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特開2016-151886運転代行管理システム、運転代行管理サーバ及び運転代行管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-151886(P2016-151886A)
(43)【公開日】2016年8月22日
(54)【発明の名称】運転代行管理システム、運転代行管理サーバ及び運転代行管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20160725BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20160725BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20160725BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q30/06 130
   G06Q30/02 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-28834(P2015-28834)
(22)【出願日】2015年2月17日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.発行者名:新日本海新聞社、刊行物名:日本海新聞、発行日:平成26年12月19日 2.発行者名:山陰経済新聞社、刊行物名:山陰経済新聞、発行日:平成26年12月8日 3.発行者名:山陰中央新報社、刊行物名:山陰経済ウィークリー、発行日:平成27年1月27日 4.放送社名:DARAZコミュニティ放送、放送番組:帰ってきた!ヘヴィ・メタルの逆襲、放送日:平成26年12月9日 5.放送社名:山陰放送、放送番組:テレポート山陰、放送日:平成27年1月30日 6.掲載日:平成26年12月1日、掲載アドレス:http://subarudaiko.com/ 7.掲載日:平成26年12月1日、掲載アドレス: https://www.facebook.com/daikopoint 8.配布日:平成26年12月1日、配布場所:Google play、https://play.google.com/store/apps/details?id=co.jp.subaru.daikounavi 9.配布日:平成26年12月12日、配布場所:App Store、https://itunes.apple.com/jp/app/id933124236 10.配布日:平成26年12月1日、配布物:紙広告
(71)【出願人】
【識別番号】514281267
【氏名又は名称】有限会社スバル代行
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100118393
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 康裕
(72)【発明者】
【氏名】松本 誠二
(72)【発明者】
【氏名】小山 啓司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049BB53
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】代行会社にとって利用者の獲得や利用者の顧客化が難しいという問題に鑑み、利用者や飲食店等の双方にもメリットが生じることで、利用者の獲得や利用者の顧客化を図ることができる運転代行管理システム、運転代行管理サーバ及び運転代行管理プログラムを提供する。
【解決手段】運転代行管理サーバ10は、通信部14を介して会員用端末20から取得した位置情報に基づいて会員の利用地域を決定し、代行会社情報記憶部16の情報とこの決定した利用地域とに基づいて利用する代行会社を確定し、また協賛店舗情報記憶部17の情報とこの決定した利用地域とに基づいて協賛店舗を抽出し、会員用端末20は、通信部24を介して確定した代行会社に関する情報と抽出した協賛店舗に関する情報を取得して表示部23により表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末用入力部と、端末用表示部と、端末用通信部と、位置情報取得部と、を有する会員用端末と、
サーバ用入力部と、サーバ用通信部と、代行会社情報と協賛店舗情報とを記憶する記憶部と、を有する運転代行管理サーバと、
からなる運転代行管理システムであって、
前記運転代行管理サーバは、
前記サーバ用通信部を介して前記会員用端末から取得した位置情報に基づいて会員の利用地域を決定する手段と、
前記代行会社情報と決定した前記利用地域とに基づいて利用する代行会社を確定する手段と、
前記協賛店舗情報と決定した前記利用地域とに基づいて協賛店舗を抽出する手段と、
を備え、
前記会員用端末は、
前記端末用通信部を介して確定した前記代行会社に関する情報と抽出した協賛店舗に関する情報を取得して表示する手段と、
前記端末用入力部により選択された方法により前記端末用通信部を介して前記代行会社へ連絡する手段と、
を備えることを特徴とする運転代行管理システム。
【請求項2】
代行会社用通信部を有する代行会社用端末を更に含み、
前記端末用入力部により選択される方法は、前記端末用表示部に表示された地図を基にして地図予約情報を作成する方法であることを特徴とする請求項1に記載の運転代行管理システム。
【請求項3】
位置情報取得部を有する会員用端末との通信手段と、
前記会員用端末の位置情報を取得する会員位置情報取得手段と、
代行会社情報を記憶する代行会社情報記憶手段と、
協賛店舗情報を記憶する協賛店舗情報記憶手段と、
を有する運転代行管理サーバであって、
前記会員位置情報取得手段により前記位置情報を取得するステップと、
前記位置情報に基づいて、会員の利用地域を決定するステップと、
前記代行会社情報と前記利用地域とに基づいて、利用する代行会社を確定するステップと、
前記協賛店舗情報と前記利用地域とに基づいて、協賛店舗を抽出するステップと、
確定した前記代行会社に関する情報と抽出した前記協賛店舗に関する情報とを、前記通信手段を介して前記会員用端末へ送信するステップと、
からなることを特徴とする運転代行管理サーバ。
【請求項4】
前記代行会社情報を入力する代行会社情報入力手段と、
前記協賛店舗情報を入力する協賛店舗情報入力手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の運転代行管理サーバ。
【請求項5】
端末用入力部と、端末用表示部と、端末用通信部と、位置情報取得部と、を有する会員用端末を、
前記端末用入力部を介して入力された会員基本情報を、前記端末用通信部を介して運転代行管理サーバに送信する手段、
前記位置情報取得部により取得した位置情報を、前記端末用通信部を介して前記運転代行管理サーバに送信する手段、
前記運転代行管理サーバから送信された、前記位置情報を基に確定した代行会社に関する情報と抽出された協賛店舗に関する情報とを前記端末用通信部を介して受信する手段、
前記受信した代行会社に関する情報と前記抽出された協賛店舗に関する情報とを前記端末用表示部に表示する手段、
前記端末用入力部により選択した方法により前記代行会社へ前記端末用通信部を介して連絡する手段、
として機能させるための運転代行管理プログラム。
【請求項6】
前記端末用入力部により選択した方法は、前記端末用表示部に表示された地図を基にして地図予約情報を作成する方法であり、
前記端末用表示部に地図を表示する手段、
前記端末用入力部により前記表示された地図の任意の場所を指定して前記地図予約情報を作成する手段、
前記作成した地図予約情報を、前記端末用通信部を介して前記代行会社へ送信する手段、
として機能させるための請求項5に記載の運転代行管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲酒等の理由で自動車の運転ができない者の代わりに運転を行うサービスとして知られている運転代行の管理に用いられる運転代行管理システム、運転代行管理サーバ及び運転代行管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店やその近くの駐車場まで自分の車を運転して行き、店舗内でお酒を飲むと自分で乗ってきた車を帰る際に運転することはできない。そこで飲食店での飲酒等の理由により、自分の自動車の運転ができなくなった者の代わりにその車の運転を行い、自宅等まで送るサービスが広く知られている。
【0003】
このようなサービスは、特許文献1に記載されているように、所謂運転代行と呼ばれており、鉄道やバス等公共交通機関があまり発達しておらず、自家用車での移動が多い郊外や地方で広く普及している。
【0004】
そして、通常運転代行を行う代行会社は、一般的にはあるエリア内に数社が存在している。したがって、必然的に代行会社間で利用者の獲得競争が日々行われることになる。
【0005】
運転代行の業界において従来から利用者を獲得するために行われていた方法として、代行会社独自のポイントカードの発行がある。利用者は利用毎に付与されるポイントを貯めることで、料金の割引等のサービスをその代行会社から受けることができるため、ポイントカードの発行は、利用者の顧客化を期待することができる。
【0006】
また、代行会社が利用者を獲得するための他の方法として、代行利用者は飲食店で飲酒した際に利用することが多いので、運転代行の利用が期待される店舗に対して自社を優先的に呼んでもらうようお願いしたり、店舗内に自社の広告を置いてもらったりする等の営業活動がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−156735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来から行われている方法が、必ずしも利用者の獲得や利用者の顧客化につながっていなかった。
【0009】
つまり、ポイントカードの発行では、利用者がカードの存在を忘れていたり、カードの所持を忘れていたりすることも多く、ポイントがなかなか貯まらないため、料金割引等のサービスを受けられず、利用者自身がポイントカードにあまり魅力を感じないことも多い。また、運転代行の利用回数が少ない利用者にとっては、料金割引等のサービスそのものにあまり魅力を感じない。
【0010】
また、飲食店等に対する営業活動も、競合するエリア内にある他の代行会社が皆行っていることなので、飲食店側にとっても特にメリットがなければ新規の代行会社へ変える必要性が乏しい。したがって、お客から直接代行会社の指名がなければ、従来から利用している代行会社をそのまま継続して利用してしまうことになるので、利用者の獲得になかなか結び付かない。
【0011】
そこで、本発明は、代行会社にとって利用者の獲得や利用者の顧客化が難しいという問題に鑑みてなされたものであり、利用者や飲食店等の双方にもメリットが生じることで、利用者の獲得や利用者の顧客化を図ることができる運転代行管理システム、運転代行管理サーバ及び運転代行管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の運転代行管理システムは、端末用入力部と、端末用表示部と、端末用通信部と、位置情報取得部と、を有する会員用端末と、サーバ用入力部と、サーバ用通信部と、代行会社情報と協賛店舗情報とを記憶する記憶部と、を有する運転代行管理サーバと、からなる運転代行管理システムであって、
前記運転代行管理サーバは、前記サーバ用通信部を介して前記会員用端末から取得した位置情報に基づいて会員の利用地域を決定する手段と、前記代行会社情報と決定した前記利用地域とに基づいて利用する代行会社を確定する手段と、前記協賛店舗情報と決定した前記利用地域とに基づいて協賛店舗を抽出する手段と、を備え、
前記会員用端末は、前記端末用通信部を介して確定した前記代行会社に関する情報と抽出した協賛店舗に関する情報を取得して表示する手段と、前記端末用入力部により選択された方法により前記端末用通信部を介して前記代行会社へ連絡する手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の運転代行管理システムによれば、代行会社情報に登録されている代行会社にとっては、運転代行管理システムを利用する会員が自社の利用地域に存在する場合に、自社を利用してもらえる可能性が非常に高くなる。また、協賛店舗情報に登録されている協賛店舗にとっては、運転代行管理システムを利用する会員の利用地域内に自店舗があれば、自店舗に関する情報をみる可能性が高くなり効果的な宣伝を行うことができる。また、会員にとっては、運転代行管理システム1を利用することで、自分の位置で利用できる代行会社に関する情報を簡単に取得することでき、また、この情報を利用して代行会社へ簡単に連絡することができる。また、利用者にとっては、自分の位置の近くにある協賛店舗に関する情報を簡単に取得することができる。つまり、この運転代行管理システムは、代行会社にとっては利用地域内の会員を囲い込むことができ、協賛店舗にとっては利用地域内の会員に効率良く宣伝を行うことができ、会員にとっては簡単に運転代行の依頼が行えるとともに協賛店舗の情報を簡単に得ることができるため、このシステム一つを利用することで、代行会社、協賛店舗、会員、三者それぞれにメリットを与えることができる。
【0014】
また、本発明の運転代行管理システムは、代行会社用通信部を有する代行会社用端末を更に含み、前記端末用入力部により選択される方法は、前記端末用表示部に表示された地図を基にして地図予約情報を作成する方法であることを特徴とする。
【0015】
本発明の運転代行管理システムによれば、地図予約情報を作成することで、会員は自分の位置以外の場所でも代行会社へ運転代行を簡単に依頼することができる。
【0016】
また、本発明の運転代行管理サーバは、位置情報取得部を有する会員用端末との通信手段と、前記会員用端末の位置情報を取得する会員位置情報取得手段と、代行会社情報を記憶する代行会社情報記憶手段と、協賛店舗情報を記憶する協賛店舗情報記憶手段と、を有する運転代行管理サーバであって、
前記会員位置情報取得手段により前記位置情報を取得するステップと、前記位置情報に基づいて、会員の利用地域を決定するステップと、前記代行会社情報と前記利用地域とに基づいて、利用する代行会社を確定するステップと、前記協賛店舗情報と前記利用地域とに基づいて、協賛店舗を抽出するステップと、確定した前記代行会社に関する情報と抽出した前記協賛店舗に関する情報とを、前記通信手段を介して前記会員用端末へ送信するステップと、からなることを特徴とする。
【0017】
本発明の運転代行管理サーバによれば、運転代行管理システムを簡単に運営していくことができる。
【0018】
また、本発明の運転代行管理サーバは、前記代行会社情報を入力する代行会社情報入力手段と、前記協賛店舗情報を入力する協賛店舗情報入力手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の運転代行管理サーバによれば、運転代行管理システムの利用を希望する代行会社や協賛店舗が増えたとしても、代行会社情報及び協賛店舗情報を入力することができるため、希望者への利用提供が可能となる。
【0020】
また、本発明の運転代行管理プログラムは、端末用入力部と、端末用表示部と、端末用通信部と、位置情報取得部と、を有する会員用端末を、
前記端末用入力部を介して入力された会員基本情報を、前記端末用通信部を介して運転代行管理サーバに送信する手段、前記位置情報取得部により取得した位置情報を、前記端末用通信部を介して前記運転代行管理サーバに送信する手段、前記運転代行管理サーバから送信された、前記位置情報を基に確定した代行会社に関する情報と抽出された協賛店舗に関する情報とを前記端末用通信部を介して受信する手段、前記受信した代行会社に関する情報と前記抽出された協賛店舗に関する情報とを前記端末用表示部に表示する手段、前記端末用入力部により選択した方法により前記代行会社へ前記端末用通信部を介して連絡する手段、として機能させるための運転代行管理用プログラムである。
【0021】
本発明の運転代行管理プログラムによれば、運転代行管理システムをスマートフォンのような携帯端末を利用している者が簡単に利用することができるようになり、運転代行管理システムの会員を増やすことができる。
【0022】
また、本発明の運転代行管理プログラムは、前記端末用入力部により選択した方法が、前記端末用表示部に表示された地図を基にして地図予約情報を作成する方法であり、前記端末用表示部に地図を表示する手段、前記端末用入力部により前記表示された地図の任意の場所を指定して前記地図予約情報を作成する手段、前記作成した地図予約情報を、前記端末用通信部を介して前記代行会社へ送信する手段、として機能させる運転代行管理プログラムである。
【0023】
本発明の運転代行管理プログラムによれば、地図予約情報を作成することで、会員は自分の位置以外の場所でも代行会社へ運転代行を簡単に依頼することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態にかかる運転代行管理システムのイメージ図である。
図2】本実施形態にかかる運転代行管理システムの構成を示すブロック図である。
図3図3(A)は本実施形態に係る管理サーバの会員情報記憶部に記憶されている情報の具体例であり、図3(B)は代行会社情報記憶部に記憶されている情報の具体例であり、図3(C)は協賛店舗情報記憶部に記憶されている情報の具体例である。
図4】本実施形態にかかる運転代行管理システムを会員用端末で最初に利用する時の管理サーバと会員用端末との動作を示すフローチャートである。
図5】本実施形態にかかる運転代行管理システムの新規登録画面の表示例である。
図6】本実施形態にかかる運転代行管理システムの選択可能代行会社情報を表示した際の表示例である。
図7】本実施形態にかかる運転代行管理システムを会員用端末で利用する時の管理サーバと会員用端末との動作を示すフローチャートである。
図8】本実施形態にかかる運転代行管理システムでの利用地域の決定工程と代行会社の確定工程における管理サーバと会員用端末の動作を示すフローチャートである。
図9】本実施形態における運転代行管理システムで代行会社へ連絡する際の会員用端末の動作を示すフローチャートである。
図10】本実施形態にかかる運転代行管理システムのメインメニュー画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例を示すものであり、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも適応できるものである。
【0026】
まず、図1は、本発明の実施形態にかかる運転代行管理システム1全体のイメージ図である。運転代行管理システム1は、図1に示すように、本システムを運営する運営会社の運転代行管理サーバ10(以下、たんに管理サーバ10と適宜記す)を中心に構成されている。
【0027】
この運転代行管理システム1は、日本全国をカバーできるものであり、例えば、ある県のエリアAにおいては、代行会社Aが利用可能な代行会社として管理サーバ10に登録されている。エリアAは、代行会社が利用者からの運転代行の依頼に対応できるエリアであり、ある程度広域なエリアとなっている。具体的には、例えば、市町村をエリアの単位としたり、代行会社Aの住所から半径数十キロの圏内を単位としたり、またその両方を用いたりして設定されている。したがって、このエリアA内において実際には代行会社A以外の数社の代行会社が存在していたとしても、運転代行管理システム1を利用する利用者にとっては、管理サーバ10に登録されている代行会社Aが本システムではエリアAで利用できる代行会社になる。
【0028】
また、エリアA内の協賛店舗は、エリアA内に住所を有する店舗として管理サーバ10に登録されているお店である。したがって、このエリアA内において、協賛店舗は、エリアA内に存在する運転代行管理システム1の利用者に対して、お店の広告やクーポンの発行を行うことで、より効果的な宣伝を行うことができる。
【0029】
同様に、管理サーバ10には、別の県のエリアBにおいて代行会社Bが利用可能な代行会社として登録されており、また、エリアB内に住所を有する協賛店舗が登録されている。また、同様に、管理サーバ10には、また別の県のエリアCにおいて代行会社Cが利用可能な代行会社として登録されており、また、エリアC内に住所を有する協賛店舗が登録されている。
【0030】
このような管理サーバ10のもと、図1ではこの運転代行管理システム1を利用している利用者がエリアBに現在位置している状況を示している。利用者は、スマートフォンのような携帯端末(以下、会員用端末と記す)を所持している。この会員用端末には、運転代行管理プログラムであるアプリケーションソフトがインストールされており、利用者はこの運転代行管理システム1を利用することができる状況になっている。
【0031】
そして、エリアBに現在位置している利用者が運転代行を利用しようとした場合に、この利用者が会員用端末を介して管理サーバ10からエリアB内で利用できる代行会社Bに関する情報を取得することができる。また、エリアBに位置している利用者は管理サーバ10を介して、エリアB内にある協賛店舗に関する情報を取得することができる。
【0032】
したがって、代行会社Bにとっては、管理サーバ10に自社を登録しておくことにより、運転代行管理システム1を利用する利用者がエリアBで運転代行を利用しようとした場合に、自社を利用してもらえる可能性が非常に高くなる。
【0033】
また、協賛店舗にとっては、管理サーバ10に自店舗を登録しておくことにより、運転代行管理システム1を利用する利用者がエリアBでこの協賛店舗に関する情報をみる可能性が高くなるので、協賛店舗にとっては効果的な宣伝を行うことができる。また、協賛店舗に関する情報として、割引クーポン等の情報を含めておくことで、利用者が協賛店舗を利用する可能性が更に高くなる。
【0034】
また、利用者にとっては、この運転代行管理システム1を利用することで、自分の現在位置であるエリアB内で利用できる代行会社Bの情報を簡単に取得することでき、また、この情報を利用して代行会社Bへ簡単に連絡することができる。また、利用者にとっては、このエリアB内にある飲食店等のお店の情報や、割引クーポン等を取得することができる。
【0035】
以上のような運転代行管理システム1について、より詳細な説明を行う。図2は、運転代行管理システム1の構成を示すブロック図である。
【0036】
管理サーバ10は、本システムを運営する運営会社に設置されたコンピュータ機器からなり、サーバ用の制御部11、入力部12、表示部13、通信部14、記憶部15を備えている。制御部11は、プロセッサで構成されており、各部の制御を行い、各部とともに各種の処理手段として機能する。入力部12は、キーボードやマウスで構成されている。表示部13は、ディスプレイで構成されている。通信部14は、ネットワーク40に接続されており、ネットワーク40を介して会員用端末20等との間で通信を行う。記憶部15はメモリや外部記憶装置で構成されており、各種の情報が記憶されるとともに、会員情報記憶部16、代行会社情報記憶部17、協賛店舗情報記憶部18を備えている。
【0037】
図3(A)は、会員情報記憶部16に記憶されている情報の具体例である。顧客IDの情報は、後述するように初期設定で会員毎に付与されるものである。氏名や電話番号の情報は会員基本情報となるものであり、利用者自身が後述する会員用端末20の入力部22を介して入力することにより記憶される情報である。また、この他に生年月日や性別やメールアドレス等の情報が含まれていてもよい。
【0038】
選択代行会社の情報は、後述すように利用者の現在位置に基づいて設定される情報である。また、利用地域の情報も、後述するように利用者の現在位置に基づいて設定される情報である。なお、選択代行会社の情報や利用地域の情報は、後述するように本システムを利用する度に更新される情報となっている。また、利用回数の情報やポイント情報は、選択代行会社の利用状況によって付与されるものであり、利用毎に更新される情報である。
【0039】
図3(B)は、代行会社情報記憶部17に記憶されている情報の具体例である。図示されているように、会社名、住所、電話番号や、対応エリアに関する情報がある。この対応エリアの情報は、代行会社が営業可能なエリアに関するものあり、例えば、市町村のような名称により特定する方法や、営業圏内として住所を基に半径数十km圏内という設定で特定することができる。
【0040】
なお、同じエリア内で複数の代行会社が競合しているような場合、同じエリアで代行会社を重複して登録を行うよりも、特定の一社のみをこの代行会社情報記憶部17に記憶しておくことが望ましい。あるエリアで特定の一社のみを登録しておくことで、登録されているこの代行会社は、このエリアの会員を囲い込むことができるというメリットを、運転代行管理システム1を導入することで得られる。したがって、管理サーバ10を管理する管理会社にとっては、この運転代行管理システム1を導入してもらうメリットとして代行会社に対してアピールすることができる。
【0041】
また、実際には代行会社はある程度広い範囲を営業可能なエリアとしている。したがって、どうしても対応エリアの一部が重複してしまうようなことが生じる可能性がある。このような場合には、後述するように、本システムでは利用者によって代行会社が選択できるようになっており、利用者にとってより都合のよい代行会社を選択することができる。
【0042】
また、ポイント設定ルールの情報は、代行会社独自に付与するポイントの付与ルールに関するものである。頻繁に運転代行を利用する会員にとっては、ポイントが付与されることも重要となるので、このような情報もあった方が好ましい。また、図示していないが代行会社のメールアドレスの情報や営業日に関する情報が含まれていてもよい。
【0043】
図3(C)は、協賛店舗情報記憶部18に記憶されている情報の具体例である。図示されているように、店舗名、住所、電話番号、営業時間、カテゴリ等の店舗基本情報や、クーポン情報がある。このクーポン情報は、例えば、お店で提示することで割引等のサービスが受けられる情報である。また、図示していないが店舗の画像や、クーポンの利用可能期間等の情報が含まれていてもよい。
【0044】
なお、代行会社情報記憶部17、協賛店舗情報記憶部18の情報は、管理サーバ10の入力部12を用いて運営会社によって記憶部15に記憶されるが、一部の情報に関しては、ネットワーク40と後述する代行会社用端末30の入力部32を介して代行会社によって入力できるようにしてもよい。例えば、管理サーバ10への登録を希望する協賛店舗を代行会社自身で見つけてきたような場合に、自社の代行会社用端末30を介して協賛店舗の店舗基本情報が入力できるようにしておく構成が考えらえる。また、クーポン情報について協賛店舗から頼まれた代行会社自身で情報の変更ができるようにしておく構成が考えられる。また、クーポン情報については、図示していないが協賛店舗が有する端末を介して更新できるような構成でも構わない。
【0045】
会員用端末20は、利用者自身が所持しているスマートフォン等の携帯端末からなり、端末用の制御部21、入力部22、表示部23、通信部24、記憶部25、位置情報所得部26を備えている。制御部21は、プロセッサで構成されており、各部の制御を行い、各部とともに各種の処理手段として機能する。入力部22は、タッチパネルで構成されている。表示部23は、入力部22であるタッチパネルを備えるディスプレイで構成されている。通信部24は、無線通信によりネットワーク40に接続されており、ネットワーク40を介して管理サーバ10等との間で通信を行う。なお、この通信部24は、IPネットワークや携帯電話網を介した通信だけでなく公衆電話網を介した通信等様々な通信が行える。記憶部25はメモリで構成されており、各種の情報が記憶される。位置情報取得部26は、会員用端末20を所持する利用者の現在位置の情報を取得するものであるが、位置情報を取得する方法としては、会員用端末20が備えるGPSを利用する方法の他、基地局情報により取得する方法でも構わない。
【0046】
代行会社用端末30は、代行会社内に設置されたコンピュータ機器や、代行会社の社員が所持する携帯端末からなり、代行会社用の制御部31、入力部32、表示部33、通信部34を備えている。制御部31は、プロセッサで構成されており、各部の制御を行い、各部とともに各種の処理手段として機能する。入力部32は、キーボード等で構成されている。表示部33は、ディスプレイで構成されている。通信部34は、有線或いは無線の通信によりネットワーク40に接続されており、ネットワーク40を介して管理サーバ10等との間で通信を行う。
【0047】
このような構成からなる運転代行管理システム1の具体的な動作について説明する。図4は、運転代行管理システム1を会員用端末20で最初に利用する時(初期設定時)の、管理サーバ10と会員用端末20との動作を示すフローチャートである。
【0048】
運転代行管理システム1を会員用端末20で利用するためには、運転代行管理プログラムを会員用端末20にインストールする必要がある。この運転代行管理プログラムは、ネットワーク40に接続する図示しないアプリケーションを提供するサーバから、無料或いは有料にて入手できるようになっている。そして、運転代行管理プログラムを会員用端末20にインストールした後、この運転代行管理プログラムを起動(ステップ101)することにより、初期設定となる図4の動作が開始する。
【0049】
まず、会員となる利用者の基本情報を取得するために、会員用端末20の表示部23に新規登録画面が表示される(ステップ102)。なお、図5は新規登録画面の表示例である。この新規登録画面の表示に従って、利用者は、入力部22を介して名前、電話番号等の会員基本情報を入力する(ステップ103)。また、会員用端末20では、位置情報取得部26を介して会員用端末20の現在位置情報が取得される。
【0050】
そして、利用者によって入力された会員基本情報と、位置情報取得部26により取得した現在位置情報が、通信部24を介して管理サーバ10へ送信される(ステップ104)。
【0051】
次に、管理サーバ10では、会員用端末20の通信部24から送信された会員基本情報及び現在位置情報が通信部14を介して受信される(ステップ105)。
【0052】
次に、管理サーバ10では、会員用端末20の現在位置情報を基に、会員用端末20を所持する利用者の位置を対応エリアとする代行会社を特定する(ステップ106)。
【0053】
具体的には、現在位置情報を基に現在位置する市町村を特定し、代行会社情報記憶部17に記憶されている対応エリア情報の中に特定した市町村を対応エリアとしている代行会社を特定してもよい。また、現在位置情報を基に現在位置の緯度、経度を特定し、この緯度、経度が代行会社情報記憶部17に記憶されている対応エリア情報の営業圏内に含まれている代行会社を特定してもよい。
【0054】
ここで、利用者の位置によっては、管理サーバ10に登録されている代行会社が複数特定されてしまうこともある。その場合、利用者にとっては、利用者自身で代行会社を選択できる方がよい。そのため、管理サーバ10では、特定された代行会社に関する情報が、選択可能代行会社情報として通信部14を介して会員用端末20へ送信される(ステップ107)。なお、特定された代行会社が一社だけであれば、このステップ107を不要としても構わないが、この情報を送信することで、利用者は代行会社について具体的なことを知ることができるため、特定された代行会社が一社であっても、このステップ107を行うことが好ましい。
【0055】
次に、会員用端末20では、選択可能代行会社情報が受信されると、表示部23にこの情報が表示される(ステップ108)。なお、図6は選択可能代行会社情報を表示した際の表示例である。例えば、代行会社毎に対応エリアとして具体的な市町村名を表示しておくことで、利用者が普段よく利用する市町村が含まれる代行会社を選択することができる。
【0056】
そして、会員用端末20では、入力部22を介して利用者に選択された代行会社が選択代行会社情報として通信部24を介して管理サーバ10へ送信される(ステップ109)。
【0057】
次に、管理サーバ10では、この選択代行会社の情報とステップ105で受信した会員基本情報が会員情報記憶部16へ記憶される(ステップ110)。この時、管理サーバ10では、制御部11により記憶した会員毎に顧客IDも設定され、会員情報記憶部16に記憶される(ステップ111)。また、この時、選択代行会社の対応エリアの情報が、図3(A)に示す会員情報記憶部16の利用地域の情報として記憶される。
【0058】
次に、管理サーバ10では、この顧客IDが通信部14を介して会員用端末20へ送信される(ステップ112)。会員用端末20では、受信した通信部24を介してこの顧客IDが受信される(ステップ113)。そして、会員用端末20では、受信した顧客IDが記憶部25に記憶される(ステップ114)。このように運転代行管理システム1では、顧客IDを会員用端末20の記憶部25に記憶しておくため、管理サーバ10の会員情報記憶部16に記憶されている多くの情報を、端末自身の記憶部25に記憶する必要がない。
【0059】
そして、ステップ114が終了すると、運転代行管理システム1を会員用端末20で最初に使用する時の初期設定が終了し、運転代行管理プログラムが終了する(ステップ115)。
【0060】
次に、初期設定が終了した後、実際に運転代行管理システム1を利用する時の具体的な動作について説明する。図7は、運転代行管理システム1を会員用端末20で利用する時(利用時)の、管理サーバ10と会員用端末20との動作を示すフローチャートである。
【0061】
最初に運転代行管理システム1の利用者によって、会員用端末20にインストールされている運転代行管理プログラムが起動(ステップ201)されることにより、図7の動作が開始する。
【0062】
次に、会員用端末20では、記憶部25に記憶されている顧客IDと、位置情報取得部26を介して取得した現在位置情報が、通信部24を介して管理サーバ10へ送信される(ステップ202)。
【0063】
管理サーバ10では、通信部14を介して顧客IDと現在位置情報が受信される(ステップ203)。そして、管理サーバ10では、顧客IDに基づく会員情報と現在位置情報を基に、利用者である会員が運転代行を利用しようとしている利用地域の決定と、代行会社の確定が行われる(ステップ204)。なお、このステップ204の利用地域の決定と代行会社の確定については、別途詳細を後述する。
【0064】
利用地域の決定と代行会社の確定が行われると、管理サーバ10では、決定した利用地域内の協賛店舗に関する情報と、確定した代行会社に関する情報が、協賛店舗情報記憶部18と代行会社情報記憶部17からそれぞれ抽出され、これらの情報が通信部14を介して会員用端末20へ送信される(ステップ205)。
【0065】
協賛店舗に関する情報は、具体的には、協賛店舗情報記憶部18に記憶されている図3(C)に例示したような情報である。また、代行会社に関する情報は、利用者が代行会社を利用する際に必要となる情報であり、具体的には、代行会社情報記憶部17に記憶されている代行会社名や電話番号に関する情報である。
【0066】
なお、決定した利用地域内の協賛店舗の抽出は、協賛店舗情報記憶部18に記憶されている各店舗の住所が決定した利用地域内か否かで判定し抽出して構わない。また、ステップ205で送信される情報として、会員情報記憶部16に記憶されている会員のポイント情報が含まれていても構わない。ポイント情報が送信されることで、利用者は自分のポイントの状況を知ることができる。
【0067】
次に、会員用端末20では、通信部24を介して決定した利用地域内の協賛店舗に関する情報と、確定した代行会社に関する情報が受信される(ステップ206)。これらの情報は記憶部25にいったん記憶され、本フローが終了する(ステップ207)。
【0068】
次に、ステップ204で行われる利用地域の決定と代行会社の確定に関する具体的な動作について説明する。図8は、利用地域の決定工程と代行会社の確定工程における管理サーバ10と会員用端末20の動作を示すフローチャートである。
【0069】
まず、管理サーバ10では、ステップ203で取得された顧客IDと現在位置情報を基に、現在位置が前回運転代行を利用した利用地域内と同じであるか否かの判定が行われる(ステップ301)。具体的には、顧客IDの情報を基にして会員情報記憶部16から該当する今回の会員を特定する。特定した会員情報の中から図3(A)に示す選択代行会社の情報と利用地域の情報を抽出する。抽出した利用地域は前回利用した利用地域なので、今回の現在位置情報がこの利用地域内であるか否かを判定する。なお、図3(A)の利用地域の情報は、選択代行会社の情報を基にして図3(B)の対応エリアの情報を用いる構成でも構わない。
【0070】
現在位置が前回の利用地域内であれば(ステップ301でYes)、前回の利用地域をそのまま今回の利用地域として決定するとともに、抽出した選択代行会社を利用代行会社として確定する(ステップ302)
【0071】
現在位置が前回の利用地域内でなければ(ステップ301でNo)、次に現在位置を対応エリアとする代行会社を特定する(ステップ303)。具体的には、ステップ106と同様に、現在位置情報を基に現在位置する市町村を特定し、代行会社情報記憶部17に記憶されている対応エリア情報の中に特定した市町村を対応エリアとしている代行会社を特定する等の方法で代行会社を特定する。
【0072】
次に、管理サーバ10では、抽出された代行会社に関する情報が、選択可能代行会社情報として通信部14を介して会員用端末20へ送信される(ステップ304)。会員用端末20では、選択可能代行会社情報が受信されると、表示部23にこの情報が表示される(ステップ305)。そして、会員用端末20では、入力部22を介して利用者に選択された代行会社が選択代行会社情報として通信部24を介して管理サーバ10へ送信される(ステップ306)。
【0073】
管理サーバ10では、この選択代行会社情報が受信されると(ステップ307)、この選択代行会社の対応エリアを今回の利用地域として決定し、またこの選択代行会社を利用代行会社として確定する(ステップ308)。なお、決定した今回の利用地域は、図3(A)に示す会員情報記憶部16の利用地域の情報として、確定した利用代行会社は、選択代行会社の情報として更新されて記憶される。
【0074】
このような動作によって利用地域の決定と代行会社の確定が行われる。また、図7に示すように運転代行管理プログラムが起動される度に、利用地域の決定が行われることによって利用者は現在位置において最適な店舗情報を得ることがで、また、代行会社の確定が行われることにより利用者が普段運転代行を利用する場所とは異なる場所にいたとしても、利用可能な代行会社を選ぶことができる。なお、このように利用する代行会社が変わってしまっても、利用者が過去に利用した代行会社毎の利用履歴の情報やポイント情報は、図示していないが記憶部15に記憶しておくことが好ましい。
【0075】
次に、実際に運転代行管理システム1を利用して、代行会社へ連絡する時の具体的な動作について説明する。図9は、会員用端末20を使って代行会社へ連絡する際の会員用端末20の動作を示すフローチャートである。
【0076】
まず、会員用端末20では、ステップ206で記憶部27に記憶された利用地域内の協賛店舗に関する情報と、確定した代行会社に関する情報を基にして表示部23にメインメニュー画面が表示される(ステップ401)。
【0077】
なお、図10は、表示部23に表示されたメインメニュー画面の表示例である。ステータス情報には、例えば、確定している代行会社の利用で貯まっているポイント情報が表示される。また、画面上の表示「電話で呼ぶ」は、画面上でその位置に触れることで、確定している代行会社の電話番号情報が表示される。そして、例えば、図示していない発信ボタンを押下することで、通信部24と公衆電話網を介して代行会社へ直接電話がつながる。また、画面上の表示「地図予約」は、詳細を後述するが、画面上でその位置に触れることで、地図予約情報を作成するための画面が表示される。また、画面上の表示「設定」は、画面上でその位置に触れることで、管理サーバ10の会員情報記憶部16に記憶されている会員基本情報の一部を変更できる画面が表示される。また、画面上の表示「クーポン」は、画面上でその位置に触れることで、記憶部25に記憶されている協賛店舗のクーポン情報の一覧が表示される。
【0078】
次に、会員用端末20では、代行会社に対して直接連絡が選択されたか否かの判定が行われる(ステップ402)。具体的には、メインメニュー画面上の「電話で呼ぶ」の表示を基にして発信ボタンが利用者により押下されたか否かで判定する。
【0079】
直接連絡が選択されたと判定されれば(ステップ402でYes)、会員用端末20では、代行会社の電話番号に対して発信が行われ(ステップ403)、代行会社への連絡フローは終了する。
【0080】
直接連絡が選択されていないと判定されれば(ステップ402でNo)、会員用端末20では、次にメインメニュー画面上の「地図予約」の表示が選択されたか否かの判定が行われる(ステップ404)。そして、「地図予約」が選択されていないと判定されれば(ステップ404でNo)、ステップ401に戻ってこの処理を繰り返す。
【0081】
会員用端末20では、「地図予約」が選択されたと判定されれば(ステップ304でYes)、次のステップ405に移り、地図予約情報の作成を行う。地図予約情報とは、利用者が代行会社に迎えに来てもらいたい任意の場所の位置情報からなる。具体的には、利用者の現在位置とは異なる位置に代行会社に迎えに来てもらう場合に、表示部23に表示された地図画面から指定した任意の場所の位置情報である。
【0082】
まず、会員用端末20では、位置情報取得部26を介して現在位置情報が取得される(ステップ405)。なお、この現在位置情報は、ステップ202の運転代行管理プログラムの起動時に取得されたものを用いても構わない。
【0083】
次に、会員用端末20では、表示部23に地図予約画面が表示される(ステップ406)。具体的には、現在位置を中心とした地図を表示し、利用者が入力部22を介して任意の場所をこの地図画面上で指定する。この任意の場所の指定が終わるとその場所の位置情報を表示するとともに「依頼完了」のボタンを表示する。なお、地図予約画面では、単に任意の場所の指定だけでなく、到着希望時間や車両台数等の他の情報が入力できるような画面表示がより好ましい。また、表示部23に表示される地図の情報は、ネットワーク40に接続する地図情報提供用のサーバ(図示せず)から通信部24を介して取得することができる。
【0084】
次に、会員用端末20では、地図予約が完了したか否かの判定が行われる(ステップ407)。具体的には、表示部23の「依頼完了」ボタンが押下されたか否かで判定される。そして、「依頼完了」ボタンが押下されていなければ(ステップ407でNo)、ステップ406に戻ってこの処理を繰り返す。
【0085】
「依頼完了」ボタンが押下されれば(ステップ407でYes)、会員用端末20では、作成した地図予約情報が通信部24を介して、管理サーバ10へ送信され(ステップ408)、代行会社への連絡フローは終了する。
【0086】
この地図予約情報が受信されると、管理サーバ10では、通信部24を介して代行会社用端末30へこの情報が送信され、代行会社は利用者からの代行依頼を知ることができる。また、会員用端末20で作成される地図予約情報や、管理サーバ10から代行会社用端末30へ送信される地図予約情報とともに、依頼者である利用者の電話番号の情報を含めておけば、代行会社はその電話番号に連絡をして到着予定時間等を直接依頼者へ伝えることができる。
【0087】
また、本実施形態では、会員用端末20で作成した地図予約情報をいったん管理サーバ10へ送信していたが、例えばステップ205で送信される確定した代行会社に関する情報に代行会社のメールアドレスの情報を含めておき、このメールアドレスを利用して会員用端末20から地図予約情報を代行会社へ直接メール送信する構成としても構わない。
【0088】
このように、運転代行管理システム1では、会員用端末20を利用して、地図予約情報を作成して代行会社へ連絡することできるようになっている。したがって、利用する店舗と駐車場が離れているような場合に、利用者の現在位置ではなく駐車場へ代行会社を呼ぶことができる。また、地図を見ながら場所を指定できるため、建物の名称や地理が苦手な利用者にとっても、電話等で直接場所を伝える必要がないため、非常に利用しやすい。
【0089】
以上のように、運転代行管理システム1は、端末用の入力部22と表示部23と通信部24と位置情報取得部26と、を有する会員用端末20と、サーバ用の入力部12と通信部14と代行会社情報記憶部16と協賛店舗情報記憶部17とを備える記憶部15と、を有する運転代行管理サーバ10と、からなる。そして、運転代行管理サーバ10は、通信部14を介して会員用端末20から取得した位置情報に基づいて会員の利用地域を決定し、代行会社情報記憶部16の情報とこの決定した利用地域とに基づいて利用する代行会社を確定することができる。また、協賛店舗情報記憶部17の情報とこの決定した利用地域とに基づいて協賛店舗を抽出することができる。一方、会員用端末20は、通信部24を介して確定した代行会社に関する情報と抽出した協賛店舗に関する情報を取得して表示部23により表示することができる。また、入力部22により選択された方法により通信部24を介して代行会社へ連絡することができる。
【0090】
このような運転代行管理システム1により、代行会社情報記憶部16に記憶されている代行会社にとっては、運転代行管理システム1を利用する会員が自社の利用地域に存在する場合に、自社を利用してもらえる可能性が非常に高くなる。
【0091】
また、協賛店舗情報記憶部17に記憶されている協賛店舗にとっては、運転代行管理システム1を利用する会員が利用地域内であれば、自店舗に関する情報をみる可能性が高くなり効果的な宣伝を行うことができる。
【0092】
また、会員にとっては、この運転代行管理システム1を利用することで、自分の現在位置で利用できる代行会社に関する情報を簡単に取得することができ、また、この情報を利用して代行会社へ簡単に連絡することができる。また、利用者にとっては、現在位置近くにある飲食店等の店舗の情報や、割引クーポン等を取得することができる。
【0093】
また、運転代行管理サーバ10は、位置情報取得部26を有する会員用端末20との通信手段である制御部11、通信部14と、会員用端末20の位置情報を取得する会員位置情報取得手段である制御部11、通信部14と、代行会社情報を記憶する代行会社情報記憶手段である制御部11、代行会社情報記憶部17と、協賛店舗情報を記憶する協賛店舗情報記憶手段である制御部11、協賛店舗情報記憶部18、を有し、会員位置情報取得手段により位置情報を取得するステップと、位置情報に基づいて会員の利用地域を決定するステップと、代行会社情報と利用地域とに基づいて利用する代行会社を確定するステップと、協賛店舗情報と利用地域とに基づいて協賛店舗を抽出するステップと、確定した代行会社に関する情報と抽出した協賛店舗に関する情報とを通信手段を介して会員用端末20へ送信するステップと、からなる。
【0094】
このような運転代行管理サーバ10により、上記の運転代行管理システム1を簡単に運営していくことができる。
【0095】
また、運転代行管理プログラムは、入力部22と、表示部23と、通信部24と、位置情報取得部25と、を有する会員用端末20を、入力部22を介して入力された会員基本情報を、通信部24を介して運転代行管理サーバ10に送信する手段、位置情報取得部25により取得した位置情報を、通信部24を介して運転代行管理サーバ10に送信する手段、運転代行管理サーバ10から送信された、位置情報を基に確定した代行会社に関する情報と抽出された協賛店舗に関する情報とを通信部24を介して受信する手段、受信した代行会社に関する情報と抽出された協賛店舗に関する情報とを表示部23に表示する手段、入力部22により選択した方法により代行会社へ通信部24を介して連絡する手段、として機能させる。
【0096】
このような運転代行管理プログラムにより、上記の運転代行管理システム1をスマートフォンのような携帯端末を利用している者が簡単に利用することができる。
【符号の説明】
【0097】
1…運転代行管理システム
10…運転代行管理サーバ
14…(サーバ用)通信部
16…会員情報記憶部
17…代行会社情報記憶部
18…協賛店情報記憶部
20…会員用端末
22…(端末用)入力部
24…(端末用)通信部
26…位置情報取得部
30…代行会社用端末
図1
図2
図3
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図5
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図8
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図10