【実施例】
【0049】
第1シロキサンマクロマ(A1)
【化14】
【0050】
第1シロキサンマクロマ(A1)は、市場から購入される(Gelest、MCR−M11、数平均分子量Mnが約1,000である)。
【0051】
第1シロキサンマクロマ(A2)
【化15】
【0052】
第1シロキサンマクロマ(A2)の合成機構は、下記フロー1の通りである。
【化16】
【0053】
第1シロキサンマクロマ(A2)の製造工程:
【0054】
4.44gのイソホロンジイソシアネート、触媒としての0.0025gのジラウリン酸ジブチルスズ、及び40mLのジクロロメタンを、丸底フラスコに加え、窒素雰囲気で撹拌した。20gのα−ブチル−Ω−[3−(2’−ヒドロキシエトキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン(Monocarbinol terminated polydimethylsiloxane)(MCR−C12、数平均分子量Mnが約1,000であり、Gelestから購入される)を精確に量り、約1時間をかけてそれを丸底フラスコに滴下した。12時間反応した後、別途、0.0025gのジラウリン酸ジブチルスズと7.2gのポリエチレングリコールモノメタクリレート(数平均分子量Mnが約526である)を量り、約1時間をかけてそれを丸底フラスコに滴下した。更に12時間反応した後、大量の水を加え、形成された生成物を洗浄し、生成物を脱水し濾過した。次に、生成物からジクロロメタン溶剤を取り除いて、数平均分子量Mnが約1,700である第1シロキサンマクロマ(A2)を得た。
【0055】
第2シロキサンマクロマ(B)
【化17】
【0056】
第2シロキサンマクロマ(B)の合成機構は、下記フロー2の通りである。
【化18】
【0057】
第2シロキサンマクロマ(B)の製造工程は、下記の通りである。
【0058】
乾燥した100mLの丸底フラスコに、20g(0.02モル)のジアミノポリジメチルシロキサン(DMS−A12、数平均分子量Mnが約1,000であり、Gelestから購入される)、40mLのジクロロメタン、及び4.5g(0.0401モル)のイタコン酸無水物を加え、室温で上記反応物を撹拌して反応させた。12時間撹拌した後、大量の水を加えて生成物を洗浄し、更に硫酸マグネシウムによって脱水し、濾過した後、ジクロロメタン溶剤を取り除いて、数平均分子量Mnが約1,200である第2シロキサンマクロマ(B)を得た。
【0059】
第2シロキサンマクロマ(B)の分析結果
【0060】
核磁気共鳴分光分析法(NMR):1H−NMR(400MHz、CDCl3)、δ 6.36(s、1H)、5.82(s、1H)、3.39〜3.21(m、4H)、1.62〜1.42(m、2H)、0.62〜0.47(m、2H)、0.19〜0.02(Si−CH
3)。
【0061】
赤外分光分析法(IR):Si−CH
3の吸収ピークは802cm
−1及び1259cm
−1であり、Si−O−Siの吸収ピークは1032cm
−1及び1100cm
−1である。
【0062】
フッ素含有エーテルモノマー(I−1)
【化19】
【0063】
フッ素含有エーテルモノマー(I−1)の合成機構は、下記フロー3の通りである。
【化20】
【0064】
フッ素含有エーテルモノマー(I−1)の製造
【0065】
窒素条件で、100mLの丸底フラスコに、12gのイソホロンジイソシアネート、0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズ、及び40mLのジクロロメタンを順に加えた。
【0066】
10gのフッ素含有化合物である4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタノール(4,4,5,5,5−Pentafluoro−1−pentanol)を精確に量り、丸底フラスコに約20分間滴下した。6時間反応した後、別途、0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズ及び20gのポリエチレングリコールモノメタクリレート(数平均分子量Mnが約360である)を量り、反応フラスコに約20分間滴下した。12時間撹拌した後、大量の水を加えて化合物を洗浄し、更に脱水し濾過した後、ジクロロメタン溶剤を取り除いて、数平均分子量Mnが約745であるフッ素含有エーテルモノマー(I−1)を得た。
【0067】
フッ素含有エーテルモノマー(I−2)
【化21】
【0068】
フッ素含有エーテルモノマー(I−2)の合成機構は、下記フロー4の通りである。
【化22】
【0069】
窒素条件で、100mLの丸底フラスコに、12gのイソホロンジイソシアネート、0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズ、及び40mLのジクロロメタンを加えた。25gのフッ素含有化合物である1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−デカノール(1H,1H,2H,2H−Perfluoro−1−decanol)を取り、丸底フラスコに約20分間滴下した。6時間反応した後、別途、0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズ及び20gのポリエチレングリコールモノメタクリレート(数平均分子量Mnが約360である)を量り、反応フラスコに約20分間滴下した。更に12時間撹拌した後、大量の水を加えて化合物を洗浄し、脱水し濾過した後、ジクロロメタン溶剤を取り除いて、数平均分子量Mnが約1046であるフッ素含有エーテルモノマー(I−2)を得た。
【0070】
フッ素含有エーテルモノマー(I−3)
【化23】
【0071】
フッ素含有エーテルモノマー(I−3)の合成機構は、下記フロー5の通りである。
【化24】
【0072】
窒素条件で、100mLの丸底フラスコに、12gのイソホロンジイソシアネート及び40mLのジクロロメタンを順に加えた。26gのフッ素含有化合物である1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール(1H,1H,2H,2H−perfluorodecanethiol)を精確に量り、丸底フラスコに加えた。温度60℃で6時間反応し、次に反応フラスコの温度を室温まで下げ、更に0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズ及び20gのポリエチレングリコールモノメタクリレート(数平均分子量Mnが約360である)を取り、反応フラスコに滴下した。更に12時間撹拌した後、大量の水を加えて化合物を洗浄し、更に脱水し濾過した後、ジクロロメタン溶剤を取り除いて、数平均分子量Mnが約1060であるフッ素含有エーテルモノマー(I−3)を得た。
【0073】
フッ素含有エーテルモノマー(I−3)の分析結果
【0074】
核磁気共鳴分光分析法(NMR):イソホロンジイソシアネートのメチルプロトン(−CH
3)の吸収ピークは0.7〜1.1ppmであり、メタクリロイルのメチルプロトンの吸収ピークは1.88ppmであり、メタクリロイルのビニルプロトンの吸収ピークはそれぞれ5.54ppm及び6.09ppmであり、CH
2Fの吸収ピークは1.60〜1.71ppm、2.20〜2.04ppm及び3.71〜3.65ppmであった。
【0075】
赤外分光分析法(IR):Si−CH
3の吸収ピークは802cm
−1及び1259cm
−1であり、Si−O−Siの吸収ピークは1032cm
−1及び1100cm
−1であり、メタクリロイルのC=Oの吸収ピークは1720cm
−1である。
【0076】
コンタクトレンズの製造
【0077】
実施例1の詳しい製造工程
【0078】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−1)、及び溶剤としてのn−へキサノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に入れ、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0079】
実施例2の詳しい製造工程
【0080】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−1)、及び溶剤としてのn−へキサノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。更にコンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0081】
実施例3の詳しい製造工程
【0082】
シロキサンマクロマ(A2)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−1)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0083】
実施例4の詳しい製造工程
【0084】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−2)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0085】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0086】
実施例5の詳しい製造工程
【0087】
第1シロキサンマクロマ(A2)、第2シロキサンマクロマ(B)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−2)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0088】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0089】
実施例6の詳しい製造工程
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−2)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0090】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0091】
実施例7の詳しい製造工程
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−3)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0092】
実施例8の詳しい製造工程
【0093】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−3)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0094】
実施例9の詳しい製造工程
【0095】
第1シロキサンマクロマ(A2)、第2シロキサンマクロマ(B)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−3)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0096】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0097】
実施例10の詳しい製造工程
【0098】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−1)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0099】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0100】
実施例11の詳しい製造工程
【0101】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−2)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合を行い約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0102】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0103】
実施例12の詳しい製造工程
【0104】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、フッ素含有エーテルモノマー(I−3)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0105】
比較例1の詳しい製造工程
【0106】
第1シロキサン(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、及び溶剤としてのn−へキサノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0107】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0108】
比較例2の詳しい製造工程
【0109】
第1シロキサンマクロマ(A1)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、及び溶剤としてのn−へキサノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0110】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0111】
比較例3の詳しい製造工程
【0112】
第1シロキサンマクロマ(A2)、第2シロキサンマクロマ(B)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、熱開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、及び溶剤としてのエタノールを、表1に示す含有量の割合の通りに混合し約1時間撹拌して、混合物を形成した。
【0113】
次に、混合物をPP金型に加え、80℃のオーブンにおいて10時間硬化した。重合反応が完成した後、金型及びコンタクトレンズをイソプロパノールに1時間浸した後、コンタクトレンズを取り出した。そして、コンタクトレンズを水に入れて4時間加熱した後、更にコンタクトレンズを緩衝塩水に入れた。
【0114】
物理特性の試験結果
【0115】
表2は、比較例1〜3及び実施例1〜12の物理特性の試験結果をまとめたものである。
【0116】
表2から分かるように、フッ素含有エーテルモノマーが添加されていない比較例1〜3に比べて、本発明の実施例1〜12の酸素透過率(DK値)は何れも高い。なお、本発明の実施例1〜12は、含水率が約33%〜54%であり、弾性率が約0.35MPa〜0.65MPaであり、引張力が約15g〜83gであり、酸素透過率(DK値)が約93〜166である。
【0117】
本発明には上記のように、いくつの好ましい実施例が開示されているが、それは本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、任意に変更や修飾することができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で限定した内容を基準とする。
【表1】
【表2】