【実施例1】
【0018】
図1〜
図4は本発明の一実施例であるサポーターを示す正面図、右側面図、左側面図、背面図、
図5はその概略正面図、
図6は
図5のA−A線拡大一部断面図、
図7は
図5のB−B線拡大一部断面図、
図8は本発明の一実施例の使用状態を示す概略斜視図である。
【0019】
図において、1は右足の足首用サポーターの本体、2は足の甲を保護する前甲部、3,4はそれぞれ本体1の足首前側と足首後側の内側に設けられた緩衝材収納部、5,6はそれぞれ前記緩衝材収納部3,4を構成する前記本体1の内側に縫着された被覆シート、7,8はそれぞれ前記緩衝材収納部3,4の内部に縫着された面取り用シート、9,10は長方形のウレタン素材の緩衝材、11,12は伸縮部、13は口ゴム部、14は右足である。
【0020】
前記緩衝材収納部3,4は、被覆シート5,6をそれぞれ面取り用シート7,8と共に4辺のうち上辺を除いた3辺を本体1と縫着して上部が開口したポケット状に構成されている。
なお、緩衝材収納部は、本実施例のように、緩衝材収納部の外側生地をサポーターの外側生地で形成することもできるが、サポーター本体とは別個の収納部としてもよい。
【0021】
また、本実施例においては、緩衝材収納部は、足首前側及び足首後側に設けられているが、緩衝材収納部を設置する位置はこれに限定されるものではない。例えば、前甲部2の足の甲を保護する効果を高めるため、前甲部2に緩衝材収納部を設けてもよい。
なお、前甲部2は、サポーター内部に折り畳むことにより、足首の保護を強化することにも使用できる。
【0022】
本体1を
図8に示すように右足14の足首に装着する際には、緩衝材9,10を
図6,7に示すようにそれぞれ被覆シート5,6と面取り用シート7,8の間に収納する。そして本体1を右足14の足首に装着すると本体1は足首の形に合わせて伸縮すると共に、緩衝材9,10の上面を覆う面取り用シート7,8の4辺が上下左右の外側に引っ張られ、図に示すように緩衝材9,10の角が押されて変形して面取りされた状態になる。
【0023】
本実施例では本体1や被覆シート5,6は靴下に使用されるメリヤス編み等で構成されるが、前記面取り用シート7,8はストッキングに使用されるプレーン編み、交編み、ゾッキ編み、ノンラン編み等の薄く伸縮性があり、かつ、締め付け効果が高い編み方で構成されており、本体1の生地の厚さが約1mmに対して面取り用シート7,8の生地の厚さは約0.5mmである。
【0024】
そして、本実施例における本体1や被覆シート5,6の素材は、綿、アクリル、ポリエステル等の靴下に用いる素材であるが、面取り用シート7,8の素材は、ナイロン、ポリウレタン等のストッキングに用いる素材からなり、薄い伸縮性素材である。
【0025】
なお、面取り用シートは、本体や被服シートに比べて薄く(例えば、本体生地の半分以下の厚さ)、伸縮性の高いものが好ましいが、本実施例で示した編み方や素材、厚さに限られない。
【0026】
また、面取り用シート7,8の上辺の全体は縫着されていないが、上辺の両端は縫着され、上辺全体が本体と被覆シートに挟持されると共に足に押え付けられることにより面取り用シート7,8の上辺は固定されて上方に引っ張られる。このように面取り用シート7,8が使用時に伸縮すればよいため、面取り用シート7,8の四辺の全てを必ずしも縫着等で本体に固定しなくてもよい。
【0027】
また、
図9に示すように、面取り効果を上げるために、本体1と面取り用シート7,8の間に面取り用シート71,81を追加して挿入することができる。
【0028】
また、本実施例によれば、面取り用シート7,8が四方に伸張されることにより緩衝材9,10が押圧されており、緩衝材9,10の位置ずれを押えることができる。
【0029】
緩衝材9,10はウレタン素材を使用しているが、スポンジゴム、シリコン素材や低反発素材等でもよく、本実施例に限られないことは勿論である。
【0030】
本実施例によれば、面取り用シートにより緩衝材の角を押圧して面取りすることにより、緩衝材が目立たず、装着していても分かり難いと共に見た目も綺麗にすることができる。
【0031】
そして、サポーターの本体及び前甲部の生地を薄くすることができるため、収納時にコンパクトになり、携帯性に優れ、また装着したまま靴を履くことができる。
【0032】
また、面取り用シートを本体の一部である緩衝材収納部に緩衝材を覆うように設けるだけでよいため、緩衝材の角を丸くする等、緩衝材を成型する必要がないので緩衝材の成型コストがかからず、サポーターの製品の製造コストを下げることも期待される。
【0033】
本実施例における伸縮部11,12の効果として、正座したときに足の甲の外側に体重がかかるため、足の甲を保護するために前記前甲部2を足の甲の外側に位置するように本体1を装着するが、この場合に本体1が足の形にフィットするように前記伸縮部11,12の横幅は約3:2の比率で構成されている。
【0034】
また、本体1が足の形にフィットしているため、本体1が回転して位置ずれを起こすことの防止や、比率を1:1にした場合に比べて圧迫感が少ないという効果、幅が広い伸縮部が足の内側になることから、左右のサポーターの履き違いを防止する効果等が期待される。
【0035】
本実施例では、一対の伸縮部として、足首の外側と内側の左右にそれぞれ伸縮部を設けているが、必ずしもその数や位置関係に限定されるものではない。特に、足首の外側に伸縮部がないものであっても、同様の機能を発揮することができる。
伸縮部の比率としては、例えば、外側の伸縮部の幅を100%とした場合に、内側の伸縮部の幅を110%〜200%とすることができ、その範囲は130%〜170%であることが好ましい。
【0036】
なお、本実施例では足首用のサポーターに本発明を適用したものであるが、肘や膝、腰等の緩衝材を内包するサポーターにも本発明を適用することができ、本実施例に限られないことは勿論である。また、本発明のサポーターは、靴下や足袋、手袋の他、下着や衣類等とすることもできる。