(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-165260(P2016-165260A)
(43)【公開日】2016年9月15日
(54)【発明の名称】犬のトレーニング用首輪(スリップカラー)
(51)【国際特許分類】
A01K 27/00 20060101AFI20160819BHJP
A01K 15/02 20060101ALI20160819BHJP
【FI】
A01K27/00 A
A01K15/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-65190(P2015-65190)
(22)【出願日】2015年3月10日
(71)【出願人】
【識別番号】515068889
【氏名又は名称】岡田 縁
(72)【発明者】
【氏名】岡田 縁
(57)【要約】
【課題】 本発明は、熟練した犬の訓練士や経験豊富な飼主のような技術を必要とする事無く、有効かつ安全に犬に指示を伝えることが出来るトレーニング用首輪(スリップカラー)を得ることにある。
【解決手段】 本発明により、犬への指示が伝わりやすい後頭部からずり落ちることなく、犬に的確且つ安全に指示を伝えることが出来るトレーニング用首輪(スリップカラー)を得ることが出来る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
犬の熟練訓練士に依ることなく、一般飼育者でも安全且つ的確に犬への指示が伝えられるトレーニング用首輪(スリップカラー)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、簡単で安全且つ効果的に犬のトレーニングが出来る首輪に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の犬のトレーニング用首輪(スリップカラー)は、熟練の訓練士・ドッグトレーナーでないと使用が難しいものであった。口吻部に装着するヘッドカラー(商品名ジェントルリーダー等、
図1)は、有効的であるが、顎を下方に引く動作が犬の頚椎を痛め、且つ、犬の口吻部分を傷つける畏れがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の技術によれば、トレーニング用首輪(スリップカラー)は使用中に装着定位置である犬の後頭部から頸部に下がり、指示を与えた際に的確に伝わるべき場所に装着できていないだけでなく、犬の頚部を強力に圧迫し事故に繋がるものである(
図2−1、
図2−2)ので、一般の犬の飼育者には使用が難しい。安易に使用すれば、的確な指示が犬に伝わらないのみでなく、犬の頸部への負担、場合によっては死亡事故にまで至る危険を伴うものであった。
【0004】
この発明により、一般飼育者でも、犬への指示が的確に伝わり、且つ、犬への負担を大幅に軽減し、安全に使用できるトレーニング用首輪(スリップカラー)を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、引き綱を強く引く事により、犬への指示が的確に伝わる後頭部箇所へ、トレーニング首輪(スリップカラー)が常に有るように、犬の口吻に掛ける部位を付帯した。
【0006】
この部位(以下、マズル掛部)は首輪(スリップカラー)本体と一体化しているのではなく、輪状の金具2個を渡しかけ、その輪状金具を首輪(スリップカラー)部分と共有することで首輪部と連結しているが、首輪(スリップカラー)の収縮・弛緩には影響されず、単に口吻への引っ掛かりとして存在する。
【0007】
首輪(スリップカラー)部分は、マズル掛部により犬の口吻に引っ掛かっているため、犬の後頭部から頸部に擦り落ちないようになっている。このため、首輪に掛かる力は犬の頸部を圧迫する事無く、安全に後頭部に伝わる。
【0008】
首輪(スリップカラー)部分は、輪状金具を貫通しているだけなので、指示を伝える際には、引き綱を引っ張る事により収縮するが、引っ張りを停止すると、力の作用が無くなり、自然に緩まる。なので、常に犬の後頭部を圧迫しているわけではなく、指示を伝えたい場合、引き綱を引いた時にだけその効果を発揮する。
【0009】
この構造だと、引っ張りを弱めた際にでも、首輪部分は常にマズル掛部により後頭部に位置し、順次指示を伝えたい状況でも、引き綱を引っ張るだけで、速やか且つ安全に、首輪(スリップカラー)を収縮させることにより犬の後頭部へ合図を伝えることが出来る。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明により、本発明においては、次に列挙する効果が得られる。
(1)犬への指示が的確な場所に安全に伝えることが出来る。
(2)犬への指示は、引き綱を引くだけなので簡潔である。
(3)熟練の犬の訓練士やドッグトレーナーでないと難しかったトレーニング用首輪(スリップカラー)を一般飼育者でも安全に使用することが出来る。
(4)構造が簡潔で量産可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2-1】 指示を伝えるべき場所にあるトレーニング用首輪(スリップリード)の位置を表した図
【
図2-2】 トレーニング首輪(スリップリード)が下方に擦り落ちて圧迫されると危険な箇所にある図
【0012】
[符号1]首輪(スリップカラー)本体部分
[符号2]マズル装着部
[符号3]顎固定部
[符号4]貫通金具
[符号5]犬の頭部通し部分
[符号6]犬の口吻通し部分
[符号7]引き綱の引っ張り方向
[符号8]トレーニング首輪(スリップカラー)収縮方向