特開2016-168146(P2016-168146A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-168146(P2016-168146A)
(43)【公開日】2016年9月23日
(54)【発明の名称】遊技情報表示システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160826BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
   A63F7/02 352F
   A63F7/02 352L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-48998(P2015-48998)
(22)【出願日】2015年3月12日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】加藤 竜馬
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC22
2C088CA02
2C088CA31
2C088CA35
2C088EA48
(57)【要約】
【課題】遊技者が興味を抱くクイズを出題することにより、遊技者を飽きさせないようにすると共に、特に年配の遊技者が記憶力をトレーニングできる遊技情報表示システムを提供すること。
【解決手段】遊技情報表示システム1を構成する遊技情報表示装置3は、大当たり回数を計数する大当たり回数計数手段と、大当たり間ゲーム回数として計数し過去に発生した所定回数の大当たり状態について大当たり間ゲーム回数を記憶するゲーム回数計数手段と、大当たり回数及び前記大当たり間ゲーム回数を表示する遊技情報表示手段と、大当たり回数または大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示するクイズ表示手段と、クイズを表示する際、クイズに関する大当たり回数または大当たり間ゲーム回数の表示を一時的に中止させる表示中止手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの実行に応じて所定の大当たり条件が成立したときに大当たり状態を発生可能な遊技機に付設され、
前記ゲーム及び前記大当たり状態に関する各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示装置を備えた遊技情報表示システムにおいて、
前記遊技情報表示装置は、
過去に発生した大当たり状態の回数を大当たり回数として計数し記憶する大当たり回数計数手段と、
前記大当たり状態が終了してから再度大当たり状態が発生するまでの間に実行されたゲームの回数を大当たり間ゲーム回数として計数し、過去に発生した所定回数の大当たり状態について当該大当たり間ゲーム回数を記憶するゲーム回数計数手段と、
前記大当たり回数及び前記大当たり間ゲーム回数を表示する遊技情報表示手段と、
前記大当たり回数、または前記大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示するクイズ表示手段と、
遊技者が前記クイズに対する解答を入力するための入力手段と、
前記クイズ表示手段がクイズを表示する際に、前記遊技情報表示手段に対して、当該クイズに関する大当たり回数、または大当たり間ゲーム回数の表示を一時的に中止させる表示中止手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報表示システム。
【請求項2】
前記遊技情報表示装置は、遊技中の遊技者の年齢を特定するための年齢特定手段を備え、
前記クイズ表示手段は、前記年齢特定手段により特定された年齢が、予め設定された対象年齢に該当する場合に前記クイズを表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示システム。
【請求項3】
前記遊技情報表示手段は、前記ゲーム回数計数手段が記憶している所定回数分の大当たり間ゲーム回数をグラフ形式で表示可能に構成され、
前記クイズ表示手段は、前記所定回数分の大当たり間ゲーム回数の中から選択した1つの大当たり間ゲーム回数が正答となるクイズを表示し、
前記表示中止手段は、前記遊技情報表示手段に対して、前記正答として選択された大当たり間ゲーム回数の表示のみを中止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技情報表示システム。
【請求項4】
前記クイズ表示手段は、前記遊技機が大当たり状態を発生したことに応じて前記クイズを表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技者に対してクイズを出題する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような遊技機によれば、例えば大当たり状態等の比較的集中力が途切れてしまうおそれがある期間においても、遊技者に飽きを感じさせない効果を期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−179129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の遊技機では、出題されるクイズの内容が実際の遊技とは無関係の内容であることが多く、遊技者にとってクイズの内容に興味が持てないという問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技者が興味を抱くクイズを出題することにより遊技者を飽きさせないようにすると共に、特に年配の遊技者が記憶力をトレーニングできる遊技情報表示システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技情報表示システムを構成する遊技情報表示装置は、大当たり状態を発生可能な遊技機に付設される。この遊技情報表示装置は、過去に発生した大当たり状態の回数である大当たり回数、及び大当たり状態が終了してから再度大当たり状態が発生するまでの間に実行されたゲームの回数である大当たり間ゲーム回数を表示する一方、大当たり回数または大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示する。
【0007】
この遊技情報表示システムは、大当たり回数や大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示するとき、クイズに関する遊技情報の表示を中止する。そのため、遊技情報表示装置の表示を見てもクイズに解答することは困難であり、遊技者には、過去の遊技履歴を記憶しておくことが求められる。それ故、遊技者にあっては、自分の記憶力のトレーニングに役立つだけでなく、実際の大当たりの発生状況を思い出して現在までの遊技経過の良し悪しを分析するきっかけが与えられることになり、クイズに対する興味が増大する。
【0008】
このように本発明の遊技情報表示システムは、遊技者が興味を抱くクイズを表示することにより遊技者を飽きさせないようにすると共に、遊技者が記憶力のトレーニングをすることができる有用なシステムである。特に、記憶力が低下する傾向にある年配の遊技者の場合、記憶力のトレーニングが可能となるので非常に有用となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】遊技情報表示システムの構成を示すシステム図。
図2】遊技機に付設される遊技情報表示装置を示す正面図。
図3】遊技情報表示装置の電気的構成を示すブロック図。
図4】ログイン前画面を例示する説明図。
図5】遊技情報表示画面を例示する説明図。
図6】クイズ画面を例示する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、クイズを表示する遊技情報表示装置3を含む遊技情報表示システム1に関する例である。この内容について、図1図6を用いて説明する。
【0011】
遊技場では、図1のごとく、パチンコ遊技機21やスロットマシン22等の複数の遊技機2が設置されている。各遊技機2に対しては、玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す貸出装置25、呼出表示装置27、遊技情報表示装置3等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に中継装置29が1台ずつ設置されている。また、遊技場内の事務室等の管理スペースには、遊技場内の各種の機器や設備等の稼動状況を集中的に管理するための管理装置20が設置されている。
【0012】
遊技場では、管理装置20が通信可能な状態で接続された有線LAN等の場内ネットワーク200が構築されている。遊技機2は、対応する遊技情報表示装置3、呼出表示装置27、及び貸出装置25と共に、中継装置29を介して場内ネットワーク200に接続されている。遊技情報表示システム1では、遊技情報表示装置3等の周辺装置を含めた遊技機2側と管理装置20との間の各種の通信が中継装置29を介して実現されている。
【0013】
貸出装置25は、図1のごとく、各遊技機2の側方に設置される縦長の装置である。パチンコ遊技機21向けの貸出装置25は、遊技機2の左側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技媒体である玉を貸し出す。スロットマシン22向けの貸出装置25は、遊技機2の右側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技媒体であるメダルを貸し出す。
【0014】
呼出表示装置27は、各遊技機2の上方に設置される装置である。この呼出表示装置27は、遊技場の従業員等を呼び出す際に点灯するランプを備えているほか、中継装置29を経由して遊技機2から受信する各種の遊技信号に基づく各種の遊技情報を表示する機能を備えている。
【0015】
次に、図1に例示するパチンコ遊技機21及びスロットマシン22の2種類の遊技機2について概説すると共に、遊技情報表示システム1を構成する機器の一例である遊技情報表示装置3、管理装置20について説明する。
(遊技機)
パチンコ遊技機21は、遊技媒体である玉を発射して遊技される遊技機である。図1に例示するパチンコ遊技機21は、大当たり抽選を実行する、いわゆるセブン機と称呼される遊技機である。このパチンコ遊技機21は、始動入賞口への玉の入賞を契機として、大当たり抽選を実行するとともにその大当たり抽選の結果に応じて例えば図柄を変動表示する役物を動作させるというゲームを実行し、所定の大当たり図柄を停止表示したとき、大当たり条件の成立により大当たり状態を発生する。大当たり状態は、例えば、大入賞口が開放されるラウンドが複数回繰り返されて入賞確率が格段に高くなる遊技状態である。
【0016】
このようなパチンコ遊技機21が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば、以下の信号がある。これらの遊技信号は、中継装置29を経由して呼出表示装置27や遊技情報表示装置3等に出力されるほか、遊技機2の識別情報である台番IDが対応付けされた状態で管理装置20に送信される。
【0017】
(1)アウト信号:玉を10個発射する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じて玉を10個払い出す毎に1回出力される信号。
(3)スタート信号:図柄変動がスタートしたときに1回出力される信号。
(4)大当たり信号:大当たり状態の発生中に継続的に出力されるレベル信号。
【0018】
スロットマシン22は、規定数のメダルを対価として図柄が変動表示されるゲームを開始でき、停止表示された図柄の組み合わせが入賞図柄のとき入賞が発生する遊技機である。入賞図柄としては、BB(ビッグボーナス)に対応するBB図柄や、RB(レギュラーボーナス)に対応するRB図柄のほか、5枚役や2枚役等の払い出し役である小役に対応する小役図柄が設定されている。
【0019】
スロットマシン22では、ゲーム開始時に内部抽選が実行され、内部抽選に当選した役に対応する図柄が停止表示されたときにその役の入賞が発生する。内部抽選に当選しても対応する図柄を停止表示できないと、取りこぼしによりハズレとなる。BB図柄、RB図柄が停止表示されるとBB役あるいはRB役が入賞し、これにより大当たり条件が成立し、例えば特定の払い出し役の入賞確率が高くなる大当たり状態であるBB(ビッグボーナス)あるいはRB(レギュラーボーナス)が発生する。
【0020】
スロットマシン22が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば以下の信号がある。これらの遊技信号は、中継装置29を経由して呼出表示装置27、遊技情報表示装置3に出力されるほか、遊技機2の台番IDがヒモ付けされた状態で管理装置20に送信される。
【0021】
(1)アウト信号:メダルを1枚消費する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じてメダルを1枚払い出す毎に1回出力される信号。
(3)大当たり信号:大当たり状態であるBB、RBの発生中に出力されるレベル信号。
【0022】
(遊技情報表示装置)
遊技情報表示装置3(図1)は、遊技機2の側方に設置される縦長の装置であり、遊技機2におけるゲーム及び大当たり状態に関する各種の遊技情報を表示可能である。この遊技情報表示装置3は、上記のパチンコ遊技機21やスロットマシン22など、ゲームの実行に応じて所定の大当たり条件が成立したときに大当たり状態を発生可能な遊技機2に付設される。遊技情報表示装置3は、会員サービスを提供するために遊技機2に付設され、会員カード17(図3)あるいはスマートフォン(多機能型携帯電話)など登録済みの携帯端末15(図3)の受付に応じて利用可能な状態が設定される。
【0023】
遊技情報表示装置3の前面側には、図2に示すごとく、タッチパネルディスプレイ30が回動可能な状態で取り付けられている。前面の上端近くには、作動状態を表示する状態表示ランプ31が配置されている。タッチパネルディスプレイ30の下側には、携帯端末15を認証する端末認証エリア32や、会員カード17を挿入するためのカードスリット33が配置され、カードスリット33の上側の隣接する位置にカード排出ボタン35が配置されている。
【0024】
遊技情報表示装置3は、図3に示すごとく、記憶素子であるROM(Read Only Memory)382・RAM(Random Access Memory)383や演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)381等を有する制御部38を中心として電気的に構成されている。この制御部38に対しては、上記の構成のほか、液晶ディスプレイよりなる液晶表示部301、その表示画面に積層されたタッチパネル302、会員カード17のカード情報を読み取るカードリーダ331、端末認証エリア32に近接された携帯端末15の識別情報である携帯ID(フェリカID)を読み取る携帯用リーダ321、中継装置29との間で各種の情報を送受信するI/F部39が電気的に接続されている。
【0025】
タッチパネルディスプレイ30は、図形や文字等を描画可能な液晶表示部301と、ポインティングデバイスとしての機能を実現するタッチパネル302と、を組み合せた表示器である。このタッチパネルディスプレイ30によれば、その表示画面300に表示された操作ボタンや操作エリア等を指先で軽く触れて選択するという操作機能を実現できる。
【0026】
遊技情報表示装置3は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)遊技者識別手段:遊技者の識別情報である遊技者IDを取得する手段。会員カード17から読み取った会員ID、及び携帯端末15から読み取った携帯IDが遊技者IDとして取り扱われる。
(2)遊技者ID送信手段:取得した遊技者IDを管理装置20に向けて送信する手段。
(3)会員情報取得手段:取得した遊技者IDに対応する会員情報を管理装置20から受信する手段。会員情報には、会員である遊技者の会員IDや登録した携帯端末15の携帯ID等の識別情報のほか、年齢や性別等の属性情報、クイズで獲得した獲得ポイントの情報や氏名等の個人情報が含まれている。
(4)年齢特定手段:遊技中の遊技者の年齢を特定するための手段。
(5)大当たり回数計数手段:過去に発生した大当たり状態の回数を大当たり回数として計数し記憶する手段。
(6)ゲーム回数計数手段:大当たり状態が終了してから再度大当たり状態が発生するまでの間に遊技機2で実行されたゲームの回数を大当たり間ゲーム回数として計数し、過去に発生した所定回数の大当たり状態について大当たり間ゲーム回数を記憶する手段。ゲーム回数計数手段が計数して記憶するゲーム回数としては、上記の大当たり間ゲーム回数のほか、当日実行されたゲームの回数等がある。パチンコ遊技機21の場合、1回の図柄変動が1ゲームとして計数され、スタート信号の受信回数がゲーム回数となる。スロットマシン22の場合、アウト信号の受信によりゲームの開始を判断でき、短時間内に連続的に受信したアウト信号については1回のゲームに対応するものとして取り扱われてゲーム回数が計数される。
(7)遊技情報表示手段:大当たり回数及び大当たり間ゲーム回数等の遊技情報を表示する手段。大当たり回数及び大当たり間ゲーム回数を含む各種の遊技情報は、タッチパネルディスプレイ30に表示される。
(8)クイズ表示手段:大当たり回数または大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示する手段。なお、遊技情報表示装置3では、クイズを表示する状態に対応する内部的な制御フラグとしてクイズフラグが用意されている。また、本例のクイズ表示手段は、遊技機2が大当たり状態を発生したことに応じてクイズを表示する。
(9)入力手段:遊技者がクイズに対する解答を入力する手段。
(10)表示中止手段:クイズ表示手段がクイズを表示する際、そのクイズに関連する遊技情報(大当たり回数や大当たり間ゲーム回数など)の表示を一時的に中止させる手段。表示中止手段は、タッチパネルディスプレイ30及び呼出表示装置27における遊技情報の表示を一時的に中止させる。
(11)正否判定手段:正答、誤答を判定する手段。なお、所定の期間内に遊技者が解答を入力しなかった場合はタイムアップとなり誤答として取り扱う。
【0027】
(管理装置)
管理装置20(図1)は、上記の通り、遊技場内の各種の機器や設備等の稼動状況を集中的に管理する装置である。
管理装置20は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPUを中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM、RAM等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
【0028】
管理装置20は、例えばハードディスクドライブから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)遊技情報記憶手段:各遊技機2で実行された遊技に関する遊技情報を記憶する手段。遊技情報は、各遊技機2の識別情報である台番IDを対応付けて記憶される。
(2)クイズポイント集計手段:クイズでの獲得ポイントを会員である遊技者毎に集計する手段。
(3)会員情報記憶手段:会員として登録済みの遊技者の会員情報を記憶する手段。会員ID及び携帯端末15の携帯IDのほか、年齢や性別等の属性情報、クイズで獲得した獲得ポイントや氏名等の個人情報などが会員情報として記憶されている。
(4)会員情報送信手段:遊技機2側から取得した遊技者IDに対応する会員情報を照会し、その会員情報を遊技機2側に返信する手段。
【0029】
以上のように構成された遊技情報表示システム1の動作について、遊技情報表示装置3の動作を中心に説明する。
上記のごとく遊技情報表示装置3は、事前に登録された会員向けの会員サービスを提供するための装置であり、会員カード17あるいは携帯端末15を利用したログインを条件として利用可能な状態となる。
【0030】
ログイン前の状態では、図4に例示するログイン前画面51がタッチパネルディスプレイ30に表示され、会員カード17を挿入するか登録済みの携帯端末15のタッチ(近接操作)を促すメッセージが常時スクロール表示される。同図に例示のログイン前画面51は、「会員カードを挿入するか、ケータイをタッチして下さい!」というメッセージの一部を表示している。このログイン前画面51の上部には、対応する遊技機2の台番及び遊技機2の機種名を表示する遊技台表示欄511が配置されている。
【0031】
遊技情報表示装置3は、カードスリット33に会員カード17が挿入されたとき、あるいは端末認証エリア32に携帯端末15が近接されたとき、読み取った会員IDあるいは携帯IDを管理装置20に向けて送信する。管理装置20は、会員情報のデータベースを参照し、受信した会員IDあるいは携帯IDと同じものが登録されているか否かを判断し、登録済みであれば、対応する会員情報を遊技機2側に送信する。
【0032】
遊技情報表示装置3は、中継装置29を経由して管理装置20から受信した会員情報など各種の情報を記憶し表示する。また、遊技情報表示装置3は、中継装置29を経由して遊技機2が出力する遊技信号を受信し、その受信回数を集計等することで、ゲーム回数、大当たり回数などの各種の遊技情報を生成して記憶、表示する。
【0033】
例えばスロットマシン22に付設される遊技情報表示装置3は、例えば図5に示す遊技情報表示画面52を表示可能である。この遊技情報表示画面52の上部には、対応する遊技機2の台番及び遊技機2の機種名を表示する遊技台表示欄521が配置され、下部には、遊技場側からのメッセージをスクロール表示するスクロール表示欄529が配置されている。同図の例では、「来週金曜日は新台入替です。入替機種は○○○○です。会員様は優先入場できます。」というメッセージの一部が表示されている。
【0034】
遊技台表示欄521とスクロール表示欄529とに挟まれたエリアの左側には、遊技情報を数字で表示するデータ表示欄523が配置され、同エリアの右側には、前記ゲーム回数計数手段が記憶している所定回数分の大当たり間ゲーム回数をグラフ形式で表示するグラフ表示欄525が配置されている。図5に例示するデータ表示欄523の各項目は以下の通りである。
【0035】
・只今ゲーム数:前回の大当たり状態が終了した時点からのゲーム回数。
・累計ゲーム数:本日の通常状態(非大当たり状態)で実行されたゲーム回数の累計。
・BIG回数:BBの発生回数。
・REG回数:RBの発生回数。
【0036】
グラフ表示欄525には、最新10回分の大当たり状態(ボーナス)について、直前の大当たり状態が終了してから新たに大当たり状態が発生するまでに要したゲーム回数である大当たり間ゲーム回数を示す棒グラフが表示される。棒グラフの内側の領域は、対応する大当たり状態がBBかRBかを区別できるように異なるハッチング種別により塗り分けされる
【0037】
スクロール表示欄529の上側の隣接する位置には「他の台番指定」ボタン527が配置されている。このボタン527がタッチ操作されたとき、遊技情報表示装置3は、台番を入力可能な図示しない台番入力画面を切り換え表示し、さらに、その台番入力画面で入力された台番の遊技情報を表示する図示しない遊技情報表示画面の表示に切り換える。
【0038】
遊技情報表示装置3は、管理装置20から受信した会員情報のうち年齢の情報を参照し、その年令が60歳以上の場合には、クイズの表示に対応するクイズフラグをフラグアップ状態にセットする。そして、このクイズフラグがフラグアップの状態で遊技機2が大当たり状態となったとき、図6に例示するクイズ画面53によりクイズを表示する。
【0039】
クイズの出題内容としては、遊技に関する以下の内容を例示できる。
・前回の大当たり発生時のゲーム回数は?
・前々回の大当たり発生時のゲーム回数は?
・本日最初の大当たり発生時のゲーム回数は?
・今回の大当たりは本日何回目の大当たり?
【0040】
図6に例示するクイズ画面53は、図5に例示する遊技情報表示画面52とほぼ同様の表示内容に、クイズ窓530がポップアップ表示された画面である。このクイズ画面53の出題内容は、前回の大当たり状態が発生した時のゲーム回数、すなわち前々回の大当たり状態が終了した後、前回の大当たり状態の発生までに要したゲーム回数である。つまり、図6に例示のクイズ画面53は、最新10回(所定回数)分の大当たり間ゲーム回数の中から選択した1つの大当たり間ゲーム回数が正答となるクイズを表示する例を示している。
【0041】
なお、遊技情報表示装置3は、クイズ画面53を表示する際、タッチパネルディスプレイ30に表示している情報のうち、クイズの出題内容に関連する遊技情報(ゲーム回数、大当たり回数)の表示を消去すると共に、呼出表示装置27に対して遊技情報の表示を停止させるための指令信号を出力する。
【0042】
図6のクイズ画面53の例では、図5に例示の遊技情報表示画面52において「1前」のラベルが付された前回の大当たり間ゲーム回数のグラフが消去されて「???」と表示され、クイズで正答として選択された前回の大当たり間ゲーム回数の表示のみが一時的に中止される。
【0043】
また、遊技情報表示装置3は、前回の大当たり状態発生時の大当たり間ゲーム回数の表示を禁止するための指令信号を呼出表示装置27に向けて出力し、呼出表示装置27は、この指令信号を受信すると、上記と同様に、前回の大当たり間ゲーム回数の表示のみを一時的に中止する。
【0044】
図6に例示のクイズ窓530では、32〜768ゲームの範囲内の4種類のゲーム回数が選択肢として表示されている。さらに、このクイズ窓530には、いずれかの選択肢を指先等でタッチ操作してクイズに解答するように促すメッセージや、正答すれば10ポイントを獲得できる旨のメッセージ等が表示される。
【0045】
遊技情報表示装置3は、正しい選択肢が選択されたとき、会員の会員IDを対応付けた正答情報を管理装置20に向けて送信する。管理装置20は、この正答情報を受信したとき、対応する会員情報に含まれる獲得ポイントを参照し、10ポイントを加算して更新する。間違った選択肢が選択されたとき等は、正答情報は送信されずポイントの付与は実行されない。なお、クイズによる獲得ポイントは、管理装置20で記憶され、所望のタイミングで所定の景品と交換できる。
【0046】
以上のように本例の遊技情報表示システム1では、遊技情報表示装置3が大当たり回数や大当たり間ゲーム回数を表示する一方、大当たり回数または大当たり間ゲーム回数に関するクイズを表示する。この遊技情報表示装置3は、クイズを表示する際、クイズの出題内容に関する大当たり回数または大当たり間ゲーム回数の表示を一時的に中止する。
【0047】
この遊技情報表示システム1では、過去に実際に発生した大当たり回数や大当たり間スタート回数に関するクイズが出題され、その際にはクイズの出題内容に関する遊技情報の表示が中止される。そのため、自分の記憶力のトレーニングに役立つだけでなく、実際の大当たりの発生状況を思い出して現在までの遊技経過の良し悪しを分析するきっかけが与えられることになり、クイズに対する興味が増大する。
【0048】
このように本例の遊技情報表示システム1は、遊技者が興味を抱くクイズを出題することにより遊技者を飽きさせないようにすると共に、特に年配の遊技者が記憶力のトレーニングをすることができる有用なシステムとなっている。
【0049】
また、遊技情報表示システム1は、前記年齢特定手段により特定された年齢が、予め設定された対象年齢に該当する場合にクイズを表示する。本例のように60歳以上など予め設定された対象年齢の遊技者に対してクイズを表示する等、記憶力が衰えがちな年配者のみを対象とした運用が可能になっている。
【0050】
遊技情報表示装置3は、所定回数分の大当たり間ゲーム回数をグラフ形式で表示可能である。遊技情報表示装置3は、所定回数分の大当たり間ゲーム回数の中から選択した1つの大当たり間ゲーム回数が正答となるクイズを表示する一方、正答として選択された大当たり間ゲーム回数の表示のみを中止させる。このように所定回数分の大当たり間ゲーム回数をグラフ形式で表示可能な場合、クイズの正答となる大当たり間ゲーム回数のグラフのみを消去し、その他のグラフの表示についてはそのまま維持すると良い。
【0051】
本例の遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2で大当たり状態が発生したときにクイズを表示するが、このように大当たり状態の発生に応じてクイズを表示することが適切である。大当たり状態が発生すると遊技者が緊張感から解放されて心身に余裕が生じるので、クイズに集中できるからである。
【0052】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
遊技情報表示装置3は会員のみ使用可能としたが、非会員であっても一部の機能を使用可能としてもよい。例えば、遊技場からの営業案内の表示や、基本的な遊技情報の表示などを遊技者に提供するようにしてもよい。
【0053】
本例では、大当たり間ゲーム回数に関するクイズを例示しているが、クイズの出題内容は、過去のゲームや大当たりに関するものであれば何でもよい。また、過去のゲームや大当たりに関係の無い出題内容を含むようにしてもよい。
本例では、クイズに正解したときにはその特典として景品交換に利用できるポイントを付与するようにしたが、特典の内容は適宜設定することができる。
【0054】
本例のクイズでは、誤答の場合にはポイントを獲得できないが、これに代えて、クイズに誤答だった場合であっても、解答した遊技者に対して何らかの特典を付与するようにしてもよい。あるいは、特典を無くし、純粋にクイズを楽しむだけにしてもよい。
【0055】
本例では、60歳以上の年配の遊技者を対象としてクイズを出題するようにしたが、年齢に関係無く全ての遊技者に対してクイズを表示してもよい。
会員カード17の会員IDに対応付けて管理装置20が記憶する遊技者の属性情報(会員情報の一部)に基づいて遊技者の年齢を特定する構成を例示したが、遊技者の顔を撮像した顔画像を取得し、その顔画像を解析することによって年齢を推定するようにしてもよい。
【0056】
本例では、スロットマシン22のほか、図柄を変動表示する役物が大当たり図柄を停止表示したときに大当たり条件が成立するパチンコ遊技機21を例示している。パチンコ遊技機のゲームで動作する役物や大当たり条件については、上記とは異なる構成あるいは条件を設定してもよい。
【0057】
本例の遊技情報表示システム1による会員サービスにログインしたときに表示される例えば図5の遊技情報表示画面52において、その会員がクイズで獲得している獲得ポイントを遊技情報と共に表示することも良い。
【0058】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0059】
1 遊技情報表示システム
2 遊技機
20 管理装置(遊技情報記憶手段、クイズポイント集計手段、会員情報記憶手段、会員情報送信手段)
21 パチンコ遊技機
22 スロットマシン
25 貸出装置
27 呼出表示装置
29 中継装置
3 遊技情報表示装置(遊技者識別手段、遊技者ID送信手段、会員情報取得手段、年齢特定手段、大当たり回数計数手段、ゲーム回数計数手段、遊技情報表示手段、クイズ表示手段、入力手段、表示中止手段、正否判定手段)
51 ログイン前画面
52 遊技情報表示画面
53 クイズ画面
530 クイズ窓
図1
図2
図3
図4
図5
図6