【解決手段】情報管理サーバと、複数の遊技機が設置された遊技場への入場を希望する複数の遊技客の端末とからなる入場管理システムであって、前記情報管理サーバは、前記複数の遊技機のうち、N台の遊技機に対するエントリ受付を前記複数の端末に通知し、前記通知に対し、前記複数の端末のうち、E台の端末から前記情報管理サーバへのエントリ処理があり、E<Nの場合に、前記情報管理サーバは、1〜Nまでの整理番号のうちのE個の整理番号をランダムに抽出して前記E台の端末に割り当てる抽せん処理を行い、前記抽せん処理の結果を前記E台の端末に対して通知することを特徴とする。
前記再エントリ受付案内時には、前記余った(N−E)個の整理番号のうち、最も小さな整理番号及び/又は最も大きな整理番号を通知することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
前記再抽せん処理は、前記情報管理サーバへの再エントリ処理を行った端末の数が前記余った整理番号の数と等しいか、前記前記余った整理番号の数よりも多くなるまで繰り返されることを特徴とする請求項2又は3に記載のシステム。
複数の遊技機が設置された遊技場への入場を希望する複数の遊技客の端末と通信可能に構成された情報管理サーバを備える入場管理システムで実行されるコンピュータプログラムであって、
前記情報管理サーバに、前記複数の遊技機のうち、N台の遊技機に対するエントリ受付を前記複数の端末に通知させるステップと、
前記通知に対し、前記複数の端末のうち、E台の端末から前記情報管理サーバへのエントリ処理があり、
E<Nの場合に、前記情報管理サーバに、1〜Nまでの整理番号のうちのE個の整理番号をランダムに抽出して前記E台の端末に割り当てる抽せん処理を行わせるステップと、 前記情報管理サーバに、前記抽せん処理の結果を前記E台の端末に対して通知させるステップと
を実行することを特徴とするプログラム。
前記情報管理サーバに、前記抽せん処理の結果、余った(N−E)個の整理番号に対する再エントリ受付案内を行わせるステップを更に実行することを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
前記再エントリ受付案内時には、前記余った(N−E)個の整理番号のうち、最も小さな整理番号及び/又は最も大きな整理番号を通知させるステップを更に実行することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
前記再抽せん処理は、前記情報管理サーバへの再エントリ処理を行った端末の数が前記余った整理番号の数と等しいか、前記前記余った整理番号の数よりも多くなるまで繰り返されることを特徴とする請求項6又は7に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明にかかる入場管理システム、プログラム、情報管理サーバ、及び端末を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態における入場管理システムの全体構成を例示する。
図1に示されるように、入場管理システム10は、その最小限の構成として、情報管理サーバ11と、遊技客が使用する各種端末(図において、例示的に、PC12及び13、携帯電話14、携帯情報端末ないしタブレット端末15が示されている)とで構成され、サーバと各種端末間は、
図1に示されるように専用回線やインターネット等の公衆回線(有線の回線として、16〜18)で相互に通信可能に接続されている。また、回線は有線であっても無線であってもよく、
図1においては、携帯電話14及び携帯情報端末ないしタブレット端末15は無線で図示しない基地局や無線ルータを介してインターネット19に乗り入れ、更に回線18を介して情報管理サーバ11と相互に通信可能に接続されている。
【0019】
本願の出願時点での携帯電話や携帯情報端末ないしタブレットは、PCに比肩する処理能力を備えているものも多く、小型のコンピュータとも言うべきものである。
【0020】
携帯電話や携帯情報端末ないしタブレットのハードウェア構成を例示すると、大別して、ハードウェアボタン、ディスプレイに設けられたマルチタッチ入力パネル(このパネル上にソフトウェアボタンを表示することができる)、及びマイク等で構成される入力部と、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク(HDD)ないしソリッドステートドライブ(SSD)、RAM及び/又はROM等で構成される記憶部と、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される中央処理部と、ディスプレイ等で構成される表示部と、チップや電気系統等の制御を行うための制御部と、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される通信インタフェース部と、スピーカやバイブレーション等の出力部と、時刻等を計時するための計時部と、必要に応じて温度や湿度、機器姿勢や光量等を計測するためのセンサ部と、装置内の各モジュールに電源を供給するための電源部とからなり、これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線によって接続されている。
【0021】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部におけるHDDないしSSD等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPUにおいて演算実行される。
【0022】
なお、演算実行は必ずCPU等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0023】
情報管理サーバ11のハードウェア構成も、基本的にはPCを採用することができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではないが、情報管理サーバ11は、必要に応じてそのハードウェアスペックを上げるたり、複数のPCを並列的に作動させることによって大規模データの処理に適した構成をとることもできる。
【0024】
図2に、本発明の一実施形態における遊技場内の設置島等の配置を例示する。
【0025】
図2において、島設備200a〜200cは、それぞれの片側に10台の遊技機201と遊技媒体貸出機210とが交互に横方向に並設され、これと同様の組み合わせのものが背中合わせに組み合わされて、遊技機201と遊技媒体貸出機210とが計20組ずつで1つの島設備を形成している。
【0026】
図に示されるように、島設備200aには、台番号1〜20までの遊技機が設置され、島設備200bには、台番号21〜40までの遊技機が設置され、島設備200cには、台番号41〜60までの遊技機が設置されている。
【0027】
図2中、符号220で示された円は、遊技機201の前面に配設された遊技用椅子を表している。
図2に示されるように、遊技場において、例えば、島設備200aと島設備200bとの間の通路エリア230b、及び島設備200bと島設備200cとの間の通路エリア230cでは、それぞれ隣り合った島設備の片側に配設された遊技機201同士が対面するようになっており、これら隣り合った島設備に設置された遊技機201の遊技用椅子220に遊技者が着席して遊技を行う場合、遊技者同士は背中合わせに着席することになる。
【0028】
なお、遊技者の背中と背中との間の領域(通路エリア230b、230c)、及び島設備同士が隣り合って示されていない通路エリア230a、230dは、これから遊技をしようとして空き台を探している遊技者や遊技場の係員の通路ともなる。
【0029】
そして、新たに遊技場に来場して遊技を行おうとする遊技者は、通路の入り口に立ったり通路内を歩いたりしりして設備200a〜200cに設置された遊技機の稼働状況を伺うわけであるが、本発明に係る入場管理システム等が適用された遊技場では、これから詳述するように、予め受け付けた遊技客のエントリに基づき抽せんを行い、その結果に基づいて順次遊技客を場内に誘導する。
【0030】
なお、遊技場における新規の遊技機の導入について、理解の容易のために、
図2に設置された台番号1〜60を取り上げて説明すると、入れ替え導入される新規の遊技機は、常に遊技場に設置された全ての遊技機とは限らず、その一部が入れ替えられる形で導入される場合も多い。例えば、島設備200aに設置された遊技機(台番号1〜20の遊技機)のみであるとか、島設備200aに設置された遊技機全台と設備200bに設置された遊技機の片側(例えば、台番号31〜40)のみといった具合である。
【0031】
その場合、一例として、新規の遊技機が導入される台の数に基づいて優先順位を表す整理券が発行される。例えば、台番号1〜20、及び31〜40の遊技機が新台と入れ替えられる場合には、1〜30の整理番号を付された券が発行され、典型的には、整理番号が入場の優先順位を表す。なお、本発明に係る入場管理システム等では、後述するように、整理券は電子的なデータとして情報管理サーバ11で生成されて遊技客(より典型的には、その遊技場が募ったメンバーに登録した会員)の端末(会員端末)に送信することもできる。
【0032】
(集計処理等を行う場合のシステム拡張例)
遊技場内の遊技機の利用履歴等を集計処理等する場合には、遊技機や遊技場と情報管理サーバとの情報のやり取りが必要となる。この場合のシステムの構成例を
図3に示す。
【0033】
図3は、本発明の他の実施形態における入場管理システムの全体構成を示すが、
図3に示されるシステム30において、情報管理サーバ11は、1以上の遊技機が設置された遊技場11と、専用回線やインターネット等の公衆回線19を介して相互に通信可能に接続されている(なお、回線仕様は、有線であっても無線であっても良い)。
【0034】
遊技場11には、1以上の遊技機を管理するための管理コンピュータ219が設置され、
図3において、インターフェースユニット(以下、I/Fユニット)221、222、223を介して、少なくとも複数の遊技機211、212、213が接続されている。
【0035】
また、例えば、遊技場の入り口等に設置可能なタブレット端末25を、回線26及びインターネット19を介して情報管理サーバ11に接続することもできる。このタブレット端末25により、後述する入場順位の案内等を簡便に行うことができる。また、タブレット端末25はCMOSセンサなどのスキャナ機能を備えており、遊技客(会員)の端末の表示部に表示されたバーコード等を読み取り情報管理サーバ11へ送信するなどして整理番号等の照合を行うことができる。
【0036】
なお、本実施例における遊技機211、212、213は、パチンコ機として説明することもあるが、本発明はこれに限定されるものではく、パチスロ機や他の遊技機であっても良い。
【0037】
また、本発明はこれに限定されるものではないが、本発明は、いわゆるECO遊技機と呼ばれる封入式遊技機を導入した遊技場及び情報管理センター(ECO遊技機システム)にも適用することができる。ECO遊技機システムは、典型的には、情報管理センター(サーバ)と、専用のECOユニット(I/Fユニットに対応)を介して遊技場内の管理コンピュータに接続された1以上のECO遊技機と、カード会社情報管理センター(サーバ)と、鍵管理センター(サーバ)と、遊技機管理センター(サーバ)とで構成されている。本発明では詳細に説明しないが、上記「サーバ」で実施されるものは、情報管理センターとしての役割を果たす情報管理サーバで処理することにより、ECO遊技機システムにも適用可能である。
なお、封入式遊技機は、パチンコ機であれば遊技機内に予め数十〜百発程度の遊技球を内蔵し、打ち出された球は球循環装置によって機内を循環するよう構成され、遊技球の補給や出玉の持ち運びが不要となる点で遊技場の負担を軽減するものとして今後導入が進められるものと考えられる。
【0038】
次に、本発明の一実施形態における遊技場内の遊技機、設置島の配線並びに施工例を説明する。
図2において、遊技機201は島設備200aに設置されているが、ここで、遊技用椅子220は、基本的に床に直接設置されている。また、遊技機201の上部には、本日・前日・前々日の大当たり回数等を表示するためのディスプレイ部(不図示)が設置されており、図示しない回線を介して遊技機から送信される信号に基づいて出玉状況表示を行う。
【0039】
さらに、遊技機201から送信される信号は、図示しない回線を介して管理コンピュータ(
図3の219)へも送信されている。すなわち、管理コンピュータは、遊技場内の全遊技機の出玉状況(各遊技機の上部に設置されたディスプレイ部において表示可能なデータの全て)を把握している。そして、この管理コンピュータが集計した情報は、全遊技機の機種情報(識別IDや識別番号等で特定される)と共に、回線及びインターネット19を介して情報管理サーバ11へ送信されて管理される。
【0040】
遊技機201からは、一定時刻ごとに出玉状況を送信することができるほか、大当たり時には、遊技機の機種情報(識別IDや識別番号等で特定される)と共に、一定時刻ごとにラウンド数や演出状況(大当たり演出開始から何秒目か等)、並びに、ラウンドごとの出玉数を送信することができる。
【0041】
例えば、遊技機の大当たり中は、パチンコ機であれば、いわゆるアタッカーが開閉するたびに、センサによって採取される信号に基づきラウンド回数(一例として、ラウンド1〜15まで)が管理され、各ラウンドにおいては、アタッカーに入る遊技球のカウント(一例として、各ラウンド9カウントまで)により、遊技機、及び/又は、管理コンピュータ219、及び/又は、情報管理サーバ11において、その遊技機の大当たり中のラウンドの進行を管理することもできる。
【0042】
なお、ここで、
図3に戻って、入場管理システムの機能(特に、遊技場21)について詳細に説明する。入場管理システム30一連の特徴的動作は、これを構成する遊技機、I/Fユニット、管理コンピュータ、情報管理サーバ、並びに、PCや携帯電話やタブレット端末といった遊技客端末(会員端末)や遊技店に設置される入場案内用のタブレット端末におけるハードウェアの個々の動作、及びこれらのハードウェアとソフトウェアとの協調動作によって実現されている。
【0043】
図3には詳細には図示しないが、管理コンピュータ219は、典型的には、CPUと、メモリと、プログラムやデータを記憶するための記憶部と、キーボードやマウス等の入力部と、ディスプレイ等の表示部とを備えたコンピュータで構成され、機能的には中央制御部と設定部とを含み、必要に応じて、遊技場内の演出効果を制御するための音声演出部、照明演出部を更に含む。
【0044】
管理コンピュータ219の設定部は、キーボードやマウス等の入力部を介して必要な集計条件や集計のための設定を行うほか、必要に応じて遊技場内の演出パターン等を選択及び設定することができる。この演出パターン等の設定には、演出パターンの時間的なスケジューリング設定が含まれる。
【0045】
また、音声演出部が含まれる場合は、図示しない記憶部に格納されている、演出パターンに対応付け可能な音声データを制御するための音声制御部により、予め設定されたスケジュールや割り込み指示等に基づいて音声信号をスピーカへ送出することができる。
【0046】
また、照明演出部が含まれる場合は、遊技場の天井等に敷設された照明を制御するための照明制御部と、遊技場内に適宜設置されたスポットライトを制御するためのスポットライト制御部とにより、予め設定されたスケジュールや割り込み指示等に基づいて各種照明制御が行われる。
【0047】
管理コンピュータ119の中央制御部は、設定部で設定された演出パターンや演出スケジュールと、コントローラを介して送られる遊技機の信号とに基づき、音声演出部や照明演出部を介してスピーカや各種照明を制御することができる。
【0048】
さらに、中央制御部は、設定部で設定された集計条件や集計のための設定に基づき、各遊技機の大当たり回数や履歴等を管理コンピュータ内の図示しないメモリないし記憶部に記憶するよう制御し、また大当たりや確率変動等のイベントを割り込み信号等の制御信号として情報管理サーバ12へ送信することもできる。この時、各遊技機の出玉情報や大当たり中のラウンド数(及びラウンド中のカウント情報)等を併せて送信することができる。
【0049】
次に、
図4〜
図5の動作フローないしフローチャートを用いて、本発明にかかる一実施形態における入場管理システムの動作を説明する。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態における入場管理システムの全体動作フローの概略を示す。
図4において、「会員端末」は、
図1や
図2におけるPC12、13、携帯電話12、タブレット端末15がこれに対応し、「情報管理サーバ」は、
図1や
図2における情報管理サーバ11がこれに対応し、「遊技場掲示端末」は、
図2におけるタブレット端末25がこれに対応する。また、図中、t1〜t11は時系列の流れを示し、経時的に後述する動作や処理が行われるものである。
【0051】
まず、日時t1において、情報管理サーバから会員端末へエントリ受付の案内がデータとして送信される(ステップS402)。会員端末には、本発明にかかるプログラムの一部を処理するためのクライアントソフトウェアがダウンロードされている。或いは、単にウェブブラウザが実装されており、情報管理サーバから所定のURL(エントリページへのリンク)が掲載された電子メールが会員端末に送信されるものとしてもよい。
また、会員端末から情報管理サーバへは、会員登録時に会員自身のメールアドレスのほか、一例として、次表のようなプロフィール情報が予め送信され登録管理されている。
【0053】
また、ステップS401での案内内容は、典型的には次表のような項目が会員端末に向けて送信される。
【表2】
【0054】
次に、ステップS402において、遊技客(会員)は、必要であればID及びパスワードを入力するなどして情報管理サーバにログインし、エントリ項目に沿って必要事項を入力する。そして、日時t2に、エントリ項目に沿った必要事項を情報管理サーバへアップロードする(ステップS403)。
【0055】
情報管理サーバでは、エントリ受付締め切り日時までに多数のエントリを受け付けている。予め登録された会員からのエントリであるので、誰がエントリしてきたかということも把握できている。また、今回の案内について、1以上の対象機種及び1以上の対象台数の総数に対し、何人の遊技客(会員)がエントリしてきたかということも把握できている。かかる状況に基づき、情報管理サーバでは抽せん処理に移行する。
【0056】
抽せん処理(ステップS404)では、遊技客(会員)のエントリ数Eに対し、対象台数の総数Nとする。対象台数の総数はNであるので、発行される整理番号は、1〜Nである。ここで整理番号1は、整理券有効日における入場順位が第1位であるものとする。
【0057】
ここで、EがNと同数か、それよりも多い場合には、1〜Nまでの整理番号は、全て1回の抽せん処理によってエントリしてきた遊技客の誰かに割り振られることになる。具体的には、
【0058】
(A1)エントリしてきた遊技客に1〜EまでのIDを割り振ると共に、全ての遊技客に対応する当せんフラグをオフにする。また、各遊技客対応する当せん順位(整理番号)をヌルとする。
【0059】
(A2)優先順位第1位当せんの抽せんとして、1〜Eまでの乱数を発生させ、発生した数値と一致するIDに対応する遊技客を当せんさせ、この遊技客に対応する当せんフラグをオンにする。また、この当せん遊技客の優先順位を第1位(整理番号1番)として記録する。
【0060】
(A3)優先順位第n位(但し、nは2〜Nまでの自然数)当せんの抽せんとして、1〜(E+1−n)までの乱数を発生させ、1〜EまでのIDを割り当てられた遊技客のうち、未だ当選フラグがオンになっていない遊技客をID1の遊技客からカウントして、発生させた数値番目のIDに対応する未当せん遊技客を当せんさせ、この遊技客に対応する当せんフラグをオンにする。また、この当せん遊技客の優先順位を第n位(整理番号n番)として記録する。
【0061】
(A4)上記(A3)を優先順位第N位(整理番号N番)の当せん者が決まるまで繰り返す。
という処理フローに基づき、1順の抽せん(第1回目の抽せん)によって、遊技客の当せんの有無、及び当せんした場合の優先順位(整理番号)を全て決定する。
【0062】
ここで、本発明の特徴は、EがNよりも少ない場合に顕著に現れる。E<Nの場合、従来の抽せん処理では、E人の遊技客(会員)に対し、対象台数の総数NのうちのE台までを第1回目(第1順目)の抽せん対象として1〜Eまでの連続する整理番号をいったん割り振っていた。
そして、余った(N−E)台の遊技機について、既に当せんした会員を除く他の会員を対象とした再抽せんの案内を送信するなどしていた。
【0063】
本発明にかかる入場管理システム等においては、E<Nの場合、第1回目の抽せん処理において、E人の遊技客に対して、1〜Nまでの整理番号を割り振る。つまり、ランダム抽せんを実施すれば、第1回目の抽せん処理後には1〜Nまでの整理番号のうちランダムな整理番号が1以上余ることになる(第1回目の抽せん処理後に整理番号1番が残ることもあり得る)。具体的には、
【0064】
(B1)エントリしてきた遊技客に1〜EまでのIDを割り振ると共に、整理番号1〜Nまでの番号に対応する既出フラグをオフにする。また、各遊技客対応する当せん順位(整理番号)をヌル文字(空白)とする。
【0065】
(B2)ID1の遊技客に対する抽せんとして、1〜Nまでの乱数を発生させ、発生した数値と一致する整理番号(優先順位)をこの遊技客に割り当てる。また、割り当てた整理番号に対応する既出フラグをオンにし、この当せん遊技客の当せん順位を記録する。
【0066】
(B3)IDn(但し、nは2〜Eまでの自然数)の遊技客に対する抽せんとして、1〜(N+1−n)までの乱数を発生させ、1〜Nまでの整理番号のうち、未だ既出フラグがオンになっていない整理番号を1からカウントして、発生させた数値番目の整理番号をIDnの遊技客に割り当てる。また、割り当てた整理番号に対応する既出フラグをオンにし、この当せん遊技客の当せん順位を記録する。
【0067】
(B4)上記(B3)をnがEと等しくなるまで繰り返し、全ての遊技客の整理番号を決定する。
という処理フローに基づき、1順の抽せん(第1回目の抽せん)によって、エントリしてきた全ての遊技客の優先順位(整理番号)を重複することなくランダムに決定する。
【0068】
抽せん処理によって得られた結果(どの遊技客にどの整理番号を割り当てるか)は情報官吏サーバにおいて保存される(ステップS405)と共に各遊技客(会員)に通知される(ステップS406)。
【0069】
ここで、ステップS406においては、単に当せんの有無、及び/又は、整理番号の通知のみならず、この通知と同時に、或いは別の通知として、再抽せんの案内を出すこともできる。
【0070】
特に、再抽せん案内を出すことができる状況(E<Nの場合)においては、1〜Nまでの整理番号のうち、ランダムに(N−E)個の整理番号を余ることとなるので、再抽せん案内と同時に、余った整理番号のうちの最高順位(これまでの説明に沿えば最小数)の整理番号や最低順位(これまでの説明に沿えば最小数)の整理番号を通知することもできる。そうすると、第1回目(1順目)の抽せん時に付与された整理番号よりも、余った整理番号のうちの最高順位の整理番号のほうがはるかに有利な番号であることもあり得るので、遊技客としては、第1回目の抽せんにより多少有利な整理番号を付与されたとしても慢心することなく、再抽せんの機会を伺うようになり、本発明にかかるシステムが実施する抽せんイベントに対する遊技客の関心を長く高く保つことができ、その遊技店での遊技に対する興趣を高めることができる。
【0071】
さらに、何度再抽せんしても有利な整理番号(例えば、1〜100までの整理番号のううちの3番など)が残り続ける場合には、遊技客の関心はいっそう高まり、その有利な番号を獲得して是非遊技店に訪れたいという気持ちを高めることができる。
【0072】
日時t3〜日時t4までは、上述のような再抽せん案内があった場合に与えられる、申し込み期限が設定された再エントリの受付時間である(ステップS407)。この間に既に整理番号を付与された遊技客が更に有利な整理場号が残っていることを知って再抽せんを希望する場合には、必要に応じて条件(後述)を設けて再エントリを受け付けることができる(ステップS408)。
【0073】
ここで、再抽せんのためのエントリ(再エントリ)を行うことができる条件としては、一例として、次のようなものを設けることができる。
【0074】
(1)既に割り当てられた整理番号を破棄すること。
同一遊技客による整理番号の複数取得を防止するためである。破棄された整理番号は再び情報管理サーバにて管理され、再抽せん時の割り当て対象となる。
【0075】
(2)上記(1)に替えて、あるいは、上記(1)と併せて、何かしらのポイントと引き換えにすること。
ポイントは、これまでの遊技によって獲得されるポイントでも良いし、情報管理サーバによって運営される遊技店の情報ページへのアクセスによって蓄積されるポイントであっても良い。例えば、1日につき1回以上の当該情報ページへのアクセスに対して1ポイント加算されるものとして、連日当該情報ページにアクセスしている場合には、例えば10日毎に更にボーナスポイントを5ポイント加算するなどである。こうした状況において、一例として、再エントリのための消費ポイントを50ポイントとか80ポイントと設定することができる。かかるポイントの具体的数値は、日々の情報ページの運営及び再エントリ希望者の増減を見ながら適宜調整される。
【0076】
再エントリがあった(ステップS408)場合には、情報管理サーバに返還された整理番号を再び割り当て対象とし(例えば、上述の既出フラグをオフにする)、上述の(A1)〜(A4)、あるいは、(B1)〜(B4)に示したフローに沿って再抽せん処理が行われる(ステップS409)。再抽せん処理の結果は、情報管理サーバにおいて更新され(ステップS410)、再び遊技客に通知される(ステップS411)。
【0077】
ステップS411においては、整理番号の通知は再エントリした者だけに通知され、三度再エントリの案内をする場合には、今回エントリしている遊技客全員に通知するなど、通知の内容によって通知先を適宜変更することができる。
【0078】
(再抽せんの繰り返し)
再抽せんは、一例として、その繰り返し回数を決めておくこともできるし、再エントリにエントリした遊技客の人数が、余った遊技機の台数と同数かそれよりも多くなるまで繰り返すこともできる。
そして、再抽せんを繰り返した結果、再エントリにエントリした遊技客の人数が、余った遊技機の台数と同数かそれよりも多くなった場合には、上記(A1)〜(A4)の処理フローを実施すると好適である。
【0079】
(その他、抽せん処理のバリエーション)
発行対象となる整理番号のうち、上位(数の少ない番号のうちの)何番目かまでのグループについては、上記(A1)〜(A4)までの処理フローに従って抽せんを行うと同時に、それ以外の整理番号のグループについては(B1)〜(B4)までの処理フローに従って抽せんを行うようにしても良い。
【0080】
このようなハイブリッド型の抽せんを実施すると、第1回目(1順目)の抽せん処理では、上位の整理番号は必ずエントリしてきた遊技客に割り当てられるので、エントリ受付案内に応募することそのものへの動機を維持できると共に、再抽せんによる整理番号の昇格も期待できるので、総じて遊技客の興趣を高めることができる。
【0081】
図4のステップS412〜ステップS420は、抽せん処理が終了してから、整理番号の有効日当日(換言すると、新規の遊技機投入日当日)に遊技客が如何に管理されて遊技店に入場することになるかを説明する処理フローを示している。
【0082】
まず、日時t6(例えば、整理番号の有効日当日や新規の遊技機投入日当日の朝)において、遊技場に設置される掲示端末から情報管理サーバへデータ要求が行われる。例えば、その日来場する予定の発行済みの整理番号のリストなどである。このデータ要求に応じてサーバから掲示端末へデータ送信が行われ(ステップS413)、ステップS414において、掲示端末を介して当日来場しようと遊技店にやってきた遊技客に向けての呼び出し(案内)が行われる。例えば、「整理番号1〜10までの方は、スキャナにバーコードを提示してご入場下さい。」と言った表示である。この場合、仮に、整理番号1〜10のうち、整理番号7及び9が未発行であったとしても、そうした欠番の整理番号を持った遊技客は実際には存在しないし、また他の整理番号を持った遊技客が順序良く並んで後述する認証処理を済ませて入場するようにすれば、特に問題は発生しない。
【0083】
呼び出し(案内)を受けた遊技客は、順に自身が有する端末の表示部に表示させたバーコード(後述)を掲示端末のスキャナにかざす(ステップS415)と、掲示端末はこれを読み取り、情報管理サーバへ送信する(ステップS416)。情報管理サーバでは、記録している抽せん結果との照合ないし認証を行い(ステップS417)、その結果を掲示端末へ返信する(ステップS418)。掲示端末の表示部では結果が表示され(ステップS419)、遊技客により正しい情報が提示されていると判断されていた場合には、「OK」や「どうぞご入場下さい」という表示を出すなどして、遊技客を場内へ誘導する。更に、入場案内の付加情報として、新規導入された遊技機が置かれた設置島の案内図を出す(例えば、
図2のような遊技場内のレイアウトを会員端末の表示部に表示し、どの島にお目当ての遊技機が設置されたかを色分けする)こともできる(ステップS420)。
【0084】
遊技客により正しい情報が提示されていないと判断されていた場合には、掲示端末の表示部に「エラー」や「認証できませんでした」などといったエラー表示を行うことによって、その遊技客の入場を許可しないように運営することができる。
【0085】
図5に、本発明の一実施形態における入場管理システムの詳細な動作フローを示す。特に、
図4のステップS404〜ステップS411までの処理を詳細に説明するものである。このフローの各ステップは、
図4に示されるとおり、典型的には情報管理サーバによって実行されるが、少なくともその一部のステップは、遊技客が使用する各種端末によって実行されてもよい。ステップS501において、抽せん処理を開始すると、ステップS502に進み、対象遊技機数Nの読み出しが行われ、ステップS503において、遊技客の総数Eの読み込みが行われる。
【0086】
次に、ステップS504へ進み、上記N及びEの大小関係が判断され、E<Nでない(ステップS504において、No)場合には、ステップS505にてN個の整理番号をランダムに抽出してN人のエントリ者に割り当てる(このN人は当せん者である)。そして、ステップS506において、エントリ者全員に対し当せん/非当せんの通知を行って処理を終了する(ステップS511)。
【0087】
一方で、ステップS504においてYesと判断された(E<N)場合には、ステップS507へ進み、1〜Nの優先順位をランダムにE人のエントリ者に割り当てる。この結果、1〜Nの優先順位のうち、(N−E)個の整理番号は余ることとなる。そして、ステプS508へ進み、エントリ者全員に優先順位を通知する(ステップS508)と共に、必要に応じて再抽せんの案内を行い、再抽せんを実施する(ステップS509)。ステップS509は、ステップS510において再抽せんの条件を満たす限り繰り返される。一方で、ステップS510において、再抽せんの条件を満たさなくなれば処理を終了する(ステップS511)。
【0088】
図6に、本発明の一実施形態における入場管理システムを構成する会員端末の表示例を示す。
【0089】
図6において、端末600の表示部601には、抽せん結果発表画面例が示されている。一例として、
図4のステップS406や、
図5のステップS506、ステップS508において採用される画面例である。表示部601には、当せんした(あるいは、割り当てられた)整理番号が「11」番であることが通知され(611)、対象機種も表示されている(612)。なお、この対象機種表示612は省略することもできる。更に、613には、認証用のバーコードが表示されており、このバーコード613には、当せんした整理番号11のほか、遊技店情報や整理券有効日、また必要に応じて遊技客のプロフィール情報等が埋め込まれている。
また、614には、多くの遊技客の入場をスムーズなものとするために来場時刻を指定する注記が表示されている。
【0090】
更に、
図7には、本発明の一実施形態における入場管理システムを構成する会員端末の他の表示例を示す。
【0091】
図7において、端末600の表示部601には、再抽せん案内画面例が示されている。
一例として、
図4のステップS406や、
図5のステップS508において採用される画面例である。表示部601には、抽せんの対象遊技機20台中(つまり、発行予定の整理券データの整理番号1〜20のうち)、余った遊技機が5台(つまり、余った整理番号が5つ)あることを示している(711)。また、余った整理番号のうち、最高順位(もっとも小さい整理番号)が「3」であり、最低順位(もっとも大きい整理番号)が「18」であることが表示されている(712、713)。
そして、714には、再抽せんへのエントリ意欲をより高めるための注記が表示されている。
【0092】
以上説明した本発明にかかるシステムによれば、再抽せんに対する意欲を低下させることなく、より多くの遊技客の再エントリが期待できるため、かかる状況下での遊技機の稼働状況を蓄積及び記録したデータは、より信頼性が高く利用価値が高いものとなることは、当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0093】
なお、上述の抽せん処理(ないし、再抽せん処理)及び結果通知処理については、複数の対象機種がある場合には、各対象機種に対し遊技希望機種として予めエントリしてきた遊技客グループごとの抽せん及び結果通知(必要に応じて再抽せん案内)、並びに再抽せん処理等を行うこととしてもよい。
【0094】
また、上記説明では統計処理を行うことが可能なように、会員登録を前提としてプロフィール情報に様々なエントリ項目を持たせたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、エントリ者の通知先(メールアドレス等)さえ分かっていれば、会員登録を要することなく本発明の本質的機能を発揮することができる。
【0095】
さらに、本発明にかかる抽せん/再抽せんの対象となる遊技機についても、上記説明のように必ずしも全遊技台の一部(新台入替)のみが対象となるものではなく、新店オープン時やリニューアルオープン時などのように、その遊技店の全台を対象とした抽せんを行うこともできることは言うまでもない。なお、新店オープン時やリニューアルオープン時には、数日〜1週間程度の長期間に渡って抽せん及び再抽せんを繰り返すことができるため、長期間に渡遊技をしようと思う者の興趣を高く維持することができ、好適である。
【0096】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0097】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0098】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。