【課題】実際の遊技場内の稼動率が低い場合であっても遊技者の遊技意欲を高めることが可能であり、また、実際の遊技場内に友人や知り合いが居なくても、他の遊技者と一緒に遊技を楽しむことができる遊技情報表示システムを提供すること。
【解決手段】遊技者の識別情報と遊技情報とを対応付けて記憶する遊技者別遊技情報記憶手段と、遊技者の識別情報と対応付けてアバター情報を記憶するアバター情報記憶手段と、を備えたサーバ装置100を含む遊技情報表示システム1は、遊技者に対し、多数の仮想遊技機が設置された仮想遊技場を表示するとともに、仮想遊技場内の仮想遊技機で遊技するアバターを表示する。
前記仮想遊技場表示手段は、前記遊技者別遊技情報記憶手段が記憶している遊技情報の変化に応じて、前記アバターの表示態様を変化させることを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示システム。
前記仮想遊技場表示手段は、前記遊技場に設置される複数の遊技機の各々と一対一で対応する位置に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技情報表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技者のアバターで賑わう仮想遊技場を表示する仮想遊技場サービスを提供する遊技情報表示システム1に関する例である。この内容について、
図1〜
図8を用いて説明する。
遊技情報表示システム1は、複数の遊技機2が設置される複数の遊技場に対応可能なように構築されたシステムである。この遊技情報表示システム1では、複数の遊技場に設置された遊技場内システム10(10A〜C)と通信可能に遊技場外に設けられたサーバ装置100を介して各遊技場の遊技場内システム10(10A〜C)が相互に接続されている。
【0011】
各遊技場では、パチンコ遊技機21やスロットマシン22等の複数の遊技機2に対して、玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す貸出装置25、呼出表示装置27、遊技情報表示装置3等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に、中継装置29が設置されている。また、遊技場内の図示しない管理スペースには、遊技場内の各種の機器の稼動状況を集中的に管理するための管理装置20が設置されている。
【0012】
貸出装置25は、各遊技機2の側方に設置される縦長の装置である。パチンコ遊技機21向けの貸出装置25は、遊技機2の左側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技媒体である玉を貸し出す。スロットマシン22向けの貸出装置25は、遊技機2の右側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技媒体であるメダルを貸し出す。
呼出表示装置27は、各遊技機2の上方に設置される装置である。この呼出表示装置27は、遊技場の従業員等を呼び出す際に点灯するランプを備えているほか、大当たり回数等を表示する表示機能を備えている。
【0013】
遊技場では、管理装置20が通信可能な状態で接続された有線LAN等の場内ネットワーク200が構築されている。遊技機2は、対応する遊技情報表示装置3、呼出表示装置27、及び貸出装置25と共に、中継装置29を介して場内ネットワーク200に接続されている。場内ネットワーク200を利用した各遊技場の遊技場内システム10では、遊技情報表示装置3等の周辺装置を含めた遊技機2側と管理装置20との間の各種の通信が中継装置29を介して実現されている。さらに、各遊技場の遊技場内システム10は、インターネット等の公衆通信回線に接続された管理装置20を介して場外のサーバ装置100と通信可能な状態で接続されている。
【0014】
次に、遊技機2について概説すると共に、遊技情報表示システム1を構成する機器の一例である遊技情報表示装置3、携帯端末15、管理装置20、サーバ装置100について説明する。
(遊技機)
遊技機2には、大きく分類して、パチンコ遊技機21とスロットマシン22とがある。
パチンコ遊技機21は、遊技媒体である玉を発射して遊技される遊技機である。
図1に例示するパチンコ遊技機21は、始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行する、いわゆるセブン機と称呼される遊技機である。このパチンコ遊技機21は、大当たり抽選に応じて図柄変動を実行するゲームを開始し、大当たり図柄の停止表示により大当たり当選を報知する。大当たり当選が発生すれば、大入賞口が開放されるラウンドが複数回繰り返される有利な大当たり状態となる。
【0015】
このようなパチンコ遊技機21が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば、以下の信号がある。遊技信号は、中継装置29を経由して呼出表示装置27や遊技情報表示装置3等に出力されるほか、遊技機2の識別情報である台番IDが対応付けされた状態で管理装置20に送信される。
【0016】
(1)アウト信号:玉を10個発射する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じて玉を10個払い出す毎に1回出力される信号。
(3)スタート信号:図柄変動がスタートしたときに1回出力される信号。
(4)大当たり信号:大当たり状態の発生中に継続的に出力されるレベル信号。
【0017】
スロットマシン22は、規定数のメダルを対価として図柄変動ゲームを開始でき、停止表示された図柄の組み合わせが入賞図柄のとき入賞が発生する遊技機である。入賞図柄としては、BB(ビッグボーナス)に対応するBB図柄や、RB(レギュラーボーナス)に対応するRB図柄や、ART(アシストリプレイタイム)に対応するART図柄のほか、5枚役や2枚役等の小役に対応する小役図柄が設定されている。
【0018】
スロットマシン22では、ゲーム開始時に内部抽選が実行され、内部抽選に当選した役に対応する図柄が停止表示されたときにその役の入賞が発生する。内部抽選に当選しても対応する図柄を停止表示できないと、取りこぼしによりハズレとなる。BB図柄、RB図柄が停止表示されるとBB役あるいはRB役が入賞し、これにより例えば特定の払い出し役の入賞確率が高くなる有利なBBあるいはRBが発生する。また、ART役が入賞すると、内部当選した役の種類が報知されると共に、メダルを消費することなく次のゲームを実行できるという利益が付与されるリプレイ役の入賞頻度が高くなる有利なARTが発生する。
【0019】
スロットマシン22が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば以下の信号がある。遊技信号は、中継装置29を経由して呼出表示装置27、遊技情報表示装置3に出力されるほか、遊技機2の台番IDが対応付けされた状態で管理装置20に送信される。
【0020】
(1)アウト信号:メダルを1枚消費する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じてメダルを1枚払い出す毎に1回出力される信号。
(3)BB信号:BBの発生中に出力されるレベル信号。
(4)RB信号:RBの発生中に出力されるレベル信号。
(5)ART信号:ARTの発生中に出力されるレベル信号。
【0021】
(遊技情報表示装置)
遊技情報表示装置3(
図1、
図2)は、遊技機2の側方に設置される縦長の装置であり、各遊技機2の各々と一対一で対応する位置に付設される。この遊技情報表示装置3の前面側には、タッチパネルディスプレイ30が回動可能な状態で取り付けられている。前面の上端近くには、作動状態を表示する状態表示ランプ31が配置されている。タッチパネルディスプレイ30の下側には、携帯端末15を認証する端末認証エリア32、及び会員カード17(
図3参照。)を挿入するためのカードスリット33が配置され、カードスリット33の上側の隣接する位置には、カード排出ボタン35が配置されている。
【0022】
遊技情報表示装置3は、
図3に示すごとく、記憶素子であるROM(Read Only Memory)382・RAM(Random Access Memory)383や演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)381等を有する制御部38を中心として電気的に構成されている。この制御部38に対しては、上記の構成のほか、液晶ディスプレイよりなる液晶表示部301、その表示画面に積層されたタッチパネル302、会員カード17のカード情報を読み取るカードリーダ331、端末認証エリア32に近接された携帯端末15の識別情報である携帯ID(フェリカID)を読み取る携帯用リーダ321、中継装置29との間で各種の情報を送受信するI/F部39が電気的に接続されている。
【0023】
タッチパネルディスプレイ30は、図形や文字等を描画可能な液晶表示部301と、ポインティングデバイスとしての機能を実現するタッチパネル302と、を組み合せた表示器である。このタッチパネルディスプレイ30によれば、その表示画面300に描画された操作ボタンや操作エリア等を指先で軽く触れて選択するという操作機能を実現できる。
【0024】
遊技情報表示装置3は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)遊技者識別手段:対応する遊技機2で遊技を行う遊技者の識別情報である遊技者IDを取得する手段。会員カード17から読み取った会員ID、あるいは近接された携帯端末15から読み取った携帯IDが遊技者IDとして取り扱われる。
(2)情報記憶手段:中継装置29を介して管理装置20から受信した各種の情報、及び遊技機2から受信した遊技情報を記憶する手段。管理装置20から受信する各種の情報には、仮想遊技場サービスにログインした遊技者の携帯IDが対応付けされた情報が含まれている。
(3)遊技情報表示手段:対応する遊技機2で実行された遊技に関する遊技情報等、各種情報をタッチパネルディスプレイ30に表示可能な手段。
(4)仮想遊技場表示手段:遊技者に対し、多数の仮想遊技機が設置された仮想遊技場を表示するとともに、サーバ装置100が記憶している遊技者の遊技者IDと対応付けられた後述のアバターの情報に基づいて仮想遊技場内の仮想遊技機で遊技するアバターを表示する手段。仮想遊技場表示手段は、
図4に例示する仮想遊技場画面4をタッチパネルディスプレイ30に表示する。アバターは、遊技者が予め登録した仮想的なキャラクタであり、仮想遊技場における遊技者の分身である。
(5)メッセージ入力手段:遊技者が任意のメッセージを入力することが可能な手段。例えば、タッチパネルディスプレイ30に表示される図示しない文字パッドを利用してメッセージを入力できる。入力されたメッセージは、サーバ装置100に向けて送信される。
【0025】
(携帯端末)
本例では、例えば遊技者が所持するスマートフォン(多機能型携帯電話)を携帯端末(携帯端末装置)15の一例として例示している。この携帯端末15は、インターネット回線に接続可能な通信機能を備えていると共に、タッチパネルディスプレイ150を備える多機能型携帯電話である。
【0026】
携帯端末15は、以下の手段としての機能を備えている。
(1)携帯ID出力手段:近距離無線通信技術を利用して携帯ID(フェリカID)を外部出力する手段。遊技情報表示システム1では、この携帯IDが遊技者IDとして取り扱いされる。
(2)仮想遊技場表示手段:遊技者に対し、多数の仮想遊技機が設置された仮想遊技場を表示するとともに、サーバ装置100が記憶している遊技者の遊技者IDと対応付けられた後述のアバター情報に基づいて仮想遊技場内の仮想遊技機で遊技するアバターを表示する手段。仮想遊技場表示手段は、携帯端末15のタッチパネルディスプレイ150に仮想遊技場を表示する。遊技情報表示装置3が図示する仮想遊技場画面4(
図4参照。)と同様、仮想遊技場では、仮想遊技機が表示されると共に、遊技中の遊技者の分身であるアバター41が表示される。このように、仮想遊技場表示手段は、上記の遊技情報表示装置3のほか、遊技者が所持する携帯端末15に設けられる。
(3)メッセージ入力手段:遊技者が任意のメッセージを入力することが可能な手段。例えば、タッチパネルディスプレイ150に表示される図示しない文字パッドを利用してメッセージを入力できる。入力されたメッセージは、サーバ装置100に向けて送信される。
【0027】
(管理装置)
管理装置20(
図1)は、上記の通り、遊技場内の各種機器の稼動状況を集中的に管理するための装置である。特に、遊技情報表示システム1における管理装置20は、サーバ装置100と、遊技場内システム10と、を通信可能に接続する役割を担っている。
【0028】
管理装置20は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPUを中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM、RAM等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
【0029】
管理装置20は、例えばハードディスクドライブから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)遊技情報取得手段:各遊技機2で実行された遊技に関する遊技情報を取得する手段。遊技情報取得手段は、各遊技機2が出力するアウト信号等の遊技信号の受信回数を集計等することで生成された遊技情報を取得する。パチンコ遊技機21については、アウト(消費玉数)、セーフ(払出玉数)、スタート(ゲーム回数)、大当たり回数等の遊技情報を遊技機2毎に取得する。スロットマシン22については、アウト(消費メダル数)、セーフ(払出メダル数)、スタート(ゲーム回数)、BB回数、RB回数、ART回数等の遊技情報を遊技機2毎に取得する。なお、遊技情報の生成は、管理装置20が実行しても良く、遊技情報表示装置3など遊技機2に付設された機器が実行しても良い。
(2)会員情報記憶手段:仮想遊技場サービスに登録済みの会員の遊技者IDとして、携帯端末15の携帯IDと会員カード17の会員IDとを対応付けて記憶する手段。
(3)遊技者ID取得手段:遊技情報表示装置3が受け付けた遊技者IDを取得する手段。遊技者IDとして、会員カード17の会員ID又は携帯端末15の携帯IDを取得する。
(4)ログイン状態設定手段:会員登録された遊技者IDを取得したとき、仮想遊技場サービスに対するログイン状態を設定する手段。登録済みの会員の遊技者IDのいずれかと、取得した遊技者ID(会員IDか携帯ID)が照合できたとき、ログイン状態を設定する。
(5)遊技者情報送信手段:ログイン状態を設定した遊技者に関する遊技者情報をサーバ装置100に随時送信する手段。遊技者情報には、ログインした遊技者が遊技する遊技機2の機種情報、台番ID、遊技情報、その遊技者の携帯ID等が含まれている。この遊技者情報には、遊技場の識別情報である遊技場IDが対応付けられている。
【0030】
(サーバ装置)
サーバ装置100は、例えば仮想遊技場サービスを提供するウェブサイトの運営会社等が管理するコンピュータ装置であり、インターネット回線に接続されている。サーバ装置100は、インターネット回線を介して各遊技場の遊技場内システム10と通信可能に接続されている。サーバ装置100は、以下の各手段としての機能を備えている。
【0031】
(1)ダウンロード手段:各種の遊技サービスを利用するためのアプリケーションプログラムをダウンロードする手段。特に、本例のサーバ装置100は、仮想遊技場サービスを利用するためのアプリケーションプログラムを、各遊技場の遊技情報表示装置3や遊技者が所持する携帯端末15等に向けてダウンロード可能である。なお、遊技情報表示装置3等にダウンロードされたアプリケーションプログラムは、ダウンロード以降、適宜のタイミングでバージョンアップが行われる。
(2)遊技者情報取得手段:ログインした遊技者に関する前記遊技者情報をインターネット回線を介して各遊技場から受信する手段。上述のようにこの遊技者情報には、ログインした遊技者が遊技する遊技機2の機種情報、台番ID、遊技情報、その遊技者の携帯ID等が含まれている。
(3)遊技者別遊技情報記憶手段:複数の遊技場において各遊技情報表示装置3が取得した遊技者の遊技者ID(識別情報)である携帯IDを含む遊技者情報と、複数の遊技場において管理装置20が取得した遊技機2毎の遊技情報とを、前記遊技者情報取得手段を介して受信し、遊技者の携帯IDと遊技情報等とを対応付けて記憶する手段。
(4)アバター情報記憶手段:遊技者が予め登録した仮想的なキャラクターであるアバターの情報であるアバター情報を記憶する手段。アバター情報は、遊技者が所持する携帯端末15の携帯IDが対応付けされた状態で記憶される。
(5)サービス利用情報記憶手段:仮想遊技場サービスの利用登録を行った遊技者のサービス利用情報を記憶する手段。サービス利用情報は、遊技者IDとしての携帯IDが対応付けられた状態で記憶される。
【0032】
以上のように構成された遊技情報表示システムにおいて、仮想遊技場サービスを利用する際の手順について説明する。
(1)アプリケーションのダウンロード・利用者登録
仮想遊技場サービスを利用するに当たっては、運営会社の図示しないサイトにアクセスし、アプリケーションプログラムを携帯端末15にダウンロードしてインストールする必要がある。そのアプリケーションプログラムを携帯端末15で起動すれば、所定の利用者登録手続を実行可能であり、この利用者登録手続が完了すれば仮想遊技場サービスの利用が可能となる。実際に仮想遊技場サービスを利用するためには、システムへのログインが必要であるが、ログインの方法としては、次に説明する3つの方法がある。
【0033】
(2)携帯端末15を利用した遊技情報表示装置3からのログイン(第1のログイン方法)
仮想遊技場サービスを実際に利用する際には、遊技情報表示装置3の端末認証エリア32に携帯端末15を近接させ、携帯端末15の識別情報である携帯IDを読み取らせる必要がある。遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2の識別情報である台番IDを対応付けた上で読み取った携帯IDを管理装置20に送信する。管理装置20側で台番IDと携帯IDとが記録され、ログイン遊技中となる。
【0034】
ログイン遊技中では、遊技情報表示装置3は、
図4に例示する仮想遊技場画面4をタッチパネルディスプレイ30に表示する。管理装置20側は、現在の遊技者情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100側は、その遊技者情報を仮想遊技場の情報に随時反映させる。
【0035】
このようにサーバ装置100は、全国の遊技場から送信されてくるログイン遊技中の遊技者情報を受信し、仮想遊技場情報を随時、更新する。遊技情報表示装置3は、最新の仮想遊技場情報をサーバ装置100から随時、受信し、仮想遊技場に関する各種の情報の更新表示を実行する。なお、ログイン遊技中では、携帯端末15でも同時にログイン状態となる。
【0036】
(3)会員カード17を利用した遊技情報表示装置3からのログイン(第2のログイン方法)
遊技者が会員カード17を遊技情報表示装置3に挿入すると、遊技情報表示装置3は、その会員カード17から読み取った会員IDを管理装置20に向けて送信する。管理装置20は、その会員IDが対応付けられた携帯IDを照会すると共に、照会できた携帯IDと台番IDとを記録する。これによりログイン遊技中の状態が設定され、携帯端末15からログインした上記の場合と同様の動作が実行される。なお、会員IDに対応付けて携帯IDが登録されていない場合では、会員IDを読み取ってもログイン遊技中の状態は設定されず、遊技情報表示装置3に仮想遊技場画面4は表示されない。
【0037】
(4)遊技情報表示装置3を介在しない携帯端末15からのログイン(第3のログイン方法)
携帯端末15でアプリケーションプログラムを起動し、利用者IDや利用パスワード等の所定のログイン情報を入力すれば、ログインが可能になる。この手順によってログインした場合、サーバ装置100側で非遊技中ログインユーザとして登録され、携帯端末15側で仮想遊技場画面4の表示が実行される。
【0038】
次に、
図4に例示する仮想遊技場画面4の表示内容について説明する。仮想遊技場画面4では、50台の仮想遊技機45が配置された1フロアの仮想遊技場が表示される。この1フロアの仮想遊技場では、10台ずつの横の段が上下方向に5段配置され、各仮想遊技機45には1〜50番の仮想台番を表示する仮想台番枠43が付されている。
【0039】
非遊技中ログインユーザを除く遊技者によるログインが完了すると、その遊技者の分身であるアバター41が仮想遊技場に登場し、ランダムに選択された空き台にそのアバター41が着席する。このように仮想遊技場では、ログインした遊技者のアバター41が随時着席する。1フロアのアバター数が51人に達した場合、遊技者が最も多い機種だけの機種別フロア(図示略)が新たに生成され、その機種に対応するアバター41が機種別フロアへ自動的に移動する。そのアバター41に対応する遊技者に対して表示される仮想遊技場画面4では、機種別フロアに切換表示される。
【0040】
なお、ログインした際、自分が遊技を開始した機種の機種別フロアが存在する場合には、その遊技者のアバター41は機種別フロアへ入場し、機種別フロアが存在しない機種の遊技者のアバター41は、様々な機種の仮想遊技機45が表示された初期フロアへ入場する。
【0041】
上記のような機種別フロアの生成は、初期フロアのアバター数が51人になる毎に繰り返し実行される。また、初期フロアのアバター数と、機種別フロアのアバター数との合算値が50人以下となる機種別フロアが生じた場合には、その機種別フロアは初期フロアに吸収されて消滅する。
【0042】
図4に例示の仮想遊技場画面4では、サーバ装置100が記憶している遊技情報の変化に応じて、アバター41の表示態様が変化し、実際の遊技状況に応じて各アバター41が様々な動作を実行する。例えば、ログインした遊技者が遊技する実際の遊技機2で大当たりが発生したときには、仮想遊技場画面4において、その遊技者に対応するアバター41がガッツポーズをとる等の動作を実行する(例えば
図5(A)参照。)。
【0043】
仮想遊技場画面4では、アバター41自体や、仮想遊技機45の仮想台番枠43へのタッチ操作が可能である。いずれかのアバター41をタッチ操作すれば、
図5(B)に例示するように、そのアバター41の遊技者に関する情報を含むアバター情報を別窓で表示できる。アバター情報には、キャラクターの情報のほか、居住地、年齢、性別、遊技歴等が含まれる。この別窓内の「フォローする」ボタン410をタッチ操作すれば、そのアバター41を選択でき、対応する遊技者のコメントや遊技状況を仮想遊技場画面4内に表示させることも可能である。
【0044】
また、仮想遊技場画面4内のいずれかの仮想台番枠43をタッチ操作すれば、その仮想遊技機45に対応する実際の遊技機2の遊技データを表示する
図5(C)に例示のデータ表示窓が別窓で表示できる。このデータ表示窓は、スロットマシン22の遊技データの表示例であり、2日前から4日前等の過去のゲーム数(総スタート)、BB回数、RB回数、ART回数、合成確率等を表示している。
【0045】
さらに、
図6に例示するように、仮想遊技場においては、ログイン中の遊技者がコメント等のメッセージを発信できる。実際に遊技中の遊技者であれば、自分の遊技状況に関するメッセージや、ログイン中の他の遊技者に対するメッセージを発信できる。非遊技中ログインユーザの場合であれば、ログイン中の他の遊技者に対するメッセージを発信できる。同図の例では、大当たりが出た仮想台番25番に対応する遊技者が「やっと当たったよ〜」というメッセージを発信し、ログイン中の他の遊技者が「オメデトー」とメッセージを返信している状況の例である。
【0046】
前記メッセージ入力手段としての機能を備える各遊技場の遊技情報表示装置3あるいはログインした遊技者の携帯端末15に入力されたメッセージは、まず、サーバ装置100に送信される。サーバ装置100は、前記仮想遊技場表示手段としての機能を備える各遊技場の遊技情報表示装置3、及び同機能を備えるログイン中の遊技者の携帯端末15に対し、入力されたメッセージを供給する。これにより、ログイン中の遊技情報表示装置3及び携帯端末15は、サーバ装置100から供給されたメッセージを仮想遊技場内に表示できる。
【0047】
さらに、仮想遊技場画面4の仮想遊技場内では、他の遊技者のアバター41に対して友達申請が可能である。友達申請した相手方の承認が得られると、そのアバター41が友達として登録される。その後、ログインしたときには、友達登録されたアバター41の遊技状況を一覧表示する
図7に例示のフレンド画面を遊技情報表示装置3や携帯端末15に表示できる。アバター41の遊技状況は、状況の変化に応じて随時更新表示されるので、ログイン中には、アバター41の遊技状況をウォッチできる。特に、登録された友達に大当たり等が発生したときには、その旨を表す
図8に例示するカットイン表示画面が遊技情報表示装置3や携帯端末15に表示される。
【0048】
以上の通り、遊技情報表示システム1を構成するサーバ装置100は、遊技者の識別情報である携帯IDに対応付けて遊技者毎のアバター情報を記憶している。遊技情報表示システム1は、仮想遊技場サービスにログインした遊技者に対して、ログイン中の各遊技者に対応するアバター41が仮想遊技機45で遊技する仮想遊技場を表示できる。実際の遊技場内の稼動率が低くて盛り上がりに欠けるような状況であったとしても、この遊技情報表示システム1が表示する仮想遊技場においては、全国各地で遊技中の多数の遊技者のアバター41が存在することになり、仮想遊技場内の状況を見ながら遊技意欲を高く保つことができる。
【0049】
仮想遊技場内のアバター41は、対応する遊技者の実際の遊技で大当たりが発生する等、遊技情報に変化が生じたとき、
図5(A)に例示するように表示態様が変化する。このようなアバターの表示態様の変化があれば、仮想遊技場内の大当たり発生等を直感的に把握できるようになり、実際の遊技者の気分が盛り上がる。
【0050】
仮想遊技場サービスにログインした遊技者は、仮想遊技場内で表示させるメッセージを入力可能である。全国の遊技場で遊技している遊技者が任意にメッセージを入力し、そのメッセージが仮想遊技場内に表示されるので、仮想遊技場の遊技者同士でコミュニケーションをとりながら一緒に遊技を楽しむことができる。
【0051】
遊技情報表示システム1では、仮想遊技場を表示する遊技情報表示装置3が、遊技場に設置される各遊技機2と一対一で対応する位置に設けられている。したがって、仮想遊技場サービスにログインした遊技者は、仮想遊技場の状況を見ながら遊技したり、仮想遊技場内でメッセージをやり取りしてコミュニケーションをとりながら遊技を楽しむことができる。さらに、実際に遊技を行なっていなくても、携帯端末15を利用して仮想遊技場サービスにログインすることが可能となっており、このようにログインした遊技者は、携帯端末15で仮想遊技場の遊技を観戦し、さらに遊技者に対してメッセージを送信することができる。仮想遊技場が活況であれば、遊技していない遊技者が遊技を始める動機付けとなる。
【0052】
以上の通り、遊技情報表示システム1は、実際の遊技場内の稼動率が低い場合であっても遊技者の遊技意欲を高めることが可能であり、また、実際の遊技場内に友人や知り合いが居なくても、他の遊技者と一緒に遊技を楽しむことができるという優れた特性を備えるシステムである。
【0053】
仮想遊技場には、例えば全国各地でログインした遊技者が集合するので、稼動率の高い盛り上がった雰囲気を遊技者に提供することが可能である。また、遊技者同士でコミュニケーションできる範囲が全国など広範囲に広がるため、実際の遊技場内に友人や知り合いが居なくても、仮想遊技場内で様々な人達と一緒に遊技を楽しむことができる。
【0054】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
仮想遊技場サービスを提供するためのアプリケーションを遊技情報表示装置3及び携帯端末15に予めダウンロードする構成を例示して説明したが、アプリケーションをダウンロードすることなく、仮想遊技場サービスを提供するASP(Application Service Provider)型のウェブサイトを設けることも良い。このウェブサイトにアクセスした際、ブラウザ上で仮想遊技場サービスのプログラムを実行できるようになる。
【0055】
遊技情報表示装置3を遊技機2の側方に設置したが、設置場所は、遊技機2の上方など他の設置場所であってもよい。
また、遊技情報表示装置3と呼出表示装置27とを一体的に構成したり、遊技情報表示装置3と貸出装置25とを一体的に構成してもよい。
【0056】
遊技者の識別情報として、会員カードに記録された会員ID、携帯端末に記録された携帯IDを例示したが、これに代えて、例えば遊技者の指紋や声紋などの生体情報を遊技者の識別情報として取得するようにしてもよい。
遊技情報表示装置においては、ログインすることを条件として仮想遊技場画面を表示するようにしたが、ログインに関係無く営業中は常に仮想遊技場画面を表示可能とし、遊技者が仮想遊技場内を観戦できるようにしてもよい。
【0057】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。