特開2016-136985(P2016-136985A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-136985(P2016-136985A)
(43)【公開日】2016年8月4日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20160708BHJP
【FI】
   A63F5/04 512C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-12049(P2015-12049)
(22)【出願日】2015年1月26日
(71)【出願人】
【識別番号】593145799
【氏名又は名称】フィールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094651
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100153246
【弁理士】
【氏名又は名称】伊吹 欽也
(72)【発明者】
【氏名】小田 竜一
【テーマコード(参考)】
2C082
【Fターム(参考)】
2C082AA02
2C082CA02
2C082DA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遊技機運搬時の作業負担を軽減する事が可能な遊技機の提供。
【解決手段】遊技機1は、遊技機の筐体11を昇降させるジャッキアップ装置101と、筐体の運搬を補助するためのキャスター103とを備え、キャスターは、筐体の底面内部に収容可能に設置されており、ジャッキアップ装置により筐体がジャッキアップされると、筐体の底面穴部から突出し、筐体を支持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の筐体を昇降させるジャッキアップ装置と、
前記筐体の運搬を補助するためのキャスターとを備え、
前記キャスターは、前記筐体の底面内部に収容可能に設置されており、前記ジャッキアップ装置により前記筐体がジャッキアップされると、前記筐体の底面穴部から突出し、前記筐体を支持すること、
を特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記キャスターが前記筐体の底面内部に収容されている場合、前記筐体の重量は、前記筐体の底面により支持され、
前記キャスターが前記筐体の底面穴部から突出している場合、前記筐体の重量は、前記キャスターにより支持されること、
を特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、遊技機(パチンコ機やパチスロ機等)の新台入替が頻繁に行われている。新しい遊技機台が設置店舗に到着すると、設置作業者は一旦倉庫や空きスペース等で遊技機台を開梱し、開梱された遊技機台を設置枠台前まで運搬する。
【0003】
ところがパチンコ機やパチスロ機などの遊技機は、概ね30〜40kg程度の質量を有する重量物であり、近年は遊技性向上のための様々な機構が追加された結果、その重量はますます大きくなっている。このため、遊技機の運搬作業は相当な重労働である。また、遊技機の設置は、例えば閉店後など、非常に限られた時間内で設置しなくてはならない。このため、遊技機の運搬作業をいかに迅速に行うかも一つの課題である。
【0004】
これに関し、遊技機台の運搬作業を軽減するための技術として、例えば、運搬作業性を向上させた縦型遊技機用の運搬機構が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−211571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の発明は、遊技機台の運搬時、遊技機台を傾斜させる必要があるため、設置作業者に依然一定の負荷を要する。また、遊技機台が傾斜するため、運搬時における安定性においても依然改良の余地がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、その目的として、一つの側面では、遊技機運搬時の作業負担を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る回胴遊技機の遊技機は、遊技機の筐体を昇降させるジャッキアップ装置と、前記筐体の運搬を補助するためのキャスターと、を備え、前記キャスターは、前記筐体の底面内部に収容可能に設置されており、前記ジャッキアップ装置により前記筐体がジャッキアップされると、前記筐体の底面穴部から突出し、前記筐体を支持する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、一つの側面では、遊技機運搬時の作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るパチスロ機の内部構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るジャッキアップキャスターの動作例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るパチスロ機(本体枠)の底面を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るジャッキアップキャスター装置付きパチスロ機の使用態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
【0012】
(遊技機の内部構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るパチスロ機の内部構成を示す図である。パチスロ機(回胴遊技機)1は、所謂パチスロなどと称されるゲーム遊技装置であり、入賞判定ライン上の停止図柄の組合せによってメダルの獲得数を増やすことを楽しむものである。
【0013】
図1に示されるように、パチスロ機1において、本体枠11の前面に本体ドア12が左方向に開閉可能に取り付けられている。本体ドア12を開けると、まず本体枠11内側(内部)の上部には、各種演算、パチスロ機1の制御等を行う主基板13が設けられている。
【0014】
また、主基板13の下方には、それぞれ外周の前面部分を表示させた3個のリール(回胴)14a、14b、14cが回転自在に設けられている。リール14a、14b、14cは、偏平円筒状をなし、外周面に複数種の図柄が一周に亘って配列される。
【0015】
また、リール15の下方には、一定の内部スペース15が設けられている。内部スペース15には、電源ON/OFFや設定変更等を行うための電源ボックス16、コインの貯蓄及び払出しを行うホッパーユニット17、ホッパーユニット17から溢れたコインを貯蓄するコインボックス18などが配置される。
【0016】
さらに、ホッパーユニット17下方には、もう1つの内部スペース19が設けられている。内部スペース19には、ジャッキアップ装置101、基台102、及びキャスター(車輪)103等の各部を含む装置(以下、ジャッキアップキャスター装置と呼ぶ)100を備える。ジャッキアップキャスター装置100には、まず基台102の上面にパチスロ機1の筐体を昇降させるためのジャッキアップ装置101が取り付けられているとともに、ジャッキアップ装置101のラムシリンダーの上面が内部スペース19の天井部に固定されて取り付けられている。また、基台102の底面の4つ隅には、パチスロ機1の筐体を運搬補助するためのキャスター103がそれぞれ1つずつ取り付けられている。
【0017】
また、本体枠11内側(内部)の底面においては、4つのキャスター用穴部20が、基台102に取り付けられたキャスター103のそれぞれの位置に合わせるように設けられている。
【0018】
(ジャッキアップキャスター装置の動作例)
図2は、本発明の一実施形態に係るジャッキアップキャスターの動作例を示す図である。
【0019】
ジャッキアップキャスター装置100に取り付けられているジャッキアップ装置101は、例えば油圧式のジャッキアップ装置である。ジャッキ(本体)101の内部タンクには、オイル(作動油)が入っている。ポンプレバー101aは手前に引き出せるようになっており、ポンプレバー101aを上下動作させると、オイル圧力によりラムシリンダー101bが上昇(伸張)する(図2(a)参照)。
【0020】
ラムシリンダー101bが上昇(伸張)すると、まずキャスター103が内部スペース19の底面に設けられたキャスター用穴部20から突出する。キャスター103が地面まで接地すると、今度はラムシリンダー101bの上昇(伸張)につれて、ジャッキアップキャスター装置100全体が、キャスター103、基台102、ジャッキアップ装置101、及びラムシリンダー101bと固定された内部スペース19の天井部を通じて、パチスロ機1全体の重量を支持する(図2(b)参照)。
【0021】
図3は、本発明の一実施形態に係るパチスロ機(本体枠)の底面を示す図である。
【0022】
図3(a)は、図2(a)に対応し、パチスロ機1(本体枠11)の底面において、キャスター103がキャスター用穴部20から突出していない状態を示す。この状態時、パチスロ機(本体枠)の底面が地面に接地しているため、パチスロ機1(本体枠11)の底面によりパチスロ機1全体の重量が支持される。
【0023】
図3(b)は、図2(b)に対応し、パチスロ機1(本体枠11)の底面において、キャスター103がキャスター用穴部20から突出している状態を示す。この状態時、パチスロ機1(本体枠11)の底面が地面に接地していない。即ち、この場合、キャスター103が地面に接地しているため、キャスター103により全体の重量が支持される。
【0024】
(キャスターの使用例)
図4は、本発明の一実施形態に係るジャッキアップキャスター装置付きパチスロ機の使用態様を示す図である。以下一態様を示しつつ、具体的に説明する。
【0025】
(1)パチスロ機1が設置店舗に到着すると、設置作業者は一旦倉庫や空きスペース等でパチスロ機1の梱包を開梱する。
【0026】
(2)設置作業者は、パチスロ機1の本体ドア12を開け、ポンプレバー101aを手前に引き出して上下動作させる。オイル圧力によりラムシリンダー101bが上昇(伸張)し、キャスター103がキャスター用穴部20から突出する(図2(b)、図3(b)参照)。
【0027】
(3)設置作業者は、パチスロ機1の本体ドア12を閉め、店舗内の設置枠台前までパチスロ機1を運搬する。
【0028】
(4)設置作業者は、パチスロ機1の本体ドア12を開け、ジャッキアップ装置101のリリースバルブ(非図示)を開放する。パチスロ機1の自重によりオイル圧力が抜けるので、ラムシリンダー101bが下昇(伸張)し、キャスター103がキャスター用穴部20に収納される(図2(a)、図3(a)参照)。
【0029】
(5)最後に、設置作業者は、パチスロ機1の本体ドア12を閉め、1台ずつパチスロ機1を設置枠台に固定設置する。
【0030】
以上のように、本実施形態に係るパチスロ機1は、ジャッキアップ操作により、キャスター103を容易に取り出せるジャッキアップキャスター装置100を備えている。このため、設置作業者は、遊技機の運搬作業時などにキャスター103を使用することで、30〜40kgの重量を有するパチスロ機1を、少ない作業負担で迅速に運搬することが可能となる。
【0031】
また、4つのキャスター103がパチスロ機1(本体枠11)の底面4隅から突出し、パチスロ機1の重量を支持する。このため、設置作業者は、パチスロ機1を傾斜等させることなく、安定させながらパチスロ機1を運搬することが可能である。
【0032】
以上、本実施形態によれば、遊技機運搬時の作業負担を軽減することが可能である。
【0033】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨及び範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正及び変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細及び添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0034】
例えば、上記のジャッキアップ装置101は、油圧式のジャッキアップ装置に限られず、電動式、機械式、空気式など、他の方式のジャッキアップ装置を用いてもよい。また、パチスロ機1の他、運搬作業を軽減するため、パチンコ機にも上記のジャッキアップキャスター装置100を用いてもよい(ジャッキアップキャスター装置付きパチンコ機といえる)。
【符号の説明】
【0035】
1 パチスロ機
20 キャスター用穴部
101 ジャッキアップ装置
103 キャスター
図1
図2
図3
図4