(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-99577(P2015-99577A)
(43)【公開日】2015年5月28日
(54)【発明の名称】タッチパネル
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20150501BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20150501BHJP
【FI】
G06F3/041 330A
G06F3/041 330D
G06F3/041 350C
G06F3/044 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-4089(P2014-4089)
(22)【出願日】2014年1月14日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0139819
(32)【優先日】2013年11月18日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、イン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジャン ホ
(72)【発明者】
【氏名】イム、ジュン リョル
(72)【発明者】
【氏名】パク、ドー ホ
【テーマコード(参考)】
5B068
5B087
【Fターム(参考)】
5B068AA03
5B068AA32
5B068BB09
5B068BC13
5B087AA03
5B087CC16
5B087CC39
(57)【要約】
【課題】本発明は、タッチパネルに関する。
【解決手段】本発明の一実施形態によるタッチパネルは、基板と、上記基板の一面の端領域に設けられる所定の印刷層と、複数の導電体細線で構成され、上記基板の一面及び上記印刷層の所定の面に形成される複数の電極と、を含み、上記印刷層の所定の面に形成される複数の導電体細線の線幅は、上記基板の一面に形成される複数の導電体細線の線幅より広くてもよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一面の端領域に設けられる所定の印刷層と、
複数の導電体細線で構成され、前記基板の一面及び前記印刷層の所定の面に形成される複数の電極と、を含み、
前記印刷層の所定の面に形成された複数の導電体細線の線幅は、前記基板の一面に形成される複数の導電体細線の線幅より広い、タッチパネル。
【請求項2】
基板と、
前記基板の一面の端領域に設けられる所定の印刷層と、
複数の導電体細線で構成され、前記基板の一面及び前記印刷層の所定の面に形成される複数の電極と、を含み、
前記印刷層の所定の面に形成される複数の導電体細線の厚さは、前記基板の一面に形成される複数の導電体細線の厚さより厚い、タッチパネル。
【請求項3】
前記印刷層の前記基板と対向する面の長さは、前記印刷層の前記基板と対向しない面の長さより長く、
前記印刷層の両側面のうち前記基板の中央領域側の一側面は、傾斜面に形成される、請求項1又は2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記複数の導電体細線は、前記基板の一面及び前記印刷層の傾斜面に形成される、請求項3に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記印刷層の前記基板と対向しない面に形成される複数のパッドをさらに含む、請求項3又は4に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、前記印刷層の前記基板と対向しない面に延長される、請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、前記複数のパッドと接続される、請求項6に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記複数の導電体細線は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのいずれか1つの金属またはAg、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのうち少なくとも2つを含む合金で形成される、請求項1から7の何れか1項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記複数の導電体細線はメッシュ状に形成される、請求項1から8の何れか1項に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記基板の中央領域は活性領域に該当し、前記基板の端領域はベゼル領域に該当する、請求項3に記載のタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン、タッチパッドなどの接触検知装置は、ディスプレイ装置に付着され、使用者に直感的な入力方法を提供することができる入力装置であり、近年、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ナビゲーションなどの様々な電子機器に広く適用されている。特に、最近では、スマートフォンの需要が増加し、制限されたフォームファクタで様々な入力方法を提供することができるタッチスクリーンの採用比率が日々増加している。
【0003】
携帯用機器に適用されるタッチスクリーンは、タッチ入力を検知する方法によって、抵抗膜方式と静電容量方式に大別でき、そのうち、静電容量方式は、相対的に寿命が長く、様々な入力方法とジェスチャーを容易に具現できるという長所により、その適用比率が次第に増加している。特に、静電容量方式は、抵抗膜方式に比べて、マルチタッチインタフェースを具現することが容易であるため、スマートフォンなどの機器に幅広く適用される。
【0004】
静電容量方式のタッチスクリーンは、一定のパターンを有する複数の電極を含み、タッチ入力によって静電容量の変化が発生する複数のノードが上記複数の電極により定義される。2次元平面に分布する複数のノードは、タッチ入力によって自己静電容量(Self−Capacitance)または結合静電容量(Mutual−Capacitance)の変化が発生し、複数のノードで発生した静電容量の変化に加重平均計算方法等を適用してタッチ入力の座標を計算することができる。
【0005】
従来のタッチパネルは、通常、タッチを認識するセンシング電極をITO(Indium Tin Oxide;インジウム−スズ酸化物)で形成した。しかし、ITOの場合、原料であるインジウム(Indium)が希土類金属で、高価であるため、価格競争力が低下するだけでなく、10年内に枯渇が予想され、需給が円滑でないという問題がある。上記のような理由から、不透明な導電体細線を利用して電極を形成するための研究が行われており、導電体細線からなる電極は、ITOや導電性高分子に比べて電気伝導度に著しく優れ、需給が円滑であるという長所を有する。但し、導電体細線をタッチスクリーン用電極として利用するためには、透明性と不可視性を高め、端子抵抗を抑制しなければならない。
【0006】
下記先行技術文献の特許文献1には、静電容量方式のタッチスクリーンにおける端部分の出力座標を補強するために端部分のセンサ電極の面積を増加させ、距離を縮小させる内容が開示されているが、これはITOを利用した電極を構成するものであって、導電体細線を利用して電極を具現する内容及びベゼル領域の導電体細線の線幅または厚さを異ならせる内容は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許公報10−2013−0044432
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明によると、ベゼル領域に形成される導電体細線の線幅または厚さが、活性領域上に形成される導電体細線の線幅または厚さより広いか、厚いタッチパネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1技術的側面によると、基板と、上記基板の一面の端領域に設けられる所定の印刷層と、複数の導電体細線で構成され、上記基板の一面及び上記印刷層の所定の面に形成される複数の電極と、を含み、上記印刷層の所定の面に形成された複数の導電体細線の線幅は、上記基板の一面に形成される複数の導電体細線の線幅より広いタッチパネルを提供する。
【0010】
上記印刷層の下面の長さは上記印刷層の上面の長さより長く、上記印刷層の両側面のうち上記基板の中央領域側の一側面は傾斜面に形成されてもよい。
【0011】
上記複数の導電体細線は、上記基板の一面及び上記印刷層の傾斜面に形成されてもよい。
【0012】
上記印刷層の上面に形成される複数のパッドをさらに含んでもよい。
【0013】
上記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、上記印刷層の上面に延長されてもよい。
【0014】
上記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、上記複数のパッドと接続されてもよい。
【0015】
上記複数の導電体細線は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのいずれか1つの金属またはAg、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのうち少なくとも2つを含む合金で形成されてもよい。
【0016】
上記複数の導電体細線はメッシュ状に形成されてもよい。
【0017】
上記基板の中央領域は活性領域に該当し、上記基板の端領域はベゼル領域に該当することができる。
【0018】
本発明の第2技術的側面によると、基板と、上記基板の一面の端領域に設けられる所定の印刷層と、複数の導電体細線で構成され、上記基板の一面及び上記印刷層の所定の面に形成される複数の電極と、を含み、上記印刷層の所定の面に形成される複数の導電体細線の厚さは、上記基板の一面に形成される複数の導電体細線の厚さより厚いタッチパネルを提供する。
【0019】
上記印刷層の下面の長さは上記印刷層の上面の長さより長く、上記印刷層の両側面のうち上記基板の中央領域側の一側面は傾斜面に形成されてもよい。
【0020】
上記複数の導電体細線は、上記基板の一面及び上記印刷層の傾斜面に形成されてもよい。
【0021】
上記印刷層の上面に形成される複数のパッドをさらに含んでもよい。
【0022】
上記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、上記印刷層の上面に延長されてもよい。
【0023】
上記印刷層の傾斜面に形成される導電体細線は、上記複数のパッドと接続されてもよい。
【0024】
上記複数の導電体細線は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのいずれか1つの金属またはAg、Al、Cr、Ni、Mo、Cu及びTiのうち少なくとも2つを含む合金で形成されてもよい。
【0025】
上記複数の導電体細線はメッシュ状に形成されてもよい。
【0026】
上記基板の中央領域は活性領域に該当し、上記基板の端領域はベゼル領域に該当することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、ベゼル領域に形成される導電体細線の線幅が、活性領域に形成される導電体細線の線幅より広く形成されることにより、ベゼル領域に設けられる印刷層の段差による導電体細線の断線を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態によるタッチパネルを含む電子機器の外観を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるタッチパネルの正面図である。
【
図3】本発明の他の一実施形態によるタッチパネルの正面図である。
【
図4】
図2の実施形態によるタッチパネルのA部分の拡大図である。
【
図5】
図2の実施形態によるタッチパネルのB−B'の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態によるタッチパネルを含む電子機器の外観を示す斜視図である。
【0031】
図1を参照すると、本実施形態による電子機器100は、画面を出力するためのディスプレイ装置110、入力部120、音声出力のためのオーディオ部130などを含み、ディスプレイ装置110と一体化されて形成されるタッチスクリーン装置を備えてもよく、タッチスクリーン装置内にタッチパネルが含まれてもよい。
【0032】
図1に示されたように、モバイル機器などは、タッチスクリーン装置がディスプレイ装置に一体化されて備えられるのが一般的であり、タッチスクリーン装置は、ディスプレイ装置が表示する画面が透過できる程度の高い光透過率を有さなければならない。従って、タッチスクリーン装置は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(PolymethlymethAcrylate)、COP(Cyclo−Olefin Polymers)などのフィルム、ソーダガラス(Soda glass)、または強化ガラス(tempered glass)のような材質の透明な基板に、電気導電性を有する物質で電極を形成することで具現することができる。ディスプレイ装置のベゼル領域には、透明導電性物質で形成される電極と連結される配線パターンが配置され、配線パターンは、ベゼル領域により視覚的に遮蔽される。
【0033】
タッチスクリーン装置は、静電容量方式により動作するものと仮定すると、所定のパターンを有する複数の電極を含んでもよい。また、複数の電極の間で発生する静電容量の変化を検知するための静電容量検知回路、静電容量検知回路の出力信号をデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換回路、及びデジタル値に変換されたデータを利用してタッチ入力を判断する演算回路などを含んでもよい。
【0034】
図2は本発明の一実施形態によるタッチパネルの正面図であり、
図3は本発明の他の一実施形態によるタッチパネルの正面図である。
【0035】
図2を参照すると、本実施形態によるタッチパネル200は、基板210と、基板210上に設けられる複数の電極220、230と、を含んでもよい。
図2には示されていないが、複数の電極220、230のそれぞれは、連結配線及びボンディングパッドを介して基板210の一端に付着される軟性回路基板と電気的に連結されてもよい。軟性回路基板には、コントローラ集積回路が実装され、複数の電極220、230で生成される検知信号を検知し、それからタッチ入力を判断することができる。
【0036】
基板210は、複数の電極220、230が形成されるための透明な基板であってもよい。従って、上述したように、基板210は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(PolymethlymethAcrylate)、COP(Cyclo−Olefin Polymers)などのフィルム、ソーダグラス(Soda glass)または強化ガラス(tempered glass)のような材質で形成されてもよい。
【0037】
複数の電極220、230は、X軸方向に延びる複数の第1電極220と、Y軸方向に延びる複数の第2電極230を含む。第1電極220と第2電極230は、基板210の両面にそれぞれ設けられたり、基板210の一面に両方とも設けられてもよい。ここで、基板210の一面に第1電極220と第2電極230がともに設けられる場合には、第1電極220と第2電極230の交差地点に部分的に所定の絶縁層を形成してもよい。また、上記と異なって、第1電極220と第2電極230は、異なる基板に設けられて交差されてもよいことは言うまでもない。
【0038】
特に、本実施形態によると、基板210は、強化ガラスと同じ材質で形成されてタッチ入力を直接印加されてもよく、タッチ入力が印加される一面とは反対面側に複数の電極220、230が形成されてもよい。即ち、本実施形態によるタッチパネルは、ウィンドウ一体型タッチパネルであってもよい。
【0039】
複数の電極220、230と電気的に連結されてタッチ入力を検知する装置は、タッチ入力により複数の電極220、230の間で発生する静電容量の変化を検知し、それからタッチ入力を検知する。コントローラ集積回路において、第1電極220は、D1〜D8と定義されるチャネルに連結されて所定の駆動信号の印加を受けることができ、S1〜S8と定義されるチャネルは、第2電極230に連結されて第1電極220と第2電極230との間で発生する静電容量の変化を検知するために用いられてもよい。このとき、コントローラ集積回路は、静電容量の変化を検知信号として利用し、タッチ入力を判断することができる。
【0040】
複数の電極220、230は、複数の導電体細線223、233と、複数の導電体細線223、233の両端で複数の導電体細線223、233と電気的に接続されるパッド227、237と、を含んでもよい。通常、複数の導電体細線223、233は網目状またはメッシュ状に形成され、導電体細線223、233が網目状またはメッシュ状に形成されることにより、従来ITO(Indium−Tin Oxide)電極が存在する領域でパターニングの跡が見えていた現象を減少させ、タッチパネルの透過性を向上させることができる。
【0041】
図2には、複数の電極220、230の複数の導電体細線223、233が菱形または四角形に形成されたものが示されているが、これに限定されず、六角形、八角形、ダイヤモンド形及び無定形(random)など当業者が自明、または容易に導出できる範囲まで本発明に属し、
図3に示したように、直線状に形成されてもよい。
【0042】
複数の電極220、230を形成する導電体細線223、233は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cu、Tiのいずれか1つまたはこれらの合金で製造されてもよく、複数の電極220、230が金属で製造されることで、電極の抵抗値が減少するため、導電性及び検知感度が向上することができる。
【0043】
複数の導電体細線223、233と電気的に接続されるパッド227、237が設けられる基板上の領域には、通常、不透明な金属材料で形成されるパッド227、237を視覚的に遮蔽するための所定の印刷層240が設けられてもよい。基板210の端領域に設けられる印刷層240上にパッド227、237が形成され、印刷層240上でパッド227、237と複数の導電体細線223、233が接続されてもよい。
【0044】
但し、0.5μm〜10μmの線幅を有する複数の導電体細線223、233が基板210上に設けられる印刷層240上でパッド227、237と接続する場合、印刷層240の厚さによる段差によって導電体細線223、233が断線する恐れがある。
【0045】
本実施形態によると、印刷層240上に形成される導電体細線223、233の線幅を基板210上に形成される導電体細線223、233の線幅より広くすることで、印刷層240の厚さによる導電体細線223、233の断線を防止することができる。また、その他に、線幅ではない厚さを厚くすることで、断線を防止することもできる。
【0046】
以下では、
図4及び
図5を参照して、本実施形態によるタッチパネルをより詳細に説明する。
【0047】
図4は、
図2の実施形態によるタッチパネルのA部分の拡大図である。
【0048】
図4を参照すると、複数の導電体細線223は、基板210及び基板210上に設けられる印刷層240上に形成され、基板210に形成される部分の線幅より印刷層240に形成される部分の線幅がより広くてもよい。
図4には、
図2の第1電極220を構成する導電体細線223だけが示されているが、第2電極230を構成する導電体細線233も、第1電極220を構成する導電体細線223のように線幅が設定されてもよい。
【0049】
また、上述したように、導電体細線223は、基板210に形成される部分より印刷層240に形成される部分の厚さがより厚くてもよい。
【0050】
図5は、
図2の実施形態によるタッチパネルのB−B'の断面図である。説明の便宜上、
図2に示された複数の電極220、230を構成する複数の導電体細線223、233のサイズを誇張して
図5に示した。
【0051】
図5において、端領域は、パッド227、237、連結配線(不図示)及び軟性回路基板(不図示)などを視覚的に遮蔽するために不透明な物質で形成される印刷層240が設けられる領域(ベゼル領域)に該当し、中央領域は、端領域を除いた領域であり、使用者のタッチ入力が印加され、タッチパネルと一体化されて形成されるディスプレイ装置から出力される画面が使用者に視認される領域(活性領域)に該当する。
【0052】
図5に示したように、端領域に設けられる印刷層240は、上面の長さより下面の長さが長く形成され、中央領域側の側面が所定の角度をなす傾斜面に形成される。印刷層240の上面の全部または一部にはパッド227、237が設けられ、パッド227、237は導電体細線223、233と電気的に接続される。
図5には、導電体細線223、233が印刷層240の上面ではなく傾斜面にのみ形成されるものが示されているが、その他に、印刷層240の上面まで延長され、上面でパッド227、237と接続されてもよいことは言うまでもない。印刷層240の下面は印刷層240の基板210と対向する面の一例であってよく、印刷層240の上面は印刷層240の基板210と対向しない面の一例であってよい。
【0053】
本実施形態では、印刷層240の両側面のうち中央領域側の側面を傾斜面に形成することで、導電体細線223、233の断線を防止することができる。但し、このように導電体細線223、233が印刷層240の傾斜面に沿って延長される場合にも、傾斜面の角度によって導電体細線223、233が断線することがあるが、本実施形態によると、端領域に形成される導電体細線223、233の線幅または厚さが中央領域の導電体細線223、233の線幅または厚さより広いか、厚く形成されて断線をより効果的に防止することができる。
【0054】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0055】
210 基板
220 第1電極
230 第2電極
227、237 パッド
223、233 複数の導電体細線
240 印刷層