特開2016-170067(P2016-170067A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2016170067-圧力センサ 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-170067(P2016-170067A)
(43)【公開日】2016年9月23日
(54)【発明の名称】圧力センサ
(51)【国際特許分類】
   G01L 9/00 20060101AFI20160826BHJP
【FI】
   G01L9/00 305H
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-50286(P2015-50286)
(22)【出願日】2015年3月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松田 有紀
(72)【発明者】
【氏名】片桐 宗和
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055AA40
2F055BB03
2F055BB05
2F055CC02
2F055DD20
2F055EE25
2F055FF43
2F055GG25
(57)【要約】
【課題】
導体圧力センサチップ台座をオイルスペーサと接触せず、または破損させないで圧力センサボディ内のあらかじめ定めたに位置に固定する技術が求められている。
【解決手段】
分割構造のオイルスペースを備えた圧力センサであって、前記オイルスペーサを寄せ合わすことで半導体圧力センサチップ台座を挟んだ状態にして、前記半導体圧力センサチップ台座を前記圧力センサボディ内に固定するとともに、固定した後、前記オイルスペーサを分割して互いに離すことで前記半導体圧力センサチップ台座と接触させないことを特徴とする圧力センサ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイアフラムを備えた半導体圧力センサチップと半導体圧力センサチップ台座と、リードピンと、リードピンを貫通する貫通穴を備えたセンサボディと、リードピンを貫通する穴を備えたオイルスペーサと、を持つ圧力センサであって、
前記オイルスペーサは、少なくとも2個のパーツから構成される
ことを特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
請求項1において、
前記オイルスペーサを互いに寄せたとき、前記オイルスペーサが形成する内周面が、前記圧力センサチップならびに、前記半導体圧力センサチップ台座の位置を拘束する
ことを特徴とする圧力センサ。
【請求項3】
請求項1において、
前記オイルスペーサを互いに離したとき、前記オイルスペーサの内面は、前記圧力センサチップならびに、前記圧力センサチップ台座の外周面と接触しない
ことを特徴とする圧力センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧力または差圧を検出するダイアフラムを備えた圧力センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ダイアフラムの静電容量が、ダイアフラムにかかる圧力により変化することを計測原理とする圧力センサは従来から使われている。ダイアフラムを備えた半導体圧力センサチップは、センサチップ台座に載せるとともに、前記センサチップ台座を、圧力センサのセンサボディ内に接着剤などを使って固定する。前記ダイアフラムの圧力伝達媒体としてシリコーンオイルを用いる。前記ダイアフラムの両側ないし片側にシリコーンオイルを注入するとともに、シリコーンオイルは、センサチップ台座とともに圧力センサボディに封止する。前記ダイアフラムの表面には、電極を備えるとともに、前記電極は、金属性ワイヤー線で、リードピンの端部と繋がれる。前記リードピンは、電気的絶縁性を保ちつつ、圧力センサボディの貫通穴を貫通する。そのため前記圧力センサボディから突き出たリードピンの他端から、前記ダイアフラムの静電容量および、静電容量の変化を読み出せる。
【0003】
前記センサボディの温度変化に伴う前記シリコーンオイルの体積変化による、前記ダイアフラムへの変形を防ぐ目的のため、センサボディ内にオイルスペーサを設置して、前記シリコーンオイルの容積を少なくすることは広く行われている。
【0004】
前記圧力センサボディに設けたシリコーンオイル封入口の開口部は、ボールで封止するとともにネジをねじ込むことでシリコーンオイルが漏れないようする。先行技術文献1は、ボールとネジの代わりに、シリコーンオイル注入チューブを採用して、シリコーンオイル封入終了後、前記シリコーンオイル注入チューブの端部を押し潰してシリコーンオイルを封止する。かかる特徴により、シリコーンオイル封止は、少ない部品でかつ簡便な工程で実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−153500公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記半導体圧力センサチップ台座を、前記圧力センサボディ内に接着剤などで固定する工程において、治具を用いて固定する。しかし、前記接着工程において前記半導体圧力センサチップ台座は、オイルスペーサと接触する可能性がある。接触により、前記半導体ダイアフラの静電容量の特性にずれが生じてしまう。あるいは、接着工程終了時、前記固定治具を外す時、前記固定治具が、前記半導体センサチップに当たり前記半導体センサチップを破損する恐れがある。特許文献1は、前記半導体圧力センサチップ台座を静電容量の特性にずれが無く、または破損させないで圧力センサボディ内に固定する具体的な説明は明記されていない。
【0007】
導体圧力センサチップ台座をオイルスペーサと接触せず、または破損させないで圧力センサボディ内のあらかじめ定めたに位置に固定する技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
分割構造のオイルスペースを備えた圧力センサであって、前記オイルスペーサを寄せ合わすことで半導体圧力センサチップ台座を挟んだ状態にして、前記半導体圧力センサチップ台座を前記圧力センサボディ内に固定するとともに、固定した後、前記オイルスペーサを互いに離すことで前記半導体圧力センサチップ台座と接触させないことを特徴とする圧力センサ。
【発明の効果】
【0009】
半導体センサチップを載せたは半導体圧力センサチップ台座を、前記圧力センサボディのあらかじめ定めた位置に固定できるとともに、オイルスペーサと接触しないため静電容量の特性にズレを発生する恐れは少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明(実施の形態1)の圧力センサの展開図
図2】本発明(実施の形態1)の圧力センサの断面図
図3】本発明(実施の形態1)の圧力センサの平面図その1
図4】本発明(実施の形態1)の圧力センサの平面図その2
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態1.を図1から図4を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
実施の形態1.
【0013】
図1は、本発明の圧力センサの展開図である。1は、圧力センサのセンサボディである。前記センサボディ1の材質は、ここではステンレスとしている。
2は圧力伝達路である。11は、ダイアフラムを備えた半導体圧力センサチップであり、半導体圧力センサチップ台座12と接着している。前記半導体圧力センサチップ11の平面形状は四角形である。前記半導体圧力センサチップ台座12の形状は、角柱であるとともに、角柱の中心には中心部に圧力導入用の空隙(図示せず)を備えている。前記半導体圧力センサチップ台座12の材質はシリコンを想定している。前記半導体圧力センサチップ11と、前記半導体圧力センサチップ台座12の間には、熱膨張の違いを吸収し、電気的な絶縁を取るためにガラス層15を挟んでいる。13は、リードピンであり、ガラスビーズ14を貫通している。前記センサボディ1に貫通穴を複数設けており、貫通穴を貫通させた前記リードピン13は、加熱加工により前記ビーズ14を溶かす。溶かされたビーズ14は、貫通穴を塞ぐことで、前記リードピン13の電気的絶縁性を保つとともに、前記センサボディ1の内部に封入したシリコーンオイルを封止する。21と22は、それぞれオイルスペーサその1とその2である。前記オイルスペーサその1とその2を採用していることから、圧力センサ内部に封止するシリコーンオイル量は前記オイルスペーサその1とその2を合わせた体積分だけ削減できる。前記オイルスペーサその1とその2には、前記リードピン13を貫通する貫通部を前記リードピン13と同じ数だけ備えている。
【0014】
図2は、本発明の圧力センサの断面図である。12−1は半導体圧力センサチップ台座内の圧力伝達管であり、前記圧力伝達路2と、前記半導体圧力センサチップ11のダイアフラムの第1の面(図示せず)に繋げているので、前記圧力伝達路2から導入した圧力を前記ダイアフラム面の第1の面に伝える。前記半導体圧力センサチップ11の表面には、電極(図示せず)を備えるとともに、前記電極は、金属性ワイヤー線(図示せず)で、前記リードピン13の端部と繋いでいる。前記半導体圧力センサチップ11の周囲は、シリコーンオイルを満たしており、前記シリコーンオイルは圧力を前記半導体センサチップ1の前記ダイアフラムの第2の面(図示せず)に伝える。前記ダイアフラムの第1の面と第2の面は、ダイアフラムの互いに反対側の面である。圧力が加わるまたは減ることで前記ダイアフラムが変形する。
【0015】
図3は、本発明の圧力センサの平面図その1であり、前記半導体圧力センサチップ11ならびに、前記半導体圧力センサチップ台座12を前記センサボディ1に接着剤で固定する工程での状態を表わしている。前記オイルスペーサその1とその2を互いに引き寄せたとき構成するオイルスペーサの内面は、前記半導体圧力センサチップ11ならびに、前記半導体圧力センサチップ台座12の外周面部と接触させることで、前記半導体圧力センサチップ11ならびに、前記半導体圧力センサチップ台座12を拘束する。前記オイルスペーサその1とその2は、前記半導体圧力センサチップ11ならびに、前記半導体圧力センサチップ台座12を固定する治具として使う。固定治具となったオイルスペーサを把持機構(図示せず)を用いることで、前記半導体圧力センサチップ台座12は前記センサボディ1の内側の底面のあらかじめ定めた位置にセットできる。
【0016】
図4は、本発明の圧力センサの平面図その2である。前記図3で示した前記半導体圧力センサチップ台座12の接着工程が終了した後の状態であって、前記オイルスペーサその1とその2は互いに反対方向に移動させたことで、前記前記半導体圧力センサチップ11ならびに、前記半導体圧力センサチップ台座12から引き離した状態を表している。前記半導体圧力センサチップ11は、前記オイルスペーサその1とその2と接触しないことから前記ダイアフラムを歪ますことがないので静電容量の特性にずれは生じない。また、前記半導体圧力センサチップ11を破損する恐れはなくなる。 なおMOV−21とMOV−22は、それぞれ前記オイルスペーサその1とその2の移動方向を示している。
前記図4の後の工程で、前記センサボディ1の内部シリコーンオイルを注入する。
【0017】
前記オイルスペーサ21と、22を移動して固定する場合、前記オイルスペーサ21と、22の外周面は、前記センサボディ1の内周面と接触しても良いし、あるいは接触しなくても良い。
【0018】
本発明の実施の形態1では、オイルスペーサは2個に分割していることで説明しているが、2個以上に分割しても構わない。
【0019】
本発明の実施の形態1では、前記半導体圧力センサチップ11の平面形状は四角形であり、前記半導体圧力センサチップ台座12は、角柱の形状として説明しているが、その平面形状は必ずしも四角形と限らず、円形、楕円形または三角形でも構わない。その場合、複数のオイルスペーサを寄せたとき現れる空隙の形は、前記半導体圧力センサチップ11と前記半導体圧力センサチップ台座12の平面と同じ円形、楕円形または三角形となる。
【符号の説明】
【0020】
1 センサボディ
2 圧力伝達路
11 半導体圧力センサチップ
12 半導体圧力センサチップ台座
12−1 半導体圧力センサチップ台座内の圧力伝達管
13 リードピン
14 ガラスビーズ
15 ガラス層
21 オイルスペーサその1
22 オイルスペーサその2
MOV−21 オイルスペーサその1の移動方向
MOV−22 オイルスペーサその2の移動方向

図1
図2
図3
図4