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特開2015-97075手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-97075(P2015-97075A)
(43)【公開日】2015年5月21日
(54)【発明の名称】手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20150424BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20150424BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20150424BHJP
   A61B 5/117 20060101ALI20150424BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20150424BHJP
   E05B 49/00 20060101ALN20150424BHJP
【FI】
   G06F21/20 131A
   G06F21/24 165C
   G06F21/20 131E
   G06F21/20 132
   A61B5/10 320Z
   G06T1/00 400H
   E05B49/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-152709(P2014-152709)
(22)【出願日】2014年7月28日
(31)【優先権主張番号】102141635
(32)【優先日】2013年11月15日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】511248629
【氏名又は名称】由田新技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100156845
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 威一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100112896
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏記
(74)【代理人】
【識別番号】100179213
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 未知子
(74)【代理人】
【識別番号】100170542
【弁理士】
【氏名又は名称】桝田 剛
(72)【発明者】
【氏名】鄒 嘉駿
【テーマコード(参考)】
2E250
4C038
5B047
【Fターム(参考)】
2E250AA02
2E250AA03
2E250AA14
2E250BB09
2E250BB25
2E250DD08
2E250FF18
4C038VA07
4C038VB04
4C038VC05
5B047AA23
5B047BA03
5B047BB04
5B047BC09
5B047CB21
5B047CB22
(57)【要約】
【課題】隠ぺい性が低かった従来技術の問題点を改善し、身長が異なるユーザであっても容易に操作することができる手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】手持ち式眼制御・接眼装置は、表示ユニット11、撮像ユニット12及び処理ユニット13を備えるとともに、警備機器50に接続されてユーザの識別認証を行う。表示ユニット11は、ユーザが暗号入力を行うことができるように、暗号リストを表示する。撮像ユニット12は、ユーザの眼部を撮影して眼部画像を得る。処理ユニット13は、眼部画像を分析し、ユーザの入力暗号シリアルを得て、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べる。安全暗号と入力暗号シリアルとが一致する場合、処理ユニット13が認証成功メッセージを生成し、警備機器50へ認証成功メッセージを伝送する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示ユニット、撮像ユニット及び処理ユニットを備えるとともに、警備機器に接続されてユーザの識別認証を行う手持ち式眼制御・接眼装置であって、
前記表示ユニットは、ユーザが暗号入力を行うことができるように、暗号リストを表示し、
前記撮像ユニットは、ユーザの眼部を撮影して眼部画像を得て、
前記処理ユニットは、前記眼部画像を分析し、ユーザの入力暗号シリアルを得て、前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べ、
前記安全暗号と前記入力暗号シリアルとが一致する場合、前記処理ユニットが認証成功メッセージを生成し、前記警備機器へ認証成功メッセージを伝送することを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置。
【請求項2】
ユーザが注視するのに用いるウィンドウを有し、ユーザが手で持って前記ウィンドウを介して暗号を入力するハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させ、ユーザが注視する反射鏡と、をさらに備え、
前記表示ユニットは、ハウジング内に設置され、前記暗号リストの画像を前記反射鏡により前記ウィンドウへ反射し、
前記撮像ユニットは、前記ハウジング内に設置され、ユーザが前記ウィンドウを介して前記暗号リストを注視する際、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得ることを特徴とする請求項1に記載の手持ち式眼制御・接眼装置。
【請求項3】
前記処理ユニットは、
前記眼部画像と、少なくとも1組の前記安全暗号及び身分情報と、を記憶するデータ記憶モジュールと、
前記眼部画像を分析し、ユーザの眼部運動情報及びユーザの身分を判断する画像分析モジュールと、を有し、
前記画像分析モジュールは、眼動分析モジュール及び虹彩認識モジュールを含み、前記眼動分析モジュールは、前記眼部画像に基づいて前記ユーザの眼部運動情報を分析し、ユーザが注視する前記暗号リスト上の複数の目標点を判断し、前記入力暗号シリアルを得て、前記虹彩認識モジュールは前記眼部画像の虹彩特徴を分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べて正しいユーザか否かを判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の手持ち式眼制御・接眼装置。
【請求項4】
接眼装置及び処理コンピュータを備えるとともに、警備機器に接続されてユーザの識別認証を行う手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置であって、
前記接眼装置は、ユーザが手で持って使用し、ユーザの眼部を覆って暗号入力を行うとともに、暗号リストを表示する表示ユニットと、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得る撮像ユニットと、を有し、
前記処理コンピュータは、前記接眼装置へ信号を伝達するとともに、前記眼部画像を受信して分析し、ユーザの入力暗号シリアルを得て、前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べ、前記入力暗号シリアルと前記所定の安全暗号とが一致する場合に、前記警備機器へ認証成功メッセージを伝送することを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置。
【請求項5】
前記接眼装置は、
ユーザが注視するウィンドウを有し、ユーザが手で持って前記ウィンドウを介して暗号入力を行うハウジングと、
前記ハウジング内に設置し、ユーザが注視することができるように、前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させる反射鏡と、を有し、
前記表示ユニットは、前記ハウジング内に設置され、前記反射鏡により前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させ、
前記撮像ユニットは、前記ハウジング内に設置され、ユーザは、前記ウィンドウを介して前記暗号リストを注視する際に、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得ることを特徴とする請求項4に記載の手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置。
【請求項6】
前記処理コンピュータは、
前記眼部画像と、少なくとも1組の前記安全暗号及び身分情報と、を記憶するデータ記憶モジュールと、
前記眼部画像を分析し、ユーザの眼部運動情報及びユーザの身分を判断する画像分析モジュールと、を有し、
前記画像分析モジュールは、眼動分析モジュール及び虹彩認識モジュールを含み、前記眼動分析モジュールは、前記眼部画像に基づいて前記眼部運動情報を分析し、ユーザが注視する前記暗号リスト上の複数の目標点を判断し、前記虹彩認識モジュールは、前記眼部画像の虹彩特徴を分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べて正しいユーザか否かを判断することを特徴とする請求項4又は5に記載の手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置。
【請求項7】
手持ち式眼制御・接眼装置を利用する暗号入力方法であって、
接眼装置を準備し、前記接眼装置によりユーザの眼部を覆って暗号入力を行うステップと、
前記接眼装置内の撮像ユニットによりユーザの眼部画像を撮影し、前記接眼装置内の表示ユニットに暗号リストを生成するステップと、
前記接眼装置内の前記撮像ユニットにより前記ユーザの眼部画像を撮影するステップと、
画像分析を行い、前記眼部画像を分析して入力暗号シリアルを得るステップと、
前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べるステップと、
前記安全暗号と前記入力暗号シリアルとが一致する場合、認証成功メッセージを生成して前記認証成功メッセージを警備機器へ伝送するステップと、を含むことを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置を利用した暗号入力方法。
【請求項8】
前記画像分析ステップは、
ユーザ眼部へ光を照射してユーザの眼部上に輝点を形成し、前記画像分析ステップを行うときの参考特徴として用い、ユーザの眼部運動情報を得るステップと、
前記眼部運動情報に基づいて、ユーザは、前記暗号リスト上で注視する複数の目標点を判断するステップと、を含むことを特徴とする請求項7に記載の手持ち式眼制御・接眼装置を利用した暗号入力方法。
【請求項9】
前記眼部画像の虹彩特徴を画像分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べるステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の手持ち式眼制御・接眼装置を利用した暗号入力方法。
【請求項10】
請求項7〜9の何れか1項に含まれるステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗号入力装置及びその方法に関し、特に、手持ち式眼制御・接眼装置(eye contacted controlling device)の暗号入力装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
市販されている金庫、警備機器の大部分は暗号鍵により保護されている。暗号鍵は、コンビネーションが多くて鍵穴が無いため容易に開けられないという長所を有する。暗号鍵は、機械式暗号鍵及び電子式暗号鍵の2種類に分けられる。機械式暗号鍵の長所は電源、電池が必要ないことであり、全体が機械構造であるため、劣悪な外部環境においても耐久性に優れている。電子式暗号鍵は、操作をスピーディに行い、暗号を変更することが容易であるという長所を有する。機械式暗号鍵又は電子式暗号鍵であってもダイヤル又はキーボードにより入力を行うため、スキミングシステムによりスキミングされたり他人に覗かれたりし易い上、ダイヤル及びキーボード上に指紋が残り易く、暗号が漏れる虞があった。
【0003】
また、上述した従来技術には、隠ぺい性が低いという欠点があり、暗号入力スクリーンが外部環境に晒されているため、近くにいる者から覗き見されたりスキミングされたりする虞がある上、ユーザの身長に対応させて暗号入力装置を設置することができなかった。ユーザの身長が低すぎる場合、操作する際、暗号入力装置に手が届かないことがある一方、ユーザの身長が高すぎる場合、暗号を入力するために屈まなければならないことがあるため、操作が不便であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、本発明の目的は、隠ぺい性が低かった従来技術の問題点を改善し、身長が異なるユーザであっても容易に操作することができる手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、表示ユニット、撮像ユニット及び処理ユニットを備えるとともに、警備機器に接続されてユーザの識別認証を行う手持ち式眼制御・接眼装置であって、前記表示ユニットは、ユーザが暗号入力を行うことができるように、暗号リストを表示し、前記撮像ユニットは、ユーザの眼部を撮影して眼部画像を得て、前記処理ユニットは、前記眼部画像を分析し、ユーザの入力暗号シリアルを得て、前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べ、前記安全暗号と前記入力暗号シリアルとが一致する場合、前記処理ユニットが認証成功メッセージを生成し、前記警備機器へ認証成功メッセージを伝送することを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置が提供される。
【0006】
(2)ユーザが注視するのに用いるウィンドウを有し、ユーザが手で持って前記ウィンドウを介して暗号を入力するハウジングと、前記ハウジング内に設置され、前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させ、ユーザが注視する反射鏡と、をさらに備えることが好ましい。
【0007】
(3)前記表示ユニットは、ハウジング内に設置され、前記暗号リストの画像を反射鏡によりウィンドウへ反射し、前記撮像ユニットは、前記ハウジング内に設置され、ユーザが前記ウィンドウを介して前記暗号リストを注視する際、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得ることが好ましい。
【0008】
(4)前記処理ユニットは、前記眼部画像の虹彩特徴を分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べることが好ましい。
【0009】
(5)前記処理ユニットは、前記眼部画像と、少なくとも1組の安全暗号及び身分情報と、を記憶するデータ記憶モジュールと、前記眼部画像を分析し、ユーザの眼部運動情報及びユーザの身分を判断する画像分析モジュールと、を有することが好ましい。
【0010】
(6)前記画像分析モジュールは、眼動分析モジュール及び虹彩認識モジュールを含み、前記眼動分析モジュールは、前記眼部画像に基づいてユーザの眼部運動情報を分析し、ユーザが注視する前記暗号リスト上の複数の目標点を判断し、前記入力暗号シリアルを得て、前記虹彩認識モジュールは、前記眼部画像に基づいて前記虹彩情報を分析し、正しいユーザか否かを判断することが好ましい。
【0011】
(7)接眼装置と警備機器とを接続するケーブルをさらに備えることが好ましい。
【0012】
(8)前記接眼装置と前記警備機器との間で情報を伝達する無線通信ユニットをさらに備え、前記無線通信ユニットが採用する方式は、近距離無線通信、RFID、Bluetooth(登録商標)又はWiFiであることが好ましい。
【0013】
(9)ユーザの眼部に光を照射してユーザの眼球上に輝点を形成し、前記処理ユニットが分析を行う際の参考特徴として用いる光源をさらに備えることが好ましい。
【0014】
(10)上記課題を解決するために、本発明の第2の形態によれば、接眼装置及び処理コンピュータを備えるとともに、警備機器に接続されてユーザの識別認証を行う手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置であって、前記接眼装置は、ユーザが手で持って使用し、ユーザの眼部を覆って暗号入力を行うとともに、暗号リストを表示する表示ユニットと、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得る撮像ユニットと、を有し、前記処理コンピュータは、前記接眼装置へ信号を伝達するとともに、前記眼部画像を受信して分析し、ユーザの入力暗号シリアルを得て、前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べ、前記入力暗号シリアルと前記所定の安全暗号とが一致する場合に、前記警備機器へ認証成功メッセージを伝送することを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置を有する暗号入力装置が提供される。
【0015】
(11)前記接眼装置は、ユーザが注視するウィンドウを有し、ユーザが手で持って前記ウィンドウを介して暗号入力を行うハウジングと、前記ハウジング内に設置し、ユーザが注視することができるように、前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させる反射鏡と、を有することが好ましい。
【0016】
(12)前記表示ユニットは、前記ハウジング内に設置され、前記反射鏡により前記暗号リストの画像を前記ウィンドウへ反射させ、前記撮像ユニットは、前記ハウジング内に設置され、ユーザは、前記ウィンドウを介して前記暗号リストを注視する際に、ユーザの眼部を撮影して前記眼部の画像を得ることが好ましい。
【0017】
(13)前記処理コンピュータは、前記眼部画像の虹彩特徴を分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べることが好ましい。
【0018】
(14)前記処理コンピュータは、前記眼部画像と、少なくとも1組の前記安全暗号及び身分情報と、を記憶するデータ記憶モジュールと、前記眼部画像を分析し、ユーザの眼部運動情報及びユーザの身分を判断する画像分析モジュールと、を有することが好ましい。
【0019】
(15)前記画像分析モジュールは、眼動分析モジュール及び虹彩認識モジュールを含み、前記眼動分析モジュールは、前記眼部画像に基づいて前記眼部運動情報を分析し、ユーザが注視する前記暗号リスト上の複数の目標点を判断し、前記虹彩認識モジュールは、前記眼部画像に基づいて前記虹彩情報を分析し、正しいユーザか否かを判断することが好ましい。
【0020】
(16)前記接眼装置と前記処理コンピュータとを接続するケーブルをさらに備えることが好ましい。
【0021】
(17)前記接眼装置及び前記処理コンピュータは、前記接眼装置と前記処理コンピュータとの間で情報を伝達する無線通信ユニットをそれぞれ有し、前記無線通信ユニットが採用する方式は、近距離無線通信、RFID、Bluetooth又はWiFiであることが好ましい。
【0022】
(18)前記ユーザの眼部に光を照射し、前記ユーザの眼球上に輝点を形成し、前記処理コンピュータが分析する際の参考特徴として用いる光源をさらに備えることが好ましい。
【0023】
(19)前記警備機器は、錠前、金庫、出入管理システム又は身分識別認証装置を含むことが好ましい。
【0024】
(20)前記警備機器は、錠前、金庫、出入管理システム又は身分識別認証装置を含むことが好ましい。
【0025】
(21)上記課題を解決するために、本発明の第3の形態によれば、手持ち式眼制御・接眼装置を利用する暗号入力方法であって、接眼装置を準備し、前記接眼装置によりユーザの眼部を覆って暗号入力を行うステップと、前記接眼装置内の撮像ユニットによりユーザの眼部画像を撮影し、前記接眼装置内の表示ユニットに暗号リストを生成するステップと、前記接眼装置内の前記撮像ユニットにより前記ユーザの眼部画像を撮影するステップと、画像分析を行い、前記眼部画像を分析して入力暗号シリアルを得るステップと、前記入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べるステップと、前記安全暗号と前記入力暗号シリアルとが一致する場合、認証成功メッセージを生成して前記認証成功メッセージを警備機器へ伝送するステップと、を含むことを特徴とする手持ち式眼制御・接眼装置を利用した暗号入力方法が提供される。
【0026】
(22)前記画像分析ステップは、ユーザ眼部へ光を照射してユーザの眼部上に輝点を形成し、前記画像分析ステップを行うときの参考特徴として用い、ユーザの眼部運動情報を得るステップと、前記眼部運動情報に基づいて、ユーザは、前記暗号リスト上で注視する複数の目標点を判断するステップと、を含むことが好ましい。
【0027】
(23)前記眼部画像の虹彩特徴を画像分析して虹彩情報を生成し、前記虹彩情報と所定の身分情報とを比べるステップと、をさらに含むことが好ましい。
【0028】
(24)上記課題を解決するために、本発明の第4の形態によれば、コンピュータにインストールして使用され、(21)〜(23)の何れか1つの方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0029】
(25)上記課題を解決するために、本発明の第5の形態によれば、コンピュータにインストールして使用され、(21)〜(23)の何れか1つの方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム製品が提供される。
【発明の効果】
【0030】
本発明の手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品は、従来技術と比べ、以下(1)及び(2)の効果を有する。
(1)眼制御・接眼装置が分離式であるため、身長が異なるユーザであっても対応することができ、操作が不便となる問題を改善することができる。
(2)眼制御・接眼装置がカバー性を有するため、使用する際、外部の光源によりノイズ及びオーバ露光(over exposure)が発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る手持ち式眼制御・接眼装置を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る暗号入力装置を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態を示す使用図(1)である。
図5図5は、本発明の第1実施形態を示す使用図(2)である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る接眼装置を示す断面図である。
図7図7は、本発明のユーザの眼部を示す撮像図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係るモバイル機器を示す模式図である。
図9図9は、本発明の第2実施形態を示す使用図(1)である。
図10図10は、本発明の第2実施形態を示す使用図(2)である。
図11図11は、本発明の暗号リストを示す模式図である。
図12図12は、本発明の一実施形態を示す眼動暗号入力方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施例について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0033】
本発明の手持ち式眼制御・接眼装置及び暗号入力装置は、警備機器と組み合わせてユーザの識別認証を行う。本発明の警備機器は、複数の実施態様を有する。詳細には、警備機器は、一般に使われる錠前、金庫でもよいし、ビル、宿舎又は住居における出入管理システムでもよいし、或いは身分識別認証装置(例えば、ATMシステム又はネットワークATM取引の認証)などでもよい。しかし上述した応用例は、実施可能な実施例であり、本発明を特に限定するわけではない。
【0034】
図1を参照する。図1は、本発明の一実施形態に係る手持ち式眼制御・接眼装置を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る手持ち式眼制御・接眼装置10は、警備機器50に接続され、ユーザの識別認証を行う。手持ち式眼制御・接眼装置10は、表示ユニット11、撮像ユニット12及び処理ユニット13を含む。表示ユニット11は、ユーザが暗号入力を行うことができるように、暗号リスト111(図11参照)を表示する。撮像ユニット12は、ユーザの眼部60(図5参照)を撮影して眼部を撮影する。処理ユニット13は、眼部の画像を分析し、ユーザの入力暗号シリアル(input code serial)を得て、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べる。安全暗号と入力暗号シリアルとが一致する場合、認証成功メッセージを警備機器50へ送り、ロックを開く。
【0035】
処理ユニット13は、画像出力モジュール131、データ記憶モジュール132及び画像分析モジュール133を含む。データ記憶モジュール132は、眼部の画像と、少なくとも1組の安全暗号及び身分情報とを記憶するために用いる。画像出力モジュール131は、画像を出力する機能を有し、データ記憶モジュール132に予め記憶した暗号リスト111を表示ユニット11上に表示する。画像分析モジュール133は、眼動分析モジュール134及び虹彩認識モジュール135を含む。眼動分析モジュール134は、眼部画像に基づいて眼部運動情報を分析し、ユーザが注視している暗号リスト111上の複数の目標点を判断する。虹彩認識モジュール135は、眼部画像に基づいて虹彩情報を分析し、本当のユーザか否かを判断する。
【0036】
図2を参照する。図2は、本発明の一実施形態に係る暗号入力装置20を示すブロック図である。本発明の暗号入力装置20は、接眼装置30と、接眼装置30及び警備機器50へ信号を伝達する処理コンピュータ(processing computer)40と、を含む。接眼装置30は、ユーザが手で持って使用し、ユーザの眼部60を覆うことにより、暗号入力ステップを行う(図3及び図4参照)。接眼装置30は、暗号リスト111を表示する表示ユニット31と、ユーザの眼部60を撮影して眼部を撮影する撮像ユニット32と、を含む。処理コンピュータ40は、撮像ユニット32が得た眼部画像を分析し、ユーザの眼部の動きにより入力された入力暗号シリアルを得て、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べる。処理コンピュータ40は、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べ、両者が一致する場合、認証成功コマンドを生成して警備機器50へ伝達し、ロックを開ける。
【0037】
処理コンピュータ40は、画像出力モジュール41、データ記憶モジュール42及び画像分析モジュール43を含む。データ記憶モジュール42は、眼部画像と、少なくとも1組の安全暗号及び身分情報と、を記憶するために用いる。画像分析モジュール43は、眼動分析モジュール431及び虹彩認識モジュール432を含む。眼動分析モジュール431は、眼部画像に基づいて眼部の運動情報を分析するために用い、ユーザが注視している暗号リスト111上の複数の目標点を判断するために用いる。虹彩認識モジュール432は、眼部画像に基づいて虹彩情報を分析し、本当のユーザか否かを判断する。
【0038】
図3図6を併せて参照する。図3図6は、本発明の暗号入力装置を金庫へ応用した場合の実施態様を示す。図3図5に示すように、本実施形態では金庫51と組み合わせて暗号入力装置20を例に説明するが、実際の製品では手持ち式眼制御・接眼装置10を組み合わせてもよい。本実施形態の接眼装置30は、ユーザが手で持ってユーザの眼部60を覆うために使用する。接眼装置30と処理コンピュータ40とは、ケーブル71を介して接続され、処理コンピュータ40の側部には、ワイヤ巻取ボックス72が配設され、ユーザにより暗号入力が完了すると、ワイヤ巻取ボックス72がリール(図示せず)によりケーブル71を巻取り、接眼装置30を元の場所へ設置して収納する。他の実施形態では、接眼装置30及び処理コンピュータ40のそれぞれに無線通信ユニットを設置し、接眼装置30と処理コンピュータ40との間の通信には、無線通信方式を採用する。無線通信方式には、近距離無線通信(short distance wireless communication)、RFID(Radio Frequency Identification)、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)などが含まれるが、これらだけに限定されるわけではない。図6は、接眼装置30の内部構造を示し、接眼装置30には、ハウジング33と、反射鏡34と、光源35と、ハウジング33内に設置された表示ユニット31及び撮像ユニット32と、が含まれる。ハウジング33は、ユーザが注視するのに用いるウィンドウ331を有する。ユーザがハウジング33を手で持つ際、ウィンドウ331を介して暗号入力ステップを行い、表示ユニット31とウィンドウ331との間に配設された反射鏡34により、表示ユニット31上の暗号リスト111をウィンドウ331へ反射してユーザが注視できるようにする。撮像ユニット32及び光源35をウィンドウ331の隣接した箇所へ配設し、ユーザがウィンドウ331を介して暗号リスト111を注視すると、撮像ユニット32によりユーザの眼部60を撮影して眼部の画像を得ることができる。
【0039】
輝点(eye spot)技術(プルキニエ像(Purkinje Image)とも称する)に関しては、図7のユーザ眼部の撮像図を併せて参照する。眼部の画像は、認識し易い参考点を含まないことが一般的である上、光源不足又は周囲の環境の散乱光により画像中に多くのノイズが混ざりやすい。そのため、ユーザの眼部60の移動方向を正確に判断するために、ウィンドウ付近に光源35を設置し、ユーザの眼部がウィンドウ331に近づくと、光源35がオンされてユーザの眼部60に光が照射され、ユーザの眼球上に輝点61が形成され、眼動分析モジュール431により分析を行う際に参考特徴として用いてユーザの眼部運動情報を判断する。
【0040】
図8図10を参照する。図8図10は、本発明の手持ち式眼制御・接眼装置10の他の実施形態である。本実施形態は、手持ち式眼制御・接眼装置10の応用方式の一つであるが、実際の製品では、本発明の暗号入力装置20をバックボーンとして応用してもよいことをここで予め述べておく。前述の手持ち式眼制御・接眼装置10は、手持ち式モバイル機器80により実施し、出入管理システム52(警備機器50)の制御に応用してもよい。例えば、ユーザは、出入管理システム52に対応したプログラムをモバイル機器80にインストールし、ユーザがモバイル機器80によりプログラムを起動させると、モバイル機器80内の無線通信ユニット81と出入管理システム52との通信を行い、モバイル機器80により、モバイル機器80のスクリーン82(即ち表示ユニット11)上に暗号リスト111を表示すると、モバイル機器80上の前方設置レンズ83(即ち撮像ユニット12)によりユーザの眼部60を撮影し、ユーザが注視する暗号リスト111上の複数の目標点を判断し、ユーザが注視する方向により入力暗号を決定する。
【0041】
次に図11を参照する。図11に示すように、本発明の一実施形態に係る暗号リスト111は、リング状に設置され、ユーザは眼で注視することによりカーソル112を制御して入力を行う。例えば、ユーザが暗号リスト111上に数字1を入力する場合、ユーザは、眼によりカーソル112を制御して数字1の格子113近くまで移動させ、格子113内にカーソル112が一定時間留まるときに入力暗号を判断し、暗号入力が完了してユーザがカーソル112を下方の入力ボタン114へ移動させた場合、暗号がすでに入力されたと判断する。
【0042】
図12を参照する。図12は、眼を動かして暗号入力を行う方法を示す流れ図である。図12に示すように、眼を動かして暗号入力を行うステップは、以下のステップ(S201〜S207)を含む。
【0043】
まず、ユーザが手持ち式眼制御・接眼装置10を手で持ってユーザの眼部60を覆うと、手持ち式眼制御・接眼装置10がユーザの眼部60を探知し、手持ち式眼制御・接眼装置10内の撮像ユニット12がユーザの眼部の画像を撮影する(ステップS201)。画像により眼部の画像上の虹彩特徴を分析して虹彩情報を生成し、この虹彩情報と所定の身分情報とを比べる。このステップS202は、選択制のステップであり、省略してステップS201を行った後にステップS203を直接行ってもよい(ステップS202)。一致したと判断されると、手持ち式眼制御・接眼装置10内の表示ユニット11に暗号リスト111が表示される(ステップS203)。続いて、画像分析ステップを行って眼部画像を分析し、ユーザの眼部の注視方向によりユーザが入力する暗号を判断し、入力暗号シリアルを得る(ステップS204)。画像分析ステップには、光源35をオンしてユーザの眼部60へ光を照射し、ユーザの眼部60上に輝点61を形成し、画像分析ステップを行うときの参考特徴として用いてユーザの眼部運動情報を得る。眼部の運動情報に基づき、ユーザが注視している暗号リスト111上の複数の目標点を判断する。続いて、ユーザが入力ボタン114を押して暗号シリアルの入力を完了すると、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とを比べる(ステップS205)。安全暗号と入力暗号シリアルとが一致する場合、認証の成功メッセージが警備機器50へ伝達される(ステップS206)。ステップS202又はステップS205において、虹彩情報と所定の身分情報とが一致していないと判断するか、入力暗号シリアルと所定の安全暗号とが一致していないと判断する場合、ロックし続ける(ステップS207)。
【0044】
また、本発明のステップは、ソフトウェアにより実施し、光ディスク、ハードディスク、半導体記憶装置などのコンピュータ可読記憶媒体へ記憶させたり、ネットワークを介してコンピュータプログラム製品へ伝送して電子機器にインストールして必要に応じて使用できるようにしてもよい。詳細には、電子機器は、電子制御ロックを備えた金庫、モバイル機器、ビルの出入管理システム、警備システム又はこれらに類似した電子機器又は装置でもよい。
【0045】
上述したことから分かるように、本発明の手持ち式眼制御・接眼装置、暗号入力装置、方法及びコンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品は、ユーザの身長が異なることにより生じる不都合を改善することができる上、接眼装置のカバー性が好ましく、探知する際、外部の光源によりノイズ及びオーバ露光が生じることを防ぐこともできる。
【0046】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0047】
10 手持ち式眼制御・接眼装置
11 表示ユニット
12 撮像ユニット
13 処理ユニット
20 暗号入力装置
30 接眼装置
31 表示ユニット
32 撮像ユニット
33 ハウジング
34 反射鏡
35 光源
40 処理コンピュータ
41 画像出力モジュール
42 データ記憶モジュール
43 画像分析モジュール
50 警備機器
51 金庫
52 出入管理システム
60 ユーザの眼部
61 輝点
71 ケーブル
72 ワイヤ巻取ボックス
80 モバイル機器
81 無線通信ユニット
82 スクリーン
83 前方設置レンズ
111 暗号リスト
112 カーソル
113 格子
114 入力ボタン
131 画像出力モジュール
132 データ記憶モジュール
133 画像分析モジュール
134 眼動分析モジュール
135 虹彩認識モジュール
331 ウィンドウ
431 眼動分析モジュール
432 虹彩認識モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12