(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-97773(P2015-97773A)
(43)【公開日】2015年5月28日
(54)【発明の名称】食用油の吸引式ろ過分離装置
(51)【国際特許分類】
A47J 37/12 20060101AFI20150501BHJP
B01D 29/00 20060101ALI20150501BHJP
B01D 29/48 20060101ALI20150501BHJP
B01D 35/02 20060101ALI20150501BHJP
B01D 39/18 20060101ALI20150501BHJP
【FI】
A47J37/12 391
B01D23/02 Z
B01D29/48 A
B01D35/02 E
B01D39/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2013-251498(P2013-251498)
(22)【出願日】2013年11月18日
(71)【出願人】
【識別番号】501486660
【氏名又は名称】宮崎 吉明
(71)【出願人】
【識別番号】501486800
【氏名又は名称】宮崎 彰
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 吉明
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 彰
【テーマコード(参考)】
4B059
4D019
4D041
4D064
【Fターム(参考)】
4B059AA01
4B059BF07
4D019AA03
4D019BA12
4D019BB05
4D019CA03
4D019CB04
4D041AA01
4D041AA11
4D041AA28
4D041AB03
4D041AB04
4D041AB12
4D041CA01
4D041CB02
4D041CC08
4D064AA23
4D064BM25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ロール状のろ紙を使用した加圧方式の場合の、フィルター容器及び配管の密閉精度要求の緩和、高圧で高温油を移送する場合の取り扱いの簡便化、安全性の向上、かつ高ろ過精度の維持、またコンパクトに成形されていて場所をとることなく、その場で使用できるろ過分離装置を提供する。
【解決手段】油受け槽Bの底部に円筒形のドラムA内にロール状のフィルターF−1を設け、上方から未処理食用油を投入し、濾し網F−2を1次ろ過とし、ロール状のフィルターを通して吸引ろ過する食用油の吸引式ろ過分離装置であって,濾し網を設けた油受け槽と一体のロール状のろ紙の上面の押圧蓋5及び底面の受板2に爪6,3を設けることにより、吸引した場合の未処理食用油の流入による溢流を防止して完全な揚げカス等の分離除去を図る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾し網(F−2)付き油受け槽(B)と一体の円筒形のドラム(A)内にロール状に巻回したフィルター紙(F−1)を配し、上方から揚げカスの混じった食用油を落とし込み、フィルターを通して吸引ろ過する食用油ろ過装置において、ロール状ろ紙の上面に、周囲に立爪(6)を設けた蓋(5)を下向きに設けると共にロール状ろ紙の底面に周囲に立爪(3)を設け、全面に液通し孔(9)を設けた底板(2)を配置し、フライヤ油槽油抜き(C−1)から、濾し網(F−2)を介し油受け槽(B)に落とし込み、揚げカスの混入した揚げ油をポンプ(P)ならびにモーター(M)により吸引ろ過し、供給する一体型吸引式食用油ろ過分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニ又は総菜屋あるいは弁当屋等で使用する揚げ油のろ過分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の揚げ物用食用油のろ過装置においては、従来の方式では装置本体が大きかったり、ろ過時間がかかり過ぎたり、ろ過精度が十分ではなく、揚げカスと油の分離が完全とは言えず、揚げカスが残ると油の酸化が進み、揚げ物の色や食味を悪くした。ろ過後のフィルターの処理、機器の清掃の煩雑さ等も訴えられている。また、加圧式の場合は装置の技術精度が求められる為、安価になり難く、需要家の経費削減につながりにくかった。最近では、ろ過を複数回するところもあり、安全で、簡単であり、ろ過時間の短縮を求められている。また、環境面においては揚げ油の使用期間の延長を通じて残渣の削減、フライヤ及びろ過装置の洗浄に係る排水溝からの水質汚染の軽減も求められている。
【特許文献1】 実用新案登録第3086786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、平板ろ紙や漉し網等を使用する従来のろ過分離装置では、装置も大型となり場所をとり、ろ過精度にも不満があり、又移動を含めての作業時間も長くなるという欠点があった。このため発明者は先にロール型のろ紙を開発してコンパクトなろ過装置を開発した。
【0004】
しかし、このロール状に巻回したフィルター紙を使用したろ過装置は、ろ過する油に圧力を加えなければフィルターを貫通できないものである。加圧型にした結果、小型化が可能になり、ろ過精度も良好な結果が見られたが、フィルター容器及び吸引ホース、配管の密閉精度が求められた。高圧で高温油を移送するため、取り扱いに十分な注意も必要であるという課題を残している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明者はこのような点に鑑み種々試作検討を重ねた結果、本発明に到達したものであって、本発明はロール型ろ紙の上下の押圧蓋の周縁に立ち上がり爪を形成することによって堰板の役目をし、ろ紙の上面から溢流してくる液体の滴下を止め、フィルターの下側から吸引することによって、より安全かつ、迅速に高精度のろ過を行う事に成功した。油受け槽と一体型のため装置が簡素化され、現場ですぐに処理作業が終了できる。
【発明の効果】
【0006】
上述のように本発明は、食用油のろ過分離作業において、安全で簡便にしかも高精度のろ過作業ができる。油受け槽一体型である為、従来のフライヤ付属の油受けの場所に置き換えができ、余分な作業場所がいらなくなる。フィルターが小型である為、廃棄物量の削減にもなる。また、構造が簡素化され故障も少なくなり、安価に製造でき、小規模事業所にも導入が可能となる。したがって従来のろ過分離装置に比較してきわめて便利に利用でき、環境保全にも有効という卓越した作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】 油受け槽底部のフィルター装着部と上部立爪付押圧蓋の拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付図面により本発明の実施するための形態を説明すると、
図1は本発明の食用油の吸引式ろ過分離装置の全体を示す実施例図であり、
図2はロール型フィルター(F−1)取り付け部分とフィルター上面に設置する爪付押圧蓋(5)の拡大図である。
図3はロール型ろ紙(F−1)の下面に設けた底板(2)の詳細図である。また
図4は
図3に示す底板(2)の断面図を示していて小型であって作業現場その場で処理作業ができる。
【実施例】
【0009】
図において(A)はろ過分離器であって、円筒型のドラムであり、このドラムの中にロール型のろ紙(F−1)が設けられていて、このろ紙(F−1)は上方から差し込む立爪付押圧蓋(5)により紙管部分からの油抜けを遮断され、またこのろ紙(F−1)の下端は底板(2)に載置され、底板に設けられた立爪(3)によって、ろ紙の底部周辺からの油抜けを遮断し、上下から挾持されている。
【0010】
使用済みの食用油は図示していないが、フライヤ(C)の油抜き(C−1)より排出された使用済み油は、油受け槽(B)に配された濾し網(F−2)で大きな揚げカスが濾され、微細な不純物を含んだ油となって油受け槽(B)に溜まり、モーターMによって作動するポンプPを介して吸引管(1)によってろ過分離器(A)の下方から吸引され、ろ紙(F−1)により高精度にろ過されて再び送液管(7)によりフライヤに戻されて揚げ油として使用される。
【0011】
このろ紙(F−1)は紙管(F−3)を芯としてロール状に捲回形成されていて、処理油は、このろ紙(F−1)によって漉されて下方に排出されて図中の矢印のように作業現場に戻される。
【0012】
本発明のろ過分離装置の使用においては、処理油の温度が高いほど、ろ紙(F−1)の漉し率がよく、このため作業中平行して作業に移ることをすすめるが、本装置においてはろ紙(F−1)の上面の押圧蓋(5)および底板(2)に立ち上がり爪(6)、(3)を設けることによって油がろ紙(F−1)の外側から落下流出することが防止できて液の寿命を保ち、機器自体の清潔も保てる。図中の符号(9)は底板(2)に設けた処理油の通し用の小孔である。
【0013】
また本発明のろ過分離器(A)に使用するロール状のろ紙(F−1)は、直径約11cm、高さが約4cmから8cm位まで調整できるロール型のため装置全体がコンパクトに成形できる。作業現場の近くに置けて場所をとることなく単にろ紙を交換するだけで便利に素早く使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明は食用揚げ油の揚げカス処理が主体であるが、ロール型のコンパクトなろ紙で、しかも高精度のろ過が可能であるため、ろ紙の特性を変えることにより多種多様な液体処理に転用することも可能である。また使用後の廃棄量の少なさも特筆すべきものと思える。回収および再生をその場所で行えるろ過分離装置であり、小型化されているため各種業界において広く利用できる。
【符号の説明】
【0015】
(1)…ろ過油吸引管
(2)…底板
(3)…底板の立ち上がり爪
(4)…底板タワミ止め架台
(5)…上方押圧蓋
(6)…上方押圧蓋の立ち上がり爪
(7)…送油管
(8)…ろ紙支管パイプ
(9)…処理油の通し孔
A…ろ過分離器ドラム
B…油受け槽
C…フライヤ
C−1…フライヤ油抜きバルブ
F−1…ろ紙
F−2…濾し網
F−3…ろ紙芯
M…モーター
P…ポンプ