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特開2015-96422逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-96422(P2015-96422A)
(43)【公開日】2015年5月21日
(54)【発明の名称】逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/00 20060101AFI20150424BHJP
【FI】
   B60R21/00 628D
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-24840(P2015-24840)
(22)【出願日】2015年2月11日
(62)【分割の表示】特願2012-186019(P2012-186019)の分割
【原出願日】2012年8月27日
(71)【出願人】
【識別番号】593061064
【氏名又は名称】怡利電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100141379
【弁理士】
【氏名又は名称】田所 淳
(72)【発明者】
【氏名】陳 錫勲
(57)【要約】
【課題】ユーザをガイドして車両を簡単で正確に駐車でき、ユーザの利用の意欲を増加できる逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法を提供する。
【解決手段】車両をガイドして逆転駐車作業を補助し、車両側面撮影ユニット30と、変位測定ユニット50と、表示ユニット40と、最適逆転経路計算ソフトウェア20がビルトインされたCPU10と、を含む逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法において、直接な測定又は見込みにより、車両と隣接車両との距離を得て、車両の仕様と駐車スペースの幅とに合せて、最適な逆転駐車経路を算出して、ユーザをガイドして車両を正確な起点に移動して、車両を転向して屈折点に逆転し、最後にハンドルを逆転して車両を逆転する。車両を転向する操作は、ハンドルを限界まで回転するだけであるため、極めて簡単である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両をガイドして逆転駐車作業を補助し、車両側面撮影ユニットと、変位測定ユニットと、表示ユニットと、距離測定ユニットと、最適逆転経路計算ソフトウェアがビルトインされたCPUと、を含む逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法において、
前記逆転駐車ガイド方法は、
前記逆転駐車指揮システムを起動するステップ1と、
前記表示ユニットにより前記車両側面撮影ユニットによって撮影した映像を表示し、前記距離測定ユニットにより、前記車両と隣接車両との間の距離を算出するステップ2と、
前記CPUは、前記距離測定ユニットによって算出する前記車両と隣接車両との間の距離と、前記車両の仕様とによって、最適逆転駐車経路を算出し、前記最適逆転駐車経路は、障害境界ラインと、屈折点と、終了点と、を有し、前記表示ユニットに前記障害境界ラインを表示するステップ3と、
前記車両が前記障害境界ラインに到着して隣接車両の尾部と重ねた後、ユーザが開始ボタンを押圧して、前記表示ユニットにより、ユーザは、ガイドされて前記ハンドルを限界まで回転して、前記車両を逆転するステップ4と、
前記車両が移動しているときには、前記変位測定ユニットにより、前記車両の実際の逆転行進経路を見込めて、実際の逆転行進経路と前記逆転駐車経路を対比して、前記車両が前記屈折点に到着したときに、前記表示ユニットにより、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで逆転して、前記車両を持続に逆転するステップ5と、
前記車両が移動しているときには、前記変位測定ユニットにより、前記車両の実際の逆転行進経路を持続に見込めて、実際の逆転行進経路と前記逆転駐車経路を持続に対比して、前記車両が前記終了点に到着したときに、前記逆転駐車指揮システムをオフするステップ6と、を含み、
ステップ3において、前記表示ユニットには、更に、移動できる予定駐車位置が表示され、ユーザは最適な予定駐車位置を選択して移動でき、前記CPUは、前記予定駐車位置と前記車両の仕様とによって、最適逆転駐車経路を算出し、前記最適逆転駐車経路は、屈折点と、終了点と、障害境界ラインと、を有し、前記表示ユニットに前記障害境界ラインが表示され、
ユーザが最適な予定駐車位置を移動して選択するときには、前記障害境界ラインにより、前記障害境界ラインが隣接車両の後車輪と重ねることはいけないということをユーザに気付かせることを特徴とする逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項2】
前記表示ユニットに表示される前記予定駐車位置は、前記表示ユニットにおいて、移動できることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項3】
前記表示ユニットには、予定駐車位置が複数に表示され、ユーザはこれらの前記予定駐車位置のうちの一つを選択できることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項4】
前記変位測定ユニットは、ユーザがガイドに従って前記車両を移動しているかを検知して、ユーザがガイドに従って前記車両を移動していない場合には、前記駐車指揮システムをオフすることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項5】
前記逆転駐車指揮システムは、更に、発声ユニットを含み、前記変位測定ユニットにより、前記車両が前記屈折点に到着したと検知する時点で、前記発声ユニットにより音声が発生してユーザを警告することを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項6】
前記表示ユニットによるガイドは予告提示であり、前記予告提示は、数字をカウントダウンし、又はバーを減少することにより、ユーザに知らせることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項7】
前記変位測定ユニットは、車両速度測定装置、又はジャイロスコープであることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【請求項8】
前記逆転駐車指揮システムは、更に、ハンドル角度測定ユニットを含み、前記ハンドル角度測定ユニットは、ユーザがガイドに従ってハンドルを回転しない場合に、設定値を超えると前記逆転駐車指揮システムをオフすることを特徴とする、請求項1に記載の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車ガイド方法に関し、特にユーザをガイドして車両を簡単で正確に駐車でき、ユーザの利用の意欲を増加できる逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の運転において、車両を逆転しながら駐車することは困難であるため、多くの車両逆転駐車用補助案内装置が開発されて市販している。従来の車両逆転駐車用補助案内装置は、車両の後方にレーダー探知機を取り付けて、車両の後方にある障害物を探知でき、或いは車両の後方にカメラを取り付けて、車両の後方の映像を撮影して、車両の後方の情報を車内のユーザに知らせる。カメラによって映像を撮影できる装置は、スクリーンに表示されるラインに合せることにより、駐車スペースに精確に駐車できる。しかし、従来の車両逆転駐車用補助案内装置は、ユーザに参考できる情報を提供するだけであり、ユーザの駐車に実際な助けを与えることができない。
【0003】
このため、少数の高級車は自動駐車システムを搭載し、超音波により駐車スペースを測定して、駐車作業が車両に任せて、ユーザは、ブレーキを踏み込むだけで、駐車作業を完成できる。すなわち、このような自動駐車システムを利用すると、ユーザは実際の運転状況を無視しやすく、ひいては交通事故の発生の確率が増加する。そしてこのような自動駐車システムは、構成が極めて複雑であり、生産コストが高いため、このような自動駐車システムを利用するユーザが少ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、ユーザをガイドして車両を簡単で正確に駐車でき、ユーザの利用の意欲を増加できる逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、車両をガイドして逆転駐車作業を補助し、車両側面撮影ユニットと、変位測定ユニットと、表示ユニットと、距離測定ユニットと、最適逆転経路計算ソフトウェアがビルトインされたCPUと、を含む逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法において、前記逆転駐車ガイド方法は、前記逆転駐車指揮システムを起動するステップ1と、前記表示ユニットにより前記車両側面撮影ユニットによって撮影した映像を表示し、前記距離測定ユニットにより、前記車両と隣接車両との間の距離を算出するステップ2と、 前記CPUは、前記距離測定ユニットによって算出する前記車両と隣接車両との間の距離と、前記車両の仕様とによって、最適逆転駐車経路を算出し、前記最適逆転駐車経路は、障害境界ラインと、屈折点と、終了点と、を有し、前記表示ユニットに前記障害境界ラインを表示するステップ3と、前記車両が前記障害境界ラインに到着して隣接車両の尾部と重ねた後、ユーザが開始ボタンを押圧して、前記表示ユニットにより、ユーザは、ガイドされて前記ハンドルを限界まで回転して、前記車両を逆転するステップ4と、前記車両が移動しているときには、前記変位測定ユニットにより、前記車両の実際の逆転行進経路を見込めて、実際の逆転行進経路と前記逆転駐車経路を対比して、前記車両が前記屈折点に到着したときに、前記表示ユニットにより、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで逆転して、前記車両を持続に逆転するステップ5と、前記車両が移動しているときには、前記変位測定ユニットにより、前記車両の実際の逆転行進経路を持続に見込めて、実際の逆転行進経路と前記逆転駐車経路を持続に対比して、前記車両が前記終了点に到着したときに、前記逆転駐車指揮システムをオフするステップ6と、を含み、ステップ3において、前記表示ユニットには、更に、移動できる予定駐車位置が表示され、ユーザは最適な予定駐車位置を選択して移動でき、前記CPUは、前記予定駐車位置と前記車両の仕様とによって、最適逆転駐車経路を算出し、前記最適逆転駐車経路は、屈折点と、終了点と、障害境界ラインと、を有し、前記表示ユニットに前記障害境界ラインが表示され、ユーザが最適な予定駐車位置を移動して選択するときには、前記障害境界ラインにより、前記障害境界ラインが隣接車両の後車輪と重ねることはいけないということをユーザに気付かせることを特徴とする。
【0007】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、表示ユニットに表示される予定駐車位置は、表示ユニットにおいて、移動できることを特徴とする。
【0008】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、表示ユニットには、予定駐車位置が複数に表示され、ユーザはこれらの予定駐車位置のうちの一つを選択できることを特徴とする。
【0009】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、変位測定ユニットは、ユーザがガイドに従って車両を移動しているかを検知して、ユーザがガイドに従って車両を移動していない場合には、駐車指揮システムをオフすることを特徴とする。
【0010】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、逆転駐車指揮システムは、更に、発声ユニットを含み、変位測定ユニットにより、車両が屈折点に到着したと検知する時点で、発声ユニットにより音声が発生してユーザを警告することを特徴とする。
【0011】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、表示ユニットによるガイドは予告提示であり、予告提示は、数字をカウントダウンし、又はバーを減少することにより、ユーザに知らせることを特徴とする。
【0012】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、変位測定ユニットは、車両速度測定装置、又はジャイロスコープであることを特徴とする。
【0013】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によると、逆転駐車指揮システムは、更に、ハンドル角度測定ユニットを含み、ハンドル角度測定ユニットは、ユーザがガイドに従ってハンドルを回転しない場合に、設定値を超えると逆転駐車指揮システムをオフすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によれば、ユーザをガイドして車両を簡単で正確に駐車でき、ユーザの利用の意欲を増加できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のシステムを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面である。
図3】本発明の一実施例によって計画した最適な逆転駐車経路を示す模式図である。
図4】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面の別の実施例の模式図である。
図5A】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面であって、予定駐車位置Pが調整されていない模式図である。
図5B】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面であって、予定駐車位置Pが予定状態に調整された模式図である。
図6】本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図1である。
図7】本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図2である。
図8】本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図3である。
図9A】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面の別の実施例であって、予定駐車位置Pが調整されていない模式図である。
図9B】本発明の一実施例が停車状況を定義しているときに、表示ユニットに表示される画面の別の実施例であって、予定駐車位置Pが予定状態に調整された模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例1の逆転駐車指揮システム用逆転駐車ガイド方法は、図1図2図3及び図9A図9Bに示すように、車両aをガイドして逆転駐車作業を補助する。逆転駐車指揮システムは、車両側面撮影ユニット30と、変位測定ユニット50と、表示ユニット40と、最適逆転経路計算ソフトウェア20がビルトインされたCPU10と、を含む。逆転駐車ガイド方法は下記のステップを含む。
【0018】
(1)逆転駐車指揮システムを起動する。
【0019】
(2)表示ユニット40により車両側面撮影ユニット30によって撮影した映像を表示する。表示ユニット40は、更に、移動できる予定駐車位置Pを表示でき、ユーザは最適な予定駐車位置Pを移動して選択できる。表示ユニット40には、予定駐車位置Pが複数に表示され、ユーザはこれらの予定駐車位置Pのうちの一つを選択できる。図9に示すように、表示ユニット40に表示される予定駐車位置Pは、表示ユニット40において、移動できる。表示ユニット40には、上方移動ボタン41と、下方移動ボタン42と、が表示される。上方移動ボタン41と下方移動ボタン42とにより、予定駐車位置Pの位置を調整できる。
【0020】
(3)CPU10は、予定駐車位置Pと車両aの仕様とによって、最適逆転駐車経路δを算出する。最適逆転駐車経路δは屈折点Z1と終了点Z2とを有する。表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで回転して、車両aを逆転する。
【0021】
(4)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を見込めて、実際の逆転行進経路と最適逆転駐車経路δを対比して、車両aが屈折点Z1に到着したときに、表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで逆転して、車両を逆転する。変位測定ユニット50は、ユーザがガイドに従って車両aを移動しているかを検知して、ユーザがガイドに従って車両aを移動していない場合には、駐車指揮システムをオフする。
【0022】
(5)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を持続に見込めて、実際の逆転行進経路と逆転駐車経路を持続に対比して、車両aが終了点Z2に到着したときに、逆転駐車指揮システムをオフする。
【実施例2】
【0023】
本発明の実施例2の逆転駐車指揮システム用逆転駐車ガイド方法は、図1図2図4及び図5A図5Bに示すように、車両aをガイドして逆転駐車作業を補助する。逆転駐車指揮システムは、車両側面撮影ユニット30と、変位測定ユニット50と、表示ユニット40と、最適逆転経路計算ソフトウェア20がビルトインされたCPU10と、を含む。逆転駐車ガイド方法は下記のステップを含む。
【0024】
(1)逆転駐車指揮システムを起動する。
【0025】
(2)表示ユニット40により車両側面撮影ユニット30によって撮影した映像を表示する。表示ユニット40は、更に、移動できる予定駐車位置Pと、障害境界ラインMと、を表示できる。ユーザは最適な予定駐車位置Pを移動して選択できる。CPU10は、選択された予定駐車位置Pの位置を記録する。表示ユニット40には、予定駐車位置Pが複数に表示され、ユーザはこれらの予定駐車位置Pのうちの一つを選択できる。表示ユニット40には、図5に示すように、上方移動ボタン41と、下方移動ボタン42と、開始ボタン43と、が表示される。上方移動ボタン41と下方移動ボタン42とにより、予定駐車位置Pの位置を調整できる。開始ボタン43を押圧することにより、逆転駐車のガイドを開始できる。表示ユニット40に障害境界ラインMが表示される。ユーザが最適な予定駐車位置Pを移動して選択するときには、障害境界ラインMにより、障害境界ラインMが隣接車両の後車輪と重ねることはいけないということをユーザに気付かせる。
【0026】
(3)CPU10は、予定駐車位置Pと車両aの仕様とによって、最適逆転駐車経路δを算出する。最適逆転駐車経路δは屈折点Z1と終了点Z2とを有する。表示ユニット40に障害境界ラインMを表示する。
【0027】
(4)車両aが障害境界ラインMに到着して隣接車両の尾部と重ねた後、ユーザが開始ボタン43を押圧して、表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで回転して、車両を逆転する。
【0028】
(5)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を見込めて、実際の逆転行進経路と最適逆転駐車経路δを対比して、車両aが屈折点Z1に到着したときに、表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで逆転して、車両を持続に逆転する。
【0029】
(6)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を持続に見込めて、実際の逆転行進経路と最適逆転駐車経路δを持続に対比して、車両aが終了点Z2に到着したときに、逆転駐車指揮システムをオフする。
【実施例3】
【0030】
本発明の実施例3の逆転駐車指揮システム用逆転駐車ガイド方法は、図1図2図4及び図5A図5Bに示すように、車両aをガイドして逆転駐車作業を補助する。逆転駐車指揮システムは、車両側面撮影ユニット30と、変位測定ユニット50と、表示ユニット40と、距離測定ユニット70と、最適逆転経路計算ソフトウェア20がビルトインされたCPU10と、を含む。逆転駐車ガイド方法は下記のステップを含む。
【0031】
(1)逆転駐車指揮システムを起動する。。
【0032】
(2)表示ユニット40により車両側面撮影ユニット30によって撮影した映像を表示する。距離測定ユニット70により、車両aと隣接車両との間の距離を算出する。
【0033】
(3)CPUは、距離測定ユニット70によって算出する車両aと隣接車両との間の距離と、車両aの仕様と、駐車スペースの幅とによって、最適逆転駐車経路δを算出する。最適逆転駐車経路δは、障害境界ラインMと、屈折点Z1と、終了点Z2と、を有する。表示ユニット40に障害境界ラインMを表示する。表示ユニット40に開始ボタン43が表示される。開始ボタン43を押圧することにより、逆転駐車のガイドを開始できる。
【0034】
(4)車両aが障害境界ラインMに到着して隣接車両の尾部と重ねた後、ユーザが開始ボタン43を押圧して、表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで回転して、車両を逆転する。
【0035】
(5)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を見込めて、実際の逆転行進経路と最適逆転駐車経路δを対比して、車両aが屈折点Z1に到着したときに、表示ユニット40により、ユーザは、ガイドされてハンドルを限界まで逆転して、車両を持続に逆転する。
【0036】
(6)車両aが移動しているときには、変位測定ユニット50により、車両aの実際の逆転行進経路を持続に見込めて、実際の逆転行進経路と最適逆転駐車経路δを持続に対比して、車両aが終了点Z2に到着したときに、逆転駐車指揮システムをオフする。
【0037】
ステップ(3)において、図4に示すように、表示ユニット40には、更に、移動できる予定駐車位置Pが表示され、ユーザは最適な予定駐車位置Pを選択して移動できる。CPU10は、予定駐車位置Pと車両aの仕様とによって、最適逆転駐車経路δを算出する。最適逆転駐車経路δは、屈折点Z1と、終了点Z2と、障害境界ラインMと、を有する。表示ユニット40には、上方移動ボタン41と、下方移動ボタン42と、開始ボタン43と、が表示される。上方移動ボタン41と下方移動ボタン42とにより、予定駐車位置Pの位置を調整できる。開始ボタン43を押圧することにより、逆転駐車のガイドを開始できる。表示ユニット40に障害境界ラインMが表示される。ユーザが最適な予定駐車位置Pを移動して選択するときには、障害境界ラインMにより、障害境界ラインMが隣接車両の後車輪と重ねることはいけないということをユーザに気付かせる。
【0038】
上記の説明から明らかなように、本発明の逆転駐車指揮システム用逆転駐車ガイド方法によれば、ユーザをガイドして逆転駐車作業を補助できる。変位測定ユニット50により、ユーザがガイドに従って車両aを移動しているかを検知して、車両aの移動経路が計画された最適逆転駐車経路δからずれたときに、駐車指揮システムがオフされる。
【0039】
上記のガイドの提示方式は、表示ユニットにより画面を表示して、数字をカウントダウンし、又はバーを減少することにより、ユーザに知らせる。逆転駐車指揮システムには、更に、発声ユニット60を増設してもよい。変位測定ユニット50により、車両aが屈折点Z1に到着したと検知する時点で、発声ユニット60により音声が発生してユーザを警告する。表示ユニット40によるガイドは予告提示である。前記予告提示は、数字をカウントダウンし、又はバーを減少することにより、ユーザに知らせる。
【0040】
また、変位測定ユニット50は、ジャイロスコープ、又は車両aに取り付けられる車両速度測定装置である。
【0041】
変位測定ユニット50がジャイロスコープである場合には、CPU10がジャイロスコープによって回転角度を測定して変位量を算出する。CPU10がジャイロスコープによって車両aの変位量を計算する方式は、車両の回転角度に回転半径を掛けて、車両aの変位量を算出することにある。
【0042】
変位測定ユニット50が車両aに取り付けられる車両速度測定装置である場合に、CPU10は、車両速度測定装置によって測定された速度に時間を掛けて、車両の変位量を算出できる。
【0043】
本発明の逆転駐車指揮システム用逆転駐車ガイド方法は、更に、CPU10と電気的に接続するハンドル角度測定ユニットを含む。ハンドル角度測定ユニットは、ハンドルの回転角度による信号を接収し、或いはジャイロスコープによって測定された車両aの回転角度に車両速度を加えて、ハンドルの回転角度を求めることができる。車両aの速度がゼロである場合には、加速度センサーにジャイロスコープを合せてハンドルの回転角度を求めることができる。
【0044】
ハンドル角度測定ユニットは、ユーザがガイドに従ってハンドルを回転するかを検知して、ユーザがガイドに従って、ハンドルを回転せず、又は車両aを移動していない場合には、駐車指揮システムをオフする。
【0045】
図6を参照する。図6は本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図1である。ユーザは、ハンドルを限界まで左へ回転し、又はハンドルを限界まで右へ回転する場合には、行進の回転経路の半径が同じである。本発明は、この特性によって最適逆転駐車経路δを算出する。
【0046】
図7及び図8を参照する。図7は本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図2であり、図8は本発明の一実施例により、最適な逆転駐車経路を計算するときの定義図3である。車両aの仕様の定義は下記にある。
【0047】
Wは車両aの幅である。
Aは車両aの前輪の中心点と車両aのヘッド部との距離である。
Bは車両aの後輪の中心点と車両aの尾部との距離である。
Cはタイヤの幅に車両ボディーの突出長さを加えて得られる長さである。
Dは車両aの前輪軸と後輪軸との距離である。
Lは車両aの長さである。
Routは車両aの外側の前輪の回転半径である。
Rinは車両aの内側の前輪の回転半径である。
routは車両aの外側の後輪の回転半径である。
rinは車両aの内側の後輪の回転半径である。
Rcは車両aの外前コーナーの回転半径である。
【0048】
車両aの回転半径の計算方式は下記にある。
車両aの最小回転半径は外側の前輪の回転半径であり、Routは車両aの最小回転半径である。三角関数の計算により、
【0049】
【数1】
【0050】
図面によって計算すると、rin=rout−Wであるが、車輪が幅を有し、車輪のシャフトが内側へ縮め、車両ボディーが突出するため、修正が必要であり、修正値をCとすると、rin=rout−W+Cである。三角関数の計算により、
【0051】
【数2】
【0052】
図8を参照する。
Eは車両aと隣接車両との距離である。
Fは駐車スペースの幅である。
Xは車両aを駐車位置に移動する水平距離である。
Yは車両aを駐車位置に移動する垂直距離である。
θは車両aの回転角度である。
c1は第1の回転円心であり、右側の後輪の経路がδ1であり、回転半径が内側の後輪の半径rinである。
c2は第2の回転円心であり、右側の後輪の経路がδ2であり、回転半径が外側の後輪の半径routである。
【0053】
最適逆転駐車経路、屈折点及び終了点を計画する計算方法は下記にある。
図8から明らかなように、車両aを駐車位置に移動する水平距離X=E+F=X1+X2である。
X1=rin(1-cosθ)であり、
X2=rout(1-cosθ)であり、
X=X1+X2=rin(1-cosθ)+rout(1-cosθ)=(rin+rout)(1-cosθ)である。
【0054】
図7から明らかなように、車両aを駐車位置に移動する垂直距離をYとする。三角関数の計算により、Y=(rin+rout)sinθであり、
【0055】
【数3】
【0056】
θは、車両aを駐車位置に移動する水平距離に従って変化する。車両aを駐車位置に移動する水平距離を確定したときには、上記の公式によりθを算出でき、そして最適逆転駐車経路δ、屈折点Z1及び終了点Z2を確定できる。
【0057】
図6乃至図8を参照する。本発明により車両aを路肩に駐車する場合に、逆転駐車の行進経路を計画する障害境界ラインの計算方式は下記にある。
【0058】
Bは車両aの後輪の中心点と車両aの尾部との距離であり、Fは駐車スペースの幅であり、Rcは車両aの外前コーナーの回転半径であり、Sは回転半径Rcと駐車スペースとの交点と隣接車両の尾端との距離であり、routは車両aの外側の後輪の回転半径である。
【0059】
三角関数の計算により、
【0060】
【数4】
【0061】
Sは車両aを前方に移動する距離であり、この逆転駐車経路によって、車両aが隣接車両に衝突しない。求めたSに5〜10cmの修正値を加えると、更に、車両aが隣接車両の尾端に衝突することを回避できる。
【0062】
上記の説明から明らかなように、本発明の逆転駐車指揮システムの逆転駐車ガイド方法によれば、駐車の状況を見て、最適逆転駐車経路δを計画して、ユーザは、ガイドに従って、ハンドルを、一方向に限界まで回転して、他方向に限界まで逆転し、そして変位測定ユニット50により、行進距離が測定されて最適逆転駐車経路δと対比し、これにより、最適逆転駐車経路δに従うと、車両aを正確に逆転駐車でき、逆転駐車の操作が極めて簡単となる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、逆転駐車指揮システムに適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
10:CPU
20:最適逆転経路計算ソフトウェア
30:車両側面撮影ユニット
40:表示ユニット
50:変位測定ユニット
60:発声ユニット
70:距離測定ユニット
a:車両
b:隣接車両
M:障害境界ライン
P:予定駐車位置
Z1:屈折点
Z2:終了点
δ:最適逆転駐車経路
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B