【解決手段】上記課題を解決するために、少なくとも一つの出入口を備えつつ四方を囲む側壁構造体と、側壁構造体により囲まれる空間を覆うために側壁構造体に架設される屋根と、を有し、前記側壁構造体は、複数のコンテナを連結してなり、前記複数のコンテナの一部又はすべては、前記側壁構造体により囲まれる空間から出入り可能な施設である、コンテナ建築物などを提供する。
前記複数のコンテナの少なくとも一部は、二段以上に重ねて配置され、重ねられたコンテナの上下段はコンテナ内に階段を設け、この階段で上下階を往来可能である請求項1に記載のコンテナ建築物。
前記屋根は、四方を囲む一辺の側壁構造体からこの一辺に対向する辺の側壁構造体に向かって一方向に傾斜を有する屋根である請求項1から6のいずれか一に記載のコンテナ建築物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでコンテナは店舗や居室として利用し得るのに十分な内部空間を有している。しかしながら、人が滞在し得るコンテナを建築物の壁とすることによる特有の効果を奏する技術はいまだに提示されていない。
【0006】
上記事情を鑑み、本発明は、建築物の壁を構成するコンテナが人の滞在を許容する空間を有するという特徴を生かし、コンテナを用いる建築物にこれまでにない価値を付与することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、上記課題を解決するために本発明において、以下のコンテナ建築物などを提供する。すなわち、少なくとも一つの出入口を備えつつ四方を囲む側壁構造体と、側壁構造体により囲まれる空間を覆うために側壁構造体に架設される屋根と、を有し、前記側壁構造体は、複数のコンテナを連結してなり、前記複数のコンテナの一部又はすべては、前記側壁構造体により囲まれる空間から出入り可能な施設である、コンテナ建築物を提供する。
【0008】
また、上記の構成を備え、前記複数のコンテナの少なくとも一部は、二段以上に重ねて配置され、重ねられたコンテナの上下段はコンテナ内に階段を設け、この階段で上下階を往来可能であるコンテナ建築物を提供する。
【0009】
また、上記の構成を備え、前記複数のコンテナの少なくとも一部は、外壁面相当部分に波板が設置されているコンテナ建築物を提供する。また、上記の構成を備え、前記複数のコンテナの少なくとも一部は、壁面相当部分にガラス窓が設置されているコンテナ建築物を提供する。また、上記の構成を備え、前記複数のコンテナの少なくとも一部は、外壁面相当部分にディスプレイが設置されているコンテナ建築物を提供する。また、上記の構成を備え、前記複数のコンテナの少なくとも一部は、外壁面相当部分にレンガタイルが設置されているコンテナ建築物を提供する。
【0010】
また、上記の構成を備え、前記屋根は、四方を囲む一辺の側壁構造体からこの一辺に対向する辺の側壁構造体に向かって一方向に傾斜を有する屋根であるコンテナ建築物を提供する。また、上記の構成を備え、前記屋根の高さが高い方の屋根と側壁構造体との間に排煙用窓を設けたコンテナ建築物を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、周囲に店舗等を複数配置しつつ、それら店舗等に囲まれた内側の空間を有する一の建築物を提供することができる。このような建築物はショッピングセンターやイベント会場などの回遊性を求められる施設に好適であり、また、それら施設を簡易に建てることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0014】
実施形態1は、主に請求項1などに関する。実施形態2は、主に請求項2から6などに関する。実施形態3は、主に請求項7、8などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
【0015】
本実施形態のコンテナ建築物は、建築物の壁となるコンテナのそれぞれが店舗等の施設となるとともに、それらの施設がコンテナを壁とする建築物の内部空間から出入り可能に構成される。したがって、この建築物は内部の空間とその周囲に位置する個々の施設を併せ持つことになり、入場者が個々の施設を回遊することが期待されるショッピングセンターなどに好適な建築物を簡易に建てることができる。
<実施形態1 構成>
【0016】
図1は、本実施形態に係るコンテナ建築物の一例を示す概念図である。図示するように本実施形態の「コンテナ建築物」(0100)は、構成として「側壁構造体」(0101)と、「屋根」(0102)と、を有する。このコンテナ建築物は、二の「出入口」(0103、0104)を備える一階建ての建築物である。
【0017】
「側壁構造体」(0101)は、図示するように、少なくとも一つの出入口を備えつつ四方を囲む。「四方を囲む」とは、閉じられた領域を形成するように周囲を囲む、ということを意味し、
図1に例示したように周囲を四角形状に囲むという限定的な意味を表わすものではない。この側壁構造体の詳細については後述する。
【0018】
「屋根」(0102)は、側壁構造体により囲まれる空間を覆うために側壁構造体に架設される。雨露をしのぐという一般的な屋根としての機能を果たし得るものである限り具体的な構成は限定しない。本実施形態のコンテナ建築物を仮設の建築物とする場合においては、テントなどの簡易な構成としてもよい。また、本設の建築物とする場合においては、十分な構造的強度を有する鉄骨トラス屋根やH鋼屋根等を架設すればよい。
【0019】
また、
図2は、
図1に示したコンテナ建築物を一部透視化して示す概念図である。図示するように、「コンテナ建築物」(0200)において、「側壁構造体」(0201)は、「コンテナ」(0202)を複数連結してなる。本図においては、側壁構造体は矩形に形成され、3つのコンテナを長手方向に連結してなる一辺相当の側壁と、2つのコンテナを長手方向に連結してなる一辺相当の側壁と、を組み合わせて四方を囲むよう形成される。
【0020】
また、側壁構造体を構成する複数のコンテナの一部又はすべては、側壁構造体により囲まれる空間から出入り可能な施設である。施設とは、何らかの目的を果たすための設備がなされた建物やその設備をいう。また、出入り可能な施設とは、側壁構造体により囲まれる空間に面するコンテナの一の側壁に扉を設けたり、あるいはその一の側壁を取り払うことで、施設としてのそのコンテナの内部空間に入ったり出たりすることが可能であることをいう。
【0021】
例えば、建築物の出入口も施設に該当する。図示するように、3つのコンテナを連結してなる一辺相当の側壁にはそのうちの一のコンテナに扉を付けた「出入口」(0203)が備わり、2つのコンテナを連結してなる一辺相当の側壁にはそのうちの一のコンテナに扉を付けた「出入口」(0204)が備わる。なお、これらの扉は側壁の最外郭に配置されているが、側壁構造体により囲まれる空間とコンテナとの境界領域に配置してもよい。
【0022】
ここで、「コンテナ」は貨物輸送用の箱状の容器のことを一般的に指すが、本発明においては貨物輸送の目的のために製造されたものに限定されない。また、基本的な骨格構造が貨物輸送用のコンテナと同様であれば壁面の有無、壁面の構成部材の種類を問わずコンテナであるとする。本実施形態におけるコンテナは側壁構造体を構成する要素の一つの単位となるため、それぞれのコンテナが略同一の大きさを有するものであることが、建築の簡易化や工期短縮などの観点から好ましい。このようなコンテナとして、大きさなどが規格化されているコンテナが好ましい。なお、複数種類の大きさのコンテナを組み合わせて側壁構造体を構成することを妨げるものでない。
【0023】
規格化されているコンテナとして広く普及しているのが、ISO(国際標準化機構)によって規格化されている「国際海上貨物用コンテナ」(Shipping containers)である。具体的な大きさは、広く使用されている「20フィートコンテナ」において、「長さ6,058mm×幅2,438mm×高さ2,591mm」と規格化され、「40フィートコンテナ」においては、「長さ12,192mm×幅2,438mm×高さ2,591mm」と規格化されている。なお、規格化されたコンテナとして日本国内の鉄道貨物輸送に用いられているコンテナがある。このコンテナも1種(12フィート)、2種(20フィート)、3種(30フィート)と種別ごとに外寸等が規格化されており、これらのコンテナを本実施形態のコンテナ建築物に用いることを妨げるものではない。
【0024】
図3は、本実施形態における好ましいコンテナの基本骨格を示す概念図である。図示するように、4本の鉛直方向の「柱」(0301)と8本の水平方向の「梁」(0302)とを溶接接合し、略直方体を形成してなるラーメン構造の基本骨格である。このような構造は、地震や風圧を構造全体で吸収することができるため、人の滞在が予定されるコンテナとして好適である。また、柱及び梁には鋼材を用い、その鋼材の厚みを3.2mm〜9.0mmとすることが好ましい。
【0025】
また、コンテナの大きさについては運搬や取扱のための機材がすでに整っている規格化されたコンテナと略同寸とすることが好ましい。このようなコンテナを連結して側壁構造体とすることで、コンテナ建築物に強度を付与することが可能となる。
【0026】
また、骨格構造のみで十分な機械的強度を有することが好ましい。壁面を開口し又は壁面を取り去ることで出入り可能としたり、複数のコンテナを用いて一のコンテナ内部空間を形成するために隣接するコンテナの壁面を取り去ったりした場合でも、個々のコンテナの強度やコンテナ建築物の強度に影響を及ぼさないからである。なお、柱や梁には角型鋼管を用いることが好ましい。角型鋼管は閉鎖断面のため、曲げ捩れ変形(横座屈)や局部座屈に対して強いという特徴があるからである。
【0027】
また、このような構造のコンテナは、国土交通大臣指定性能評価機関より、鉄骨製作工場の性能評価業務方法書に適合する「Rグレード」を取得している製造工場により製造されたものであることが好ましい。Rグレードは、日本国内で5階建てまでの建築が可能な強度と品質に適合する鉄骨溶接構造物を製造できる工場に対して認定されるものである。本実施形態で用いられるコンテナは人の出入りや滞在が予定されているため、安全上十分な強度を有する鉄骨溶接構造物を製造可能な工場により製作されたコンテナを用いることが好ましい。
【0028】
また、コンテナの連結は、例えば、コンテナの構造のうちの四本の角柱の上端断面及び下端断面の一部又はすべてを塞ぎつつそれら断面をはみ出すような鋼板を溶着しておき、積層の際に相互に接する上端断面に溶着された鋼板と下端断面に溶着された鋼板とにおけるそれぞれのはみ出した領域を貫通するようボルトで締結する。このような鋼板の厚みとしては、12mm〜16mmとすることがコンテナの連結を堅固にするうえで好ましい。連結の具体的態様は、コンテナの大きさや強度、連結する数量、コンテナ建築物の大きさや要求される構造的な強度などの諸条件に応じて適宜選択し得る。
【0029】
図4は、
図1に示したコンテナ建築物の側壁構造体を構成するコンテナの利用例を示す概念図であり、商業施設としてのコンテナ建築物を想定したものである。図示するように、「側壁構造体」(0400)を構成する複数のコンテナのうち、一の「コンテナ」(0401)は服飾店となっており、向かって左隣の「コンテナ」(0402)は飲食店となっており、さらに左隣の「コンテナ」(0403)は靴店となっている。また、服飾店となっているコンテナに向かって右隣の「コンテナ」(0404)は書店となっており、さらに右隣の「コンテナ」(0405)は時計店となっている。
【0030】
図5は、
図4で示した側壁構造体の例を上方視により示した概念図である。図中の矢印はコンテナ建築物を商業施設として用いた際の来場者の流れの一例を示している。例えば、一の「出入口」(0501)から入場した者は、正面の「書店」(0502)が目に入るとともに、左手前から左奥に向かって「靴店」(0503)、「飲食店」(0504)、「服飾店」(0505)が並んでいることが目に入る。仮に、書店での購買を目的として来場した者であっても、書店に至るまでにそれ以外の靴店や飲食店などが目に入るためそれらの店舗へ立ち寄ることの誘因が働く。また、書店に向かったところでその隣に「時計店」(0506)があることも分かるため、時計店へ立ち寄ることの誘因も働く。店舗以外の「手洗所」(0507)、「ATMコーナー」(0508)、「案内所・休憩所」(0509)などの施設を設けてもよい。このように中央のスペースを取り囲むように複数の店舗等が並んで配置されている場合、様々な店舗への立ち寄りが誘引され、一つの商業施設内での来場者の回遊を促すことが可能となる。
【0031】
また、本実施形態のコンテナ建築物は上述のように商業施設としての利用の他、役所などの行政機関や病院などとして利用することも好適である。例えば、役所であれば、個々のコンテナを住民課や福祉課などの各課の執務室とし、側壁構造体により囲まれる空間を待合所とする利用態様である。また、病院として利用するのであれば、個々のコンテナを内科や小児科などの各科の診療室とし、側壁構造体により囲まれる空間を待合所とする利用態様である。
<実施形態1 効果>
【0032】
コンテナによって構成される個々の施設がコンテナ建築物の内部空間を取り囲むように配置されることから、複数の施設を内包しつつ回遊性の高い一の建築物を簡易に建築することが可能となる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
【0033】
本実施形態は、コンテナを二段以上に重ねて配置した側壁構造体を有するコンテナ建築物である。二段以上にコンテナを重ねることで、より多くの施設を内包することができるとともに、コンテナ建築物内に吹き抜けを形成することができる。
<実施形態2 構成>
【0034】
図6は、本実施形態のコンテナ建築物の一例を示す概念図である。図示したのは、コンテナを二段に重ねて側壁構造体を構成したコンテナ建築物である。図示するように、本実施形態の「コンテナ建築物」(0600)は、短手方向の側壁には「出入口」(0601)が設けられ、その出入口を取り囲むように配置される「コンテナ」(0602)の外壁面相当部分にはガラス窓が設置されている。
【0035】
また、長手方向の側壁を構成するコンテナのうち上段に配置される「コンテナ」(0603)の外壁面相当部分にはディスプレイが設置されており、野球の映像が表示されている。また、長手方向の側壁の一端に配置される「コンテナ」(0604)の外壁面相当部分は、短手方向の側壁との角を形成する領域において「レンガタイル」(0605)が設置されている。なお、レンガタイルはレンガの外観を呈するタイルのことである。なお、外壁面相当部分とは、コンテナに備わる側面部分であって、側壁構造体を構成する際にコンテナ建築物の外壁面に当たる部分のことをいう。また、このコンテナの一部や、このコンテナと隣接するコンテナの外壁面相当部分には「波板」(0606)が設置されている。
【0036】
図7及び
図8は、外壁面相当部分にガラス窓を設置したコンテナなどを示す概念図である。
図7(a)は、ガラス窓を外壁面相当部分に設置したコンテナを示している。図示するように、「コンテナ」(0701)の外壁面相当部分には、「ガラス窓」(0702)が6枚配列され、外壁面相当部分のほとんどの領域がガラス窓で占められている。なお、1枚のガラス窓が外壁面相当部分のほとんどの領域を占めるようにしてもよい。
【0037】
このように外壁面相当部分にガラス窓を設置した場合には、そのコンテナの内部に商品等を陳列することでショーウィンドーとすることができる。また、コンテナの側面のうち外壁面相当部分と対向する位置の側面を取り払い又はガラス窓を設置することで、コンテナ建築物の内部へ採光することができる。
【0038】
図7(b)は、外壁面相当部分にディスプレイを設置したコンテナを示している。図示するように、「コンテナ」(0703)の外壁面相当部分には、「ディスプレイ」(0704)が設置される。例えば、野球やサッカーのホームスタジアムに設置されるグッズショップにコンテナ建築物を建てた場合には、販売中の商品をディスプレイに表示して購買意欲を喚起したり、そのホームチームの試合の様子をディスプレイに表示しスタジアムの雰囲気を盛り上げたりするなどの視覚的効果を奏することができる。
【0039】
図8(a)は、外壁面相当部分にレンガタイルを設置したコンテナを示している。図示するように、「コンテナ」(0801)の外壁面相当部分には、「レンガタイル」(0802)が設置されている。なお、このコンテナにおいては二つの側面が外壁面相当部分となっている。また、図示したように外壁面相当部分のうちの一部の領域にレンガタイルを設置するようにしてもよい。なお、外壁面相当部分のうちレンガタイルが配置されていない領域には、例えば、「波板」(0803)などが設置されている。このように外壁面相当部分にレンガタイルを設置したコンテナを利用することで、コンテナ建築物の外観に装飾を施すことが可能となる。
【0040】
図8(b)は、外壁面相当部分に波板を設置したコンテナを示している。図示するように、「コンテナ」(0804)の外壁面相当部分には、「波板」(0805)が設置されている。この波板は鋼板を用いる波板鋼板であることがコンテナに構造的強度をさらに付与する点で好ましい。
【0041】
本実施形態のコンテナ建築物は、コンテナが二段以上に重ねて配置され、重ねられたコンテナの上下段はコンテナ内に階段を設け、この階段で上下階を往来可能である。
図9は、階段を内部に設けたコンテナの一例を示す概念図である。
図9(a)は、階段を内部に設けたコンテナを上方視した概念図であり、
図9(b)は、かかるコンテナを側方視した概念図である。図示するように、「コンテナ」(0901)の内部には、床から天井方向へ「階段」(0902)が設けられており、この階段により上に重ねられたコンテナへ往来するこが可能となる。
【0042】
また、コンテナを二段以上に重ねて配置するにあたり、各段の連結は一列での連結に限られず、例えば、地上階において二列で連結し二階については一列で連結してもよい。この場合、地上階に配置された二列のコンテナのうち二階を構成するコンテナが載置されていないコンテナの列の天井を二階の通路とすることができ、二階においても周囲の各施設への往来が容易に可能となる。
<実施形態2 効果>
【0043】
本実施形態のコンテナ建築物により、より多くの施設を内包することができるとともに、コンテナ建築物内に吹き抜けを形成することができる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
【0044】
本実施形態は、屋根に傾斜を設けたことを特徴とするコンテナ建築物である。傾斜を設けることで、雨水や塵などが屋根に止まることを防止することができる。
<実施形態3 構成>
【0045】
図10は、本実施形態のコンテナ建築物の一例を示す概念図である。図示するように、「コンテナ建築物」(1000)は、その「屋根」(1001)が側壁構造体のうちの「ディスプレイ」(1002)を設置したコンテナを含む一辺側からこの一辺と対向する辺の側壁構造体に向かって一方向に下る傾斜を有している。このように屋根に傾斜を設けることで雨水や塵などを屋根から排出することができる。
【0046】
また、傾斜を設けることにより屋根の高さが高い方の屋根、すなわち図中においてディスプレイが設けられている側壁構造体の上に架けられている屋根とその側壁構造体との間には、「排煙用窓」(1003)が設けられる。建築物には排煙上有効な開口部を設けることが求められるが、排煙用窓を設けることによりかかる要求に応えることができ、火災における一酸化炭素中毒による人的被害を低下させることに資する。
<実施形態3 効果>
【0047】
本実施形態により、雨水や塵などが屋根に止まることを防止することができるとともに、防災上求められる排煙機能を果たすことのできるコンテナ建築物を提供することができる。