特開2015-9968(P2015-9968A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-9968(P2015-9968A)
(43)【公開日】2015年1月19日
(54)【発明の名称】重量物持ち上げ装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 7/02 20060101AFI20141216BHJP
【FI】
   B65G7/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-138022(P2013-138022)
(22)【出願日】2013年7月1日
(71)【出願人】
【識別番号】308039366
【氏名又は名称】長谷川 光男
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 光男
(57)【要約】
【課題】 一般家庭や事務所等で使用するタンス、整理棚等の家具や冷蔵庫、植木鉢など重量物を重量物移動台車等に乗せて移動させるときに、重量物移動台車等を重量物の底面に挿入できるように重量物を持ち上げることに使用する重量物持ち上げ装置において、脚付家具など多様なデザインの重量物を、簡便に、安全に素早く持ち上げることができる重量物持ち上げ装置を提供する。
【解決手段】
本体2の前端部に重量物の底面に差し込み重量物を保持するためのフォーク3と、後部にはハンドル5と、前記本体2の下部には軸支された複数のローラ4で構成したテコ部の下部に設けたベース台と、前記ベース台の下部に、連結用台を連続して複数連結して、脚付家具など多様なデザインの重量物を持ち上げられるようにした。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の前端部に重量物の底面に差し込み重量物を保持するためのフォークと、後部にはハンドルと、前記本体下部には軸支された複数のローラで構成したテコ部と前記テコ部の下部に設けたベース台と、前記ベース台の下部に、連結用台を連続して複数連結して構成したことを特徴とした重量物持ち上げ装置。
【請求項2】
ベース台上面に複数の弾性体からなるフックと複数の弾性体からなるガイドを有し、前記フックは、本体下部に軸支されたローラの側面を挟むように形成され、前記弾性体からなるガイドは本体下部に軸支されたローラを前記ベース台上面中央部に誘引して当接するように形成され、前記ローラが前転あるいは後転する方向に一定の力が加わったとき、前記ガイドは変形することを特徴とした請求項1項に記載の重量物持ち上げ装置。
【請求項3】
連結用台は、筒状の形をなし、筒先端外周部が筒後端内周部に挿入されて一体化し、連続して連結出来るように構成したことを特徴とした請求項1項又は2項に記載の重量物持ち上げ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭や事務所等で使用するタンス、整理棚等の家具や冷蔵庫、植木鉢などの重量物を移動させるために、前記重量物の底面と床面間に重量物移動台車等を挿入する時、重量物底面と床面間に重量物移動台車等を容易に挿入出来るだけの間隙を安全かつ容易に確保するために使用する重量物持ち上げ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図12は従来の重量物持ち上げ装置を示している。この従来例は、例えば、特許文献1に記載されているものと同種のものである。本体2の前端部には重量物の底面に差し込み重量物を保持するためのフォーク3が設けられ、かつ後部にはハンドル5を備え、下部には軸支された複数のローラ4が設けられたもので、ローラ4の軸41を支点にハンドル5のグリップ51部が力点、そしてフォーク3の先端部31が作用点となるテコの原理を応用した、少ない力で重量物を持ち上げるものであり、一般に、図13に示すような重量物移動台車4台と組み合わせて使用されるもので、図14に示すように重量物底面と床面との間に重量物移動台車をセットし、重量物を容易に移動できるようにするため、図15に示すように重量物10の底面10aと床面20aとの間に重量物移動台車等をセットできるだけの間隙30aを設けるためのものであった。
【特許文献1】登録実用新案第3109851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の重量物持ち上げ装置においては、図15に示すように、重量物10の底面10aと床面20aの間に、前記重量物持ち上げ装置前部のフォーク3を差し込み、ハンドル5のグリップ部51を操作することにより、テコの原理によりわずかな力で前記重量物10を持ち上げ、重量物10の底面10aと床面20a間に重量物移動台車等を挿入できるだけの間隙30aを確保するものであるが、図16に示すように重量物10の底面10aが直接床面20aに当接せずに、脚等10bが付属された重量物10の場合、重量物10の底面10aと床面20aの距離は前記重量物持ち上げ装置の持ち上げ高さの能力を大幅に超越することになり、フォーク3は重量物10の底面10aに直接作用して重量物10を持ち上げることが出来ない。かりに図17に示すように、重量物10の脚等の底面10cにフォーク3を挿入して重量物10を持ち上げて、重量物移動台車等を脚等の底面10cと床面20aの間にセットしようとしても、脚等の底面10cにはフォーク3が当接して残っているため、脚等の底面10cと床面20aの間に重量物移動台車等をセットすることが出来なかった。このことにより、移動できる重量物は、重量物10の底面10aと床面20aが直に接した重量物だけに限られていた。
【0004】
そこで、本発明は、一般家庭や事務所等で使用するタンス、整理棚等の家具や冷蔵庫、植木鉢など重量物10を移動する時、重量物が持つ多種多様の底部形状に簡便に対応して重量物と床面の間に重量物移動台車等を容易に挿入できるだけの間隙を、安全かつ容易に短時間で確保することが出来る重量物持ち上げ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するためになされた本発明の重量物持ち上げ装置1は、本体2の前端部に重量物の底面に差し込み重量物を保持するためのフォーク3と、後部にはハンドル5と、前記本体下部には軸支された複数のローラ4で構成したテコ部と、前記テコ部の下部に設けたベース台と、前記ベース台の下部に、連結用台を連続して複数連結して構成したことを特徴としたものである。
【0006】
テコ部は、本体2の前端部に重量物の底面に差し込み重量物を保持するためのフォーク3と、前記本体2の後部にはハンドル5と、前記本体2の下部には軸支された複数のローラ4を有し、ローラ軸41を中心に本体2、フォーク3、ハンドル5が円弧運動をして、テコの原理をもって重量物を小さな力で素早く容易に持ち上げることを特徴としている。また、円弧運動によって作用点となる前記フォーク3の先端位置と、支点となる前記ローラ軸41の中心との水平距離が変化する現象に対しては、前記ローラ4が回転し前記テコ部全体が前後に移動して補正できる機能を持ったことを特徴としている。
【0007】
ベース台101の上面には、防護壁103に半ば囲まれて、弾性体からなるフック102を複数持ち、テコ部のローラ4の側面4aを両側から挟み、前記ベース台101に、一定の力で脱着可能に保持出来るように形成されている。なお、前記フック102は、前記ローラ4の側面4aのみを保持することにより、前記テコ部の本体2及びフォーク3、ハンドル5はローラ軸41を中心に自由に円弧可動出来ることを特徴としている。また、前記防護壁103は前記フック102が前記ローラ4からの過度の変位を受けて破損や変形することを防ぐと共に、前記ローラ4をベース台の上面中央部に誘導するガイドの働きをすることを特徴としている。
【0008】
前記ベース台101には、上面中央の前後部に複数の弾性体からなるガイド104及びストッパー105を持ち、前記弾性体からなるガイド104は、テコ部のローラ4の外周底部を前記ベース台101の上面中央部101aに誘導するように形成されている。なお前記テコ部が前進あるいは後退する方向に一定以上の力を受けた時、前記弾性体からなるガイド104は変形をし、前記ローラ4の回転を妨げることなく前記テコ部が前後に移動可能になるように形成されている。また、前記ストッパー105は、前記テコ部が過剰に前後移動することを防止することを特徴としている。
【0009】
連結用台201は、筒状で、筒後端から筒先端にかけて適度なテーパー角度をもち形成され、筒先外周部201aと筒後内周部201bは、適度なテーパー角度をもった同一の形状及び寸法とし、複数の連結用台が連続して容易に連結可能な構成とした。なお上部には複数の切れ込み201cと、連結される他方の連結用台の筒後端を保持する座201d及び溝201fを設けたことを特徴としている。また、筒後端外周にツバ201eを形成し、床面との接触面積を増大したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明に係る重量物持上げ装置1は、一般家庭や事務所等で使用するタンス、整理棚等の家具や冷蔵庫、植木鉢などの重量物を持上げて、前記重量物の底面と床面間に、重量物移動台車や耐震マット等を挿入する時、底面全体が床面に接している重量物を始め、脚部をもち脚部の底面だけが床面に接して、重量物の底面が浮いた家具などの、多種多様な形状の重量物においても、重量物の底面と床面間の距離に会わせて、連結用台201を複数連結することにより、容易に重量物の底面の高さに合わせてテコ部をセットする事ができるため、一般家庭や事務所等で使用するタンス、整理棚等の家具や冷蔵庫、植木鉢など、脚の有無を問わず、ほぼすべての重量物を持ち上げることができる。テコ部は、フォーク3を重量物の底面に差込み、ハンドル5のグリップ51を手で押下げるだけの動作で、簡単、素早く、安全に重量物を持上げられる効果がある。なお、テコ部のローラ4は、弾性体からなるガイド104に沿って、必ずベース台101の上面中央部101aに誘導されてベース台101に保持されるので、重量物からの荷重を、ベース台101及び連結用台201の中心部で支えることになり、転倒や、荷重の偏重による連結用台201の変形や破損を起こすことなく安全に使用できる効果がある。また、テコ部の円弧運動によって、作用点となるフォーク3の先端位置と、支点となるローラ軸41の中心との水平距離が変化する現象によって、一定以上の荷重が弾性体からなるガイド104に加わったとき、弾性体からなるガイド104は変形するように形成されており、ローラ4の回転とテコ部の前後方向への移動を妨げないことから、重量物と重量物持上げ装置1間の距離が補正され、重量物持上げ装置が傾いたり、フォーク3と重量物底面との当接位置が移動するなどの危険を防止する効果がある。なお、ストッパー105は、テコ部が過度にベース台101の中心から離脱することを防ぎ、重量物持上げ装置の転倒や、荷重の偏重による連結用台201の変形や破損を起こすことなく安全に使用できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第一実施形態を示す立体図である。
図2】本発明の第一実施形態を示すテコ部側面図である。
図3】本発明の第一実施形態を示すベース台立体図である。
図4】本発明の第一実施形態を示すベース台平面図である。
図5】本発明の第一実施形態を示すベース台A−A線断面図である。
図6】本発明の第一実施形態を示すベース台B−B線断面図である。
図7】本発明の第一実施形態を示す連結用台立体図である。
図8】本発明の第一実施形態を示す連結用台断面図である。
図9】本発明に係る重量物持ち上げ装置の効果説明図その1である。
図10】本発明に係る重量物持ち上げ装置の効果説明図その2である。
図11】本発明に係る重量物持ち上げ装置の効果説明図その3である。
図12】従来例重量物持ち上げ装置の立体図である。
図13】従来例重量物移動台車の立体参考図である。
図14】従来例重量物移動台車の使用参考図である。
図15】従来例重量物持ち上げ装置の使用図である。
図16】従来例重量物持ち上げ装置の課題図その1である。
図17】従来例重量物持ち上げ装置の課題図その2である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0012】
図1図8は、本発明に係る重量物持ち上げ装置1の実施形態を示している。この重量物持ち上げ装置1は、合成樹脂製の本体2と、金属製のフォーク3と、合成樹脂製のローラ4と、金属製のローラ軸41と、金属管製のハンドル5、合成樹脂製のグリップ51で構成したテコ部と、合成樹脂製のベース台101と、合成樹脂製の連結用台201複数とで構成されたものである。実施例では、一般的な家庭や事務所で使用するほとんどの家具等の重量物に対応して、フォーク3は150キログラムの重量物をおおよそ40ミリメータ持ち上げる能力を持たせているが、対象重量物の大小によっては、より大きくても小さくても良い。
【0013】
テコ部の本体2は、図1及び図2に示すように、中央部2aから前後左右側面2b、2c、2dまでローラ4を半分ほど覆う曲面形状の外面と、中央部から後方に向かって、金属管製ハンドル5の一端を覆う円筒を持ち、下部には、ローラ4を3個軸支している。
【0014】
テコ部のフォーク3は、後部が輪状をしており、本体2後方の、ハンドル5を覆う円筒外周に輪状部が沿い、本体2の上部を通り、本体2の前部を覆うように組み込まれている。また、ネジ6によりフォーク3、本体2及びハンドル5が一体となるよう本体2上面から固定されている。このことは、金属製のフォーク3が、樹脂製本体2の後方円筒と、金属管製ハンドル5を補強し、樹脂製本体2に過度な負荷が加わることを防ぐよう構成されている。
【0015】
ベース台101は、図3図4図5及び図6に示すように、左右に弾性体からなるフック102を2個持ち、テコ部のローラ4の側面部4aを左右から挟みこむように保持できる構造をし、一定の力により、テコ部と脱着可能に一体化するように構成されている。また、防護壁103は、フック102を半ば囲むように配置され、テコ部のローラ4をベース台101に一体化するとき、ローラ4をベース台101の中央部101aに誘導するガイドの役割をすると共に、フック102に過度の変位が加わらないように設けられている。実施例では、弾性体からなるフック102は2個で構成しているが、強度が得られれば片側の1個でも良い。
【0016】
また、ベース台101の上面には、弾性体からなるガイド104がベース台101の中央部101aの前後に各2個配置され、テコ部のローラ4の外周底面部が必ずベース台101の中央部101aに誘導されるように形成されている。このことは、重量物からの荷重を、ベース台101及び連結用台201の中心部で支えることになり、荷重の偏重による重量物持ち上げ装置1の転倒や、連結用台201の変形、破損を防止できるよう構成されている。さらに、テコ部の円弧運動によって、作用点となるフォーク3の先端位置と、支点となるローラ軸41の中心との水平距離が変化する現象により、一定の荷重が弾性体からなるガイド104に加わったとき、弾性体からなるガイド104は変形することにより、ローラ4の回転とテコ部の前後方向への移動を妨げないようにしている。さらに、ストッパー105をベース台101の中央部101aの前後に各1個形成し、テコ部の円弧運動によって、作用点となるフォーク3の先端位置と、支点となるローラ軸41の中心との水平距離が変化する量以上にテコ部が前後移動できないようにしている。実施例では、弾性体からなるガイド104は4個、ストッパー105は2個で構成しているが、機能が果たせれば、それぞれ1個でも3個以上でも良い。
【0017】
連結用台201は、図7及び図8に示すように、円筒状の形で、筒後端から筒先端にかけておおよそ3度のテーパー角度をもって形成されている。筒先外周部201aと筒後内周部201bもおおよそ3度のテーパー角度をもった同一の形状及び寸法とし、複数の連結が簡便で確実にできるよう構成されている。なお上部には複数の切れ込み201cと、連結される他方の連結用台の筒後端を保持する座201d設け、連結開放が困難にならないようにし、さらに、筒後端には、ツバ201eを備えて、床面との接触面積を多く確保し、床面への負荷を減少させるよう構成されている。実施例では、一般的な家具の殆どに対応できるサイズとして、ベース台の高さは10ミリメータを1個、連結台の高さは10ミリメータを3個と、40ミリメータを3個組合せて、0ミリメータから160ミリメータまでの高さに対応したが、10ミリメータ未満や、40ミリメータ以上の大きさを含めてもかまわない。
【0018】
以下図1から図10を用いて本発明の重量物持ち上げ装置の動作を説明する。
重量物移動台車等を、重量物10の底面10aや脚部10bの底面10cにセットするとき、重量物10を床面からおおよそ30ミリメータ持ち上げることにより重量物移動台車等はスムーズにセットすることができるので、本発明の重量物持ち上げ装置1のフォーク3が重量物を持ち上げることのできる高さの固有能力を、おおよそ40ミリメータにしている。このことから、図9(a)(b)(c)に示すように、底面の形状や 床面からの距離が異なる重量物に、重量物移動台車等をセットしようとするとき、本発明の重量物持ち上げ装置1は、ベース台101及び連結用台201の組合せにより、10ミリメーター刻みに0から160ミリメーターまでの高さに調節することができるので、脚部の高さが0から170ミリメーターまでの重量物を、必ず30ミリメータ以上の高さに持ち上げることができる。例えば、図9(a)のように重量物の底面全体が床面に接しているときは、本発明の重量物持ち上げ装置1のテコ部をベース台101から離脱させ、テコ部単体の状態でフォーク3を重量物10の底面10aに差し込み、ハンドル5のグリップ51を操作することにより、重量物をおおよそ30ミリメータ以上持ち上げて、重量物移動台車等をスムーズにセットすることができる。また、図9(b)のように、85ミリメータの脚10bが付いた重量物10を持ち上げる場合には、本発明の重量物持ち上げ装置1の連結用台201の40ミリメータを1個と、10ミリメータを3個連結して、ベース台101の10ミリメータとあわせた80ミリメータの高さにして、フォーク3を重量物10の底面10aに差し込み、ハンドル5のグリップ51を操作することにより、重量物をおおよそ35ミリメータ持ち上げて重量物移動台車等を、脚部10bの底面10cにスムーズにセットすることができる。さらに、図9(c)のように、155ミリメータの脚が付いた重量物を持ち上げる場合、本発明の重量物持ち上げ装置1の連結用台201の40ミリメータを3個と、10ミリメータを2個連結して、ベース台101の10ミリメータとあわせた150ミリメータの高さにして、フォーク3を重量物の底面に差し込み、ハンドル5のグリップ51を操作することにより、重量物をおおよそ35ミリメータ持ち上げて重量物移動台車等を、脚部10bの底面10cにスムーズにセットすることができる。よって、フォーク3が重量物を持ち上げる高さの固有能力がおおよそ40ミリメータあることから、重量物の脚の長さよりも10ミリメータ低い連結台を使用した場合でも、重量物を30ミリメータ持ち上げることができるので、連結台201の高さは、10ミリメータ刻みで調節できる組合せであれば、ほぼすべての家具等重量物を持ち上げる能力を有することになる。
【0019】
ベース台101に、テコ部のローラ4を保持させるときは、ベース台101の左右にあるフック102に、ローラ4の両側面4aが沿うように、ベース台101の上方向からテコ部のローラ4を押しつけることにより、ローラ4は、防護壁103、フック102及び弾性体によるガイド104によって、ベース台の上面中央部101aに誘導されながら、図1に示すように、フック102によってローラ4が保持され一体化することになる。このことは、図10に示すように、重量物を持ち上げるとき、重量物の荷重はローラ4を通してベース台101の中心部で保持して持ち上げすることになり、連結用台201下部の床面への荷重配分も均一化し、連結用台201は安定して重量物を支えることができる。また、図11に示すように、テコ部の円弧運動によって、作用点となるフォーク3の先端位置と、支点となるローラ軸41の中心との水平距離が変化する現象によって、一定以上の荷重が弾性体からなるガイド104に加わったとき、弾性体からなるガイド104は変形するように形成されており、ローラ4の回転とテコ部の前後方向への移動を妨げないことから、重量物と重量物持上げ装置1間の距離が補正され、重量物持上げ装置1が傾いたり、フォーク3と重量物底面との当接位置が移動するなどの危険がない。なを、ストッパー105は、テコ部が過度にベース台101の中心から離脱することを防ぎ、荷重の偏重によって重量物持上げ装置1の転倒や、連結用台201が変形や破損を起こすことなく安全に使用できる。
【符号の説明】
【0020】
1 重量物持ち上げ装置
2 本体
3 フォーク
4 ローラ
5 ハンドル
6 ネジ
10 重量物
20 床
101 ベース台
102 フック
103 防護壁
104 弾性体からなるガイド
105 ストッパー
201 連結用台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17