特開2016-146479(P2016-146479A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-146479(P2016-146479A)
(43)【公開日】2016年8月12日
(54)【発明の名称】半導体パッケージ構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20160715BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20160715BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20160715BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20160715BHJP
【FI】
   H01L23/36 D
   H05K7/20 C
   H05K7/20 D
   H05K7/20 F
   H05K1/14 C
   H05K1/02 F
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-17649(P2016-17649)
(22)【出願日】2016年2月2日
(31)【優先権主張番号】104104082
(32)【優先日】2015年2月6日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】509255978
【氏名又は名称】奕力科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】盧智宏
(72)【発明者】
【氏名】林世峰
【テーマコード(参考)】
5E322
5E338
5E344
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA11
5E322AB08
5E322AB11
5E322FA04
5E322FA06
5E338AA12
5E338BB80
5E338CC08
5E338EE02
5E344AA17
5E344BB02
5E344BB04
5E344CC23
5E344EE02
5F136DA17
5F136EA41
5F136FA03
5F136FA22
5F136FA82
(57)【要約】      (修正有)
【課題】放熱の効率が向上された半導体パッケージ構造を提供する。
【解決手段】フレキシブル基板51は、入力端511と出力端512を含む配線層513と、配線層513を両側から覆う第1の電気絶縁層514と第2の電気絶縁層515とを有する。半導体素子52は、配線層513と電気的に連結されるよう配線層513に設置されている。プリント回路基板54は、配線層513の入力端511に隣接して配置されていると共に、配線層513と電気的に連結されている配線部541を有する。第1の伝熱部材542は、配線部541と間隔を置いてプリント回路基板54と接触するように設けられている。第2の伝熱部材53は、第1の電気絶縁層514と第2の電気絶縁層515のいずれか一方と接触するように設けられている本体部531と、本体部531から延伸して第1の伝熱部材542と接触している第1の延伸部532とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離間した入力端および出力端を含む配線層と、前記配線層を厚み方向両側からそれぞれ覆うように設けられている第1の電気絶縁層および第2の電気絶縁層と、を有するフレキシブル基板と、
前記配線層と電気的に連結されるように前記配線層に設置されている半導体素子と、
前記フレキシブル基板の前記配線層の前記入力端に隣接して配置されていると共に、前記配線層と電気的に連結されている配線部を有するプリント回路基板と、
前記配線部と間隔を置いて前記プリント回路基板と接触するように設けられている第1の伝熱部材と、
前記第1の電気絶縁層と前記第2の電気絶縁層とのいずれか一方と接触するように設けられている本体部と、前記本体部から延伸して前記第1の伝熱部材と接触するように形成されている第1の延伸部とを有する第2の伝熱部材と、を備えることを特徴とする半導体パッケージ構造。
【請求項2】
前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材がそれぞれ金属を含むように構成されている、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項3】
前記金属が銅である、請求項2に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項4】
前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材がそれぞれカーボン複合材料を含むように構成されている、請求項1に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項5】
前記フレキシブル基板の前記配線層は、それぞれ前記入力端と間隔を置いて設けられている上に前記第1の電気絶縁層に覆われていない2つの互いに離間した接続部を更に含み、
前記半導体素子は、前記半導体素子の一面からそれぞれ突起して前記フレキシブル基板の前記配線層の各前記接続部にそれぞれ接触している2つの接続ブロックを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項6】
前記第2の伝熱部材の前記本体部は、前記第2の電気絶縁層と接触するように且つ前記半導体素子に位置対応するように設けられてい
る、請求項5に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項7】
前記半導体素子は、前記フレキシブル基板の前記配線層の前記入力端および前記出力端の間に配置されており、
前記第2の伝熱部材は、前記本体部から前記出力端に向かって延伸するように形成されている第2の延伸部を更に有する、請求項5に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項8】
前記半導体素子は、前記一面の反対面と、前記一面と前記反対面とを繋ぐ外側面とを有し、前記外側面が樹脂層に覆われている、請求項5に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項9】
前記第2の伝熱部材の前記本体部は、前記第1の電気絶縁層と接触するように前記入力端および前記半導体素子の間に設けられている、請求項5に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項10】
前記半導体素子の前記反対面も前記樹脂層に覆われており、
前記第2の伝熱部材は、前記本体部から延伸して前記樹脂層を覆うように形成されている第2の延伸部を更に有する、請求項8に記載の半導体パッケージ構造。
【請求項11】
前記半導体素子は、前記フレキシブル基板の前記配線層の前記入力端および前記出力端の間に配置されており、
前記第2の伝熱部材の前記第2の延伸部は、前記本体部から延伸して前記樹脂層を覆ってから更に前記出力端に向かって延伸するように形成されている、請求項10に記載の半導体パッケージ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体パッケージ構造に関し、特にはディスプレイパネルに用いられる半導体パッケージ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの技術発展に伴い、要求されるリフレッシュレートが高まっている。例えば4K UHDディスプレイ(解像度3840×2160ピクセル)や3Dディスプレイでは、要求されるリフレッシュレートが、従来(通常60Hz)よりも遥かに高い120Hzとなっている。そして、リフレッシュレートが高くなれば、ディスプレイを駆動するためのドライバーIC(駆動集積回路)の負荷も大きくなり、発熱量も増える。液晶ディスプレイの作動中に、ドライバーICの発熱が効率的に発散されないと、ドライバーIC上にホットスポットが発生し、熱によりICが誤動作を起こす恐れがある。
【0003】
図1は、ディスプレイパネル2とプリント回路基板3の間に両者とそれぞれ連結されるように配置されたディスプレイ用ドライバーIC12を含む従来の半導体パッケージ構造1が示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
図示のように、半導体パッケージ構造1は、フレキシブル基板11と、フレキシブル基板11にそれぞれ配置されているドライバーIC12およびアルミニウム製放熱部材13と、放熱部材13に配置されている補強部材14とを備える。放熱部材13は、ドライバーIC12と補強部材14とに挟まれるように配置されている。フレキシブル基板11は、互いに離間した入力端111と出力端112を有し、入力端111がプリント回路基板3に連結され、出力端112がディスプレイパネル2に連結されている。
【0005】
ディスプレイパネル2は、バックライトユニット(図示せず)に近い側の面である背面21と、その反対側の面であり偏光板(図示せず)に積層されている正面22とを有し、正面22側で画像を表示する。さらに、半導体パッケージ構造1、ディスプレイパネル2、バックライトユニットを組み込んで液晶ディスプレイモジュールを構成するためにフレームユニット4が用いられている。
【0006】
この従来の半導体パッケージ構造1において、ドライバーIC12で発生する熱は、放熱部材13を介してフレキシブル基板11の両端(入力端111と出力端112)に伝わり放熱される。言い換えると、ドライバーIC12で発生する熱を効率的に放熱できる経路はフレキシブル基板11の両端に限られている。さらに、小型化および軽量化を要求されるディスプレイモジュールの場合、半導体パッケージ構造1に接触するフレームユニット4も、アルミニウムではなく、より軽量化を図れる強化プラスチックで構成されることが多いが、プラスチックの熱伝導率はアルミニウムより更に劣る。具体的に言うと、フレームユニット4に用いられる強化プラスチックは、通常エポキシ樹脂を主に含む複合材料であり、エポキシ樹脂の熱伝導率は約0.19W/mKと、アルミニウムの237W/mKに比べて遥かに低く、軽量化のために放熱効率が犠牲になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】台湾特許第I441298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来の半導体パッケージ構造では、半導体パッケージ構造1を介した放熱がドライバーICの発熱に追いつかず、半導体パッケージ構造1内のフレキシブル基板11でホットスポットを生じてしまうという問題が起こり得る。
【0009】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、放熱の効率が向上された半導体パッケージ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成する手段として、本発明は、以下の手段を提供する。即ち:
互いに離間した入力端および出力端を含む配線層と、前記配線層を厚み方向両側からそれぞれ覆うように設けられている第1の電気絶縁層および第2の電気絶縁層と、を有するフレキシブル基板と、
前記配線層と電気的に連結されるように前記配線層に設置されている半導体素子と、
前記フレキシブル基板の前記配線層の前記入力端に隣接して配置されていると共に、前記配線層と電気的に連結されている配線部を有するプリント回路基板と、
前記配線部と間隔を置いて前記プリント回路基板と接触するように設けられている第1の伝熱部材と、
前記第1の電気絶縁層と前記第2の電気絶縁層とのいずれか一方と接触するように設けられている本体部と、前記本体部から延伸して前記第1の伝熱部材と接触するように形成されている第1の延伸部とを有する第2の伝熱部材と、を備えることを特徴とする半導体パッケージ構造を提供する。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、前記半導体素子が前記フレキシブル基板の前記配線層に設置され、前記配線層を覆うように前記第1の電気絶縁層および前記第2の電気絶縁層が設けられ、前記第2の伝熱部材が前記第1の電気絶縁層と前記第2の電気絶縁層とのいずれか一方と接触するように且つ前記第1の伝熱部材と接触するように設けられ、前記第1の伝熱部材は前記プリント回路基板と接触するように設けられているので、前記半導体素子が発する熱は、前記配線層、前記第1の電気絶縁層および前記第2の電気絶縁層のいずれか一方、前記第2の伝熱部材、前記第1の伝熱部材を介して前記プリント回路基板に伝達される。従って、放熱の効率が向上され、前記半導体素子の過熱を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来の半導体パッケージ構造が示されている断面図。
図2】本発明に係る半導体パッケージ構造の第1の実施形態を示す上面図。
図3図2のIII―III線における断面を示した断面図。
図4】本発明に係る半導体パッケージ構造の第2の実施形態を示す上面図。
図5図4のV―V線における断面を示した断面図。
図6】本発明に係る半導体パッケージ構造の第3の実施形態を示す上面図。
図7図6のVII―VII線における断面を示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を複数挙げて本発明を詳説する。
【0014】
<第1の実施形態、図2図3
本発明に係る半導体パッケージ構造5の第1の実施形態が、図2(上面図)、図3図2のIII-III線での断面図)に示されている。なお、本発明に係る半導体パッケージ構造5は、ディスプレイモジュールにおけるディスプレイパネル2と共に用いるのに適するよう構成されたものである。
【0015】
半導体パッケージ構造5は、フレキシブル基板51と、半導体素子52と、プリント回路基板54と、第1の伝熱部材542と、第2の伝熱部材53とを備える。また、ディスプレイパネル2は、バックライトユニット(図示せず)に近い側の面である背面21と、偏光板(図示せず)が積層されていて画像を表示する側の面である正面22とを有するものである。
【0016】
なお、本発明に係る半導体パッケージ5と共に用いられるディスプレイパネル2としては、液晶ディスプレイパネルでもよく、アクティブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス(AMOLED)ディスプレイパネルでもよい。
【0017】
フレキシブル基板51は、互いに離間した入力端511および出力端512を含む配線層513と、配線層513を配線層513の厚み方向両側からそれぞれ覆うように設けられている第1の電気絶縁層514および第2の電気絶縁層515とを有する。
【0018】
配線層513は更に、その第1の電気絶縁層514に覆われている側の面の一部分において、それぞれ入力端511と間隔を置いて設けられている上に第1の電気絶縁層514に覆われずに露出している2つの互いに離間した接続部516、516を含む。
【0019】
配線層513は、電気伝導率および熱伝導率が共に良好な銅を材料として含むように構成されている。第2の電気絶縁層515は、配線層513を支持する支持層として働き、具体的にはポリイミドからなるフィルムを用いることができる。第1の電気絶縁層514は、配線層513を保護するソルダレジスト層として働き、具体的にはポリイミド樹脂を主に含む材料で構成することができる。
【0020】
半導体素子52は、本実施形態においてディスプレイパネル2を駆動するためのドライバーICであり、フレキシブル基板51の配線層513の入力端511および出力端512の間で配線層513と電気的に連結されるように配線層513に設置されている。また、半導体素子52は、配線層513に連結される側の面である一面524と、一面524の反対面521と、一面524および反対面521とを繋ぐ外側面522とを有し、外側面522は樹脂層55に覆われている。
【0021】
半導体素子52の一面524には、一面524からそれぞれ突起して配線層513の各接続部516にそれぞれ接触している2つの接続ブロック523、523が設けられており、各接続部516と各接続ブロック523との接触により半導体素子52と配線層513とが電気的に連結される。なお、各接続ブロック523は金を材料として構成されており、各接続部516はスズで覆われている。各接続ブロック523は各接続部516に接合されており、この接合は例えば共晶接合(本実施形態の場合Au/Sn共晶接合)であってもよく、または異方性導電ペースト(anisotropic conductive paste、ACP)を用いた接合でもよく、従来技術で用いられ得る種々の接合方法を適用することができる。
【0022】
プリント回路基板54は、フレキシブル基板51の配線層513の入力端511に隣接して配置されていると共に、配線層513と電気的に連結されている配線部541を有する。なお、配線部541は材料として銅を含むように構成されている。
【0023】
第1の伝熱部材542は、配線部541と間隔を置いてプリント回路基板54と接触するようにプリント回路基板54上に設置されている。また、第1の伝熱部材542は、材料として金属を含むように構成されており、該金属としては銅が好ましい。
【0024】
本実施形態においては、配線部541と第1の伝熱部材542としてそれぞれ、銅メッキが施され、その銅メッキ層に更にニッケル金(Ni/Au)層がメッキされるように表面処理が施された金属パッドが用いられている。酸化しにくい特性を有する金を材料に用いることにより、配線部541と第1の伝熱部材542との表面酸化が防がれる。
【0025】
第2の伝熱部材53は、本体部531と、第1の延伸部532と、第2の延伸部533とを有する。本体部531は、第1の電気絶縁層514と第2の電気絶縁層515とのいずれか一方と接触するように設けられる部分で、本実施形態では図3に示されるように第2の電気絶縁層515と接触するように第2の電気絶縁層515に設置され、且つ半導体素子52に位置対応するように配置されている。第1の延伸部532は、本体部531から配線層513の入力端511側に延伸してプリント回路基板54の第1の伝熱部材542と接触するように形成されている。第2の延伸部533は、本体部531から配線層513の出力端512に向かって延伸するように形成されている。
【0026】
また、第2の伝熱部材53は、金属を含み熱伝導率がおよそ401W/mKとなる材料により構成されており、該金属としては銅が好ましい。
【0027】
更に、別例として、プリント回路基板54の第1の伝熱部材542および第2の伝熱部材53をそれぞれ、カーボン複合材料を含み熱伝導率がおよそ400W/mKとなる材料により構成することもできる。このような材料により構成することで、上記従来の半導体パッケージ構造1におけるアルミニウム製放熱部材13(熱伝導率はおよそ237W/mK)よりも、遥かに良好な伝熱性を備えることができる。
【0028】
稼動時には、プリント回路基板54の配線部541から発信された電気信号が、フレキシブル基板51の配線層513を介して、半導体素子52に伝送される。半導体素子52は、電気信号がジュール効果によって熱に変わることで発熱源となる。ここで、第2の伝熱部材53の本体部531が、第2の電気絶縁層515と接触するように設けられている上に半導体素子52に位置対応するように配置されているので、半導体素子52で発生した熱は、第2の伝熱部材53の本体部531そして第1の延伸部532を介して、プリント回路基板54の第1の伝熱部材542に効率的に伝わる。これにより半導体素子52の過熱を防止できる。また、プリント回路基板54上にある銅配線により放熱の有効範囲が増すので、これによって半導体素子52の過熱を防止する効果が更に高まる。
【0029】
<第2の実施形態、図4図5
本発明に係る半導体パッケージ構造5の第2の実施形態が、図4(上面図)、図5図4のV−V線での断面図)に示されている。概ね上記第1の実施形態と構成が同じであり、その違いを以下に説明する。
【0030】
本実施形態においては、図5に示されているように、半導体素子52の外側面522だけでなく、反対面521(配線層513に連結されない側の面)も、樹脂層55に覆われている。
【0031】
また、第1の伝熱部材542は、プリント回路基板54において配線部541が設けられている面の反対面に設けられている。
【0032】
第2の伝熱部材53の本体部531は、第1の電気絶縁層514と接触するように配線層513の入力端511および半導体素子52の間に設けられている。第1の延伸部532は、本体部513から、プリント回路基板54の外側面(配線部541が設けられている面と第1の伝熱部材542が設けられている面とを繋ぐ面)に沿って延伸して第1の伝熱部材542と接触するように形成されている。第2の延伸部533は、本体部531から延伸して樹脂層55を覆ってから更に配線層513の出力端512に向かって延伸するように形成されている。なお、第2の延伸部533は、樹脂層55に接触している。
【0033】
<第3の実施形態、図6図7
本発明に係る半導体パッケージ構造5の第3の実施形態が、図6(上面図)、図7図6のVII―VII線での断面図)に示されている。概ね上記第2の実施形態と構成が同じであり、その違いを以下に説明する。
【0034】
本実施形態においては、図7に示されているように、半導体素子52の反対面521は樹脂層55に覆われていない。また、第2の伝熱部材53は本体部531と第1の延伸部532のみを有し、第2の延伸部533が省かれている。
【0035】
上記総括すると、第2の伝熱部材53の第1の延伸部532と第1の伝熱部材542が上述のように設けられていることにより、半導体素子52が発する熱は、配線層513、第1の電気絶縁層514および第2の電気絶縁層515のいずれか一方、第2の伝熱部材53、第1の伝熱部材542を介してプリント回路基板54に伝達され放熱される。従って、放熱の効率が向上され、半導体素子52の過熱を有効的に防止することができる。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る半導体パッケージ構造は、放熱の効率が向上されているので、例えば、ディスプレイパネルのドライバーICを設置するものとして有用である。
【符号の説明】
【0038】
2 ディスプレイパネル
21 背面
22 正面
5 半導体パッケージ構造
51 フレキシブル基板
511 入力端
512 出力端
513 配線層
514 第1の電気絶縁層
515 第2の電気絶縁層
516 接続端
52 半導体素子
521 反対面
522 外側面
523 接続ブロック
524 一面
53 第2の伝熱部材
531 本体部
532 第1の延伸部
533 第2の延伸部
54 プリント回路基板
541 配線部
542 第1の伝熱部材
55 樹脂層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7