特開2016-179968(P2016-179968A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2016-179968一置換(フルオロアルキル)エチレン類及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-179968(P2016-179968A)
(43)【公開日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】一置換(フルオロアルキル)エチレン類及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07B 37/04 20060101AFI20160916BHJP
   C07C 41/30 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 43/225 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 17/263 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 22/08 20060101ALI20160916BHJP
   C07F 7/18 20060101ALI20160916BHJP
   C07F 7/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 25/13 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 45/68 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 47/575 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 67/343 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 69/76 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 49/813 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 231/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 233/65 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 253/30 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 255/50 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 209/68 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 211/52 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 319/20 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 321/28 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 315/04 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 317/14 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 201/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 205/11 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 29/32 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 33/48 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 269/06 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 271/28 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 1/32 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 15/58 20060101ALI20160916BHJP
   C07C 21/19 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 213/64 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 239/34 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 215/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 307/79 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 207/33 20060101ALI20160916BHJP
   C07D 333/12 20060101ALI20160916BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20160916BHJP
【FI】
   C07B37/04 B
   C07C41/30CSP
   C07C43/225 B
   C07C17/263
   C07C22/08
   C07F7/18 E
   C07F7/12 D
   C07C25/13
   C07C45/68
   C07C47/575
   C07C67/343
   C07C69/76 Z
   C07C49/813
   C07C231/12
   C07C233/65
   C07C253/30
   C07C255/50
   C07C209/68
   C07C211/52
   C07C319/20
   C07C321/28
   C07C315/04
   C07C317/14
   C07C201/12
   C07C205/11
   C07C29/32
   C07C33/48
   C07C269/06
   C07C271/28
   C07C1/32
   C07C15/58
   C07C21/19
   C07D213/64
   C07D239/34
   C07D215/12
   C07D307/79
   C07D207/33
   C07D333/12
   C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】51
(21)【出願番号】特願2015-62367(P2015-62367)
(22)【出願日】2015年3月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000173762
【氏名又は名称】公益財団法人相模中央化学研究所
(71)【出願人】
【識別番号】591180358
【氏名又は名称】東ソ−・エフテック株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山川 哲
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
【テーマコード(参考)】
4C031
4C037
4C055
4C069
4H006
4H039
4H049
【Fターム(参考)】
4C031BA10
4C037PA04
4C055AA01
4C055BA02
4C055BA42
4C055BB02
4C055CA02
4C055CA13
4C055DA01
4C055FA03
4C069AC07
4C069BB03
4C069BB12
4C069CC13
4H006AA02
4H006AC24
4H006BA25
4H006BA48
4H006BA92
4H006BB20
4H006BB25
4H006BB31
4H006BB61
4H006BJ50
4H006BM10
4H006BM71
4H006BV72
4H006EA03
4H006EA21
4H006EA22
4H006FC22
4H006FE11
4H006FE71
4H006FE74
4H006GP05
4H006GP20
4H006KA31
4H006KC30
4H006QN30
4H006RA38
4H006RB34
4H006TA02
4H006TA04
4H006TB02
4H039CA29
4H039CL25
4H049VN01
4H049VP01
4H049VQ11
4H049VR23
4H049VR41
4H049VS00
4H049VT17
4H049VT30
4H049VV16
4H049VV20
(57)【要約】
【課題】
一置換(フルオロアルキル)エチレン類の効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】
1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと有機ホウ素化合物とをアルキルホスフィン配位パラジウム触媒、アルカリ金属塩及び水の共存下で反応させて一般式(5)
【化1】

(式中、Rはナフタレン−1−イル基等を、Rは炭素数1から4のフルオロアルキル基を表す。)で表される一置換(フルオロアルキル)エチレン類を得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】
(式中、Rは炭素数1から4のフルオロアルキル基を示す。)で表される1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと一般式(2)
【化2】
(式中、Xはジヒドロキシボリル基、メチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、またはメチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基を示す。Rはナフタレン−1−イル基、ナフタレン−2−イル基、キノリン−3−イル基、ベンゾフラン−2−イル基、1−tert−ブトキシカルボニル−1H−ピロール−2−イル基、一般式(3)
【化3】
(式中、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数1から4のハロアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から8のアルキルオキシ基、トリ(炭素数1から4のアルキル)シリル基、トリ(炭素数1から4のアルキル)シリルオキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から4のアルキルスルホニル基、炭素数1から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニルアミノ基、(炭素数2から8のジアルキルアミノ)カルボニル基、ベンジルオキシ基、フェニル基、ベンゾイル基、ジフェニルアミノ基、ヒドロキシメチル基、シアノ基またはニトロ基を示す。複数のRは同一または相異なっていてもよい。Zは窒素原子、または、同一または相異なったRが置換した炭素原子を示す。複数のZは同一または相異なっていてもよい。)で表される6員環芳香族基、または一般式(4)
【化4】
(式中、Rは炭素数1から8のアルキル基またはフェニル基を示す。Rは炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数1から8のアルキル基またはチオフェン−2−イル基を示す。)で表されるビニル基を示す。)で表される有機ホウ素化合物を、アルキルホスフィン配位パラジウム触媒とアルカリ金属塩及び水の共存下で反応させることを特徴とする、一般式(5)
【化5】
(式中、R及びRは、前記と同じ内容を示す。)で表される一置換(フルオロアルキル)エチレン類の製造方法。
【請求項2】
水が有機ホウ素化合物(2)に対して10〜100モル当量である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
アルキルホスフィン配位パラジウム触媒が、パラジウム化合物とアルキルホスフィン化合物から調製した触媒である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
アルキルホスフィン化合物が、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートまたは1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンである請求項3に記載の製造方法;
【請求項5】
アルキルホスフィン配位パラジウム触媒が、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウムである請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
アルカリ金属塩が炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩、フッ化アルカリ金属塩、水酸化アルカリ金属塩またはリン酸アルカリ金属塩である請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
アルカリ金属塩がナトリウム、カリウムまたはセシウム塩である請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
がトリフルオロメチル基である請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
一般式(5a)
【化6】
(式中、Rは一般式(3a)
【化7】
(式中、R1aはトリ(炭素数1から4のアルキル)シリル基、トリ(炭素数1から4のアルキルシリル)オキシ基、炭素数1から4のアルキルスルホニル基、ベンゾイル基を示す。)で表されるフェニル基、一般式(4a)
【化8】
(式中、R2aは炭素数1から8のアルキル基またはフェニル基を示す。R3aは炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、またはチオフェン−2−イル基を示す。)で表されるビニル基を示す。)で表される一置換(フルオロアルキル)エチレン類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一置換(フルオロアルキル)エチレン類及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フルオロアルキル基以外にもう一つの置換基を持つ一置換(フルオロアルキル)エチレン類は、医薬品や農薬等の生物活性物質、液晶素子等の電子材料及びその製造中間体として工業的に有用である。その製造方法として、例えば、1−ブロモ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンとアリールホウ素化合物をパラジウム触媒と塩基を用い、マイクロ波照射下で反応させ、1−アリール−2−(フルオロアルキル)エチレン類を製造する方法が開示されている(特許文献1)。
【0003】
これまでに安価で入手容易な1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと有機ホウ素化合物から、一置換(フルオロアルキル)エチレン類を製造する方法は開示されていない。
【0004】
一方、類似した反応として、1−クロロ−2−アルキルエチレンと有機ホウ素化合物をパラジウム触媒と塩基を用いて一置換(アルキル)エチレン類を製造する方法(非特許文献1)、環状のクロロエチレン類と有機ホウ素化合物をパラジウム触媒と塩基を用いて三置換エチレン類を製造する方法(非特許文献2)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2009−012275
【非特許文献1】Journal of the American Chemical Society,134巻,4108−4111ページ,2012年.
【非特許文献2】Organic Letters,3巻,4295−4298ページ,2001年.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の方法で用いられているジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムを用いて、4−ベンジルオキシフェニルボロン酸と(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの反応を行ったところ、(E)−1−(ベンジルオキシ)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼンの収率は42%に留まった(比較例1)。
【0007】
また、非特許文献1に記載のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムとジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィンから調製したアルキルホスフィン配位パラジウム触媒をパラジウム触媒に、フルオロアルキル基で置換されていない二置換鎖状のクロロエチレン類である(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンとナフタレン−2−イルボロン酸の反応を行ったところ、収率は16%に留まった(比較例2)。
【0008】
また、非特許文献2に記載のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムとトリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートから調製したアルキルホスフィン配位パラジウム触媒をパラジウム触媒に、フルオロアルキル基で置換されていない二置換鎖状のクロロエチレン類である(E)−1−クロロ−1−プロペンとナフタレン−2−イルボロン酸の反応を行ったところ、収率は11%に留まった(比較例3)。
【0009】
本発明は、安価で入手容易な1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと有機ホウ素化合物から、効率的に一置換(フルオロアルキル)エチレン類を製造する方法及び新規な一置換(フルオロアルキル)エチレン類を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと有機ホウ素化合物とを、アルキルホスフィン配位パラジウム触媒、アルカリ金属塩及び水の共存下で反応させることにより、一置換(フルオロアルキル)エチレン類が収率良く得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
(i)一般式(1)
【0011】
【化1】
【0012】
(式中、Rは炭素数1から4のフルオロアルキル基を示す。)で表される1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレンと一般式(2)
【0013】
【化2】
【0014】
(式中、Xはジヒドロキシボリル基、メチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、またはメチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基を示す。Rはナフタレン−1−イル基、ナフタレン−2−イル基、キノリン−3−イル基、ベンゾフラン−2−イル基、1−tert−ブトキシカルボニル−1H−ピロール−2−イル基、一般式(3)
【0015】
【化3】
【0016】
(式中、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数1から4のハロアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から8のアルキルオキシ基、トリ(炭素数1から4のアルキル)シリル基、トリ(炭素数1から4のアルキル)シリルオキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から4のアルキルスルホニル基、炭素数1から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニルアミノ基、(炭素数2から8のジアルキルアミノ)カルボニル基、ベンジルオキシ基、フェニル基、ベンゾイル基、ジフェニルアミノ基、ヒドロキシメチル基、シアノ基またはニトロ基を示す。複数のRは同一または相異なっていてもよい。Zは窒素原子、または、同一または相異なったRが置換した炭素原子を示す。複数のZは同一または相異なっていてもよい。)で表される6員環芳香族基、または一般式(4)
【0017】
【化4】
【0018】
(式中、Rは炭素数1から8のアルキル基またはフェニル基を示す。Rは炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、フッ素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数1から8のアルキル基またはチオフェン−2−イル基を示す。)で表されるビニル基を示す。)で表される有機ホウ素化合物を、アルキルホスフィン配位パラジウム触媒とアルカリ金属塩及び水の共存下で反応させることを特徴とする、一般式(5)
【0019】
【化5】
【0020】
(式中、R及びRは、前記と同じ内容を示す。)で表される一置換(フルオロアルキル)エチレン類の製造する方法;
(ii)水が有機ホウ素化合物(2)に対して10〜100モル当量である(i)に記載の製造方法;
(iii)アルキルホスフィン配位パラジウム触媒が、パラジウム化合物とアルキルホスフィン化合物から調製した触媒である(i)または(ii)に記載の製造方法;
(iv)アルキルホスフィン化合物が、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートまたは1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンである(iii)に記載の製造方法;
(v)アルキルホスフィン配位パラジウム触媒が、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウムである(i)または(ii)に記載の製造方法;
(vi)アルカリ金属塩が炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩、フッ化アルカリ金属塩、水酸化アルカリ金属塩またはリン酸アルカリ金属塩である(i)から(v)のいずれかに記載の製造方法;
(vii)アルカリ金属塩がナトリウム、カリウムまたはセシウム塩である(i)から(vi)のいずれかに記載の製造方法;
(viii)Rがトリフルオロメチル基である(i)から(vii)のいずれかに記載の製造方法;
(ix)
一般式(5a)
【0021】
【化6】
【0022】
(式中、Rは一般式(3a)
【0023】
【化7】
【0024】
(式中、R1aはトリ(炭素数1から4のアルキル)シリル基、トリ(炭素数1から4のアルキルシリル)オキシ基、炭素数1から4のアルキルスルホニル基、ベンゾイル基を示す。)で表されるフェニル基、または一般式(4a)
【0025】
【化8】
【0026】
(式中、R2aは炭素数1から8のアルキル基またはフェニル基を示す。R3aは炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、フッ素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、またはチオフェン−2−イル基を示す。)で表されるビニル基を示す。)で表される一置換(フルオロアルキル)エチレン類に関するものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、医薬品や農薬等の生理活性物質、液晶や有機EL素子等の電子材料の製造中間体として工業的に有用な一置換(フルオロアルキル)エチレン類(5)の製造方法として有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0029】
はじめに、本発明の1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレン(1)、有機ホウ素化合物(2)、一置換(フルオロアルキル)エチレン類(5)及び(5a)の置換基について説明する。
【0030】
で示される炭素数1〜4のフルオロアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、1,1,2−トリフルオロエチル基、1,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2−フルオロプロピル基、3−フルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、1,2−ジフルオロプロピル基、1,3−ジフルオロプロピル基、2,2−ジフルオロプロピル基、2,3−ジフルオロプロピル基、3,3−ジフルオロプロピル基、1,1,2−トリフルオロプロピル基、1,1,3−トリフルオロプロピル基、1,2,2−トリフルオロプロピル基、1,2,3−トリフルオロプロピル基、1,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3−トリフルオロプロピル基、2,3,3−トリフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,2,2,3−テトラフルオロプロピル基、1,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,3,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,3,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピル基、1−フルオロ−1−メチルエチルプロピル基、2−フルオロ−1−メチルエチルプロピル基、2,2−ジフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、1,2−ジフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、1,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、1,2,2,2,2’,2’,2’−ヘプタフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、1−フルオロブチル基、2−フルオロブチル基、3−フルオロブチル基、4−フルオロブチル基、1,1−ジフルオロブチル基、2,2−ジフルオロブチル基、3,3−ジフルオロブチル基、4,4−ジフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、1,1,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、2,2,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル基等を挙げることができる。
【0031】
原料の入手が容易な点で、Rはフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロプロピル基、2,2−ジフルオロプロピル基、3,3−ジフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピル基、2−フルオロ−2−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロ−1−メチルエチルプロピル基、1,2,2,2,2’,2’,2’−ヘプタフルオロ−1−メチルエチルプロピル基が好ましく、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
【0032】
Xで示されるメチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基は、具体的には、1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4−メチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4、4−ジメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,5−トリメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基を挙げることができる。原料の入手が容易な点で、1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基が好ましい。
【0033】
Xで示されるメチル基で置換されていてもよい1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基は、具体的には、1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,4−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,6−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,4,5−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,4,、6−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,5,5−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,5,6−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基等を挙げることができる。
【0034】
原料の入手が容易な点で、1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基、4,4,6−トリメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル基が好ましい。
【0035】
Rで示される6員環芳香族基は、具体的には、フェニル基、3−ピリジル基、5−ピリミジル基を挙げることができる。
【0036】
で示される炭素数1〜8のアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。
【0037】
で示される炭素数1〜4のハロアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、フルオロメチル基、クロロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基、1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピル基、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−2−プロピル基、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル基等を挙げることができる。
【0038】
で示される炭素数2〜6のアルケニル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、1−メチル−1−プロペニル基、クロチル基、1−メチル−2−プロペニル基、3−ブテニル基、メタリル基、1−エチル−2−プロペニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、4−ペンテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−ブテニル基、プレニル基、2−ヘキセニル基等を挙げることができる。
【0039】
で示される炭素数1〜8のアルキルオキシ基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等を挙げることができる。
【0040】
及びR1aで示されるトリ(炭素数1〜4のアルキル)シリル基としては、具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等を挙げることができる。
【0041】
及びR1aで示されるトリ(炭素数1〜4のアルキル)シリルオキシ基としては、具体的には、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、トリブチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基等を挙げることができる。
【0042】
で示される炭素数1〜6のアルキルチオ基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等を挙げることができる。
【0043】
及びR1aで示される炭素数1〜4のアルキルスルホニル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基を挙げることができる。
【0044】
で示される炭素数1〜5のアシル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等を挙げることができる。
【0045】
で示される(炭素数1〜4のアルキルオキシ)カルボニル基としては、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0046】
で示される(炭素数1〜4のアルキルオキシ)カルボニルアミノ基としては、具体的には、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、プロピルオキシカルボニルアミノ基、イソプロピルオキシカルボニルアミノ基、ブチルオキシカルボニルアミノ基、イソブチルオキシカルボニルアミノ基、sec−ブチルオキシカルボニルアミノ基、tert−ブチルオキシカルボニルアミノ基等を挙げることができる。
【0047】
で示される(炭素数2〜8のジアルキルアミノ)カルボニル基としては、具体的には、ジメチルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジプロピルアミノカルボニル基、ジイソプロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル基、ジイソブチルアミノカルボニル基、ジ(sec−ブチル)アミノカルボニル基、ジ(tert−ブチル)アミノカルボニル基等を挙げることができる。
【0048】
一般式(3a)におけるフェニル基上のR1aの置換位置および数に制限はなく、複数のR1aが同一または相異なっていてもよく、具体的には2−(トリメチルシリル)フェニル基、3−(トリメチルシリル)フェニル基、4−(トリメチルシリル)フェニル基、2−(トリエチルシリル)フェニル基、3−(トリエチルシリル)フェニル基、4−(トリエチルシリル)フェニル基、2−(tert−ブチルジメチルシリル)フェニル基、3−(tert−ブチルジメチルシリル)フェニル基、4−(tert−ブチルジメチルシリル)フェニル基、2−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、3−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、4−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、2−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、3−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、4−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、2−(メチルスルホニル)フェニル基、3−(メチルスルホニル)フェニル基、4−(メチルスルホニル)フェニル基、2−(エチルスルホニル)フェニル基、3−(エチルスルホニル)フェニル基、4−(エチルスルホニル)フェニル基、2−(tert−ブチルスルホニル)フェニル基、3−(tert−ブチルスルホニル)フェニル基、4−(tert−ブチルスルホニル)フェニル基、2−ベンゾイルフェニル基、3−ベンゾイルフェニル基、4−ベンゾイルフェニル基、2−ベンゾイル−3−(トリメチルシリル)フェニル基、3−ベンゾイル−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、4−ベンゾイル−2−(メチルスルホニル)フェニル基、3−(トリメチルシリル)−5−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、2−(エチルスルホニル)−6−(トリメチルシリル)フェニル基、3−(エチルスルホニル)−4−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、2−ベンゾイル−3−(エチルスルホニル)−4−(トリメチルシリル)−5−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基等が例示できる。原料の入手が容易な点で、2−(トリメチルシリル)フェニル基、3−(トリメチルシリル)フェニル基、4−(トリメチルシリル)フェニル基、2−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、3−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、4−(トリメチルシリルオキシ)フェニル基、2−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、3−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、4−(トリエチルシリルオキシ)フェニル基、2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル基、2−(メチルスルホニル)フェニル基、3−(メチルスルホニル)フェニル基、4−(メチルスルホニル)フェニル基、2−ベンゾイルフェニル基、3−ベンゾイルフェニル基、4−ベンゾイルフェニル基が好ましい。
【0049】
及びR2aで示される炭素数1〜8のアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。
【0050】
で示される炭素数1〜8のアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることができる。
【0051】
で示される炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、フッ素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基は、置換基の置換位置及び数に制限はない。
【0052】
3aで示される炭素数1から4のアルキルオキシ基、炭素数2から5のアシル基、(炭素数1から4のアルキルオキシ)カルボニル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、塩素原子、フッ素原子、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基は、置換基の置換位置及び数に制限はなく、具体的には2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−tert−ブチルオキシフェニル基、3−tert−ブチルオキシフェニル基、4−tert−ブチルオキシフェニル基、2−アセチルフェニル基、3−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、2−ピバロイルフェニル基、3−ピバロイルフェニル基、4−ピバロイルフェニル基、2−(メトキシカルボニル)フェニル基、3−(メトキシカルボニル)フェニル基、4−(メトキシカルボニル)フェニル基、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)フェニル基、3−(tert−ブチルオキシカルボニル)フェニル基、4−(tert−ブチルオキシカルボニル)フェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、2−シアノ−3−メトキシフェニル基、3−シアノ−4−(メトキシカルボニル)フェニル基、3−シアノ−5−ニトロフェニル基、2−クロロ−3−シアノフェニル基、4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−アセチル−5−シアノフェニル基、2−アセチル−4−(トリフルオロメチル)−6−(メトキシカルボニル)フェニル基、3−アセチル−4−メトキシ−5−クロロフェニル基、3−アセチル−2−クロロ−4−シアノ−6−メトキシ−5−(メトキシカルボニル)フェニル基等が例示できる。
【0053】
原料の入手が容易な点で、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−アセチルフェニル基、3−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、2−(メトキシカルボニル)フェニル基、3−(メトキシカルボニル)フェニル基、4−(メトキシカルボニル)フェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基が好ましい。
【0054】
次に本発明の製造方法について説明する。
【0055】
本発明の製造方法は、アルキルホスフィン配位パラジウム触媒を用いることが必須である。アルキルホスフィン配位パラジウム触媒は、パラジウム化合物とアルキルホスフィン化合物から、あらかじめ調製して単離して用いてもよいし、反応系内で調製してそのまま用いてもよい。その際のパラジウム化合物としては塩化パラジウム、臭化パラジウム、酢酸パラジウム、π―アリルパラジウムクロリドダイマー、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等の二価パラジウム化合物や、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の0価パラジウム化合物を例示することができる。パラジウム化合物としては、これらのいずれでも良いが、触媒活性が良い点でビス(アセチルアセトナト)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムが好ましい。また、アルキルホスフィン化合物のアルキル基は直鎖状または分岐状いずれでもよく、具体的には、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン等のジホスフィンや、トリメチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン等のモノホスフィン、トリメチルホスホニウムテトラフルオロボラート、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート等のホスホニウム塩を例示することができる。アルキルホスフィン化合物としてはトリ−tert−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートまたは1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンを用いることが収率が良い点で好ましい。
【0056】
パラジウム化合物とアルキルホスフィン化合物から、あらかじめ調製して単離したアルキルホスフィン配位パラジウム触媒として、具体的には、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム等のアルキルホスフィン配位二価パラジウム錯体を例示することができる。収率が良い点でジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウムが好ましい。
【0057】
アルキルホスフィン配位パラジウム触媒の使用量に特に制限はないが、収率が良い点で、有機ホウ素化合物(2)に対して0.0001〜0.5モル当量用いることが好ましく、0.001〜0.2モル当量用いることがさらに好ましい。
【0058】
アルキルホスフィン配位パラジウム触媒を、パラジウム化合物とアルキルホスフィン化合物から合成して用いる場合、アルキルホスフィン化合物の使用量に制限はないが、収率が良い点でパラジウム化合物に対して0.2〜20モル当量以上用いることが好ましく、0.3〜5モル当量用いることがさらに好ましい。
【0059】
有機ホウ素化合物(2)に特に限定はなく、市販品や、例えば、Tetrahedron Letters,38巻,3841−3844ページ,1997年;The Journal of Organic Chemistry,62巻,6458−6459ページ,1997年;The Chemistry of Metal−Carbon Bond,Wiley社,第4巻,307−499ページ,1987年;Pure and Applied Chemistry,78巻,1369−1375ページ,2006年;ACS Catalysis,4巻,1564−1569ページ,2014年:などに記載の方法を参考にして合成した化合物を用いることができる。
【0060】
本発明の製造方法は、アルカリ金属塩の存在下に実施することが必須である。用いることのできるアルカリ金属塩としては、具体的は、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム10水和物、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等の炭酸水素アルカリ金属塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等の水酸化アルカリ金属塩、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のフッ化アルカリ金属塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ルビジウム等のリン酸アルカリ金属塩等を例示することができる。収率が良い点でナトリウム、カリウム、セシウム塩が好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム10水和物、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、フッ化カリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化セシウムがさらに好ましい。
【0061】
アルカリ金属塩の使用量に特に制限はなく、有機ホウ素化合物(2)に対して1モル当量以上用いることにより、収率よく1−アリール−2−(フルオロアルキル)エチレン類(4)を得ることができる。
【0062】
本発明の製造方法では、水の共存下に反応を実施することが必須である。水の使用量は、収率が良い点で、有機ホウ素化合物(2)に対して10モル当量以上用いることが好ましく、10〜100モル当量がさらに好ましい。アルカリ金属塩水和物を用いる場合、これに含まれる水の量が、有機ホウ素化合物(2)に対して10モル当量以上であれば、さらに水を添加することなく反応を行ってもよい。
【0063】
本発明の製造方法では、目的物を収率よく得るために、1−クロロ−2−(フルオロアルキル)エチレン(1)の使用量は有機ホウ素化合物(2)に対して、1モル当量以上であることが必須である。また、使用量の上限に特に制限はないが、経済性の点で、20モル当量以下が好ましく、5モル当量以下がさらに好ましい。
【0064】
本発明の製造方法は反応に害を及ぼす恐れのない有機溶媒を加えて実施してもよい。用いることのできる有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチル−tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ペンタン、キシレン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒等を例示することができ、上記の溶媒のうち2種類以上を混合してもよい。収率が良い点で、エーテル系溶媒やアミド系溶媒が好ましい。
【0065】
本発明の製造方法では、反応温度に特に制限はないが、0℃から200℃の温度から適宜選ばれた温度で実施することができる。収率が良い点で、10℃から150℃が好ましい。
【0066】
本発明の製造方法では、反応時間に特に制限はないが、1分から120時間から適宜選ばれた反応時間で実施することができる。収率が良い点で、10分から36時間が好ましい。
【0067】
反応後の溶液から一置換(フルオロアルキル)エチレン類(5)を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、蒸留、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【実施例】
【0068】
次に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0069】
実施例−1
【0070】
【化9】
【0071】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−ベンジルオキシフェニルボロン酸114mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液0.5mL(0.75mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、90℃に加熱し、20分間攪拌した。反応容器を室温まで冷却した後、混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1−(ベンジルオキシ)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン126mg(白色固体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.44−7.34(m,7H),7.08(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),7.00−6.96(m,2H),6.06(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),5.09(s,2H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.9(s,3F).
【0072】
比較例−1
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム及びトリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートに替えてジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム3.7mg(0.005mmol)を用いた以外は全て実施例−1と同じ操作を行い、(E)−1−(ベンジルオキシ)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン58mg(白色固体、収率42%)を得た。
【0073】
実施例−2
【0074】
【化10】
【0075】
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−1−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレン95mg(無色液体、収率86%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.02(d,J=8.0Hz,1H),7.93(qd,J=2.3Hz,15.9Hz,1H),7.86(d,J=8.0Hz,2H),7.59(d,J=7.1Hz,1H),7.56−7.49(m,2H),7.45(dd,J=7.7Hz,7.7Hz,1H),6.24(qd,J=6.5Hz,15.9Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.4(s,3F).
【0076】
実施例−3
【0077】
【化11】
【0078】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−tert−ブチルフェニルボロン酸89mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1−(tert−ブチル)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン106mg(白色固体、収率93%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.42−7.37(m,4H),7.13(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),6.16(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),1.32(s,9H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.1(s,3F).
【0079】
実施例−4
【0080】
【化12】
【0081】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)フェニルボロン酸126mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−tert−ブチルジメチル(4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェノキシ)シラン143mg(無色液体、収率95%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.37(d,J=8.6Hz,2H),7.12(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.89(d,J=8.6Hz,2H),6.09(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),1.03(s,9H),0.26(s,6H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.9(s,3F).
【0082】
実施例−5
【0083】
【化13】
【0084】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−(トリメチルシリル)フェニルボロン酸97mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−トリメチル(4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェニル)シラン120mg(無色液体、収率98%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.54(d,J=8.0Hz,2H),7.42(d,J=8.0Hz,2H),7.14(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.22(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),0.28(s,9H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.3(s,3F).
【0085】
実施例−6
【0086】
【化14】
【0087】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸87mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−2−クロロ−1−フルオロ−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン92mg(無色液体、収率82%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.51(dd,J=2.2Hz,6.9Hz,1H),7.32(ddd,J=2.2Hz,4.4Hz,8.5Hz,1H),7.16(dd,J=8.5Hz,8.5Hz,1H),7.06(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),6.15(qd,J=6.3Hz,16.1Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.6(s,3F),−112.6(s,1F).
【0088】
実施例−7
【0089】
【化15】
【0090】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−ホルミル−4−メトキシフェニルボロン酸90mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより、(E)−2−メトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド100mg(白色固体、収率87%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ10.46(s,1H),7.93(d,J=2.4Hz,1H),7.64(dd,J=2.4Hz,8.7Hz,1H),7.09(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),7.03(d,J=8.7Hz,1H),6.16(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),3.98(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.2(s,3F).
【0091】
実施例−8
【0092】
【化16】
【0093】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸90mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより、(E)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)安息香酸メチル103mg(白色固体、収率89%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.06(d,J=8.3Hz,2H),7.52(d,J=8.3Hz,2H),7.18(qd,J=2.0Hz,16.1Hz,1H),6.30(qd,J=6.4Hz,16.1Hz,1H),3.93(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.7(s,3F).
【0094】
実施例−9
【0095】
【化17】
【0096】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−ビフェニルボロン酸99mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(E)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)−1,1’−ビフェニル112mg(白色固体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.62−7.59(m,4H),7.51(d,J=8.2Hz,2H),7.45(dd,J=7.3Hz,7.3Hz,2H),7.37(dd,J=7.3Hz,7.3Hz,1H),7.18(qd,J=1.9Hz,16.1Hz,1H),6.23(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.2(s,3F).
【0097】
実施例−10
【0098】
【化18】
【0099】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−ブトキシフェニルボロン酸97mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより(E)−1−ブトキシ−3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン103mg(無色液体、収率84%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.19(dd,J=7.9Hz,7.9Hz,1H),7.02(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.93(d,J=7.9Hz,1H),6.89−6.82(m,2H),6.09(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),3.89(t,J=6.5Hz,2H),1.73−1.66(m,2H),1.47−1.37(m,2H),0.9(t,J=7.4Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.3(s,3F).
【0100】
実施例−11
【0101】
【化19】
【0102】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−ベンゾイルフェニルボロン酸113mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより、(E)−フェニル(4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェニル)メタノン127mg(白色固体、収率92%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.84−7.79(m,4H),7.63−7.48(m,5H),7.22(qd,J=2.0Hz,16.2Hz,1H),6.33(qd,J=6.4Hz,16.2Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.6(s,3F).
【0103】
実施例−12
【0104】
【化20】
【0105】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−(ジメチルカルバモイル)フェニルボロン酸96.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0〜9:1)を用いて精製することにより、(E)−N,N−ジメチル−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンズアミド107mg(白色固体、収率88%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.50(d,J=8.3Hz,2H),7.45(d,J=8.3Hz,2H),7.16(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.25(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),3.12(s,3H),2.98(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.5(s,3F).
【0106】
実施例−13
【0107】
【化21】
【0108】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−シアノフェニルボロン酸73.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(E)−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゾニトリル91mg(白色固体、収率92%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.70(d,J=8.3Hz,2H),7.36(d,J=8.3Hz,2H),7.18(qd,J=2.1Hz,16.2Hz,1H),6.32(qd,J=6.4Hz,16.2Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.9(s,3F).
【0109】
実施例−14
【0110】
【化22】
【0111】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−ビニルフェニルボロン酸74mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)−4−ビニルベンゼン65mg(白色固体、収率66%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.84(m,4H),7.13(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),6.71(dd,J=10.9Hz,17.6Hz,1H),6.19(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H),5.81(dd,J=0.6Hz,17.6Hz,1H),5.32(dd,J=0.6Hz,10.9Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.2(s,3F).
【0112】
実施例−15
【0113】
【化23】
【0114】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸129mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン116mg(無色液体、収率75%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.89(s,3H),7.24(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),6.39(qd,J=6.2Hz,16.1Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.2(s,3F),−64.1(s,6F).
【0115】
実施例−16
【0116】
【化24】
【0117】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−(ジフェニルアミノ)フェニルボロン酸145mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=20:1)を用いて精製することにより、(E)−N,N−ジフェニル−4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)アニリン169mg(淡黄色固体、収率99%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.29−7.26(m,6H),7.12−7.00(m,9H),6.04(qd,J=6.6Hz,15.9Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.7(s,3F).
実施例−17
【0118】
【化25】
【0119】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−エチルチオフェニルボロン酸91mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム4.6mg(0.005mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート5.8mg(0.02mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で1時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−エチル(3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェニル)スルファン105mg(無色液体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.38(s,1H),7.32−7.23(m,3H),7.15(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.28(qd,J=6.4Hz,16.1Hz,1H),3.09(q,J=7.5Hz,2H),1.29(t,J=7.5Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.4(s,3F).
【0120】
実施例−18
【0121】
【化26】
【0122】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸100mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0〜7:3)を用いて精製することにより、(E)−1−(メチルスルホニル)−3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン121mg(白色固体、収率97%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.05(s,1H),7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.74(d,J=7.8Hz,1H),7.63(dd,J=7.8Hz,7.8Hz,1H),7.22(qd,J=2.1Hz,16.2Hz,1H),6.36(qd,J=6.3Hz,16.2Hz,1H),3.09(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.9(s,3F).
【0123】
実施例−19
【0124】
【化27】
【0125】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−ニトロフェニルボロン酸83.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、100℃で1時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:0〜49:1)を用いて精製することにより、(E)−1−ニトロ−3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン104mg(白色固体、収率96%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.33(s,1H),8.25(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.61(dd,J=8.0Hz,8.0Hz,1H),7.23(qd,J=2.0Hz,16.1Hz,1H),6.37(qd,J=6.3Hz,16.1Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.9(s,3F).
【0126】
実施例−20
【0127】
【化28】
【0128】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4−アセチルフェニルボロン酸82mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で1時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより、(E)−1−(4−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェニル)エタノン93mg(白色固体、収率87%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.90(d,J=8.4Hz,2H),7.47(d,J=8.4Hz,2H),7.11(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.23(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),2.54(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.7(s,3F).
【0129】
実施例−21
【0130】
【化29】
【0131】
アルゴン雰囲気下、反応容器に2−イソプロピルフェニルボロン酸82mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより(E)−1−イソプロピル−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン102mg(無色液体、収率95%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.56(qd,J=2.2Hz,15.9Hz,1H),7.42(d,J=7.6Hz,1H),7.38−7.31(m,2H),7.21(ddd,J=1.6Hz,7.3Hz,7.3Hz,1H),6.08(qd,J=6.5Hz,15.9Hz,1H),3.21(sept,J=6.8Hz,1H),1.25(sept,J=6.8Hz,6H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.3(s,3F).
【0132】
実施例−22
【0133】
【化30】
【0134】
アルゴン雰囲気下、反応容器に2−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸90mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム6.9mg(0.0075mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート8.7mg(0.03mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)安息香酸メチル69mg(無色液体、収率60%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.05−7.99(m,2H),7.58−7.43(m,3H),6.06(qd,J=6.4Hz,16.0Hz,1H),3.92(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.6(s,3F).
【0135】
実施例−23
【0136】
【化31】
【0137】
アルゴン雰囲気下、反応容器に(6−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸76.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム4.6mg(0.005mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート5.8mg(0.02mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で1時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜24:1)を用いて精製することにより、(E)−2−メトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ピリジン77mg(白色固体、収率76%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.21(d,J=2.4Hz,1H),7.70(dd,J=2.4Hz,8.7Hz,1H),7.09(qd,J=2.0Hz,16.1Hz,1H),6.78(d,J=8.7Hz,1H),6.10(qd,J=6.4Hz,16.1Hz,1H)3.97(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.2(s,3F).
【0138】
実施例−24
【0139】
【化32】
【0140】
アルゴン雰囲気下、反応容器に(2−メトキシピリミジン−5−イル)ボロン酸77mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.5mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:0〜49:1)を用いて精製することにより、(E)−2−メトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ピリミジン79mg(白色固体、収率77%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.63(s,2H),7.07(qd,J=2.1Hz,16.3Hz,1H),6.24(qd,J=6.3Hz,16.3Hz,1H),4.06(s,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.8(s,3F).
【0141】
実施例−25
【0142】
【化33】
【0143】
アルゴン雰囲気下、反応容器にメシチルボロン酸82mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.5mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−1,3,5−トリメチル−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゼン79mg(白色固体、収率74%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.21(qd,J=2.1Hz,16.5Hz,1H),6.89(s,2H),5.81(qd,J=6.4Hz,16.5Hz,1H),2.28(s,9H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.9(s,3F).
【0144】
実施例−26
【0145】
【化34】
【0146】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−ホルミル−5−イソプロポキシフェニルボロン酸104mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム3.3mg(0.005mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:0〜49:1)を用いて精製することにより、(E)−3−イソプロポキシ−5−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド108mg(黄色液体、収率84%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ9.98(s,1H),7.52(s,1H),7.39(s,1H),7.20(s,1H),7.15(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.28(qd,J=6.4Hz,16.1Hz,1H),4.66(sep,J=6.0Hz,1H),1.38(d,J=6.0Hz,6H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.6(s,3F).
【0147】
実施例−27
【0148】
【化35】
【0149】
アルゴン雰囲気下、反応容器にキノリン−3−イルボロン酸86.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム4.6mg(0.005mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート5.8mg(0.02mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で3時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)キノリン97mg(白色固体、収率87%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ9.03(d,J=2.2Hz,1H),8.20(d,J=2.2Hz,1H),8.13(d,J=8.4Hz,1H),7.86(d,J=8.1Hz,1H),7.77(dd,J=6.9Hz,8.4Hz,1H),7.60(dd,J=6.9Hz,8.1Hz,1H),7.33(qd,J=2.0Hz,16.2Hz,1H),6.45(qd,J=6.3Hz,16.2Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.6(s,3F).
【0150】
実施例−28
【0151】
【化36】
【0152】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸76mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜2:1)を用いて精製することにより、(E)−(3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)フェニル)メタノール91mg(無色液体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.46(s,1H),7.37(m,3H),7.15(qd,J=2.1Hz,16.1Hz,1H),6.22(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),4.71(s,2H),1.92(s,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.4(s,3F).
【0153】
実施例−29
【0154】
【化37】
【0155】
アルゴン雰囲気下、反応容器にベンゾフラン−2−イルボロン酸81mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム3.3mg(0.005mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で1時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゾフラン80mg(白色固体、収率75%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.58(d,J=7.8Hz,1H),7.48(d,J=7.8Hz,1H),7.36(dd,J=7.8Hz,7.8Hz,1H),7.25(dd,J=7.8Hz,7.8Hz,1H),7.15(qd,J=2.1Hz,15.7Hz,1H),6.87(s,1H),6.42(qd,J=7.0Hz,15.7Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−64.2(s,3F).
【0156】
実施例−30
【0157】
【化38】
【0158】
アルゴン雰囲気下、反応容器に3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)フェニルボロン酸ベンゾフラン−2−イルボロン酸118.5mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で3時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:0〜21:4)を用いて精製することにより、(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ベンゾフラン103mg(白色固体、収率72%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.65(s,1H),7.32−7.23(m,2H),7.14−7.09(m,2H),6.52(s,1H),6.21(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),1.53(s,9H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.4(s,3F).
【0159】
実施例−31
【0160】
【化39】
【0161】
アルゴン雰囲気下、反応容器に1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピロール−2−イルボロン酸105.5mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−tert−ブチル2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)−1H−ピロール−1−カルボキシレート126mg(無色液体、収率96%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.78(qd,J=2.2Hz,16.1Hz,1H),7.35(dd,J=1.5Hz,3.3Hz,1H),6.58(dd,J=1.5Hz,3.3Hz,1H),6.20(dd,J=3.3Hz,3.3Hz,1H),5.97(qd,J=6.7Hz,16.1Hz,1H),1.61(s,9H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.0(s,3F).
【0162】
実施例−32
【0163】
【化40】
【0164】
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率96%)。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレン104mg(白色固体、収率94%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.86−7.82(m,4H),7.59(dd,J=1.6Hz,8.6Hz,1H),7.53−7.51(m,2H),7.31(qd,J=2.0Hz,16.1Hz,1H),6.31(qd,J=6.6Hz,16.1Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.1(s,3F).
【0165】
比較例−2
トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートに替えてジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン4.8mg(0.01mmol)を用いた以外は全て実施例−32と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率16%)。
【0166】
実施例−33
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム3.3mg(0.005mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)を加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率79%)。
【0167】
比較例−3
【0168】
【化41】

【0169】
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−1−プロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率11%)。
【0170】
実施例−34
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、フッ化カリウム58mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.36mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で12時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率75%)。
【0171】
比較例−4
水を加えなかった以外は全て実施例−34と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率10%)。
【0172】
実施例−35
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸カリウム138mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.36mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で1時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率72%)。
【0173】
実施例−36
炭酸カリウムに替えて炭酸水素ナトリウム84mg(1mmol)を用いた以外は全て実施例−34と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率74%)。
【0174】
実施例−37
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、塩化パラジウム0.9mg(0.005mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で3時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率64%)。
【0175】
実施例−38
塩化パラジウムに替えてビス(アセチルアセトナト)パラジウム1.5mg(0.005mmol)を用いた以外は全て実施例−36と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率70%)。
【0176】
実施例−39
塩化パラジウムに替えてジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム1.9mg(0.005mmol)を用いた以外は全て実施例−36と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率72%)。
【0177】
実施例−40
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸セシウム326mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.36mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で3時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率88%)。
【0178】
実施例−41
炭酸セシウムに替えてリン酸カリウム212mg(1mmol)を用いた以外は全て実施例−39と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率99%)。
【0179】
実施例−42
アルゴン雰囲気下、反応容器にナフタレン−2−イルボロン酸86mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、フッ化セシウム152mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で3時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率97%)。
【0180】
実施例−43
フッ化セシウムに替えて8Mの水酸化ナトリウム溶液0.125mL(1mmol)を用いた以外は全て実施例−41と同じ操作を行い、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率74%)。
【0181】
実施例−44
【0182】
【化42】
【0183】
アルゴン雰囲気下、反応容器に4,4,5,5−テトラメチル−2−(ナフタレン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン127mg(0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム2.3mg(0.0025mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート2.9mg(0.01mmol)、炭酸ナトリウム10水和物286mg(1mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより(E)−2−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)ナフタレンの生成を確認した(GC収率72%)。
【0184】
参考例−1
【0185】
【化43】
【0186】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び4−(1−ヘキシン−1−イル)安息香酸メチル1.08g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜97:3)を用いて精製することにより、(Z)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−1−イル)安息香酸メチル1.57g(白色固体、収率91%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.99(d,J=8.4Hz,2H),7.36(d,J=8.4Hz,2H),7.21(s,1H),3.91(s,3H),2.36(t,J=7.2Hz,2H),1.48−1.29(m,16H),0.87(t,J=7.2Hz,3H).
【0187】
実施例−45
【0188】
【化44】
【0189】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−1−イル)安息香酸メチル172mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、4−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)安息香酸メチル152mg(無色液体、収率97%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.04(d,J=8.4Hz,2H),7.35(d,J=8.4Hz,2H),6.85(qd,J=1.6Hz,16.0Hz,1H),6.72(s,1H),5.81(qd,J=6.6Hz,16.0Hz,1H),3.93(s,3H),2.43(t,J=8.0Hz,2H),1.53−1.31(m,4H),0.93(t,J=7.28Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.8(s,3F).
【0190】
参考例−2
【0191】
【化45】
【0192】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、5,5,5’,5’−テトラメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボリナン)1.7g(7.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び2−(1−ヘキシン−1−イル)チオフェン0.82g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−5,5−ジメチル−2−(1−(チオフェン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボリナン0.78g(黒色液体、収率56%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.30−7.28(m,2H),7.09(d,J=3.6Hz,1H),7.00(dd,J=5.0Hz,3.6Hz,1H),3.68(s,4H),2.48(t,J=7.4Hz,2H),1.45−1.40(m,4H),0.99(s,6H),0.94(t,J=7.0Hz,3H).
【0193】
実施例−46
【0194】
【化46】
【0195】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−5,5−ジメチル−2−(1−(チオフェン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボリナン139mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、2−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)チオフェン120mg(黄色液体、収率92%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δδ7.39(d,J=5.1Hz.1H),7.12(d,J=3.6Hz,1H),7.07(dd,J=5.1Hz,3.6Hz,1H),6.84−6.79(m、2H),5.72(qd、J=6.8Hz,15.9Hz,1H),2.57(t、J=8.0Hz,2H),1.51−1.49(m、4H),0.99(t,J=6.9Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.3(s,3F).
【0196】
参考例−3
【0197】
【化47】
【0198】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び6−ドデシン0.83g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−2−(6−ドデセン−6−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン0.50g(無色液体、収率34%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ6.27(t,J=7.1Hz,1H),2.13−2.08(m,4H),1.42−1.25(m,24H),0.88(t,J=6.9Hz,3H),0.87(t,J=6.9Hz,3H).
【0199】
実施例−47
【0200】
【化48】
【0201】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−2−(6−ドデセン−6−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン147mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、4−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)安息香酸メチル129mg(無色固体、収率98%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ6.66(qd、J=1.9Hz,16.0Hz,1H),5.73(t、J=7.4Hz,1H),5.55(qd、J=6.8Hz,16.0Hz,1H),2.21−2.12(m,4H),1.44−1.29(m、12H),0.90(t,J=7.0Hz,3H)0.89(t,J=7.0Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.4(s,3F).
【0202】
参考例−4
【0203】
【化49】
【0204】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1,2−ジフェニルエチン0.89g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−2−(1,2−ジフェニルビニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン0.80g(白色固体、収率52%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.36(s,1H),7.28−7.04(m,10H),1.31(s,12H).
【0205】
実施例−48
【0206】
【化50】
【0207】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−2−(1,2−ジフェニルビニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン172mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、((1Z,3E)−5,5,5−トリフルオロペンタ−1,3−ジエン−1,2−ジイル)ジベンゼン119mg(無色液体、収率87%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.46−7.39(m,3H),7.18−7.11(m,6H),6.94−6.92(m,2H),6.83(s,1H),5.28(qd,J=7.1Hz,15.5Hz,1H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.7(s,3F).
【0208】
参考例−5
【0209】
【化51】
【0210】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−(1−ヘキシン−1−イル)−4−ニトロベンゼン1.02g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜97:3)を用いて精製することにより、(Z)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(1−(4−ニトロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン0.81g(黄色固体、収率49%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.19(d,J=8.8Hz,2H),7.43(d,J=8.8Hz,2H),7.21(s,1H),2.35(t,J=7.3Hz,2H),1.48−1.27(m,16H),0.88(t,J=7.2Hz,3H).
【0211】
実施例−49
【0212】
【化52】
【0213】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(1−(4−ニトロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン166mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、1−ニトロ−4−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゼン106mg(黄色固体、収率71%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ8.24(d,J=8.8Hz,2H),7.44(d,J=8.8Hz,2H),6.85(qd,J=1.4Hz,16.0Hz,1H),6.73(s,1H),5.87(qd,J=6.5Hz,16.0Hz,1H),2.43(t,J=8.3Hz,2H),1.56−1.35(m,4H),0.94(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−63.0(s,3F).
【0214】
参考例−6
【0215】
【化53】
【0216】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−(4−(1−ヘキシン−1−イル)フェニル)エタノン1.0g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0〜9:1)を用いて精製することにより、(Z)−1−(4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)フェニル)エタノン1.48g(白色固体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.92(d,J=8.2Hz,2H),7.39(d,J=8.2Hz,2H),7.21(s,1H),2.37(t,J=7.6Hz,2H),1.49−1.29(m,16H),0.88(t,J=7.2Hz,3H).
【0217】
実施例−50
【0218】
【化54】
【0219】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−1−(4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)フェニル)エタノン164mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、1−(4−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)フェニル)エタノン135mg(黄色固体、収率91%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.97(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=8.4Hz,2H),6.85(qd,J=1.6Hz,16.0Hz,1H),6.72(s,1H),5.82(qd,J=6.6Hz,16.0Hz,1H),2.62(s,3H),2.44(t,J=8.4Hz,2H),1.54−1.35(m,4H),0.94(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.8(s,3F).
【0220】
参考例−7
【0221】
【化55】
【0222】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−(1−ヘキシン−1−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン1.13g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン1.29g(黄色液体、収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.64(d,J=7.6Hz,1H),7.47(d,J=7.6Hz,1H),7.36−7.32(m,2H),7.26(d,J=7.6Hz,1H),2.12(t,J=7.6Hz,2H),1.4−1.14(m,16H),0.80(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−60.9(s,3F).
【0223】
実施例−51
【0224】
【化56】
【0225】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)1−ヘキセン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン177mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、1−(トリフルオロメチル)−2−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゼン150mg(黄色液体、収率93%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.69(d,J=7.7Hz,1H),7.54(dd,J=7.7Hz,7.7Hz,1H),7.41(dd,J=7.7Hz,7.7Hz,1H),7.30(d,J=7.7Hz,1H),6.89−6.83(m,2H),5.81(qd,J=6.5Hz,16.1Hz,1H),2.25(t,J=8.1Hz,2H),1.45−1.20(m,4H),0.82(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.9(s,3F),−60.3(s,3F).
【0226】
参考例−8
【0227】
【化57】
【0228】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び4−(1−ヘキシン−1−イル)ベンゾニトリル0.92g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)ベンゾニトリル1.46g(白色固体、収率94%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.61(d,J=8.2Hz,2H),7.38(d,J=8.2Hz,2H),7.16(s,1H),2.32(t,J=7.4Hz,2H),1.47−1.26(m,16H),0.87(t,J=7.2Hz,3H).
【0229】
実施例−52
【0230】
【化58】
【0231】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)1−ヘキセン−2−イル)ベンゾニトリル156mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、4−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゾニトリル134mg(白色固体、収率96%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.67(d,J=8.4Hz,2H),7.38(d,J=8.4Hz,2H),6.84(qd,J=1.6Hz,16.0Hz,1H),6.68(s,1H),5.84(qd,J=6.6Hz,16.0Hz,1H),2.40(t,J=8.0Hz,2H),1.53−1.34(m,4H),0.93(t,J=7.2Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.9(s,3F).
【0232】
参考例−9
【0233】
【化59】
【0234】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−(1−ヘキシン−1−イル)−3−メトキシベンゼン0.94g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−2−(1−(3−メトキシフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン1.01g(白色固体、収率83%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.24(t,J=8.0Hz,1H),7.17(s,1H),6.91(d,J=8.0Hz,1H),6.88(s,1H),6.79(d,J=8.0Hz,1H),3.79(s,3H),2.38(t,J=7.2Hz,2H),1.49−1.26(m,16H),0.88(t,J=7.2Hz,3H).
【0235】
実施例−53
【0236】
【化60】
【0237】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−2−(1−(3−メトキシフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン158mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で12時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、1−メトキシ−3−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゼン104mg(黄色液体、収率73%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.29(dd,J=7.7Hz,9.0Hz,1H),6.89(d,J=7.7Hz,1H),6.86−6.81(m,3H),6.68(s,1H),5.76(qd,J=6.6Hz,15.8Hz,1H),3.82(s,3H),2.44(t,J=8.3Hz,2H),1.57−1.35(m,4H),0.94(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.6(s,3F).
【0238】
参考例−10
【0239】
【化61】
【0240】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−クロロ−3−(1−ヘキシン−1−イル)ベンゼン0.96g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−2−(1−(3−クロロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン1.31g(黄色液体、収率82%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.29(s,1H),7.25−7.16(m,3H),7.12(s,1H),2.34(t,J=7.4Hz,2H),1.46−1.28(m,16H),0.88(t,J=7.2Hz,3H).
【0241】
実施例−54
【0242】
【化62】
【0243】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−2−(1−(3−クロロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン160mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、1−クロロ−3−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゼン111mg(無色液体、収率77%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.33−7.27(m,3H),7.16(d,J=7.3Hz,1H),6.82(qd,J=1.6Hz,16.0Hz,1H),6.63(s,1H),5.79(qd,J=6.6Hz,16.0Hz,1H),2.41(t,J=8.3Hz,2H),1.56−1.36(m,4H),0.94(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.8(s,3F).
【0244】
参考例−11
【0245】
【化63】
【0246】
反応器にクロロ(1,3−ジメシチルイミダゾール−2−イリデン)銅10.0mg(0.025mmol)、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)1.40g(5.5mmol)、水酸化ナトリウム10mg(0.25mmol)及び1−フルオロ−2−(1−ヘキシン−1−イル)ベンゼン0.88g(5mmol)を加え、シクロペンチルメチルエーテル6mL及びメタノール0.5mLを加えた。反応容器を密閉した後、室温で12時間攪拌した。反応後、混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:0〜19:1)を用いて精製することにより、(Z)−2−(1−(2−フルオロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン1.26g(黄色液体、収率83%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.26(d,J=7.4Hz,1H),7.22(d,J=7.4Hz,1H),7.18(s,1H),7.10−7.01(m,2H),2.27(t,J=7.6Hz,2H),1.46−1.23(m,16H),0.84(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−114.2(s,1F).
【0247】
実施例−55
【0248】
【化64】
【0249】
アルゴン雰囲気下、反応器にジクロロ[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム6.6mg(0.01mmol)、(Z)−2−(1−(2−フルオロフェニル)1−ヘキセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン152mg(0.5mmol)、炭酸ナトリウム十水和物286mg(1.0mmol)、1.5Mの(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのテトラヒドロフラン溶液0.5mL(0.75mmol)、テトラヒドロフラン0.5mL及び蒸留水0.18mLを加えた。反応容器を密閉した後、60℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製することにより、1−フルオロ−2−((E)−2−((E)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)1−ヘキセン−1−イル)ベンゼン120mg(黄色液体、収率88%)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ7.31−7.26(m,2H),7.16−7.05(m,2H),6.87(qd,J=1.6Hz,16.0Hz,1H),6.73(s,1H),5.79(qd,J=6.6Hz,16.0Hz,1H),2.38(t,J=8.3Hz,2H),1.53−1.29(m,4H),0.89(t,J=7.3Hz,3H);19F−NMR(CDCl,376MHz)δ−62.8(s,3F),−113.9(s,1F).