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特開2016-12249コンテンツ閲覧制限システム、コンテンツ閲覧制限方法及びコンテンツ閲覧制限プログラム並びにリムーバブルメディア読取装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-12249(P2016-12249A)
(43)【公開日】2016年1月21日
(54)【発明の名称】コンテンツ閲覧制限システム、コンテンツ閲覧制限方法及びコンテンツ閲覧制限プログラム並びにリムーバブルメディア読取装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20151218BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20151218BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20151218BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20151218BHJP
【FI】
   G06F13/00 540A
   G06F13/00 351Z
   G06F13/00 354A
   G06K17/00 L
   G06F21/24 163A
   G06F21/24 160B
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-133646(P2014-133646)
(22)【出願日】2014年6月30日
(71)【出願人】
【識別番号】508240395
【氏名又は名称】眞子 達男
(71)【出願人】
【識別番号】508240258
【氏名又は名称】水上 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109243
【弁理士】
【氏名又は名称】元井 成幸
(72)【発明者】
【氏名】眞子 達男
(72)【発明者】
【氏名】水上 英樹
【テーマコード(参考)】
5B058
5B084
5B089
【Fターム(参考)】
5B058CA01
5B058KA31
5B058KA40
5B058YA16
5B084AA05
5B084AB36
5B084BB16
5B084DB02
5B084DC02
5B084DC28
5B089GA21
5B089GB01
5B089HA10
5B089HB05
5B089KA17
(57)【要約】
【課題】コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツ管理のセキュリティを高める。
【解決手段】コンテンツ再生装置10と、第1の閲覧制限情報が記憶されている不揮発性メモリ22mが設けられ、コンテンツ再生装置10に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置20と、第2の閲覧制限情報が記憶され、リムーバブルメディア読取装置20に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア30からシステムをし、コンテンツ再生装置10が、第1の閲覧制限情報と第2の閲覧制限情報を照合し、第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、リムーバブルメディア30に再生制限された状態で記憶されているコンテンツの再生制限を解除する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ再生装置と、
個人を特定する情報を含む若しくは個人を特定する情報と併せて第1の閲覧制限情報が記憶されている不揮発性メモリが設けられ、前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置と、
第2の閲覧制限情報が記憶され、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアとから構成され、
前記コンテンツ再生装置は、
前記リムーバブルメディア読取装置から前記第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディアから前記第2の閲覧制限情報を認識して、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、
前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する
ことを特徴とするコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項2】
前記第1の閲覧制限情報がアクセス制限された状態で前記不揮発性メモリに記憶され、
前記第2の閲覧制限情報がアクセス制限された状態で前記リムーバブルメディアに記憶されていることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項3】
前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報とがそれぞれ少なくとも閲覧可能レベルの情報を有し、
前記コンテンツ再生装置は、
前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項4】
前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報とがグループを特定するグループIDと閲覧可能レベルの情報から構成され、
前記コンテンツ再生装置は、
前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する
ことを特徴とする請求項3記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項5】
前記コンテンツ再生装置は、前記リムーバブルメディアに記憶されている閲覧期限の到来の認識に応じて、前記閲覧期限に対応する前記コンテンツを削除する若しくは再生不能にすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項6】
前記コンテンツ再生装置が管理サーバと通信ネットワークを介して接続され、
前記コンテンツ再生装置は、再生されたコンテンツのアクセスログを前記管理サーバに送信することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項7】
前記コンテンツ再生装置は、通信ネットワークを介して接続される管理サーバからの削除若しくは再生不能の要求に応じて、前記リムーバブルメディアに記憶されている管理サーバを特定する管理サーバIDと、前記要求に対応する管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に前記削除若しくは再生不能の要求に対応するコンテンツを削除する若しくは再生不能にすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項8】
前記コンテンツ再生装置が管理サーバと通信ネットワークを介して接続され、
前記コンテンツ再生装置は、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足しない場合に、再生不可ログを前記管理サーバに送信することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のコンテンツ閲覧制限システム。
【請求項9】
コンテンツ再生装置でのコンテンツの閲覧を制限するコンテンツ閲覧制限方法であって、
前記コンテンツ再生装置が、前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶保持する第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアが記憶保持する第2の閲覧制限情報を認識する第1のステップと、
前記コンテンツ再生装置が、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する第2のステップを備える
ことを特徴とするコンテンツ閲覧制限方法。
【請求項10】
前記第2のステップにおいて、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する
ことを特徴とする請求項9記載のコンテンツ閲覧制限方法。
【請求項11】
前記第2のステップにおいて、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致するか否かと前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する
ことを特徴とする請求項10記載のコンテンツ閲覧制限方法。
【請求項12】
コンテンツ再生装置をコンテンツの閲覧を制限する手段として機能させるコンテンツ閲覧制限プログラムであって、
前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶保持する第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアが記憶保持する第2の閲覧制限情報を認識する第1の手段と、
前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する第2の手段として
前記コンテンツ再生装置を機能させることを特徴とするコンテンツ閲覧制限プログラム。
【請求項13】
前記第2の手段が、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するものであることを特徴とする請求項12記載のコンテンツ閲覧制限プログラム。
【請求項14】
前記第2の手段が、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致するか否かと前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するものであることを特徴とする請求項13記載のコンテンツ閲覧制限プログラム。
【請求項15】
コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置と、
第2の閲覧制限情報が記憶され、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアと、
第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディアから前記第2の閲覧制限情報を認識して、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するコンテンツ再生装置と
で構成されるシステムに用いられるリムーバブルメディア読取装置であって、
前記コンテンツ再生装置から認識可能に前記第1の閲覧制限情報が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶されている不揮発性メモリを有することを特徴とするリムーバブルメディア読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リムーバブルメディアに記憶された情報を用いて、コンテンツの閲覧を制限するコンテンツ閲覧制限システム、コンテンツ閲覧制限方法及びコンテンツ閲覧制限プログラム、並びにコンテンツ閲覧制限システムで用いられるリムーバブルメディア読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、SDカードに記憶されたレベル情報を用い、共用するパーソナルコンピュータの使用を制限するシステムが知られている(特許文献1参照)。このシステムは、パーソナルコンピュータの使用を許可するための認証情報と、利用者の操作を制限するためのポリシー情報と、ユーザーの権限レベルを示す権限レベル情報をSDカードに格納し、パーソナルコンピュータが、パーソナルコンピュータに記憶された認証情報とSDカードの認証情報を照合して認証することによりパーソナルコンピュータの使用を許可し、SDカードに格納された権限レベル情報及びポリシー情報に対応するパーソナルコンピュータの機能に制限してSDカードを保有する利用者にパーソナルコンピュータを使用させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−234331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のシステムを応用とすると、コンテンツがパーソナルコンピュータ等のコンテンツ再生装置の内部に保存されている場合に、SDカードに記憶された制限情報を用い、コンテンツの閲覧を特定の者に制限することも可能となるが、このシステムによると、SDカードに記憶された制限情報とパーソナルコンピュータに記憶された制限情報の照合を行うこととなり、照合する一方の制限情報はパーソナルコンピュータが内蔵する記憶部に記憶されることになる。
【0005】
照合する一方の制限情報をパーソナルコンピュータ側で記憶する場合、通常、パーソナルコンピュータ等のコンテンツ再生装置は、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護が施されているとはいえ常時オープンになっていることが多く、一方の制限情報が改ざんされるリスクが高くなる。そのため、制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことができる技術が求められている。
【0006】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができるコンテンツ閲覧制限システム、コンテンツ閲覧制限方法及びコンテンツ閲覧制限プログラム、並びにコンテンツ閲覧制限システムで用いられるリムーバブルメディア読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、コンテンツ再生装置と、個人を特定する情報を含む若しくは個人を特定する情報と併せて第1の閲覧制限情報が記憶されている不揮発性メモリが設けられ、前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置と、第2の閲覧制限情報が記憶され、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアとから構成され、前記コンテンツ再生装置は、前記リムーバブルメディア読取装置から前記第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディアから前記第2の閲覧制限情報を認識して、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除することを特徴とする。
これによれば、コンテンツ再生の条件として照合される第1、第2の閲覧制限情報は、コンテンツ再生装置に着脱されるリムーバブルメディア読取装置とリムーバブルメディアに記憶されることから、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護されてオープンになる状態を一時的な状態に限定することが可能となる。従って、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置毎に内部に設定することが不要であり、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置であれば使用可能であり、汎用性に優れる。また、リムーバブルメディアに記憶されたコンテンツの閲覧制限と、コンテンツ再生装置に記憶されたコンテンツの閲覧制限の双方に対応することが可能である。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいリムーバブルメディアでなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、紛失防止のための一括保管も不要にすることが可能となる。
【0008】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記第1の閲覧制限情報がアクセス制限された状態で前記不揮発性メモリに記憶され、前記第2の閲覧制限情報がアクセス制限された状態で前記リムーバブルメディアに記憶されていることを特徴とする。
これによれば、第1、第2の閲覧制限情報の第三者や閲覧者自身による改ざんをより確実に防止することができ、コンテンツ管理のセキュリティを一層高めることができる。
【0009】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報とがそれぞれ少なくとも閲覧可能レベルの情報を有し、前記コンテンツ再生装置は、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除することを特徴とする。
これによれば、企業内であるレベル以上の等級を有する者や特定のプロジェクトに携わる者等の権限者の集団にコンテンツの閲覧を制限することができると共に、コンテンツ毎に閲覧可能な権限者の集団を柔軟に設定することが可能であり、コンテンツの内容や重要度に応じてコンテンツ管理を階層的に行うことができる。
【0010】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報とがグループを特定するグループIDと閲覧可能レベルの情報から構成され、前記コンテンツ再生装置は、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除することを特徴とする。
これによれば、コンテンツを閲覧可能な者を企業等の特定のグループに属する者に制限し、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができ、リムーバブルメディアにコンテンツが記憶されている場合に、リムーバブルメディアを紛失し、第三者が取得した際にも第三者によるコンテンツの閲覧を確実に防止することができる。また、リムーバブルメディアにコンテンツと第2の閲覧制限情報を格納して社内等に配布する際に、第2の閲覧制限情報を特定の個人に対する情報でなくグループに対する情報として画一的な情報を格納して配布することが可能となり、リムーバブルメディアへの情報設定作業の効率化、リムーバブルメディアの配布の便宜性を高めることができる。
【0011】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前前記コンテンツ再生装置が、前記リムーバブルメディアに記憶されている閲覧期限の到来の認識に応じて、前記閲覧期限に対応する前記コンテンツを削除する若しくは再生不能にすることを特徴とする。
これによれば、プロジェクトの終了期限等の閲覧期限に合わせてコンテンツの閲覧ができないようにし、閲覧可能なコンテンツの累積を防止して、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0012】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記コンテンツ再生装置が管理サーバと通信ネットワークを介して接続され、前記コンテンツ再生装置は、再生されたコンテンツのアクセスログを前記管理サーバに送信することを特徴とする。
これによれば、管理サーバ側でコンテンツの再生の有無、コンテンツの再生日時を把握し、コンテンツの閲覧が適正なタイミングで適正な頻度で行われているか確認すること、需要や興味の高いコンテンツや必要性の低いコンテンツを把握すること、閲覧のタイミングや頻度に異常があるコンテンツを認識すること等が可能となり、コンテンツ管理のセキュリティの一層の向上やコンテンツの需要動向の把握を図ることができる。
【0013】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記コンテンツ再生装置が、通信ネットワークを介して接続される管理サーバからの削除若しくは再生不能の要求に応じて、前記リムーバブルメディアに記憶されている管理サーバを特定する管理サーバIDと、前記要求に対応する管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に前記削除若しくは再生不能の要求に対応するコンテンツを削除する若しくは再生不能にすることを特徴とする。
これによれば、プロジェクトの終了や社員の退職等によって特定のコンテンツを閲覧できないようにする必要が生じた際に、コンテンツの閲覧ができないようにし、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。また、管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを閲覧できないようにすることを可能とし、不意にコンテンツが閲覧できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツ保存の安全性を高めることができる。
【0014】
本発明のコンテンツ閲覧制限システムは、前記コンテンツ再生装置が管理サーバと通信ネットワークを介して接続され、前記コンテンツ再生装置は、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足しない場合に、再生不可ログを前記管理サーバに送信することを特徴とする。
これによれば、閲覧権限のない者から閲覧要望のあるコンテンツ、再生不可になる頻度が高い個人等を把握し、コンテンツに対する閲覧可能レベルの設定やセキュリティ向上等のコンテンツ管理に役立てることができる。
【0015】
本発明のコンテンツ閲覧制限方法は、コンテンツ再生装置でのコンテンツの閲覧を制限するコンテンツ閲覧制限方法であって、前記コンテンツ再生装置が、前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶保持する第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアが記憶保持する第2の閲覧制限情報を認識する第1のステップと、前記コンテンツ再生装置が、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する第2のステップを備えることを特徴とする。
これによれば、コンテンツ再生の条件として照合される第1、第2の閲覧制限情報は、コンテンツ再生装置に着脱されるリムーバブルメディア読取装置とリムーバブルメディアに記憶されることから、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護されてオープンになる状態を一時的な状態に限定することが可能となる。従って、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置毎に内部に設定することが不要であり、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置であれば使用可能であり、汎用性に優れる。また、リムーバブルメディアに記憶されたコンテンツの閲覧制限と、コンテンツ再生装置に記憶されたコンテンツの閲覧制限の双方に対応することが可能である。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいリムーバブルメディアでなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、紛失防止のための一括保管も不要にすることが可能となる。
【0016】
本発明のコンテンツ閲覧制限方法は、前記第2のステップにおいて、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除することを特徴とする。
これによれば、企業内であるレベル以上の等級を有する者や特定のプロジェクトに携わる者等の権限者の集団にコンテンツの閲覧を制限することができると共に、コンテンツ毎に閲覧可能な権限者の集団を柔軟に設定することが可能であり、コンテンツの内容や重要度に応じてコンテンツ管理を階層的に行うことができる。
【0017】
本発明のコンテンツ閲覧制限方法は、前記第2のステップにおいて、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致するか否かと前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除することを特徴とする。
これによれば、コンテンツを閲覧可能な者を企業等の特定のグループに属する者に制限し、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができ、リムーバブルメディアにコンテンツが記憶されている場合に、リムーバブルメディアを紛失し、第三者が取得した際にも第三者によるコンテンツの閲覧を確実に防止することができる。また、リムーバブルメディアにコンテンツと第2の閲覧制限情報を格納して社内等に配布する際に、第2の閲覧制限情報を特定の個人に対する情報でなくグループに対する情報として画一的な情報を格納して配布することが可能となり、リムーバブルメディアへの情報設定作業の効率化、リムーバブルメディアの配布の便宜性を高めることができる。
【0018】
本発明のコンテンツ閲覧制限プログラムは、コンテンツ再生装置をコンテンツの閲覧を制限する手段として機能させるコンテンツ閲覧制限プログラムであって、前記コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶保持する第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアが記憶保持する第2の閲覧制限情報を認識する第1の手段と、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する第2の手段として前記コンテンツ再生装置を機能させることを特徴とする。
これによれば、コンテンツ再生の条件として照合される第1、第2の閲覧制限情報は、コンテンツ再生装置に着脱されるリムーバブルメディア読取装置とリムーバブルメディアに記憶されることから、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護されてオープンになる状態を一時的な状態に限定することが可能となる。従って、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置毎に内部に設定することが不要であり、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置であれば使用可能であり、汎用性に優れる。また、リムーバブルメディアに記憶されたコンテンツの閲覧制限と、コンテンツ再生装置に記憶されたコンテンツの閲覧制限の双方に対応することが可能である。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいリムーバブルメディアでなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、紛失防止のための一括保管も不要にすることが可能となる。
【0019】
本発明のコンテンツ閲覧制限プログラムは、前記第2の手段が、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するものであることを特徴とする。
これによれば、企業内であるレベル以上の等級を有する者や特定のプロジェクトに携わる者等の権限者の集団にコンテンツの閲覧を制限することができると共に、コンテンツ毎に閲覧可能な権限者の集団を柔軟に設定することが可能であり、コンテンツの内容や重要度に応じてコンテンツ管理を階層的に行うことができる。
【0020】
本発明のコンテンツ閲覧制限プログラムは、前記第2の手段が、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致するか否かと前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かを判定し、前記第1の閲覧制限情報のグループIDと前記第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ前記第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、前記リムーバブルメディアに再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するものであることを特徴とする。
これによれば、コンテンツを閲覧可能な者を企業等の特定のグループに属する者に制限し、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができ、リムーバブルメディアにコンテンツが記憶されている場合に、リムーバブルメディアを紛失し、第三者が取得した際にも第三者によるコンテンツの閲覧を確実に防止することができる。また、リムーバブルメディアにコンテンツと第2の閲覧制限情報を格納して社内等に配布する際に、第2の閲覧制限情報を特定の個人に対する情報でなくグループに対する情報として画一的な情報を格納して配布することが可能となり、リムーバブルメディアへの情報設定作業の効率化、リムーバブルメディアの配布の便宜性を高めることができる。
【0021】
本発明のリムーバブルメディア読取装置は、コンテンツ再生装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置と、第2の閲覧制限情報が記憶され、前記リムーバブルメディア読取装置に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディアと、第1の閲覧制限情報を認識すると共に、前記リムーバブルメディアから前記第2の閲覧制限情報を認識して、前記第1の閲覧制限情報と前記第2の閲覧制限情報を照合し、前記第1の閲覧制限情報が前記第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合に、前記リムーバブルメディア若しくは前記コンテンツ再生装置に内蔵の記憶部に再生制限された状態で前記第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除するコンテンツ再生装置とで構成されるシステムに用いられるリムーバブルメディア読取装置であって、前記コンテンツ再生装置から認識可能に前記第1の閲覧制限情報が個人を特定する情報を含んで若しくは個人を特定する情報と併せて記憶されている不揮発性メモリを有することを特徴とする。
これによれば、コンテンツ再生の条件として照合される第1、第2の閲覧制限情報は、コンテンツ再生装置に着脱されるリムーバブルメディア読取装置とリムーバブルメディアに記憶されることから、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護されてオープンになる状態を一時的な状態に限定することが可能となる。従って、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、コンテンツ再生装置毎に照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置毎に内部に設定することが不要であり、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置であれば使用可能であり、汎用性に優れる。また、リムーバブルメディアに記憶されたコンテンツの閲覧制限と、コンテンツ再生装置に記憶されたコンテンツの閲覧制限の双方に対応することが可能である。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいリムーバブルメディアでなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、紛失防止のための一括保管も不要にすることが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、コンテンツ再生装置毎に照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置毎に内部に設定することが不要で、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置であれば使用可能なものであり」、汎用性に優れる。また、リムーバブルメディアに記憶されたコンテンツの閲覧制限と、コンテンツ再生装置に記憶されたコンテンツの閲覧制限の双方に対応することが可能である。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいリムーバブルメディアでなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、紛失防止のための一括保管も不要にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明による第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システムの全体構成を示すブロック図。
図2】(a)は第1実施形態でリムーバブルメディア読取装置に格納される管理情報を示す図、(b)は第1実施形態でリムーバブルメディアに格納される管理情報を示す図。
図3】第1実施形態におけるコンテンツ閲覧処理を示すフローチャート。
図4】第1実施形態における管理サーバからの要求に基づくコンテンツ削除処理を示すフローチャート。
図5】(a)は本発明による第2実施形態のコンテンツ閲覧制限システムでリムーバブルメディア読取装置に格納される管理情報を示す図、(b)は第2実施形態でリムーバブルメディアに格納される管理情報を示す図。
図6】第2実施形態におけるコンテンツ閲覧処理を示すフローチャート。
図7】本発明による第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システムの変形例の全体構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システム〕
本発明による第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システムは、図1に示すように、コンテンツ再生装置10と、コンテンツ再生装置10に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置20と、リムーバブルメディア読取装置20に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア30と、コンテンツ再生装置10と社内等の内部の又はインターネット等の外部と内部の通信ネットワーク5を介して接続され、所定の制御プログラムに従って動作する管理サーバ40とから構成される。
【0025】
コンテンツ再生装置10は、例えばスマートフォン等の多機能携帯端末或いは再生専用の端末、パーソナルコンピュータ等、コンテンツを再生可能で且つ後述するコンテンツ閲覧処理を実行可能な装置であり、CPU等の演算制御部11と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部12と、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力部13と、液晶ディスプレイ等の画像表示部14と、通信ネットワーク5を介して管理サーバ40等との通信接続を担う通信部15と、リムーバブルメディア読取装置20が着脱自在に取付可能であり、且つリムーバブルメディア読取装置20との通信を担うUSBポート等のインターフェイス16と、日時を計測するカレンダー部17を備える。
【0026】
記憶部12は、後述するコンテンツ閲覧処理とコンテンツ削除処理を実行するコンテンツ閲覧制限プログラムやコンテンツを再生するコンテンツ再生プログラム等の所定の制御プログラムが格納されているプログラム記憶部121をハードディスク等に有する。演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラム、コンテンツ再生プログラム等の所定の制御プログラムに従って所定の処理を実行する。
【0027】
リムーバブルメディア読取装置20は、例えばSDカードリーダーなどのカードリーダー等であり、CPU等の演算制御部21と、通常のROM、RAMに加えて不揮発性メモリ22mで構成される記憶部22と、コンテンツ再生装置10に着脱自在に取付可能であり、且つコンテンツ再生装置10との通信を担うUSBポート等の装置側インターフェイス23と、リムーバブルメディア30が着脱自在に取付可能であり、且つリムーバブルメディア30との通信を担うカードスロット等のメディア側インターフェイス24を備える。
【0028】
記憶部22は、通常のリムーバブルメディア30の読取動作を実行する制御プログラムが格納されているプログラム記憶部221をROM等に有する。また、記憶部22の不揮発性メモリ22mには、第1の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報を含む管理情報が管理情報記憶部222に格納されており、閲覧制限情報を含む管理情報は暗号鍵で暗号化されてアクセス制限された状態で不揮発性メモリ22mに記憶され、所定の書込プログラムで暗号鍵を解除した場合のみアクセスして書き換え可能になっている。尚、リムーバブルメディア読取装置20に設けられる不揮発性メモリには、内蔵される不揮発性メモリ22mの他、リムーバブルメディア読取装置20に電気的に接続される不揮発性メモリも含まれ、第1の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報或いはこの閲覧制限情報を含む管理情報は、リムーバブルメディア読取装置20に接続される不揮発性メモリに格納されるようにすることも可能である。
【0029】
リムーバブルメディア30は、例えばSDカードなどの小型メモリーカード等であり、記憶領域31と、リムーバブルメディア読取装置20との通信を担う回路であるインターフェイス32と、コンテンツ再生装置10から入力される要求に応じて記憶領域31にアクセスする回路であるコントロール部33を有する。記憶領域31には、コンテンツ再生装置10のコンテンツ閲覧制限プログラム等の特定のプログラムに従った処理でのみアクセス可能なプロテクト領域311と、コンテンツ再生装置10のコンテンツ再生プログラム等の通常のプログラムに従った処理で自由にアクセス可能なユーザー領域312を有する。
【0030】
記憶領域31のプロテクト領域311には、第2の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報を含む管理情報が管理情報記憶部3111に格納されており、閲覧制限情報を含む管理情報は高度に保護されたプロテクト領域311に格納されることでアクセス制限された状態でリムーバブルメディア30に記憶され、所定の書込プログラムでアクセス制限を解除した場合のみアクセスして書き換え可能になっている。尚、第2の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報を含む管理情報は、暗号鍵で暗号化してアクセス制限された状態でユーザー領域312に格納する等、適宜のアクセス制限された状態でリムーバブルメディア30に記憶することが可能である。
【0031】
ユーザー領域312には、文書、動画像、静止画像、音声或いはこれらの適宜の組み合わせ等のコンテンツが第2の閲覧制限情報に対応し、好適にはCPRM、AACS、CPXM又はAES等でコピープロテクトされた状態でコンテンツ記憶部3121に記憶されており、コンテンツは再生制限された状態で格納され、コンテンツ再生装置10のコンテンツ閲覧制限処理で、暗号化したコンテンツの復号鍵を生成する等により、コンテンツの再生制限が解除された場合のみ再生可能になっている。
【0032】
ここで、リムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納される管理情報と、リムーバブルメディア30のプロテクト領域311に格納される管理情報の例について説明する。リムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納される管理情報は、図2(a)に示すように、例えばSDカードリーダー等のリムーバブルメディア読取装置20を特定する読取装置識別番号と、会社番号等のグループを特定するグループIDと、役職などの等級等によって閲覧可能なコンテンツのレベルを規定する閲覧可能レベルと、社員を特定する社員番号等の個人を特定する個人IDから構成され、本例では、第1の閲覧制限情報は、グループID、閲覧可能レベル、個人IDで構成される。
【0033】
リムーバブルメディア30のプロテクト領域311に格納される管理情報は、図2(b)に示すように、例えばSDカード等のリムーバブルメディア30を特定するメディア識別番号と、会社番号等のグループを特定するグループIDと、対応するコンテンツの閲覧可能なレベルを規定する閲覧可能レベルと、社員を特定する社員番号等の個人を特定する個人IDと、対応するコンテンツを特定するコンテンツIDと、対応するコンテンツを削除する或いは再生不能にする権限を有すると共に、コンテンツ再生のアクセスログを送信する管理サーバ40を特定する管理サーバIDから構成され、本例では、第2の閲覧制限情報は、グループID、閲覧可能レベル、個人IDで構成される。
【0034】
次に、第1実施形態おけるコンテンツ閲覧処理について説明する。先ず、コンテンツ再生装置10にリムーバブルメディア読取装置20を取り付け、リムーバブルメディア読取装置20にリムーバブルメディア30を取り付け、コンテンツ再生装置10からリムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納されている情報とリムーバブルメディア30の記憶領域31に格納されている情報にアクセス可能な状態にして、コンテンツ再生装置10においてコンテンツ閲覧制限プログラムを起動する。
【0035】
コンテンツ再生装置10のコンテンツ閲覧制限プログラムに従って動作する演算制御部11は、図3に示すように、自動で或いは入力部13からの閲覧要求の入力に応じて、リムーバブルメディア読取装置20が不揮発性メモリ22mに記憶保持する第1の閲覧制限情報に相当するグループID、閲覧可能レベル、個人IDを認識すると共に、リムーバブルメディア30が記憶領域31に記憶保持する第2の閲覧制限情報に相当するグループID、閲覧可能レベル、個人IDを認識する(S11)。また、第2の閲覧制限情報に対応する管理情報のコンテンツIDを認識し、後述のように管理サーバ40にアクセスしてコンテンツIDに対応するコンテンツに削除要求がないことを確認する。
【0036】
削除要求のないことを確認後、演算制御部11は、第1の閲覧制限情報と第2の閲覧制限情報を照合し、第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報を条件するか否かを判定する。本例では、リムーバブルメディア読取装置20の第1の閲覧制限情報におけるグループID、個人IDと、リムーバブルメディア30の第2の閲覧制限情報におけるグループID、個人IDとを照合して、双方が合致するか否かを判定すると共に、第1の閲覧制限情報における閲覧可能レベルが第2の閲覧制限情報における閲覧可能レベル以上であるか否か(図2例では第1の閲覧制限情報の005が第2の閲覧制限情報の003以上の数字であるか否か)を判定する(S12、S13)。
【0037】
第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合には、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、第2の閲覧制限情報に対応する管理情報のコンテンツIDに対応するコンテンツを認識し、暗号化等で再生制限された状態でリムーバブルメディア30に記憶されているコンテンツの再生制限を復号鍵を生成する等によって解除する(S14)。本例では、第1の閲覧制限情報におけるグループID、個人IDと、第2の閲覧制限情報におけるグループID、個人IDとが合致し、且つ第1の閲覧制限情報における閲覧可能レベルが第2の閲覧制限情報における閲覧可能レベル以上である場合に条件が充足されたものとし、コンテンツの再生制限を解除する。
【0038】
その後、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラム又はこれと連動するコンテンツ再生プログラムに従い、再生制限を解除したコンテンツIDに対応する一又は複数のコンテンツの名称を画像表示部14で一覧表示し、更に、演算制御部11は、コンテンツ再生プログラムに従い、コンテンツの指定入力に応じて、指定されたコンテンツを再生して利用者に閲覧させる(S15)。尚、リムーバブルメディア30に格納されているコンテンツが一つの場合には、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラム又はこれと連動するコンテンツ再生プログラムに従い、再生制限を解除したコンテンツIDに対応するコンテンツを自動再生して利用者に閲覧させるようにしてもよい。
【0039】
更に、コンテンツ再生装置10の演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、再生されたコンテンツのコンテンツIDなどコンテンツを特定する情報を認識すると共に、カレンダー部17からコンテンツの再生日時を認識し、コンテンツを特定する情報とコンテンツの再生日時をアクセスログとして、管理サーバ40に送信する(S16)。管理サーバ40では、コンテンツ再生装置10から受信したアクセスログをハードディスク等の記憶部に格納し、必要に応じて抽出可能に記憶する。
【0040】
また、第1の閲覧制限情報と第2の閲覧制限情報との照合、条件充足の判定において、グループIDと個人IDの何れかが合致しない、又は第1の閲覧制限情報における閲覧可能レベルが第2の閲覧制限情報における閲覧可能レベル未満の場合にはコンテンツの再生制限は解除されず、コンテンツの再生は不可となってコンテンツを閲覧することはできない(S17)。この際、演算制御部11が、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、再生不可になった日時と、リムーバブルメディア読取装置20やリムーバブルメディア30に格納されている個人ID、コンテンツID等の所要情報を再生不可ログとして管理サーバ40に送信し、管理サーバ40が再生不可ログを受信し、閲覧可能に記憶する構成とすることも可能であり、これにより、閲覧権限のない者から閲覧要望のあるコンテンツ、再生不可になる頻度が高い個人等を把握し、コンテンツに対する閲覧可能レベルの設定やセキュリティ向上等のコンテンツ管理に役立てることができる。
【0041】
尚、リムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mにグループID、閲覧可能レベル、個人IDを格納すると共に、リムーバブルメディア30が記憶領域31にグループID、閲覧可能レベルを格納し、リムーバブルメディア読取装置20のグループID、閲覧可能レベルと、リムーバブルメディア30のグループID、閲覧可能レベルを、それぞれ第1の閲覧制限情報、第2の閲覧制限情報として用い、リムーバブルメディア30の管理情報に個人を特定する情報を記憶しない構成としても好適である。これにより、リムーバブルメディア30にコンテンツと第2の閲覧制限情報を格納して社内等に配布する際に、第2の閲覧制限情報を特定の個人に対する情報でなくグループに対する情報として画一的な情報を格納して配布することが可能となり、リムーバブルメディア30への情報設定作業の効率化、リムーバブルメディア30の配布の便宜性を高めることができる。
【0042】
この場合には、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、第1の閲覧制限情報のグループIDと第2の閲覧制限情報のグループIDが合致するか否かの判定と、第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが前記第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上であるか否かの判定を実行し、第1の閲覧制限情報のグループIDと第2の閲覧制限情報のグループIDが合致し、且つ第1の閲覧制限情報の閲覧可能レベルが第2の閲覧制限情報の閲覧可能レベル以上である場合に、リムーバブルメディア30に再生制限された状態で第2の閲覧制限情報に対応して記憶されているコンテンツの再生制限を解除する処理を実行する。
【0043】
次に、第1実施形態おける管理サーバからの要求に基づくコンテンツ削除処理について説明する。上記のように、コンテンツ再生装置10にリムーバブルメディア読取装置20が取り付けられ、リムーバブルメディア読取装置20にリムーバブルメディア30が取り付けられ、コンテンツ再生装置10においてコンテンツ閲覧制限プログラムが起動した状態において、コンテンツ再生装置10の演算制御部11は、図4に示すように、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、リムーバブルメディア30の取り付けによる通信接続、コンテンツ閲覧制限プログラムの起動或いは入力部13からの閲覧要求の入力等に応じて、リムーバブルメディア30が記憶領域31に記憶されている第2の閲覧制限情報に対応するコンテンツIDを認識し(S21)、削除の照会要求と対象となるコンテンツIDを管理サーバIDで特定される管理サーバ40にアクセスして送信する(S22)。
【0044】
管理サーバ40は、削除の照会要求と対象となるコンテンツIDを受信し、記憶部に格納されている削除対象のコンテンツIDのテーブルと照合し、対象となるコンテンツIDが削除対象であるか否かを判定する(S23)。対象となるコンテンツIDが削除対象でない場合には対象となるコンテンツIDに削除要求がないことを示す削除不要信号をコンテンツ再生装置10に送信し(S24)、コンテンツ再生装置10は、S11〜S15又はS12〜S15のコンテンツ閲覧処理を実行する(S25)。
【0045】
対象となるコンテンツIDが削除対象である場合には、管理サーバ40は、対象となるコンテンツIDのコンテンツを削除するように要求する削除要求と管理サーバIDをコンテンツ再生装置10に送信し(S26)、コンテンツ再生装置10の演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、対象となるコンテンツIDのコンテンツの削除要求に応じて、リムーバブルメディア30に記憶されている管理サーバ40を特定する管理サーバIDと、削除要求に対応する管理サーバIDとが合致するか否かを判定し(S27)、両者が合致する場合にリムーバブルメディア30の記憶領域31に格納されている対象となるコンテンツIDに対応するコンテンツの削除を実行する(S28)。尚、合致しない場合には削除は行わない。削除を完了時には、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、管理サーバIDで特定される管理サーバ40に削除完了信号と削除したコンテンツのコンテンツIDとリムーバブルメディア30のメディア識別番号を送信し、管理サーバ40側ではメディア識別番号と削除したコンテンツのコンテンツIDを対応して削除完了情報として記憶保存する(S29)。
【0046】
第2の閲覧制限情報に対応するコンテンツIDのコンテンツが削除された場合、コンテンツ閲覧処理によって閲覧可能なコンテンツは削除されていない残りのコンテンツIDに対応するコンテンツか、或いは閲覧可能なコンテンツは存在しなくなる。尚、コンテンツの削除処理に代えて、コンテンツの再生を不能にする処理を用いることも可能であり、この場合には、管理サーバ40への再生不能の照会要求、再生不能対象のコンテンツIDとの照合、判定、再生可能信号又は再生不能要求と管理サーバIDの送信、管理サーバIDの合致判定、対象となるコンテンツIDに対応するコンテンツを再生不能の暗号鍵で暗号化するなど再生不能処理の実行、管理サーバ40での再生不能のコンテンツIDのメディア識別番号と対応させて再生不能完了情報としての記憶保存等の処理が行われる。
【0047】
第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システムによれば、コンテンツ再生の条件として照合される第1、第2の閲覧制限情報が、コンテンツ再生装置10に着脱されるリムーバブルメディア読取装置20とリムーバブルメディア30に記憶されることから、インターネットのような通信ネットワークにセキュリティ保護されてオープンになる状態を一時的な状態に限定することが可能となる。従って、コンテンツの閲覧者を特定の対象者に制限することができると共に、ネットワークアクセスによる閲覧制限情報の改ざんリスクを低減し、コンテンツの閲覧制限をより確実に行うことが可能であり、コンテンツ管理のセキュリティを高めることができる。また、照合するための閲覧制限情報をコンテンツ再生装置10毎に内部に設定することが不要であり、プログラムに従って閲覧制限処理を行えるコンテンツ再生装置10であれば使用可能であり、汎用性に優れる。
【0048】
また、第1の閲覧制限情報がアクセス制限された状態で不揮発性メモリ22mに記憶され、第2の閲覧制限情報がアクセス制限された状態でリムーバブルメディア30に記憶されることにより、第1、第2の閲覧制限情報の第三者や閲覧者自身による改ざんをより確実に防止することができ、コンテンツ管理のセキュリティを一層高めることができる。また、個人専用の第1の閲覧制限情報は、紛失しやすいSDカード等のリムーバブルメディア30でなく、紛失しにくいリムーバブルメディア読取装置20に記憶されることから、紛失によって利用者が閲覧できなくなることを防止でき、又、個人専用の閲覧制限情報の紛失防止のために記録媒体を特定の場所に一括して保管し、各社員がそこから取り出して戻す等の煩雑でタイムロスになる作業も不要にすることができる。
【0049】
また、企業内であるレベル以上の等級を有する者や特定のプロジェクトに携わる者等の権限者の集団にコンテンツの閲覧を制限することができると共に、コンテンツ毎に閲覧可能な権限者の集団を柔軟に設定することが可能であり、コンテンツの内容や重要度に応じてコンテンツ管理を階層的に行うことができる。また、コンテンツを閲覧可能な者を企業等の特定のグループに属する者に制限し、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができ、リムーバブルメディア30を紛失して第三者が取得した際にも、リムーバブルメディア30に記憶されたコンテンツの第三者による閲覧を確実に防止することができる。
【0050】
また、コンテンツ再生装置10が再生されたコンテンツのアクセスログを管理サーバ40に送信し、アクセスログを管理サーバ40が格納することにより、管理サーバ40側でコンテンツの再生の有無、コンテンツの再生日時を把握し、コンテンツの閲覧が適正なタイミングで適正な頻度で行われているか確認すること、需要や興味の高いコンテンツや必要性の低いコンテンツを把握すること、閲覧のタイミングや頻度に異常があるコンテンツを認識すること等が可能となり、コンテンツ管理のセキュリティの一層の向上やコンテンツの需要動向の把握を図ることができる。
【0051】
また、管理サーバ40からの削除又は再生不能の要求に応じてコンテンツを削除又は再生不能とすることにより、プロジェクトの終了や社員の退職等によって特定のコンテンツを閲覧できないようにする必要が生じた際に、コンテンツの閲覧ができないようにし、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。また、削除又は再生不能の処理において要求を送信した管理サーバIDを照合することにより、特定の管理サーバ40からの要求だけに応じてコンテンツを閲覧できないようにすることを可能とし、不意にコンテンツが閲覧できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツ保存の安全性を高めることができる。
【0052】
〔第2実施形態のコンテンツ閲覧制限システム〕
本発明による第2実施形態のコンテンツ閲覧制限システムは、図1に示す第1実施形態の同一の全体構成を有するが、コンテンツ再生装置10の記憶部12のプログラム記憶部121に格納されるコンテンツ閲覧制御プログラムと、リムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納される第1の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報を含む管理情報と、リムーバブルメディア30の記憶領域31のプロテクト領域311に格納される第2の閲覧制限情報に相当する閲覧制限情報を含む管理情報が相違する点で第1実施形態と異なる。
【0053】
第2実施形態でリムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納される管理情報は、図5(a)に示すように、SDカードリーダー等のリムーバブルメディア読取装置20を特定する読取装置識別番号と、会社番号等のグループを特定するグループIDと、社員を特定する社員番号等の個人を特定する個人IDと、プロジェクトを特定するプロジェクトIDから構成され、本例では、第1の閲覧制限情報がプロジェクトIDで構成される。
【0054】
第2実施形態でリムーバブルメディア30のプロテクト領域311に格納される管理情報は、図5(b)に示すように、SDカード等のリムーバブルメディア30を特定するメディア識別番号と、プロジェクトを特定するプロジェクトIDと、対応するコンテンツを特定するコンテンツIDと、コンテンツのIDで特定されるコンテンツの閲覧期限と、対応するコンテンツの削除する或いは再生不能にする権限を有すると共に、コンテンツ再生のアクセスログを送信する管理サーバ40を特定する管理サーバIDから構成され、本例では、第2の閲覧制限情報がプロジェクトIDで構成される。
【0055】
次に、第2実施形態におけるコンテンツ閲覧処理について説明する。先ず、第1実施形態と同様、コンテンツ再生装置10にリムーバブルメディア読取装置20を取り付け、リムーバブルメディア読取装置20にリムーバブルメディア30を取り付け、コンテンツ再生装置10からリムーバブルメディア読取装置20の不揮発性メモリ22mに格納されている情報とリムーバブルメディア30の記憶領域31に格納されている情報にアクセス可能な状態にして、コンテンツ再生装置10においてコンテンツ閲覧制限プログラムを起動する。
【0056】
コンテンツ再生装置10のコンテンツ閲覧制限プログラムに従って動作する演算制御部11は、図6に示すように、リムーバブルメディア30の取り付けによる通信接続、コンテンツ閲覧制限プログラムの起動或いは入力部13からの閲覧要求の入力等に応じて、カレンダー部17で認識される日時とリムーバブルメディア30に記憶されているコンテンツの閲覧期限の比較を実行し(S31)、閲覧期限が到来しているコンテンツがある場合には、閲覧期限到来に対応するコンテンツIDのコンテンツの削除する又は再生不能にする処理を実行し(S32)、削除又は再生不能の処理完了時には、管理サーバIDで特定される管理サーバ40に削除完了信号又は再生不能完了信号と削除した又は再生不能にしたコンテンツのコンテンツIDとリムーバブルメディア30のメディア識別番号を送信し(S33)、管理サーバ40側ではメディア識別番号と削除した又は再生不能にしたコンテンツのコンテンツIDを対応して削除完了情報或いは再生不能完了情報として記憶保存する。
【0057】
単数又は複数の全てのコンテンツで閲覧期限が到来していない場合や、閲覧期限が到来していない残りのコンテンツに対しては、リムーバブルメディア読取装置20が不揮発性メモリ22mに記憶保持する第1の閲覧制限情報に相当するプロジェクトIDを認識すると共に、リムーバブルメディア30が記憶領域31に記憶保持する第2の閲覧制限情報に相当するプロジェクトIDを認識する(S34)。また、第2の閲覧制限情報に対応する管理情報のコンテンツIDを認識し、第1実施形態と同様に管理サーバ40にアクセスしてコンテンツIDに対応するコンテンツに削除要求又は再生不能要求がないことを確認し、削除要求又は再生不能要求がある場合には削除又は再生不能の処理を実行する。この場合にも、管理サーバ40側ではメディア識別番号と削除した又は再生不能にしたコンテンツのコンテンツIDを対応して削除完了情報或いは再生不能完了情報として記憶保存し、管理サーバ40側で、閲覧期限到来の削除又は再生不能にしたものと併せて一括して把握することが可能になる。
【0058】
管理サーバ40側で削除要求又は再生不能要求のないことを確認後、演算制御部11は、削除又は再生不能化の処理が不要なコンテンツに対して、第1の閲覧制限情報と第2の閲覧制限情報を照合し、第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報を条件するか否かを判定する。本例では、リムーバブルメディア読取装置20の第1の閲覧制限情報に相当するプロジェクトIDと、リムーバブルメディア30の第2の閲覧制限情報に相当するプロジェクトIDを照合して、双方が合致するか否かを判定する(S35)。ここで、双方のプロジェクトIDが合致しない場合にはコンテンツの再生制限は解除されず、コンテンツを閲覧することはできない。
【0059】
そして、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報の条件を充足する場合、即ち第1の閲覧制限情報のプロジェクトIDと第2の閲覧制限情報のプロジェクトIDが合致する場合には、第2の閲覧制限情報に対応する管理情報のコンテンツIDに対応するコンテンツを認識し、暗号化等で再生制限された状態でリムーバブルメディア30に記憶されているコンテンツの再生制限を復号鍵を生成する等によって解除する(S36)。
【0060】
その後、演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラム又はこれと連動するコンテンツ再生プログラムに従い、再生制限を解除したコンテンツIDに対応する一又は複数のコンテンツの名称を画像表示部14で一覧表示し、更に、演算制御部11は、コンテンツ再生プログラムに従い、コンテンツの指定入力に応じて、指定されたコンテンツを再生して利用者に閲覧させる(S37)。尚、リムーバブルメディア30に格納されているコンテンツが一つの場合には、第1実施形態と同様に、自動再生して利用者に閲覧させるようにしてもよい。
【0061】
更に、コンテンツ再生装置10の演算制御部11は、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、再生されたコンテンツのコンテンツIDなどコンテンツを特定する情報を認識すると共に、カレンダー部17からコンテンツの再生日時を認識し、コンテンツを特定する情報とコンテンツの再生日時をアクセスログとして、管理サーバ40に送信する(S38)。管理サーバ40では、コンテンツ再生装置10から受信したアクセスログをハードディスク等の記憶部に格納し、必要に応じて抽出可能に記憶する。
【0062】
また、第1の閲覧制限情報のプロジェクトIDと第2の閲覧制限情報のプロジェクトIDが合致しない場合には、コンテンツの再生制限は解除されず、コンテンツの再生は不可となってコンテンツを閲覧することはできない(S39)。この際、第1実施形態と同様、演算制御部11が、コンテンツ閲覧制限プログラムに従い、再生不可になった日時と、リムーバブルメディア読取装置20やリムーバブルメディア30に格納されている個人ID、コンテンツID、プロジェクトID等の所要情報を再生不可ログとして管理サーバ40に送信し、管理サーバ40が再生不可ログを受信し、閲覧可能に記憶する構成とし、セキュリティ向上等のコンテンツ管理に役立てるようにしてもよい。
【0063】
第2実施形態のコンテンツ閲覧制限システムによれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、プロジェクトの終了期限等の閲覧期限に合わせてコンテンツの閲覧ができないようにし、閲覧可能なコンテンツの累積を二重に防止して、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0064】
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、各実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な事項を本明細書開示の他の事項に変更して特定したもの、或いはこれらの事項に本明細書開示の他の事項を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な事項を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
【0065】
例えば第1、第2実施形態では、再生するコンテンツをリムーバブルメディア30のユーザー領域312に格納する場合について説明したが、ユーザー領域312へのコンテンツの格納に代え、閲覧制限システムで再生するコンテンツはコンテンツ再生装置10の記憶部12に格納することも可能である。
【0066】
この場合、図7に示すように、コンテンツ再生装置10に内蔵の記憶部12のハードディスク等のコンテンツ記憶部122に、暗号化等で再生制限された状態で、且つ好適にはコピープロテクトされた状態で、コンテンツと当該コンテンツのコンテンツIDを記憶し、リムーバブルメディア30が記憶する管理情報における第2の閲覧制限情報に対応するコンテンツIDを介して、第2の閲覧制限情報とコンテンツ再生装置10に記憶されたコンテンツが対応するようにし、第1、第2実施形態と同様の処理で第1の閲覧制限情報が第2の閲覧制限情報の条件を充足すると判定した場合に、コンテンツ再生装置10に記憶されている第2の閲覧制限情報に対応するコンテンツIDのコンテンツの再生制限を暗号鍵の生成等で解除して再生する構成とする。本例でも管理サーバ40との送受信、削除等のその他の構成は第1、第2実施形態と同様に適用することが可能である。
【0067】
また、第1実施形態におけるリムーバブルメディア読取装置20の管理情報にプロジェクトIDを追加し、リムーバブルメディア30の管理情報にプロジェクトIDとコンテンツの閲覧期限を追加し、第1実施形態のコンテンツ閲覧制限システムにおいて、第2実施形態の処理を合わせて行う構成や、或いは第1実施形態のリムーバブルメディア30の管理情報にコンテンツの閲覧期限を追加し、期限到来によるコンテンツの削除若しくは再生不能の処理を行ってもよい。
【0068】
また、本発明は企業内の文書等のコンテンツの管理の他、レンタル業界でSDカード等のリムーバブルメディアにコンテンツを格納して配布し、当該コンテンツをスマートフォン等の多機能携帯端末、再生専用の端末、パーソナルコンピュータ、テレビ等で視聴する場合にも適用することが可能である。また、本発明における閲覧制限情報の照合によってコンテンツの再生制限を解除する場合には、コンテンツ全体の再生制限の解除の他、文書の一部などコンテンツの一部に暗号化等で再生制限が施され、この再生制限を解除する場合も含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、例えば企業内でSDカードに資料を格納して社員に配布し、特定の社員のみが資料を閲覧できるようにするなど、コンテンツの閲覧者を制限する場合に利用することができる。
【符号の説明】
【0070】
10…コンテンツ再生装置 11…演算制御部 12…記憶部 121…プログラム記憶部 122…コンテンツ記憶部 13…入力部 14…画像表示部 15…通信部 16…インターフェイス 17…カレンダー部 20…リムーバブルメディア読取装置 21…演算制御部 22…記憶部 221…プログラム記憶部 22m…不揮発性メモリ 222…管理情報記憶部 23…装置側インターフェイス 24…メディア側インターフェイス 30…リムーバブルメディア 31…記憶領域 311…プロテクト領域 3111…管理情報記憶部 312…ユーザー領域 3121…コンテンツ記憶部 32…インターフェイス 33…コントロール部 40…管理サーバ 5…通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7