およびアクチュエータ機構43のいずれか一方または両方がマニホールド本体13に結合されてもよい。フィルタ11を受けるキャリッジアセンブリ42は、アクチュエータ機構43の動作に応じてフィルタ取付具15,16を移動させてマニホールド取付具40,41と係合させおよび/またはマニホールド取付具40,41から離脱させてもよい。他の実施形態において、可動シャトルアセンブリは、アクチュエータ機構を伴うことなくマニホールド本体に結合されるキャリッジアセンブリを備えてもよい。例えば、キャリッジアセンブリがマニホールド本体にヒンジ結合されてもよい。このとき、キャリッジアセンブリは、キャリッジアセンブリを直接に回動させることにより、フィルタ取付具を移動させてマニホールド取付具と係合させおよび/またはマニホールド取付具から離脱させてもよい。
【0016】
[0029]キャリッジアセンブリは様々に構成されてもよい。多くの例のうちの1つとして、キャリッジアセンブリ42は、例えば
図6−9および
図13に示されるように、キャリッジ44と、キャリッジ44に取り付けられるとともにキャリッジ44を越えて延びる、例えばキャリッジ44から上方へ延びる1つ以上の、例えば2つのリフト45とを含んでもよい。各リフト45は、マニホールド本体13の内側シェル36の内側に沿って長手方向に延びるトラック内に装着されてもよく、トラックは、リフト45の動きをトラックに沿う長手方向の動き、例えば上下に制限する。キャリッジおよびフィルタは、キャリッジが移動のためにフィルタを受けて支持できるようにするべく任意の多くの方法で構成されてもよい。多くの例のうちの1つとして、図示のキャリッジ44は、フィルタ11を受ける開放端46と、フィルタ11を支持するためにキャリッジ44の内部の両側にある棚50とを有してもよい。フィルタは、キャリッジの棚に沿ってスライドして棚上に載置される張出部をハウジング上に含んでもよい。例えば、
図2および
図3に示されるように、フィルタハウジング20の上側領域、例えばフィルタ本体23の上端に位置させられるフランジ52の下面に張出部51が設けられてもよい。フィルタは、可動シャトルアセンブリ上に様々な方法で配置されてもよい。例えば、フィルタ11は、フランジ52をキャリッジ44の開放端46内にスライドさせることによってキャリッジ44内に挿入されてもよく、フランジ52の張出部51は棚50に沿ってスライドして棚50によって支持される。フィルタ11のハウジング20は、キャリッジ44内へのフィルタ11の挿入およびキャリッジ44からのフィルタ11の引き抜きを容易にするためのフィンガホールド47を含んでもよい。フランジ52の上端がキャリッジ44の上端の近傍に配置されてもよい。シャトルアセンブリ14がフィルタ取付具15,16を移動させてマニホールド取付具40,41と係合させるあるいはマニホールド取付具40,41から離脱させるときに、キャリッジ44の棚50は、取付具15,16,40,41を係合させるためにフィルタ11の張出部51に対して上向きの力を及ぼしてもよく、また、キャリッジ44の上端は、取付具15,16,40,41を離脱させるためにフランジ52の上端に対して下向きの力を及ぼしてもよい。
【0017】
[0030]フィルタがキャリッジアセンブリ上に配置された時点で、アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリ上でフィルタを移動させてフィルタ取付具とマニホールド取付具とを係合させあるいは離脱させるべく作動されてもよい。例えば、アクチュエータ機構が第1の位置から第2の位置に移動されてもよい。この動作に応じて、キャリッジアセンブリおよびキャリッジアセンブリ上の任意のフィルタは、フィルタ取付具がマニホールド取付具から離間されて離脱される第1の位置から、フィルタ取付具がマニホールド取付具とシール状態で係合する第2の位置に移動されてもよい。フィルタ取付具をマニホールド取付具から離脱させるために、アクチュエータ機構が第2の位置から第1の位置に移動され、それにより、キャリッジアセンブリおよびフィルタを、フィルタ取付具がマニホールド取付具とシール状態で係合する第2の位置から、フィルタ取付具がマニホールド取付具から離間されて離脱される第1の位置に移動させてもよい。図示の実施形態を含む幾つかの実施形態において、キャリッジアセンブリおよびアクチュエータ機構は、取付具がキャリッジアセンブリの第1の位置と第2の位置との間で移動する距離全体にわたってフィルタ取付具をマニホールド取付具に対して直線的に同軸に移動させるようになっていてもよい。他の実施形態において、フィルタ取付具およびマニホールド取付具は、異なる態様で、例えば弓形態様で、第1の位置と第2の位置との間で互いに対して移動してもよい。
【0018】
[0031]アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリを移動させるように様々に構成されてもよい。例えば、アクチュエータ機構は、アクチュエータ機構の動作に応じてキャリッジアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で移動させることができるねじ付き構成またはカム付き構成を備えてもよい。幾つかの実施形態において、アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で移動させるために第1の位置と第2の位置との間で回動され得る回動可能なレバー装置を備えてもよい。
【0019】
[0032]回動可能なレバー装置は多くの方法で構成されてもよい。例えば、アクチュエータ機構43は回動可能なレバー装置53を備えてもよく、レバー装置53は、
図6−
図8に示されるように、例えばマニホールド本体13に装着される回動可能レバー54と、回動可能レバー54をキャリッジアセンブリ42に連結するリンク55とを含んでもよい。回動可能レバーおよびリンクはいずれも様々な方法で構成されてもよい。図示の実施形態において、回動可能レバー54は、ハンドル、例えばU形状ハンドルを備えてもよい。U形状ハンドル54の各端部は、マニホールド本体13に対して、例えば内側シェル36に対して回動可能に装着されてもよく、また、ハンドル54は、第1の位置、例えば
図6に示される10:30位置と、第2の位置、例えば
図8に示される7:30位置との間で回動軸線Pを中心に回動されてもよい。リンク55は、例えば、マニホールド13の両側で、例えば内側シェル36の両側でハンドル54とキャリッジアセンブリ42との間に結合されるクランクアセンブリ56を備えてもよい。幾つかの実施形態において、各クランクアセンブリ56は、ハンドル54と共に回動するクランクリンク60を含んでもよい。例えば、クランクリンク60は、回動軸線Pでハンドル54の端部に装着固定されてもよく、クランクリンク60は、回動軸線Pを中心に第1の位置と第2の位置との間でハンドル54と共に回動する。ハンドル54は、アクチュエータ機構43の残りの部分と共に、例えば内側シェル36とクランクリンク60との間に装着される戻り止め57a,57bによって第1および第2の位置に保持されてもよい。各クランクアセンブリ56は、一端がリフト45上の所定位置に回転可能に装着されるスライダリンク61を更に含んでもよい。例えば、スライダリンク61の一端は、リフト45の上側領域の開口内に回転可能に装着されてもよい。スライダリンク61の他端は、回動軸線Pからオフセットされたあるいは離間されたクランクリンク60上の所定位置に回転可能に装着されてもよい。
図6−
図8に示されるように、ハンドル54が第1の位置と第2の位置との間で回動すると、内側シェル36の両側のクランクリンク60も第1の位置と第2の位置との間で回動する。クランクリンク60の第1の位置と第2の位置との間での回動はスライダリンク61を移動させ、それにより、スライダリンク61は、内側シェル36のトラックに沿ってリフト45を長手方向に、例えば上または下へ駆動させる。それにより、リフト45は、キャリッジ44およびキャリッジ44上の任意のフィルタ11を長手方向に、例えば上または下へ移動させ、これにより、フィルタ取付具15,16とマニホールド取付具40,41とを係合させあるいは離脱させる。このように、アクチュエータ機構43の第1の位置から第2の位置への移動、例えば、レバーまたはハンドル54の第1の位置から第2の位置への回動は、キャリッジアセンブリ42およびキャリッジアセンブリ42内の任意のフィルタ11を、キャリッジ44がマニホールド本体13から離間されてフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具40,41から離間される第1の位置から、キャリッジ44がマニホールド本体13に近接して寄り添ってフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具40,41とシール状態で係合する第2の位置に移動させる。同様に、アクチュエータ機構43の第2の位置から第1の位置への移動、例えば、レバーまたはハンドル54の第2の位置から第1の位置への回動は、キャリッジアセンブリ42およびキャリッジアセンブリ42上の任意のフィルタ11を、キャリッジ44がマニホールド本体13に近接して寄り添ってフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具40,41とシール状態で係合する第2の位置から、キャリッジ44がマニホールド本体13から離間されてフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具40,41から離間される第1の位置に移動させる。
【0020】
[0033]本発明を具現化するフィルタ装置は、フィルタ上のキー部分とシャトルアセンブリ上のキー部分とを含むキーイング機構を更に備えてもよい。フィルタ上のキー部分は、フィルタに関して既に説明された任意の濾過特性のうちの特定の1つに対応する形態、例えば、形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよい。特定の濾過特性、例えば0.5μmなどの特定の除去等級を有する全てのフィルタは、同じ形態を伴うキー部分を有してもよい。異なる濾過特性、例えば0.5μmとは異なる除去等級を有するフィルタは、それぞれが異なる濾過特性に対応する異なるキー部分形態を有してもよい。
【0021】
[0034]シャトルアセンブリ上のキー部分は、フィルタの特定の濾過特性に対応すると同時にフィルタのキー部分の形態とだけ嵌まり合うことができる形態、例えば、形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよい。特定のシステムのための要件は、特定の濾過特性を有するフィルタを決定付けてもよく、また、シャトルアセンブリは、その特定の濾過特性に対応する形態を伴うキー部分を有するようになっていてもよい。このときには、その特定の濾過特性を有するフィルタだけが、シャトルアセンブリ上に着座され、すなわち、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌まり合う状態でシャトルアセンブリ上に完全に位置決めされ得る。例えば、特定のシステムは、0.5μmの除去等級を有するフィルタを必要としてもよく、あるいは、ナイロンフィルタメディアを必要としてもよい。シャトルアセンブリは、0.5μm除去等級に対応するあるいはナイロンフィルタメディアに対応するキー部分形態を伴って設けられてもよい。このときには、0.5μmの除去等級と0.5μm除去等級に対応するキー部分形態とを有するフィルタのみ、あるいは、ナイロンフィルタメディアとナイロンフィルタメディアに対応するキー部分とを有するフィルタのみをシャトルアセンブリ上に着座させることができる。これは、0.5μm除去等級またはナイロンフィルタメディアに対応するキー部分形態を有するフィルタのみをシャトルアセンブリのキー部分形態に嵌め合わせることができるからである。異なる除去等級または異なる材料から形成されるフィルタメディアを有するフィルタは、異なる除去等級または異なるフィルタメディア材料に対応する異なる形態を伴うキー部分を有してもよい。これらのフィルタをシャトルアセンブリ上に着座させることはできない。これは、これらのフィルタの異なるキー部分形態をシャトルアセンブリのキー部分形態に嵌め合わせることができないからである。
【0022】
[0035]キー部分は無数の方法で構造化されてもよく、また、キー部分の形態は、任意の多くの形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよい。例えば、フィルタ上およびシャトルアセンブリ上の嵌まり合うキー部分は、1つ以上の突起および1つ以上の凹部を備えてもよく、また、それらの形態は、突起が凹部内に適合して嵌まり込むことができるようにする形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよい。他の例としては、嵌まり合うキー部分が互いに嵌合する突起を備えてもよく、それらの形態は、突起同士が適合して嵌まり合うことができるようにする形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよい。
【0023】
[0036]多くの異なる例のうちの1つとして、フィルタ11上およびシャトルアセンブリ14上のキーイング機構62は、
図3および
図10−
図12に示されるように、突起および突起を嵌合状態で受ける凹部として構造化されるキー部分63を備えてもよい。フィルタ11上のキー部分63が例えば凹部を備えてもよく、一方、シャトルアセンブリ14上のキー部分63が突起を備えてもよく、あるいは、逆もまた同様である。キー部分は、一端に幅狭領域64を有するとともに他端に幅広領域65を有する例えば略涙滴形状を含む任意の様々な形状を伴う形態を有してもよい。
【0024】
[0037]フィルタ11上のキー部分63は、例えばフィルタハウジング20の上側領域を含めて、シャトルアセンブリ14と相互に作用するフィルタ11の領域に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、キー部分63は、ハウジング20のフランジ52に配置されてもよい。図示の実施形態では、キー部分63がフランジ52の外側に面する壁67の嵌め込み体66に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、フィルタ11上のキー部分63は、複数、例えば2つのキー要素63a,63bを含んでもよい。キー要素63a,63bはそれぞれ凹部を備えてもよい。キー要素63a,63bはそれぞれ、フランジ52の外側に面する壁67の両側の例えば嵌め込み体66a,66bに配置されてもよい。キー要素63a,63bの形態は、同じ形状、サイズ、および/または、方向を有してもよくあるいは有さなくてもよい。図示の実施形態において、両方のキー要素63a,63bは、同じ涙滴形状およびサイズを有するが、異なる方向を有する。例えば、一方のキー要素63aに関しては、幅狭領域64が9:00位置にあってもよく、また、他方のキー要素63bに関しては、幅狭領域64が12:00位置にあってもよい。あるいは、両方のキー要素は、同じ方向を有してもよく、あるいは、異なる形状または異なるサイズを有してもよい。
【0025】
[0038]キー要素の形態の組み合わせがフィルタのキー部分の形態を規定してもよく、また、この形態は、フィルタの既に説明した任意の濾過特性のうちの特定の1つに対応してもよい。例えば、
図3に示されるフィルタ11は、例えば0.1μmの除去等級を有してもよい。
図3に示されるフィルタ11のキー要素63a,63bの形態の組み合わせは、フィルタ11のキー部分63の形態を規定してもよく、また、0.1μmの除去等級に対応してもよい。その特定の濾過特性、例えば0.1μmの除去等級を有するフィルタは、同じキー部分形態、例えば、
図3に示されるフィルタ11のように、形状、サイズ、方向、および/または、位置を含むキー要素形態の同じ組み合わせを伴う、キー部分、例えばキー要素を有してもよい。異なる濾過特性、例えば異なる除去等級を有するフィルタは、異なるキー部分形態、例えばキー要素形態の異なる組み合わせを伴う、キー部分、例えばキー要素を有してもよい。例えば、
図11に示されるフィルタ11は、異なる濾過特性、例えば0.3μmの除去等級を有してもよい。
図11に示されるフィルタ11のキー部分63、例えばキー要素63a,63bは、異なるキー部分形態、例えば、キー要素形態の異なる組み合わせを有してもよい。例えば、
図11に示されるフィルタ11のキー要素63a,63bは、
図3のフィルタ11と同じ形状、サイズ、および、位置であるが異なる向きを有する形態を伴う凹部を備えてもよい。図示の実施形態では、
図11に示されるフィルタ11の両方のキー要素63a,63bの幅狭領域64が12:00位置に向けられてもよい。このキー部分形態が0.3μmの除去等級に対応してもよく、一方、
図3に示されるフィルタ11のキー部分形態が0.1μmの除去等級に対応してもよい。このように、フィルタのキー部分の形態、例えばフィルタのキー要素の形態の組み合わせは、フィルタの任意の特定の濾過特性に一意的に対応してもよい。
【0026】
[0039]シャトルアセンブリ上のキー部分は、既に説明した任意の濾過特性のうちの特定の1つに対応する形態、例えば、形状、サイズ、方向、および/または、位置を有してもよく、この場合、特定の濾過特性は、特定のシステムの要件によって決定付けられてもよい。また、シャトルアセンブリ上のキー部分は、フィルタがシャトルアセンブリ上に着座されるとき、すなわち、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分が互いに嵌まり合う状態でフィルタがシャトルアセンブリ上に完全に位置決めされるときに、システムにより決定付けられる特定の濾過特性を有するフィルタ11上のキー部分と嵌まり合うように構造化されてもよい。
【0027】
[0040]例えば、
図10に示されるシャトルアセンブリ14のキャリッジ44がキー部分70を伴って設けられてもよく、また、キー部分70が突起として形成されてもよい。キー部分70は、例えば0.1μmの除去等級に対応する形態を有してもよく、また、
図3に示されるフィルタ11のキー部分63などの除去等級0.1μmに同様に対応する形態を有する凹部として形成されるフィルタキー部分と嵌まり合う。この例において、
図10に示されるキャリッジ44のキー部分70は、フィルタ11がキャリッジ44内に着座されるときに
図3に示されるフィルタ11のキー要素凹部63a,63bと嵌まり合うように位置させられる2つのキー要素突起70a,70bをキャリッジ44の内部に、例えばキャリッジ44の後部内に備えてもよい。したがって、キャリッジ44上のキー要素70a,70bの形態は、フィルタ上のキー要素63a,63bに対応する位置、対応する涙滴形状、および、同様のサイズを含んでもよい。また、キャリッジ44上のキー要素70a,70bの形態は、一方のキー要素70aの幅狭領域64が3:00に配置されるとともに他方のキー要素70bの幅狭領域64が12:00に配置される方向を含んでもよい。このときには、
図3に示されるフィルタ11のキー部分63、例えばキー要素63a,63bなど、所望の濾過特性、例えば0.1μmの除去等級に対応するキー部分形態を有するフィルタのみをシャトルアセンブリ14内、例えば
図10のキャリッジ44内に着座させることができる。
図11に示されるフィルタ11など、異なる濾過特性、したがって異なるキー部分形態を有する他のフィルタを
図10のシャトルアセンブリ14上、例えばキャリッジ44上に着座させることができない。これは、それらのフィルタのキー部分が、
図10のシャトルアセンブリ14、例えばキャリッジ44のキー部分70、例えばキー要素70a,70bと嵌まり合わないからである。
【0028】
[0041]したがって、マニホールドアセンブリに沿ってフィルタを移動させることは、異なる濾過特性と異なるキー部分形態とを有する複数のフィルタの中から、特定の濾過特性とその特定の濾過特性に対応する形態を有するキー部分とを有するフィルタを選択することを含んでもよい。この場合、選択されたフィルタは、特定の濾過特性に対応するとともにフィルタのキー部分形態と嵌まり合うことができる形態を伴うキー部分を有するシャトルアセンブリ上に着座され得る。
【0029】
[0042]シャトルアセンブリ上にフィルタを着座させることは、シャトルアセンブリ上にフィルタを完全に位置決めして、フィルタおよびシャトルアセンブリのキー部分を嵌め合わせることを含む。全てではなく多くの場合において、シャトルアセンブリ上にフィルタを着座させる実施形態は、キャリッジアセンブリ上、例えばキャリッジ上にフィルタを位置決めして、フィルタおよびキャリッジのキー部分を嵌め合わせることを含んでもよい。例えば、図示の実施形態において、キャリッジ44上にフィルタ11を着座させることは、フィルタ11のキー部分63、例えばキー要素63a,63bをキャリッジ44のキー部分70、例えばキー要素70a,70bと対向させた状態でキャリッジ44の開放端46内へフィルタ11のフランジ52をスライドさせることを含んでもよい。フィルタフランジ52の張出部51は、フィルタ11がキャリッジ44に沿って背面にスライドされるにつれてキャリッジ棚50に沿って乗ることができる。キャリッジ44の背面へ向けて、フィルタ11のキー部分63、例えばキー要素63a,63bは、キャリッジ44のキー部分70、例えばキー要素70a,70bと出会う。フィルタ11およびキャリッジ44のキー部分63,70、例えばキー要素63a,63b,70a,70bの形態がいずれも特定の濾過特性に対応するときには、キー部分63,70、例えばキー要素63a,63b,70a,70bは、
図12に示されるように、フィルタ11が完全に位置決めされる際、例えばフィルタ11がキャリッジ44内へ完全にスライドされる際に、互いに嵌まり合う。例えば、キャリッジ44のキー要素突起70a,70bがフィルタ11のキー要素凹部63a,63bに入ってもよい。キー部分63,70が互いに嵌め合わされた状態でフィルタ11がキャリッジ44上に完全に位置決めされると、フィルタ11、例えばフランジ52は、キャリッジ44内でのフィルタ11の更なる後方移動を制限するストッパとして機能するキャリッジ44の後部、例えばキャリッジ44の後壁と接触してもよい。このとき、フィルタ11は、可動シャトルアセンブリ14上、例えばキャリッジ44上に着座される。多くの実施形態において、フィルタ11がシャトルアセンブリ14上に着座されると、フィルタ取付具15,16は、それぞれのマニホールド取付具40,41と軸方向で位置合わせされてもよい。
【0030】
[0043]特定の濾過特性を有さないフィルタをシャトルアセンブリ上、例えばキャリッジ上に着座させようとするいかなる試みも無効である。異なる濾過特性を有する任意のフィルタは、異なるキー部分形態、例えば異なるキー要素形態を有し、そのようなフィルタは、シャトルアセンブリ上のキー部分、例えばキー要素の形態と嵌まり合わない。その結果、異なる濾過特性を有するフィルタは可動シャトルアセンブリ上に適切に着座せず、それにより、フィルタ取付具とマニホールド取付具とが移動してシール係合することが防止される。図示の実施形態を含む幾つかの実施形態において、キー部分が互いに嵌まり合う状態でシャトルアセンブリ上にフィルタが着座されなければ、例えば完全に位置決めされなければ、フィルタがキャリッジの開放端からはみ出てもよくおよび/またはフィルタおよびマニホールドアセンブリの取付具が位置ずれされてもよい。その結果、可動キャリッジアセンブリは、例えば第2の位置へ移動することが防止され得る。これは、キャリッジが第2の位置に達する前に、突き出したフィルタがマニホールド本体の前縁の底部と接触し得るからであり、および/または、位置ずれしたフィルタおよびマニホールドの取付具が互いに適切に係合し得ないからである。
【0031】
[0044]適切な濾過特性を有するフィルタがシャトルアセンブリ上に着座された状態で、マニホールドアセンブリ取付具およびフィルタ取付具は、前述したようにシャトルアセンブリを第1の位置から第2の位置へ移動させることによってシール係合され得る。幾つかの実施形態においては、フィルタがシャトルアセンブリ上に着座されると、フィルタ取付具をマニホールドアセンブリの取付具と位置合わせすることができる。このとき、シャトルアセンブリを第1の位置から第2の位置に移動させることは、フィルタ取付具を直線的に同軸に移動させてマニホールドアセンブリ取付具とシール係合させることを含んでもよい。
【0032】
[0045]フィルタおよびマニホールドアセンブリの取付具を離脱させることは、前述したように、シャトルアセンブリを第2の位置から第1の位置へ移動させることを含んでもよい。このとき、フィルタおよびシャトルアセンブリの嵌め合うキー部分、例えばキー要素を切り離すことによって、フィルタをシャトルアセンブリから着座されないことがある。例えば、フィルタ11がキャリッジ44の開放端46を通じて引き戻されてもよく、それにより、キャリッジ44のキー要素突起70a,70bがフィルタ11のキー要素凹部63a,63bから取り外される。フィルタ11の張出部51は、フィルタ11がキャリッジ44の開放端46から抜け出るまで、キャリッジ44の棚50に沿ってスライドしてもよい。その後、新たなあるいは洗浄されたフィルタがシャトルアセンブリ上に着座されてもよく、また、新たなあるいは洗浄されたフィルタの取付具とマニホールドアセンブリ取付具とをシール係合させるためにシャトルアセンブリが第1の位置から第2の位置へ移動されてもよい。
【0033】
[0046]フィルタの濾過特性のための異なる要件を有するシャトルと共にマニホールドアセンブリを使用できるようにするため、シャトルアセンブリは、異なる濾過特性のためのキー部分を伴って設けられてもよい。例えば、
図13に示されるように、シャトルアセンブリ14のキャリッジ44は、
図10に示されるキャリッジ44のキー部分70の形態とは異なる形態を有するキー部分70を含んでもよい。図示の実施形態において、
図13のキャリッジ44のキー部分70は、
図10に示されるキャリッジ44のキー部分70、例えばキー要素70a,70bの形態とは異なる形態を有する2つのキー要素70a,70bを含んでもよい。
図13に示されるキー要素70a,70bは方向が異なってもよい。例えば、両方のキー要素70a,70bの幅狭領域64が12:00位置にある。これに代えてあるいは加えて、キー要素は、位置、形状、および/または、サイズが異なってもよい。キー部分70の異なる形態は、フィルタのための異なる濾過特性、例えば0.3μmの除去等級に対応してもよい。このときには、
図11に示されるフィルタ11のキー部分63、例えばキー要素63a,63bなどの、所望の濾過特性、例えば0.3μmの除去等級に対応する形態を伴うキー部分を有するフィルタのみを、
図13のシャトルアセンブリ14、例えばキャリッジ44内に着座させることができる。この場合も先と同様に、
図3に示されるフィルタ11などの、異なる濾過特性、したがって、異なる形態を伴うキー部分を有する他のフィルタは、
図13のシャトルアセンブリ14上、例えばキャリッジ44上に着座され得ない。これは、それらのフィルタのキー部分、例えばキー要素が、
図13のシャトルアセンブリ14またはキャリッジ44のキー部分70、例えばキー要素70a,70bと嵌まり合わないからである。
【0034】
[0047]異なるキー部分を有するシャトルアセンブリは様々に構造化されてもよい。幾つかの実施形態において、シャトルアセンブリは、シャトルアセンブリのキー部分を含む取り外し可能なトレイを含んでもよい。例えば、キャリッジは、
図14に示されるように、キャリッジ44の開放端46内外へスライドし得るトレイ71を含んでもよく、また、各トレイ71がキャリッジ44のキー部分を含んでもよい。図示の実施形態において、トレイ71は、例えばトレイ71の後部に沿って配置される2つのキー要素を含んでもよい。トレイは、任意の幾つかの方法でシャトルアセンブリに装着されてもよい。例えば、トレイ71は、キャリッジ44内外へスライドしてもよく、また、スナップ嵌合配置によってキャリッジ44に取り外し可能に嵌合されてもよい。異なるトレイは、異なる濾過特性に対応する異なる形態を有するキー部分を含んでもよい。このとき、特定の濾過特性に対応する形態を有するキー部分をシャトルアセンブリに設けることは、単に、所望の濾過特性に対応する形態を有するキー部分を伴うトレイを選択して、そのトレイを、異なるキー部分形態を有する任意のトレイを取り外した後にキャリッジに装着することを伴ってもよい。これに代えてあるいは加えて、キー部分自体、例えばキー要素は、シャトルアセンブリ、例えばキャリッジまたはトレイに対して取り外し可能におよび/または回転可能に装着されてもよく、それにより、単に、キー部分、例えばキー要素を交換するあるいは再配向することによって、異なる濾過特性に対応するようにキー部分の形態を変えることができる。更なる他の実施形態では、異なる濾過特性に対応する異なる形態を伴うキー部分を有する異なるキャリッジまたは異なるキャリッジアセンブリが設けられてもよい。
【0035】
[0048]本発明は、数えきれない実施形態を包含しており、本明細中に記載され、例示され、および/または、示唆されてきた特定の実施形態に限定されない。むしろ、本発明は、特許請求の範囲内に入り得る全ての実施形態および改変を含む。
【0036】
[0049]本発明を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)用語“1つの(a)”、“1つの(an)”、“その”、“少なくとも1つの”、および、同様の指示対象の使用は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるべきである。1つ以上の項目のリストが後に続く用語“少なくとも1つの” (例えば、“AおよびBのうちの少なくとも1つの”)の使用は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、リストに記載された項目(AまたはB)あるいはリストに記載された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせ(AおよびB)から選択される1つの項目を意味するように解釈されるべきである。用語“備える”、“有する”、“含む”、および、“包含する”は、別段に言及されなければ、非制限的用語(すなわち、“含むがこれらに限定されない”を意味する)として解釈されるべきである。本明細書中の値の範囲の列挙は、本明細書中で別段に示唆されなければ、その範囲内に入るそれぞれの別個の値を個別に参照する省略方法としての役目を果たすように意図されているにすぎず、それぞれの別個の値は、あたかもそれが本明細書中に個別に列挙されたかのように明細書中に組み入れられる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、任意の適した順序で行なうことができる。本明細書中で与えられる任意の全ての例または典型的な言語(例を挙げると、“例えば”、“など”、および、“例として”)の使用は、単に本発明をより良く例示するように意図されているにすぎず、特許請求の範囲に別段に記載されなければ、本発明の範囲に限定をもたらさない。明細書中の言語は、特許請求の範囲に記載されない任意の要素を本発明の実施に不可欠であるとして示唆するように解釈されるべきでない。
【0037】
[0050]発明を実施するための発明者等に知られる最良の形態を含めてこの発明の好ましい実施形態が本明細書中に記載される。これらの好ましい実施形態の変形は、前述した説明を読むと当業者に明らかになり得る。発明者等は、当業者がそのような変形を必要に応じて使用することを予期し、また、発明者等は、本明細書中に具体的に記載される方法とは別の方法で本発明が実施されることを意図する。したがって、この発明は、本明細書に添付される特許請求の範囲に記載された主題の全ての改変および等価物を適用可能な法律により許容されるように含む。また、前述した要素のその全ての想定し得る変形での任意の組み合わせは、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、本発明によって包含される