特開2015-99346(P2015-99346A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-99346マルチスクリーンディスプレイシステム及びこのための映像信号補正方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-99346(P2015-99346A)
(43)【公開日】2015年5月28日
(54)【発明の名称】マルチスクリーンディスプレイシステム及びこのための映像信号補正方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20150501BHJP
   H04N 5/04 20060101ALI20150501BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20150501BHJP
   H04N 19/467 20140101ALI20150501BHJP
   H04N 21/44 20110101ALI20150501BHJP
   H04N 21/422 20110101ALI20150501BHJP
【FI】
   G09G5/00 510V
   G09G5/00 550C
   H04N5/04 Z
   H04N5/66 Z
   H04N19/467
   H04N21/44
   H04N21/422
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-94780(P2014-94780)
(22)【出願日】2014年5月1日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0140789
(32)【優先日】2013年11月19日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】596180076
【氏名又は名称】韓國電子通信研究院
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(72)【発明者】
【氏名】ナム、ド、ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ボム、ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン、ウ
(72)【発明者】
【氏名】ユン、キ、ソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヨン、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ヒョ、テク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン、ス
(72)【発明者】
【氏名】ムン、ソン、ウォン
【テーマコード(参考)】
5C020
5C058
5C082
5C159
5C164
【Fターム(参考)】
5C020AA35
5C020CA20
5C058AB07
5C058BA35
5C058BB25
5C082AA21
5C082AA34
5C082BD07
5C082CB01
5C082MM05
5C082MM10
5C159KK43
5C159RC04
5C159RC35
5C159RE02
5C164UA45P
5C164UB04P
5C164UB10S
5C164UB86S
(57)【要約】      (修正有)
【課題】単位ディスプレイ装置に再生されるそれぞれの映像信号の時間同期を補正する方法を提供する。
【解決手段】複数の単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、N)を含むマルチスクリーンディスプレイ装置10は、マルチスクリーンディスプレイ装置10の外部で単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、N)のそれぞれに再生される単位映像フレームに対する時間同期情報を感知するタイミング感知装置20を含む。タイミング感知装置20は、時間同期情報に基づいて、単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、N)のそれぞれに再生される単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算し、これをマルチスクリーンディスプレイ装置10に転送する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単位ディスプレイパネルを含むマルチスクリーンディスプレイ装置と、及び
前記マルチスクリーンディスプレイ装置の外部で前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームに対する時間同期情報を感知するタイミング感知装置を含んでおり、
前記タイミング感知装置は、
前記時間同期情報に基づいて、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算し、これを前記マルチスクリーンディスプレイ装置に転送するマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項2】
前記マルチスクリーンディスプレイ装置は、
前記単位映像フレームのそれぞれに時間同期情報を挿入して出力する請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項3】
前記時間同期情報は、
前記マルチスクリーンディスプレイ装置上で前記時間同期情報が表示される単位ディスプレイパネルの位置情報を含む請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項4】
前記時間同期情報は、
前記単位映像フレームの固有情報を含む請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項5】
前記時間同期情報は、
前記単位映像フレームが再生される単位時間情報を含む請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項6】
前記時間同期情報は、
前記単位映像フレームにウォーターマーク形式で挿入されている請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項7】
前記時間同期情報は、
人の目には見えず、前記タイミング感知装置でのみ感知できる請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項8】
前記マルチスクリーンディスプレイ装置は、
前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに表示される単位映像を前記時間同期誤差を考慮して、同期した後に再生する少なくとも一つ以上の映像再生モジュールを含む請求項1に記載のマルチスクリーンディスプレイシステム。
【請求項9】
複数の単位ディスプレイパネルを含むマルチスクリーンディスプレイ装置において、
前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームを分類する映像処理部と、
前記単位映像フレームに該当する時間同期情報を挿入する時間同期情報挿入部と、及び
外部のタイミング感知装置において、前記時間同期情報に基づいて演算された前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を利用して、同期化された映像信号を出力する映像再生部
を含むマルチスクリーンディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチスクリーンディスプレイ装置及びこのための映像信号補正方法に関するものであって、より詳しくは、タイミング感知センサーを利用して、マルチスクリーンに再生されるそれぞれの映像信号の時間同期を補正する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置を用いた大画面の映像ディスプレイ装置を形成するためにマルチスクリーン(或いは多重画面)方式にする場合、複数の単位ディスプレイ装置を連接して構成する。
【0003】
前述したように、複数の単位ディスプレイ装置を上下左右に連接して一つの画面を構成するマルチスクリーンディスプレイ装置では、それぞれの行×列で複数のディスプレイ装置が配置される。
【0004】
一つの映像をマルチスクリーンディスプレイ装置で出力する場合、マルチスクリーンディスプレイ装置全体が一つの画面であるかのように動作するためには、これを構成するそれぞれのディスプレイ装置間で高精度な同期化が必ず必要だ。現在、多数の画面を同期化する方案として、全てのディスプレイ装置(正確にはディスプレイパネルに映像を再生する再生装置)が持つ内部の時計を同一に合わせ、この時計に応じて決められた時間タイミングに合わせて、それぞれの映像を再生する方式が主に利用されている。
【0005】
図1には、従来技術による映像信号同期化方法が示されている。
【0006】
図1を参照すると、従来技術による映像信号の同期化は、一つのタイムサーバを置いて、全てのディスプレイ装置(ここで、ディスプレイ装置は、ディスプレイパネルと再生装置で構成され、ディスプレイパネルは画面を構成し、再生装置は映像をディスプレイパネルに再生してくれるプレーヤー装置である)は、タイムサーバから提供される同期信号に基づいて時間を精密に合わせた後、決められた時間から映像を再生する方式を利用する。しかし、このように精密に時計を同期化させた複数の画面間で映像再生の誤差が発生することになる。
【0007】
同一なハードウェアで構成されたディスプレイ装置であっても、実際に映像を再生する過程では、各ディスプレイ装置毎に予測できない遅延が発生することがあり、これらの遅延に因るマルチスクリーンディスプレイ装置での映像タイミングの不一致は、全体的なマルチスクリーン映像の品質を落とす結果を齎すことになる。
【0008】
マルチスクリーンディスプレイ装置で再生される映像の同期化を妨害する要因には、タイムサーバから転送された同期信号が、各単位ディスプレイ装置へ転送する過程で発生する転送の遅延、転送された同期信号に応じて各単位ディスプレイ装置の時計を合わせる過程で発生する処理時間の違い、実際に映像を再生する過程で発生する処理速度の違い、ハードウェア上での遅延など、様々なものがある。これらの問題は、タイムサーバから提供される同期信号のみでは解決し難く、単位ディスプレイ装置間の映像タイミングの不一致は、複数単位のディスプレイ装置が使用されるマルチスクリーンディスプレイ装置への拡張を困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するために、タイミング感知センサーを利用して、単位ディスプレイ装置に再生されるそれぞれの映像信号の時間同期を補正することによって、単位ディスプレイ装置間で発生する映像タイミングの不一致を解決できる方案を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の目的は、前述した目的に制限されておらず、言及されていないまた他の目的は、以下の記載から当業者に明確に理解されることができるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した本発明の目的を達成するための本発明の一面によるマルチスクリーンディスプレイシステムは、複数の単位ディスプレイパネルを含むマルチスクリーンディスプレイ装置と、及び前記マルチスクリーンディスプレイ装置の外部で前記単位ディスプレイパネルそれぞれに再生される単位映像フレームに対する時間同期情報を感知するタイミング感知装置を含む
好ましい実施形態において、前記タイミング感知装置は、前記時間同期情報に基づいて、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算し、これを前記マルチスクリーンディスプレイ装置に転送する。
【0012】
本発明の一面によると、前記マルチスクリーンディスプレイ装置は、前記単位映像フレームの各々に時間同期情報を挿入して出力することができる。
【0013】
一実施形態として、前記時間同期情報は、前記マルチスクリーンディスプレイ装置上で前記時間同期情報が表示される単位ディスプレイパネルの位置情報を含む。
【0014】
他の実施形態として、前記時間同期情報は、前記単位映像フレームの固有情報を含む。
【0015】
他の実施形態として、前記時間同期情報は、前記単位映像フレームが再生される単位時間情報を含む。
【0016】
他の実施形態として、前記時間同期情報は、前記単位映像フレームにウォーターマーク形式で挿入される。
【0017】
他の実施形態として、前記時間同期情報は、人の目には見えず、前記タイミング感知装置でのみ感知することができる。
【0018】
一方、前記マルチスクリーンディスプレイ装置は、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに表示される単位映像を前記時間同期誤差を考慮して、同期した後に再生する少なくとも一つ以上の映像再生モジュールを含む。
【0019】
前述した目的を達成するための本発明の他の面によるマルチスクリーンディスプレイ装置は、複数の単位ディスプレイパネルを含んでおり、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームを分類する映像処理部と、前記単位映像フレームに該当する時間同期情報を挿入する時間同期情報挿入部と、及び外部のタイミング感知装置において前記時間同期情報に基づいて演算された前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を利用して同期化された映像信号を出力する映像再生部を含む。
【0020】
本発明のまた他の面による映像信号補正方法は、複数の単位ディスプレイパネルを含むマルチスクリーンディスプレイ装置において映像信号を補正する方法に関するものであり、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームに該当する時間同期情報を挿入して再生するステップと、外部のタイミング感知装置から前記時間同期情報に基づいて演算された前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を受信するステップと、及び前記時間同期誤差を利用して、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームの再生時点を補正するステップを含む。
【発明の効果】
【0021】
前述したような本発明によると、単位ディスプレイ装置に再生されるそれぞれの映像信号の時間同期を補正することによって、単位ディスプレイ装置間で発生する映像タイミングの不一致を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術による映像信号同期方法を説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマルチスクリーンディスプレイシステムの構成を示す図である。
図3図2に示されたマルチスクリーンディスプレイ装置の内部構成を示す図である。
図4】本発明の他の実施形態に係るマルチスクリーンディスプレイシステムでの映像信号補正方法を示す図である。
【発明の実施のための最良の形態】
【0023】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるだろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるのではなく、様々な形態で実装されるものであり、単に本実施形態は、本発明の開示が完全になるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を持った者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。一方、本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書では、単数形は文句で特に言及しない限り、複数形も含む。
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態に対しては、図面を参照して詳細に説明する。まず、各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一の構成要素には、たとえ他の図面上に表示されても、同一の符号を持っていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するに当たり、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0025】
複数の単位ディスプレイパネルを上下左右に連接して一つの画面を構成するマルチスクリーンディスプレイ装置では、単位ディスプレイ装置間で発生する映像タイミングの不一致を根本的に解決することが技術的に難しい場合は、これを最小限にするための方法が必要である。本発明は、マルチスクリーンディスプレイ装置では、単位ディスプレイ装置が再生する映像間の時間同期(タイミング)の不一致が発生することを前提にし、これを修正するための補正方法を提供する。
【0026】
図2には、本発明で提案する映像信号の補正方法が行なわれる本発明の一実施形態に係るマルチスクリーンディスプレイシステムが示されている。
【0027】
図2を参照すると、本発明によるマルチスクリーンディスプレイシステムは、複数の単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)が上下左右に連接して一つの画面を構成するマルチスクリーンディスプレイ装置10と、前記マルチスクリーンディスプレイ装置10の外部で前記単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)のそれぞれに再生される単位映像フレームに対する時間同期情報を感知するタイミング感知装置20を含む。
【0028】
ここで、前記タイミング感知装置20は、前記時間同期情報に基づいて、前記単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)のそれぞれに再生される単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算し、これを前記マルチスクリーンディスプレイ装置10に転送する。
【0029】
例えば、前記タイミング感知装置20は、マルチスクリーンディスプレイ装置10を眺めている高速カメラであり得るし、前記マルチスクリーンディスプレイ装置10で再生される全体映像を継続的に撮影して、同一な映像フレームに収められている時間同期情報から或る単位ディスプレイパネルにどれだけのタイミング誤差があるかを測定する。
【0030】
詳しく説明すると、マルチスクリーンディスプレイ装置内部で映像再生過程中に発生した単位ディスプレイパネルで再生される映像フレーム間の時間同期の不一致は、予め予測したり制御することができないだけに、マルチスクリーンディスプレイ装置の外部で実際再生される映像を介して測定するしかない。
【0031】
本発明では、マルチスクリーンディスプレイ装置10の外部で各映像フレームの再生タイミング(時間同期)を測定するための感知装置20を置いて、ここで測定された映像フレーム間の時間同期誤差を再びマルチスクリーンディスプレイ装置10へフィードバックする。マルチスクリーンディスプレイ装置10は、このフィードバックされた誤差値を考慮して、映像再生タイミングを調整する方式に動作する。
【0032】
例えば、タイムサーバによって全ての単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)が互いに同一の時間値に同期化された状態で、時間t0から開始して各映像フレームをt1、t2、t3のタイミングに合わせて再生していたと仮定する。
【0033】
ここで、前記マルチスクリーンディスプレイ装置10は、前記単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)のそれぞれに表示される単位映像を再生するための少なくとも一つ以上の映像再生モジュールを含む。一つの映像再生モジュールが一つのディスプレイパネルで映像再生を担当することができ、一つの映像再生モジュールが多数のディスプレイパネルでの映像再生を担当することもできる。一般的に、一つの映像再生モジュールが一つのディスプレイパネルでの映像再生を担当することが好ましい。
【0034】
若し、映像フレーム間の時間同期誤差(タイミングの不一致)がない場合は、マルチスクリーンディスプレイ装置10の外部にある感知装置(20、例えば高速カメラ)が取り込まれた全てのディスプレイパネル映像の時間同期値(タイミング値)は、映像フレーム間にt0、t1、t2、t3などで同一でなければならない。 しかし、タイミングの不一致が発生する状況では、一部の映像フレームのタイミング値がt1 + 25ms 、t1−50msなどのようにずれてしまい、さらにはt1のタイミングにt2またはt3の映像フレームが再生されるように、誤差が大きいこともある。
【0035】
これを解決するために、本発明の前記タイミング感知装置20は、前記マルチスクリーンディスプレイ装置10の外部で各ディスプレイパネルで再生される単位映像フレームに対する時間同期情報を感知し、これを基に単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算する。前記時間同期誤差に関する情報は、再度前記マルチスクリーンディスプレイ装置10に転送され、各映像再生モジュールは、転送された誤差値を考慮して、映像再生タイミングを調整する。
【0036】
例えば、各映像再生モジュールは、前記時間同期誤差に基づいて設定された遅延時間だけ、該当映像信号をフレームバッファ部に格納していては、遅延時間が経った後に指定されたディスプレイパネルに出力することができる。若し、 三つのディスプレイパネルで構成され、左側のディスプレイパネル1から右側のディスプレイパネル(2、3)の順に時間同期情報が、それぞれt1、t1+25ms 、t1+50msの場合、 1番ディスプレイパネル1を担当する映像再生モジュールは+50msだけ、2番ディスプレイパネル2を担当する映像再生モジュールは+25msだけt2映像フレームをフレームバッファ部に格納していては、該当遅延時間が経過した後に、各映像フレームを出力する。
【0037】
他の実施形態として、各映像再生モジュールは、前記時間同期誤差だけ加減された再生時間に該当映像信号を各ディスプレイパネルに出力する。
【0038】
若し、3つのディスプレイパネルで構成され、左側のディスプレイパネル1から右側のディスプレイパネル(2、3)の順に時間同期情報が、それぞれt1、t1+25ms、t1−50msの場合、 1番ディスプレイパネル1を担当する映像再生モジュールは、−25msだけ、2番ディスプレイパネル2を担当する映像再生モジュールは+50msだけの誤差を加減してt2映像フレームを各ディスプレイパネルに出力する。
【0039】
一方、図2には、マルチスクリーンディスプレイ装置10と別途の再生装置30が、各ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)に出力される単位映像フレームを決定し、時間同期補正を行うものと示されているが、本発明の実施形態は、これらに限定されない。本発明の他の実施形態では、前記マルチスクリーンディスプレイ装置10が再生装置30の機能を行なう映像再生モジュールを含むことができ、一つの映像再生モジュールが一つのディスプレイパネルを制御したり、或いは複数のディスプレイパネルを制御できることは前述した通りである。
【0040】
以下、図3を参照して本発明に係るマルチスクリーンディスプレイ装置を具体的に見てみよう。図3は、図2に示されたマルチスクリーンディスプレイ装置の内部構成を示す図である。
【0041】
図3を参照すると、本発明によるマルチスクリーンディスプレイ装置10は、映像処理部11、時間同期情報挿入部13、映像再生部15を含む。
【0042】
映像処理部11は、前記単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)のそれぞれに再生される単位映像フレームを分類する。
【0043】
時間同期情報挿入部13は、前記単位映像のフレームに該当する時間同期情報を挿入する。
【0044】
マルチスクリーンディスプレイ装置10が動作すると、それぞれのディスプレイパネル(1、2、3、...、n)には、決められた時間同期に合わせて映像が再生される。この時、それぞれの時間同期に該当する映像フレームには、タイミング感知装置20が識別できる形で時間同期情報が挿入される。
【0045】
ここで、前記時間同期情報には、マルチスクリーンディスプレイ装置10を構成する複数のディスプレイパネルに対する、行、列の情報と、これらの表示(または出力)された単位ディスプレイパネル(1、2、3、...、n)の位置情報が含まれる。
【0046】
他方、前記時間同期情報には、前記単位映像フレームの固有情報が含まれており、前記単位映像フレームが再生される単位時間情報が含まれる。このとき、単位時間情報は、ミリ秒(ms)レベルに表示されるのが好ましい。
【0047】
必要に応じて、前記時間同期情報は、前記単位映像フレームにウォーターマーク形式で挿入され、人の目に見える形で表示されることができ、或いは人の目には見えないが、タイミング感知装置20は識別できる形で挿入されることもある。これは、本発明の実装方法に応じて変わることができる。
【0048】
映像再生部15は、前記映像処理部11から分類された映像フレームを、該当位置にあるディスプレイパネル(1、2、3、...、n)に出して、該当映像フレームがディスプレイパネルから出力されるようにする。
【0049】
このとき、映像再生部15は、外部のタイミング感知装置20において、前記時間同期情報に基づいて演算された前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を利用して、同期化された映像信号を出力する。
【0050】
前述した本発明に係るマルチスクリーンディスプレイシステムの動作について、図4を参照して詳しく見てみる。
【0051】
図4は、本発明の他の実施形態に係るマルチスクリーンディスプレイシステムでの映像信号補正方法を示す図である。
【0052】
図4を参照すると、まず、複数の単位ディスプレイパネルを含むマルチスクリーンディスプレイ装置において、前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームに該当する時間同期情報が挿入されて、各ディスプレイパネルで再生される(S10)。ここで、前記時間同期情報には、マルチスクリーンディスプレイ装置を構成する複数のディスプレイパネルに対する、行、列の情報と、これらの表示(または出力)される単位ディスプレイパネルの位置情報が含まれる。
【0053】
一方、前記時間同期情報には、前記単位映像フレームの固有情報が含まれており、前記単位映像フレームが再生される単位時間情報が含まれる。このとき、単位時間の情報は、ミリ秒(ms)レベルに表示されるのが好ましい。
【0054】
必要に応じて、前記時間同期情報は、前記単位映像フレームにウォーターマーク形式で挿入することができ、人の目に見える形で表示することができ、或いは人の目には見えないが、タイミング感知装置は識別できる形で挿入されることもある。これは、本発明の実装方法に応じて変わることができる。
【0055】
この状態では、外部のタイミング感知装置は、前記時間同期情報を感知して、それぞれのディスプレイパネルで再生される映像フレームに対する時間同期情報を構築し、これらから前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を演算する。
【0056】
例えば、時間同期情報が単位映像フレームが再生される単位時間情報がミリ秒( ms)レベルに表示されるのであれば、時間同期情報は、各映像フレームに対し、t1+25ms、t1−50msなどのように表示される。
【0057】
以後、外部のタイミング感知装置は、各映像フレームで表示される時間同期情報を利用して時間同期誤差を演算するが、時間同期誤差情報には、+25ms、−50msのような誤差情報と共に、各誤差が生成されるディスプレイパネルの位置情報まで含まれる。
【0058】
時間同期誤差情報は、外部のタイミング感知装置からのマルチスクリーンディスプレイ装置に転送され、そのため、タイミング感知装置とマルチスクリーンディスプレイ装置は、有線または無線ネットワーク接続設定がされていなければならない( S20)。
【0059】
その後、マルチスクリーンディスプレイ装置は、受信した前記単位映像フレーム間の時間同期誤差を利用して前記単位ディスプレイパネルのそれぞれに再生される単位映像フレームの再生時点を補正する(S30 ) 。
【0060】
一方、前述した本発明に係る映像信号補正方法は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータが読み取り可能なコードとして実装されるのが可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、コンピュータシステムによって解読できるデータが格納された全ての種類の記録媒体を含む。例えば、 ROM(Real Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気テープ、磁気ディスク、フラッシュメモリ、光データ格納装置などがある。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータネットワークに接続されたコンピュータシステムに分散され、分散方式で読み取れるコードとして格納され、実行されることができる。
【0061】
本発明の属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明が、その技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形で実施することができることを理解できるだろう。よって、前述した実施形態は全ての面で例示的なものであって限定的ではないものと理解しなければならない。本発明の保護範囲は、前記詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲及びその均等概念から導き出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0062】
10 : マルチスクリーンディスプレイ装置
20 : タイミング感知装置
30 : 再生装置
11 : 映像処理部
13 : 時間同期情報挿入部
15 : 映像再生部
図1
図2
図3
図4