特開2016-123535(P2016-123535A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイコク電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2016123535-遊技用システム 図000003
  • 特開2016123535-遊技用システム 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-123535(P2016-123535A)
(43)【公開日】2016年7月11日
(54)【発明の名称】遊技用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20160613BHJP
【FI】
   A63F5/04 512S
   A63F5/04 512T
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-265371(P2014-265371)
(22)【出願日】2014年12月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野坂 利之
【テーマコード(参考)】
2C082
【Fターム(参考)】
2C082AA02
2C082AB03
2C082BA02
2C082BA22
2C082CA02
2C082CB04
2C082CB23
2C082CB32
2C082CC01
2C082CC24
2C082CD12
2C082CD18
2C082EA26
2C082EA35
2C082EB01
2C082EB11
(57)【要約】
【課題】一の遊技店での入金額を他の遊技店で良好に使用可能とする遊技用システムを提供する。
【解決手段】貸出装置は、新会員カード9αを受け付けた場合、入金残高の管理が自店及び他店のいずれで行われているかに関わらず、入金残高の使用を許可すると共に、旧会員カード9βを受け付けた場合、入金残高の管理が他店で行われているものであれば、入金残高の使用を抑制する一方、自店で行っているものであれば、入金残高の使用を許可する。また、貸出装置は、入金残高の残っていない旧会員カード9βを受け付けた場合に、データの記録形式を新会員カード9αの記録形式に変更するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣を受け付ける貨幣受付手段と、
前記貨幣受付手段が受け付けた貨幣を使用して、遊技機における遊技にて消費する遊技価値を付与する付与手段と、
前記貨幣受付手段が受け付けた貨幣を前記遊技価値の付与に使用した後の入金残高を特定可能な情報と、当該入金残高を管理している遊技店を特定可能な情報と、を記録した記録媒体を発行する記録媒体発行手段と、
前記記録媒体を受付可能であり、前記記録媒体の一種である第1記録媒体を受け付けた場合、入金残高の管理が自店及び他店のいずれで行われているかに関わらず、入金残高の使用を許可すると共に、前記記録媒体の一種であり前記第1記録媒体とはデータの記録形式が異なる第2記録媒体を受け付けた場合、入金残高の管理が前記他店で行われているものであれば、入金残高の使用を抑制する一方、自店で行っているものであれば、入金残高の使用を許可する記録媒体受付手段と、
前記記録媒体受付手段が入金残高の残っていない前記第2記録媒体を受け付けた場合に、データの記録形式を前記第1記録媒体の記録形式に変更する記録形式変更手段と、を備えたことを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
前記記録媒体の入金残高を記憶すると共に、前記他店で管理された入金残高を記録した前記第1記録媒体を前記記録媒体受付手段が受け付けた場合に、当該第1記録媒体の入金残高を記憶する残高情報記憶手段と、
前記他店で管理している入金残高を記録した前記第1記録媒体を前記記録媒体受付手段が受け付けた場合に、当該他店の前記残高情報記憶手段が記憶している当該第1記録媒体の入金残高を0に更新すると共に、当該入金残高の管理を自店に更新する残高情報更新手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載した遊技用システム。
【請求項3】
前記記録媒体発行手段は、入金残高が0となった後に、入金残高が存在する状態で初めて発行した日付である初回入金日を特定可能な情報を記録した前記記録媒体を発行するものであり、
前記記録媒体受付手段は、自店で予め設定された前記入金残高の有効期間内に前記初回入金日が含まれていなければ、前記他店で予め設定された前記入金残高の有効期間内に前記初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を抑制する一方、自店における前記有効期間内に前記初回入金日が含まれていれば、前記他店における前記有効期間内に前記初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を許可することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入金残高を特定可能な情報を記録した記録媒体の使用に係る遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技店には、設定された遊技機に対応して貸出機が設けられている。入金額の情報を記録したカード(記録媒体)を貸出機に挿入することで、入金額を使用して、遊技にて消費する玉やメダルの貸出が行われている。また、一の遊技店での入金額は、他の遊技店では使用することができないことが多く、遊技者にとっては不便であった。そこで特許文献1には、一の遊技店での入金額を、グループ内の他の遊技店でも使用可能とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001‐286653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、入金額を入金した遊技店でのみ使用可能な状態から、グループ内の他の遊技店でも使用可能な状態に運用を変更しようとした場合、システム変更やカードの変更が必要となる。しかしながら、カードを遊技者が所持していることがあり、係る変更がしにくいという問題がある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、一の遊技店での入金額を他の遊技店で良好に使用可能とする遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技用システムは、貨幣を受け付ける貨幣受付手段と、前記貨幣受付手段が受け付けた貨幣を使用して、遊技機における遊技にて消費する遊技価値を付与する付与手段と、前記貨幣受付手段が受け付けた貨幣を前記遊技価値の付与に使用した後の入金残高を特定可能な情報と、当該入金残高を管理している遊技店を特定可能な情報と、を記録した記録媒体を発行する記録媒体発行手段と、前記記録媒体を受付可能であり、前記記録媒体の一種である第1記録媒体を受け付けた場合、入金残高の管理が自店及び他店のいずれで行われているかに関わらず、入金残高の使用を許可すると共に、前記記録媒体の一種であり前記第1記録媒体とはデータの記録形式が異なる第2記録媒体を受け付けた場合、入金残高の管理が前記他店で行われているものであれば、入金残高の使用を抑制する一方、自店で行っているものであれば、入金残高の使用を許可する記録媒体受付手段と、前記記録媒体受付手段が入金残高の残っていない前記第2記録媒体を受け付けた場合に、データの記録形式を前記第1記録媒体の記録形式に変更する記録形式変更手段と、を備える(請求項1)。
【0007】
請求項1記載の遊技用システムにおいて、
前記記録媒体の入金残高を記憶すると共に、前記他店で管理された入金残高を記録した前記第1記録媒体を前記記録媒体受付手段が受け付けた場合に、当該第1記録媒体の入金残高を記憶する残高情報記憶手段と、前記他店で管理している入金残高を記録した前記第1記録媒体を前記記録媒体受付手段が受け付けた場合に、当該他店の前記残高情報記憶手段が記憶している当該第1記録媒体の入金残高を0に更新すると共に、当該入金残高の管理を自店に更新する残高情報更新手段と、を備えるようにしても良い(請求項2)。
【0008】
請求項1又は2記載の遊技用システムにおいて、
前記記録媒体発行手段は、入金残高が0となった後に、入金残高が存在する状態で初めて発行した日付である初回入金日を特定可能な情報を記録した前記記録媒体を発行するものであり、前記記録媒体受付手段は、自店で予め設定された前記入金残高の有効期間内に前記初回入金日が含まれていなければ、前記他店で予め設定された前記入金残高の有効期間内に前記初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を抑制する一方、自店における前記有効期間内に前記初回入金日が含まれていれば、前記他店における前記有効期間内に前記初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を許可するようにしても良い(請求項3)。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、他店の入金残高を使用可能とする第1記録媒体と、他店の入金残高の使用を抑制する第2記録媒体とが混在した状態での遊技店の運用が可能になる。また、第2記録媒体は、他店の入金残高の使用が抑制され、第1記録媒体に比べ遊技者にとって不便であるが、入金残高が0の第2記録媒体を受け付けた場合に第1記録媒体に更新するため、第1記録媒体を主として使用する運用に切り替えていくことができる。さらに、第2記録媒体に他店の入金残金が残っている状態で、当該第2記録媒体を第1記録媒体に強制的に更新してしまうことを抑制し、入金残高がある状態で第1記録媒体に更新し、誤って残高情報を消去してしまうことを抑制できる。
【0010】
請求項2の発明によれば、他店の入金残高の使用を許可した場合、他店で記憶している入金残高を0に更新し、入金残高の管理店を自店とする。これにより、入金残高の管理を自店で行うことになり、入金残高が減少した場合等、残高の更新が発生する度に他店に入金残高を送信する必要がなくなる。
【0011】
請求項3の発明において、初回入金日を特定できるため、複数の遊技店で入金残高を使用できる状態において、各遊技店の有効期限の運用に従って処理を行うことができる。つまり、複数の遊技店で入金残高を使用できる状態において有効期限を一律に設定する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施例を示す全体構成図
図2】会員カードの入金残高に係る処理内容を説明するための概念図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1に示す遊技場A(A店)の遊技用システム1は、当該遊技場A内に設置されたスロットマシンとしての周知のパチスロ機を含む多数の遊技機2と、各遊技機2に付設された貸出装置3及び表示装置4とを有して構築されている。遊技機2、貸出装置3及び表示装置4は、それぞれ中継装置5に接続されている。表示装置4は、対応する遊技機2の上方に設置されており、中継装置5で受信する信号に基づいて各種の遊技データを表示する。中継装置5は、LAN6を介して管理装置7及び精算機8に接続されている。尚、図示は省略するが、LAN6には景品交換端末等も接続されている。
【0014】
管理装置7は、遊技場内の例えば事務所等に設置されており、モニタ7m、キーボード7k等が接続されている。管理装置7は、遊技場内における遊技機側、つまり遊技機2や貸出装置3、表示装置4、中継装置5等から送信される遊技データを管理する。遊技場内には、所謂パチンコ機も含めて例えば数100台の遊技機2が設置されており、各遊技機2と、それらに付設された貸出装置3等が管理装置7の管理対象となっている。また、本実施例では遊技機2がパチスロ機であることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉である。
【0015】
遊技場B(B店)並びに遊技場C(図2にC店としてのみ図示)にも、上記した遊技場A内と同様の遊技用システム1が構築されている。遊技場A、B、Cは同一のグループ会社が管理運営する遊技施設である。即ち、遊技者は、遊技場A〜Cのうちの何れかで会員登録を行うと、その遊技場で入手した会員カード9(記録媒体に相当)を他の遊技場でも利用することができる。
【0016】
会員カード9は例えばICチップ9aを内蔵したICカードである。ICチップ9aには、会員登録した遊技者に固有の会員ID、その会員IDと対応付けられる固有のカードID、入金残高、持玉数が記録される。また、詳しくは後述するように、ICチップ9aには、入金残高の初回入金日や、返却店舗コード等、各種情報の記録が可能となっており、その記録情報は、カードIDと対応付けて遊技場A〜C毎に管理される(図2の返却店舗コード(001)〜(003)参照)。尚、会員カード9は、各種情報の記録可能であれば、磁気カード等であっても良く、又、同一のグループ会社が管理運営する遊技場は2箇所以上であれば良い。以下、遊技機2や貸出装置3等の構成や動作は各遊技場A〜Cで同じものとして説明する。
【0017】
前記パチスロ機としての遊技機2は、周知のように表示窓11、スタートレバー12、ストップボタン13、液晶表示部14、メダル投入口15、BETボタン16、受皿17等を備える。遊技者は、表示窓11を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によりメダルが投入された状態でスタートレバー12が操作されると(ゲームの開始操作が行われると)、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ、ストップボタン13が操作されると、所謂引込制御(予め規定された引込範囲である例えば4図柄まで図柄を有効ライン上に引込んで停止表示させる制御)によりリールの変動を停止する。
【0018】
このような遊技機2には、周知のようにボーナス役、小役、リプレイ役等の役が設定されており、上記した内部抽選時に何れの役に内部当選した状態で遊技者によりストップボタン13が操作され、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると(図柄が揃うと)、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの払出または大当たり状態(ボーナス状態)等への移行が行われる。
【0019】
遊技機2は、遊技の実行に応じて各種の遊技信号を出力する。具体的には、遊技機2は、遊技機2に対して投入された遊技媒体の数を示す投入信号、入賞の発生により払出された遊技媒体の数を示す払出信号、ゲームが開始されたことを示すスタート信号、大当たり状態が発生したことを示す大当たり信号(ボーナス信号)等を出力する。
【0020】
表示装置4は、これらの遊技信号を含む各種信号を、遊技機2や貸出装置3や管理装置7との間で中継装置5を経由して入力することに基づいて、遊技者向けに各種の遊技情報の表示を行う。
精算機8は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有する制御部、会員カード9やビジターカード等を挿入可能なカード挿入口8a、紙幣を返却する紙幣返却口8b、硬貨を返却する硬貨返却口8c、操作パネル8d等を備える。精算機8は、遊技者が会員カード9やビジターカードをカード挿入口8aに挿入すると、その挿入された会員カード9やビジターカードに記録されている入金残高をカードリーダ(図示略)により読取り、その読取った入金残高に対応する紙幣や硬貨を紙幣返却口8bや硬貨返却口8cから返却する(現金を払い戻す)。精算機8の制御部は、自機の設置されている自店を特定可能な固有の返却店舗コードを記憶しており、カード挿入口8aに挿入された会員カード9の記録情報を前記カードリーダで読取る。これにより、精算機8の制御部は、自店の返却店舗コードと、読み取った会員カード9の返却店舗コードとの照合が可能に構成されている。
【0021】
貸出装置3は、所謂各台計数機能付きのものであり、動作状態を示す状態表示部20、遊技者が紙幣(貨幣)を投入するための紙幣投入口21、持メダルの範囲内でメダルを払出す払出ボタン22、発行ボタン23に対する押下げに応じて会員カード9の発行等をするためのカード挿入口23a、当該貸出装置3の各種機能により特定される情報を表示する表示部24を備える。尚、貸出装置3には、払出されたメダルを遊技機2に放出するための旋回式のノズル25、遊技者がメダルを投入する投入口26を備える。尚、投入口26は、蓋27により閉鎖が可能である。
【0022】
図示は省略するが、貸出装置3の制御部は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oを有する。貸出装置3の制御部は、管理装置7や遊技機2等との間で中継装置5を介して入出力する入出力部、貨幣受付手段として紙幣投入口21に投入された紙幣を受け付け、その紙幣(の金額)を使用して遊技機2における遊技にて消費する遊技価値(メダル)を付与する様に貸出装置3内部に設けられたメダル払出ホッパ(図示略)を制御する処理を行う貨幣処理部(付与手段)、前記表示部24に表示される各種タッチボタンや各種ボタン22,23からなる操作部、カード挿入口23aの内方に設けられ会員カード9に記録された各種データの読込み及び書換えを行うリーダライタ等を有し、以下の動作を行う。尚、遊技価値を直接的に付与する点からメダル払出ホッパが付与手段に対応していると言うことも可能である。
【0023】
即ち、貸出装置3は、遊技者により紙幣投入口21へ投入された紙幣を受け付けると、その投入された金額に応じた数のメダルを、ノズル25を介して払出すことで、遊技機2における遊技にて消費する遊技価値を付与する。具体的には「千円札」の紙幣を紙幣投入口21にて受付けていれば、1000円分に相当する50枚のメダルを貸出し、その遊技価値の付与で使用した後の入金残高(遊技価値の貸出しに使用されていない残金額)を0円として更新し、「一万円札」の紙幣を紙幣投入口21にて受付けていれば、1000円分に相当する50枚のメダルを貸出し、入金残高を例えば9000円に更新する。また、貸出装置3は、メダルを貸出す毎に貸出信号(売上信号)を出力する。
【0024】
一方、貸出装置3は、遊技者がメダルを投入口26に投入すると、その投入されたメダルを計数し、当該計数値を計数済持玉数としてカウントアップする。
持玉を記憶している状態で遊技者が払出ボタン22を操作すると、その持玉数の範囲内でメダルをノズル25から払出し、現在の持玉数から払出数を差引いて持玉数を減算更新する。また、会員カード9がカード挿入口23aに挿入されており、会員カード9を受付けている状態で遊技者が払出ボタン22を操作すると、管理装置7が会員カード9毎に管理している貯玉口座に預けられている貯玉数の範囲内で玉をノズル25から払出す。この場合、管理装置7は、払出したメダル数を会員カード9と対応付けて特定し、その会員カード9の貯玉口座における現在の貯玉数から払出数を差引いて貯玉数を減算更新する。
【0025】
持玉を記憶している状態で遊技者が発行ボタン23を押下すると、その時点での持玉数と入金残高とを特定可能な情報を管理装置7に出力すると共に、その時点で会員カード9がカード挿入口23aに挿入されており、会員カード9を受付けていれば、その時点での持玉数と入金残高とを当該会員カード9に記録してカード挿入口23aから排出する。会員カード9に記録される持玉数は、当日を含めて翌日以降も遊技に利用可能な玉である。一方、その時点で会員カード9がカード挿入口23aに挿入されておらず、会員カード9を受付けていなければ、その時点での入金残高と持玉数をビジターカードに記録してカード挿入口23aから排出する(発行する)。ビジターカードに記録される持玉数は、当日のみ遊技に利用可能で、翌日以降は遊技に利用不可能なメダルの数である。
【0026】
さて、上記した遊技場Aにおいて入金残高の記録された会員カード9を、遊技場Bにおいて使用可能な状態に運用を変更するには、新仕様の会員カード9(以下、新会員カード9αと称す)を採用する必要がある。即ち、従来より使用されている会員カード9(以下、旧会員カード9βと称す)は、入金残高が記録されていても、同一のグループ会社が管理運営する遊技場A〜Cにもかかわらず、当該複数の遊技場A〜Cにわたって使用できないものとなっていた。そこで、本実施形態では、新会員カード9αを導入することで、新旧会員カード9α,9βが混在して使用される場合であっても、不具合が発生せず、且つ旧会員カード9βの割合を減らしていく遊技用システム1を採用する。
【0027】
ここで、新会員カード9αは、入金残高を管理している遊技店を特定可能な固有の情報(返却店舗コード)を記録したものであり、当該返却店舗コードを記録していない旧会員カード9βと区別する。このように、新会員カード9α(第1記録媒体)及び旧会員カード9β(第2記録媒体)は、何れも記録媒体の一種であるが、後者のカード9βは少なくとも返却店舗コードが登録されていない点で前者のカード9αと記録形式が異なる。
【0028】
貸出装置3の制御部は、自店を特定可能な固有の返却店舗コードを記憶しており、カード挿入口23aに挿入された会員カード9の記録情報を前記リーダライタで読取る(会員カード9を受付可能に受け付ける)。これにより、貸出装置3の制御部は、自店の返却店舗コードと、会員カード9の返却店舗コードとの照合が可能に構成されている。
【0029】
管理装置7の制御部は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oを有する。管理装置7の制御部は、上記した遊技機側や精算機8との間で信号を入出力し、遊技機2の遊技データ、貸出装置3における会員カード9やビジターカードの発行状況、精算機8における精算状況等を管理する。また、遊技場の従業員等に対して、会員カード9の盗難や紛失等の届出があれば、該当するカードIDについて管理装置7への盗難登録等が行われる。
【0030】
管理装置7の記憶部は、会員カード9の記録情報について、その盗難登録の有無の他、入金残高、前記初回入金日、返却店舗コード、持玉数等をカードIDと関連付けて記憶する。また、管理装置7の制御部は、入金残高を未精算リスト/利用履歴の日報或いは月報として集計及び算出し、これを出力(例えばモニタ7mへの表示やプリンタによる印字)することで、遊技場管理者に報知する。これにより、遊技場管理者は、未精算リスト/利用履歴の日報或いは月報を参照することで、自店の入金残高を正確に把握できる。
【0031】
続いて、上記構成の作用について、図2を参照しながら説明する。ここで、遊技場A、B、Cに夫々設置されている管理装置7(以下、管理装置7A,7B,7Cとする)は、ルータ10aから公衆回線10を介した相互接続(相互通信)が可能に構成されるものとする。また、インターネット回線等の公衆回線10を採用する場合、VPN技術等を利用することでセキュリティレベルを高くすることが可能である。尚、公衆回線10は、INS回線や電話回線等の他の回線を採用しても良い。
【0032】
例えば図2中、左側に示す遊技場Aにおいて、カードIDを、(10000001)とする既に発行されている旧会員カード9βを使用するものとする。この場合、遊技者は、当該旧会員カード9βを貸出装置3のカード挿入口23aに挿入する。このとき、貸出装置3は、遊技場Aの返却店舗コード(001)との照合を行うべく、会員カード9βの記録情報を読取る。
【0033】
ここで、貸出装置3は記録媒体受付手段として、旧会員カード9βの記録情報に基づき、当該旧会員カード9βを受け付けた(つまり当該カード9βの返却店舗コードの登録なし)と判断した場合、入金残高の管理が遊技場A(自店)以外の遊技場B,C(他店)で行われているものであれば、例えば入金残高からのメダルの貸出しを不可とし且つその旨を表示部24に表示して入金残高の使用を抑制する一方、入金残高の管理が遊技場Aで行われているものであれば、入金残高からのメダルの貸出を可能として入金残高の使用を許可する。尚、遊技場Aで入金残高の管理を行っているか否かは、管理装置7Aで当該会員カードの入金残高有りと記憶しているか否かを照合することで判断するため、その照合結果を得るべく貸出装置3と管理装置7Aとの間で、やりとりを行う。
【0034】
また、貸出装置3は、旧会員カード9βの記録情報に基づいて、入金残高の残っていない旧会員カード9βを受け付けたか否かを判断する。ここでは、旧会員カード9βに入金残高がないもの(入金残高を0)とし、例えば遊技者が「一万円札」の紙幣を紙幣投入口21に投入したとする(図2のS1)。そして、2000円分に相当する100枚のメダルが貸出されて遊技機2での遊技により消費され、持玉数がないものとする。
【0035】
ここで、遊技者が発行ボタン23を押下すると、貸出装置3は、その時点での入金残高(8000円)を旧会員カード9βに記録する。また、上記のように前記S1で入金する前に(つまりカード挿入口23aに旧会員カード9βを挿入した当初に)、入金残高が残っていない旧会員カード9βを受け付けたと判断される場合、貸出装置3は記録形式変更手段として、発行ボタン23の押下に伴う会員カードの排出(発行)に際し、当該旧会員カード9βに対して、遊技場Aの返却店舗コード(001)を書込むことで、そのデータの記録形式を新会員カード9αの記録形式に変更する(S2−1)。このように、貸出装置3は記録媒体発行手段として、前記S1で受け付けた紙幣を遊技価値の付与に使用した後の入金残高を特定可能な情報(8000円)と、当該入金残高を管理している遊技店Aを特定可能な返却店舗コード(001)とを記録した記録媒体を発行する。
【0036】
更に、貸出装置3は、発行する当該新会員カード9αについて、上記のように入金残高が0となった後に、入金残高(8000円)が存在する状態で初めて発行した日付である初回入金日を特定可能な情報を記録する。以下では、遊技者が当初使用していた入金残高が0の旧会員カード9βは、入金残高の8000円と初回入金日が当該入金日に更新され、且つ返却店舗コード(001)が記録されることで、新会員カード9αとして発行(返却)されたものとして説明する。また、管理装置7Aは、貸出装置3から出力される新会員カード9αの入金残高を、返却店舗コード(001)と対応付けて記憶することで、遊技場Aの前記未精算リスト/利用履歴を更新する(S2−2)。
【0037】
その後、遊技者は、返却された新会員カード9αを図2中、中央に示す遊技場Bにおいて使用するものとする。遊技者は、その新会員カード9αを貸出装置3のカード挿入口23aに挿入すると、貸出装置3は、新会員カード9αの記録情報を読取ると共に、管理装置7Bに出力する。
【0038】
また、貸出装置3は記録媒体受付手段として、新会員カード9αの記録情報に基づき、新会員カード9αを受け付けた(つまり返却店舗コード(001〜003のいずれか)の登録有り)と判断した場合、入金残高の管理が自店である遊技場B及び予め定められた他店(遊技場A,C)のいずれで行われているかに係わらず入金残高の使用を許可する。このため、上記のように返却店舗コード(001)が記録された新会員カード9αは、8000円分に相当する枚数のメダルの貸出しが可能となる。
【0039】
もっとも、貸出装置3は、自機の設置されている遊技場Bで予め設定された入金残高の有効期間内に初回入金日が含まれていなければ、他店である遊技場A,Cにおける有効期間内に初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を抑制する一方、遊技場Bにおける有効期間内に初回入金日が含まれていれば、遊技場A,Cにおける有効期間内に初回入金日が含まれているか否かに関わらず、入金残高の使用を許可する。
【0040】
具体的には、有効期間(救済期限)は、入金残高の初回入金日からの使用可能な日数を、遊技場A〜C毎に予め設定したものであり、貸出装置3の記憶部に記憶されている。例えば、遊技場Aの有効期間が当日のみ(一日限り)、遊技場B,Cの有効期間が1週間(7日間)の場合であって、新会員カード9αを初回入金日から3日後に使用する時、遊技場Aの貸出装置3では入金残高の使用が不可となり、遊技場B,Cの貸出装置3では入金残高の使用が可能となる。従って、遊技場Bにおいて遊技者は新会員カード9αの8000円の入金残高の範囲内で遊技を楽しむことができる。
【0041】
一方、管理装置7Bは残高情報記憶手段として、貸出装置3から出力される新会員カード9αの入金残高や返却店舗コード(001)、初回入金日を含む記録情報を記憶する。このとき、管理装置7Bは、当該記録情報に基づいて、他店である遊技場Aで管理された入金残高を記録した新会員カード9αを貸出装置3が受け付けたと判断した場合でも、遊技場Bにおける当該新会員カード9αの入金残高について、カードID(10000001)毎の登録(記憶)を行う(S3−1)。
【0042】
また、管理装置7Bは残高情報更新手段として、上記のように遊技場Aで管理している入金残高を記録した新会員カード9αを貸出装置3が受け付けた場合に、遊技場Aの管理装置7Aが記録している当該新会員カード9αの入金残高を0に更新すると共に、当該入金残高の管理を自店である遊技場Bに更新する。具体的には、管理装置7Bは、新会員カード9αの返却店舗コード(001)で特定される遊技場Aの管理装置7Aに対し、新会員カード9αについてのカードIDと遊技場Bでの使用を通知する(S3−2)。遊技場Aの管理装置7Aは、新会員カード9αに係る他の遊技場Bでの使用を受信すると、該当するカードID(10000001)の遊技場Bでの使用履歴(返却店舗コード(002))を記憶し、入金残高である未精算残高をゼロクリアして、遊技場Aでの未精算リスト/利用履歴を更新する。また、管理装置7Aは、該当するカードID(10000001)に関して、その入金残高並びに盗難登録のチェックを行い、盗難登録等があればその旨を遊技場Bの管理装置7Bに通知する(S3−3)。
【0043】
その後、遊技場Bの管理装置7Bは、前記S3−1で遊技場Bの未精算リスト/利用履歴に登録した新会員カード9αの記録情報について、返却店舗コードを他店の(001)から自店の(002)に更新して管理する(S3−4)。また、管理装置7Bは、遊技場Aの管理装置7Aから盗難登録の通知があれば、該当するカードIDの新会員カード9αの使用を不可とすべく、該当する貸出装置3に対してメダルの貸出を不可とする処理を行う(S3−5)。
係る遊技場Bにおいて、前記新会員カード9αの入金残高(8000円)を利用して、例えば3000円分に相当する150枚のメダルが貸出されて遊技機2での遊技により消費されたものとする。
【0044】
ここで、遊技者が発行ボタン23を押下すると、貸出装置3は、その時点での入金残高(5000円)と遊技場Bの返却店舗コード(002)とする新会員カード9αの記録情報の更新を行って、カード挿入口23aから更新後の新会員カード9αを返却する(S4−1)。また、管理装置7Bは、貸出装置3から出力される新会員カード9αの記録情報に基づいて、入金残高(5000円)を遊技場Bの未精算金額として未精算リスト/利用履歴を更新する(S4−2)。
【0045】
その後、遊技者は、返却された新会員カード9αを図2中、右側に示す遊技場Cにおいて使用するものとする。遊技者は、その新会員カード9αを貸出装置3のカード挿入口23aに挿入すると、貸出装置3は、新会員カード9αの記録情報を読取ると共に、管理装置7Cに係る記録情報を出力する。
【0046】
また、貸出装置3は、新会員カード9αの記録情報に基づき、返却店舗コードが(002)つまり他店のカード9αと判断した場合であっても、初回入金日から1週間が経過していなければ、当該新会員カード9αを正として、自店である遊技場Cでの入金残高の使用を許可する。一方、管理装置7Cは、貸出装置3から出力される新会員カード9αの入金残高や返却店舗コード(002)、初回入金日を含む記録情報を登録する(S5−1)。
【0047】
また、管理装置7Cは、新会員カード9αの返却店舗コード(002)で特定される遊技場Bの管理装置7Bに対し、新会員カード9αについてのカードIDと遊技場Cでの使用を通知する(S5−2)。遊技場Bの管理装置7Bは、新会員カード9αに係る他の遊技場Cでの使用を受信すると、該当するカードID(10000001)の遊技場Cの使用履歴として返却店舗コード(003)を記憶し、入金残高である未精算残高をゼロクリアして、遊技場Bでの未精算リスト/利用履歴を更新する。また、管理装置7Bは、該当するカードID(10000001)に関して、その入金残高並びに盗難登録のチェックを行い、盗難登録等があればその旨を遊技場Cの管理装置7Cに通知する(S5−3)。
【0048】
その後、遊技場Cの管理装置7Cは、前記S5−1で遊技場Cの未精算リスト/利用履歴に登録した新会員カード9αの記録情報について、返却店舗コードを他店の(002)から自店の(003)に更新して管理し(S5−4)、遊技場Bの管理装置7Bから盗難登録の通知があれば、該当するカードIDの新会員カード9αの使用を不可とする処理を行う。
【0049】
係る遊技場Cにおいて、前記新会員カード9αの入金残高(5000円)を利用して、例えば1000円分に相当する50枚のメダルが貸出されて遊技機2での遊技により消費されたものとする。ここで、遊技者が発行ボタン23を押下すると、貸出装置3は、その時点での入金残高(4000円)と遊技場Cの返却店舗コード(003)とする新会員カード9αの記録情報の更新を行って、カード挿入口23aから更新後の新会員カード9αを返却する(S6−1)。また、管理装置7Cは、貸出装置3から出力される新会員カード9αの記録情報に基づいて、入金残高(4000円)を遊技場Cの未精算金額として未精算リスト/利用履歴を更新する(S6−2)。
【0050】
遊技者は、遊技場Cにおいて、上記した新会員カード9αの入金残高を利用した貸出装置3でのメダルの払出しを行うことなく、精算機8で現金を払い戻すものとする(S7の精算)。この場合、遊技者が新会員カード9αを精算機8のカード挿入口8aに挿入すると、その挿入された新会員カード9αに記録されている入金残高(5000円)を含む記録情報を前記カードリーダにより読取ると共に、読取った記録情報を管理装置7Cに出力する(S7−2)。このとき、管理装置7Cは、新会員カード9αの返却店舗コード(002)で特定される遊技場Bの管理装置7Bに対し、新会員カード9αについてのカードIDと遊技場Cでの使用を通知する。遊技場Bの管理装置7Bは、新会員カード9αに係る他の遊技場Cでの使用を受信すると、該当するカードID(10000001)の遊技場Cの使用履歴として返却店舗コード(003)を記憶し、入金残高である未精算残高をゼロクリアして、遊技場Bでの未精算リスト/利用履歴を更新する。また、管理装置7Bは、該当するカードID(10000001)に関して、その入金残高並びに盗難登録のチェックを行い、盗難登録等があればその旨を遊技場Cの管理装置7Cに通知する(S5−3)。
【0051】
遊技場Cの管理装置7Cは、遊技場Bの管理装置7Bから盗難登録の通知がなければ、該当するカードIDの新会員カード9αの使用の許可、即ち精算機8での現金の払い戻しを許可する。尚、精算機8は、カード挿入口8aに挿入された新会員カード9αの返却店舗コードが(003)である場合(遊技場Cの返却店舗コード(003)と一致する場合)、遊技場Cで管理している入金残高であると判断し、通常の精算により現金を払い戻す(S7−1)。また、精算機8は、カード挿入口8aに挿入されたカードの記録情報に基づき、旧会員カード9βを受け付けたと判断し、且つ他の遊技場A,Bで(入金残高が0でない状態で)発行された旧会員カード9βである(管理装置7Cで記憶している入金残高が0である)と判断した場合、現金の払い戻しを行わない(精算処理を行わない)。
【0052】
このような実施例によれば、次のような効果を奏することができる。
他店の入金残高を使用可能とする新会員カード9αと、他店の入金残高の使用を抑制する旧会員カード9βとが混在した状態での遊技店の運用が可能になる。また、旧会員カード9βは、他店の入金残高の使用が抑制され、新会員カード9αに比べ遊技者にとって不便であるが、入金残高が0の旧会員カード9βを受け付けた場合に新会員カード9αに更新するため、新会員カード9αを主として使用する運用に切り替えていくことができる。さらに、旧会員カード9βに他店の入金残金が残っている状態で、当該旧会員カード9βを新会員カード9αに強制的に更新してしまうことを抑制し、入金残高がある状態で新会員カード9αに更新し、誤って残高情報を消去してしまうことを抑制できる。
【0053】
他店の入金残高の使用を許可した場合、他店で記憶している入金残高を0に更新し、入金残高の管理店を自店とする。これにより、入金残高の管理を自店で行うことになり、入金残高が減少した際や、遊技を終了した場合に、再度他店に入金残高を送信する必要がなくなる。
貸出装置3により初回入金日を特定できるため、複数の遊技店で入金残高を使用できる状態において、各遊技店の有効期限の運用に従って処理を行うことができる。つまり、複数の遊技店で入金残高を使用できる状態において有効期限を一律に設定する必要がなくなる。
【0054】
(その他の実施例)
本発明は、上記した実施例に限定されることなく、次のように変形又は拡張したり、各変形例を上記した実施例と組合せたりしても良い。
【0055】
対象となる遊技機2としては例示したパチスロ機以外の遊技機に対応しても良く、例えば、玉が封入されており、得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ遊技機や、メダルを使用しない完全クレジット式スロットマシンに適用することも可能となる。この場合、得点(クレジット)が遊技価値に相当する。
前記記録媒体としてICカードを使用したが、外形形状はカード型に限らず、例えばコイン型や棒型にする等、各種形状の記録媒体を使用しても良い。
貸出装置3が備える機能の一部または全部を他の装置が備えていても良く、例えば、貨幣を受け付ける機能、記録媒体を受け付ける機能、及び記録媒体の発行を行う機能を遊技機2が備えていても良い。
【0056】
入金残高を会員カード9及び管理装置7のそれぞれで記憶(記録)するものとしたが、管理装置7のみが記憶する構成としても良い。この構成において、貸出装置3が会員カード9を受け付けた場合に、その会員カード9のカードIDから管理装置7で記憶している入金残高を特定すれば良い。また、管理装置7側で入金残高を記憶せず、会員カード9のみに記録する構成としても良い。同様に、初回入金日についても、管理装置7のみが記憶する構成や、会員カード9のみに記録する構成としても良い。
【0057】
会員カードについて本願発明の適用を例示したが、会員ではない遊技者が所持する前記ビジターカードのような一般カードについても本願発明を適用することも可能である。
会員カードは、貸出装置3からの返却時(発行時)に返却店舗コードを記録する構成としたが、会員カードの受け付けに際して(カード挿入口23aへの挿入時)に返却店舗コードを記録する構成としても良い。
【0058】
貸出装置3が他店の返却店舗コードを記録した会員カード9を受け付けると、その他店の管理装置7で記憶している当該会員カード9の入金残高を0にする構成としたが、0にしない構成を採用することができる。このように、入金残高を0にしない場合、その入金残高が変化する都度他店の管理装置7と通信し、或は会員カードを返却する時に他店の管理装置7と通信することで、入金残高を更新すれば良い。
【0059】
入金残高の使用を抑制する手段として、入金残高の使用を不可とする構成としたが、使用を許可した場合に比して使用しにくくなっていれば良く、例えば1000円を予め設定した所定の上限金額として使用可能とする構成が考えられる。
【符号の説明】
【0060】
図面中、1は遊技用システム、2はスロットマシン(遊技機)、3は貸出装置(貨幣受付手段、付与手段、記録媒体発行手段、記録媒体受付手段、記録形式変更手段)、7,7A〜7Cは管理装置(残高情報記憶手段、残高情報更新手段)、9は記録媒体、9αは第1記録媒体、9βは第2記録媒体である。
図1
図2