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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-134619(P2016-134619A)
(43)【公開日】2016年7月25日
(54)【発明の名称】積層セラミック電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/38 20060101AFI20160627BHJP
   H01G 4/232 20060101ALI20160627BHJP
   H01G 2/04 20060101ALI20160627BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20160627BHJP
【FI】
   H01G4/38 A
   H01G1/147 A
   H01G1/03 Z
   H01G1/02 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-188672(P2015-188672)
(22)【出願日】2015年9月25日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0009324
(32)【優先日】2015年1月20日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パーク、ヒュン キル
【テーマコード(参考)】
5E082
【Fターム(参考)】
5E082AB03
5E082CC05
5E082CC13
5E082GG09
(57)【要約】
【課題】本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
【解決手段】本発明は、複数の積層セラミックキャパシタが直列に接続されたキャパシタセットを対向する両端部の外部電極が露出するように絶縁ケースに収容し、上記絶縁ケースに露出した外部電極とそれぞれ接続されるように一対の金属端子を結合し、上記キャパシタセットの一端部が上記一方の金属端子に弾性支持される積層セラミック電子部品を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の積層セラミックキャパシタが直列に接続されたキャパシタセットと、
前記キャパシタセットの両端部の外部電極が露出するように前記キャパシタセットが収容された絶縁ケースと、
前記絶縁ケースから露出した前記外部電極とそれぞれ接続された一対の金属端子と
を備え、
前記キャパシタセットは、一端部が前記一対の金属端子の一方の金属端子に弾性支持された、積層セラミック電子部品。
【請求項2】
前記絶縁ケースは、前記キャパシタセットが収容されるように少なくとも一つ以上の貫通孔を有する、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記キャパシタセットは、前記絶縁ケースに互いに並列となる水平または垂直方向に少なくとも2つ以上が離れて収容される、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記一対の金属端子のそれぞれは、前記絶縁ケースの一面と前記一面と対向する他面である上下面に支持されるガイド部と、前記絶縁ケースの一面に係止支持される固定部と、を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記一対の金属端子のそれぞれの前記固定部は、先端に固定突起が備えられ、前記絶縁ケースは、一面に前記突起と対応するように固定溝を有する、請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
並んで配置される複数の貫通孔を有する絶縁ケースと、
対向する両端部に外部電極を有し、前記複数の貫通孔の少なくとも一つを通じて2つ以上が直列に接続されて収容される複数の積層セラミックキャパシタと、
前記絶縁ケースに前記複数の貫通孔の両端部をそれぞれ塞ぐように結合される第1金属端子及び第2金属端子と、
前記第1金属端子または前記第2金属端子と前記複数の積層セラミックキャパシタの間に設置される弾性支持手段と、を含む、積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記複数の貫通孔のそれぞれは、貫通方向と交差する方向である前記絶縁ケースの幅方向と高さ方向の少なくともいずれかの方向に互いに離れて形成されている、請求項6に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
前記第1金属端子及び前記第2金属端子は、前記複数の貫通孔の両端部をそれぞれ塞ぐ第1接続部及び第2接続部と、前記第1接続部及び前記第2接続部から前記絶縁ケースの一面と前記一面と対向する他面である上下面の一部までそれぞれ延長される第1ガイド部及び第2ガイド部と、前記第1接続部及び前記第2接続部から前記絶縁ケースの前記複数の貫通孔と交差する両側面の一部までそれぞれ延長され、先端に第1固定突起及び第2固定突起が備えられた第1固定部及び第2固定部と、を含み、
前記絶縁ケースは、前記複数の貫通孔と交差する両側面に前記第1固定突起及び前記第2固定突起と対応するように形成された第1固定溝及び第2固定溝を含む、請求項6または7に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項9】
前記第1金属端子及び前記第2金属端子は、前記複数の貫通孔の対向する両端部をそれぞれ塞ぐ第1接続部及び第2接続部と、前記第1接続部及び前記第2接続部から前記絶縁ケースの一面と前記一面と対向する他面である上下面の一部までそれぞれ延長される第1ガイド部及び第2ガイド部と、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部の先端に備えられた第1線形突起及び第2線形突起と、を含み、
前記絶縁ケースは、前記上下面に前記第1線形突起及び前記第2線形突起が差し込まれて結合されるように第1スリット及び第2スリット(slit)が形成される、請求項6または7に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項10】
前記弾性支持手段が圧縮バネである、請求項6から9のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項11】
対向する両端部を通じて貫通される複数の貫通孔を含む絶縁ケースと、
前記絶縁ケースの前記複数の貫通孔に配置される複数の積層セラミックキャパシタと、
前記絶縁ケースの対向する端部に配置され、前記複数の貫通孔において遠方の端部に配置される積層セラミックキャパシタと電気的に連結される第1金属端子及び第2金属端子と、を含む、積層セラミック電子部品。
【請求項12】
前記第1金属端子及び前記第2金属端子が前記第1金属端子及び前記第2金属端子の間に配置された複数の弾性支持手段を通じて前記複数の貫通孔において遠方の端部に配置された積層セラミックキャパシタと電気的に連結される、請求項11に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項13】
前記複数の貫通孔のうちの一つの貫通孔に配置されるすべての積層セラミックキャパシタは互いに直列で連結されている、請求項11または12に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項14】
前記絶縁ケースは前記絶縁ケースの外部面に形成された溝部を含み、それぞれの第1金属端子及び第2金属端子は前記絶縁ケースのそれぞれの前記溝部内に挿入された突起を含む、請求項11から13のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項15】
前記複数の貫通孔のうちの一つの貫通孔に配置されるすべての積層セラミックキャパシタの長さの和は当該貫通孔の長さより大きい、請求項11から14のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
積層電子部品の一つである積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(LCD、Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP、Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末(PDA、Personal Digital Assistants)、及び携帯電話などの多様な製品の回路基板に装着されて電気を充電または放電させる役割をする。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタ(MLCC、Multi−Layered Ceramic Capacitor)は、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという長所によって多様な電子装置の部品として用いられることができる。
【0004】
最近は、自動車の電子制御化の進展に伴い、自動車に搭載されるECU(electrical control unit)の数量が著しく増加している。ECUの使用環境では、温度変化が大きく、振動及び衝撃を長時間受けるようになる。
【0005】
したがって、上記ECUのように産業/電装の分野に適用される積層セラミック電子部品の場合、熱ストレス及び機械的ストレスに対して高耐久性及び高信頼性が求められる。
【0006】
従来は、このような高信頼性を満たすための一つの方法として金属フレームを用いた。しかし、金属フレームを用いる場合、製品あたりの単価が急激に上昇するという問題があった。また、複数の積層セラミックキャパシタを連結してモジュール化することにも限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7,057,878号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、熱ストレス及び機械的ストレスに対して高耐久性及び高信頼性を満たすことができる積層セラミック電子部品を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面は、複数の積層セラミックキャパシタが直列に接続されたキャパシタセットを対向する両端部の外部電極が露出するように絶縁ケースに収容し、上記絶縁ケースに露出した外部電極とそれぞれ接続されるように一対の金属端子を結合し、上記キャパシタセットの一端部が上記一方の金属端子に弾性支持される積層セラミック電子部品を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によると、外部から受ける機械的応力が金属端子及び圧縮バネの弾性によって吸収及び緩和されて積層セラミックキャパシタの損傷を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を概略的に示した斜視図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3図1においてケースから第1金属端子を分離して示した斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品に適用される積層セラミックキャパシタの一実施例を示した部分切開斜視図である。
図5】本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品を概略的に示した斜視図である。
図6】本発明のさらに他の実施形態による積層セラミック電子部品においてケースから第1金属端子を分離して示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0013】
なお、各実施例の図面に示される同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。
【0014】
本発明の実施例を明確に説明するために、方向を定義すると、図4に示されるL、W及びTは、それぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は誘電体層が積層された積層方向と同一の概念で用いられることができる。
【0015】
また、本実施形態では、説明の便宜のために、セラミック本体の厚さ方向に相対する面を上下主面または上下面に設定する。ここで、下面は下側の一主面を実装面にともに設定して説明する。
【0016】
積層セラミック電子部品
本発明の一側面による積層セラミック電子部品は、複数の積層セラミックキャパシタが直列に接続されたキャパシタセットを対向する両端部の外部電極が露出するように絶縁ケースに収容し、上記絶縁ケースに露出した外部電極とそれぞれ接続されるように一対の金属端子を結合し、上記キャパシタセットの一端部が上記一方の金属端子に弾性支持される。
【0017】
また、上記絶縁ケースは、上記キャパシタセットが収容されるように少なくとも一つ以上の貫通孔を有することができる。
【0018】
また、上記キャパシタセットは、上記絶縁ケースに水平または垂直方向に少なくとも2つ以上が離れて収容されることができる。
【0019】
また、上記金属端子は、上記絶縁ケースの上下面に支持されるガイド部と、上記絶縁ケースの一面に係止支持される固定部と、を含むことができる。
【0020】
このとき、上記固定部は、先端に固定突起が備えられ、上記絶縁ケースの一面に上記突起と対応するように固定溝が形成されることができる。
【0021】
図1は本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を概略的に示した斜視図であり、図2図1の分解斜視図であり、図3図1においてケースから第1金属端子を分離して示した斜視図であり、図4は本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品に適用される積層セラミックキャパシタの一実施例を示した部分切開斜視図である。
【0022】
図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品は、絶縁ケース210と、複数の積層セラミックキャパシタ100と、第1及び第2金属端子220、230と、弾性支持手段と、を含む。
【0023】
このとき、積層セラミックキャパシタ100は、2つ以上が直列に接続されて一つのキャパシタセットを成すようになる。
【0024】
また、上記弾性支持手段は、上記キャパシタセットの一端部を第1または第2金属端子220、230に弾性支持させる役割をするもので、例えば、圧縮バネ300などで構成されることができる。
【0025】
絶縁ケース210は、例えば、長さ方向に長く形成された六面体で、絶縁性材質からなることができる。
【0026】
絶縁ケース210には、長さ方向に両端が開放された複数の貫通孔211が形成されることができる。
【0027】
貫通孔211は、例えば、積層セラミックキャパシタ100に対応する四角筒形状に形成されることができ、上記キャパシタセットの両端部が露出する状態で収容される空間のことである。
【0028】
このような貫通孔211は、絶縁ケース210の幅方向または高さ方向に少なくとも2つ以上が離れて形成されることができる。
【0029】
例えば、本実施形態では、貫通孔211が幅方向に3つ、高さ方向に1列であるように示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、本発明の貫通孔は幅方向に2つまたは4つ以上であってよく、高さ方向に2列以上であるように構成されてもよい。
【0030】
一方、絶縁ケース210は、後述する第1及び第2金属端子220、230の第1及び第2固定突起が係止支持されるように幅方向の両側面に第1及び第2固定溝212、213がそれぞれ形成されることができる。
【0031】
図4を参照すると、本実施形態の積層セラミックキャパシタ100は、セラミック本体110と、第1及び第2内部電極121、122と、第1及び第2外部電極131、132と、を含むことができる。
【0032】
セラミック本体110は、複数の誘電体層111を積層した後、焼成して形成される。このとき、セラミック本体110の形状、寸法、及び誘電体層111の積層数は多様に変形されることができ、本実施形態に示されたものに限定されない。
【0033】
また、セラミック本体110を形成する複数の誘電体層111は、焼結された状態で、隣接する誘電体層111間の境界が走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認できないほど一体化されることができる。
【0034】
また、セラミック本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分としての活性層と、上下マージン部として上記活性層の上下にそれぞれ配置された上部及び下部カバー層112、113と、を含むことができる。
【0035】
上記活性層は、誘電体層111を介して複数の第1及び第2内部電極121、122を繰り返し積層して形成されることができる。
【0036】
このとき、誘電体層111の厚さは、積層セラミックキャパシタ100の容量設計に応じて任意に変更することができる。
【0037】
また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。
【0038】
上部及び下部カバー層112、113は、内部電極を含まないことを除いては、上記活性層の誘電体層111と同一材質及び構成を有することができる。
【0039】
上部及び下部カバー層112、113は、単一の誘電体層または2つ以上の誘電体層を上記活性層の上下にそれぞれ厚さ方向に積層して形成することができ、基本的に物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割を担うことができる。
【0040】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する電極であり、誘電体層111に所定の厚さで導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して形成することができる。
【0041】
このとき、上記導電性ペーストに含まれる導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、またはこれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0042】
また、上記導電性ペーストの印刷方法は、例えば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0043】
第1及び第2内部電極121、122は、セラミック本体110内において誘電体層111の積層方向に沿って互いに対向するように交互に積層されることができる。
【0044】
これにより、第1及び第2内部電極121、122は、誘電体層111を介してセラミック本体110の長さ方向の両側面に交互に露出するように配置されることができる。このとき、第1及び第2内部電極121、122は、その間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁される。
【0045】
また、第1及び第2内部電極121、122は、セラミック本体110の長さ方向の両側面に交互に露出した部分が、後述する第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2ボディ部とそれぞれ機械的に接触して、それぞれ第1及び第2外部電極131、132と電気的に接続されることができる。
【0046】
したがって、第1及び第2外部電極131、132に電圧が印加されると、互いに対向する第1及び第2内部電極121、122の間に電荷が蓄積され、このとき、積層セラミックキャパシタ100の静電容量は上記活性層において第1及び第2内部電極121、122の重なる領域の面積と比例するようになる。
【0047】
また、第1及び第2内部電極121、122の厚さは用途によって決定されることができる。
【0048】
第1及び第2外部電極131、132は導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。このとき、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)、またはこれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0049】
このような第1及び第2外部電極131、132は、第1及び第2ボディ部131a、132aと、第1及び第2バンド部131b、132bと、を含むことができる。
【0050】
第1及び第2ボディ部131a、132aはセラミック本体110の長さ方向の両側面にそれぞれ配置された部分で、第1及び第2バンド部131b、132bは第1及び第2ボディ部131a、132aからセラミック本体110の実装面である下面の一部まで延長されて形成された部分である。
【0051】
このとき、第1及び第2バンド部131b、132bは、セラミック本体110の上面、長さ方向の両側面、及び幅方向の両側面の一部の少なくとも一つの面までさらに延長されて形成されることができる。
【0052】
本実施形態では、第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2バンド部131b、132bが第1及び第2ボディ部131a、132aからセラミック本体110の上面、長さ方向の両側面、及び幅方向の両側面の一部まですべて延長されてセラミック本体110の両端部をすべて覆うように形成されるように示して説明しているが、本発明は必ずしもこれに限定されない。
【0053】
また、第1及び第2外部電極131、132は、導電性金属粒子を含む絶縁樹脂層を含む。これにより、このような絶縁樹脂層、例えば、絶縁エポキシなどの塗布を通じて外部における機械的ストレスなどを吸収してセラミック本体110と第1及び第2内部電極121、122にクラックが発生することを防止する役割を担うことができる。
【0054】
第1及び第2金属端子220、230は、絶縁ケース210の長さ方向の両側面に結合され、貫通孔211の開放された両端部をそれぞれ塞いで貫通孔211に収容された複数のキャパシタセットを電気的に並列に接続する役割をする。
【0055】
第1金属端子220は絶縁ケース210の長さ方向の一側面に結合される。
【0056】
これにより、第1金属端子220は、直列に接続された複数の積層セラミックキャパシタ100において一方の先端に配置された積層セラミックキャパシタ100に含まれ、貫通孔211の外に第1ボディ部131aが露出した第1外部電極131と接触して電気的に連結される。
【0057】
また、第1金属端子220は、絶縁ケース210の一側面に配置されて複数の貫通孔211の開放された一端部を同時に塞ぐ役割をする第1接続部221と、第1接続部221から絶縁ケース210の上下面の一部までそれぞれ延長される一対の第1ガイド部222、223と、第1接続部221から絶縁ケース210の貫通孔211が形成された方向と交差する幅方向の両側面の一部までそれぞれ延長される一対の第1固定部224、225と、を含むことができる。
【0058】
このとき、第1固定部224、225の先端には、絶縁ケース210の幅方向の両側面に形成された第1固定溝212にそれぞれ差し込まれて係止支持される第1固定突起224a、225aがそれぞれ備えられることができる。
【0059】
第1固定突起224a、225aは、例えば、圧縮バネ300の弾性力などによって第1金属端子220が絶縁ケース210から予期せず分離されることを防止する役割を担うことができる。
【0060】
第2金属端子230は、絶縁ケース210の長さ方向の他側面に結合される。
【0061】
これにより、第2金属端子230は、直列に接続された複数の積層セラミックキャパシタ100において他方の先端に配置された積層セラミックキャパシタ100に含まれ、貫通孔211の外に第2ボディ部132aが露出した第2外部電極132と接触して電気的に連結される。
【0062】
また、第2金属端子230は、絶縁ケース210の他側面に配置されて複数の貫通孔211の開放された他端部を同時に塞ぐ役割をする第2接続部231と、第2接続部231から絶縁ケース210の上下面の一部までそれぞれ延長される一対の第2ガイド部232、233と、第2接続部231から絶縁ケース210の貫通孔211が形成された方向と交差する幅方向の両側面の一部までそれぞれ延長される一対の第2固定部234、235と、を含むことができる。
【0063】
このとき、第2固定部234、235の先端には、絶縁ケース210の幅方向の両側面に形成された第2固定溝213にそれぞれ差し込まれて係止支持される第2固定突起234a、235aがそれぞれ備えられることができる。
【0064】
第2固定突起234a、235aは、例えば、圧縮バネ300の弾性力などによって第2金属端子230が絶縁ケース210から予期せず分離されることを防止する役割を担うことができる。
【0065】
上記のように構成された本実施形態の積層セラミック電子部品は、外部から受ける機械的応力が第1及び第2金属端子220、230と圧縮バネ300の弾性によって吸収及び緩和され、複数の積層セラミックキャパシタ100へ伝達されることが防止されて積層セラミックキャパシタ100の損傷を未然に防止することができる。
【0066】
また、製品の組立が半田または導電性接着剤を用いることなく行われることから、製造工程において熱処理工程を省略することができるため、製造費用を節減することができるだけでなく、電子部品に対する熱ストレスが減少して、工程収率または製品の品質を向上させることができる。
【0067】
変形例
図5は本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品を概略的に示した斜視図である。
【0068】
ここで、上述の一実施形態と同一の構造及び作用に関し、これに対する具体的な説明を省略し、異なる構造を有する金属端子及び絶縁ケースについて説明する。
【0069】
図5を参照すると、第1金属端子420は、絶縁ケース410の一側面に配置されて複数の貫通孔415の開放された一端部を同時に塞ぐ第1接続部421と、第1接続部421から絶縁ケース410の上下面の一部までそれぞれ延長される一対の第1ガイド部422、423と、第1ガイド部422、423の先端に絶縁ケース410の幅方向に沿って内側に突出形成された第1線形突起424、425と、を含む。
【0070】
このとき、絶縁ケース410は、上下面に第1線形突起424、425が差し込まれて結合されることができるように幅方向に沿って第1スリット(slit)411、412がそれぞれ形成されることができる。
【0071】
したがって、第1金属端子420は、上下第1線形突起424、425が上下第1スリット411、412にそれぞれ差し込まれて係止支持された状態で絶縁ケース410の一側面に結合され、例えば、圧縮バネ300の弾性力などによって第1金属端子420が絶縁ケース410から予期せず分離されることを防止する役割を担うことができる。
【0072】
また、第1金属端子420は、第1ガイド部422、423に溝が形成されることができる。このような第1ガイド部422、423に形成された溝は、第1金属端子420の体積(volume)を小さくすることで剛性を下げ、外部から振動または機械的応力の外力が伝達される際、弾性変形をさらに起こさせて外力を吸収する効果を増大させることにより、外力から積層セラミックキャパシタを保護するという効果を向上させることができる。
【0073】
第2金属端子430は、絶縁ケース410の他側面に配置されて複数の貫通孔415の開放された他端部を同時に塞ぐ第2接続部431と、第2接続部431から絶縁ケース410の上下面の一部までそれぞれ延長される一対の第2ガイド部432、433と、第2ガイド部432、433の先端に絶縁ケース410の幅方向に沿って内側に突出形成された第2線形突起434、435と、を含む。
【0074】
このとき、絶縁ケース410は、上下面に第2線形突起434、435が差し込まれて結合されることができるように幅方向に沿って第2スリット(slit)413、414がそれぞれ形成されることができる。
【0075】
したがって、第2金属端子430は、上下第2線形突起434、435が上下第2スリット413、414にそれぞれ差し込まれて係止支持された状態で絶縁ケース410の一側面に結合され、例えば、圧縮バネ300の弾性力などによって第2金属端子430が絶縁ケース410から予期せず分離されることを防止する役割を担うことができる。
【0076】
また、第2金属端子430は、第2ガイド部432、433に溝が形成されることができる。このような第2ガイド部432、433に形成された溝は、第2金属端子430の体積(volume)を小さくすることで剛性を下げ、外部から振動または機械的応力の外力が伝達される際、弾性変形をさらに起こさせて外力を吸収する効果を増大させることにより、外力から積層セラミックキャパシタを保護するという効果を向上させることができる。
【0077】
本実施形態のように、第1及び第2金属端子420、430と絶縁ケース410の結合構造を第1及び第2線形突起と第1及び第2スリットの構造にする場合、係止支持される面積が広いため、第1及び第2金属端子420、430と絶縁ケース410の固着強度を向上させることができる。
【0078】
図6は本発明のさらに他の実施形態による積層セラミック電子部品においてケースから第1金属端子を分離して示した斜視図である。
【0079】
図6図5の積層セラミック電子部品に収容される積層セラミックキャパシタ100の数を増やすために絶縁ケース410'の高さを拡張して貫通孔415を2列で構成したもので、第1及び第2金属端子420'、430'の高さがこれに対応して拡張されたことを除いては上述の実施形態と同一であるためこれに対する具体的な説明を省略する。
【0080】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0081】
100 積層セラミックキャパシタ
110 セラミック本体
111 誘電体層
112、113 上部及び下部カバー層
121、122 第1及び第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極
131a、132a 第1及び第2ボディ部
131b、132b 第1及び第2バンド部
210、410、410' 絶縁ケース
211、415 貫通孔
212、213 第1及び第2固定溝
220、420、420' 第1金属端子
221、421 第1接続部
222、223、422、423 第1ガイド部
224、225 第1固定部
224a、225a 第1固定突起
230、430、430' 第2金属端子
231、431 第2接続部
232、233、432、433 第2ガイド部
411、412 第1スリット
413、414 第2スリット
424、425 第1線形突起
434、435 第2線形突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6