【解決手段】照明器具1000は、LED110の発する光を反射面で反射する反射部210であって照射方向に反射部開口面252が形成された反射部210を備える。また、照明器具1000は、突形状の突部を有し、反射面の裏面側から、反射部開口面252の内側に少なくとも突部が露出するように取り付けられたセンサ310を備える。センサ310は、突部の先端部が反射部開口面252からLED110の側に配置され、検知範囲が周縁部251により遮られない位置であって、検知範囲がセンサ310の露出部分のうち最も周縁部251に近い露出部分と周縁部251とを結ぶ線より内側に収まる位置に設置された。
前記センサ部は、前記反射部の内側に設置された状態で、前記反射部の内側において前記先端部の位置を移動させるスライド機構を備えている請求項1から3のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態を示す照明器具1000の斜視図、
図2は、
図1の照明器具1000を照射方向側から見たときの下視図、
図3は、
図2の照明器具1000のA−A断面を示すA−A断面図、
図4は、反射ユニット200を反射部210の外側(天井面側)から見た上視図、
図5は、(a)が
図4に示すセンサユニット300の正面図、(b)がセンサユニット300を短辺方向から見た側面図、(c)(d)がセンサユニット300を長辺方向から見た側面図、(e)がセンサユニット300の背面を示す背面図、
図6は、本実施の形態の照明器具1000の機能ブロックを示す機能ブロック図、
図7は、本実施の形態に係る照明器具1000の分解斜視図である。
【0013】
本実施の形態に係る照明器具1000について、
図1〜
図7を用いて以下に説明する。本実施の形態の照明器具1000は、例えば、天井面等に取り付けられるダウンライト等である。
【0014】
図1は、照明器具1000を光の照射方向側から見た斜視図である。
図1に示すように、照明器具1000は、器具本体ユニット100と、器具本体ユニット100に取り付けられる反射ユニット200と、反射ユニット200に取り付けられるセンサユニット300とを備える。
【0015】
器具本体ユニット100は、光源(発光体)であるLED110と、LED110を点灯する電源ユニット120と、LED110と電源ユニット120を収納する(取り付ける)とともに、LED110が発熱する熱を放熱する放熱部131を有する器具本体130と、照明器具1000を天井面等の取付穴に係止する取付バネ140とを備える。
【0016】
図2に示すように、LED110は、円形状に複数のLED素子が配置された円形の光源である。LED110は、円形に限らず、四角形状、三角形状でもよい。また、LED110を構成するLED素子は、複数でなくてもよい。また、LED110は光源(発光体)としてLEDを用いているが、放電灯、蛍光灯、白熱灯等、他の光源でも構わない。
【0017】
図3に示すように、電源ユニット120は、センサ制御回路部121と、点灯制御回路部122とを備える。電源ユニット120は、センサユニット300へ電源を供給する。また、電源ユニット120のセンサ制御回路部121は、センサユニット300からの検出信号及び制御信号を入力し、入力した検出信号及び制御信号に基づいてLED110の点灯制御信号を出力する。点灯制御回路部122は、センサ制御回路部121が出力する点灯制御信号を入力し、入力した点灯制御信号に基づいて、LED110の点灯状態を制御する。
【0018】
図1に戻り、反射ユニット200は、反射部210と、枠部220と、センサ取付部230とを有する。
【0019】
反射部210は、LED110の発する光を反射する。反射部210は、光の照射方向が開口している。この開口を反射部開口部250と呼び、反射部開口部250の周縁を周縁部251、周縁部251により形成される開口面を反射部開口面252と呼ぶものとする。
【0020】
反射部210は、LED110を頂点部分とし、頂点部分(LED110)から反射部開口部250(周縁部251)にかけてスカート状に設けられている。反射部210は、LED110の発する光を反射して光の照射方向に照射する。ただし、本実施の形態の照明器具は、光の照射方向が開口している形状の反射部(反射板)であれば反射部はどのような形状でも適用可能である。
【0021】
枠部220は、反射部210の端部(周縁部251)から外方に突出する枠状の部分である。照明器具1000の器具本体130側が天井面の取付穴に挿入された場合に、枠部220の天井面側が天井面と当接するように形成される。
【0022】
センサ取付部230は、後述するセンサユニット300(センサ回路基板330(
図3、
図5参照))を取り付ける基板取付部である。センサ取付部230の一面(センサ取付部操作面231)は、枠部220の一面(あるいは、反射部開口面252)とほぼ同一面上となっている。
図3では、センサ取付部操作面231は、反射部開口面252よりややLED110側にあるように図示されているが、同一面上でも良い。
【0023】
センサ取付部230は、反射部210の一部を変形して、反射部210と一体形成されている。センサ取付部230は、反射部210の周縁部251側の一部が、反射部210の内側に略箱形に突出して形成されている。
【0024】
センサ取付部230の有する面のうち、反射部開口面252と略同一面上の面は、上述したセンサ取付部操作面231である。センサ取付部230の有する面のうち、反射部210の内側に反射部開口面252に対して略垂直(あるいは、略垂直よりもやや外側に広がる角度)に突出した面は、センサ取付部立接面232である(
図3参照)。センサ取付部230の有する面のうち、センサ取付部立接面232の両側の面は、センサ取付部側面233,234である。センサ取付部230は、センサ取付部操作面231、センサ取付部立接面232、センサ取付部側面233,234により囲われた箱形状である。センサ取付部操作面231の1辺は、周縁部251に沿った略円弧形である(
図2の太線部分)。
【0025】
図3、
図4に示すように、センサ取付部230のセンサ取付部操作面231に対向する部位の反射部210は開口しており、この開口をセンサ取付部開口238とする。後述するセンサユニット300は、反射部210の外側(反射部210の裏側、反射部210の天井面側)からセンサ取付部開口238に挿入されて、センサ取付部230に取り付けられる。
図3に示すように、センサ取付部230に後述するセンサユニット300を取り付けた後、センサ取付部開口238に蓋をするようにセンサユニットカバー240が取り付けられる。センサユニット300のセンサ取付部230への取付方法の詳細については後述する。
【0026】
反射部210と、センサ取付部操作面231、センサ取付部立接面232、センサ取付部側面233,234は同じ素材により連続して形成されており、反射部210による光の反射性能を妨げないような構成となっている。センサ取付部230は、反射部210と一体形成されていてもよいし、別部品として構成されていてもよい。
【0027】
図2、
図3に示すように、センサ取付部操作面231の短辺方向の幅L3は、反射部開口面252の半径L4の約4分の1から約5分の1である。あるいは、L3は、反射部210の長さL6の約2分の1から約3分の1である。また、
図2に示すように、センサ取付部操作面231の長辺方向の幅L5は、反射部開口面252の半径L4の約4分の3から約5分の4である。このような大きさとすることで、照明器具1000の意匠性を損なわないように配慮されている。したがって、センサ取付部230は、センサ取付部230に取り付けるセンサ回路基板330の大きさが許す範囲であれは、できるだけ小さい方が好ましい。センサ取付部操作面231の長辺方向の幅L5は、反射部開口面252の半径L4の略2分の1、略3分の2でもよい。
【0028】
図3に示すように、センサ取付部操作面231とLED110との間の反射部210の幅L1と、センサ取付部立接面232の高さL2と、センサ取付部操作面231の幅L3とは、ほぼ同じになるように形成されている。このように形成することで、
図2に示すように照明器具1000を照射方向側から見た場合、センサ取付部操作面231とLED110との間には、L1の幅の反射部210が存在し、反射部210の反射性能を妨げないようにしている。センサ取付部立接面232は、反射部開口面252に向かってやや開くように角度をもって形成されているので、反射部210の反射性能を妨げない。また、反射部210の反射性能を妨げないように形成するのであれば、L1,L2,L3の長さはほぼ同じでなくても構わない。
【0029】
反射部開口面252が略円形ではない場合は、センサ取付部操作面のL3は、センサ取付部を形成する部分の反射部の長さL6’(図示なし)の約2分の1から約3分の1が好ましい。センサ取付部操作面は、真下から見た場合にセンサ取付部操作面が光源に掛からず、センサ取付部操作面と光源との間に反射部が存在するように形成するのが好ましい。
【0030】
センサ取付部操作面231は、略台形状であり、下辺部分が周縁部251に沿った略円弧形である。センサ取付部操作面231は、長辺を周縁部251に沿った略円弧形とする略長方形、1辺を周縁部251に沿った略円弧形とする略正方形、円周の一部を周縁部251に沿った略円弧形とする略楕円形でもよい。また、反射部開口面252の一部を直線で切り取った弓形状でもよい。
【0031】
センサ取付部操作面231が弓形の場合は、センサ取付部操作面231の両端部が周縁部251まで到達するとともに、センサ取付部立接面232の両端部が周縁部251まで到達するので、センサ取付部側面233,234は必要ない。
【0032】
図5(a)は、センサユニット300の正面図、
図5(b)は、センサユニット300を短辺方向から見た側面図、
図5(c)、
図5(d)はセンサユニット300を長辺方向から見た側面図、
図5(e)はセンサユニット300の背面を示す背面図である。
【0033】
センサユニット300は、センサ310(センサ部)と、切替スイッチ321(センサ切替スイッチ)と、切替スイッチ322(時間切替スイッチ)と、センサ回路基板330と、コネクタ340とを備える。センサユニット300は、センサ310(センサ部)と、切替スイッチ321と、切替スイッチ322と、コネクタ340とがセンサ回路基板330に実装された回路基板である。以下、センサユニット300をセンサ回路基板330と呼ぶこともあるものとする。
【0034】
センサ310は、例えば、人が存在するか否かを検出し、検出信号を出力する人感センサである。あるいは、部屋の明るさを検出する照度センサ等でもよい。
【0035】
切替スイッチ321は、センサ310によって人を検知するときにLED110を点灯させ、人を検知しないときにLED110を消灯させる人感センサ機能を動作させるかさせないかを切り替えるためのスイッチである。操作者は、人感センサ機能を動作させる場合には、例えば、切替スイッチ321を「入」に操作する。また、操作者は、人感センサ機能を停止させる(動作させない)場合には、例えば、切替スイッチ321を「切」に操作する。
【0036】
切替スイッチ322は、センサ310によって人を検知しなくなってから、LED110を消灯させるまでの時間(例えば、0分、5分、10分)の設定を切り替えるものである。
【0037】
切替スイッチ321と切替スイッチ322とを合わせて制御操作部320とする。制御操作部320の切替スイッチ321,322は、スライド式スイッチや、回転式スイッチ、DIP(Dual In−line Package)スイッチなどからなっており、この実施の形態においては、スライド式スイッチを用いている。また、センサユニット300がセンサ取付部230に取り付けられる場合には、スライド式スイッチの摘み部にはスイッチカバー321a,322aを設けている(
図1、
図7参照)。
【0038】
コネクタ340は、センサユニット300を電源ユニット120と接続する部品である。センサユニット300は、コネクタ340を介して電源ユニット120から電源を供給する。あるいは、センサユニット300は、コネクタ340を介して後述する検出信号や制御信号を電源ユニット120に送信する。
【0039】
センサ回路基板330の形状及び大きさは、センサ取付部230のセンサ取付部操作面231の形状及び大きさに合わせて形成するのが好ましい。
【0040】
図6は、本実施の形態の照明器具1000の機能ブロックを示す機能ブロック図である。
【0041】
電源ユニット120は、センサ制御回路部121、センサ制御回路部121と備える。センサ制御回路部121は、センサ310が出力する検出信号を入力するとともに、制御操作部320により設定され出力される制御信号を入力する。センサ310は、例えば人を検出した場合に検出信号を出力する。制御操作部320は、操作者により制御操作部320の切替スイッチ321,322が操作された場合に、対応する制御信号を出力する。
【0042】
センサ制御回路部121は、入力した検出信号及び制御信号に基づいて、LED110を点灯または消灯する点灯制御信号を点灯制御回路部122に出力する。
【0043】
例えば、制御操作部320の切替スイッチ321が人感センサ機能を動作させる状態(すなわち「入」)の場合に、センサ310が人を検知すると、センサ310は人を検知したことを示す検出信号をセンサ制御回路部121に出力し、LED110を点灯させる点灯制御信号を点灯制御回路部122に出力する。
【0044】
また、例えば、センサ制御回路部121は、センサ310から検出信号が入力された後、所定の時間、センサ310から検出信号が入力されないとき、センサ310が人を検知しなくなって所定の時間が経過したと判断して点灯制御回路部122がLED110を消灯させる点灯制御信号を出力する。このとき、制御操作部320の切替スイッチ322が、例えば、LED110を消灯させるまでの時間が5分で設定されている場合、センサ310が人を検知しなくなってから5分経過後に、LED110を消灯させる点灯制御信号を出力する。
【0045】
点灯制御回路部122は、センサ制御回路部121から入力した点灯制御信号にしたがって、LED110を点灯または消灯させる。
【0046】
図7は、本実施の形態に係る照明器具1000の分解斜視図である。
図7を用いて、照明器具1000の組み立て工程について説明する。
【0047】
(1)反射ユニット200に器具本体130を取り付ける。器具本体130には、予め電源ユニット120が収納されている。
【0048】
(2)反射ユニット200のセンサ取付部230にスイッチカバー321a,322aを挿入する。
図4に示すように、センサ取付部230のセンサ取付部操作面231には、切替スイッチを光の照射方向側(操作者が操作する側)に突出させるための切替スイッチ用穴236,237が設けられている。スイッチカバー321a,322aは、切替スイッチの摘み部分が操作者が操作する側(光の照射方向側)に突出するように、切替スイッチ用穴236,237に挿入される。
【0049】
(3)センサ取付部230に、センサ取付部操作面231と略平行になるようにセンサユニット300を挿入し、センサユニット300と器具本体130に収納された電源ユニット120をコネクタ340(ハーネス)で接続する。
【0050】
センサ310、切替スイッチ321,322、コネクタ340が実装されたセンサ回路基板330(センサユニット300)は、実装面を光の照射方向側(操作者が操作する側)に向けて、センサ取付部操作面231と略平行になるようにセンサ取付部230に挿入される。センサ回路基板330の半田面は、天井面側に向く。センサ回路基板330は、反射部開口部250の周縁部251付近に、反射部開口面252と略平行となるように設置される(
図1、
図2参照)。
【0051】
センサ310は、
図4に示すセンサ取付部操作面231に設けられたセンサ用穴235に挿入され、センサ310の先端部分はセンサ取付部操作面231から光の照射方向に突出する。
図1、
図3等に示すように、センサ310はセンサ取付部操作面231から光の照射方向に露出して設置される。センサ310は、検知方向を光の照射方向側に向けて設置される。
【0052】
切替スイッチ321,322は、摘み部(先端)をスイッチカバー321a,322aに挿入しながら配置される。すなわち、操作者はスイッチカバー321a,322aを介して切替スイッチ321,322の摘み部を操作することになる。
【0053】
センサユニット300のセンサ310及び制御操作部320(スイッチカバー321a,322a)は、反射ユニット200の枠部220の内側から、LED110の照射軸方向に突出する。つまり、切替スイッチ321,322(制御操作部320)は、反射部開口部250の周縁部251付近にセンサ310と並んで配置される(
図1、
図2参照)。制御操作部320(切替スイッチ321,322)が、反射ユニット200の反射部開口面252の正面に配置される。
【0054】
(4)センサユニット300をセンサ取付部230に挿入した後、センサユニットカバー240をセンサ取付部230に取り付けネジ止めする。センサユニットカバー240は、センサ取付部開口238に蓋をするように取り付けられる(
図3、
図4参照)。
【0055】
以上のような工程により、センサユニット300が反射ユニット200のセンサ取付部230に取り付けられる。
【0056】
図2に示すように、本実施の形態では、センサ取付部操作面231には、センサ310を中心として、その両側に切替スイッチ322と切替スイッチ321とが配置され、センサ310と切替スイッチ321,322とは1直線上に配置されている。センサ310、切替スイッチ321,322の配置は、1直線上に限られず、センサ取付部操作面231に配置されていれば、三角形の各頂点に配置してもよい。また、センサ310は複数配置しても良いし、切替スイッチ321,322も3つ以上配置しても良い。切替スイッチの数やセンサの数が増えれば、センサやスイッチを円形状・星形に配置しても良い。また、センサ310と切替スイッチ322と切替スイッチ321との配置の順番は、センサ310を中心としなくても、切替スイッチ321,322を隣同士にして配置しても良い。
【0057】
以上のように、本実施のセンサ付照明器具は、天井などに埋め込まれて使用される照明器具であり、LED110等の光源が発する光を反射する反射部210と、反射部210の端部(周縁部251)に備えられ、天井面に接する枠部220とを備える反射ユニット200と、反射ユニット200の枠部220に接する反射部の部分(センサ取付部230)に収納されるセンサユニット300とを備えており、センサユニット300は、LED100が発する光の照射軸方向と平行に設けられるセンサ310(センサ部)と、センサ310が検知するときの機能を切り替える制御操作部とからなり、センサ310と制御操作部とを略同一面上に配置する。
【0058】
次に、本実施の形態の照明器具1000におけるセンサユニット300のセンサ制御情報の設定方法(操作方法)について説明する。
【0059】
図1に示すように、反射ユニット200の枠部220の内側(反射部開口面252)からLED110の照射軸方向に切替スイッチカバー321a,322aが突出している。切替スイッチカバー321a,322aは、例えば、センサ取付部操作面231の長辺方向(
図5参照)にスライド可能な状態となっている。切替スイッチカバー321a,322aをスライドさせて切替スイッチ321,322を切り替えることができるようになっている。
【0060】
センサユニット300の切替スイッチ321,322が、反射ユニット200の枠部220の内側(反射部開口面252)からLED110の照射軸方向に突出しているので、ユーザー(操作者)が照明器具1000の真下近傍から見上げたとき、切替スイッチ321,322がどの位置(どのような設定状態)になっているかを容易に確認できる。したがって、ユーザー(操作者)は、照明器具1000の反射板の内部や天井の裏側に配置されている切替スイッチ321,322などの設定状態を確認するために、脚立などに登る必要がない。
【0061】
以上のように、本実施の形態の照明器具によれば、照明器具の照射軸方向に略垂直な面に制御操作部320を備えているので、設定変更を容易にするとともに、目視確認を容易にすることができる。
【0062】
また、センサユニット300の切替スイッチ321,322は、反射ユニット200の枠部220の内側に設けられたセンサ取付部操作面231に、センサ310と並んで配置され、センサ取付部操作面231からLED110の照射軸方向に突出しているので、センサユニット300のセンサ310と、制御操作部320(切替スイッチ321,322)とを同一のセンサ回路基板330に実装することができる。
【0063】
本実施の形態の照明器具によれば、LED110を点灯させる点灯制御回路部122と、センサ310を駆動・制御させるセンサ制御回路部121を、1ユニットにまとめて、電源ユニット120を構成した(
図3参照)。したがって、照明器具1000の外形を小型化でき、センサ310を備えていない一般的な照明器具と外形のイメージをほぼ同じにすることができる。
【0064】
なお、本実施の形態では、電源ユニット120が、センサ制御回路部121と、点灯制御回路部122とを備える一体型のユニットの場合について説明したが、センサ制御回路部121と、点灯制御回路部122とを分けて別ユニットとし、器具本体130にそれぞれ取り付ける構成としても良いし、器具本体130と反射ユニット200とに分けて取り付ける構成としてもよい。
【0065】
また、本実施の形態では、センサユニット300がセンサ310(人感センサ)と、制御操作部320とを備える場合について説明したが、センサ310(人感センサ)に変えて、床面などの照度を検出する照度センサを用いてもよい。センサ310が照度センサである場合は、制御操作部320によって切り替えるモードは、床面などの照度の設定値などを切替設定するようにするとよい。つまり、操作者は制御操作部320を操作することによって、照度の設定値を1000lx(ルクス):750lx:500lxのいずれかに切り替えたり、照度センサを動作させる機能をオン/オフに切り替える。
【0066】
また、本実施の形態では、光源にLED(発光ダイオード)を用いる場合について説明したが、EL(エレクトロルミネッセンス)などを用いてもよい。
【0067】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1000では、反射ユニット200の反射部開口部250の周縁部251に枠部220を設け、LED110の照射方向に平行になる向きでセンサ310(人感センサ)を配置し、制御操作部320も人感センサ310の近傍の同一面上に配置することができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る照明器具1000では、制御操作部320とセンサ310が同一面にあることにより、1枚のセンサ回路基板330に制御操作部320とセンサ310を実装することが可能となり、製造コスト、部品コストが削減でき、また、組立性が向上する。
【0069】
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1に示す照明器具1000のセンサユニット300を可動にする構成について説明する。本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0070】
図8は、本実施の形態を示す照明器具1000aの断面図、
図9は、
図8に示す照明器具1000aの部分拡大図、
図10は、本実施の形態の反射ユニット200を内側(天井面側)から見たときの上視図である。
【0071】
照明器具1000aは、器具本体ユニット100と、この器具本体ユニット100に取り付けられる反射ユニット200と、反射ユニット200に取り付けられるセンサユニット300とを備える。
【0072】
反射ユニット200は、LED110が発光する光を反射する反射部210と、反射部210の端部(反射部開口部250の周縁部251)から外方に突出する枠部220と、この枠部220の内側(周縁部251の反射部210内側近傍)に設けられるセンサ取付部230aとを備える。
【0073】
センサ取付部230aのセンサ取付部操作面231は、枠部220の一面(反射部開口部250の周縁部251により形成される面、すなわち反射部開口面252)とほぼ同一面上となっている。
図8では、センサ取付部操作面231は、反射部開口面252よりややLED110側にあるように図示されているが、同一面上でも良い。
【0074】
図9に示すように、センサ取付部230aは、スライド片291a、ストッパー片292a,293a、バネ290を備えている。スライド片291aは、センサユニット300を光の照射方向とその逆方向(例えば、上下方向)にスライド可能に取り付ける。スライド片291aは、例えば、
図10に示すように、1対のスライド片291aは、1対のスライド片291aの幅が、挿入されるセンサ回路基板330(点線)の幅と略同じ長さ(あるいはセンサ回路基板330(点線)の幅よりも少し長く)なるように形成されている。
図10では、1対のスライド片が2つ(スライド片291a、スライド片291b)設置されており、センサ回路基板330を安定して光の照射方向とその逆方向(例えば、上下方向)スライドさせることができる。
【0075】
ストッパー片292a,293aは、センサユニット300がスライドするスライド幅Lを規制する。センサユニット300は、ストッパー片292a、293aにより区切られたスライド幅Lの間をスライドする。ストッパー片は、下側のストッパー片292aと上側のストッパー片293aとからなる。センサユニット300をセンサ取付部230aに挿入する場合の組立性を考慮すると、上側のストッパー片293aは、センサユニットカバー240aに設けることが好ましい。下側ストッパー片292aは、
図10に示すように、スライド片291a,291bと一体形成しても良いし、別部品として取り付けても良い。
【0076】
バネ290は、センサユニット300のセンサ回路基板330を光の照射方向に押す。したがって、センサ310に外部圧力が加わっていない場合には、センサ310は反射部開口面252から所定の長さm(例えば、1〜2mmほど)突出して安定する。そして、例えば、光の照射方向側からセンサ310に外部圧力が加わると、つまり、センサ310の先端にP方向に外部圧力を加えると、センサユニット300によりバネ290が押されて縮まり、センサ310の先端が反射部開口面252よりも奥に移動する。本実施の形態のセンサ取付部230aは、センサユニット300(センサ回路基板330)を光の照射方向及び天井面方向(すなわち、上下方向)にスライド可能に取り付ける。つまり、センサユニット300が、反射ユニット200内にスライドする。
【0077】
センサ310は、センサ310(人感センサ)が検知できるエリアを充分に保つため、枠部220(反射ユニット200の端部)より突出した状態で実装されている。すなわち、センサ310は反射部開口面252から(枠部220)から1〜2mmほど飛び出している状態で設置されている。そのため、例えば、作業者が反射部開口部250を下にして照明器具を台に置く等により、突出しているセンサ310に外部圧力が加わるとセンサ310(センサユニット300)が直接押されてしまう恐れがある。このように、センサ310(センサユニット300)に必要以上の力が加わった場合、センサ取付部のセンサユニットカバーやセンサ回路基板などが破壊される恐れがある。
【0078】
センサユニット300のセンサ回路基板330の裏面(はんだ面)にバネ290などを設けているので、センサ310に外部圧力が加わってもセンサ310(センサユニット300)がバネ290によって、枠部220(反射部開口面252)の内側に引っ込む構造にすることができ、センサ310の破損を防ぐことができる。
【0079】
なお、本実施の形態ではバネ290を用いる構成について説明したが、バネ290に代えて天然ゴムや弾性樹脂やクッション材などの弾性体を用いてもよい。
【0080】
センサ取付部230aは、反射ユニット200(反射枠(枠部220))と一体に形成されている(構成されている)ことなく、別体とする構成でもよい。センサ取付部230aを反射ユニット200と別体とする場合、センサ310(センサ回路基板330)を可動としてもよいし、別体としたセンサ取付部230a自体を可動とする構成としてもよい。
【0081】
実施の形態3.
本実施の形態は、実施の形態1に示す照明器具のセンサ取付部230の形状を変更したものである。本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
図11は、本実施の形態を示す照明器具1000bの断面図であり、
図12は、
図11に示す照明器具1000bの部分拡大図である。
【0083】
照明器具1000bは、器具本体ユニット100と、この器具本体ユニット100に取り付けられる反射ユニット200bと、反射ユニット200bに取り付けられるセンサユニット300とを備える。
【0084】
反射ユニット200bは、LED110が発光する光を反射する反射部210と、反射部210の端部(周縁部251)から外方に突出する枠部220と、枠部220の内側の周縁部251近傍に設けられるセンサ取付部230bとを備える。
【0085】
センサ取付部230bのセンサ取付部操作面231bは、枠部220の一面(反射部開口面252と同一面)から反射ユニット200bの奥側(LED110側)に一段下がった位置に反射部開口面252と略平行に形成されている(
図12参照)。
【0086】
図12に示すように、センサ取付部230bのセンサ取付部操作面231bは、反射部開口面252から長さkだけLED110側に形成される。これにより、反射ユニット200bには、センサ取付部230bが形成されている部分の周縁部251からセンサ取付部操作面231bまでの枠段差部228(段差k)が形成される。
【0087】
枠段差部228の段差kは、センサ310がセンサ取付部操作面231bから突出する長さと略同一あるいはそれよりもやや長く形成される。これにより、センサ取付部230bにセンサユニット300が収納されるとき、センサ310の先端部が、枠部220の周縁部251(あるいは、反射部開口面252)よりも突出しないようにしている。
【0088】
以上のように、センサ310が配置された周りの枠部220を、センサ310が突出した部分より高くすることにより、センサ310の先端部と枠部220(あるいは反射部開口面252)との間に隙間ができる。このため、例えば、作業者が枠部220を下向きにして、照明器具1000bを床や机上などに置いたときにも、センサ310に外部圧力が加わりにくい構造となり、センサ310の破損を防ぐことができる。
【0089】
本実施の形態では、センサ取付部230bを反射ユニット200b(反射枠(枠部220))と一体的に形成する場合について説明したが、センサ取付部230bを反射枠(枠部220)と別体として形成してもよい。
【0090】
以上、実施の形態1〜3について説明したが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらのうち、2つ以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。