【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の態様では、煙希釈剤が添加されたセルロース系材料を提供し、少なくともある程度の煙希釈剤がセルロース系材料の細胞構造内に保持され、煙希釈剤がセルロース系材料中、そして選択的にセルロース系材料上にセルロース系材料の乾式重量基準で5%以上の量で保持される。
【0016】
第2の態様では、本発明の第1の態様によるセルロース系材料の調製方法を提供する。
【0017】
本発明の第3の態様では、本発明の第1の態様によるおよび/または本発明の第2の態様による方法で調製されたセルロース系材料を含む喫煙品が提供される。
【0018】
本発明の第4の態様では、第1の態様によるセルロース系材料を1つ以上の他のセルロース系材料、および/または他の喫煙品構成成分と混合することを含む喫煙品の製造方法を提供する。
【0019】
本発明の第5の態様では、喫煙品の製造において本発明の第1の態様によるセルロース系材料の使用を提供する。
【0020】
当業者にとっては当然のことながら、煙送出物の所望の減少を達成するために充分な量の煙希釈剤をセルロース系材料に含有させることと、特に喫煙品製造装置に問題を生じずに使用できるセルロース系材料、即ち紙巻きタバコ製造装置に接着しない、または製造装置の邪魔にならないように充分な自由流動性を有するセルロース系材料を提供することを両立させなければならない。このような両立は、本発明は、セルロース系材料の表面が影響を受けずに望ましくない粘着性および凝集を生じさせない程度に多くの希釈剤で処理されたセルロース系材料を含有させることができるので、本発明によって簡単に行なわれる。
【0021】
本明細書中で使用する「セルロース系材料」なる表現は、セルロースを含むあらゆる材料を意味する。その材料は、タバコ材、例えば、葉柄、葉身、ダスト、再生タバコ、また
はこれらの混合物であってもよい。好適なタバコ材料として次の種が挙げられる、バージニアまたは熱風乾燥タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコ、またはタバコ材をブレンドしたもの。タバコは、ドライアイス膨張タバコ(DIET)などの膨張させたものでもよく、押し出しなどの他の手段で処理されたものであってもよい。葉柄タバコを予備処理してもよく、未処理であってもよく、また例えば、固体葉柄(SS)、刻み乾燥葉柄(SDS)、蒸気で処理された葉柄(STS)またはこれらのあらゆる組あわせであってもよい。好ましくは開孔構造を有するタバコを希釈剤担体として使用する。
【0022】
本明細書中で使用する「細胞構造内」なる用語は、煙希釈剤がセルロース系材料の細胞の細胞壁中もしくは細胞壁内にまたはセルロース系材料の隣接する細胞間に位置することを意味する。「保持される」なる用語は、少なくともある程度の煙希釈剤がセルロース系材料の細胞構造内に保持されるおよびブレンドおよび喫煙材ロッド内へ組み込むなどの喫煙品に含有されるセルロース系材料が受ける通常の処理条件を経てセルロース系材料の表面に接着することを意味する。理論に拘束されることなく、セルロース系材料細胞構造中に煙希釈剤があることによって、希釈剤が含浸した材料の「自由流動性」を促進し、材料が低凝集性になりやすくなる。
【0023】
特定の実施態様において、セルロース系材料の細胞構造内にそして選択的にセルロース系材料の表面に保持される煙希釈剤の重量は、セルロース系材料の乾式重量基準で5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上または50%以上である。
【0024】
特定の実施態様では、セルロース系材料はSDSである。
【0025】
これとは別の実施態様では、セルロース系材料は裁断された葉身またはDIETである。DIETはタバコ細胞構造を膨張させる処理を受ける。このことはDIETがその細胞構造内により多くの希釈剤保持されるおよび/または細胞構造内に希釈剤が浸透しやすくなるという利点を有する。
【0026】
セルロース系材料は、従来の喫煙品処理装置で使用するために好適な量の水分を含むのが好ましい。さらにセルロース系材料は、好ましくは通常の喫煙品製造装置に使用する際に好適な稠度を有する。例えば、好ましくはセルロース系材料は、自由流動性であり、紙巻きタバコ製造装置に付着せず、よって製造を妨害するようなことはない。
【0027】
このような装置で使用されるセルロース系材料の好適な水分量は、約20%未満である。従って、好ましくは本発明のセルロース系材料は、20%を超えない水分を含み、より好ましくはセルロース系材料の水分量は、18%を超えない、約15%を超えない、または約12%を超えない。
【0028】
本明細書中で使用する「煙希釈剤」および「希釈剤」は、喫煙材が燃焼し、喫煙品が消費される際に煙送出物を減少させる役割を果たす喫煙品内に混入される材料を意味する。煙希釈剤は、喫煙材の喫煙品に混入させるには好適である。
【0029】
希釈剤は、少なくとも1種のエアロゾル形成剤であり、これは例えば、ポリオールエアロゾル発生剤、または非ポリオールエアロゾル発生剤であってもよく、好ましくは非ポリオールエアロゾル発生剤である。これは室温で固体でも液体でもあってもよいが、室温で液体であることが好ましい。好適なポリオールは、ソルビトール、グリセロール、およびプロピレングリコールなどのグリコール類またはトリエチエレングリコールなどである。好適な非ポリオールは、一価アルコール、高沸点炭化水素、乳酸などの酸類およびジアセチン、トリアセチン、クエン酸トリエチルまたはミリスチン酸イソプロピルなどのエステ
ル類である。
【0030】
好ましくは煙希釈剤は、約110℃未満、105℃未満、100℃未満、95℃未満、90℃未満または85°C未満の融点を有する。
【0031】
本発明において煙希釈剤は、好ましくはグリセロール、トリアセチン、クエン酸トリエチルまたはミリスチン酸イソプロピルである。
【0032】
同じまたは異なる割合で希釈剤を組み合わせて使用してもよい。
【0033】
これらの物質のいくつかは、煙希釈剤として以外の目的で可燃性タバコ製品に含有されることが知られており、例えば、トリアセチンおよびジアセチンは、非ポリオールエアロゾル発生剤として喫煙品に従来使用されており(下記特許文献1)、TEGDA、トリアセチンおよびグリセロールは、可塑剤として知られている。グリセロールは、タバコの吸湿性および機械的特徴を向上させることができるので、タバコに湿潤剤として一般に使用されている。下記特許文献2には、タバコに4から15%の範囲でグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはジエチレングリコールなどの湿潤剤が充填され、グリセロールは、シート材の重量で5−20%の範囲で喫煙品のエアロゾル発生剤として使用されており(例えば、下記特許文献3参照)、またグリセロールも煙のろ過を向上させるために使用されている(下記特許文献4、5および6)。
【0034】
煙希釈剤は、本発明によるセルロース系材料内に室温で固体または液体の形体で存在してもよい。
【0035】
いくつかの実施態様では、煙希釈剤は実質的に水溶性の材料である。別の実施態様では煙希釈剤は水不溶性または水難溶性材料である。また別の実施態様では、希釈剤は非水性溶媒に可溶であってもよい。
【0036】
セルロース系材料に希釈剤を加える従来の方法では、セルロース系材料の表面に希釈剤がコートされてしまう。一方、本発明は、少なくともある程度の煙希釈剤をセルロース系材料の細胞構造に浸潤させる方法を提供する。
【0037】
好ましい実施態様では、煙希釈剤は、好ましくは細胞構造内に希釈剤を浸透させやすい含浸法によってセルロース系材料の細胞構造内そして選択的にセルロース系材料の表面に配置される。
【0038】
本発明による方法は、セルロース系材料に煙希釈剤を加える前、加える際または加えた後に特定の条件を使用することおよび/またはセルロース系材料に希釈剤と共に加えられる1つ以上のビヒクルを使用することを含む。
【0039】
いくつかの実施態様では本発明の方法は、煙希釈剤を加える前または加える際にセルロース系材料に1つ以上の処理工程を行うことを含む。これらの処理工程は、希釈剤が加えられる際に希釈剤のセルロース系材料への浸透を高めるためのものである。例えば、セルロース系材料に乾燥処理および/またはその中に存在する空気を放出する1つ以上の処理を行ってもよい。セルロース系材料に少なくともいくつかの細胞を破裂させる処理を施して、塞がれてしまう可能性のある細胞内部に希釈剤が加えられた際に希釈剤が入り込めるようにする手段を提供してもよい。
【0040】
乾燥処理および/またはセルロース系材料から空気を取り除く処理工程は、熱処理、真空処理、液体含浸、水蒸気処理、加圧された液体含浸、真空フリーズドライおよび超臨界
流体の使用などがある。
【0041】
熱処理は、セルロース系材料を加熱して絶対乾燥させることを含む。この処理工程によって膨張を利用して空気が放出される。
【0042】
真空処理は、真空を利用してセルロース系材料から空気を放出することを含む。
【0043】
液体含浸は、冷たいセルロース系材料に熱い液体を加える、または熱いセルロース系材料に冷たい液体を加えて、細胞壁を軟化させ、液体の注入によって細胞内の空気を除去しやすくする。液体と材料の温度差は、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または100°C、またはそれ以上であってもよい。
【0044】
加圧された液体含浸では、加圧下で冷たいセルロース系材料に熱い液体が加えられる、または熱いセルロース系材料に冷たい液体が加えられる。またこの処理は、加圧含浸前に真空での予備処理を行い、その後所望の水分量に到達するまで、含浸された材料を真空乾燥することを含んでもよい。細胞内の空気は、強制的な液体注入によって取り除いてもよい。
【0045】
水蒸気処理は、セルロース系材料の細胞壁を軟化させるために蒸気を加えること、および蒸気の注入によって空気を取り除くことを含む。
【0046】
真空フリーズドライは、セルロース系材料を絶対乾燥させ、細胞から空気を除去するために使用してもよい。
【0047】
また空気は、超臨界流体(例えば、CO
2)を注入して、その後膨張させてセルロース系材料の細胞から取り除いてもよい。
【0048】
好ましい実施態様では本発明の方法では、少なくとも2つの処理工程を使用してもよい。
【0049】
好ましい実施態様では本発明の方法は、セルロース系材料の乾燥および細胞空気を一部放出する機能を併せ持った処理工程でセルロース系材料を処理することを含む。
【0050】
セルロース系材料を処理することによって、セルロース系材料の乾燥および乾燥工程による細胞空気の一部放出の効果の組み合わせの結果として煙希釈剤がセルロース系材料の細胞構造に浸透しやすくなる。煙希釈剤を溶液または懸濁液の状態で加えることによって、煙希釈剤が乾燥したセルロース系材料の細胞内に細胞壁の毛細湿潤の結果として入り込むようになる。
【0051】
セルロース系材料を加熱を含む処理工程で処理することは、本発明のいくつかの実施態様では好ましい。細胞内の空気が熱処理後の冷却中に収縮するので、熱処理された細胞内に煙希釈剤が引き込まれることになる。
【0052】
本発明の方法は、刻まれた葉身、刻まれたブレンド、SDS、STSまたはDIETなどの予備処理されたセルロース系材料であるセルロース系出発材料に利用してもよい。このようなセルロース系材料を使用する場合、本発明の方法は、好ましくは予備処理されたセルロース系材料の加熱を含む処理工程を含み、これによりセルロース系材料の細胞構造内に煙希釈剤が浸透また含浸しやすくなる。
【0053】
熱処理を含む本発明の実施態様において、セルロース系材料は、好ましくは少なくとも
約5分、好ましくは少なくとも約10分、好ましくは少なくとも約20分、好ましくは少なくとも約30分、および最も好ましくは約30〜45分処理される。
【0054】
熱処理を含む本発明の実施態様において熱処理工程は、加圧下で行われる。また材料に蒸気および/または真空処理を施してもよい。熱、水蒸気、真空および/または圧力は、個別にまたは連続して加えてもよい。最も好適な処理の組あわせは、使用される特定の出発材料によって変わり、実験的相互アプローチを伴う。
【0055】
熱処理が加圧下で行われない場合、その際の温度は、少なくとも約90°C、好ましくは約100°C、より好ましくは約105〜110°Cである。
【0056】
本発明による方法は、煙希釈剤をセルロース系材料を加える工程さらに含む。場合によって液体煙希釈剤をセルロース系材料に直接加えてもよい。
【0057】
いくつかの実施態様では煙希釈剤は、溶液、エマルジョンまたは懸濁液の形で加えられる。これらを調製するために煙希釈剤は、1つ以上のビヒクルに混合される。好適なビヒクルは、水;アルコール類、炭化水素類または他の好適な有機系溶媒などの有機溶媒;二酸化炭素(超臨界であってもよい)などの液体または気体;煙希釈剤の溶液、エマルジョン、または懸濁液を形成することが可能な他の好適な化学物質またはビヒクルなどである。好適なビヒクルとしては水;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;液体または気体の二酸化炭素などが挙げられる。ビヒクルは、タバコ処理技術に相性のよいものが選択されるのが好ましい。水性ビヒクルは、多量の可燃性の溶媒を使用しなくてすむので、特に好ましい。
【0058】
ビヒクルは、1つ以上の煙希釈剤がビヒクルに溶けている溶媒であってもよい。2つ以上の煙希釈剤を使用した場合、ビヒクルは1つ以上の希釈剤の溶媒であってもよい。
【0059】
いくつかの実施態様ではビヒクルは、セルロース系材料の細胞壁に浸透することができる。
【0060】
ビヒクルは、煙希釈剤がセルロース系材料に加えられる際の温度以下またはその周囲の温度で揮発性となる乾燥特性を有する化学物質であってもよい。
【0061】
ビヒクルを使用してセルロース系材料の細胞構造内への煙希釈剤の浸透を促進させる1つの方法は、セルロース系材料の細胞壁からの残留水分の除去を補助するすることおよび/または細胞内への煙希釈剤を進入を促進させることによる。
【0062】
ビヒクルが液体の場合、煙希釈剤は溶液、懸濁液中にあってもよく、またはビヒクルを含むエマルジョンとして提供されてもよい。好ましい実施態様では煙希釈剤は、溶液またはエマルジョンの形体である。いくつかの実施態様では煙希釈剤は、水溶液または水性エマルジョンの形体である。
【0063】
いくつかの実施態様では煙希釈剤は、懸濁液ではなく、溶液の形体である。このことは、懸濁液を加えると煙希釈剤が細胞構造内に入り込むのではなく、セルロース系材料上の煙希釈剤の表面堆積が大きくなるので好ましい。
【0064】
高せん断ミキサーを使用して、セルロース系材料に加えるための煙希釈剤および/またはあらゆるビヒクルを調製してもよい。このような処理は、通常、希釈剤および/またはビヒクルの非常に小さい液滴を発生させる。
【0065】
このような処理は、希釈剤の小さい液滴径によって、セルロース系材料の細胞構造内への希釈剤の浸透効率を高めることが可能である。このことは煙希釈剤が水性エマルジョンを得るために水と混合される水に溶けにくいまたは水に溶けない液体である場合に特に当てはまる。
【0066】
本発明による煙希釈剤のエマルジョンは、エマルジョンの調製中またはセルロース系材料に加える際に希釈剤が化学的変化を受けないという意味で安定している方がよい。いくつかの実施態様ではこのことは、エマルジョンを加える前または加える際に連続的な高せん断混合を行う、および/または選択された乳化剤を添加することによって行ってもよい。
【0067】
本発明によるエマルジョンの溶解度を例えば、従来の加熱されたエマルジョンを利用した技術などの従来の手段によって高めてもよい。
【0068】
1つ以上のビヒクルに組み込まれるまたは1つ以上のビヒクルが付与される煙希釈剤の組成は、セルロース系材料にエマルジョンを加えたことによるセルロース系材料が、所望の量の希釈剤(出発セルロース系材料の乾燥重量基準で)および水分量を含むように計算することができる。
【0069】
煙希釈剤はセルロース系材料にセルロース系材料を過剰な煙希釈剤に浸すおよび/またはこれと混合し、その後、過剰の希釈剤をろ過する、セルロース系材料を必要量の煙希釈剤で飽和させる、セルロース系材料に煙希釈剤を噴霧する、および/またはセルロース系材料に煙希釈剤を加圧噴霧して加えられる。材料をビヒクル中の希釈剤で環流し、その後例えば真空蒸発法などの蒸発法を利用してもよい。
【0070】
セルロース系材料を加熱する本発明の第2の態様による実施態様では、煙希釈剤をセルロース系材料が熱いうちにセルロース系材料と接触させるのが好ましい。
【0071】
煙希釈剤はセルロース系材料に高温、例えば例えば、約60°C超、70°C超、80°C超、90°C超、100°C超、105°C超または110°C超の温度で加えてもよい。
【0072】
セルロース系材料および煙希釈剤を混合する実施態様では、好ましくは混合はセルロース系材料が細かくならないように静かに行われる。例えば、軌道ミキサーを使用してもよい。
【0073】
セルロース系材料に煙希釈剤が噴霧される実施態様において、本発明の方法は、カーテン状に流れるセルロース系材料に希釈剤が一定に噴霧されるように最適化することを含む。その際の添加速度は、目的とする希釈剤の充填量を一定にし、セルロース系材料に一定の水分量を供するために一定にしてもよい。さらに、セルロース系材料の表面積を最適にする(例えばセルロース系材料の小さなフラグメントを個々にタンブリングすることによって)、セルロース系材料の流れを一定にする、および噴霧段階および/または噴霧段階後の膨化時の後の冷却段階の内の1つ以上を行うことは有利である。従来の噴霧および/またはポンプ技術を使用して、ここで説明した噴霧を行ってもよい。
【0074】
いくつかの実施態様では、セルロース系材料(好ましくは熱いうちに)は、過剰な煙希釈剤(好ましくは水溶液またはエマルジョンの形体で)に浸すまたはこれと混合される。
【0075】
好ましい実施態様では、本発明の第2の態様による希釈剤供給システムは、セルロース系材料を煙希釈剤で処理する前および/または処理している際にセルロース系材料に対し
て熱処理、真空処理、液体含浸、水蒸気処理または真空フリーズドライなどの処理を行うことを含む。好ましくは希釈剤供給システムは、セルロース系材料を熱処理した後、セルロース系材料を煙希釈剤に浸すおよび/またはセルロース系材料に煙希釈剤を噴霧する。
【0076】
セルロース系材料は、その後好適な量の水分を含むように乾燥させ、そして選択的に篩い分けしてもよい。
【0077】
その後本発明によるセルロース系材料は、喫煙品の調製に使用される。
【0078】
本発明では本発明の第1の態様によるセルロース系材料を含むおよび/または発明の第2の態様による方法で調製された喫煙品を提供する。
【0079】
好ましい実施態様では、煙希釈剤を含むセルロース系材料は、喫煙品に組み込まれる前に最小限の処理を受ける。
【0080】
「処理」なる用語は、例えば、セルロース系材料のブレンドおよび裁断などの可燃性タバコ製品の製造および喫煙品の製造において使用される当業者に知られている方法のあらゆる段階を意味する。
【0081】
好ましくは喫煙品は紙巻きタバコである。
【0082】
好ましい実施態様では喫煙品は、煙希釈剤の重量で少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%または少なくとも50%の喫煙可能な充填材を含む。
【0083】
本発明よる方法は、本発明のセルロース系材料を1つ以上の他のセルロース系材料、および/または他の喫煙品成分と混合することを含む喫煙品の製造方法である。
【0084】
また別の態様では喫煙品の製造に本発明のセルロース系材料を使用することが提供される。
【0085】
本発明を以下の図面を参照した例示によって以下に説明する。