【解決手段】排泄物の通過を防止する防水シート18と、防水シート18よりも着用者側に配置され、排泄物を吸収する吸収体19と、最も着用者側に配置され、排泄物の液体の浸透が可能な表面シート20と、が重ねられた吸収性製品であって、表面シート20は、吸収体19から離間するように弾性力を発揮して、吸収体19との間に排泄物を収容する収容空間Sを形成するための弾性部材28を有すると共に、排泄物を収容空間Sに通すための通過部25を有しており、収容空間Sには、液体の浸透が可能であり、部分的に表面シート20と吸収体19とを繋ぐようにした連結部43が設けられていることを特徴とする。
前記連結部は、着用時における前記収容空間の前後方向に前記排泄物が移動するための流路を確保しつつ、前記前後方向を複数に仕切っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性製品。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、以下の図において、同一の符号を付した箇所は同様の構成である。
また、以下の説明において、特段の説明がない限り、「前後方向」は吸収性製品を装着した際の着用者の下腹部と股間部と臀部とを結ぶ方向を、「左右方向」は吸収性製品を装着した際の着用者の左右方向(右脚と左脚とを結ぶ方向)を意味する。
【0014】
〔第1実施形態〕
先ず、本発明の第1実施形態に係る吸収性製品10を
図1〜
図5を用いて説明する。
なお、
図1は吸収性製品10が湾曲した状態であり、
図2は
図1の吸収性製品10を伸ばし広げてから平面視した図である。また、
図3(B)ではパンツ及び後述するカバーシートを省略している。また、
図4及び
図5の一点鎖線で囲った図は弾性部材28周辺の拡大図である。また、
図5では、理解の便宜のため連結部43を平行斜線で示している。
図1〜
図5の吸収性製品10は、本発明の好適な例として、パンツの中に敷いて用いられる失禁用の尿便パッド(「失禁用パッド」とも言う)の例を示しているが、本発明の吸収性製品は、失禁用に限られるものではなく、乳幼児用おしめとしても用いることができる。また、パンツの中に敷く形式ではなく、おしめ自体がパンツ形状をしたパンツ式、またはテープでパンツの形状に組み立てて使用するテープ式等の使い捨ておむつ等として用いることができる。
【0015】
図1及び
図2に示すように、吸収性製品10は広げた際、全体的に扁平で瓢箪のような形状をしており、一方向(図のY方向)に長い。この長手方向Yは、装着状態における着用時の前後方向に対応している。吸収性製品10は着用者の下腹部側から股間部を通って臀部側に装着され、長手方向Yの両端部10a,10bがパンツの中で着用者の胴回り又は胴回りに近接した位置まで配置される。
また、吸収性製品10は、この長手方向Yに直交する幅方向(短手方向)Xにおいて、着用者の左右方向に沿って装着される。
図2に示すように、吸収性製品10は、この幅方向Xの寸法が長手方向Yの中央部付近において短くなることで、吸収性製品10には縮幅部12が形成されている。縮幅部12は股間部に装着される部分である。
この縮幅部12は長手方向Yの中央ではなく、下腹部側の端部10a側にやや位置がずれており、縮幅部12から臀部側の端部10bまでの距離L1は、縮幅部12から下腹部側の端部10aまでの距離L2に比べて長い。縮幅部12から臀部側の端部10bまでの形状、及び、縮幅部12から下腹部側の端部10aまでの形状は、それぞれ概ね円形状である。なお、幅方向Xについて、吸収性製品10は左右対称である。
【0016】
図1及び
図2に示す吸収性製品10は、長手方向Yに沿って、肌側に起立する一対のサイドギャザー14,14を有している。サイドギャザー14は、幅方向Xから排泄物が漏れる所謂横漏れを防止するための起立部である。具体的には、
図1及び
図4に示すように、吸収性製品10の幅方向Xの両端部に接続された防水性のあるサイドシート15の自由端部15aに、長手方向Yに沿って合成ゴム等の弾性材16が伸長した状態で接続したものである。この一対のサイドギャザー14,14間の寸法が股間部の左右方向の寸法に対応しており、吸収性製品10を装着すると、弾性材16の力でサイドシート15が起立した状態になり、自由端部15aが股間部と内腿の付け根付近との間位に当たって、所謂横漏れを防止できる。
【0017】
このような吸収性製品10は、
図4に示すように、複数層からなっており、外側(パンツ側)に露出する防水シート18と、この防水シート18よりも着用者US側(肌側)の吸収体19と、最も着用者US側に配置された表面シート20とが重ねられている。
防水シート18は、着用者USの排泄物の通過を防止して、服の汚れ等を防止するための部材であり、バックシートとも呼ばれる。防水シート18は周知の材料を利用でき、可撓性を備えた材質、例えば薄いプラスチックフィルムにより作られている。具体的に、防水シート18は、ポリエチレンフィルムやポリエチレンラミネート紙等が使用でき、好ましくは、微多孔性防水樹脂フィルム等の不透性ではあるが透湿性を有する素材を用いるとよい。
【0018】
吸収体19は、排泄物を吸収して保持する部材であり、防水シート18にホットメルト等で貼着して重合されている。この吸収体19は、吸収した液体の保持性が高く、比較的厚みが薄く嵩張らない形態とされるのが好ましい。このような吸収体19としては、例えばパルプに吸収材であるポリマーを混合したり、パルプにポリマーを散布したりして形成するパルプ吸収体、さらにパルプ等によるシート材間にポリマーを高密度に配置してシート状としたポリマーシート等が使用できる。
なお、吸収体19は、
図2に示すように、平面視が瓢箪型又は砂時計型をしており、臀部側が下腹部側に比べて大きな面積を有している。
【0019】
図4の吸収体19はティッシュ17に包まれて、その形状が保持され、外部に晒されることが防がれている。ティッシュ17には、液体等を吸収する柔らかい材質、たとえばパルプ、レーヨン、コットン、ケナフ、バガス、シルク、親水処理をした繊維(ポリオレフィン系、ポリエステル、アクリル)などを単一又は複合してシート化したものを用いることができる。
さらに、本実施形態では、ティッシュ17を被覆するカバーシート(このカバーシートは表面シート20が存在しない吸収性製品では、表面材又はトップシートとも呼ばれる)21が設けられている。このカバーシート21は、体液の浸透が可能な部材であり、例えば、不織布、あるいは、微細な孔を有するポリエチレンシートの上下を不織布で挟んだものを用いることができる。
【0020】
表面シート20はシート状であって、装着した際、吸収体19との間に排泄物を収容するための収容空間Sを形成すると共に、収容空間Sと着用者USの肌とを空間的に区分けする役割を有する。
本実施形態の表面シート20は不織布から形成されている。不織布には公知なものが利用でき、例えば、合成樹脂を繊維化した熱融着性繊維(例えば、PET/PE,PP/PE,PET/EP,PP/EP)をサーマルボンド法やスパンボンド法等でバインダーを使わずに融着して形成される。このような不織布は、起毛立ちし難い材料であることから使用者の肌に触れる材料として好適に使用できると共に、吸収体19側に排泄物を透過させることができる。この不織布は、液透過性を有すると共に液浸透性も有する。
【0021】
このような表面シート20は、
図3(B)や
図4に示すように、その周縁部が吸収体19側に接続されているが、周縁部を除く領域は吸収体19側と接続されていない。そして、表面シート20は、少なくとも股間部の領域において、吸収体19から離間するように(
図4の場合、吸収体19を包むティッシュ17を被覆するカバーシート21の部分から離間するように)弾性力を発揮する弾性部材28を有している。弾性部材28は、吸収性製品10を広げた
図2の状態では強いテンションがかるのに対して、吸収性製品10を着用者の股間部の前後方向の湾曲に合わせて湾曲させた場合、テンションが緩んで収縮するだけで、他の部材と同様には湾曲しないようになっている。これにより、
図3及び
図4に示すように、表面シート20と吸収体19との間に収容空間Sを積極的に形成することができる。
【0022】
そして、
図1及び
図4に示すように、表面シート20は、少なくとも軟便を吸収体19側、即ち収容空間Sに通すための通過部25を有している。従って、着用者が排泄した軟便は、表面シート20に形成された通過部25を通って収容空間Sに移動し、この収容空間Sに軟便を収容してから、これを吸収体19で吸収していくことができ、その間、軟便と肌とを表面シート20で仕切って、吸収体19で素早く吸収できない軟便であっても、着用者の肌を汚してしまう事態を抑制できる。なお、本実施形態の通過部25は、後述するように、軟便だけではなく小便も収容空間S側に移動でき、また、大便が大きく硬くない限り、収容空間S側に移動できるようにしている。
【0023】
本実施形態の吸収性製品10は以上の特徴を有し、さらに特徴的な弾性部材28、通過部25、及び連結部43を有している。
先ず、弾性部材28について説明する。
図1〜
図4に示すように、弾性部材28は、伸長した状態で表面シート20に接続され、装着した際、着用者の幅方向(左右方向)Xの中央部に、着用者の前後方向に沿って配置される。従って、
図3(B)に示すように、吸収性製品10を下腹部と股間部と臀部を結ぶカーブに沿った形状にした場合、弾性部材28は縮まって、この弾性部材28が接続された表面シート20は、
図4に示すように幅方向Xの中央部が上側に凸となった状態が、
図3(B)に示すように前後方向に続くため、股間部の形状に沿って装着し易くなり、収容空間Sを大きく形成できる。
【0024】
具体的には、表面シート20は、
図3及び
図4に示すように、肌側の不織布からなる肌側表面シート26と、吸収体19側の不織布からなる外側表面シート27とを有し、この肌側表面シート26と外側表面シート27とで合成ゴム等の弾性部材28は挟持され、これら肌側表面シート26、弾性部材28、外側表面シート27は夫々貼着することで互いに固定されている。
弾性部材28には、薄い表面シート20が肌に触れた際、弾性部材28が異物として感じられないように薄い帯状の合成ゴム(例えば、熱可塑性ポリウレタンをテ?プ状にしたポリウレタンエラストマー・テープ)を利用するのが好ましい。
本実施形態では、
図1及び
図4の弾性部材28が縮まった状態では、表面シート20の弾性部材28の近傍(
図4の弾性部材28の左右両側の部分)にギャザー29が形成されて、表面シート20の表面は凸凹になっている。これにより、弾性部材28の近傍が濡れていても、装着感を向上できる。
また、本実施形態の弾性部材28は、可及的に大きな収容空間Sが形成できるように、
図3に示すように、装着した際、下腹部から股間部を通って臀部の下側まで配置される。
なお、外側表面シート27は肌側表面シート26に比べて繊維密度が高く、これにより、毛細管現象により外側表面シート27に体液を積極的に導くと共に、体液の肌側表面シート26への移動を抑制できる。
【0025】
次に、通過部25について説明する。
図2に示すように、通過部25は弾性部材28の周辺に配置された複数のスリットから形成されている。なお、この「弾性部材28の周辺」とは、弾性部材28の作用を受ける領域を意味する。
具体的には、吸収性製品10を伸ばし広げた
図2の状態では、通過部25は完全に閉じたスリットであり、このスリットは、製造過程において、弾性部材28の弾性力に抗しながら伸ばし広げた表面シート20の上から、カッターを刺し入れて形成される。そして、通過部25は、装着状態では
図1に示すようにスリットが幅方向Xに少し広がって、所定の大きさに開口する孔となる。
【0026】
このような通過部25を形成するための複数のスリットは、
図2に示すように、長手方向に沿って断続的に配置されて列をなしており、この列が幅方向Xに並んで複数の列G1〜G6とされている。なお、本発明において、この列の数は
図2の数に限られるものではないが、幅方向Xにおいて、弾性部材28を中心に左右が同様の複数列とされるのが好ましい。
また、最も幅方向Xの中心部に近い列G3,G4は、装着した際、着用者の肛門部に隣接して、肛門部の左右両側に配置されるようになっており、この列G3,G4の双方から若干の間隔W1を空けて、列G3と列G4の間に弾性部材28が挟まれて配置されている。従って、弾性部材28は、
図4に示すように、肛門部の略直下に配置され、表面シート20は臀部の割れ目等にフィットして、表面シート20と吸収体19(図の場合はカバーシート21)との間に排泄物を入れるための大きな収容空間Sを形成できる。
【0027】
この点、
図2に示す通過部(スリット)25は、互いに隣接する列G1〜G6同士の関係では、長手方向Yについて互いに位置をずらして配置されている。この位置のずれ方には基準があり、着用者の臀部と内腿の境目、及び/又は、鼠蹊部と内腿の境目(例えば
図3の臀部HPと内腿THの境目)に沿って各列G1〜G6の通過部(スリット)25が配置されている。これにより、例えば
図3(A)の臀部HPと内腿THの境目に沿って排泄物が矢印R1の方向に流れても、
図2に示す当該境目に沿った通過部25a,25b,25cがその排泄物を捉えることができる。
図2の通過部25は一般的な大人用の失禁パッドを想定しており、例えば、長さL3は約4cm、長手方向Yについて互いに隣接する通過部25同士の間隔L4は通過部25の長さL3の約1/8の約0.5cmである。なお、本発明において、通過部25の寸法・互いの間隔・数・形状・配置は、本実施形態に限られるものではなく、吸収性製品の男女別・サイズ・用途などによって変えても勿論構わない。
【0028】
以上のようなスリットから形成される通過部25は、排泄物の重みや排泄される圧力により、その開口幅が広がるようになっている。
図6(A)はこの通過部25の開口幅が広がった状態を示しており、この図に示すように、着用者が軟便CAを排泄すると、その際の圧力や重みで、肛門部直下の弾性部材28は押され、また、軟便CAは弾性部材28の左右両側に広がろうとする。そして、軟便CAの重みや排泄時の圧力により、弾性部材28側の表面シート20の部分20aが押されることで、
図1の通過部25の開口幅W2が
図6(A)のように広がって大きな開口幅W3となり、ここから軟便CAは比較的に直ぐに収容空間Sに移動することになる。
なお、本実施形態の通過部25は、
図3(B)に示す肛門部AN及び女性の外尿道口部HR、並びにこれらの周辺に対応した領域に配置され、軟便だけではなく、硬め目の大便や小便が排泄された際も、その重みや圧力で開口幅が広がって、排泄物を収容空間Sに移動可能とされている。
また、
図6(A)に示すように、通過部25は複数の列G1〜G6からなっているため、幅方向Xの中央側の通過部25の列G3,G4で軟便CAを捉えきれなかった場合であっても、より外側の列G2,G5等の通過部25で軟便CAを収容空間Sに移動させることができる。
【0029】
そして、軟便を排泄し終えると、
図6(B)に示すように、表面シート20は、弾性部材28の力で排泄前の状態に戻ろうとして、通過部25も元に戻ろうとし、
図6(A)の開口幅W3よりも小さな開口幅W4となる。なお、この開口幅W4は、排泄時の勢い等で表面シート20の形状が変化するため、
図1の幅W1と同じ幅に戻らない、即ち完全に元通りにはならないかもしれないが、所定の復元はされる。従って、収容空間Sに収容された排泄物が肌に触れることを有効に防止できる。
【0030】
次に、連結部43について、
図3及び
図5を用いて説明する。
収容空間Sには、排泄物の液体(小便や軟便等に含まれる液体であり、以下「体液」という)の浸透が可能であり、部分的に表面シート20と吸収体19とを繋ぐようにした連結部43が設けられている。従って、収容空間Sが表面シート20に付着した体液の吸収体19への移動を阻害する要因であっても、表面シート20に付着した体液を連結部43を介して吸収体19側に導くことができる。そして、この連結部43は表面シート20と吸収体19とを部分的に繋ぐため、収容空間Sの軟便に対する収容量を著しく阻害することもない。
【0031】
本実施形態の連結部43は、複数層の表面シート20の吸収体19側の層である不織布製の外側表面シート27を部分的に吸収体19側に弛ませて、吸収体19(具体的にはカバーシート21であり、本第1実施形態においては、カバーシート21を含めて吸収体19と呼ぶ)に接続することで形成されており、外側表面シート27の弛ませた部分が連結部43となる。連結部43と吸収体19との接続は、尿の浸透を阻害しないように、熱圧着で接続するのが好ましい。
また、外側表面シート27は肌側表面シート26に比べて繊維密度が高くなっており、その結果、連結部43の繊維密度も肌側表面シート26の繊維密度に比べて高く形成されている。これにより、表面シート20に付着した体液を、相対的に繊維密度の高い連結部43により、毛細管現象で吸収体19側に積極的に導くことができる。
【0032】
また、複数の連結部43により表面シート20と収容体19とを繋げている。具体的には、
図3に示すように、連結部43は弾性部材28に沿って(前後方向Yに沿って)断続的に配置されており、特に、肛門部ANの周辺には配置されず(肛門部ANに対応した
図4の断面では連結部43は存在せず)、主に女性の外尿道口HRの周辺に断続的に配置されている。これにより、肛門部AN周辺の領域では、収容空間Sに多くの軟便が収容されるようにすると共に、外尿道口HRから排泄された小便を吸収体19側に迅速に導くことができる。
この外尿道口HRの周辺の連結部43は、
図5に示すように、幅方向Xについても複数配置されており、弾性部材28に近接した連結部43A、及び、この連結部43Aよりも幅方向Xの両外側に配置された2つの連結部43B,43Cを有している。このように複数の連結部43を設けることで、効果的に体液を吸収体19に移動させている。なお、本発明の連結部43の数はこれに限られるものではないが、好ましくは、弾性部材28に近接した連結部43Aを設けるとよい。これにより、排泄後、付着した体液で表面シート20の重みが増した場合において、弾性部材28の周辺領域がその弾性力により他の表面シート20の領域に比べて肌に密着し易い状態であっても、弾性部材28の周辺領域に付着した体液を積極的に吸収体19側に導くことができる。従って、体液が肌に接触する事態を可及的に防止して、装着感を向上できる。
また、連結部43は、通過部25を塞いで排泄物の収容空間Sへの移動を阻害しないように、通過部25を避けて配置するのが好ましい。
【0033】
第1実施形態の吸収性製品10は以上のように構成され、軟便等の排泄物は通過部25で吸収体19側に移動させることができ、通過部25を通らずに表面シート20に残った体液については、連結部43を介して吸収体19側に移動させることができる。また、体液は連結部43を介して吸収体19に移動可能なので、表面シート20と吸収体19とを接続する必要性もなく、従って、表面シート20と吸収体19との間に大きな収容空間Sを形成し、そこに軟便を収容することができる。かくして、小便と軟便を問わず、排泄物が身体に触れることを可及的に回避して、排泄後の気持ち悪さやスキントラブルを回避できる。
【0034】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る吸収性製品95ついて
図7〜
図11を用いて説明する。
図7は当該吸収性製品95が湾曲した状態の概略斜視図、
図8は吸収性製品95を伸ばし広げてから平面視した図、
図9は吸収性製品95を装着して、
図7のC−Cの位置で切断した場合の概略断面図、
図10は吸収性製品95を装着して、
図7のD−Dの位置で切断した場合の概略断面図、
図11は吸収性製品95を装着して、
図7のE−Eの位置で切断した場合の概略断面図である。なお、
図7及び
図8では、理解の便宜のため表面シート40と後述する不存在領域30との接続領域を平行斜線で示している。また、
図10及び
図11では、理解の便宜のため連結部50を平行斜線で示している。
これらの図の吸収性製品95が
図1〜
図6の吸収性製品10と主に異なるのは、「表面シート40の肌への密着を可及的に防止している点」、「通過部25の所要の開口幅を維持させる点」、「連結部50に体液を吸収体19に導く機能以外の機能を併せもたせた点」、等である。
【0035】
先ず、表面シート40の肌への密着を可及的に防止している点について説明する。
図7〜
図11に示すように、吸収性製品95も第1実施形態と同様、最も着用者側に配置され、複数の通過部25が形成された表面シート40を有しているが、この表面シート40は、
図10に示すように、層方向(防水シート18、吸収体19、表面シート40が重ねられた方向)Zについて、幅方向Xの中央部40Dが外側(肌とは反対側)に、中央部40Dよりも幅方向Xの両外側が肌側に、夫々配置されている。
具体的には、長手方向Yに沿って設けられた弾性部材28は、幅方向Xについて、表面シート20の中央部40Dを間に挟んで両外側に設けられて一対とされている。この一対の弾性部材28,28は第1実施形態と同様、表面シート40を吸収体19から離間するように弾性力を発揮する部材である。このため、表面シート40は、幅方向Xの中央部40Dよりも両外側の弾性部材28に接続された部分40C,40Cが肌側に持ち上げられる。そして、この表面シート40は、幅方向Xの中央部40Dが最も外側(防水シート18側)に配置され、これにより、幅方向Xの断面形状が概ねM字状とされ、着用者の肌と接触するのは基本的には表面シート40の両外側の部分40C,40Cだけとなる。従って、表面シート40に付着した排泄物が身体に触れることを可及的に回避できる。また、このような幅方向断面が略M字状の表面シート40により、吸収性製品10は、装着状態において、一対の弾性部材28,28の間に、肌側とは反対の外側に窪んだ窪み部68が形成される。従って、もし通過部25を直ぐに通過しない排泄物があっても、そのような一部の排泄物を一時的に窪み部68に入れて、排泄物の肌への接触を防止することができる。
【0036】
なお、第2実施形態の吸収性製品95は男性用であり、
図7に示すように、表面シート40には陰茎を挿入できる切り込み部37を有している。切り込み部37は、長手方向Yと幅方向Xで交差する十字状である。この切り込み部37の周辺は
図9に示すように陰茎PEを挿入するための空間S4を有する袋状であり、当該空間S4には吸収体19が存在し、挿入した陰茎PEからの小便を吸収可能としている。この切り込み部37については、複数の小さな切込みを断続的に配列してなる切断可能なミシン目にし、男性が使用する場合に当該ミシン目を切断するようにして、吸収性製品95を男性用と女性用を兼ねた製品にしてもよい。
【0037】
次に、表面シート40の通過部25の所要の開口幅を維持させる点について説明する。
第2実施形態の通過部25も、吸収性製品95を広げ伸ばした状態の
図8に示すように、一対の弾性部材28,28同士の間に形成されたスリット状である。そして、上述のように表面シート40は弾性部材28と接続した部分40Cが最も肌側に、中央部40Dが最も外側に配置されるため、通過部25は、装着状態では
図7に示すように幅方向Xに広がって、所定の大きさに開口する孔となる。広がった孔の開口幅W5は、表面シート40の部分40Cと中央部40Dとの位置差により、
図1の開口幅W2に比べて概ね大きく、このため、排泄物が勢いよく排出されても、収容空間S側に排泄物をより有効に移動できる。
なお、通過部25は、
図10に示すように、一対の弾性部材28,28の間にのみ形成されるのが好ましい。これにより、表面シート40の弾性部材28よりも幅方向Xの外側の部分40Bが中央部に比べて肌に近くても、いったん収容空間Sに収容された軟便などの排泄物が部分40Bを通じて肌に接触する事態を防止できる。
【0038】
この点、
図7、
図8、
図10、及び
図11に示すように、平面視において(より具体的には、防水シート18、吸収体19、表面シート40が重ねられた層方向であり、
図10及び
図11のZ方向から見て)、吸収体19が存在しない不存在領域30が吸収体19により区画されている。この「吸収体19が存在しない不存在領域30」とは、吸収体19に期待する吸収力を発揮できない領域を意味し、例えば、排泄物を略吸収しないために、排泄時に層方向Zへの膨張が規制された領域である。また、「吸収体19により区画されている」とは、平面視において、吸収体19に囲まれた位置に形成されていること、又は吸収体19に挟まれた位置に形成されていることを意味する。そして、この不存在領域30に表面シート40の一部、図の場合は幅方向Xの中央部40Dが接続されている。
この不存在領域30は主に2つの機能を発揮するものであり、一つ目は表面シート40が肌に触れる事態を有効に防止する機能(以下、「肌接触防止機能」という)であり、二つ目は通過部25の開口状態を維持する機能(以下、「通過開口部維持機能」という)である。即ち、もし表面シート40が吸収体19(図の場合、吸収体19を被覆するカバーシートの部分21B)に接続されていると、吸収体19の体液吸収による膨張に伴って、表面シート40が持ち上がって肌に触れ易くなると共に、表面シート40の最も肌側の弾性部材28と最も外側の中央部40Dとの位置差が小さくなって通過部25の孔の開口具合も小さくなり、軟便等が通過部25を通過し難くなる。そこで、吸収体19が膨張しても、肌側の弾性部材28と表面シート40の外側の中央部40Dとの位置差を維持できるように、吸収体19が配置される領域の一部分に上下に膨張しない部分を形成して、そこに表面シート40を接続するようにした。
【0039】
図10及び
図11に示すように、不存在領域30は、防水シート18側が露出するようにした吸収体19の孔(貫通孔)から形成し、このような孔から露出した防水シート18(防水シート18の上に接続された他の部材を含む)の領域とするのが好ましい。これにより確実に吸収体19の層方向の膨張を防止できる。
また、このような不存在領域30を形成することで、吸収体19にはその孔の内側面19Fが形成される。この内側面19Fの面積は当該孔の平面積より大きく、その分、吸収体19の表面積が増加して、吸収速度を向上させることができる。しかも、不存在領域30を孔から形成すると、吸収体19の上面が所謂ゲルブロッキング状態(液体成分の吸収により膨張したポリマー成分が液体成分の吸収体19の内部への侵入を阻止する状態)になっても、ゲルブロッキング状態になっていない内側面19Fから体液を吸収することができる。これにより、吸収能力を十分に活用するのが困難であった吸収体19の底面側19Dを活用して、吸収体19の吸収力を高めることもできる。
なお、本発明の不存在領域30の態様はこれに限られず、例えば吸収体19を切り欠くことで形成してもよい。
【0040】
また、この不存在領域30を形成するために吸収体19に孔(貫通孔)を形成すると、防水シート18側が露出するが、本実施形態では、この露出した防水シート18の上に、ティッシュ17の一部17A、及び、カバーシート21の一部21Aを延伸させて、これら延伸した部分と防水シート18とを熱圧着して接続固定している(なお、カバーシート21の一部21Aは、吸収体19を覆っていないので、正確にはもはやカバーシートとは言えない)。そして、このカバーシート21の一部21Aに表面シート40の中央部40Dを接続固定している。なお、カバーシート21の吸収体19を覆っている部分21Bは、体液を吸収して膨張した吸収体19によって突き破られないようにして、寸法的に多少余裕を持たせて吸収体19の上のティッシュの部分17Bに被せてあり、また、幅方向Xに伸縮性を有していることが好ましい。
【0041】
また、不存在領域30は、
図7及び
図8に示すように、吸収体19の幅方向Xの中央部に形成されると共に、長手方向(着用時における前後方向)Yに延伸して形成された細長い長孔からなっている。これにより、吸収性製品95を装着する際、幅方向Xへの屈曲の起点として機能する不存在領域30が下側となるようにして、幅方向Xにおいて手で谷折りして装着できる。従って、表面シート40は、身体に接触する弾性部材28の周辺40Cと不存在領域30に接続した中央部40Dとの位置差が大きくなり、通過部25を構成する孔の所要の開口具合を維持し易くなる。そして、不存在領域30の位置で谷折りをして、幅方向Xの寸法を小さくすることで、脚を開きにくいが故に吸収性製品95を適切に装着するのが難しい着用者に対しても、吸収性製品95を適切に装着することができる。
【0042】
次に、連結部50に体液を吸収体19に導く機能以外の機能を併せもたせた点について説明する。
図9〜
図11に示すように、第2実施形態も第1実施形態の連結部43(
図3及び
図5参照)と同様に、表面シート40に付着した体液を吸収体19まで導く連結部50を有している。
この点、第1実施形態の連結部43は、
図3に示すように、表面シート20の吸収体19側の層である外側表面シート27を部分的に吸収体19側に弛ませて形成しており、このため、連結部43で画された空間Saが形成される。そうすると、当該空間Saには、例えば勢いよく排出された軟便が
図5の連結部43の存在しない空間から回り込んで入ってくる恐れがあり、もし
図3の空間Saに軟便が入ると、軟便は吸収体19に上手く移動できなくなってしまう。しかし、第2実施形態では、
図9に示すように、連結部50は、収容空間Sにおいて、層方向Zに折り返すことなく形成された壁状であり、
図3のように排泄物の溜まる空間Saが形成されることはない。従って、第2実施形態の連結部50は、層方向Zに軟便が引っかかることはなく、軟便を吸収体19に円滑に移動させることができる。具体的には、
図3及び
図9に示す表面シート20,40の下面から吸収体19の上面に向かう間の連結部43,50の態様については、
図3の場合、複数の連結部43が蛇腹状に繋がった態様をしているが、
図9の場合、複数の連結部50A,50B,50Cの夫々が独立した壁状であり、その壁面は略ストレートとされている。なお、この壁面形状については、本発明はこれに限られず、壁面の途中で排泄物が溜まるようなことがなければ屈曲しても構わない。
【0043】
このような複数の連結部50A,50B,50Cは、
図7及び
図9に示すように前後方向Yに断続的に配置され、
図9に示すように、収容空間Sの前後方向Yを複数に仕切って、複数の空間S1,S2,S3,S4を形成するようになっている。具体的には、連結部50A,50Cにより、収容空間Sの内、少なくとも最も幅の狭い股間部の直下にある空間(
図7の縮幅部12に存在する空間)S2,S3とその前後の空間S1,S4とを仕切っている。これにより、肛門部ANの直下の空間S1に軟便を収容できるにもかかわらず、軟便が勢いよく排泄されて、股間部の幅の狭く小さな空間S2,S3に軟便が流入してくることを可及的に防止し、また、陰茎PEから小便が勢いよく排泄された場合も、当該空間S2,S3に小便が不要に流入して、股間部の幅の狭い部分から外部に排泄物が漏れる事態を有効に防止できる(以下、このような連結部50の機能を、ここでは「排泄物の自由移動制限機能」という)。
なお、
図9では、吸収が遅いために小便に比べて大きな空間を必要とする軟便に対応して、肛門部ANの直下にある空間S1は他の空間S2,S3,S4に比べて大きく形成されている。
【0044】
ここで、連結部50は、
図10及び
図11に示すように、幅方向Xについて収容空間Sを完全に塞ぐのではなく、収容空間Sの前後方向Yに排泄物が移動するための流路49を確保し、前後方向Yを完全に仕切らないように形成されている。
これにより、
図9の複数の空間S1,S2,S3,S4は
図10及び
図11に示す流路49を介して連通し、例えば、軟便の量が多く、空間S1だけでは収容しきれない場合があっても、当該空間S1よりも前方の空間S2に流路49を介して軟便を移動させて、軟便が空間S1に入りきらずに肌側に漏れてしまう事態を防止することができる。また、収容空間Sのうち
図9の縮幅部12に対応した空間S2,S3に排泄物が収容しきれない場合も、その前後の空間S4,S1に排泄物を移動させて、縮幅部12からの所謂横漏れを防止できる(以下、このような連結部50の機能を、ここでは「排泄物の外部漏れ防止機能」という)。
【0045】
このような連結部50は、表面シート40側については、
図7に示すように、通過部25を避けるようにして通過部25,25同士の間の部分40Fに、吸収体19側については、
図9〜
図11に示すようにカバーシート21に、それぞれ接続されている。なお、連結部50を形成するに当たっては、図示していないが、一例として、表面シート40を全体的に複数層にして、所定の領域の上層と下層を除いて熱圧着し、当該熱圧着していない領域の下層の部分を層方向Zに折り返すことがない1枚の独立した壁状となるように垂らしてカバーシート21に接続すると、当該熱圧着していない下層を連結部50とすることができる 。
【0046】
そして、複数の連結部50の内、
図7に示す縮幅部12とその前後の部分との間に設けられた連結部50A,50C(
図9では、空間S3と空間S4を仕切る連結部50A、及び、空間S2と空間S1を仕切る連結部50C)については、
図10の場合、一対の弾性部材28,28同士の間の収容空間S(換言すれば、
図7の複数の通過部25が形成された領域に対応した収容空間)に配置されている。従って、この一対の弾性部材28,28同士の間にある通過部25から直ぐに排泄物が入ってきて、例えば軟便や小便が
図9の空間S1・S4から空間S2・S3に勢いよく流れる恐れがあったとしても、
図7に示すように通過部25が配置された領域に対応した連結部50A,50Cにより、上述した排泄物の自由移動制限機能を効果的に発揮することができる。
なお、
図10に示す左右一対の収容空間Sの夫々について、連結部50Aの幅方向Xの両側に流路49が形成されている。従って、連結部50Aで排泄物の勢いを抑制しながらも、この流路49を介して前後の空間に排泄物を移動させて、上述した排泄物の外部漏れ防止機能を発揮させることができる。
【0047】
これに対して、
図7及び
図11に示すように、縮幅部12に設けられた連結部50Bについては、一対の弾性部材28,28よりも幅方向Xの外側に配置されている。従って、不存在領域30を下側となるように谷折りする等して、表面シート40の弾性部材28よりも幅方向Xの外側の部分40Bが肌に接触したとしても、外側の部分40Bに付着した体液を積極的に吸収体19に導いて、体液が肌に付着する事態を有効に防止することができる。
なお、
図7の縮幅部12は吸収体19の幅方向Xの寸法が小さい領域であるため、この縮幅部12に対応した
図11の収容空間Sについては、上述した排泄物の自由移動制限機能が発揮し過ぎると、横漏れの危険が高まってしまう。そこで、
図11に示すように、縮幅部12内にある連結部50Bについては、通過部25が形成された領域に対応した収容空間S(本実施形態では一対の弾性部材28,28の間)には配置せず、この配置しない空間を流路49とし、これにより、排泄物が勢いよく通過部25を通って流れ込んできても、この流路49を介して排泄物を直ぐに前後に移動可能としている。
【0048】
本第2実施形態の吸収性製品95は以上のように構成され、表面シート40は幅方向Xの断面形状が概ねM字状とされ、表面シート40が着用者の肌と接触する部分を可及的に限定している。さらに、平面視において、吸収体19に囲まれた位置に、吸収体19が存在しない不存在領域30が形成され、この不存在領域30に表面シート40の中央部40Dが接続されている。このため、吸収体19が膨張しても通過部25の孔の開口具合を維持し、従って、排泄物が勢いよく流れてきても、排泄物を通過部25から収容空間Sに移動することができる。しかも、連結部50は、表面シート40に付着した体液を吸収体19に導く機能だけではなく、上述した排泄物の自由移動制限機能、及び排泄物の外部漏れ防止機能をバランスよく発揮できる。
そして、表面シート40に付着した体液は連結部50を介して吸収体19に移動できるため、体液の吸収体19への移動を考慮して、表面シート40と吸収体19とを接続する必要性はそもそもない。また、上述した不存在領域30の肌接触防止機能および通過開口部維持機能を考慮しても、不存在領域30の
図8に示す幅方向Xの寸法W6を大きくして、そこに表面シート40を接続する必要性もなく、却って、吸収体19の量の確保という観点からは孔や切り欠きからなる不存在領域30の寸法W6は小さい方が好ましい。このようなことから第2実施形態では、当該寸法W6については、不存在領域30と表面シート40との接続状態を維持できる範囲内で可及的に小さくしており、そして、
図10に示すように、表面シート40は幅方向Xの中央部40Dの小さな範囲を不存在領域30に接続しているだけである。このため、表面シート40と吸収体19とで画される収容空間Sが従来のように小さくなり過ぎることもなく、軟便等の排泄物を有効に収容できる収容空間Sを形成することができる。
かくして、小便と軟便を問わず、排泄物が身体に触れることをより有効に回避な優れた吸収性製品95とすることができる。
【0049】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の個別の構成は、必要により省略したり、説明しない他の構成と組み合わせたりしてもよい。
例えば、上述した実施形態では尿便パッドを例示したが、パンツ式のおむつ等であってもよい。
また、本発明の通過手段25の数・種類・寸法も上述した実施形態に限れるものではなく、例えば
図2や
図8の状態でスリットにしない場合は、幅の狭い長孔(直線状の孔だけではなく、例えば、曲がっている孔や、幅の狭い長円状・楕円形状・三角形状の孔、等も含まれる)が好ましく、或いは、スリットと長孔を組み合せて用いてもよい。
また、第2実施形態では、不存在領域30を構成するカバーシートの一部21Aと表面シート40の中央部40Dとを接続しているが、表面シート40と接続されるのは、吸収体19の孔又は切り欠きにより不存在領域30を形成したことで露出した防水シート18であっても構わない。
また、本発明の弾性部材28の配置や数は上述した実施形態に限られるものではなく、例えば第2実施形態において、幅方向Xの弾性部材28の配置について、中央部を間に挟んで左右それぞれ2本ずつでも構わない。
また、上述した実施形態の連結部43,50は、カバーシート21に接続されているが、他の部材を介して吸収体19と繋がっていてもよく、例えばティッシュ17と接続されてもよい。