特開2016-132891(P2016-132891A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2016132891-透水機能を具え舗装用枠体 図000003
  • 特開2016132891-透水機能を具え舗装用枠体 図000004
  • 特開2016132891-透水機能を具え舗装用枠体 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-132891(P2016-132891A)
(43)【公開日】2016年7月25日
(54)【発明の名称】透水機能を具え舗装用枠体
(51)【国際特許分類】
   E01C 5/22 20060101AFI20160627BHJP
   E01C 11/24 20060101ALI20160627BHJP
【FI】
   E01C5/22
   E01C11/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-7027(P2015-7027)
(22)【出願日】2015年1月16日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AA02
2D051AA07
2D051AB03
2D051AC01
2D051AC04
2D051AF03
2D051AG13
2D051AH02
2D051DA02
2D051DA16
2D051DA20
(57)【要約】
【課題】
表面に雨水等が溜まらないように透水性を付加した舗装用枠体の提供を図る。
【解決手段】
平面矩形状を呈する舗装用枠単体を、夫々の目地状間隙を隔てて升目状に連結して舗装用枠体を構成し、当該目地状間隙して、その上方部分に透水材を収装固定する共に、その下方部分を排水用案内路とするように構成し、前記舗装用枠単体に敷設した舗装材上に流れる雨水は、上記透水材を経て排水用案内路内に流れ込ませるように構成した透水機能を具え舗装用枠体。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面矩形状を呈する舗装用枠単体を、夫々の目地状間隙を隔てて升目状に連結して舗装用枠体を構成し、当該目地状間隙として、その上方部分に透水材を収装固定する共に、その下方部分を排水用案内路とするように構成し、前記舗装用枠単体に敷設した舗装材上に流れる雨水は、上記透水材を経て排水用案内路内に流れ込ませるように構成した透水機能を具え舗装用枠体。
【請求項2】
目地状間隙として、上方部分は幅狭に形成して透水材を収装固定する共に、その下方部分は舗装用枠単体側に拡張させることに依って幅広化させた排水用案内路とするように構成した請求項1に記載の透水機能を具え舗装用枠体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に雨水等が溜まらないように透水性を付加した舗装用枠体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種製品として、「枠体内は突条の透水部と舗装部に区画され、透水部の上部には雨水が浸透するための透孔が設けられ、舗装部は、透水性ブロック舗装用枠体を配列した時、固化する流動物が充填され、前記透水部に舗装部を仕切る仕切板舗装部を設けた透水性ブロック舗装用枠体」がある(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5176201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来手段とする特許文献1は、本願と同一発明者にして同一出願人に係る発明に属するものである。 そして、これは導水部の上面に設けた透孔(図面においては十字状に示されている。)から、舗装面の雨水を排出するように構成したものである。 然し乍ら、少量の雨水の場合は対応可能であるが、このような小孔であると、台風等大量の雨水に対してはその排出が間に合わず、舗装面に雨水が滞留してしまうことを余儀なくされた。
【0005】
本発明は、上記のような問題の解決化を図るために、大量の雨水であっても排出可能とするように構成した新規の「舗装用枠体」を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は請求項1に記載のように、平面矩形状を呈する舗装用枠単体を、夫々の目地状間隙を隔てて升目状に連結して舗装用枠体を構成し、当該目地状間隙として、その上方部分に透水材を収装固定する共に、その下方部分を排水用案内路とするように構成し、前記舗装用枠単体に敷設した舗装材上に流れる雨水は、上記透水材を経て排水用案内路内に流れ込ませるように構成した透水機能を具え舗装用枠体に係る。
【0007】
本発明は請求項2に記載のように、目地状間隙として、上方部分は幅狭に形成して透水材を収装固定する共に、その下方部分は舗装用枠単体側に拡張させることに依って幅広化させた排水用案内路とするように構成した請求項1に記載の透水機能を具え舗装用枠体を実施の態様とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は請求項1に記載のような構成の採用に基づき、道路舗装面に降った雨水は、舗装用枠単体1の表面を伝わって、目地状間隙2に流れた際、透水材4を介してその下方に形成されている排水用案内路2aに流れ込むこととなる。 従って、上記舗装用枠単体1の四周は目地状間隙2によって囲まれているため、その表面排水作用は極めて安定かつ良好に行われることとなる。
【0009】
すなわち、既述したように、「枠体内は突条の透水部と舗装部に区画され、透水部の上部には雨水が浸透するための透孔が設けられ、」とする従来のもの(特許文献1)、すなわち、「排水を透孔に依存するもの」に比して、その排水能率は格段に向上化される。 従って、台風のように大量の雨水がもたらされた場合であっても、十分に対応可能とされる優れた透水機能を発揮することとなる。
【0010】
本発明は、請求項2に記載のような構成に基づき、すなわち、目地状間隙2として、上方部分は幅狭に形成して透水材4を収装固定する共に、その下方部分は舗装用枠単体1側に拡張させることに依って幅広化させた排水用案内路2aとするように構成したから、排水案内路2aの排水能力が著しく増加され、目地状間隙2から排出される雨水に対する十分なる対応が可能化される。
【0011】
同時に、上記「舗装用枠単体1側に拡張させる」ことに基づき、当然、舗装用枠単体1の下半部寄り部分の容量が絞られることとなる。 従って、コンクリート等の舗装部材の流し込み量の少量化が図られ、施工コスト低廉化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の縦断正面図である。
図2】本発明の説明用略図的平面図である。
図3】本発明に係る舗装用枠体Aだけを表した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図において、1は平面矩形状を呈する舗装枠単体であって、各単体1は目地状間隙2を隔てて升目状に連結することに依って舗装用枠体Aを構成している。 なお、図示の実施例にあっては四個を四列に構成してあるが、これは任意の個数及び列数であってよい。 更に、全体を正方形状とすることなく長方形状に連結する等、任意の矩形状に構成しても良い。
【0014】
また、各舗装枠単体1は図3に示すように、目地状間隙2の上半部分に連結用梁状片3を橋状に架設することにより、升目状に固定化してある。 然し乍ら、図1及び図2おいては分かり易くするために、当該分結用梁状片3は省略して描いてある。
【0015】
上記した目地状間隙2であるが、これは図2に示すように、上方部分は幅狭に形成して透水材4を収装固定する共に、その下方部分は舗装用枠単体側に拡張させることに依って幅広化させた排水用案内路2aとするように構成してある。
【0016】
上記した透水材4であるが、連続気泡のウレタン材、細粒子結合の鉱物製構造体等、透水性を具えた充填用材料から成るものであり、その材料に対する特定性はない。 然し乍ら、耐用性にとんだ材料とすることが好ましい。
【0017】
前述した各舗装枠単体1であるが、ここには、夫々コンクリートを流し込むか、あるいは、コンクリートを流し込んだ上にタイル等を嵌め込むことにより、舗装部材Bの固定化を図るものとする。 1aは舗装枠単体1の底部に突設した釘状突起であって、舗装枠単体1と舗装用部材Bとの結合性の強化を図るためのものである。
【0018】
本発明に係る舗装用枠体は、図示のものを縦横に連結して道路面に対する舗装面の敷設を成すものである。 そして、敷設した舗装面であるが、その各舗装枠単体1の舗装材上を流れる雨水は、透水材4を経て排水用案内路内2a内にすべて流れ込むこととなり、従って、舗装面に雨水が滞留することがない。 そして、排水用案内路内2aは、これに導かれた雨水が下水等に流し込まれるような配管を施すものとする。
【符号の説明】
【0019】
A 舗装用枠体
B 舗装部材
1 舗装枠単体
1a 釘状突起
2 目地状間隙
2a 排水用案内路
3 連結用梁状片
4 透水材

図1
図2
図3