特開2016-119907(P2016-119907A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-119907(P2016-119907A)
(43)【公開日】2016年7月7日
(54)【発明の名称】水槽底掃除システム
(51)【国際特許分類】
   A01K 63/04 20060101AFI20160610BHJP
【FI】
   A01K63/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-35254(P2016-35254)
(22)【出願日】2016年2月26日
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3196364号
【原出願日】2014年12月24日
(71)【出願人】
【識別番号】511140529
【氏名又は名称】三晃海洋開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074055
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 靖雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132964
【弁理士】
【氏名又は名称】信末 孝之
(72)【発明者】
【氏名】濱 博昭
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104CG14
(57)【要約】
【課題】掃除装置の走行経路を自由に設定して自動的に走行させながら、水槽内を隅々まできれいに掃除することが可能な水槽底掃除システムを提供する。
【解決手段】
水槽100を上方から俯瞰して撮影する撮影装置10と、水槽100の底を移動しながら掃除する掃除装置20と、撮影装置10及び掃除装置20に接続された制御装置30とを有する、魚介類飼育水槽用の水槽底掃除システムであって、制御装置30が、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら、予め撮影画像内に設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽を上方から俯瞰して撮影する撮影装置と、水槽の底を移動しながら掃除する掃除装置と、前記撮影装置及び前記掃除装置に接続された制御装置とを有する、魚介類飼育水槽用の水槽底掃除システムであって、
前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から前記掃除装置の位置を把握しながら、予め前記撮影画像内に設定された走行経路に沿って前記掃除装置を走行させることを特徴とする水槽底掃除システム。
【請求項2】
前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から掃除終了後の未回収の残餌の位置を把握して、把握した未回収の残餌を回収するように前記掃除装置を走行させることを特徴とする請求項1に記載の水槽底掃除システム。
【請求項3】
前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から水槽内の魚介類群の位置を把握して、把握した魚介類群を回避するように前記掃除装置の走行速度を調整することを特徴とする請求項1に記載の水槽底掃除システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚介類飼育水槽用の水槽底掃除システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、魚介類を飼育するための飼育用水槽が用いられているが、このような飼育用水槽の底には残餌や腐敗物等の沈殿物が溜まるため、定期的に除去する必要がある。そのため、例えば水槽の底にライン状の誘導マークを設け、掃除機がその誘導マークに沿って自動的に走行しながら沈殿物を吸い取るようにした水槽底掃除機が提案されている。
【0003】
また、特許文献1には、テレビカメラを掃除機本体に内蔵し、テレビカメラにて前方を撮影しながら遠隔操作するようにした、水槽底掃除機に関する発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−84032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載された発明は、テレビカメラにて前方を撮影しながら水槽底掃除機を手作業で遠隔操作する必要があるため、水槽底掃除機を自動的に走行させて掃除を行うことができない。
【0006】
一方、水槽の底にライン状の誘導マークを設け、掃除機がその誘導マークに沿って自動的に走行しながら沈殿物を吸い取るようにした水槽底掃除機の場合には、手作業で走行させる必要はないものの、掃除機が誘導マークを外れてしまい、いわゆる脱線するという問題があった。また、掃除する水槽ごとに誘導マークを設ける必要があるため高コストでああった。さらに、いったん誘導マークを設けると変更が困難であるため、水槽の状態等によって走行経路を自由に設定することができず、水槽内を隅々まできれいに掃除することができなかった。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、掃除装置の走行経路を自由に設定して自動的に走行させながら、水槽内を隅々まできれいに掃除することが可能な水槽底掃除システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の水槽底掃除システムは、水槽を上方から俯瞰して撮影する撮影装置と、水槽の底を移動しながら掃除する掃除装置と、前記撮影装置及び前記掃除装置に接続された制御装置とを有する、魚介類飼育水槽用の水槽底掃除システムであって、前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から前記掃除装置の位置を把握しながら、予め前記撮影画像内に設定された走行経路に沿って前記掃除装置を走行させることを特徴とする。
【0009】
また好ましくは、前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から掃除終了後の未回収の残餌の位置を把握して、把握した未回収の残餌を回収するように前記掃除装置を走行させることを特徴とする。
【0010】
また好ましくは、前記制御装置が、前記撮影装置による撮影画像から水槽内の魚介類群の位置を把握して、把握した魚介類群を回避するように前記掃除装置の走行速度を調整することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の水槽底掃除システムは、魚介類飼育水槽用であって、水槽を上方から俯瞰して撮影する撮影装置と、水槽の底を移動しながら掃除する掃除装置と、撮影装置及び掃除装置に接続された制御装置とを有している。掃除装置の走行経路は、撮影装置の撮影画像内に予め設定されるので、水槽に誘導マークを設ける必要がなく、水槽の状態等によって走行経路を自由に設定することができる。そして、制御装置が、撮影装置による撮影画像から掃除装置の位置を把握しながら予め設定された走行経路に沿って掃除装置を走行させるので、掃除装置が走行経路を外れることはなく、水槽内を隅々まできれいに掃除することができる。
【0012】
また、制御装置が、撮影装置による撮影画像から掃除終了後の未回収の残餌の位置を把握して、把握した未回収の残餌を回収するように掃除装置を走行させるようにした場合には、残餌を残さないようにして、よりきれいに掃除することができる。
【0013】
また、制御装置が、撮影装置による撮影画像から水槽内の魚介類群の位置を把握して、把握した魚介類群を回避するように掃除装置の走行速度を調整するようにした場合には、誤って飼育している魚介類を吸い込んだり傷つけたりしてしまうのを防止することができる。
【0014】
以上、本発明によれば、掃除装置の走行経路を自由に設定して自動的に走行させながら、水槽内を隅々まできれいに掃除することが可能な水槽底掃除システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る水槽底掃除システムの構成図である。
図2】掃除装置の(A)斜視図、(B)内部構造を示す平面図である。
図3】走行経路を示す平面図である。
図4】走行経路を示す平面図である。
図5】走行経路を示す平面図である。
図6】走行経路を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図1乃至図6を参照して、本発明の実施形態に係る水槽底掃除システムについて説明する。本発明の水槽底掃除システムは、魚介類飼育用水槽の底面に溜まった残餌や腐敗物等の沈殿物を掃除するためのものである。飼育される魚介類としては、ヒラメ、タイ、オコゼ、アユ等の様々な種類のものが挙げられる。
【0017】
図1に示すように、水槽底掃除システムは、撮影装置(カメラ)10、掃除装置20及び制御装置30から構成されている。制御装置30は、撮影装置10及び掃除装置20にそれぞれ接続されている。なお、接続は有線でも無線でもよい。
【0018】
撮影装置10は、水槽100を上方から俯瞰して撮影するものであり、水槽100が設置された建屋の天井や梁等に取り付けられて、水槽100の全体を撮影するようになっている。撮影装置10が撮影した撮影画像(画像データ)は、制御装置30に送信される。
【0019】
掃除装置20は、水槽100の底面に載置されており、水槽100の底面を走行しながら移動し、底面に溜まった残餌や腐敗物等の沈殿物を吸い込んで、水槽100の外へ排出するようになっている。図2は、掃除装置20の(A)斜視図、(B)内部構造を示す平面図である。掃除装置20は、本体部21と吸込み部22とから構成されている。
【0020】
本体部21には、駆動車輪23,24及び自由車輪25,26の4つの車輪が取り付けられている。駆動車輪23,24は、各々モーターM1,M2に接続されて、モーターM1,M2の動力により独立して回転するようになっている。モーターM1,M2の回転は、掃除装置20に接続された制御装置30から制御され、電源供給も制御装置30を経由して行われる。一方、自由車輪25,26は、モーターに接続されておらず、掃除装置20の移動に伴い回転するようになっている。以上の構成により、駆動車輪23,24を各々独立に回転(同方向に回転、一方のみ回転、逆方向に回転、各々の回転数変更など)させることにより、掃除装置20を前進、後退、右回り、左回り、Uターンというように自由に走行させることができる。
【0021】
吸込み部22には、吸込口22a、ブラシ部22b、集残餌部22cが設けられており、水槽の底に溜まった残餌等の沈殿物を吸込口22aから吸い込むようになっている。吸込み部22の周囲には、飼育している魚介類を吸い込まないようにハケを取り付けることができる。ハケは稚魚用、成魚用と取り替えられるようにしてもよい。
【0022】
吸い込まれた沈殿物は、吸込口22aに接続されたパイプ27を経由してホース28へと導かれて水槽の外へと排出される。なお、沈殿物を吸い込むためには、ホース28に吸入用のポンプを接続することができるが、誤って飼育している魚介類を吸い込む場合に備えて、サイフォン式としてもよい。すなわち、ホース28の排出側端部を水槽外の吸込み部22よりも低い位置に配置して、サイフォンの原理により吸い込んだ沈殿物を排出することができる。
【0023】
制御装置30は、ノートパソコンやタブレット等の任意のコンピュータ端末を用いることができる。制御装置30の表示画面には、撮影装置10が撮影した撮影画像が表示されるようになっている。また、制御装置30には、撮影装置10が撮影した撮影画像をコンピュータビジョン(CV)により解析するプログラムが内蔵されている。
【0024】
掃除開始前には、制御装置30を操作することにより、表示された撮影画像内に、掃除装置20の走行経路を設定することができるようになっている。
【0025】
掃除中には、マーカーを取り付ける等により画像解析可能にした掃除装置20を撮影装置20で撮影し、上記ブログラムにより解析して水槽内における掃除装置20の位置を把握する。そして、把握した位置と予め掃除開始前に設定された走行経路とを比較しながら、走行経路に沿って走行するように掃除装置20のモーターM1,M2を制御するようになっている。なお、掃除中の撮影画像内で、掃除済のエリアと未掃除のエリアが確認できるようにしてもよい。
【0026】
次に、図3乃至図6を参照して、本実施形態に係る水槽底掃除システムの使用方法について説明する。図3乃至図6は、各々走行経路を示す平面図である。ここに示す平面図は各々、撮影装置20により撮影されて制御装置30の表示画面に表示される撮影画像である。
【0027】
図3:水槽100〕
図3に示す水槽100は、平面視略正方形の水槽である。水槽100には水槽内の昇降用に階段101が設けられている。掃除開始前に、制御装置30を操作して、表示された撮影画像内に、掃除装置20の走行経路を設定する。まず水槽100内の掃除範囲を設定する。このとき、障害物である階段101の部分を掃除範囲外(侵入禁止区域)とし、残りの部分を掃除範囲とする。
【0028】
次に、掃除装置20の底掃除開始地点1を設定する。次に、底掃除開始地点1から、白抜き矢印に示すように図3における左右方向に往復させながら下方に移動させる。そして、最後に黒矢印に示すように、水槽100の周囲を一周させて底掃除終了地点2に至る。このように最後に周囲を一周させることにより、沈殿物の残りやすい部分を重点的に掃除することができる。設定された走行経路は、制御装置30に記憶される。
【0029】
掃除装置20の走行経路を設定したら、制御装置30を操作して掃除を開始する。制御装置30は、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら、撮影画像内に設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させる。
【0030】
図4:水槽200〕
図4に示す水槽200は、平面視略長方形の水槽である。水槽200は、いわゆるレースウェイ水槽であって中央に隔壁201が設けられており、図4における左右方向に分割されている。また、図4における上下部分は、深底部209,209になっており、中央寄りの浅底部208と比較して深くなっている。
【0031】
深底部209,209は、いわゆる魚取スペースと呼ばれるもので、水槽の水を排水しながら飼育している魚等を取り出すために集める部分である。そのため、浅底部208と深底部209との間には段差が生じている。通常であれば、掃除装置20は段差を乗り越えることはできないが、水槽200には、4つのスロープ204,205,206,207が設置されており、掃除装置20が浅底部208と深底部209との間を行き来できるようになっている。また、浅底部208,208(魚取スペース)には、排水管202,203が設けられている。
【0032】
掃除開始前に、制御装置30を操作して、表示された撮影画像内に、掃除装置20の走行経路を設定する。まず水槽200内の掃除範囲を設定する。このとき、障害物である排水管202,203の部分を掃除範囲外(侵入禁止区域)とし、残りの部分を掃除範囲とする。
【0033】
次に、掃除装置20の底掃除開始地点1を設定する。次に、底掃除開始地点1から、黒矢印に示すようにスロープ204を経由して右側の浅底部208に移動させる。次に、浅底部208を上下方向に往復させながら下方に移動させ、スロープ205を経由して下側の深底部209に移動させる。次に、深底部209を左右方向に往復させながら左側に移動させ、スロープ206を経由して左側の浅底部208に移動させる。次に、浅底部208を上下方向に往復させながら上方に移動させ、スロープ207を経由して上側の深底部209に移動させる。次に、深底部209を左右方向に往復させながら右側に移動させ、底掃除終了地点2に至る。このように隔壁で仕切られて幅が狭い水槽であっても対応することができる。また、スロープを設けることにより段差にも対応することができる。設定された走行経路は、制御装置30に記憶される。
【0034】
掃除装置20の走行経路を設定したら、制御装置30を操作して掃除を開始する。制御装置30は、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら、撮影画像内に設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させる。
【0035】
図5:水槽300〕
図5に示す水槽300は、平面視円形の水槽である。水槽300の中央には排水管301が設けられている。掃除開始前に、制御装置30を操作して、表示された撮影画像内に、掃除装置20の走行経路を設定する。まず水槽300内の掃除範囲を設定する。このとき、障害物である排水管301の部分を掃除範囲外(侵入禁止区域)とし、残りの部分を掃除範囲とする。
【0036】
次に、掃除装置20の底掃除開始地点1を設定する。次に、底掃除開始地点1から、黒矢印に示すように円を描きながら中央に向かって移動させて底掃除終了地点2に至る。そして、最後に最終走行終了地点3に移動させる。このように円形の水槽であっても隅々まで掃除することができる。また、円形水槽の場合、中央から周縁部に向かって傾斜が形成されるため、円を描きながら走行させることにより、傾斜の影響を少なくして掃除装置20を円滑に走行させることができる。設定された走行経路は、制御装置30に記憶される。
【0037】
掃除装置20の走行経路を設定したら、制御装置30を操作して掃除を開始する。制御装置30は、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら、撮影画像内に設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させる。
【0038】
図6:水槽400〕
図6に示す水槽400は、平面略正方形の水槽である。水槽400の中央には排水管401が設けられている。また、水槽400の内周面には、熱交換用パイプ402が設けられている。掃除開始前に、制御装置30を操作して、表示された撮影画像内に、掃除装置20の走行経路を設定する。まず水槽400内の掃除範囲を設定する。このとき、障害物である排水管401及び熱交換パイプ402の部分を掃除範囲外(侵入禁止区域)とし、残りの部分を掃除範囲とする。
【0039】
次に、掃除装置20の底掃除開始地点1を設定する。次に、底掃除開始地点1から、黒矢印に示すように図6における左右方向に往復させながら下方に移動させて底掃除終了地点2に至る。そして、最後に最終走行終了地点3に移動させる。このように水槽400の内周面に熱交換用パイプ402が設けられている場合であっても、障害物を避けながら隅々まで掃除することができる。設定された走行経路は、制御装置30に記憶される。
【0040】
掃除装置20の走行経路を設定したら、制御装置30を操作して掃除を開始する。制御装置30は、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら、撮影画像内に設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させる。
【0041】
本実施形態に係る水槽底掃除システムは、魚介類飼育水槽用であって、水槽を上方から俯瞰して撮影する撮影装置10と、水槽の底を移動しながら掃除する掃除装置20と、撮影装置10及び掃除装置20に接続された制御装置30とを有している。掃除装置20の走行経路は、撮影装置10の撮影画像内に予め設定されるので、水槽に誘導マークを設ける必要がなく、水槽の状態等によって走行経路を自由に設定することができる。そして、制御装置30が、撮影装置10による撮影画像から掃除装置20の位置を把握しながら予め設定された走行経路に沿って掃除装置20を走行させるので、掃除装置20が走行経路を外れることはなく、水槽内を隅々まできれいに掃除することができる。
【0042】
なお、掃除装置20が設定された走行経路の走行を完了した後に、制御装置30が撮影装置10による撮影画像を解析して掃除終了後の未回収の残餌の位置を把握し、把握した未回収の残餌を回収するように改めて掃除装置20を走行させるようにしてもよい。このようにすれば、残餌を残さないようにして、よりきれいに掃除することができる。
【0043】
また、掃除装置20の走行中に、制御装置30が撮影装置10による撮影画像を解析して水槽内の魚介類群の位置を把握し、把握した魚介類群を回避するように掃除装置20の走行速度を調整するようにしてもよい。このようにすれば、誤って飼育している魚介類を吸い込んだり傷つけたりしてしまうのを防止することができる。
【0044】
また、掃除の回数を重ねるうちに、残餌が特定の位置に集中するようであれば、その位置を制御装置30に記憶させて、制御装置30が自動的に掃除装置20を集中的に走行させるような設定をするようにしてもよい。もちろん、操作者の操作によって集中的に走行させるように設定してもよい。
【0045】
また、水槽の形状・傾斜等によって、最適な走行経路を自動的に生成するようにしてもよい。
【0046】
以上、本実施形態に係る水槽底掃除システムによれば、掃除装置20の走行経路を自由に設定して自動的に走行させながら、水槽内を隅々まできれいに掃除することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 底掃除開始地点
2 底掃除終了地点
3 最終走行終了地点
10 撮影装置
20 掃除装置
21 本体部
22 吸込み部
23 駆動車輪
24 駆動車輪
25 自由車輪
26 自由車輪
27 パイプ
28 ホース
30 制御装置
100 水槽
101 階段
200 水槽
201 隔壁
202 排水管
203 排水管
204 スロープ
205 スロープ
206 スロープ
207 スロープ
208 浅底部
209 深底部
300 水槽
301 排水管
400 水槽
401 排水管
402 熱交換パイプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6