特開2016-101598(P2016-101598A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-101598(P2016-101598A)
(43)【公開日】2016年6月2日
(54)【発明の名称】砂ダマ除去装置
(51)【国際特許分類】
   B22C 5/16 20060101AFI20160502BHJP
   B22C 5/06 20060101ALI20160502BHJP
【FI】
   B22C5/16
   B22C5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-240976(P2014-240976)
(22)【出願日】2014年11月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山口 広
【テーマコード(参考)】
4E093
【Fターム(参考)】
4E093CA01
(57)【要約】
【課題】 鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内において砂ダマを除去し、造型される鋳型の鋳型不良を減らすことができる砂ダマ除去装置を提供する。
【解決手段】 鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内に配設されると共に該鋳物砂に混入している砂ダマを除去する砂ダマ除去装置であって、複数の網部材が装着されると共に前記鋳物砂の進行方向に対して傾斜して配置され、供給される前記鋳物砂から前記砂ダマを分離する砂ダマ分離手段と、前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材を振動させる振動手段と、前記砂ダマ分離手段の先端に連通接続されると共に前記砂ダマ分離手段で分離された前記砂ダマを外部に排出する排出シュートと、前記網部材を通過した前記鋳物砂を回収する回収シュートと、を具備する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内に配設されると共に該鋳物砂に混入している砂ダマを除去する砂ダマ除去装置であって、複数の網部材が装着されると共に前記鋳物砂の進行方向に対して傾斜して配置され、供給される前記鋳物砂から前記砂ダマを分離する砂ダマ分離手段と、前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材を振動させる振動手段と、前記砂ダマ分離手段の先端に連通接続されると共に前記砂ダマ分離手段で分離された前記砂ダマを外部に排出する排出シュートと、前記網部材を通過した前記鋳物砂を回収する回収シュートと、を具備することを特徴とする砂ダマ除去装置。
【請求項2】
前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材が着脱可能にされており、開口率の異なる網部材と交換可能にされていることを特徴とする請求項1記載の砂ダマ除去装置。
【請求項3】
前記砂ダマ分離手段の上流部が、前記鋳物砂の進行方向に対する傾斜角度が可変可能にされていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の砂ダマ除去装置。
【請求項4】
前記振動手段が前記砂ダマ分離手段の上流部の上部に装着されており、該砂ダマ分離手段の上流部の上部における前記振動手段の上流にはカバー部材が固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の砂ダマ除去装置。
【請求項5】
前記鋳物砂の進行方向と直交する断面において、前記砂ダマ分離手段の上流部における前記振動手段の装着部の両外側が、外側に向って低くなる傾斜にされていることを特徴とする請求項4記載の砂ダマ除去装置。
【請求項6】
前記砂ダマ分離手段の上流部における前記カバー部材の上流には開口部を塞ぐ蓋部材が装着されていることを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載の砂ダマ除去装置。
【請求項7】
前記砂処理ラインは、注湯済みの鋳型を解枠して回収した前記鋳物砂を一時的に貯蔵しておいて該鋳物砂を切り出しする鋳物砂切り出し装置を備えており、前記砂ダマ除去装置には該鋳物砂切り出し装置から切り出される鋳物砂が供給されるようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の砂ダマ除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内に配設し、砂ダマを除去する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ラインにおいては、注湯済みの砂鋳型を解枠して回収した鋳物砂を一時的に貯蔵しておき、必要に応じて貯蔵してある鋳物砂を必要量切り出しする鋳物砂切り出し装置(サンドビン)が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3129615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に示されるように、従来は、鋳物砂切り出し装置から切り出された鋳物砂を直接、砂移送コンベアに供給するようにしていた。このため、鋳物砂切り出し装置から切り出された鋳物砂に砂ダマが混入している場合、該砂ダマが砂移送コンベアにより後工程に搬送されていってしまう。そして、その砂ダマが混入している鋳物砂が鋳型造型機による鋳型造型に用いられると、造型された鋳型の鋳型不良につながるという問題があった。なぜ鋳型不良につながるのかについて詳述すると、例えば、砂ダマが混入していると、鋳型を造型する際に重要となってくる水分量が、砂ダマの内部と外部とで差ができるため、一定ではなくなるということが起こる。また、砂ダマという砂の塊があるために、鋳型の表面に異常が発生することがある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みて成されたもので、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内において砂ダマを除去し、造型される鋳型の鋳型不良を減らすことができる砂ダマ除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明の砂ダマ除去装置は、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内に配設されると共に該鋳物砂に混入している砂ダマを除去する砂ダマ除去装置であって、複数の網部材が装着されると共に前記鋳物砂の進行方向に対して傾斜して配置され、供給される前記鋳物砂から前記砂ダマを分離する砂ダマ分離手段と、前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材を振動させる振動手段と、前記砂ダマ分離手段の先端に連通接続されると共に前記砂ダマ分離手段で分離された前記砂ダマを外部に排出する排出シュートと、前記網部材を通過した前記鋳物砂を回収する回収シュートと、を具備することを特徴とする。
【0007】
また本発明の砂ダマ除去装置は、前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材が着脱可能にされており、開口率の異なる網部材と交換可能にされていることを特徴とする。
【0008】
さらに本発明の砂ダマ除去装置は、前記砂ダマ分離手段の上流部が、前記鋳物砂の進行方向に対する傾斜角度が可変可能にされていることを特徴とする。
【0009】
さらに本発明の砂ダマ除去装置は、前記振動手段が前記砂ダマ分離手段の上流部の上部に装着されており、該砂ダマ分離手段の上流部の上部における前記振動手段の上流にはカバー部材が固定されていることを特徴とする。
【0010】
さらに本発明の砂ダマ除去装置は、前記鋳物砂の進行方向と直交する断面において、前記砂ダマ分離手段の上流部における前記振動手段の装着部の両外側が、外側に向って低くなる傾斜にされていることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明の砂ダマ除去装置は、前記砂ダマ分離手段の上流部における前記カバー部材の上流には開口部を塞ぐ蓋部材が装着されていることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明の砂ダマ除去装置は、前記砂処理ラインは、注湯済みの鋳型を解枠して回収した前記鋳物砂を一時的に貯蔵しておいて該鋳物砂を切り出しする鋳物砂切り出し装置を備えており、前記砂ダマ除去装置には該鋳物砂切り出し装置から切り出される鋳物砂が供給されるようになっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内に配設されると共に該鋳物砂に混入している砂ダマを除去する砂ダマ除去装置であって、複数の網部材が装着されると共に前記鋳物砂の進行方向に対して傾斜して配置され、供給される前記鋳物砂から前記砂ダマを分離する砂ダマ分離手段と、前記複数の網部材のうちの少なくとも一部の網部材を振動させる振動手段と、前記砂ダマ分離手段の先端に連通接続されると共に前記砂ダマ分離手段で分離された前記砂ダマを外部に排出する排出シュートと、前記網部材を通過した前記鋳物砂を回収する回収シュートと、を具備するようにしたから、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内において砂ダマを除去し、造型される鋳型の鋳型不良を減らすことができる等種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態を示す全体構成正面図である。
図2図1におけるA−A矢視図である。
図3図2におけるB−B矢視図である。
図4図2におけるC−C矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1において、符号1は、鋳型造型に用いる鋳物砂(本実施形態では生型砂)の砂処理ライン(図示せず)内に配設された鋳物砂切り出し装置(サンドビン)である。なお本発明において砂処理ラインとは、注湯済みの鋳型を解枠して回収した鋳物砂を鋳型造型に使用できるように処理するラインのことを言う。
【0016】
該鋳物砂切り出し装置1は、注湯済みの鋳型を解枠して回収した鋳物砂を一時的に貯蔵しておいて該鋳物砂を切り出しする装置である。この装置は、回転テーブル1aが回転軸1bを中心として回転されることにより、該回転テーブル1a上から鋳物砂が切り出されるようになっている。ここで切り出される鋳物砂は、粉々になった砂、固まっている砂、砂ダマなどが混在している状態となっている。なお本発明において砂ダマとは、砂粒同士が粘着して発生する砂塊のことを言い、大きさは特に問わない。
【0017】
そして、回転テーブル1aの一端の下方には、鋳物砂に混入している砂ダマを除去する砂ダマ除去装置2が配設されている。図2は砂ダマ除去装置2を側面から見た図である。図2において符号3は、供給される鋳物砂から砂ダマを分離する砂ダマ分離手段である。該砂ダマ分離手段3は、鋳物砂の進行方向Y1に対して先端側が低くなるように傾斜して配置されている。そして、該砂ダマ分離手段3の上面には複数の網部材M1、M2が装着されている(図3参照)。なお本発明において網部材とは、鋳物砂を通過させる多数の開口を有する部材のことを言う。該網部材としては例えば、金網、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどが挙げられる。
【0018】
そして、該砂ダマ分離手段3の上部には、複数の網部材M1、M2のうちの少なくとも一部の網部材(本実施形態ではM1)を振動させる振動手段4(本実施形態ではバイブレータ)が装着されている。そして、該砂ダマ分離手段3の先端には、該砂ダマ分離手段3で分離された砂ダマを外部に排出する排出シュート5が連通接続されている。
【0019】
また、該砂ダマ分離手段3の下方には、網部材M1、M2を通過した鋳物砂を回収する回収シュート6が配設されている。そして、該回収シュート6の両端上には衝立部材7が立設されており、該衝立部材7は砂ダマ分離手段3の両外側に配置されている(図4参照)。また、回収シュート6の下部には砂受けシュート8が配設されており、該砂受けシュート8の下部にはベルトコンベア9が配設されている(図1参照)。また、回収シュート6上は図示されない集塵フードで包囲されており、砂ダマ分離手段3で発生した粉塵は集塵されるようになっている。
【0020】
また、本実施形態では砂ダマ分離手段3が上流部10と下流部11に分かれている。まず、上流部10について詳細を説明する。鋳物砂の進行方向Y1と直交する断面(図4の断面)において、該上流部10の中央の上部には上述の振動手段4が装着されている。そして、該上流部10の上部における振動手段4の上流には山形のカバー部材12が固定されている。そして、該上流部10の上部における該カバー部材12の上流には開口部を塞ぐ蓋部材13(図3参照)が着脱可能に装着されている。
【0021】
そして、鋳物砂の進行方向Y1と直交する断面において、該上流部10における振動手段4の装着部の両外側が、外側に向って低くなる傾斜にされている。そして、該傾斜にされている両外側の上部には、複数に分割された上述の網部材M1が着脱可能に装着されている。
【0022】
また、該上流部10は、鋳物砂の進行方向Y1に対する傾斜角度が可変可能にされている。この点につき詳述する。該上流部10は両端が衝立部材7に締結されて支持されるようになっている。このため、衝立部材7の基端には締結孔14が、先端には締結孔15が穿孔されている。なお締結孔15は複数(本実施形態では5個)の孔が穿孔されている。そして、締結孔14を中心にして該上流部10の傾斜角度を変え、締結孔15のうちの一つの孔で締結すれば、該上流部10の鋳物砂の進行方向Y1に対する傾斜角度が変えられるのである。
【0023】
次に、下流部11について詳細を説明する。該下流部11は上部全面に上述の網部材M2が装着されている。そして、該下流部11の先端には、上述の排出シュート5が連通接続されている。そして、該下流部11の両側端上には側板16が立設されている。なお、該下流部11は回収シュート6により支持されている。
【0024】
なお本実施形態では、上流部10の網部材M1として、ステンレス製の金網(線径3mm、開目5mm、開口率39%)を用いている。また、下流部11の網部材M2も、上流部10の網部材M1と同じものを用いている。
【0025】
また本実施形態では、複数の網部材M1、M2のうちの少なくとも一部の網部材、即ち、上流部10の網部材M1が着脱可能にされており、該網部材M1は開口率の異なる別の網部材と交換可能にされている。なお本発明において網部材の開口率とは、網部材の単位面積当たりの開口部の割合のことをいう。
【0026】
このように構成されたものの作動について説明する。まず、鋳物砂切り出し装置1が作動される。そうすると、回転テーブル1aが回転軸1bを中心として回転され、該回転テーブル1a上から鋳物砂が一定量切り出される。なお、鋳物砂切り出し装置1が作動されると、振動手段4及びベルトコンベア9も同時に作動される。
【0027】
その後、鋳物砂切り出し装置1で切り出された鋳物砂は、砂ダマ分離手段3の上流部10上に供給される。ここで、該上流部10は振動手段4によって振動されているので、砂ダマ以外の鋳物砂は、ある程度、網部材M1を通過して落下する。そして、網部材M1上には砂ダマが残ることになる。
【0028】
その後、該網部材M1上の砂ダマは、網部材M2上を移動して最終的に排出シュート5内を落下していく。また網部材M1を通過ぜず、網部材M2上まで流れてきた鋳物砂は、網部材M2を通過して落下し、ここまでで大半の鋳物砂が落下することになる。そして、網部材M2上に残った砂ダマもまた、網部材M2上を移動して最終的に排出シュート5内を落下していく。
【0029】
なお、網部材M1、M2を通過して落下した鋳物砂は、回収シュート6及び砂受けシュート8を介してベルトコンベア9で次工程(図示せず)に搬送される。また、排出シュート5内を落下した砂ダマは、排出シュート5先端の手動ゲート5aを開くことにより外部に排出することができる。本実施形態では手動ゲート5aの下方に受け箱(図示せず)を設置するようにしている。
【0030】
本発明では、このように、鋳型造型に用いる鋳物砂の砂処理ライン内において鋳物砂から砂ダマを除去することができるため、造型される鋳型の鋳型不良を減らすことができるという利点がある。
【0031】
また本発明では、複数の網部材M1、M2のうちの少なくとも一部の網部材(本実施形態ではM1)が着脱可能にされており、開口率の異なる別の網部材と交換可能な構成にされている。本構成によれば、開口率の異なる別の網部材と交換することにより、除去できる砂ダマのサイズ(大きさ)を容易に調整することができるという利点がある。
【0032】
さらに本発明では、砂ダマ分離手段3の上流部10が、鋳物砂の進行方向Y1に対する傾斜角度が可変可能にされている。本構成によれば、該傾斜角度を可変させることにより、網部材M1上に残存する砂ダマの量を調整することができるという利点がある。
【0033】
さらに本発明では、振動手段4が砂ダマ分離手段3の上流部10の上部に装着されている。本構成によれば、振動手段4のメンテナンスが容易であるという利点がある。また、該砂ダマ分離手段3の上流部10の上部における振動手段4の上流にはカバー部材12が固定されている。本構成によれば、振動手段4を鋳物砂から保護できるという利点がある。
【0034】
さらに本発明では、鋳物砂の進行方向Y1と直交する断面において、砂ダマ分離手段3の上流部10における振動手段4の装着部の両外側が、外側に向って低くなる傾斜にされている。本構成によれば、該上流部10に供給される鋳物砂が中央に集中せず、両サイドに流れやすくなるため、該上流部10上での鋳物砂の滞りを防止することができるという利点がある。
【0035】
さらに本発明では、砂ダマ分離手段3の上流部10におけるカバー部材12の上流には開口部を塞ぐ蓋部材13が装着されている。本構成によれば、該上流部10に供給される鋳物砂が中央に集中するのを防止することができるという利点がある。なお、カバー部材12が山形であることも、該上流部10に供給される鋳物砂が中央に集中しない一つの要素であると言える。
【0036】
なお本発明の実施形態では、砂ダマ分離手段3が上流部10と下流部11に分かれている例を示したが、これに限定されるものではなく、該砂ダマ分離手段3は上流部10と下流部11が一体となった構成であってもよい。
【0037】
また本発明の実施形態では、砂ダマ分離手段3の下流部11の上部全面に網部材M2が装着された例を示したが、この網部材M2は着脱可能であってもよく、また、複数に分割されたものであってもよい。網部材M2が着脱可能である場合、該網部材M2も、開口率の異なる別の網部材と交換することは可能である。
【0038】
さらに本発明の実施形態では、砂処理ラインは、注湯済みの鋳型を解枠して回収した鋳物砂を一時的に貯蔵しておいて該鋳物砂を切り出しする鋳物砂切り出し装置1を備えており、砂ダマ除去装置2には該鋳物砂切り出し装置1から切り出される鋳物砂が供給されるようになっている。即ち、砂ダマ除去装置2は鋳物砂切り出し装置1の下方に配設されている。しかし、本発明の砂ダマ除去装置2の設置場所は、ここに限定されるものではなく、砂処理ライン内における別の場所に該砂ダマ除去装置2を配設してもよい。ただし、本実施形態のように砂ダマ除去装置2を鋳物砂切り出し装置1の下方に配設すると、砂処理ラインにおいて早い段階で砂ダマを除去できるという利点がある。
【0039】
さらに本発明の実施形態では、振動手段4の振動数が可変可能にされている。この振動数を変えることによっても、網部材M1上に残存する砂ダマの量を調整することができるという利点がある。
【0040】
さらに本発明の実施形態では、振動手段4により、複数の網部材M1、M2のうちの少なくとも一部の網部材(本実施形態ではM1)を振動させるようにしたが、これに限定されるものではなく、加えて、下流部11に装着された網部材M2も振動させるようにしてもよい。
【0041】
さらに本発明の実施形態では、上流部10の網部材M1と下流部11の網部材M2は、同じものを用いたが、これに限定されるものではなく、上流部10に装着された網部材M1の開口率が下流部11に装着された網部材M2の開口率より大きくなるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 鋳物砂切り出し装置
2 砂ダマ除去装置
3 砂ダマ分離手段
4 振動手段
5 排出シュート
6 回収シュート
10 砂ダマ分離手段の上流部
11 砂ダマ分離手段の下流部
12 カバー部材
13 蓋部材
M1 M2 網部材
Y1 鋳物砂の進行方向
図1
図2
図3
図4