(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-160743(P2016-160743A)
(43)【公開日】2016年9月5日
(54)【発明の名称】川水の揚水ポンプのゴミ除け装置
(51)【国際特許分類】
E02B 5/08 20060101AFI20160808BHJP
F04B 53/20 20060101ALI20160808BHJP
F04D 29/70 20060101ALI20160808BHJP
E03B 3/36 20060101ALI20160808BHJP
【FI】
E02B5/08 101A
F04B53/20 A
F04D29/70 D
E03B3/36
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-53998(P2015-53998)
(22)【出願日】2015年2月26日
(71)【出願人】
【識別番号】515073377
【氏名又は名称】今井 修
(72)【発明者】
【氏名】今井 修
【テーマコード(参考)】
3H071
3H130
【Fターム(参考)】
3H071AA01
3H071BB03
3H071CC41
3H071DD32
3H071DD62
3H071DD63
3H130AA03
3H130AB22
3H130AB60
3H130AC09
3H130AC10
3H130BA42J
3H130BA95J
3H130BA97J
3H130CA02
3H130DG02X
3H130DJ02X
3H130DJ03X
(57)【要約】
【課題】 川水等の流水中のゴミを除去し、除去作業に追われることなく円滑に取水する。
【解決手段】 回転部位に取水用ホースが触れないための固定かご、その外側にゴミ除け用の網状回転かご、その外側に外枠をそれぞれ同一軸に設け、該軸上に回転シャフトを設け、該回転シャフトの上端部を回転シャフト保持部材に保持させ、下端を前記回転かご底部に固定させ、複数本の回転シャフト保持部材支柱により前記回転シャフト保持部材を外枠上縁に保持固定し、また前記回転かご外周面に川の流れを受けてかごを回転させるための複数の羽根部材を設け、前記固定かご底部には前記回転シャフトの貫通用保護管を固定し、さらに前記外枠上縁に固定かご保持枠を設け、前記固定かごを位置固定するための複数の固定かご支持枠支柱を支持し、前記外枠下縁に高さ調節可能にした接地用の脚部を持つことを特徴とした川水の揚水のゴミ除け装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定かご、その外側に網状回転かご、その外側に外枠をそれぞれ同一軸に設け、該軸上に回転シャフトを設け、該回転シャフトの上端部を回転シャフト保持部材に軸が垂下方向に向かせ回転自在になるように保持させ、下端を前記網状回転かご底部に固定させ、前記外枠上縁から複数本の回転シャフト保持部材支柱により前記回転シャフト保持部材を保持固定し、また前記網状回転かご外周面に川の流れを受けてかごを回転させるための複数の羽根部材を設け、前記固定かご底部には前記回転シャフトの貫通用保護管を固定し、さらに前記外枠上縁から前記回転シャフト保持部材支柱とは別に固定かご保持枠を設け、前記固定かごを位置固定するための複数の固定かご支持枠支柱を支持し、前記外枠下縁に高さ調節可能にした接地用の脚部を持つことを特徴とした川水の揚水のゴミ除け装置。
【請求項2】
網状回転かご外周面に、流水圧を受け該網状回転かごに回転力を与える羽根部材を3枚以上使用し、お椀形または多角形柱を対角線上で切断した形状のものを等間隔に設置させたことを特徴とした請求項1に記載された川水の揚水のゴミ除け装置。
【請求項3】
外枠は円柱状または多角形状の外枠とし、外枠下縁に伸縮可能な脚部を3本以上設けたことを特徴とした請求項1又は2に記載された川水の揚水のゴミ除け装置。
【請求項4】
回転シャフト保持部材の回転シャフトの軸受けは、上部に2つのラジアルベアリングを適宜な間隔をあけて設置するほか、上部にラジアルベアリング、網状回転かごの下底部にスラストベアリングを設置し、外枠下縁から中心に向かう回転シャフト軸受支柱にスラストベアリング受けを構成した請求項1ないし3のいずれか1項に記載された川水の揚水のゴミ除け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川等の流水を取水する際の、川水の揚水ポンプのゴミ除け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
山火事等の火災時に消火用水利が近くにない場合、消防用ポンプに接合された取水用ホースを川水に入れ取水することがあるが、草木等のゴミを吸い込むため円滑に取水できず、手作業でゴミを除去し、消火作業と並行して除去作業を行う場合が多い。また、消火作業の用途ではないが、従来の川水の揚水ポンプのゴミ除け装置には、吸い込まれたゴミを網体に捕獲し更にゴミ除け管の小孔で除去するゴミ除け装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、先行技術文献(実開平6−69398号)について説明すると、下流に向かって下り傾斜の斜面上板と下流側末端面に開口部を形成した箱体の前側天井版にホース挿入孔を設け、このホース挿入孔にサクションホースの下端部を挿入止着し、サクションホースの下端に複数個の小孔を穿設したゴミ除け管を連設し、前記斜面上板に開口窓を形成し、この開口窓に網体を付設したことを特徴としたものである。サクションホースの他端部を揚水ポンプのサクション部に接続し、箱体の開口部を川の下流側に向けて川底にセットし、箱体の周囲に止着杆で箱体を川底に固定する。川の水の比較的上部に浮遊して流れているビニール片や木の葉などのゴミは箱体を川底にセット固定することにより揚水ポンプがビニール片や木の葉などのゴミを吸い込む確率が減少し、吸い込まれたゴミは網体に捕獲され更にゴミ除け管の小孔で除去されるゴミ除け装置となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 実開平6−69398号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、火災発生時の消火作業時に取水用ホースに詰まったゴミを手作業で除去していては極めて非効率的であり、円滑な消火作業に支障をきたす。ゴミの除去作業をする人足と、消火作業をする人足が必要となり、本来消火作業に必要な人員を割かなくてはならなくなる。さらに、ゴミの除去作業が追い付かない時など消火作業を中断することとなり、火災が拡大し被害を大きくしてしまうのである。また、先行技術文献(実開平6−69398号)の川水の揚水ポンプのゴミ除け装置では、一定の水深のある所では有効に機能し得るが、極めて浅い所だと開口部が川面に近づき水の上部に浮遊して流れているビニール片や木の葉などを吸い込んでしまい、小孔を詰まらせてしまうこととなる。さらに、開口部は下流側に設置することでゴミを吸引する確率が少なくなるが、水流の極めて弱い小川では、水流のベクトルとポンプ吸引力のベクトルでは吸引力が勝ってしまい、ゴミを吸引した結果、やはり小孔を詰まらせてしまうこととなる。水深が浅く水流の弱い場所では、流水中のゴミが取水を妨害していないか定期的にチェックする必要があり、取水供給がストップした時は迅速にゴミを除去しなくてはならず、用水を安定して取水するためには手間と労力がかかることなる。また、このような方法で生活用水を確保しているのは山間部の限界集落に例が見られ、若い労働力が少ない地域住民には非常に悩ましく困難な作業と推測される。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、火災等の緊急時等のための取水および生活用水の取水を、水深が浅く水流の弱い水源からも人手をかけず安定して容易に行う装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、河川等の水源に沈めその中心付近に取水用ホースを差し込み、取水用ホースが取水する際に吸引するゴミを除去する装置であって、固定かご、その外側に網状回転かご、その外側に外枠をそれぞれ同一軸に設け、該軸上に回転シャフトを設け、該回転シャフトの上端部を回転シャフト保持部材に回転シャフトが垂下方向に向かせ回転自在になるように保持させ、下端を前記網状回転かご底部に固定させ、前記外枠上縁から複数本の回転シャフト保持部材支柱により前記回転シャフト保持部材を保持固定し、また前記網状回転かご外周面に川の流れを受けてかごを回転させるための複数の羽根部材を設け、前記固定かご底部には前記回転シャフトの貫通用保護管を固定し、さらに前記外枠上縁から前記回転シャフト保持部材支柱とは別に固定かご保持枠を設け、前記固定かごを位置固定するための複数の固定かご支持枠支柱を支持し、前記外枠下縁に高さ調節可能にした接地用の脚部を持つことを特徴とした川水の揚水ポンプのゴミ除け装置を提供したものである。
【0008】
上記解決手段による作用は以下の通りである。ゴミ除け装置に設けた羽根部材はお椀形または三角形、あるいは四角柱などの多角形柱を対角線上で切断した形状などをしており、3枚以上を使用し、全てが等間隔で設置されている。この形状上の特性により、流水中に設置されると、羽根部材の開いている腹側にかかる流水の抵抗が羽根部材の背中側から受ける抵抗より大きくなるため、回転シャフトを中心に回転する。大きな草木などのゴミは、上流側で羽根部材の腹に当たり水流で羽根部材と共に自走して下流まで進み、水流とともに下流へ流れて行き、除去される。流水は網状回転かご、固定かご内に入り込み、固定かご内に挿入された取水用ホースより吸引され、取水することができる。羽根部材では受け流しきれない細かなゴミも、網状回転かごの目によりろ過され除去されるため、ゴミに妨げることなく取水することができる。
【0009】
また、川水の揚水ポンプのゴミ除け装置の設置においては、水源の規模に応じた形態のゴミ除け装置を使用することとなるが、上記装置の外枠下縁には出し入れすることのできる3本以上の脚部が設けられており、設置の際に深さに合わせアジャスタで適宜に長さを調節し、取水したい場所に沈める。水源がごく浅くて従来の方法なら取水し難い場所であっても、羽根部材が流水に接し回転する程度の深さがあれば、十分に取水可能である。
【0010】
本発明の特徴のひとつである、水流により自走回転する機能の構成に使用される回転シャフトの軸受けは、安定した回転を確保するために2つ使用する必要があるが、上部に2つのラジアルベアリングを適宜な間隔をあけ設置する方法の他に、上部にラジアルベアリングと網状回転かごの下底部にスラストベアリングを設置し、外枠下縁から中心に向かう回転シャフト軸受けにスラストベアリング受けを構成する方法があり、いずれの場合にも安定したなめらかな回転を確保することができる。
【0011】
自走回転した羽根部材によって大きなゴミを除去し、さらに網状回転かごで細かなゴミをもろ過し、網に付着したごみも回転かごが180度位相すると今度は網目に対して流れが逆流することになり、付着したごみは網目から剥離し下流側に流されてしまう。この逆洗効果により、常に網目に新生網面が形成されるので、ゴミに妨げられることなく取水することができる。
【発明の効果】
【0012】
上記のように、本発明の川水の揚水ポンプのゴミ除け装置は、お椀形または多角形柱を対角線上で切断した形状をした羽根部材が等間隔で設置されているので、流水中に設置されると羽根部材の開いている腹側にかかる流水の抵抗力が羽根部材の背中側から受ける抵抗力より大きくなるため回転シャフトを中心に回転する。大きな草木などのゴミは上流側で羽根部材の腹に当たり水流で羽根部材と共に自走して下流へ流れて行き除去され、羽根部材では受け流しきれない細かなゴミも網状回転かごの目によりろ過され、取水ポンプに影響しない程度のゴミが含まれた川水が、網状回転かご、固定かごを通り取水用ホースより吸引され、ゴミに妨げられることなく取水される。また、網状回転かごの大きな効果は、網状回転かごの網に付着したごみも網状回転かごが180度位相すると今度は網目に対して流れが逆流することになり、付着したごみは網目から剥離し下流側に流されてしまう。この逆洗効果により、常に網目に新生網面が形成されることにある。
【0013】
また、脚部のアジャスタで長さを調節し水源の深さによって高さを調節する機能を有しており、水源がごく浅くて取水し難い場所であっても、羽根部材が流水に接し回転する程度の深さがあれば、十分に取水することができる。
【0014】
さらに、安定した回転を確保するために、軸受けは上部に2つのラジアルベアリングを適宜な間隔をあけ設置する方法の他に、上部にラジアルベアリングと網状回転かごの下底部にスラストベアリングを設置する方法とがあり、いずれの場合にも安定した回転を提供し、自走回転した羽根部材によってゴミを除去し、さらに網状回転かごで細かなゴミをもろ過し、2段階のゴミ除去作用により流水は網状回転かごの網目を通り取水用ホースに到達し、ゴミに妨げられることなく取水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】 同装置の網状回転かごと羽根部材を示す側面斜視図
【
図6】 同装置の脚部の伸縮前(G)と伸縮後(H)の側面斜視図
【
図7】 同装置の回転シャフトとベアリングの接合部の外観斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を
図1〜
図7に基づいて説明する。
【0017】
図1、5において、川水の揚水ポンプのゴミ除け装置は、固定かご6、その外側に網状回転かご3、その外側に外枠1をそれぞれ同一軸に設け、該軸上に回転シャフト7を設け、該回転シャフト7の上端部を回転シャフト保持部材8に回転シャフト7が垂下方向に向かせ回転自在になるように保持させ、下端を前記網状回転かご3の底部に固定金具11により固定させている。前記外枠上縁1aから複数本の回転シャフト保持部材支柱1bにより前記回転シャフト保持部材8を保持固定している。また前記網状回転かご3の外周面に川の流れを受けてかごを回転させるため6枚の羽根部材2を設け、前記固定かご6の底部には前記回転シャフト7が貫通するための貫通用保護管4を固定し、取水用ホース12を固定かご6に挿入しても回転シャフト7に触れないように適宜な長さを持って取り付けてある。また固定かご6を固定するために前記外枠上縁1aから前記回転シャフト保持部材支柱1bとは別に固定かご保持枠1cを設け、そこから複数の固定かご支持枠支柱5により固定かご6を位置固定させている。また前記外枠下縁9には高さ調節可能にした接地用の脚部10を4本配置している。
【0018】
羽根部材2は
図2、3に示す通りお椀形または三角形、あるいは四角柱などの多角形柱を対角線上で切断した形状などが考えられるが実施例においては、面取りされた四角柱の対角線上で切断された羽根部材2を6枚使用し、全てが等間隔で設置されている。この形状上の特性により、流水中に設置されると、前記羽根部材の腹2bにかかる流水の抵抗が羽根部材の背2aから受ける抵抗より大きくなるため、回転シャフト7を中心に一定方向に回転力が発生し回転する。
【0019】
図4に示す通り、自走回転した羽根部材2によって大きなゴミを除去し、さらに網状回転かご3で細かなゴミをもろ過し、取水ポンプに影響しない程度のゴミの含まれた川水が、網状回転かご3、固定かご6を通り取水用ホース12より吸引され、ゴミに妨げることなく取水される。網に付着したごみも網状回転かご3が180度位相すると今度は網目に対して流れが逆流することになり、付着したごみは網目から剥離し下流側に流されてしまう。この逆洗効果により、常に網目に新生網面が形成されので、ゴミに妨げられることなく取水することができる。
【0020】
回転シャフト保持部材8には二つのラジアルベアリング8a、8bを設け回転シャフト7を貫通保持させ、該回転シャフト7は固定かご6の底部に接続された貫通用保護管4に通して網状回転かご3の底部に固定されている。
【0021】
図7のように前記回転シャフト保持部材8は回転シャフト保持支柱1bによって固定かご保持枠1cに固定される。安定した回転軸を確保するために軸受けを2つ使用する必要があるが、
図5のように上部にラジアルベアリング8a、8bを適宜な間隔をあけ使用する方法の他に、上部にラジアルベアリング8aと網状回転かご3の下底部にスラストベアリング8a’を設置して外枠下縁9から中心に向かう回転シャフト軸受け支柱1dにスラストベアリング受け8’を構成する方法がある。
【0022】
図6において、外枠下縁9は底面に固定するため3本以上必要であるが本発明は4本を使用している。伸縮スタンド10aは上下可能なアジャスタとなっており、
図7G、Hのように伸縮スタンドのねじ10bによって接地用の脚部10を伸ばして高さを調節することができる。また、全ての材料において強化プラスチックやステンレス等の強度、腐食耐性の強いものを使用することができる。
【0024】
川水の揚水ポンプのゴミ除け装置は、流水中に設置されると、羽根部材の腹2bにかかる流水圧が羽根部材の腹2aが受ける流水圧より大きくなるため、回転シャフト7を中心に一定方向に回転力が発生し、回転する。
【0025】
図4のように、大きな草木などのゴミは、上流側で羽根部材の腹2bに当たり水流で羽根部材2と共に自走して下流まで進み、水流とともに下流へ流れて行き、除去される。川水は網状回転かご3の目を通り取水用ホース12より吸引され、取水される。前記羽根部材2では受け流しきれない細かなゴミも、前記網状回転かご3の網目によりろ過され除去されるため、2段階のゴミ除去作用により流水は網状回転かご3の網目を通り取水用ホース12に到達し、ゴミに妨げられることなく取水することができる。
【0026】
また、川水の揚水ポンプのゴミ除け装置の設置においては、水源の規模に応じた形態のゴミ除け装置を使用することとなるが、上記ゴミ除け装置の外枠下縁9には伸縮スタンド10aが設けられているので設置の際に深さに合わせ足の長さを調節でき、水源がごく浅くて従来の方法なら取水し難い場所であっても、羽根部材2が流水に接し回転する程度の深さがあれば、十分に取水可能である。
【実施例】
【0027】
川水の揚水ポンプのゴミ除け装置の実施例として、山火事等の火災時に消火用水利が近くにない場合、消防用ポンプに接合された取水用ホースを川水に入れ取水することがあり、その際に草木等のゴミを吸い込み取水用ホースを詰まらせてしまう。ゴミを手作業で除去していては極めて非効率的であり、円滑な消火作業に支障をきたす。ゴミの除去作業をする人足と、消火作業をする人足が必要となり、本来消火作業に必要な人員を割かなくてはならなくなる。さらに、ゴミの除去作業が追い付かず消火作業を中断することとなり、火災が拡大し被害を大きくしてしまうのである。本発明の川水の揚水ポンプのゴミ除け装置を使用することで手作業によるゴミ除去作業を省くことができ、円滑で迅速な消火作業を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
上記のような火災時の消火作業のみならず、川水を利用した設備全般への利用可能性が考えられる。例えば生活用水や農業用水を川水から取水している場合が挙げられるが、このような事例は山間部の限界集落に見られ、適宜取水設備を詰まらせるゴミを除去するという作業は若い労働力が少ない地域住民には非常に悩ましく困難な作業と推測される。このように地理的制約を受ける地域での安定した水利確保に利用できる可能性がある。
【符号の説明】
【0029】
1 外枠
1a 外枠上縁
1b 回転シャフト保持部支柱
1c 固定かご保持枠
1d 回転シャフト軸受け支柱
2 羽根部材
2a 羽根部材の背
2b 羽根部材の腹
3 ゴミ除け用の網状回転かご
4 回転シャフトの貫通用保護管
5 固定かご支持枠支柱
6 回転かごに取水用ホースが触れないための固定かご
7 回転シャフト
8 回転シャフト保持部材
8a ラジアルベアリング
8b ラジアルベアリング
8’ スラストベアリング受け
8a’ スラストベアリング
9 外枠下縁
10 接地用の脚部
10a 伸縮スタンド
10b 伸縮スタンドのねじ
11 固定金具
12 取水用ホース