特開2016-1470(P2016-1470A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イマージョン コーポレーションの特許一覧

特開2016-1470誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法
<>
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000003
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000004
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000005
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000006
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000007
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000008
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000009
  • 特開2016001470-誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-1470(P2016-1470A)
(43)【公開日】2016年1月7日
(54)【発明の名称】誘導静電触覚効果のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20151204BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20151204BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
   G06F3/01 310Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-113625(P2015-113625)
(22)【出願日】2015年6月4日
(31)【優先権主張番号】14/297,012
(32)【優先日】2014年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】モダレス、 アリ
(72)【発明者】
【氏名】クルス−エルナンデス、 ユアン マヌエル
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA02
5E555BA06
5E555BB02
5E555BB06
5E555BC30
5E555CA12
5E555CB12
5E555DA24
5E555FA30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】表面ベースの触覚効果を生成する誘導型ESF(electrostatic friction;静電摩擦)アクチュエータを備えるコンピュータ装置を提供する。
【解決手段】システム100において、プロセッサと通信するESFコントローラ120は、触覚信号を受信し、触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定し、ESF信号を送信するように構成される。更に、ESF信号を受信して被誘導電極に電荷を誘導するように構成される誘導電極を有する。誘導電極は、被誘導電極と接触しない。被誘導電極は、ESFベースの触覚効果を表面に出力するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ESFベースの触覚効果を決定し、且つ前記ESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号を送信するように構成されるプロセッサと
前記プロセッサと通信するESFコントローラであって、
前記触覚信号を受信し、
前記触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定し、且つ
前記ESF信号を送信するように構成されるESFコントローラと、
前記ESF信号を受信して被誘導電極に電荷を誘導するように構成される誘導電極と
を備え、前記誘導電極は前記被誘導電極と接触せず、前記被誘導電極は前記ESFベースの触覚効果を表面に出力するように構成される、システム。
【請求項2】
前記表面はディスプレイを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記誘導電極は複数の誘導電極を含み、前記被誘導電極は複数の被誘導電極を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記被誘導電極は、第1の絶縁体に結合される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の絶縁体は、透明材料又は誘電材料を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記被誘導電極と前記誘導電極との間に配置される第2の絶縁体を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の絶縁体は、ガラス、樹脂、グラスファイバー、又は複合材料の1つ以上を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ESFベースの触覚効果は、前記表面において知覚される摩擦係数を変化させるように構成される効果を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記表面は、前記ユーザにより着用されるように構成される物品又は把持可能装置に関係付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ESFベースの触覚効果を決定するステップと、
前記ESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号をESFコントローラに送信するステップと、
前記触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定するステップと、
被誘導電極に電荷を誘導するように構成される誘導電極に前記ESF信号を送信するステップであって、前記誘導電極は前記被誘導電極と接触しないステップと、
前記ESFベースの触覚効果を表面に出力するステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記ESFベースの触覚効果は、前記タッチ面において知覚される摩擦係数を変化させるように構成される効果を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記被誘導電極は第1の絶縁体に結合され、前記被誘導電極及び前記第1の絶縁体は共に前記表面の内側に配置される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記表面は、前記ユーザにより着用されるように構成される物品又は把持可能装置に関係付けられる、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の絶縁体は、透明材料を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記被誘導電極は、前記被誘導電極と前記誘導電極との間に配置される第2の絶縁体に結合される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに
ESFベースの触覚効果を決定すること、及び前記ESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号をESFコントローラに送信することを行わせるように構成されるプログラムコードを含む、一時的でないコンピュータ可読媒体であって、
前記ESFコントローラは前記触覚信号に関係付けられるESF信号を誘導電極に出力するように構成され、前記誘導電極は被誘導電極に電荷を誘導するように構成され、前記被誘導電極は前記ESFベースの触覚効果を表面に出力するように構成される、一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記被誘導電極は第1の絶縁体に結合され、前記被誘導電極及び前記第1の絶縁体は共に前記表面の内側に配置される、請求項16に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記表面は、前記ユーザにより着用されるように構成される物品又は把持可能装置に関係付けられる、請求項17に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1の絶縁体は、透明材料を含む、請求項17に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記ESFベースの触覚効果は、前記タッチ面において知覚される摩擦係数を変化させるように構成される効果を含む、請求項16に記載の一時的でないコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインターフェース装置の分野に関する。より詳細には、本発明は、誘導静電触覚効果に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータベースのシステムがより普及してきており、人間がこうしたシステムと相互作用するインターフェースの品質がますます重要になってきている。直感的且つ相互作用可能な特性のため人気があるインターフェースはタッチスクリーンディスプレイである。タッチスクリーンディスプレイを介して、ユーザの指でタッチスクリーンの領域に接触することによりユーザは様々なタスクを実行することができる。より直感的且つ向上したユーザ体験を生み出すために、設計者は多くの場合、物理的相互作用によるユーザ体験を利用する。これは、一般には、視覚、聴覚及び/又は触覚フィードバックを通して物理世界との相互作用の一部の態様を再現することによって行われる。触覚フィードバックは、機械的振動の形態をとる場合が多い。触覚フィードバックを生成するための更なるシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施形態は、表面ベースの触覚効果を生成する誘導型ESF(electrostatic friction;静電摩擦)アクチュエータを備えるコンピュータ装置を含む。一実施形態では、本開示のシステムは、ESFベースの触覚効果を決定して、ESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号を送信するように構成されるプロセッサを備えてもよい。また、システムはプロセッサと通信するESFコントローラを備え、ESFコントローラは、触覚信号を受信し、触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定し、ESF信号を送信するように構成される。更に、システムは、ESF信号を受信して被誘導電極に電荷を誘導するように構成される誘導電極を備えてもよく、誘導電極は被誘導電極と接触せず、被誘導電極はESFベースの触覚効果を表面に出力するように構成される。
【0004】
別の実施形態では、本開示の方法は、ESFベースの触覚効果を決定するステップと、ESFコントローラにESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号を送信するステップと、触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定するステップと、被誘導電極に電荷を誘導するように構成される誘導電極にESFベースの触覚効果に関係付けられるESF信号を送信するステップとを含み、誘導電極は被誘導電極と接触しない。方法は、ESFベースの触覚効果を表面に出力するステップを更に含む。更に別の実施形態は、このような方法を実行するためのコンピュータ可読媒体を含む。
【0005】
こうした例示の実施形態は、本主題の限界を限定又は定義するためではなく、その理解を支援するための例示を提供するために言及される。例示の実施形態は、詳細な説明において検討され、そこでは更なる説明が提供される。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書の以下の部分には完全且つ実施可能な開示がより詳細に説明される。本明細書は以下の添付の図面を参照する。
図1】一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示すブロック図である。
図2】誘導静電触覚効果のためのシステムの別の実施形態を示す。
図3】一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示す。
図4】誘導静電触覚効果のためのシステムの一実施形態を示す。
図5】別の実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示す。
図6】一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムとのユーザ相互作用を示す。
図7】一実施形態による誘導静電触覚効果のための方法を実行するためのステップのフローチャートである。
図8】別の実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、多様な及び代替的な例示の実施形態及び添付の図面を詳細に参照する。各例示は、限定としてではなく、説明目的で提供される。修正及び変更が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示され又は記載された特徴は、更なる実施形態をもたらすために別の実施形態において使用されてもよい。従って、本開示は、添付の請求項及び均等物の範囲に入る修正及び変形を含むことが意図されている。
【0008】
(誘導静電触覚効果の例示)
本開示の例示の実施形態はスマートフォンを含む。スマートフォンは、タッチスクリーンディスプレイ、メモリ、及びこうした要素の各々と通信するプロセッサを備える。例示の装置のタッチスクリーンディスプレイは、本例示におけるスマートフォンのスクリーンに対応して、表示領域に対するタッチの場所を決定するための1つ以上のセンサを備える。
【0009】
例示的な実施形態では、スマートフォンは、ユーザに触覚効果を提供するように構成される1つ以上の触覚出力装置を備える。少なくとも1つの触覚出力装置は、静電引力を介して触覚効果を出力する誘導型ESFアクチュエータを含む。
【0010】
例示の実施形態では、誘導型ESFアクチュエータは、第2の電極(以下、「被誘導電極(induced electrode)」と呼ばれる)の下に配置される第1の電極(以下、「誘導電極(inducing electrode)」と呼ばれる)を備え、誘導電極と被誘導電極との間には間隔が空けられる。被誘導電極は、スマートフォンのタッチスクリーンディスプレイの背部に結合される。このようなシステムでは、スマートフォンは、電気信号、例えば、AC信号を誘導電極に印加する。電気信号によって、誘導電極は被誘導電極に電荷を生成し、これはタッチスクリーンディスプレイの表面に接触する又は近いオブジェクト(例えば、ユーザの手又はスタイラス)との容量結合をもたらしてもよい。その後、ユーザは、例えば、タッチスクリーンディスプレイの表面におけるシミュレートされるテクスチャ又は知覚される摩擦係数の変化を含む触覚効果としてこの容量結合を感知してもよい。
【0011】
例示の実施形態では、誘導型ESFアクチュエータは、イベントに応じて触覚効果を出力する。本明細書で使用されるイベントは、関連する触覚効果を含む可能性がある装置の動作の間に発生する任意の相互作用、アクション、衝突、又は他のイベントである。一部の実施形態では、イベントは、ユーザ入力(例えば、実際の又は仮想のボタンとの相互作用、ジョイスティックを操作すること、タッチ面と相互作用すること、コンピュータ装置を傾け又は方向付けること、又はコンピュータ装置を折り曲げ、折り畳み、ねじり、伸縮させ、又は屈曲させること)、システム状態(例えば、バッテリ低下、メモリ低下、又はシステムが着呼を受信することに基づいて生成される通知等のシステム通知)、送信データ、受信データ、又はプログラムイベントを含んでもよい(例えば、プログラムがゲームであれば、プログラムイベントは爆発、衝突又はゲームオブジェクト間の相互作用、又は新たなレベルに進むことを含んでもよい)。
【0012】
上記の例示の実施形態の説明は、単なる例示であり、本願の主題を限定し又はその限界を定義するものではない。本発明の他の様々な実施形態が本明細書に記載されており、このような実施形態の変形は当業者によって理解されるであろう。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【0013】
(誘導静電触覚効果の例示的なシステム)
図1は、一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示すブロック図である。図示の実施形態では、システム100は、バス106を介して他のハードウェアと通信するプロセッサ102を有するコンピュータ装置101を含む。コンピュータ装置は、例えば、スマートフォン、タブレット、又は携帯型ゲーム装置を含んでもよい。コンピュータ装置101は図1において単一の装置として示されているが、他の実施形態では、コンピュータ装置はゲームコンソール及び1つ以上のゲームコントローラ等、多数の装置を含んでもよい。RAM、ROM又はEEPROM等の任意の適切な有形の(及び一時的でない)コンピュータ可読媒体を含み得るメモリ104が、コンピュータ装置101の動作を構成するプログラム要素を具現化する。この例示では、コンピュータ装置101は、1つ以上のネットワークインターフェース装置110、入力/出力(I/O)インターフェース要素112、及び記憶装置114を更に含む。
【0014】
ネットワーク装置110は、ネットワーク接続を容易にする1つ以上の任意の構成要素を表し得る。限定されないが、例示には、Ethernet(登録商標)、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、Bluetooth(登録商標)等の無線インターフェース、又は携帯電話ネットワークにアクセスするための無線インターフェース(例えば、CDMA、GSM(登録商標)、UMTS又は他の移動通信ネットワーク)が含まれる。
【0015】
I/O構成要素112は、1つ以上のディスプレイ、ゲームコントローラ、キーボード、マウス、スピーカ、マイクロホン、及び/又はデータの入力若しくは出力に使用される他のハードウェア等の装置への有線又は無線の接続を容易にするために使用されてもよい。記憶装置114は、装置101に含まれ又はプロセッサ102に結合される磁気、光学、又は他の記憶媒体等の不揮発性記憶装置を表す。
【0016】
システム100は、この例示では、コンピュータ装置101に統合されるタッチ面116を更に含む。タッチ面116は、ユーザの触覚入力を感知するように構成される任意の表面を表す。1つ以上のセンサ108は、物体がタッチ面に接触する場合に接触領域における接触を検出して、プロセッサ102によってユーザに適切なデータを提供するように構成される。センサの任意の適切な数、種類、又は配置が使用され得る。例えば、抵抗性及び/又は容量性のセンサが、タッチ面116に組み込まれて、タッチの場所並びにユーザの体とタッチスクリーンとの間の接触表面積のサイズ及び/又は圧力等の他の情報を検出するために使用されてもよい。別の例示として、タッチ位置を決定するために、タッチ面116のビューを備える光学センサが使用されてもよい。
【0017】
他の実施形態では、センサ108は、LED検出器を含んでもよい。例えば、一実施形態では、タッチ面116は、ディスプレイの側部に取り付けられるLED指検出器を含む。一部の実施形態では、プロセッサ102は単一のセンサ108と通信し、他の実施形態では、プロセッサは複数のセンサ108、例えば、第1のタッチスクリーン及び第2のタッチスクリーンと通信する。センサ108は、ユーザ相互作用を検出し、ユーザ相互作用に基づいて、プロセッサ102に信号を送信するように構成される。一部の実施形態では、センサ108は、ユーザ相互作用の複数の態様を検出するように構成されてもよい。例えば、センサ108は、ユーザ相互作用の速度及び圧力を検出して、この情報をインターフェース信号に組み込んでもよい。
【0018】
一部の実施形態では、センサ108及びタッチ面116は、タッチスクリーン又はタッチパッドを含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、タッチ面116及びセンサ108は、表示信号を受信して、ユーザに画像を出力するように構成されるディスプレイの上(overtop)に取り付けられるタッチスクリーンを含んでもよい。
【0019】
図示の実施形態において、コンピュータ装置101は1つ以上の追加のセンサ130を備える。センサ130は、プロセッサ102にセンサ130の信号を送信するように構成される。一部の実施形態では、センサ130は、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計、GPS(global positioning)装置、温度センサ、周辺光センサ、及び/又は動き、位置及び/又は環境特性を検出するための他のセンサを含んでもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は単一のセンサ130と通信し、他の実施形態では、プロセッサ102は複数のセンサ130、例えば、ジャイロスコープ又は加速度計と通信する。センサ130は図1においてコンピュータ装置101の内部にあるように描かれているが、一部の実施形態では、センサ130はコンピュータ装置101の外部にあってもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置101の外部にある電子装置(例えば、第2のコンピュータ装置101)がセンサ130を備えてもよい。一部の実施形態では、電子装置は、センサ130からコンピュータ装置101内のプロセッサ102に信号を送信するように構成されてもよい。
【0020】
触覚出力装置118は、ユーザによって感知され得る効果を出力するように構成される。一部の実施形態では、触覚出力装置118は、ESF信号に応じてタッチ面116におけるテクスチャ又は知覚される摩擦係数の変化をシミュレートする触覚効果を出力するように構成される。触覚出力装置118は、剛性又は可撓性であってもよい。
【0021】
触覚出力装置118は、誘導型ESFアクチュエータを含む。誘導型ESFアクチュエータは、誘導電極及び被誘導電極を含む。誘導電極は、被誘導電極に電界を誘導するように構成される。一部の実施形態では、被誘導電極は、タッチ面116に結合されて、1つ以上の触覚効果をタッチ面116に出力するように構成されてもよい。
【0022】
被誘導及び誘導電極は、導電材料、例えば、銅、スズ、鉄、アルミニウム、金、銀、CNT(carbon nanotube)、またはITO(indium tin oxide)を含む。被誘導及び/又は誘導電極の導電性が減少すると、一部の実施形態では、ユーザは弱い触覚効果を知覚してもよい。一部の実施形態では、被誘導及び/又は誘導電極は透明であってもよい。一部の実施形態では、被誘導電極は接地されてもよい。更に、一部の実施形態では、絶縁層、空隙又は両方が誘導電極と被誘導電極との間に配置されてもよい。誘導及び被誘導電極間に絶縁層、空隙又は両方を配置することは、ユーザの指と誘導電極を介して伝達される電圧との間の電気的絶縁を改善することにより触覚出力装置118の安全性を改善し得る。一部の実施形態では、電気的絶縁は、ユーザの指と誘導電極を介して伝達される電圧との間の距離を増加することにより改善されてもよい。更に、一部の実施形態では、電気的絶縁は、ユーザの指と誘導電極との間に誘電材料を導入することにより改善されてもよい。一部の実施形態では、絶縁層は、例えば、ガラス、磁器、樹脂、ポリマー、グラスファイバー、窒素、六フッ化硫黄、又はPET(polyethylene terephthalate)を含んでもよい。
【0023】
図1に示される実施形態では、誘導電極は、ESFコントローラ120に通信可能に結合される。ESFコントローラ120は、プロセッサ102から触覚信号を受信して、ESF信号を触覚出力装置118に出力するように構成される。ESF信号は、電源からのAC電圧を含む。一部の実施形態では、ESF信号は触覚信号に関係付けられてもよい。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、1つ以上のオペアンプ、トランジスタ、及び/又は信号を増幅するための他のデジタル若しくはアナログ構成要素を含んでもよい。例えば、一実施形態では、ESFコントローラ120は、高圧増幅器を含む。更に、一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、プロセッサ、マイクロコントローラ、マルチプレクサ、トランジスタ、FPGA(field programmable gate array)、フリップフロップ、及び/又は他のデジタル若しくはアナログ回路を含んでもよい。
【0024】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、触覚信号をESFコントローラ120に出力してもよい。この触覚信号に基づいて、ESFコントローラ120は、ESF信号を触覚出力装置118に出力する。触覚出力装置118は、誘導電極でESF信号を受信する。ESF信号が誘導電極を通ると、それは被誘導電極に電荷を誘導してもよい。この電荷は、次に、タッチ面116において又は表面の付近でオブジェクトとの容量結合をもたらして、触覚効果を提供してもよい。
【0025】
一部の実施形態では、タッチ面116の表面は円滑であってもよいが、触覚出力装置118は、タッチ面116の表面の付近のオブジェクト又は体の部分の間に引力を生ずるESF触覚効果を出力してもよい。このような実施形態では、引力は、誘導型ESFアクチュエータに応答することができるスタイラスの構成要素又はユーザの指の皮膚の神経終端をシミュレートしてもよい。例えば、皮膚の神経終端は、刺激されて、振動又は何らかのより具体的な感覚として誘導型ESFアクチュエータ(例えば、容量結合)を感知してもよい。例えば、このような実施形態では、ユーザがタッチ面116に沿って指を動かすと、被誘導電極はその指と容量結合して、ユーザはテクスチャを感知し又はタッチ面116における摩擦係数の変化を知覚してもよい。一部の実施形態では、タッチ面116に接触した又は付近のオブジェクトと被誘導電極との間の引力のレベルを変化させることは、ユーザにより知覚される触覚効果及び/又は知覚される摩擦係数を変化させ得る。
【0026】
一部の実施形態では、触覚出力装置118は、他の種類の触覚出力装置に加えて上記のタイプのESFアクチュエータを含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、触覚出力装置118は、タッチ面116の表面又はコンピュータ装置101の他の部分、例えば、コンピュータ装置101の筐体を振動させるように構成されるアクチュエータを更に含んでもよい。また、このような実施形態では、誘導型ESFアクチュエータは、触覚効果、例えば、タッチ面116の表面において知覚される摩擦係数を変化させるように構成される触覚効果を出力してもよい。
【0027】
更に他の実施形態では、触覚出力装置118は、異なる周波数でコンピュータ装置101の筐体又はタッチ面116を振動させることにより追加の触覚効果を出力してもよい。例えば、触覚出力装置118は、圧電アクチュエータ、電気モータ、電磁アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、ERM又は線形共振アクチュエータ(LRA)の1つ以上を含んでもよい。更に、一部の触覚効果は、装置の筐体に結合されるアクチュエータを利用してもよい。また、一部の触覚効果は、順番に及び/又は同時に同じ又は異なる種類の多数のアクチュエータを使用してもよい。本明細書には単一の触覚出力装置118が示されているが、実施形態では、触覚効果を生ずるために同じ又は異なるタイプの複数の触覚出力装置118が使用されてもよい。
【0028】
メモリ104に関しては、例示のプログラム構成要素124、126及び128は、誘導静電触覚効果を与えるために一部の実施形態では、装置がどのように構成され得るかを示すように描かれている。この例示では、検出モジュール124が、タッチの位置を決定するためにセンサ108を介してタッチ面116を監視するようにプロセッサ102を構成する。例えば、モジュール124は、タッチの存在又は不存在を追跡して、タッチが存在する場合、場所、経路、速度、加速度、圧力及び/又は経時的なタッチの他の特性を追跡するためにセンサ108をサンプリングしてもよい。
【0029】
触覚効果決定モジュール126は、生成すべき触覚効果を選択するためのタッチ特性に関するデータを分析するプログラム構成要素を表す。特に、モジュール126は、タッチの場所に基づいて、タッチ面の表面に出力すべき触覚効果を決定するコード、及び効果をシミュレートするために提供すべき1つ以上の触覚効果を選択するコードを含む。一部の実施形態では、触覚効果は、静電触覚効果を含んでもよい。例えば、タッチ面116の一部又は全部の領域が、グラフィカルユーザインターフェースにマッピングされてもよい。特徴の対応表現がインターフェースに見られるときに特徴が感じられるように、接触面116の表面においてテクスチャをシミュレートすることによって特徴の存在をシミュレートするために、タッチの場所に基づいて異なる触覚効果が選択されてもよい。しかしながら、触覚効果は、対応要素がインターフェースに表示されなくても、タッチ面116を介して与えられてもよい(例えば、インターフェースの境界を横断する場合に、境界が表示されていなくても、触覚効果が与えられてもよい)。一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、他の種類のイベント、例えば、他の種類の入力(例えば、ボタン押し下げ、ジョイスティック操作、及び/又はコンピュータ装置101を傾け若しくは移動させること)、ゲームアクティビティ(例えば、銃撃、爆発、ジャンプ、落下、又はレベル若しくはミッションの達成)、バックグラウンドシステム100のアクティビティ、及び/又はシステム100の状態通知(例えば、バッテリ低下、メモリ低下、ネットワーク接続問題、又はハードウェア若しくはソフトウェアの問題)に基づいて触覚効果を決定してもよい。
【0030】
触覚効果生成モジュール128は、少なくともタッチが起こっているときに選択された静電触覚効果を生成するためにプロセッサ102に触覚信号を生成させてESFコントローラ120へと送信させるプログラミングを表す。例えば、生成モジュール128は、記憶された波形又はコマンドにアクセスして、ESFコントローラ120に送信してもよい。別の例示として、触覚効果生成モジュール128は、所望の種類のテクスチャを受信して、適切な信号を生成してESFコントローラ120に送信するために、信号処理アルゴリズムを利用してもよい。更なる例示として、テクスチャに関する目標座標及び適切な位置にテクスチャを生成するためにESFコントローラ120に送信される適切な波形と連動して所望のテクスチャが示されてもよい。一部の実施形態は、一致協力して特徴をシミュレートするために複数の触覚出力装置118を利用してもよい。例えば、テクスチャの変化がインターフェース上で仮想ボタン間の境界を横断することをシミュレートしてもよい。一方で、振動効果が、ボタンを押したときの応答をシミュレートする。
【0031】
システム100の特定の実施形態によっては、タッチ面がディスプレイを覆ってもよく、又は覆わなくてもよい(或いは、対応しても、対応してなくてもよい)。例えば、図2は、誘導静電触覚効果のためのシステムの別の実施形態を示す。コンピュータ装置201は、装置のタッチ面及びディスプレイを組み合わせたタッチ可能ディスプレイ216を含む。タッチ面は、ディスプレイ外部又は実際のディスプレイ構成要素上の1つ以上の材料層に対応してもよい。
【0032】
図3は、一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示す。この例示では、タッチ面316は、ディスプレイ322を覆わない。むしろ、コンピュータ装置301は、装置301とインターフェース接続されたコンピュータシステム320に含まれるディスプレイ322に設けられるグラフィカルユーザインターフェースにマッピングされ得るタッチ面316を含む。例えば、コンピュータ装置301は、マウス、トラックパッド、又は他の装置を含んでもよいが、コンピュータシステム320は、デスクトップ若しくはラップトップコンピュータ、セットトップボックス(例えば、DVDプレーヤ、DVR、ケーブルテレビボックス)、又は別のコンピュータシステムを含んでもよい。別の例示として、ディスプレイ322を備えるラップトップコンピュータにおけるタッチ可能トラックパッド等、タッチ面316及びディスプレイ322は同じ装置に配置されてもよい。ディスプレイ322と統合されるか否かに関わらず、本明細書の例示における平面的なタッチ面316の描写は、限定することを意図していない。他の実施形態は、表面ベースの触覚効果を与えるように更に構成される湾曲した又は不規則なタッチ面316を含む。
【0033】
図4は、誘導静電触覚効果のためのシステムの一実施形態を示す。この例示では、コンピュータ装置401は、タッチ可能ディスプレイ418を備える。コンピュータ装置401は図1のコンピュータ装置101と同様に構成され得るが、プロセッサ、メモリ及びセンサ等は明確のためこの図面には示されていない。
【0034】
コンピュータ装置401は、タッチ面416及び被誘導電極422を備える。一部の実施形態では、ディスプレイ418が、タッチ面416及び被誘導電極422を備える。他の実施形態では、タッチ面416及び被誘導電極422は、ディスプレイ418の上部の材料層等、ディスプレイ418に直接結合されてもよい。この例示では、ディスプレイ418の領域はタッチ面416に対応するが、ディスプレイ418とは完全に分離したタッチ面416にも同じ原理が適用され得る。
【0035】
コンピュータ装置401は、被誘導電極422と接触せず且つ被誘導電極422に電荷を誘導するように構成される誘導電極420を備える。図4に示される例示は、誘導電極420は、被誘導電極422の下に配置される。しかしながら、他の実施形態では、誘導電極420は、被誘導電極422の上又は側部に配置されてもよい。一部の実施形態では、空隙424が、誘導電極420と被誘導電極422との間にあってもよい。他の実施形態では、絶縁体が、誘導電極420と被誘導電極422との間に配置されてもよい。更に他の実施形態では、誘導電極420と被誘導電極422との間に配置される空隙及び1つ以上の絶縁体の両方があってもよい。一部の実施形態では、誘導電極420は、装置401の筐体に結合されてもよい。
【0036】
一部の実施形態では、図5に示されるように、コンピュータ装置501が、異なる場所でタッチ面516に結合される複数の被誘導電極524及び526、並びに複数の被誘導電極524及び526に電荷を誘導するための複数の誘導電極528及び530を備えてもよい。この構成は、異なる場所でタッチ面516に静電触覚効果を出力することを可能にしてもよい。
【0037】
このような実施形態では、コンピュータ装置501は、タッチ面516の左側下方に配置される第1の被誘導電極524及びタッチ面516の右側下方に配置される第2の被誘導電極526を備えてもよい。このような実施形態では、第1の誘導電極528及び第2の誘導電極530が第1及び第2の被誘導電極524及び526の下方にそれぞれ配置されて、空隙532又は他の絶縁体が被誘導電極524及び526と誘導電極528及び530との間にあってもよい。ユーザがタッチ面と相互作用すると、コンピュータ装置502は1つ以上のESF触覚効果を決定して出力してもよい。
【0038】
例えば、一部の実施形態では、こうした静電触覚効果は、タッチ面516の左側におけるテクスチャ及びタッチ面516の右側における知覚される摩擦係数の増加を含んでもよい。このような実施形態では、コンピュータ装置501のESFコントローラは、第1の被誘導電極524に第1の電荷を誘導するために第1の誘導電極528に第1のESF信号を出力し、第2の被誘導電極526に第2の電荷を誘導するために第2の誘導電極530に第2のESF信号を出力してもよい。誘導された電荷は、第1及び第2の被誘導電極524及び526をユーザの指の導電部分と結合してもよい。ユーザがタッチ面516と相互作用してタッチ面516に沿って指を動かすと、ユーザはタッチ面516の左側においてテクスチャを知覚し、及び/又はタッチ面516の右側において摩擦係数の変化を知覚してもよい。
【0039】
図6は、一実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムとのユーザ相互作用を示す。図6に示されるように、ディスプレイ618は、タッチ面616及び被誘導電極622を備える。更に、コンピュータ装置601は、被誘導電極622と接触せず且つ被誘導電極622に電荷を誘導するように構成される誘導電極620を備える。一部の実施形態では、コンピュータ装置601は、誘導電極620と被誘導電極622との間に空隙624又は別の絶縁体も備える。誘導電極620と被誘導電極622との間に空隙624、絶縁体又は両方を配置することは、ユーザの指604と誘導電極620を介して伝達される電圧との間の電気的絶縁を改善することによりコンピュータ装置620の安全性を改善し得る。一部の実施形態では、電気的絶縁は、ユーザの指604と誘導電極620を介して伝達される電圧との間の距離を増加することにより改善されてもよい。更に、一部の実施形態では、電気的絶縁は、ユーザの指604と誘導電極620との間に誘電材料を導入することにより改善されてもよい。
【0040】
一部の実施形態では、ユーザがタッチ面616と相互作用すると、コンピュータ装置601はESF触覚効果を決定して出力してもよい。例えば、このような実施形態では、ディスプレイ618は、GUIの一部としてボタンを出力してもよい。ユーザがタッチ面616におけるボタンの位置に指604を置くことによりボタンと相互作用すると、コンピュータ装置601はESF触覚効果を決定してもよい。例えば、一実施形態では、この触覚効果は、タッチ面616において知覚される摩擦係数の増加を含む。このような実施形態では、コンピュータ装置620はESFコントローラに触覚信号を出力して、それから触覚信号に基づいてESF信号を誘導電極620に出力してもよい。他の実施形態では、コンピュータ装置620は、触覚信号を誘導電極620に直接出力してもよい。ESF又は触覚信号に基づいて、誘導電極620は、被誘導電極622に電荷を誘導してもよい。このような実施形態では、被誘導電極622に誘導された電荷は、ユーザの指604をタッチ面616に容量結合して、タッチ面616の表面に知覚される摩擦係数の増加をシミュレートする静電触覚効果を生み出してもよい。
【0041】
(誘導静電触覚効果のための例示的な方法)
図7は、一実施形態による誘導静電触覚効果のための方法を実行するためのステップのフローチャートである。一部の実施形態では、図7のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。一部の実施形態では、図7に示される1つ以上のステップは省略され又は異なる順番で行われてもよい。同様に、一部の実施形態では、図7に示されない追加のステップが実行されてもよい。以下のステップは図1に示されたシステムに関して記載された構成要素を参照して記載される。
【0042】
方法700はステップ706で開始し、プロセッサ102がESFベースの触覚効果を決定する。一部の実施形態では、ESFベースの触覚効果は、シミュレートされるテクスチャ又は知覚される摩擦係数の変化を含む。
【0043】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、触覚出力装置118に出力する静電触覚効果を決定するために触覚効果決定モジュール126に含まれるプログラミングを利用してもよい。例えば、一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール126は、ルックアップテーブルを含んでもよい。このような実施形態では、特定のユーザ入力が特定の静電触覚効果に関係付けられてもよい。例えば、一実施形態では、タッチ面116上の仮想キーボードで“friction”という単語をタイピングするのに応じて、触覚効果決定モジュール126は、触覚出力装置116がタッチ面116において知覚される摩擦係数を増加させるESFベースの触覚効果を関連付ける。
【0044】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、タッチセンサ面116とのユーザ相互作用に部分的に基づいてESFベースの触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、センサ108は当技術分野で周知の複数のセンサの1つ以上を含む。例えば、抵抗性及び/又は容量性のセンサが、タッチセンサ面116に組み込まれて、タッチの場所及び圧力等の他の情報を検出するために使用されてもよい。相互作用を検出すると、センサ108は、その相互作用に関係付けられる信号をプロセッサ102に送信してもよい。センサ108の信号は、そのユーザ相互作用の速度、圧力又は方向に関係付けられるデータを含んでもよく、プロセッサ102はそれを使用して少なくとも部分的に触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、実ボタン若しくは仮想ボタン、ジョイスティックとのユーザ相互作用、及び/又はコンピュータ装置101を傾け若しくは動かすことに部分的に基づいて触覚効果を決定してもよい。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ102は、ユーザがボタンを押すことに基づいて、知覚される摩擦係数の増加を含む触覚効果を決定してもよい。
【0045】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、動作、方向、GPS位置、周辺光の量、温度、又はユーザがコンピュータ装置101と接触しているかどうかの1つ以上を検出するように構成されるセンサ130からの信号に部分的に基づいてESFベースの触覚効果を決定してもよい。例えば、一実施形態では、プロセッサ102は、ユーザがコンピュータ装置101を傾けることを知覚される摩擦係数の増加を含むESFベースの触覚効果と関連付ける。
【0046】
一部の実施形態では、ルックアップテーブルは、ユーザインターフェースの特徴及び複数の利用可能な触覚効果に関係付けられるデータを含んでもよい。例えば、このような実施形態では、ルックアップテーブルは、仮想ボタン上でユーザの指をスライドさせること等のユーザインターフェースとのユーザ相互作用、及び複数の利用可能なESFベースの触覚効果に関係付けられるデータを含む。例えば、このような実施形態では、ユーザが仮想ボタン上で指をスライドさせることに応じて、プロセッサ102は、ルックアップテーブルを調べて、触覚出力装置118により出力されるESFベースの触覚効果を関連付けてもよく、タッチ面116において知覚される摩擦係数が増加される。一部の実施形態では、複数の利用可能なESFベースの触覚効果は複数のテクスチャを含んでもよい。例えば、複数のテクスチャは、砂、ガラス、氷、ゴム、水、又は任意の他の利用可能なテクスチャの1つ以上を含んでもよい。例えば、一実施形態では、特定のテクスチャ、例えば、ガラスのテクスチャがボタンに関係付けられる。このような実施形態では、プロセッサ102は、ルックアップテーブルを調べて、タッチ面116の表面で知覚される摩擦係数がガラスのボタンの感覚を生成するために減少するESFベースの触覚効果を決定してもよい。
【0047】
他の実施形態では、プロセッサ102は、触覚効果を決定するために電子ゲーム(例えば、タブレット、コンピュータ、又はコンソール等の専用ゲームシステムでプレーされるゲーム)に関係付けられるアクティビティを使用してもよい。例えば、一部の実施形態では、ESFベースの触覚効果は、ゲーム内のキャラクタが横断している仮想地形に関係付けられてもよい。例えば、一実施形態では、ESFベースの触覚効果は、ビデオゲーム内のキャラクタが歩行している砂に関係付けられる。このような実施形態では、プロセッサ102は、タッチ面116の表面で知覚される摩擦係数が砂の感覚を生成するために増加するESFベースの触覚効果を決定してもよい。
【0048】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、触覚効果を決定するためにシステム状態メッセージ、システム通知、及び/又は他のイベントを使用してもよい。例えば、バッテリ低下若しくはメモリ低下等のシステム状態メッセージ、又はシステムが着呼を受信することに基づいて生成される通知等のシステム通知が、特定のESFベースの触覚効果に関係付けられてもよい。このような実施形態では、システムが着呼を受信すると、プロセッサ102は、触覚効果決定モジュール126と連絡して、シミュレートされた振動を含むESFベースの触覚効果と着呼を関連付けてもよい。
【0049】
一部の実施形態では、プロセッサ102は、ESFベースの触覚効果を決定するためにユーザ入力からのデータをアルゴリズムに適用してもよい。例えば、このような実施形態では、ユーザは、ゲームの一部として数字を入力してもよい。これに応じて、プロセッサ102はESFベースの触覚効果を決定し、触覚出力装置118がユーザが入力した数字の大きさに反比例する量でタッチ面116の表面において知覚される摩擦係数を増加させる。
【0050】
更に、一部の実施形態では、ユーザは「触覚プロファイル」を有してもよく、ユーザは、特定のイベントに関係付けられることを希望する触覚効果の「プロファイル」を決定してメモリ104に保存することができる。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、どの触覚効果がユーザインターフェース上のボタンに関係付けられることを希望するかをオプションのリストから選択することができる。一部の実施形態では、リストは、例えば、高摩擦係数、低摩擦係数、摩擦係数のパターン変化等のESFベースの触覚効果、又は凹凸がある、弾力がある、若しくは円滑であるテクスチャ等を含んでもよい。このような実施形態では、プロセッサ102は、どのESFベースの触覚効果を生成すべきかを決定するためにユーザの触覚プロファイルを調べてもよい。例えば、ユーザの触覚プロファイルがボタンとの相互作用を例えば円滑なテクスチャと関連付ける場合、ユーザがボタン上に指を配置することに応じて、プロセッサ102は、タッチ面116の表面でユーザが低摩擦係数を知覚するESFベースの触覚効果を決定してもよい。
【0051】
方法700はステップ708に進み、プロセッサ102はESFベースの触覚効果に関係付けられる触覚信号を送信する。プロセッサ102は、触覚信号をESFコントローラ120に送信してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ102は、メモリ104内に記憶され且つ特定のESFベースの触覚効果に関係付けられる駆動信号にアクセスしてもよい。一実施形態では、信号は、効果に関係付けられる記憶済みアルゴリズム及び入力パラメータにアクセスすることによって生成される。例えば、このような実施形態では、アルゴリズムは、振幅及び周波数パラメータに基づいて駆動信号を生成するのに使用されるデータを出力してもよい。別の例として、触覚信号は、アクチュエータによって復号されるデータを含んでもよい。例えば、アクチュエータ自体が、振幅及び周波数等のパラメータを特定するコマンドに応答してもよい。
【0052】
方法700はステップ710に進み、ESFコントローラ120は触覚信号を受信する。一部の実施形態では、触覚信号は、デジタル信号を含んでもよい。他の実施形態では、触覚信号は、アナログ信号を含んでもよい。一部のこのような実施形態では、ESFコントローラ120は、アナログ・デジタル変換を実行してもよい。
【0053】
方法700はステップ712に進み、ESFコントローラ120はESF信号を決定する。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、触覚信号に少なくとも部分的に基づいてESF信号を決定してもよい。
【0054】
一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、プロセッサ又はマイクロコントローラを含んでもよい。プロセッサ又はマイクロコントローラは、触覚出力装置118に出力するESF信号を決定するためにメモリに含まれるプログラミングを利用してもよい。一部の実施形態では、メモリに含まれるプログラミングは、ルックアップテーブルを含んでもよい。一部の実施形態では、プロセッサ又はマイクロコントローラは、触覚信号を出力するESF信号に関係付けるためにルックアップテーブルを使用してもよい。例えば、一部のこのような実施形態では、ESFコントローラ120は、増幅され、反転され、又は周波数偏移されたバージョンの触覚信号を含むESF信号と触覚信号を関係付けるためにルックアップテーブルを使用してもよい。他の実施形態では、メモリに含まれるプログラミングは、アルゴリズムを含んでもよい。一部のこのような実施形態では、プロセッサ又はマイクロコントローラは、触覚信号からのデータをアルゴリズムに適用することによりESF信号を決定してもよい。
【0055】
一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、水晶発振器、リレー、マルチプレクサ、増幅器、スイッチ、及び/又はESF信号を生成するための他の手段を含んでもよい。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、触覚出力装置118の誘導電極を高電圧源に結合するスイッチを含んでもよい。このような実施形態では、高電圧を含むESF信号が所望のESFベースの触覚効果を生成するように構成されるパターンで誘導電極に送信されるように、触覚信号はESFコントローラ120にスイッチを振動させてもよい。更に他の実施形態では、ESFコントローラ120は、触覚出力装置118の1つ以上の誘導電極を高電圧源に結合するマルチプレクサを含んでもよい。触覚信号に基づいて、高電圧を含むESF信号が所望のESFベースの触覚効果を生成するように構成されるパターンで誘導電極に送信されるように、ESFコントローラ120はマルチプレクサを制御してもよい。
【0056】
方法700はステップ714に進み、ESFコントローラ120が触覚信号に関係付けられるESF信号を触覚出力装置118に送信する。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、ESF信号として、増幅され、周波数偏移され又は反転されたバージョンの触覚信号を触覚出力装置118の誘導電極に出力してもよい。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、ESF信号として高電圧を触覚出力装置118に出力してもよい。一部の実施形態では、ESFコントローラ120は、メモリ内に記憶され且つ特定のESFベースの触覚効果又は触覚信号に関係付けられる駆動信号にアクセスしてもよい。一実施形態では、信号は、効果に関係付けられる記憶済みアルゴリズム及び入力パラメータにアクセスすることによって生成される。例えば、このような実施形態では、アルゴリズムは、振幅及び周波数パラメータに基づいて駆動信号を生成するのに使用されるデータを出力してもよい。別の例として、ESF信号は、アクチュエータによって復号されるデータを含んでもよい。例えば、アクチュエータ自体が、振幅及び周波数等のパラメータを特定するコマンドに応答してもよい。
【0057】
方法700はステップ716に進み、触覚出力装置118がESFベースの触覚効果を出力する。一部の実施形態では、ESFベースの触覚効果は、シミュレートされる振動、シミュレートされるテクスチャ又は知覚される摩擦係数の変化を含む。
【0058】
触覚出力装置118は誘導電極及び被誘導電極を備え、誘導電極と被誘導電極との間には間隔が空けられる。ESF信号は誘導電極に印加される電気信号を含み、これが誘導電極を帯電させる。電気信号は、一部の実施形態では、高電圧増幅器により生成され得るAC信号である。電気信号を誘導電極に印加することにより、誘導電極は被誘導電極に電荷を誘導してもよい。誘導、より詳細には静電誘導は、帯電した物体が帯電していない導電性の物体に接近させられると発生し得る。この物体には等しい数の陽子と電子が存在している。どのように帯電させられたかによって、帯電した物体は、帯電していない物体の陽子又は電子のいずれかを引き寄せて、陽子と電子を分離させてもよい。この分離は、帯電していない物体の一領域を負に帯電させ、帯電していない物体の別の領域を正に帯電させ、即ち、電荷を誘導し得る。例えば、一部の実施形態では、ESF信号は、被誘導電極(帯電していない物体)に電荷を誘導するように、誘導電極(帯電した物体)を帯電させてもよい。被誘導電極は導電性であり休止状態では帯電していないので、一部の実施形態では、誘導された電荷の支配を受け得る。一部の実施形態では、被誘導電極に誘導された電荷は、ユーザの指等の物体をタッチ面116に容量結合してもよい。容量結合は、一部の実施形態では、ユーザが知覚する触覚効果をもたらしてもよい。
【0059】
(誘導静電触覚効果のためのシステムの更なる実施形態)
図8は、別の実施形態による誘導静電触覚効果のためのシステムを示す。システム800は、電子装置802を含む。電子装置802は、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、キオスク、スマートフォン、タブレット、Eリーダ、アラームシステム、医療装置、ペン、ゲームシステム、携帯型ゲームシステム、又はテレビを含んでもよい。電子装置802は、誘導電極804を含む。一部の実施形態では、誘導電極804は、誘導電極804の範囲内に静電界を生成するように構成されてもよい。
【0060】
システム800は、被誘導電極802を更に含む。一部の実施形態では、被誘導電極802は、装着可能又は把持可能装置に関連付けられてもよい。例えば、一部の実施形態では、被誘導電極802は、帽子、袖、ジャケット、カラー、メガネ、手袋、指輪、衣類、宝石類、ゲームシステムコントローラ、ハンドル、他の移動装置、移動装置ホルダ、タブレット、Eリーダ、ラップトップ、ゲームパッド、ジョイスティック、及び/又は変速装置に関連付けられてもよい。
【0061】
一部の実施形態では、電子装置802は、電気信号、例えば、AC信号を誘導電極804に印加してもよい。電気信号は、誘導電極804に静電界を生成させる。一部の実施形態では、被誘導電極806が静電界の範囲内にある場合、誘導電極804は被誘導電極806に電荷を生成してもよい。被誘導電極806における電荷は、被誘導電極806の表面に近い又は接触している物体(例えば、ユーザの体の一部、例えば、腕、足、胸、頭、手、背中又は指)との容量結合をもたらしてもよい。ユーザは、例えば、被誘導電極806の表面においてシミュレートされたテクスチャ又はシミュレートされた振動を含む触覚効果としてこの容量結合を感知してもよい。
【0062】
一部の実施形態では、ユーザにより知覚される触覚効果の強度は、誘導電極804と被誘導電極806との間の距離に依存してもよい。例えば、一部の実施形態では、誘導電極804と被誘導電極806との間の距離が減少すると、ユーザは強度が増加する触覚効果を知覚してもよい。一部の実施形態では、被誘導電極806が誘導電極806によって生成された静電界の範囲にない場合、ユーザは触覚効果を感じなくてもよい。
【0063】
一部の実施形態では、システム800は、イベントの発生(例えば、ゲームレベルの完了)に応じて触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、イベントは、被誘導電極806が誘導電極804により生成される静電界の範囲内に入ることを含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、被誘導電極806を備える衣類(例えば、帽子)を着用していてもよい。誘導電極804は、例えば、ユーザにより着用される衣類を製造した店において配置されてもよい。電子装置802は、静電界を生成し得る誘導電極806に電気信号を適用していてもよい。ユーザが誘導電極806により生成される静電界の範囲に入ると、誘導電極804は被誘導電極806に電荷を生成してもよい。被誘導電極806における電荷は、ユーザの体(例えば、ユーザの頭)との容量結合をもたらしてもよい。ユーザは、この容量結合を触覚効果として知覚してもよい。一部の実施形態では、ユーザと誘導電極804との間の距離が減少すると(例えば、ユーザが店に入った場合)、ユーザはより強い触覚効果を知覚してもよい。
【0064】
別の例示として、一部の実施形態では、被誘導電極806は、把持可能装置、例えば、車のハンドルに関係付けられてもよい。ユーザは、例えば、ハンドルを握って操縦しながら、ハイウェイで車を走らせてもよい。一部の実施形態では、誘導電極804は、例えば、ハイウェイに沿ったポイントに配置されてもよい。例えば、一部の実施形態では、誘導電極804は、有料道路料金所に配置されてもよい。電子装置802は、静電界を生成し得る誘導電極806に電気信号を適用していてもよい。ユーザが誘導電極806により生成される静電界の範囲に入ると、誘導電極804は被誘導電極806に電荷を生成してもよい。被誘導電極806における電荷は、ユーザの手との容量結合をもたらしてもよい。ユーザは、この容量結合を触覚効果として知覚してもよい。一部の実施形態では、触覚効果は、例えば、ユーザが料金を支払わなくてはならないという情報をユーザに知らせてもよい。
【0065】
(誘導静電触覚効果の利点)
誘導静電触覚効果には多くの利点が存在する。例えば、このようなシステムは、従来のESFベースのアクチュエータよりもユーザにとって安全であり得る。従来のESFベースのアクチュエータは、ユーザと電極との間に単一の絶縁体のみで100ボルトより多くの電気を伝達する電極を備える場合がある。更に、絶縁体は、ユーザにESF効果を感じさせるために典型的には薄い。絶縁体が故障した場合、ユーザは高電圧に直接曝される可能性がある。逆に、誘導型ESFアクチュエータは、ユーザと高電圧との間に第1の絶縁体、電極(即ち、被誘導電極)及び第2の絶縁体(又は第2の絶縁体及び空隙)を備えてもよく、ユーザを高電圧から遠ざけ、電気的に更に絶縁することができる。
【0066】
更に、一部の実施形態では、誘導型ESF触覚出力装置は、従来のESFベースの触覚出力装置よりも簡単に実装し得る。従来、タッチ面は、タッチ入力センサとして使用され、ESF触覚効果を出力するためにも使用される電極を含む場合がある。マルチプレクサ、トランジスタ、及び/又は他のハードウェアが、電極の入力モードと出力モードを切り替えるために使用される場合がある。出力するように構成される場合、切り替え用ハードウェアは、ESF触覚効果を生成するために高電圧源と電極を結合してもよい。入力するように構成される場合、切り替え用ハードウェアは、高電圧源から電極を分離してもよい。逆に、一部の実施形態では、入力モードと出力モードとを切り替える必要が無いので、このような切り替え用ハードウェアは不要であってもよい。一部の実施形態では、被誘導電極がユーザ入力のみを検出するように構成されてもよく、一方で、被誘導電極を高電圧源に直接結合することなく、誘導電極がESF触覚効果を出力するために被誘導電極に電荷を誘導してもよい。
【0067】
一部の実施形態では、誘導型ESFアクチュエータは、以前は触覚フィードバックを提供することができなかった装置に配置されてもよい。例えば、実施形態は、ペン、靴下、指輪、袖、変速装置、又は触覚フィードバックを提供するための実質的に任意の他の装着可能若しくは把持可能装置の表面に配置されてもよい。このような実施形態において触覚フィードバックを提供することは、例えば、装置に焦点を合わせなくても、ユーザが装置と相互作用することを可能にすることにより、ユーザ満足度を全体的に向上させ、多くの利益をもたらし得る。
【0068】
(概論)
上記の方法、システム及び装置は例示である。様々な構成によって、適宜、様々な手続き又は構成要素が省略、置換、又は追加されてもよい。例えば、代替的な構成では、方法は記載されたものとは異なる順序で実行されてもよく、及び/又はステージが追加、省略及び/又は結合されてもよい。また、所定の構成に関して記載された機能は、様々な他の構成に結合されてもよい。構成の異なる態様及び要素が、同様に結合されてもよい。また、技術は進歩するものであり、そのため要素の多くは例示であり、本開示又は請求項の範囲を限定しない。
【0069】
例示的な構成(実装を含む)の十分な理解を与えるために説明の中で特定の詳細が与えられている。しかしながら、こうした構成は特定の詳細無しで実施されてもよい。例えば、周知の回路、工程、アルゴリズム、構造及び技術が、構成を不明確にするのを避けるために不要な詳細無しで示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供するものであり、請求項の範囲、応用性又は構成を限定しない。むしろ、構成の上記説明は、記載された技術を実装するための実施可能な説明を当業者に提供するであろう。本開示の精神又は範囲から逸れることなく、要素の機能及び配置の様々な変更が行われてもよい。
【0070】
また、構成は、流れ図又はブロック図として描かれる処理として記載されてもよい。各々が連続した工程として操作を説明している場合があるが、こうした操作の多くは並列的又は同時に行われ得る。更に、操作の順序は並び替えられてもよい。工程は、図面に含まれない追加のステップを有してもよい。更に、方法の例示は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、記憶媒体等の一時的でないコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記載されたタスクを実行してもよい。
【0071】
複数の例示的な構成が記載されているが、本開示の精神から逸脱することなく、様々な修正、代替構造及び均等物が使用されてもよい。例えば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよく、他の規則が本発明のアプリケーションに優先し又はそれを修正してもよい。また、上記の要素が検討される前、間、又は後で多くのステップが行われてもよい。従って、先の記載によって請求項の範囲は縛られない。
【0072】
本明細書における「適合される」又は「構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適合又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意図している。更に、「基づいて」の使用は開放的且つ包括的であることが意図されており、即ち、1つ以上の記載された条件又は値に「基づく」処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、記載されたものを超える追加の条件又は値に基づいてもよい。本明細書に含まれる表題、リスト及び番号は、単に説明を容易にするためのものであって、限定することを意図していない。
【0073】
本主題の態様に従う実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせに実装され得る。一実施形態では、コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、プロセッサに結合されるRAM(random access memory)等のコンピュータ可読媒体を備え、又はそれへのアクセスを有する。プロセッサは、センササンプリングルーチン、選択ルーチン、及び上述の方法を実行する他のルーチン等、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0074】
このようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、ASIC(application−specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、及び状態機械を含む。このようなプロセッサは、PLC、PIC(programmable interrupt controller)、PLD(programmable logic device)、PROM(programmable read−only memory)、EPROM又はEEPROM(electronically programmable read−only memory)、又は他の類似の装置等のプログラム可能電子装置を更に備えてもよい。
【0075】
このようなプロセッサは、媒体、例えば、プロセッサによって実行されると、プロセッサによって遂行又は支援される本明細書に記載のステップをプロセッサに実行させることが出来る命令を記憶し得る有形のコンピュータ可読媒体を備え、又はこれと通信してもよい。コンピュータ可読媒体の実施形態は、限定されないが、プロセッサ、例えばウェブサーバのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することができる全ての電子、光学、磁気、又は他の記憶装置を備えてもよい。媒体の他の例は、限定されないが、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。また、様々な他の装置は、ルータ、プライベート若しくはパブリックネットワーク、又は他の伝送装置等のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。記載されたプロセッサ及び処理は、1つ以上の構造内にあってもよく、1つ以上の構造を通じて分散されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上の方法(又は方法の一部)を実行するためのコードを備えてもよい。
【0076】
本主題はその特定の実施形態に関して詳細に記載されているが、上記のことを理解すると、このような実施形態の変形、変化、及び均等物を当業者であれば容易に生み出し得ることが理解されるであろう。従って、本開示は、限定ではなく例示を目的として提示されており、当業者には容易に明らかとなる本主題への修正、変更及び/又は追加を含むことを排除しないことが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】
2016001470000001.pdf