特開2016-155132(P2016-155132A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-155132(P2016-155132A)
(43)【公開日】2016年9月1日
(54)【発明の名称】ノズル
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20160805BHJP
   B05B 1/02 20060101ALI20160805BHJP
【FI】
   B08B3/02 G
   B05B1/02 101
   B08B3/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-94953(P2016-94953)
(22)【出願日】2016年5月10日
(62)【分割の表示】特願2012-195120(P2012-195120)の分割
【原出願日】2012年9月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000114972
【氏名又は名称】ヤンマー産業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】511048395
【氏名又は名称】株式会社k&kサービス
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】川村 俊二
(72)【発明者】
【氏名】安田 智子
【テーマコード(参考)】
3B201
4F033
【Fターム(参考)】
3B201AA46
3B201BB38
3B201BB62
3B201BB92
3B201BB95
3B201BB98
4F033BA02
4F033BA04
4F033DA01
4F033EA01
4F033LA06
(57)【要約】
【課題】従来のノズルに比べてより確実に、水を溶解部に流入させて、水によって溶解部に配置される固形剤を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を溶解部から流出させることができるノズルを提供することを課題とする。
【解決手段】水を吐出するとともに所定の溶液を吐出するように構成されるノズル1であって、絞り部12から下流側へ流出する水のうち少なくとも一部が流入するとともに、絞り部12から下流側へ水が流出することによって吸引されて所定の液体が流出するように構成される溶解部15を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水が流入する流入部と、
前記流入部から流入した水の流れを絞って前記水の流速を増加させる絞り部と、
前記絞り部から下流側へ流出する水によって固形剤を溶解させて、前記水を所定の溶液として流出するように構成される溶解部と、
を具備し、前記水を吐出するとともに前記所定の溶液を吐出するように構成されるノズルであって、
前記溶解部は、前記絞り部から下流側へ流出する水のうち少なくとも一部が前記溶解部に流入するとともに、前記絞り部から下流側へ水が流出することによって吸引されて前記所定の液体が前記溶解部から流出するように構成される、
ノズル。
【請求項2】
前記絞り部から下流側へ流出する水が当接することによって拡散するように構成される拡散部を具備する、
請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
筒状に構成されるものであり、前記拡散部に当接して拡散した前記水がその内面に当接するように配置されるとともに、前記内面に当接した前記水が下流側端部の開口から流出するように構成される、筒部材を具備する、
請求項2に記載のノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水が流入する流入部と、流入部から流入した水の流れを絞って水の流速を増加させる絞り部と、を具備するノズルの技術は公知となっている(特許文献1参照)。
前記ノズルは、食物、動物、人体、金属製部材、樹脂製部材、建造物等の洗浄対象に筋状の気泡混入水を吐出して当該洗浄対象を洗浄する用途に用いられる。
【0003】
また、前記ノズルには、流入部、および、絞り部に加えて、水によって固形剤を溶解させて水を所定の溶液として流出するように構成される溶解部を具備し、水を吐出するとともに所定の溶液を吐出するように構成されるものがある。
ここで、固形剤とは、水が接触することによって溶解可能なもの(例えば、水が接触することによって溶解可能な、固形洗剤、固形塗料剤、固形薬剤、または、固形炭酸剤等)を示す。
また、所定の溶液とは、固形剤が溶解されたものが水に混入されたものを示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭52−94513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記溶解部を具備するノズルには、例えば、溶解部が絞り部の下流側に配置され、水の水勢によって押し込むようにして溶解部に水を流入させる構成のものがある。つまり、前記ノズルは、絞り部から下流側へ水が流出しても、所定の溶液が吸引されて溶解部から流出するように構成されるものではなく、また、水が吸引されて溶解部に流入するように構成されるものではない。
このように構成される前記ノズルでは、水の水勢によって押し込むようにして十分に溶解部に水を流入させることができず、溶解部に、水を溶解部に確実に流入させることができない場合(固形剤を溶解させて十分な量の所定の溶液とすることができない場合)がある。また、このように構成される前記ノズルでは、水の水勢によって押し込むようにして十分に溶解部に水を流入させることができず、所定の液体を溶解部から確実に量の流出させることができない場合がある。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、従来のノズルに比べてより確実に、水を溶解部に流入させて、水によって溶解部に配置される固形剤を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を溶解部から流出させることができるノズルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、水が流入する流入部と、前記流入部から流入した水の流れを絞って前記水の流速を増加させる絞り部と、前記絞り部から下流側へ流出する水によって固形剤を溶解させて、前記水を所定の溶液として流出するように構成される溶解部と、を具備し、前記水を吐出するとともに前記所定の溶液を吐出するように構成されるノズルであって、前記溶解部は、前記絞り部から下流側へ流出する水のうち少なくとも一部が前記溶解部に流入するとともに、前記絞り部から下流側へ水が流出することによって吸引されて前記所定の液体が前記溶解部から流出するように構成される、ノズルとするものである。
【0009】
請求項2においては、前記絞り部から下流側へ流出する水が当接することによって拡散するように構成される拡散部を具備するものである。
【0010】
請求項3においては、筒状に構成されるものであり、前記拡散部に当接して拡散した前記水がその内面に当接するように配置されるとともに、前記内面に当接した前記水が下流側端部の開口から流出するように構成される、筒部材を具備するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0012】
即ち、本発明によれば、従来のノズルに比べてより確実に、水を溶解部に流入させて、水によって溶解部に配置される固形剤を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を溶解部から流出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第一実施形態に係るノズルを分解した状態を示した正面図。
図2】同じくノズルの正面図。
図3】同じくノズルの断面図。
図4】同じくノズルにおける絞り部材を示した底面図。
図5】同じくノズルの一部拡大断面図。
図6】本発明の第二実施形態に係るノズルの断面図。
図7】本発明の第三実施形態に係るノズルを分解した状態を示した正面図。
図8】同じくノズルの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の第一実施形態にノズル1について、図1から図5を用いて説明する。なお、図中における矢印Aは、気泡混入水が流れる方向を示すものとして説明する。
【0015】
ノズル1は、水の流出口からノズル1に流入した水に空気を混入させて気泡混入水として、当該気泡混入水を吐出するように構成される。
ノズル1は、図1乃至図4に示すように、流入部11と、絞り部12と、空気導入部13と、拡散部14と、溶解部15と、を具備し、全体的に略筒状に形成される。
【0016】
ノズル1の流入部11は、水の流出口に接続されて、当該水の流出口(例えば、ホース)から流出する水がノズル1内に流入する部分である。
【0017】
ノズル1の絞り部12は、流入部11からノズル1内に流入した水の流れを絞って水の流速を増加させる部分である。ノズル1の絞り部12は、流入部11よりも下流側に配置される。ノズル1は、絞り部12から下流側へ流出する水の流速が、絞り部12の上流側よりも増加するように構成される。
【0018】
ノズル1の空気導入部13は、絞り部12から下流側へ流出する水(水の流出口から流入した水)に空気が吸引されて当該空気が混入されることによって、絞り部12から下流側へ流出する水が気泡混入水となるように、ノズル1内に空気を導入する部分である。
ノズル1の空気導入部13は、ノズル1外から、空気導入部13における空気の入口の開口13a(以下、「入口の開口13a」という)を介して、ノズル1における絞り部12の下流側部分近傍に空気を導入するように構成される。ノズル1の空気導入部13における空気の出口の開口13b(以下、「出口の開口13b」という)は、ノズル1内における絞り部12の下流側部分近傍に形成される。ノズル1内には、空気導入部13の出口の開口13bから空気が導入される。
【0019】
ノズル1の拡散部14は、気泡混入水の水勢を弱めるとともに、気泡混入水を拡散させるものである。
ノズル1の拡散部14は、絞り部12および空気導入部13の下流側に配置される。ノズル1の拡散部14は、気泡混入水が当接するような位置に配置される。
ノズル1の拡散部14は、気泡混入水が拡散部14に当接することによって、気泡混入水の水勢が弱まるとともに気泡混入水が拡散するように構成される。
【0020】
このように構成されるノズル1では、気泡混入水が拡散部14に当接することによって気泡混入水の水勢が弱められることとなる。
もっとも、ノズル1では、絞り部12から下流側へ流出した直後の水(水の流出口から流入した水)の水勢は弱められておらず、絞り部12から下流側へ流出する水の空気の吸引力も低下しない。
このため、ノズル1では、空気導入部13において、絞り部12から下流側へ流出した水(水勢が弱められていない水)に確実に空気を混入させることができる。
以上のようにして、ノズル1は、混入される気泡の量が減少することを防止しつつ水勢を弱めて気泡混入水を、第二筒部材42の下流側端部の開口44から吐出するように構成される。
したがって、ノズル1によれば、気泡混入水による洗浄効果が低下することを防止しつつ洗浄対象が損傷することを防止することができる。
【0021】
また、ノズル1では、気泡混入水が拡散部14に当接することによって気泡混入水が拡散することとなる(図5参照)。
そして、ノズル1では、前記気泡混入水が拡散することによって、気泡混入水の吐出範囲が広がることとなる。
このため、ノズル1によれば、従来のノズルに比べて前記洗浄対象の洗浄作業を容易におこなうことができる。
【0022】
ノズル1の溶解部15は、固形剤56が配置されるように構成される。
ノズル1の溶解部15は、気泡混入水によって(気泡混入水に接触することによって)溶解部15に配置される固形剤56を溶解させて、当該気泡混入水を所定の溶液として流出するように構成される。
ノズル1の溶解部15は、所定の溶液によって(所定の溶液に接触することによって)溶解部15に配置される固形剤56を溶解させて、所定の溶液中における溶解された固形剤56の成分の濃度を高くして、所定の溶液を流出するように構成される。
【0023】
ノズル1における溶解部15における気泡混入水(または所定の溶液)の入口の開口15a(以下「入口の開口15a」という)は、絞り部12の下流側、且つ、空気導入部13の出口の開口13bの下流側に配置される。
ノズル1における溶解部15における所定の溶液の出口の開口15b(以下「出口の開口15b」という)は、空気導入部13の中途部(空気導入部13の入口の開口13aの下流側、且つ、空気導入部13出口の開口13bの上流側)に配置される。
【0024】
ノズル1の溶解部15は、溶解部15内の所定の液体が、絞り部12から下流側へ水が流出することによって吸引されて溶解部15の出口の開口15bを介して溶解部15から流出するとともに、気泡混入水のうち少なくとも一部(または、出口の開口15bから流出した所定の液体の一部)が、溶解部15の入口の開口15aを介して溶解部15内に流入するように構成される。
ノズル1は、前記溶解部15内に流入する気泡混入水または所定の溶液によって固形剤56を溶解して所定の溶液として溶解部15から流出させ、当該所定の溶液を吐出するように構成される。
【0025】
以上のように、ノズル1は、絞り部12から下流側へ水が流出することによって吸引されて所定の液体が溶解部15から流出するとともに、気泡混入水のうち少なくとも一部が溶解部15内に流入するように構成される溶解部15を具備する。
したがって、ノズル1によれば、従来のノズル(絞り部から下流側へ水が流出しても、所定の溶液が吸引されて溶解部から流出せず、また、気泡混入水が吸引されて溶解部に流入するように構成されないもの)に比べてより確実に、気泡混入水(気泡混入水のうち少なくとも一部)を溶解部15に流入させて、気泡混入水によって溶解部15に配置される固形剤56を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を溶解部15から流出させることができる。
【0026】
ここで、ノズル1の溶解部15に配置される固形剤56とは、気泡混入水が接触することによって溶解可能なもの(例えば、気泡混入水(水)が接触することによって溶解可能な、固形洗剤、固形塗料剤、固形薬剤、または、固形炭酸剤等)を示す。
また、前記所定の溶液とは、固形剤56が溶解されたものが気泡混入水に混入されたものを示す。
【0027】
次に、ノズル1の具体的構成について説明する。
ノズル1は、接続部材20と、絞り部材30と、第一筒部材40と、第二筒部材42と、固形剤配置部材50と、固形剤56と、を具備し、気泡混入水を吐出するとともに所定の溶液を吐出するように構成される。
【0028】
ノズル1の接続部材20は、その上流側端部および下流側端部が開口する略円筒状に形成される。
ノズル1の接続部材20における上流側部は、流入部11として構成される。
ノズル1の接続部材20は、その上流側部が水の流出口に接続可能に構成される。
ノズル1の接続部材20は、その上下中途部(上流側部と下流側部との間)に、フランジ21が形成されて構成される。ノズル1の接続部材20におけるフランジ21は、側方に突出するように形成される。
ノズル1の接続部材20は、その下流側部(フランジ21よりも下流側の部分)が絞り部材30の上流側端部の開口から絞り部材30内に嵌挿可能に構成される。
【0029】
ノズル1の絞り部材30は、その上流側端部が開口するとともに下流側端部に底部31を有して、有底略筒状に形成される。
ノズル1の絞り部材30における上流側端部には、フランジ32が形成される。ノズル1の絞り部材30におけるフランジ32は、側方に突出するように形成される。
【0030】
ノズル1の絞り部材30は、凹部33を有する。ノズル1の絞り部材30における凹部33は、底部31の上流側の面の中央部に形成される。ノズル1の絞り部材30における凹部33は、底部31の上流側の面が略半球状に凹むように形成される。
【0031】
ノズル1の絞り部材30は、複数個の絞り孔34・34・・・を有する。
ノズル1の絞り部材30における絞り孔34は、ノズル1内に流入した水の流れを絞って水の流速を増加させるものである。ノズル1の絞り部材30における複数個の絞り孔34で、絞り部12が構成される。
ノズル1の絞り部材30における絞り孔34は、絞り部材30内から絞り部材30外に底部31を貫通するように形成される。ノズル1の絞り部材30における絞り孔34は、上流側の開口35が凹部33に開口するように形成される。ノズル1の絞り部材30の絞り孔34は、周方向に60度ずつ位相をずらして形成される。
ノズル1の絞り部材30の絞り孔34は、当該絞り孔34におけるそれぞれの下流側の開口36から流出する三本の水流がノズル1の軸心方向に平行に流出するようにそれぞれ形成される。
なお、ノズル1の絞り部材30における絞り孔34の数は、三個であることに限定するものではない。
【0032】
ノズル1の絞り部材30は、切欠き37を有する。
ノズル1の絞り部材30における切欠き37は、周方向に180度ずつ位相をずらすようにして(絞り部材30の軸心を中心にして対向するような位置に)、それぞれ形成される。ノズル1の絞り部材30における切欠き37は、フランジ32を含むその外周面の一部が上端部から下端部に亘って絞り部材30の軸心方向に沿って切欠かれるように、それぞれ形成される。
【0033】
ノズル1の第一筒部材40は、その上流側端部および下流側端部が開口する円筒状に形成される。
ノズル1の第一筒部材40は、その上下中途部(上流側部と下流側部との間)から下流側端部にいくに従って次第に縮径されて、上流側端部の開口の内経が下流側端部の開口の内経よりも大きくなるように形成されて、構成される。
ノズル1の第一筒部材40は、その上流側部内に絞り部材30におけるフランジ32よりも下流側の部分を嵌挿可能に構成される。
【0034】
ノズル1の第一筒部材40は、第一貫通孔41を有する。
ノズル1の第一筒部材40の第一貫通孔41は、第一筒部材40の上流側端部に配置される。
ノズル1の第一筒部材40の第一貫通孔41は、第一筒部材40の上流側端部の外面から内面に貫通するように形成される。ノズル1の第一筒部材40の第一貫通孔41は、流出パイプ53の一端部を嵌挿可能に構成される。
【0035】
ノズル1の第二筒部材42は、その上流側端部および下流側端部が開口する円筒状に形成される。
ノズル1の第二筒部材42は、その上流側部が第一筒部材40における下流側端部に嵌挿可能に構成される。
ノズル1の第二筒部材42は、その上流側部を除く部分(中途部および下流側部)の外径が上流側部よりも小さく形成されて構成される。
ノズル1の第二筒部材42は、その上流側端から第二筒部材42の上流側部と中途部との境界部分における内面が下流側に行くに従って縮径されて、その上流側端から第二筒部材42の上流側部と中途部との境界部分における内部に傾斜面を有するように(テーパ状に)構成される。
【0036】
ノズル1の第二筒部材42は、第二貫通孔43を有する。
ノズル1の第二筒部材42の第二貫通孔43は、第二筒部材42の中途部に配置される。
ノズル1の第二筒部材42の第二貫通孔43は、第二筒部材42の中途部の外面から内面に貫通するように形成される。ノズル1の第二筒部材42の第二貫通孔43は、流入パイプ54の一端部を嵌挿可能に構成される。
【0037】
ノズル1の固形剤配置部材50は、溶解部15として構成される。
ノズル1の固形剤配置部材50は、その内部(固形剤配置室55)に固形剤56が配置可能に構成される。ノズル1の固形剤配置部材50は、気泡混入水によって固形剤配置部材50の固形剤配置室55に配置される固形剤56を溶解させて、当該気泡混入水を所定の溶液として流出するように構成される。
ノズル1の固形剤配置部材50は、所定の溶液によって(所定の溶液に接触することによって)固形剤配置部材50の固形剤配置室55に配置される固形剤56を溶解させて、所定の溶液中における溶解された固形剤56の成分の濃度を高くして、所定の溶液を流出するように構成される。
ノズル1の固形剤配置部材50は、身51と、蓋52と、流出パイプ53と、流入パイプ54と、を備える。ノズル1の固形剤配置部材50は、その身51に蓋52をすることによって、その内部に固形剤56が配置可能な空間(固形剤配置室55)が形成されるように構成される。
【0038】
ノズル1の固形剤配置部材50の身51は、流出貫通孔51aと、流入貫通孔51bと、を有して構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の身51の流出貫通孔51aは、身51の底部の外面から内面に貫通するように形成される。ノズル1における固形剤配置部材50の身51の流出貫通孔51aは、流出パイプ53の他端部が嵌挿されて構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の身51の流入貫通孔51bは、身51の側部の外面から内面に貫通するように形成される。ノズル1における固形剤配置部材50の身51の流入貫通孔51bは、流入パイプ54の他端部が嵌挿されて構成される。
【0039】
ノズル1の固形剤配置部材50の流出パイプ53は、管状に構成される。ノズル1の固形剤配置部材50の流出パイプ53の内部は、固形剤配置室55内から所定の溶液が流出する流路として構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50は、その流出パイプ53の他端部が固形剤配置部材50の身51の流出貫通孔51aに嵌挿されて構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部は、第一筒部材40の第一貫通孔41に嵌挿可能に構成される。
【0040】
ノズル1の固形剤配置部材50の流入パイプ54は、管状に構成される。ノズル1の固形剤配置部材50の流入パイプ54の内部は、固形剤配置室55内に気泡混入水(または所定の溶液)が流入する流路として構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50は、その流入パイプ54の他端部が固形剤配置部材50の身51の流入貫通孔51bに嵌挿されて構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部は、第二筒部材42の第二貫通孔43に嵌挿に嵌挿可能に構成される。
【0041】
そして、ノズル1は、その絞り部材30の上流側部内に、絞り部材30の上流側端部の開口から接続部材20におけるフランジ21よりも下流側の部分が嵌挿されて構成される。
前記ノズル1の絞り部材30に接続部材20が嵌挿された状態では、接続部材20内と絞り部材30内とが連通した状態となる。
ノズル1は、接続部材20における上流側部から流入した水が、接続部材20内を通って絞り部材30内に流入して、絞り部材30の絞り孔34におけるそれぞれの下流側の開口36から流出するように、構成される。
【0042】
ノズル1は、その第一筒部材40内に、第一筒部材40の上流側端部の開口から絞り部材30におけるフランジ32よりも下流側の部分が嵌挿されて構成される。このとき、ノズル1は、絞り部材30の一方の切欠き37の外側に第一筒部材40の第一貫通孔41が位置し、第一筒部材40の第一貫通孔41と空気導入部13とが空気導入部13の中途部において連通するように、第一筒部材40内に絞り部材30が嵌挿されて構成される。
ノズル1は、その第一筒部材40内に、第一筒部材40の下流側端部の開口から第二筒部材42の上流側部が嵌挿されて構成される。
【0043】
前記ノズル1の第一筒部材40に絞り部材30が嵌挿された状態では、第一筒部材40の内周面と絞り部材30の切欠き37が形成されていない部分の外周面とが当接した状態となるが、第一筒部材40の内周面と絞り部材30の切欠き37が形成される部分の外面との間には空間が形成される。当該ノズル1の絞り部材30における切欠き37と第一筒部材40の内周面とで形成される空間で、空気導入部13が構成される。
ノズル1では、絞り部材30における切欠き37の上端部の開口が、空気導入部13の入口の開口13aとして構成される。また、ノズル1の絞り部材30における切欠き37の下端部の開口が、空気導入部13における空気の出口の開口13bとして構成される。
そして、ノズル1は、絞り部材30の絞り孔34(絞り部12)におけるそれぞれの下流側の開口36から水が流出することによって吸引されて空気導入部13(空気導入部13の出口の開口13a)を介して空気が導入されるとともに、当該導入された空気が混入されて、当該絞り孔34の下流側の開口36から流出した水を気泡混入水とするように構成される。
【0044】
ノズル1は、前記固形剤配置部材50の固形剤配置室55に固形剤56が配置されて構成される。
ノズル1は、固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部が第一筒部材40の第一貫通孔41に嵌挿され、固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部が第二筒部材42の第二貫通孔43に嵌挿されて、構成される。
前記ノズル1における固形剤配置部材50の流出パイプ53が嵌挿された状態では、固形剤配置部材50の流出パイプ53を介して、固形剤配置部材50の固形剤配置室55と第一筒部材40内(空気導入部13)とが連通するように構成される。
前記ノズル1における固形剤配置部材50の流入パイプ54が嵌挿された状態では、固形剤配置部材50の流入パイプ54を介して、固形剤配置部材50の固形剤配置室55と第二筒部材42内(絞り部12の下流側の空間、または、空気導入部13の出口の開口13bの下流側の空間)とが連通するように構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部の開口は、空気導入部13の中途部(空気導入部13の入口の開口13aの下流側、且つ、空気導入部13出口の開口13bの上流側)に配置される。ノズル1では、固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部の開口が、溶解部15の出口の開口15bとして構成される。
ノズル1における固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口は、絞り部12の下流側、且つ、空気導入部13の出口の開口13bの下流側に配置される。ノズル1では、固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口が、溶解部15の入口の開口15aとして構成される。
【0045】
ノズル1の固形剤配置部材50は、固形剤配置部材50の固形剤配置室55内の所定の液体が、絞り部材30の絞り孔34における下流側の開口36から水が流出することによって吸引されて固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部の開口を介して固形剤配置部材50の固形剤配置室55内から流出するとともに、気泡混入水のうち少なくとも一部が、固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口を介して固形剤配置部材50の固形剤配置室55内に流入するように構成される。
ノズル1の固形剤配置部材50は、気泡混入水によって固形剤配置部材50の固形剤配置室55内の固形剤56を溶解させて、当該気泡混入水を所定の溶液として流出するように構成される。
そして、ノズル1は、固形剤配置部材50の固形剤配置室55内に流入する気泡混入水または所定の溶液によって固形剤56を溶解して所定の溶液として固形剤配置部材50から流出させ、当該所定の溶液を第二筒部材42の下流側端部の開口44から吐出するように構成される。
【0046】
以上のように、ノズル1は、絞り部材30の絞り孔34(絞り部)から下流側へ水が流出することによって吸引されて所定の液体が固形剤配置部材50の流出パイプ53の一端部の開口を介して固形剤配置部材50(溶解部15)から流出するとともに、気泡混入水のうち少なくとも一部が固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口を介して固形剤配置部材50(溶解部15)内に流入するように構成される固形剤配置部材50を具備する。
したがって、ノズル1によれば、従来のノズルに比べてより確実に、気泡混入水(気泡混入水のうち少なくとも一部)を固形剤配置部材50(溶解部15)に流入させて、気泡混入水によって固形剤配置部材50の固形剤配置室55に配置される固形剤56を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を固形剤配置部材50(溶解部15)から流出させることができる。
【0047】
ノズル1の絞り部材30は、拡散体38を有する。
ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、気泡混入水の水勢を弱めるとともに、気泡混入水を拡散させるものである。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、拡散部14を構成する。
ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、絞り孔34の下流側の開口36の近傍に位置するように配置される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、底部31(絞り孔34の下流側の開口36)の下流側に位置するように配置される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、絞り部材30の底部31の中央部(絞り孔34よりも中央側)から下流側に突出するように配置される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、気泡混入水が当接するように配置される。
ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、略円錐状に形成される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、下流側にいくに従って末広がりのテーパ状に形成される。
ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、その下流側端(外側端)が絞り孔34よりも外側(第二筒部材42の内周面側)に位置するように、形成される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、その上流側の斜面が絞り孔34の軸心の延長線上に位置するように、形成される。ノズル1の絞り部材30における拡散体38は、その上流側の斜面が絞り部材30の絞り孔34から流出する気泡混入水の流出方向の延長線上に位置するように、形成される。
【0048】
このように構成されるノズル1では、絞り部材30が拡散体38(拡散部14)を有するため、ノズル1の軸心方向に絞り部材30の絞り孔34(絞り部12)から流出する気泡混入水は、絞り部材30の拡散体38に当接することとなる。
そして、ノズル1では、絞り部材30における拡散体38に気泡混入水が当接することによって気泡混入水の水勢が弱められることとなる。
もっとも、ノズル1では、絞り部材30の絞り孔34から流出した直後の水(水の流出口から流入した水)の水勢は弱められておらず、絞り部材30の絞り孔34から下流側へ流出する水の空気の吸引力も低下しない。
このため、ノズル1では、空気導入部13において、絞り部材30の絞り孔34から流出した水(水勢が弱められていない水)に確実に空気を混入させることができる。
【0049】
以上のようにして、ノズル1では、混入される気泡の量が減少することを防止しつつ水勢を弱めて気泡混入水を吐出することができる。
したがって、ノズル1によれば、気泡混入水による洗浄効果が低下することを防止しつつ洗浄対象が損傷することを防止することができる。
【0050】
また、ノズル1では、絞り部材30における拡散体38に気泡混入水が当接することによって気泡混入水が拡散することとなる(図5参照)。
そして、ノズル1では、前記気泡混入水が拡散することによって、気泡混入水の吐出範囲が広がることとなる。このとき、ノズル1では、絞り部材30における拡散体38に当接した気泡混入水が下流側にいくに従って末広がりに拡散して、その吐出範囲が広がることとなる。
このため、ノズル1によれば、従来のノズル(気泡混入水を筋状に吐出するノズル)に比べて洗浄対象(表面が柔らかく形くずれが起こりやすく、または、筋状で強い水勢によって付着した汚れを剥離できなくとも十分に洗浄できる洗浄対象)の洗浄作業を容易におこなうことができる。
【0051】
また、ノズル1は、第二筒部材42が絞り部材30の拡散体38下流側端の外側に位置するとともに、第二筒部材42の下流側端部の開口44が絞り部材30の拡散体38の下流側端よりも下流側に位置するように構成される。
ノズル1の第二筒部材42は、前記絞り部材30の拡散体38に当接して拡散した気泡混入水が、第二筒部材42の内周面(内面)に当接するように配置される。ノズル1の第二筒部材42は、前記絞り部材30の拡散体38に当接して拡散した気泡混入水が、第二筒部材42の下流側端部の開口44から流出するように構成される。
このようにして、ノズル1は、前記絞り部材30の拡散体38に当接して拡散した気泡混入水が、第二筒部材42の内周面に当接して第二筒部材42の下流側端部の開口44から吐出されるように、構成される。
【0052】
このため、ノズル1では、前記絞り部材30の拡散体38に当接して拡散した気泡混入水を、その吐出範囲を広げた状態で洗浄対象に向けて吐出することができる(図5参照)。
したがって、ノズル1によれば、混入される気泡の量が減少することを防止しつつ水勢を弱めるとともに吐出範囲が広げられた気泡混入水を、洗浄対象物に確実に吐出することができる。
【0053】
ノズル1は、第二筒部材42の中途部が、絞り部材30の拡散体38下端部の外側に位置するように構成される。ノズル1は、第二筒部材42の第二貫通孔43が、絞り部材30の拡散体38下端部の外側に位置するように構成される。ノズル1は、前記絞り部材30の拡散体38に当接して拡散した気泡混入水が、固形剤配置部材50の流入パイプ54(第二筒部材42の第二貫通孔43)を介して、固形剤配置室55(溶解部15)内に流入するように構成される。
したがって、ノズル1によれば、より確実に、気泡混入水(気泡混入水のうち少なくとも一部)を固形剤配置部材50(溶解部15)に流入させることができる。
【0054】
次に、本発明の第二実施形態に係るノズル1について、図6を用いて説明する。
なお、第二実施形態に係るノズル1の説明は、第一実施形態に係るノズル1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態に係るノズル1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0055】
ノズル1は、図6に示すように、接続部材20と、絞り部材30と、第一筒部材40と、第二筒部材42と、固形剤配置部材50と、固形剤56と、を具備し、気泡混入水を吐出するとともに所定の溶液を吐出するように構成される。
【0056】
ノズル1の絞り部材30は、切欠き37を有する。
ノズル1の絞り部材30における切欠き37は、フランジ32を除くその外周面(フランジ32より下方の部分の外周面)の一部が上端部から下端部に亘って絞り部材30の軸心方向に沿って切欠かれるように、それぞれ形成される。
ノズル1の第一筒部材40に絞り部材30が嵌挿された状態では、第一筒部材40の内周面と絞り部材30の切欠き37が形成されていない部分の外周面とが当接した状態となるが、第一筒部材40の内周面と絞り部材30の切欠き37が形成される部分の外面との間には空間が形成される。
ノズル1では、絞り部材30の切欠き37および絞り部材30の底部31の外側の面と、第一筒部材40の内周面と、で形成される空間で、空気導入部13が構成される。
ノズル1では、固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口が、溶解部15の入口の開口15aとして構成されるとともに、空気導入部13の入口の開口13aとして構成される。
【0057】
ノズル1は、絞り部材30の絞り孔34(絞り部12)におけるそれぞれの下流側の開口36から水が流出することによって吸引されて、空気が、固形剤配置部材50の流入パイプ54の一端部の開口(空気導入部13の入口の開口13a)から固形剤配置部材50内に流入して流出パイプ53の一端部の開口から流出し、部材30における切欠き37の下端部の開口(空気導入部13の出口の開口13b)に流出するように構成される。
このようにして、ノズル1では、空気導入部13(空気導入部13の出口の開口13a)を介して空気が導入されるとともに、当該導入された空気が混入されて、当該絞り孔34の下流側の開口36から流出した水を気泡混入水とするように構成される。
【0058】
そして、ノズル1の固形剤配置部材50は、気泡混入水によって固形剤配置部材50の固形剤配置室55内の固形剤56を溶解させて、当該気泡混入水を所定の溶液として流出するように構成される。
そして、ノズル1は、固形剤配置部材50の固形剤配置室55内に流入する気泡混入水または所定の溶液によって固形剤56を溶解して所定の溶液として固形剤配置部材50から流出させ、当該所定の溶液を第二筒部材42の下流側端部の開口44から吐出するように構成される。
したがって、ノズル1によれば、従来のノズルに比べてより確実に、気泡混入水(気泡混入水のうち少なくとも一部)を固形剤配置部材50(溶解部15)に流入させて、気泡混入水によって固形剤配置部材50の固形剤配置室55に配置される固形剤56を溶解させて所定の溶液とし、所定の液体を固形剤配置部材50(溶解部15)から流出させることができる。
【0059】
次に、本発明の第三実施形態に係るノズル1について、図7または図8を用いて説明する。
なお、第三実施形態に係るノズル1の説明は、第一実施形態または第二実施形態に係るノズル1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態または第二実施形態に係るノズル1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0060】
ノズル1は、図7または図8に示すように、接続部材22と、水流方向変換部材60と、絞り部材30と、回転体70と、第一筒部材40と、第二筒部材42と、固形剤配置部材50と、固形剤56と、を具備し、脈動するような気泡混入水を吐出するとともに、所定の溶液を吐出するように構成される。
【0061】
ノズル1の接続部材22は、その上流側端部および下流側端部が開口する略円筒状に形成される。
ノズル1の接続部材22における上流側部は、流入部11として構成される。ノズル1の接続部材22における上流側部は、水の流出口に接続可能に構成される。
【0062】
ノズル1の水流方向変換部材60は、接続部材22の下流側に配置される。
ノズル1の水流方向変換部材60は、接続部材22から流出する水の水流方向を変換するものである。
ノズル1の水流方向変換部材60は、その上流側端部が開口され、下流側端部に底部61を有して、有底略筒状に形成される。
【0063】
ノズル1の水流方向変換部材60は、その上流側端部にフランジ62が形成されて構成される。ノズル1の水流方向変換部材60におけるフランジ62は、側方に突出するように形成される。
ノズル1の水流方向変換部材60は凸部65を有する。ノズル1の水流方向変換部材60における凸部65は、底部61の中央部から下流側に突出するように形成される。
ノズル1の水流方向変換部材60は、その下流側部(フランジ62よりも下流側の部分)が絞り部材30の上流側端部の開口から絞り部材30内に嵌挿可能に構成される。
【0064】
ノズル1の水流方向変換部材60は、貫通孔63を有する。
ノズル1の水流方向変換部材60における貫通孔63は、周方向に180度位相をずらすようにして(水流方向変換部材60の軸心を中心に対向する位置に)、その上下中途部(上流側部と下流側部との間)にそれぞれ形成される。ノズル1の水流方向変換部材60における貫通孔63は、水流方向変換部材60における中途部の外周面から内周面に(半径方向に)貫通するように、それぞれ形成される。
【0065】
ノズル1の水流方向変換部材60は、切欠き64を有する。
ノズル1の水流方向変換部材60における切欠き64は、周方向に180度位相をずらすようにして(水流方向変換部材60の軸心を中心に対向する位置に)それぞれ形成される。ノズル1の水流方向変換部材60における切欠き64は、底部61の下流側の面および中途部の外周面が切欠かれるように形成される。ノズル1の水流方向変換部材60における切欠き64は、その底部61から、二個の貫通孔63のうち一方の貫通孔63に亘るように形成される。
【0066】
ノズル1は、接続部材22における下流側端に水流方向変換部材60の上流側端を当接するようにして接続部材22と水流方向変換部材60とが配置されて、構成される。ノズル1は、接続部材22に水流方向変換部材60が固定されて、構成される。前記ノズル1の接続部材22と水流方向変換部材60とが配置された状態では、接続部材22内と水流方向変換部材60内とが連通した状態となる。
ノズル1では、接続部材22の下流側端部の開口から流出した水が、水流方向変換部材60の上流側端部の開口から水流方向変換部材60内に流入するように、構成される。
【0067】
ノズル1は、その絞り部材30内の上流側部内に、絞り部材30の上流側端部の開口から水流方向変換部材60におけるフランジ62よりも下流側の部分が嵌挿されて構成される。
ノズル1の水流方向変換部材60が絞り部材30に嵌挿された状態では、水流方向変換部材60の貫通孔63および切欠き64を介して、水流方向変換部材60内と絞り部材30内とが連通した状態となる。
【0068】
ノズル1は、水流方向変換部材60の上流側端部の開口から流入した水が、その貫通孔63および切欠き64を通って絞り部材30内に流入して、絞り部材30の絞り孔34におけるそれぞれの下流側の開口36から流出するように構成される。
ノズル1は、接続部材22から水流方向変換部材60内に流入した水が、接続部材22の貫通孔63および切欠き64とを流通することにより、水の水流方向が水流方向変換部材60内への流入方向(水流方向変換部材60の軸方向)から周方向となって、絞り部材30内に流入するように構成される。
つまり、ノズル1は、水流方向変換部材60から流出する水が、水流方向が変換されて螺旋状の流水(平面視で時計回りの水流)となって絞り部材30に流入するように構成さる。
【0069】
ノズル1の回転体70は、絞り部材30の絞り孔34(絞り部12)の上流側の開口35の閉鎖と開放とを隣接する絞り孔34ごとに順次おこなうように回転することによって、絞り孔34(絞り部12)への水の流入を断続的に遮断するものである。
【0070】
ノズル1の回転体70は、棒状の部材の軸心方向中央部に円盤状の部材が互いの軸心を一致させて設けられたような形状に構成される。ノズル1の回転体70における棒状部分の両端部は、それぞれ半球状に構成される。
【0071】
ノズル1の回転体70は、棒状部分の軸心を傾斜させるようにして絞り部材30内に配置される。ノズル1の回転体70は、棒状部分の一端部71(上流側部)をその他端部72(下流側部)よりも外周側に向けて水流方向変換部材60の凸部65の外側に配置させるとともに、棒状部分の他端部72を絞り部材30の凹部33に位置させるようにして、配置される。
ノズル1の回転体70は、棒状部分の軸心の傾斜する向きを変えるように回転可能に構成される。ノズル1の回転体70は、棒状部分の他端部72が絞り部材30の凹部33に位置した状態で、棒状部分の一端部71が絞り部材30の内周面に沿って水流方向変換部材60の凸部65の周りを移動するように、回転可能に絞り部材30内に配置される。
【0072】
ノズル1の回転体70は、絞り部材30内において、前記水流方向変換部材60によって水流方向が変換されて螺旋状の水流を回転体70の円盤状部分で受けることによって、回転するように構成される。
このとき、ノズル1では、回転体70が回転して、棒状部分の他端部72が絞り部材30における絞り孔34の上流側の開口35上に位置したときに、当該棒状部分の他端部72で当該絞り部材30における絞り孔34の上流側の開口35を閉鎖する。
ノズル1では、回転体70がさらに回転して、前記絞り部材30の絞り孔34の上流側の開口35を通過したときに、当該絞り孔34の上流側の開口35を開放する。
【0073】
ノズル1は、回転体70が回転することによって、回転体70の棒状部分の他端部72で絞り部材30における絞り孔34の上流側の開口35の閉鎖と開放とを隣接する絞り孔34ごとに順次おこなうように構成される。
ノズル1は、回転体70が回転することによって、絞り部材30における絞り孔34への水の流入を断続的に遮断するように構成される。
このようにして、ノズル1は、回転体70が回転することによって、絞り部材30における絞り孔34(絞り部12)への水の流入を断続的に遮断し、絞り部材30における複数個の絞り孔34のうち水が流入する絞り孔34を断続的に変更して、絞り孔34の下流側の開口36から脈動するような水を流出するように構成される。
そして、ノズル1は、前記脈動するような水に空気導入部13における空気の出口から導入された空気が混入されて、前記脈動するような水を脈動するような気泡混入水としてこれを吐出するとともに、所定の溶液を吐出するように、構成される。
【0074】
このように構成されたノズル1では、前記脈動するような気泡混合水を洗浄対象に吐出すると、当該脈動するような気泡混合水を洗浄対象に吐出する接触した洗浄対象物は、気泡混入水内の気泡混入水の洗浄効果に加えて、脈動するような気泡混合水の振動によっても洗浄されることとなる。
このようにして、ノズル1では、これから吐出する気泡混入水の洗浄効果を向上させることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 ノズル
11 流入部
12 絞り部
13 空気導入部
14 拡散部
15 溶解部
20 接続部材
30 絞り部材
41 第一筒部材
42 第二筒部材
50 固形剤配置部材
56 固形剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8