(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-144792(P2016-144792A)
(43)【公開日】2016年8月12日
(54)【発明の名称】二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
B01J 19/12 20060101AFI20160715BHJP
C01B 13/10 20060101ALI20160715BHJP
C01B 13/11 20060101ALI20160715BHJP
【FI】
B01J19/12 C
C01B13/10 Z
C01B13/11 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-37384(P2015-37384)
(22)【出願日】2015年2月9日
(71)【出願人】
【識別番号】515053405
【氏名又は名称】株式会社総研開発
(72)【発明者】
【氏名】新妻 弘之
【テーマコード(参考)】
4G042
4G075
【Fターム(参考)】
4G042CA02
4G042CB01
4G042CC23
4G075AA04
4G075AA07
4G075BA04
4G075CA33
4G075CA65
4G075DA02
4G075DA18
4G075EA02
4G075EB31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】真空ポンプ5により真空にさせた真空本体1へ、二酸化炭素と蒸気を混合させた気体を投入微調整バルブ3により真空本体1へ投入させ、減圧・減温して混合気体を作り、混合気体は常時真空ポンプ5により減圧されているため、投入微調整バルブ3の投入量で混合気体の流量をコントロールでき、遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の光子を照射させ、二酸化炭素と蒸気を光分解させて炭化水素とオゾンを製造する二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明の二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置は、真空ポンプにより真空にさせた真空本体へ、二酸化炭素と蒸気を混合させた気体を投入微調整バルブにより真空本体へ投入させ、減圧・減温の混合気体を作る。混合気体は常時真空ポンプにより減圧されているため、投入微調整バルブの投入量で混合気体の流量をコントロールでき、遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の照射装置で光子を照射させ、二酸化炭素と蒸気を光分解させ炭化水素とオゾンを製造できることを特徴とする二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は安定した物質であり、安定した物質を分解するには、それなりのエネルギーが必要である。二酸化炭素の結合エネルギーより高い結合解離エネルギーが必要であり問題が有った。分解できても二酸化炭素だけではまた結合してしまう。
【先行技術文献】
【0004】
【非特許文献1】高温下において、水分を含む気体から二酸化炭素を繰り返し吸・脱着することのできる二酸化炭素の吸着方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二酸化炭素は安定した物質であり、安定した物質を分解するには、それなりのエネルギーが必要である。遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の光子は強力なフォトンエネルギーが有るが、大気中では有効照射範囲3〜5ミリと動きまわる気体に照射させる事は難題であった。
【0006】
二酸化炭素と蒸気を混合させた気体を逃がさず、流量の増減をコントロールして効率良く光分解させること。
【0007】
二酸化炭素と蒸気を混合させた気体を逃がさず、流量をコントロールして効率良く光分解させるため、真空ポンプ5により真空本体1を真空にさせ、気体混合装置2より二酸化炭素と蒸気を混合させた気体を投入微調整バルブ3により真空本体1に投入させ、減圧・減温して混合蒸気を作る。投入微調整バルブ3と真空ポンプ5により流量をコントロールされた二酸化炭素と蒸気の混合気体を遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の照射装置4下部の光子照射通路6を通過させ光分解させる。
【0008】
大気中で有効照射範囲3〜5ミリは大気中の酸素分子や窒素分子に吸収されるためであり、当考案の二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する製造装置では、真空ポンプ5により常に減圧されているため真空に近いのと空気が入らないため照射範囲は倍増でき、二酸化炭素と蒸気を効率よく光分解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
気体混合装置で二酸化炭素と蒸気を混合させた混合気体を投入微調整バルブにより真空本体投入する。真空本体は真空ポンプが常時作動しているのため一定の減圧・減温状態であり、投入微調整バルブにより投入される投入混合気体量はコントロールでき、遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の光子照射装置下部の光子照射通路で効率良く光分解できる。
【実施例1】
【0011】
図1は二酸化炭素を光分解して炭化水素を製造する方法及び製造装置の全体図であって、
真空ポンプ5により真空にさせた真空本体1へ、気体混合装置2で二酸化炭素と蒸気を混合させた混合気体を投入微調整バルブ3により真空本体投入する。
【0012】
真空本体1は真空ポンプ5が常時作動しているのため一定の減圧・減温状態であり、投入微調整バルブにより投入される投入混合気体量はコントロールできる。
【0013】
混合気体は遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の光子照射装置は分子結合を切断できるフォトンエネルギーが二酸化炭素と蒸気の分子結合エネルギーより高く、照射装置下部の光子照射通路6で効率良く光分解することができる。
【0014】
遠紫外線以下の周波数の光子はオゾンを生成しやすく二酸化炭素と蒸気の分子が切断されると酸素原子が結合してオゾンを生成され、炭素原子と水素原子は相性が良くが結合して、炭化水素になります。
【0015】
炭化水素は炭素と水素だけから成る化合物の総称で、石油、天然ガスは各種の炭化水素の混合物である。炭素と水素は相性の良い存在で、自然界でも石油、天然ガスはごく普通に結合してます。沼や湿地土中で有機物の腐敗・発酵によって発生するメタンガスも炭化水素CH4です。
【産業上の利用可能性】
【0016】
二酸化炭素による地球温暖化が問題になっております。この不要物の二酸化炭素をどうにかする方法で考えられているのは、固体化して深海に投棄する方法や地中深く投棄する方法です。この二酸化炭素を再資源化できれば、化石燃料の代替が可能であり、炭化水素は利用・応用性がある。
【符号の説明】
1 真空本体
2 気体混合装置
3 気体投入微調整バルブ
4 遠紫外線波長140ナノメートル前後以下の照射装置
5 真空ポンプ
6 光子照射通路