特開2016-177932(P2016-177932A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-177932(P2016-177932A)
(43)【公開日】2016年10月6日
(54)【発明の名称】燃料電池用系統連系システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20160909BHJP
   H01M 8/04858 20160101ALI20160909BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20160909BHJP
【FI】
   H01M8/04 J
   H01M8/04 P
   H01M8/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-55914(P2015-55914)
(22)【出願日】2015年3月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 立樹
【テーマコード(参考)】
5H026
5H127
【Fターム(参考)】
5H026AA06
5H127AA07
5H127AC01
5H127BA05
5H127BA12
5H127BA59
5H127BB02
5H127DB63
5H127DB89
5H127DB97
5H127DC02
5H127DC44
5H127DC83
5H127DC89
(57)【要約】
【課題】パワーコンディショナ及び燃料電池が系統電源から解列される回数を極力減少させることができる燃料電池用系統連系システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池用系統連系システム1は、系統電源80からの電流及び電圧に基づいて、コンバータ部21に入力する入力電流を制御することにより、インバータ部22からの出力電流を制御する入出力制御部51を有する。燃料電池用系統連系システム1の燃料電池システム10は、燃料電池11からコンバータ部21への出力電流に基づいて、燃料電池システム10へ供給する燃料G1の量を制御する燃料供給制御部52を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池を有する燃料電池システムと、
前記燃料電池から出力された直流電圧を昇圧するコンバータ部と、前記コンバータ部で昇圧された直流電圧を、系統電源と同期の取れた交流電圧に変換するインバータ部と、を有するパワーコンディショナと、
系統電源からの電流及び電圧に基づいて、前記コンバータ部に入力する入力電流を制御することにより、前記インバータ部からの出力電流を制御する入出力制御部と、
前記燃料電池から前記コンバータ部への出力電流に基づいて、前記燃料電池システムへ供給する燃料の量を制御する燃料供給制御部と、を備える、燃料電池用系統連系システム。
【請求項2】
前記入出力制御部は、系統電源からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、前記コンバータ部に入力する入力電流を低下させると共に、前記インバータ部からの出力電流を低下させる請求項1に記載の燃料電池用系統連系システム。
【請求項3】
前記入出力制御部は、系統電源からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、前記入出力制御部で逆潮流が生ずることを抑制している逆潮流抑制状態である旨の信号を、前記燃料供給制御部に出力する請求項2に記載の燃料電池用系統連系システム。
【請求項4】
前記燃料供給制御部は、前記入出力制御部から前記逆潮流抑制状態である旨の信号を受信したときに、前記燃料電池から前記コンバータ部への出力電流に基づいて、前記燃料電池システムへ供給する燃料の量を制御する請求項3に記載の燃料電池用系統連系システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池と商用電源系統とを連系する燃料電池用系統連系システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池等の発電部と商用電源系統(以下、「系統」ともいう)とを連系する燃料電池用系統連系システムは、パワーコンディショナを備えている。パワーコンディショナは、発電部で発電した直流電力を系統に供給可能な交流電力に変換するために、コンバータ部と系統連系インバータ部とを有している。コンバータ部は、発電部で発電された直流電圧を昇圧する。系統連系インバータ部は、コンバータ部で昇圧された直流電圧を、系統と同期のとれた交流電圧に変換する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−179184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池用系統連系システムでは、燃料電池で発電した電気が系統電源側に逆潮流しないように、燃料電池の発電量に対して負荷が少なくなってきたときに、保護装置が働いて、パワーコンディショナ及び燃料電池が系統電源から解列される。しかし、保護装置による解列は、極力行われないことが好ましい。
【0005】
本発明は、パワーコンディショナ及び燃料電池が系統電源から解列される回数を極力減少させることができる燃料電池用系統連系システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、燃料電池を有する燃料電池システムと、前記燃料電池から出力された直流電圧を昇圧するコンバータ部と、前記コンバータ部で昇圧された直流電圧を、系統電源と同期の取れた交流電圧に変換するインバータ部と、を有するパワーコンディショナと、系統電源からの電流及び電圧に基づいて、前記コンバータ部に入力する入力電流を制御することにより、前記インバータ部からの出力電流を制御する入出力制御部と、前記燃料電池から前記コンバータ部への出力電流に基づいて、前記燃料電池システムへ供給する燃料の量を制御する燃料供給制御部と、を備える、燃料電池用系統連系システムに関する。
【0007】
また、前記入出力制御部は、系統電源からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、前記コンバータ部に入力する入力電流を低下させると共に、前記インバータ部からの出力電流を低下させることが好ましい。
【0008】
また、前記入出力制御部は、系統電源からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、前記入出力制御部で逆潮流が生ずることを抑制している逆潮流抑制状態である旨の信号を、前記燃料供給制御部に出力することが好ましい。
【0009】
また、前記燃料供給制御部は、前記入出力制御部から前記逆潮流抑制状態である旨の信号を受信したときに、前記燃料電池から前記コンバータ部への出力電流に基づいて、前記燃料電池システムへ供給する燃料の量を制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パワーコンディショナ及び燃料電池が系統電源から解列される回数を極力減少させることができる燃料電池用系統連系システムを提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態による燃料電池用系統連系システム1を示す概略図である。
図2】本発明の実施形態による燃料電池用系統連系システム1の逆潮流抑制制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態による燃料電池用系統連系システムについて、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態による燃料電池用系統連系システム1を示す概略図である。
【0013】
図1に示すように、燃料電池用系統連系システム1は、燃料電池11を有する燃料電池システム10と、出力電流検出部16と、コンバータ部としてのDC/DCコンバータ21と、インバータ部としての系統連系インバータ22と、系統電源電圧・電流検出部23と、制御部50と、を備えている。燃料電池用系統連系システム1は、発電部である燃料電池11と系統電源としての商用電源系統80(以下、「系統80」ともいう)とを連系する。
【0014】
燃料電池11と、DC/DCコンバータ21と、系統連系インバータ22とは、この順で電気的に直列接続されている。より詳細には、DC/DCコンバータ21と系統連系インバータ22とは、DCバスにより電気的に接続されており、パワーコンディショナ20を構成する。出力電流検出部16は、燃料電池11とDC/DCコンバータ21との間に電気的に接続されている。系統電源電圧・電流検出部23は、系統連系インバータ22と系統80との間に電気的に接続されている。
【0015】
また、制御部50と、DC/DCコンバータ21、系統連系インバータ22、出力電流検出部16、系統電源電圧・電流検出部23とは、それぞれ電気的に接続されている。制御部50は、DC/DCコンバータ21、系統連系インバータ22、出力電流検出部16、及び、系統電源電圧・電流検出部23を制御可能である。
【0016】
図1に示すように、燃料電池11を有する燃料電池システム10は、燃料電池11と、改質器12と、水貯留部13と、を備える。また、燃料電池システム10は、燃料供給ラインL1と、第1水供給ラインL2と、改質ガス供給ラインL3と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、及び管路等の総称である。
【0017】
燃料供給ラインL1の一端部は、都市ガス等の燃料G1を供給可能な燃料供給部19に接続され、燃料供給ラインL1の他端部は、改質器12に接続されている。燃料供給ラインL1の途中には燃料供給ラインL1の開閉を行う弁14が接続されている。弁14が開くと、燃料G1は、燃料供給部19から燃料供給ラインL1を流通して、改質器12へ供給される。
【0018】
第1水供給ラインL2の一端部は、水貯留部13に接続され、第1水供給ラインL2の他端部は、改質器12に接続されている。第1水供給ラインL2の途中には、改質器12に水W1を供給するために水貯留部13からの水W1を加圧するポンプ15が接続されている。ポンプ15の駆動によって、水貯留部13内の水W1は、水貯留部13から第1水供給ラインL2を流通して、改質器12へ供給される。
【0019】
改質ガス供給ラインL3の一端部は、改質器12に接続され、改質ガス供給ラインL3の他端部は、燃料電池11に接続される。改質器12において生成される水素を含む改質ガスG2は、改質ガス供給ラインL3を通じて燃料電池11に供給され、発電に用いられる。
【0020】
燃料供給部19は、都市ガス等の燃料G1を貯留する。弁14は、燃料供給ラインL1の開閉を行う。ポンプ15は、水貯留部13からの水W1を加圧する。
【0021】
燃料電池11は、例えば、高温型の燃料電池であるSOFC(固体酸化物形燃料電池)により構成される。燃料電池11においては、改質ガス中の水素と酸素とが反応することによる発電が行われる。燃料電池11によって発電された直流電圧は、DC/DCコンバータ21に出力される。
【0022】
DC/DCコンバータ21は、燃料電池11から出力される90V〜160V程度の直流電圧を、所定の直流電圧に変換(昇圧)する。所定の直流電圧とは、例えば、系統連系インバータ22において系統80に供給可能な電圧(例えば、AC200V)の生成ができる程度の電圧(例えば、DC280V)であり、この出力電圧は、固定値である。
【0023】
従って、DC/DCコンバータ21は、燃料電池11から出力される直流電圧が、最低入力許容電圧値よりも大きいときに、燃料電池11から出力される直流電圧を所定の直流電圧に変換する。逆に、DC/DCコンバータ21は、燃料電池11から出力される直流電圧が、最低入力許容電圧値よりも小さいときには、直流電圧を昇圧する変換を停止する。最低入力許容電圧値とは、例えば、80Vである。一方、入出力制御部51によるDC/DCコンバータ21への制御により、DC/DCコンバータ21は、DC/DCコンバータ21への入力電流の値を制御可能である。
【0024】
系統連系インバータ22は、DC/DCコンバータ21で昇圧されDC/DCコンバータ21から出力される直流電圧を、系統80に供給可能とするために、系統80と同期の取れた所定の交流電圧(例えば、AC200V)に変換して系統80に供給する。系統連系インバータ22が交流電圧を系統80に供給するため、系統連系インバータ22から出力される交流電圧の値は、固定値である。また、DC/DCコンバータ21への入力電流の値を制御する、入出力制御部51によるDC/DCコンバータ21への制御により、系統連系インバータ22から出力される電流の値は制御される。
【0025】
出力電流検出部16は、電流センサを有している。出力電流検出部16の電流センサは、燃料電池11から出力されてDC/DCコンバータ21に入力される直流電流値を、検出する。検出した直流電流値は、制御部50に出力され、制御部50において、1秒間隔で検知される。
【0026】
系統電源電圧・電流検出部23は、電流センサ及び電圧センサを有している。系統電源電圧・電流検出部23の電流センサは、系統電源電流を検出する。系統電源電圧・電流検出部23の電圧センサは、系統電源電圧を検出する。検出した系統電源電流及び系統電源電圧は、制御部50に出力され、制御部50において、1秒間隔で検知され、系統80からの買電量を算出する。
【0027】
制御部50は、シーケンサーにより構成されており、燃料電池11について起動から発電までの一連の動作を制御する。また、制御部50は、入出力制御部51と燃料供給制御部52とを有している。入出力制御部51は、パワーコンディショナ20に対して制御を行う。具体的には、入出力制御部51は、系統電源電流及び系統電源電圧に基づいて、DC/DCコンバータ21に入力する入力電流を制御することにより、系統連系インバータ22からの出力電流を制御する。また、燃料供給制御部52は、燃料電池11からDC/DCコンバータ21への出力電流に基づいて、弁14に対して制御を行い、燃料電池システム10へ供給する燃料G1の量、より具体的には、改質器12に供給する燃料G1の量を制御する。そして、制御部50においては、入出力制御部51及び燃料供給制御部52の制御により、逆潮流が生ずる恐れを抑制して解列の発生を抑制する逆潮流抑制制御を行う。
【0028】
次に、上記構成の燃料電池システム10の制御部50による逆潮流抑制制御について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態による燃料電池用系統連系システム1の逆潮流抑制制御を示すフローチャートである。
【0029】
図2に示すように、逆潮流抑制制御においては、先ず制御部50の処理は、ステップS11に進み、制御部50は、系統電源電圧・電流検出部23によって検出された系統電源電圧と、系統電源電流との両方から、現在の買電量を算出する。そして、制御部50は、算出した買電量と、予め設定された最低買電量とを比較し、算出した買電量が予め設定された最低買電量を下回ったか否かの判断を行う。ステップS11において、算出した買電量が予め設定された最低買電量を下回った、即ち、系統80からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないと、制御部50が判断した場合(YES)には、制御部50の処理は、ステップS12に進む。算出した買電量が予め設定された最低買電量を下回ったと判断されない場合(NO)には、制御部50の処理は、ステップS11へ戻る。
【0030】
ステップS12において、制御部50は、現在、入出力制御部51で逆潮流が生ずることを抑制している逆潮流抑制状態である旨の信号を出力する(逆潮流抑制状態である旨のフラグを立てる)。そして制御部50の処理は、ステップS13に進む。次に、ステップS13において、制御部50の入出力制御部51は、パワーコンディショナ20の出力電流、即ち、系統連系インバータ22からの出力電流を抑制する。具体的には、入出力制御部51は、パワーコンディショナ20への入力電流、即ち、DC/DCコンバータ21への入力電流を低下させる制御を、DC/DCコンバータ21に対して行う。これにより、系統連系インバータ22からの出力電流を低下させる。する。そして、制御部50の処理は、ステップS14に進む。
【0031】
ステップS14において、制御部50の燃料供給制御部52は、逆潮流抑制状態である旨の信号を受信し、逆潮流抑制状態である旨のフラグが立っていることを燃料電池11側で検知する。そして、制御部50の処理は、ステップS15に進む。次に、ステップS15において、出力電流検出部16は、燃料電池11からパワーコンディショナ20のDC/DCコンバータ21への出力電流を検出する。そして、制御部50の処理は、ステップS16に進む。
【0032】
ステップS16において、制御部50の燃料供給制御部52は、出力電流検出部16において検出した出力電流に基づいて、燃料電池システム10へ供給する燃料G1の量を制御する。具体的には、制御部50の燃料供給制御部52は、出力電流検出部16において検出した出力電流に基づいて、検出した出力電流に相当する量の燃料G1を、燃料供給部19から改質器12へ供給するように、弁14に対して制御を行う。以上の工程により、系統80からの買電量が少なくなった場合に、系統80からの買電量に基づいて、燃料電池11に供給される燃料(改質ガスG2)の量を減少させて、パワーコンディショナ20及び燃料電池11が系統電源80から解列されることを抑制する。
【0033】
上記本実施形態の燃料電池用系統連系システム1によれば、以下のような効果を得ることができる。
燃料電池用系統連系システム1は、燃料電池11を有する燃料電池システム10と、燃料電池11から出力された直流電圧を昇圧するコンバータ部としてのDC/DCコンバータ21と、DC/DCコンバータ21で昇圧された直流電圧を、系統電源80と同期の取れた交流電圧に変換するインバータ部としての系統連系インバータ22と、を有するパワーコンディショナ20と、系統電源80からの電流及び電圧に基づいて、DC/DCコンバータ21に入力する入力電流を制御することにより、系統連系インバータ22からの出力電流を制御する入出力制御部51と、燃料電池11からDC/DCコンバータ21への出力電流に基づいて、燃料電池システム10へ供給する燃料G1の量を制御する燃料供給制御部52と、を備える。
【0034】
このため、系統電源80からの電流及び電圧に基づいて得られる系統電源80からの買電量が減少し、逆潮流が起こりそうになった場合には、先ず最初に、DC/DCコンバータ21に入力する入力電流を抑制して減少させる。これにより、系統連系インバータ22からの出力電流を短時間で抑制して減少させる。これに基づき、燃料供給部19から改質器12へ供給される燃料G1の量を減少させて、逆潮流が生ずることを短時間で抑えることができる。この結果、パワーコンディショナ20及び燃料電池11が、系統電源80から解列されることを、抑制することができ、解列される回数を減少させることができる。
【0035】
また、入出力制御部51は、系統電源80からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、コンバータ部としてのDC/DCコンバータ21に入力する入力電流を低下させると共に、インバータ部としての系統連系インバータ22からの出力電流を低下させる。
【0036】
このため、燃料電池11から出力されDC/DCコンバータ21に入力する入力電流を検出し、検出した入力電流に適した量の燃料G1を燃料供給部19から改質器12へ供給すればよいため、逆潮流抑制制御において、過剰に改質器12へ燃料G1を供給して燃料電池11へ改質ガスG2を過剰に供給することを抑えることができる。
【0037】
また、入出力制御部51は、系統電源80からの電気量が所定の最低買電量よりも少ないことが検知された場合に、入出力制御部51で逆潮流が生ずることを抑制している逆潮流抑制状態である旨の信号を、燃料供給制御部52に出力する。このため、逆潮流抑制状態であることを、燃料供給制御部52において、容易に検出することができ、燃料電池システム10への燃料G1の供給量の制御を容易とすることきができる。
【0038】
また、燃料供給制御部52は、入出力制御部51から逆潮流抑制状態である旨の信号を受信したときに、燃料電池11からコンバータ部としてのDC/DCコンバータ21への出力電流に基づいて、燃料電池システム10へ供給する燃料G1の量を制御する。このため、逆潮流抑制制御において、過剰に改質器12へ燃料G1を供給して燃料電池11へ改質ガスG2を過剰に供給することを抑えることができる。
【0039】
本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能である。例えば、制御部は、燃料電池システム用と、パワーコンディショナ用とに別個独立して2つ設けられてもよい。
【0040】
また、燃料電池11は、SOFCにより構成されていたが、SOFCに限定されない。例えば、PEFC(固体高分子形燃料電池)等を用いてもよい。また、各電圧の値等は、本実施形態に記載の値に限定されない。
【符号の説明】
【0041】
1 燃料電池用系統連系システム
10 燃料電池システム
11 燃料電池
20 パワーコンディショナ
21 DC/DCコンバータ(コンバータ部)
22 系統連系インバータ(インバータ部)
51 入出力制御部
52 燃料供給制御部
80 系統(系統電源)
図1
図2