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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-181401(P2016-181401A)
(43)【公開日】2016年10月13日
(54)【発明の名称】コンタクタおよび放電回路
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/64 20060101AFI20160916BHJP
   H01H 50/44 20060101ALI20160916BHJP
   H01H 47/00 20060101ALI20160916BHJP
   H01H 33/38 20060101ALI20160916BHJP
   G05F 1/10 20060101ALI20160916BHJP
【FI】
   H01H50/64 A
   H01H50/44 D
   H01H47/00 J
   H01H33/38 A
   G05F1/10 304M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-61146(P2015-61146)
(22)【出願日】2015年3月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】太田 仁一
【テーマコード(参考)】
5G028
5G057
5H410
【Fターム(参考)】
5G028AA06
5G028DB01
5G028DB07
5G057AA18
5G057BB03
5G057BB07
5G057KK26
5G057WW12
5H410BB05
5H410CC02
5H410DD02
5H410EA28
5H410EA38
5H410EB01
5H410EB37
5H410LL07
5H410LL19
5H410LL20
(57)【要約】
【課題】高電圧回路に用いられるコンタクタの消費電力を低減すること。
【解決手段】可動接片14はシャフト1602に支持されており、シャフト1602は固定接片と接触する接触位置と、固定接片から離間する離間位置との間でアクチュエータ1803によって発生する力より移動する。シャフト1602が接触位置に移動した際には、入力低減機構22によりアクチュエータ1803の入力を低減する。力増幅機構20は、入力低減機構22によりアクチュエータ1803への入力が低減されている間、アクチュエータ1803で発生する力の増幅を行うよう構成され、シャフト1602は力増幅機構20により増幅されたアクチュエータ1803の力により接触位置に保持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動接点を有する可動接片を支持する支持部材と、
固定接片に設けられた固定接点に前記可動接点を接触させる接触位置と、前記可動接点を前記固定接点から離間させる離間位置との間で前記支持部材を移動させる移動部とを備え、
前記移動部は、前記支持部材を前記離間位置に付勢する付勢部材と、前記支持部材に連結され入力の大きさに対応した力を発生しこの力で前記支持部材を引きつけることで前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を前記接触位置に移動させると共に、前記支持部材を前記接触位置に保持するアクチュエータとを含んで構成されている、
コンタクタであって、
前記アクチュエータで発生される力を増幅して前記支持部材に伝達する力増幅機構と、
前記支持部材が前記接触位置に移動した際に、前記アクチュエータに対する前記入力を低減する入力低減機構を備え、
前記力増幅機構は、前記入力低減機構により前記アクチュエータへの入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力の増幅を行うよう構成され、
前記支持部材は、前記力増幅機構により増幅された前記アクチュエータの力により前記接触位置に保持される、
ことを特徴とするコンタクタ。
【請求項2】
前記アクチュエータは、第1コイル領域と第2コイル領域とで構成されるコイルへの電流の大きさに対応した磁力を発生する電磁石により構成され、
前記入力低減機構は、前記第1コイル領域または前記第2コイル領域への通電をオフすることにより、前記アクチュエータに対する前記入力を低減し、
前記支持部材が前記アクチュエータで発生される力により前記離間位置から前記接触位置へ移動中の期間は、前記第1コイル領域及び前記第2コイル領域は通電状態とされ、
前記支持部材の前記離間位置から前記接触位置への移動が完了した際、当該移動完了に連動して前記入力低減機構により前記第1コイル領域と前記第2コイル領域のうちのいずれか一方が通電状態から非通電状態へと切り替えられて前記アクチュエータに対する入力が低減される、
ことを特徴とする請求項1記載のコンタクタ。
【請求項3】
前記支持部材は、前記支持部材が移動される方向に延在する長さを有し、
前記支持部材の長さ方向の一端に前記可動接片が設けられ、
前記力増幅機構は、前記支持部材の長さ方向の他端と前記アクチュエータとを連結するカム機構を含んで構成され、
前記カム機構は、前記支持部材の長さ方向の他端に設けられたカムフォロアと、一端が前記アクチュエータに連結され前記支持部材の長さ方向と交差する方向に延在し、前記カムフォロアが接触移動するカムと、を有し、
前記カムは、前記カムフォロアが接触する部位に、前記支持部材が接触位置となる接触位置用カム部と、前記接触位置用カム部とは段差が設けられることで前記支持部材が前記離間位置となる離間位置用カム部と、前記接触位置用カム部と前記離間位置用カム部とを接続する傾斜カム部とが形成され、
前記入力低減機構は、前記支持部材の移動を検知する移動検知スイッチを含み、
前記アクチュエータで発生される力により前記カムが移動することで、前記カムフォロアの接触部位が前記離間位置用カム部から前記傾斜カム部を介して前記接触位置用カム部に移り、前記カムフォロアが前記接触位置用カム部に位置した際に、前記移動検知スイッチがオンされることで前記入力低減機構が動作して前記アクチュエータに対する入力を低減し、
前記カムフォロアが接触位置用カム部に位置することで、前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、前記入力低減機構より前記アクチュエータに対する入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力が増幅される、
ことを特徴とする請求項2記載のコンタクタ。
【請求項4】
前記支持部材は、前記支持部材が移動される方向に延在する長さを有し、
前記支持部材の長さ方向の一端に前記可動接片が設けられるとともに、
前記力増幅機構は、前記支持部材の長さ方向の他端と前記アクチュエータとを連結するとともに、複数の連結点を有するリンク機構を含んで構成され、
前記入力低減機構は、前記支持部材の移動を検知する移動検知スイッチを含み、
前記アクチュエータで発生される力が前記リンク機構を介して前記支持部材に伝達されることで、前記支持部材が前記離間位置から前記接触位置へと移動し、前記支持部材が前記接触位置へと移動した際、前記移動検知スイッチがオンされることで前記入力低減機構が動作して前記アクチュエータに対する入力を低減し、
前記支持部材が前記接触位置に位置した状態で、前記リンク機構の複数の前記連結点が略同一直線状に並ぶよう構成されることで、前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、前記入力低減機構により前記アクチュエータに対する入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力が増幅される、
ことを特徴とする請求項2記載のコンタクタ。
【請求項5】
前記支持部材が前記リンク機構を介して固定される固定端をさらに備え、
前記リンク機構は、その延在方向の中間部が前記固定端で支持された固定端側リンクと、前記固定端側リンクの延在方向の一端と前記アクチュエータとを連結するアクチュエータ側リンクと、前記固定端側リンクの延在方向の他端と前記支持部材の長さ方向の他端とを連結する支持部材側リンクとを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項4記載のコンタクタ。
【請求項6】
組電池の一方の電極に接続された第1の配線上に設けられた第1のコンタクタと、前記組電池の他方の電極に接続された第2の配線上に設けられた第2のコンタクタと、直列に接続されたプリチャージコンタクタとプリチャージ抵抗器とからなり前記第1のコンタクタまたは前記第2のコンタクタのいずれかと並列に接続されたプリチャージ回路と、を備えた電源回路に用いる放電回路であって、
一端を前記プリチャージコンタクタと前記プリチャージ抵抗器との間の配線に接続され、他端を前記第1の配線または第2の配線のうち前記プリチャージ回路が並列接続されていない方に接続された放電コンタクタを備え、
前記放電コンタクタは、請求項1から5のいずれか1項記載のコンタクタで構成されている、
ことを特徴とする放電回路。
【請求項7】
前記放電コンタクタは、前記組電池からの放電終了後、前記第1のコンタクタおよび前記第2のコンタクタのオフに伴ってオンされ、前記電源回路内の電荷を前記プリチャージ抵抗器で消費させる、
ことを特徴とする請求項6記載の放電回路。
【請求項8】
前記放電コンタクタと前記プリチャージコンタクタとがC接点スイッチで構成されている、
ことを特徴とする請求項6または7記載の放電回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路において電流を断接するコンタクタおよびコンタクタを用いた放電回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁石に生じる磁力によって接点を移動させることにより、電気回路内で電流を断接するコンタクタ(電磁接触器)が広く使用されている。
例えば、電気自動車やハイブリット自動車などの電動車に駆動用電源として搭載される電池パックには、事故など不測の事態が発生した際に高電圧電源である組電池を電源系統から隔離するため、組電池と電池パックの端子との間にコンタクタ(正側コンタクタおよび負側コンタクタ)が設けられている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
図12は、従来技術にかかるコンタクタの構造例を示す説明図である。
従来技術にかかるコンタクタ50は、固定接点5202を有する固定接片52と、可動接点5402を有する可動接片54と、可動接片54を支持する支持部材56と、可動接片54を固定接片52に接触させる接触位置と、可動接片54を固定接片52から離間させる離間位置との間で支持部材56を移動させる移動部58とによって構成される。
固定接片52は、矩形状の2つの片体5204の上側にそれぞれ固定接点5202を有する。
可動接片54は、支持部材56に支持されており、矩形状の単一の片体5404の下側に可動接点5402を有する。可動接点5402とは固定接点5202と対向する位置に設けられ、支持部材56が接触位置に移動された際に接触する。
支持部材56は、シャフト5602と、シャフト5602の延在方向における可動接片54の位置を規制するストッパ5606と、シャフト5602の一端に設けられたスプリング受け5604と、スプリング受け5604と可動接片54との間に設けられた接触スプリング5608とを有している。
移動部58は、コイル5802を巻きつけた固定鉄心5804からなる電磁石5806と、シャフト5602の他端に接続された可動鉄心5808と、固定鉄心5804および可動鉄心5808の間に設けられたバックスプリング5810とを有している。
なお、固定接片52および固定鉄心5804は、図示しないケース等に固定されている。
【0004】
コンタクタ50のオフ(開)時には、コイル5802への電流がオフにされているため、電磁石5806で磁力は発生しない。よって、バックスプリング5810によって可動鉄心5808が固定鉄心5804から離間する方向に付勢され、シャフト5602が延在方向に沿って上側に移動する。すなわち、可動接点5402と固定接点5202とが接触せず、コンタクタ50がオフとなる。
一方、コンタクタ50のオン(閉)時には、コイル5802に電流が流されて電磁石5806で磁力が発生する。この磁力によって、可動鉄心5808が固定鉄心5804に引き付けられる。また、可動鉄心5808の移動に連動して、シャフト5602が延在方向に沿って下側に移動する。
ここで、可動鉄心5808はバックスプリング5810によって固定鉄心5804から離間する方向に付勢されている。よって、電磁石5806で発生する磁力はバックスプリング5810の付勢力に対抗して、可動鉄心5808を固定鉄心5804に引き付けるだけの力が必要である。
可動鉄心5808が固定鉄心5804と接するまで移動すると、支持部材56も可動接点5402が固定接点5202と接触する接触位置へと移動する。これにより、コンタクタ50がオンとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2000−128009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電動車の電池パック内に設けられたコンタクタ等、高電圧電流が流れる大容量コンタクタは、接点同士を確実に引き離せるように、付勢力が非常に大きいバックスプリングを用いている。このため、コンタクタをオンに維持する際には、バックスプリングの付勢力に対抗するためにコイルに多くの電流を流して強い磁力を発生させる必要がある。
また、大容量コンタクタは、接点接触時に生じる接触抵抗を低下させるために接点同士を強く押し付ける必要があり、この押し付け力を発生させるためにもコイルに多くの電流を流して強い磁力を発生させる必要がある。
このように、従来技術にかかるコンタクタは、高電圧回路に用いられるものほど消費電力が大きくなってしまうという課題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、高電圧回路に用いられるコンタクタの消費電力を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、可動接点を有する可動接片を支持する支持部材と、固定接片に設けられた固定接点に前記可動接点を接触させる接触位置と、前記可動接点を前記固定接点から離間させる離間位置との間で前記支持部材を移動させる移動部とを備え、前記移動部は、前記支持部材を前記離間位置に付勢する付勢部材と、前記支持部材に連結され入力の大きさに対応した力を発生しこの力で前記支持部材を引きつけることで前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を前記接触位置に移動させると共に、前記支持部材を前記接触位置に保持するアクチュエータとを含んで構成されている、コンタクタであって、前記アクチュエータで発生される力を増幅して前記支持部材に伝達する力増幅機構と、前記支持部材が前記接触位置に移動した際に、前記アクチュエータに対する前記入力を低減する入力低減機構を備え、前記力増幅機構は、前記入力低減機構により前記アクチュエータへの入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力の増幅を行うよう構成され、前記支持部材は、前記力増幅機構により増幅された前記アクチュエータの力により前記接触位置に保持される、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記アクチュエータは、第1コイル領域と第2コイル領域とで構成されるコイルへの電流の大きさに対応した磁力を発生する電磁石により構成され、前記入力低減機構は、前記第1コイル領域または前記第2コイル領域への通電をオフすることにより、前記アクチュエータに対する前記入力を低減し、前記支持部材が前記アクチュエータで発生される力により前記離間位置から前記接触位置へ移動中の期間は、前記第1コイル領域及び前記第2コイル領域は通電状態とされ、前記支持部材の前記離間位置から前記接触位置への移動が完了した際、当該移動完了に連動して前記入力低減機構により前記第1コイル領域と前記第2コイル領域のうちのいずれか一方が通電状態から非通電状態へと切り替えられて前記アクチュエータに対する入力が低減される、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記支持部材は、前記支持部材が移動される方向に延在する長さを有し、前記支持部材の長さ方向の一端に前記可動接片が設けられ、前記力増幅機構は、前記支持部材の長さ方向の他端と前記アクチュエータとを連結するカム機構を含んで構成され、前記カム機構は、前記支持部材の長さ方向の他端に設けられたカムフォロアと、一端が前記アクチュエータに連結され前記支持部材の長さ方向と交差する方向に延在し、前記カムフォロアが接触移動するカムと、を有し、前記カムは、前記カムフォロアが接触する部位に、前記支持部材が接触位置となる接触位置用カム部と、前記接触位置用カム部とは段差が設けられることで前記支持部材が前記離間位置となる離間位置用カム部と、前記接触位置用カム部と前記離間位置用カム部とを接続する傾斜カム部とが形成され、前記入力低減機構は、前記支持部材の移動を検知する移動検知スイッチを含み、前記アクチュエータで発生される力により前記カムが移動することで、前記カムフォロアの接触部位が前記離間位置用カム部から前記傾斜カム部を介して前記接触位置用カム部に移り、前記カムフォロアが前記接触位置用カム部に位置した際に、前記移動検知スイッチがオンされることで前記入力低減機構が動作して前記アクチュエータに対する入力を低減し、前記カムフォロアが接触位置用カム部に位置することで、前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、前記入力低減機構より前記アクチュエータに対する入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力が増幅される、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記支持部材は、前記支持部材が移動される方向に延在する長さを有し、前記支持部材の長さ方向の一端に前記可動接片が設けられるとともに、前記力増幅機構は、前記支持部材の長さ方向の他端と前記アクチュエータとを連結するとともに、複数の連結点を有するリンク機構を含んで構成され、前記入力低減機構は、前記支持部材の移動を検知する移動検知スイッチを含み、前記アクチュエータで発生される力が前記リンク機構を介して前記支持部材に伝達されることで、前記支持部材が前記離間位置から前記接触位置へと移動し、前記支持部材が前記接触位置へと移動した際、前記移動検知スイッチがオンされることで前記入力低減機構が動作して前記アクチュエータに対する入力を低減し、前記支持部材が前記接触位置に位置した状態で、前記リンク機構の複数の前記連結点が略同一直線状に並ぶよう構成されることで、前記付勢部材の付勢力に抗し前記支持部材を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、前記入力低減機構により前記アクチュエータに対する入力が低減されている間、前記アクチュエータで発生する力が増幅される、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記支持部材が前記リンク機構を介して固定される固定端をさらに備え、前記リンク機構は、その延在方向の中間部が前記固定端で支持された固定端側リンクと、前記固定端側リンクの延在方向の一端と前記アクチュエータとを連結するアクチュエータ側リンクと、前記固定端側リンクの延在方向の他端と前記支持部材の長さ方向の他端とを連結する支持部材側リンクとを含んで構成されている、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、組電池の一方の電極に接続された第1の配線上に設けられた第1のコンタクタと、前記組電池の他方の電極に接続された第2の配線上に設けられた第2のコンタクタと、直列に接続されたプリチャージコンタクタとプリチャージ抵抗器とからなり前記第1のコンタクタまたは前記第2のコンタクタのいずれかと並列に接続されたプリチャージ回路と、を備えた電源回路に用いる放電回路であって、一端を前記プリチャージコンタクタと前記プリチャージ抵抗器との間の配線に接続され、他端を前記第1の配線または第2の配線のうち前記プリチャージ回路が並列接続されていない方に接続された放電コンタクタを備え、前記放電コンタクタは、請求項1から5のいずれか1項記載のコンタクタで構成されている、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記放電コンタクタは、前記組電池からの放電終了後、前記第1のコンタクタおよび前記第2のコンタクタのオフに伴ってオンされ、前記電源回路内の電荷を前記プリチャージ抵抗器で消費させる、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記放電コンタクタと前記プリチャージコンタクタとがC接点スイッチで構成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、移動部が接触位置に移動した際に、アクチュエータへの入力低減し、アクチュエータで発生する力が弱まった状態でも、力増幅機構によってアクチュエータで発生する力を増幅して支持部材を接触位置に保持する。よって、移動部を接触位置に保持する際のアクチュエータへの入力を低減し、省力化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、アクチュエータはコイルを用いた電磁石であり、支持部材が接触位置へと移動した後はコイルの一部を非通電状態とするので、電磁石で消費する電力を低減することができる。
請求項3の発明によれば、力増幅機構としてカム機構を含んでいるので、力増幅機構の構成を簡素化することができる。
請求項4の発明によれば、力増幅機構としてリンク機構を含んでいるので、力増幅機構の構成を簡素化することができる。
請求項5の発明によれば、3つのリンクを用いたリンク機構により力増幅機構を構成するので、直線運動を伴うカム機構を用いる場合と比較して、力増幅機構を配設するために必要な空間をコンパクトにすることができる。
請求項6の発明によれば、放電コンタクタと配線により放電回路を構成するので、簡素な構成で放電回路を構成することができる。また、放電コンタクタとして請求項1から5のいずれか1項記載のコンタクタを用いるので、放電回路における消費電力を低減することができる。
請求項7の発明によれば、組電池からの給電終了後、電源回路内の電荷をプリチャージ抵抗器で消費させることができるので、放電用の抵抗器を設けることなく電源回路内の電荷を放電することができる。
請求項8の発明によれば、放電コンタクタとプリチャージコンタクタとが、連動してオンオフされるC接点スイッチであるので、放電コンタクタとプリチャージコンタクタとを別個にオンオフ制御するのと比較して、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1にかかるコンタクタ10(オンオフ切替時)の構成を示す説明図である。
図2】実施の形態1にかかるコンタクタ10(オンオフ切替時)の構成を示す説明図である。
図3】実施の形態1にかかるコンタクタ10(オン時)の構成を示す説明図である。
図4】入力低減機構22を模式的に示す説明図である。
図5】実施の形態1にかかるコンタクタ10の他の構成を示す説明図である。
図6】実施の形態2にかかるコンタクタ10(オンオフ切替時)の構成を示す説明図である。
図7】実施の形態2にかかるコンタクタ10(オンオフ切替時)の構成を示す説明図である。
図8】実施の形態2にかかるコンタクタ10(オン時)の構成を示す説明図である。
図9】実施の形態1にかかるコンタクタ10の他の構成を示す説明図である。
図10】放電回路60を適用した電源回路70の構成を示す図である。
図11】放電コンタクタ716の構成の一例を示す説明図である。
図12】従来技術にかかるコンタクタ10の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるコンタクタの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかるコンタクタ10の構成について説明する。
図1に示すように、実施の形態1のコンタクタ10は、固定接片12、可動接片14、支持部材16、移動部18、力増幅機構20、入力低減機構22およびケース24を備える。
本実施の形態では、コンタクタ10の各構成はケース24に収容されている。
ケース24は、壁部2406によって、固定接片12および可動接片14が収容される第1ケース領域2402と、移動部18、力増幅機構20および入力低減機構22が収容される第2ケース領域2404とに分割される。また、支持部材16は、第1ケース領域2402と第2ケース領域2404とを貫通している。
本実施の形態では、第1ケース領域2402が第2ケース領域2404の上部に位置している。壁部2406には、支持部材16が貫通する貫通孔2408が設けられており、支持部材16の上下方向の移動を可能とする。
【0013】
固定接片12は、ケース24に固定された第1片体1202Aおよび第2片体1202Bと、第1片体1202Aに設けられた第1固定接点1204Aと、第2片体1202Bに設けられた第2固定接点1204Bと、で構成されている。
第1片体1202Aと第2片体1202Bとは互いに離間してケース24に固定されている。第1片体1202Aおよび第2片体1202Bは、ケース24の外部に設けられた図示しない端子にそれぞれ接続される。
第1固定接点1204Aは、第1片体1202Aの端部のうち、ケース24に固定される固定端部1206Aと反対側の端部に位置する。また、第2固定接点1204Bは、第2片体1202Bの端部のうち、ケース24に固定される固定端部1206Bと反対側の端部に位置する。本実施の形態では第1固定接点1204Aおよび第2固定接点1204Bはケース24に対して下向きに配置されている。
【0014】
可動接片14は、片体1402と、片体1402に設けられた2つの可動接点1404A,1404Bとで構成されている。2つの可動接点1404A,1404Bは片体1402の両端に位置している。
本実施の形態では2つの可動接点1404A,1404Bがケース24に対して上向きに配置されている。
第1固定接点1204Aと可動接点1404Aとは、ケース24の上下方向に沿って対向する位置に配置される。また、第2固定接点1204Bと可動接点1404Bとは、ケース24の上下方向に沿って対向する位置に配置される。
【0015】
支持部材16は、可動接片14を支持する。支持部材16は、支持部材16が移動される方向(本実施の形態では、図面上下方向)に延在する長さを有し、本実施の形態ではシャフト1602で構成されている。
シャフト1602には、ストッパ1604と、第1スプリング受け1606と、接触スプリング1608とが設けられている。
シャフト1602は、第1ケース領域2402および第2ケース領域2404を貫通して設けられ、ストッパ1604、第1スプリング受け1606および接触スプリング1608はケース24の第1ケース領域2402に位置している。
【0016】
シャフト1602は、長さ方向の一端(図面上側の端部)、すなわちその上部が可動接片14の片体1402の中心部に設けられた孔(図示なし)を貫通しており、可動接片14の片体1402は、シャフト1602の長さ方向に沿って移動可能である。
シャフト1602の上端には、片体1402の孔の径よりも大きい外径のストッパ1604が設けられている。このストッパ1604によって、可動接片14のシャフト1602の上端に向かう方向への移動限界位置が規制される。
なお、シャフト1602は、壁部2406の貫通孔2408によって上下に移動可能に案内されている。
また、シャフト1602の上端寄りの箇所に、第1スプリング受け1606が設けられている。この第1スプリング受け1606と可動接片14の片体1402との間には、接触スプリング1608が設けられ、可動接片14をストッパ1604に当接する方向に付勢している。
【0017】
シャフト1602の下端(ストッパ1604が設けられた端部と反対側の端部)にはカムフォロア2002が設けられている。カムフォロア2002は、シャフト1602の端部に設けられた支軸2002Aを中心に回転するローラを含んで構成されている。
また、シャフト1602の下端よりの箇所に、後述するバックスプリング1802を受ける第2スプリング受け1612が設けられている。
【0018】
移動部18は、固定接点1204A,1204Bと可動接点1404A,1404Bを接触させる接触位置と、可動接点1404A,1404Bを固定接点1204A,1204Bから離間させる離間位置との間でシャフト1602を移動させる。
移動部18は、バックスプリング1802と、アクチュエータ1803とによって構成されている。
【0019】
バックスプリング1802は、付勢部材の一例であり、シャフト1602を離間位置に付勢する。
バックスプリング1802は、第2スプリング受け1612と壁部2406との間でシャフト1602に巻装して設けられている。
カムフォロア2002、第2スプリング受け1612、バックスプリング1802は、ケース24の第2ケース領域2404に位置している。
【0020】
アクチュエータ1803は、シャフト1602に連結され入力の大きさに対応した力を発生しこの力でシャフト1602を押し付けることでバックスプリング1802の付勢力に抗しシャフト1602を接触位置に移動させると共に、シャフト1602を接触位置に保持する。
本実施の形態では、アクチュエータ1803は、コイル1804への電流の大きさに対応した磁力を発生する電磁石1806と、シャフト1602に連結され磁力により吸引される可動鉄心1808とで構成されている。
電磁石1806は、固定鉄心1812にコイル1804を巻きつけて構成されている。電磁石1806は、コイル1804に電流が入力されることによって電磁誘導により固定鉄心1812に磁力が発生し、磁石として機能する。
コイル1804は、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bによって構成される。第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bは、後述する入力低減機構22により、個別に通電のオンオフを制御可能である。
すなわち、アクチュエータ1803は、第1コイル領域1804Aと第2コイル領域1804Bとで構成されるコイル1804への電流の大きさに対応した磁力を発生する電磁石1806により構成される。
電磁石1806で発生する磁力の強さは、入力される電流の大きさに対応して変化し、電流の大きさを一定とした場合に、通電されるコイル1804の領域に比例する。すなわち、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bの両方を通電した場合と、第1コイル領域1804Aまたは第2コイル領域1804Bのいずれかを通電した場合とでは、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bの両方を通電した場合の方が強い磁力を発生する。
また、電磁石1806で消費する電力量も、入力される電流の大きさに対応して変化し、電流の大きさを一定とした場合に、通電されるコイル1804の領域に比例する。すなわち、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bの両方を通電した場合と、第1コイル領域1804Aまたは第2コイル領域1804Bのいずれかを通電した場合とでは、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bの両方を通電した場合の方が消費電力が大きい。
【0021】
可動鉄心1808は、電磁石1806を構成する固定鉄心1812と同径の鉄心によって構成され、電磁石1806で発生する磁力によって電磁石1806側に移動する。なお、可動鉄心1808と後述するカム板2006の少なくとも一方は、ケース24側で可動鉄心1808およびカム板2006の移動方向に移動可能に支持されている。また、可動鉄心1808の固定鉄心1812から離れる方向の移動限界位置は、可動鉄心1808の背面がケース24の壁部に当接することによって決定される。
【0022】
力増幅機構20は、アクチュエータ1803で発生される力を増幅してシャフト1602に伝達する。
力増幅機構20は、後述する入力低減機構22によりアクチュエータ1803への入力が低減されている間、アクチュエータ1803で発生する力の増幅を行うように構成される。力増幅機構20により増幅されたアクチュエータ1803の力によって、シャフト1602は接触位置に保持される。
本実施の形態では、力増幅機構20は、シャフト1602の長さ方向の他端と可動鉄心1808とを連結するカム機構29を含んで構成されている。
カム機構29は、カムフォロア2002と、直動カム2004とを含んで構成されている。
カムフォロア2002は、シャフト1602の長さ方向の他端に設けられている。
直動カム2004は、一端をアクチュエータ1803(可動鉄心1808)に連結されシャフト1602の長さ方向と交差する方向に延在し、カムフォロア2002が接触移動するカムの一形態であり、本実施の形態ではカムフォロア2002が接触して交差する方向において往復直線移動可能となっている。
【0023】
直動カム2004は、カム板2006と、カム板2006に形成された接触位置用カム部2008、カム板2006に形成された離間位置用カム部2010と、それらカム部2008,2010を接続する傾斜カム部2012と、カム端部板2014とを有している。
直動カム2004は、カムフォロア2002が接触する部位に、シャフト1602が接触位置となる接触位置用カム部2008と、接触位置用カム部2008とは段差が設けられることでシャフト1602が離間位置となる離間位置用カム部2010と、接触位置用カム部2008と離間位置用カム部2010とを接続する傾斜カム部2012とが形成されている。
また、本実施の形態では、他端にシャフト1602の長さ方向に突出するカム端部板2014が設けられる。
より詳細には、カム板2006は、シャフト1602の延在方向と直交する方向に延在し、一端に可動鉄心1808が連結されている。カム板2006は、可動鉄心1808の移動に連動してシャフト1602の延在方向と直交する方向に直線移動可能である。
接触位置用カム部2008および離間位置用カム部2010は、シャフト1602の延在方向と直交する方向に延在している。
傾斜カム部2012は、接触位置用カム部2008と離間位置用カム部2010とを傾斜面で接続する。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、カムフォロア2002の下部が離間位置用カム部2010に接触し、カムフォロア2002の側部が傾斜カム部2012に接触し、可動鉄心1808の背面がケース24の壁部に当接し、シャフト1602を離間位置とした際のカム板2006の位置が移動不能に保持されている。
【0024】
カム端部板2014は、可動鉄心1808が設けられていない側のカム板2006の端部に設けられている。カム端部板2014の上部は、接触位置用カム部2008よりも上方に突出し、このカム端部板2014の上部に、シャフト1602が接触位置に移動した際に後述する移動検知スイッチ2202と接触する。
カム端部板2014の下部は、カム板2006よりも下方に突出し、このカム端部板2014の下部と、ケース24の壁部との間に、カム用バックスプリング1810が設けられている。カム用バックスプリング1810は、シャフト1602が接触位置に位置した状態で、カム板2006を電磁石1806から離す方向に付勢する。このカム用バックスプリング1810の付勢力は、第2コイル領域1804Bのみに通電した場合に電磁石1806で発生する磁力より弱くなっている。
【0025】
入力低減機構22は、シャフト1602が接触位置に移動した際に、アクチュエータ1803に対する入力を低減する。
本実施の形態では、入力低減機構22は、第1コイル領域1804Aまたは第2コイル領域1804Bへの通電をオフすることにより、アクチュエータ1803に対する入力を低減する。
入力低減機構22は、図1に示す移動検知スイッチ2202と、図4に示す切替スイッチ2204およびメインスイッチ2206とによって構成される。
移動検知スイッチ2202は、シャフト1602の移動を検知するものであり、本実施の形態では、シャフト1602に固定されており、シャフト1602が接触位置に移動した際にカム端部板2014と接触する位置に設けられている。すなわち、入力低減機構22を構成する移動検知スイッチ2202は、シャフト1602の長さ方向と交差する方向において、カムフォロア2002とカム端部板2014との間に設けられている。移動検知スイッチ2202がカム端部板2014と接触すると、移動部18が接触位置に移動したことを示す接触信号を切替スイッチ2204に出力する。
切替スイッチ2204は、第1コイル領域1804Aへの電流供給をオンオフする。切替スイッチ2204は常閉接点であり、移動検知スイッチ2202からの接触信号が出力されている間に開放される。
メインスイッチ2206は、コンタクタ10のオンオフを制御するためのスイッチである。コンタクタ10をオン(閉)にする場合には、図4Aに示すようにメインスイッチ2206をオン(閉)にする。メインスイッチ2206をオンにすると、電源Bから電流が第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bに供給され、電磁石1806で磁力が生じる。
また、移動検知スイッチ2202からの接触信号が出力され、図4Bに示すように切替スイッチ2204がオフ(開)になると、第1コイル領域1804Aへの電流供給がなされなくなる。よって、電磁石1806で発生する磁力が相対的に小さくなる。
また、コンタクタ10をオフ(開)にする場合には、メインスイッチ2206をオフ(開)にする。メインスイッチ2206をオフにすると、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bに電源Bからの電流供給がなされなくなり、電磁石1806での磁力の発生が停止する。
【0026】
つぎに、コンタクタ10の作用について説明する。
図1に示すように、カムフォロア2002の下部が離間位置用カム部2010に接触し、カムフォロア2002の側部が傾斜カム部2012に接触し、可動鉄心1808の背面がケース24の壁部に当接し、シャフト1602を離間位置とするカム板2006の位置が移動不能に保持されている状態で、コンタクタ10がオンにされる場合から説明する。
コンタクタ10をオン(閉)にするためには、まずメインスイッチ2206をオン(閉)にする。メインスイッチ2206がオンにされると、図1に示すように第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bが通電され、電磁石1806で磁力が発生する。電磁石1806で磁力が発生すると、磁力によって可動鉄心1808が電磁石1806方向に移動する。可動鉄心1808の移動に伴って、可動鉄心1808に連結されたカム板2006がシャフト1602の延在方向と直交する方向に移動する。
言い換えると、シャフト1602がアクチュエータ1803で発生される力により離間位置から接触位置へ移動中の期間は、第1コイル領域1804A及び第2コイル領域1804Bは通電状態とされる。
カム板2006の移動により、カムフォロア2002が離間位置用カム部2010から傾斜カム部2012を経由して接触位置用カム部2008へと移動する。また、カムフォロア2002が傾斜カム部2012から接触位置用カム部2008へと移動するに従って、バックスプリング1802の付勢力に抗しシャフト1602がその延在方向上方側に移動する。このシャフト1602の移動に連動して、シャフト1602の一端に設けられた可動接片14もシャフト1602の延在方向上方側に移動し、図2に示すようにシャフト1602は固定接点1204A,1204Bに可動接点1404A,1404Bを接触させた接触位置となる。
なお、可動接片14を固定接片12に確実に接触させるように、移動部18によるシャフト1602の移動距離(本実施の形態では離間位置用カム部2010と接触位置用カム部2008との高さの違い)は、可動接片14の接触位置と離間位置との間の距離よりも大きい寸法で設定されている。そのため、可動接片14の接触位置と離間位置との間の距離と、移動部18により移動されるシャフト1602の移動距離との差を接触スプリング1608によって吸収するようにしている。
【0027】
また、カム板2006の移動により、シャフト1602に固定された移動検知スイッチ2202がカム端部板2014と接触する。移動検知スイッチ2202は、移動部18が接触位置に移動したことを示す接触信号を切替スイッチ2204に出力する。
接触信号により切替スイッチ2204が開放されると、図3に示すように第1コイル領域1804Aへの電流供給がオフになり、電磁石1806で発生する磁力が弱まる。
言い換えると、シャフト1602の離間位置から接触位置への移動が完了した際、当該移動完了に連動して入力低減機構22により第1コイル領域1804Aと第2コイル領域1804Bのうちのいずれか一方が通電状態から非通電状態へと切り替えられてアクチュエータ1803に対する入力が低減される。
ここで、力増幅機構20は、コイル1804の一部領域(第1コイル領域1804A)への通電切断時、電磁石1806で発生する可動鉄心1808を引き付ける力を増幅してシャフト1602に伝達する。
本実施の形態では、直動カム2004の接触位置用カム部2008でシャフト1602を上方に押し上げることによって、バックスプリング1802の付勢力に抗しシャフト1602を接触位置に保持している。接触位置用カム部2008は、シャフト1602の延在方向と直交する方向に延在しており、接触位置用カム部2008でシャフト1602を接触位置に保持させる力は、コイル1804の一部領域(第1コイル領域1804A)への通電切断時に可動鉄心1808を引き付ける電磁石1806の力に比べて極めて大きい。
よって、残りのコイル1804の領域(第2コイル領域1804B)への通電によって発生する力を、力増幅機構20により増幅することによって、シャフト1602を接触位置に保持することができる。
すなわち、アクチュエータ1803で発生される力により直動カム2004が移動することで、カムフォロア2002の接触部位が離間位置用カム部2010から傾斜カム部2012を介して接触位置用カム部2008に移り、カムフォロア2002が接触位置用カム部2008に位置した際に、移動検知スイッチ2202がオンされることで入力低減機構22が動作してアクチュエータ1803に対する入力を低減し、カムフォロア2002が接触位置用カム部2008に位置することで、バックスプリング1802の付勢力に抗しシャフト1602を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、入力低減機構22よりアクチュエータ1803に対する入力が低減されている間、アクチュエータ1803で発生する力が増幅される。
【0028】
その後、コンタクタ10をオフ(開)にする際には、メインスイッチ2206(図4参照)がオフにされる。これにより、第2コイル領域1804Bへの通電がオフになり、電磁石1806での磁力の発生が停止する。
電磁石1806での磁力の発生が停止すると、カム用バックスプリング1810からの付勢力によって、カム板2006が電磁石1806から離れる方向へと移動する。すなわち、接触位置用カム部2008は、シャフト1602の延在方向と直交する方向に延在しているので、カムフォロア2002が接触位置用カム部2008に位置している状態で磁力をゼロにしても、直動カム2004は動かない。そこで、磁力をゼロにした際、カムフォロア2002が傾斜カム部2012に至るまでカム用バックスプリング1810により直動カム2004を強制的に動かすようにしている。
直動カム2004の移動により、カムフォロア2002が接触位置用カム部2008から傾斜カム部2012へと移動すると、バックスプリング1802の付勢力によってカムフォロア2002が傾斜カム部2012の上端から離間位置用カム部2010へと移動する。カムフォロア2002が離間位置用カム部2010に移動することで、シャフト1602は図1に示すように固定接点1204A,1204Bから可動接点1404A,1404Bを離間させた離間位置となり、コンタクタ10がオフとなる。
このとき、カムフォロア2002の側部が傾斜カム部2012に接触し、可動鉄心1808の背面がケース24の壁部に当接し、シャフト1602を離間位置とするカム板2006の位置が移動不能に保持される。すなわち、図1に示す状態へと戻る。
【0029】
なお、上述した説明では、カム用バックスプリング1810を用いてコンタクタ10のオフ時にカム板2006を電磁石1806から離れる方向へと移動させた。
これに限らず、例えば図5に示すように、接触位置用カム部2008に傾斜を設けることによってカム板2006を電磁石1806から離れる方向へと移動させてもよい。
図5に示す構成では、接触位置用カム部2008がカム板2006の移動方向に対して傾斜を有している。この傾斜の方向は傾斜カム部2012と同じであり、傾斜の度合いは傾斜カム部2012よりも小さい。
図5の構成では、カムフォロア2002が接触位置用カム部2008に位置する際に、カムフォロア2002がバックスプリング1802によって付勢される方向とカム面とが直交していない。より詳細には、図5の矢印FLに示すように、カムフォロア2002がバックスプリング1802で付勢されることにより、カム板2006を電磁石1806から離れる方向へと移動させる力が発生する。
よって、コンタクタ10のオフ時に電磁石1806での磁力の発生が停止すると、カムフォロア2002は傾斜カム部2012方向に移動し、さらに離間位置用カム部2010へと移動することになる。
図5のような構成によれば、カム用バックスプリング1810を用いることなく、コンタクタ10をより簡素な構成とすることができる。
【0030】
以上説明したように、実施の形態1にかかるコンタクタ10は、シャフト1602を接触位置に移動した際に、コイル1804の一部領域への通電を切断してもシャフト1602を接触位置に保持する。よって、シャフト1602を接触位置に保持する際のコイル1804での消費電力を低減することができ、コンタクタの省電力化を図ることができる。このため、特に高電圧回路で用いられるコンタクタに有効である。
また、実施の形態1にかかるコンタクタ10は、力増幅機構20としてカム機構29を含んでいるので、簡素な構成で省電力コンタクタを実現することができる。特に、本実施の形態ではシャフト1602の長さ方向と交差する方向での往復直線移動可能な直動カム2004を用いているので、より簡素な構成で省電力コンタクタを実現することができる。
【0031】
(実施の形態2)
実施の形態2では、力増幅機構20としてリンク機構28を採用している場合について説明する。
なお、実施の形態2において実施の形態1と同様の箇所については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0032】
図6に示すように、実施の形態2では力増幅機構20を、シャフト1602の長さ方向の他端(可動接片14が設けられた端部と反対側の端部)と可動鉄心1808(アクチュエータ1803)とを連結するとともに、複数の連結点を有するリンク機構28を含んで構成されている。
本実施の形態では、シャフト1602がリンク機構28を介して固定される固定端である支軸2803Aがケース24に設けられている。
リンク機構28は、その延在方向の中間部がケース24の支軸2803Aで支持された固定端側リンク2802と、固定端側リンク2802の延在方向の一端と可動鉄心1808とを連結するアクチュエータ側リンク2804と、固定端側リンク2802の延在方向の他端とシャフト1602の長さ方向の他端とを連結する支持部材側リンク2806と、これらの連結する複数の連結点2803A〜2803Eを含んで構成されている。
固定端側リンク2802は、支軸(連結点)2803Aの箇所を境に屈曲した形状となっており、アクチュエータ側リンク2804に接続される第1半部2802Bと、支持部材側リンク2806に接続される第2半部2802Cとを有している。
また、アクチュエータ側リンク2804と支持部材側リンク2806とは直線状となっている。
なお、本実施の形態では、可動鉄心1808の背面の起立壁2808とケース24の壁部との間に、シャフト1602の接触位置で圧縮されるリンク用バックスプリング2810が設けられている。
また、本実施の形態では、図6に示すように、シャフト1602が離間位置に位置した状態で、リンク機構28に当接する不図示のストッパが設けられ、シャフト1602を離間位置とするリンク機構28の姿勢がこのストッパとバックスプリング1802とにより保持されている。
【0033】
また、実施の形態2では、シャフト1602の移動を検知する移動検知スイッチ2202が、ケース24の第2ケース領域2404に固定されている。移動検知スイッチ2202は、シャフト1602が接触位置に位置した際に、シャフト1602に設けられた第2スプリング受け1612が接するように配置されている。すなわち、入力低減機構22の一部である移動検知スイッチ2202は、第2スプリング受け1612(付勢部材受け)と可動接片14との間に設けられている。
【0034】
つぎに、実施の形態2にかかるコンタクタ10の作用について説明する。
図6に示すように、シャフト1602を離間位置とするリンク機構28の姿勢が不図示のストッパとバックスプリング1802とにより保持されている状態で、コンタクタ10がオンにされる場合から説明する。
コンタクタ10をオン(閉)にするためには、まずメインスイッチ2206をオン(閉)にする。メインスイッチ2206がオンにされると、第1コイル領域1804Aおよび第2コイル領域1804Bが通電され、電磁石1806で磁力が発生する。電磁石1806で磁力が発生すると、磁力によって可動鉄心1808が電磁石1806方向に移動する。
可動鉄心1808の移動に伴って、アクチュエータ側リンク2804、固定端側リンク2802、支持部材側リンク2806がそれぞれ揺動し、可動鉄心1808が引きつけられる力よりも大きな力でシャフト1602を上昇させ、シャフト1602を離間位置から接触位置に移動させる。
【0035】
シャフト1602が接触位置に移動すると、図7に示すように、シャフト1602と支持部材側リンク2806と第2半部2802Cとは上下に延在する同一直線上に並ぶ。
また、シャフト1602が接触位置に移動すると、ケース24に固定された移動検知スイッチ2202が第2スプリング受け1612と接触する。移動検知スイッチ2202は、シャフト1602が接触位置に移動したことを示す接触信号を切替スイッチ2204に出力する。
接触信号により切替スイッチ2204が開放されると、図8に示すように第1コイル領域1804Aへの電流供給がオフになり、電磁石1806で発生する磁力が弱まる。
すなわち、アクチュエータ1803で発生される力がリンク機構28を介してシャフト1602に伝達されることで、シャフト1602が離間位置から接触位置へと移動し、シャフト1602が接触位置へと移動した際、移動検知スイッチ2202がオンされることで入力低減機構22が動作してアクチュエータ1803に対する入力を低減する。
本実施の形態では、シャフト1602の接触位置で、シャフト1602と支持部材側リンク2806と第2半部2802Cとは上下に延在する同一直線上に並び、これらの連結点2803A〜2803Cも同一直線状に並ぶので、リンク機構28によりシャフト1602を接触位置に保持させる力は、コイル1804の一部領域(第1コイル領域1804A)への通電切断時に可動鉄心1808を引き付ける電磁石1806の力に比べて極めて大きい。
よって、残りのコイル1804の領域(第2コイル領域1804B)への通電によって発生する磁力を、力増幅機構20により増幅することによって、シャフト1602を接触位置に保持することができる。
すなわち、シャフト1602が接触位置に位置した状態で、リンク機構28の複数の連結点2803A〜2803Cが略同一直線状に並ぶよう構成されることで、バックスプリングの付勢力に抗しシャフト1602を接触位置に保持させる力が発生し、これにより、入力低減機構22によりアクチュエータ1803に対する入力が低減されている間、アクチュエータ1803で発生する力が増幅される。
なお、本実施の形態でも、可動接片14の接触位置と離間位置との間の距離と、移動部18により移動されるシャフト1602の移動距離との差を接触スプリング1608によって吸収するようにしている。
【0036】
その後、コンタクタ10をオフ(開)にする際には、メインスイッチ2206(図4参照)がオフにされる。これにより、第2コイル領域1804Bへの通電がオフになり、電磁石1806での磁力の発生が停止し、バックスプリング1802の付勢力によりシャフト1602は離間位置に下降しようとする。
この場合、シャフト1602と支持部材側リンク2806と第2半部2802Cとが同一直線上に並び、リンク機構28の複数の連結点2803A〜2803Cが略同一直線状に並んでいるので、バックスプリング1802の力をどんなに大きくしても、支持部材側リンク2806と固定端側リンク2802を折曲することができない。
そこで、可動鉄心1808の背面の起立壁2808とケース24の壁部とで圧縮されたリンク用バックスプリング2810の弾性力により、アクチュエータ側リンク2804を介して支持部材側リンク2806と固定端側リンク2802とを強制的にわずかに折曲する。このように支持部材側リンク2806と固定端側リンク2802とがわずかに折曲されることで、以後、バックスプリング1802の力によりリンク機構28は作動し、シャフト1602は離間位置に移動される。
なお、リンク用バックスプリング2810の付勢力は、第2コイル領域1804Bのみに通電した場合に電磁石1806で発生する磁力より弱くなっている。
【0037】
このシャフト1602の移動に連動して、シャフト1602の一端に設けられた可動接片14もシャフト1602の延在方向下方側に移動し、図6示すように可動接片14と固定接片12とが離間した状態となり、コンタクタ10がオフとなる。
【0038】
なお、上述した説明では、シャフト1602の接触位置で、シャフト1602と支持部材側リンク2806と第2半部2802Cとが同一直線上に並び、リンク機構28の複数の連結点2803A〜2803Cが略同一直線状に並んでいるので、リンク用バックスプリング2810の弾性力により支持部材側リンク2806と固定端側リンク2802とを強制的にわずかに折曲するようにした。
これに限らず、例えば図9に示すように、シャフト1602の接触位置で、シャフト1602と、支持部材側リンク2806と、固定端側リンク2802の第2半部2802Cとが同一直線上に並ばず、これらの連結点も同一直線状に並ばないようにしてもよい。
図9に示す構成では、シャフト1602が接触位置に到達した後、シャフト1602と、支持部材側リンク2806と、固定端側リンク2802の第2半部2802Cとが同一直線上に並ぶ前に第1コイル領域1804Aへの電流供給をオフするように構成している。
よって、コンタクタ10のオフ時に電磁石1806での磁力の発生が停止すると、バックスプリング1802からの付勢力によってシャフト1602がその延在方向下方側に移動する。
一方で、シャフト1602の延在方向と、支持部材側リンク2806と固定端側リンク2802の第2半部2802Cとの連結点の位置と、固定端側リンク2802の支軸2802Aの位置と、のオフセットはごく小さい。このため、シャフト1602の接触位置でリンク機構28を押し戻そうとする力は非常に小さく、第2コイル領域1804Bへの通電により発生する磁力によって、シャフト1602を接触位置に保持することができる。
図9のような構成によれば、リンク用バックスプリング2810を用いることなく、コンタクタ10をより簡素な構成とすることができる。
【0039】
以上説明したように、実施の形態2にかかるコンタクタ10は、力増幅機構20としてリンク機構28を含んでいるので、簡易な構成で省電力コンタクタを実現することができる。特に、本実施の形態では、高電圧回路で用いられるコンタクタに有効である。
また、3つのリンクを用いたリンク機構28により力増幅機構20を構成するので、直線運動を伴うカム機構を用いる場合と比較して、移動部18を配設するために必要な空間をコンパクトにすることができる。
【0040】
なお、力増幅機構20は実施の形態のカム機構、リンク機構に限定されず、その他のカム機構、リンク機構や、歯車機構、スライダクランク機構など、小さい力を大きな力に変換する従来公知の様々な機構が採用可能であるが、実施の形態のように構成すると、力増幅機構20の構成を簡素化する上で有利となる。
また、アクチュエータ1803は実施の形態の電磁石1806および可動鉄心1808に限定されず、その他のモータ等を用いたアクチュエータなど、入力の大きさに対応した力を発生する従来公知の様々な機構が採用可能であるが、実施の形態のように構成すると、アクチュエータ1803の構成を簡素化する上で有利となる。
【0041】
(実施例)
つぎに、本発明にかかるコンタクタの実施例について説明する。
以下の実施例では、本発明にかかるコンタクタを、電源回路の放電を行う放電回路に適用する場合について説明する。
図10は、放電回路60を適用した電源回路70の構成を示す図である。
電源回路70は、電池パック702に内蔵された組電池704と外部との接続を断接するために設けられている。組電池704は、複数の電池セルを直列接続した高電圧電源であり、例えば電動車の駆動用電源として使用される。
組電池704の正極(一方の電極)には正極側配線(第1の配線)706が接続され、正極側配線706上には正極側コンタクタ(第1のコンタクタ)708が設けられている。
また、組電池704の負極(他方の電極)には負極側配線(第2の配線)710が接続され、負極側配線710上には負極側コンタクタ(第2のコンタクタ)712が設けられている。
【0042】
また、正極側コンタクタ708または負極側コンタクタ712のいずれかと並列に、プリチャージ回路714が接続されている。図10では、プリチャージ回路714は、正極側コンタクタ708と並列に接続されている。
プリチャージ回路714は、直列に接続されたプリチャージコンタクタ714Aとプリチャージ抵抗器714Bとからなる。
電動車のイグニッションオフ状態や、非走行可能状態で車載電装品の作動が可能なアクセサリーオン状態など、組電池704からの電源供給(給電)が不要の場合には、正極側コンタクタ708および負極側コンタクタ712はオフにされ、組電池704と外部回路(正極側コンタクタ708および負極側コンタクタ712よりも負荷側の回路)との接続は切断される。
また、電動車の起動時には正極側コンタクタ708および負極側コンタクタ712はオンにされ、組電池704と外部回路とが接続される。このとき、突入電流によるコンタクタ溶着等を防止するため、まずプリチャージコンタクタ714Aと負極側コンタクタ712をオンにして、電源回路70に流れる電流を制限した状態で外部回路の電圧を電池電圧と等しくし、その後正極側コンタクタ708をオン、プリチャージコンタクタ714Aをオフとしている。
【0043】
さらに、電源回路70は、一端をプリチャージコンタクタ714Aとプリチャージ抵抗器714Bとの間の配線に接続され、他端を正極側配線706または負極側配線710のうちプリチャージ回路714が並列接続されていない方(図10では負極側配線710)に接続された放電コンタクタ716を含む放電回路60を備える。
放電コンタクタ716は、上記実施の形態で説明した省電力コンタクタを用いることができる。
放電コンタクタ716は、組電池704からの給電終了後、正極側コンタクタ708および負極側コンタクタ712のオフに伴ってオンされる。すなわち、正極側コンタクタ708および負極側コンタクタ712のオフ後に放電コンタクタ716がオンにされる。この結果、電源回路70内の電荷(例えば、負荷であるインバータの平滑コンデンサに蓄えられた電荷)がプリチャージ抵抗器714Bで消費され、電源回路70の電圧を速やかに低下させることができる。
【0044】
従来、このような放電は、電池パック702の外部にスイッチと抵抗器とからなる放電器を設けることによって行っていた。本実施の形態では、放電コンタクタ716と配線の追加のみで放電器を構成することができ、電源回路70の構成を簡素化することができる。
また、放電コンタクタ716として実施の形態にかかる省電力コンタクタを用いているので、コンタクタのオンオフに要する電力量を低減し、電動車等における消費電力を低減することができる。
【0045】
なお、放電コンタクタ716とプリチャージコンタクタ714Aとは、図11に示すように、C接点スイッチであってもよい。なお、図11において図1と同様の箇所については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図11に示すコンタクタ80は、第1の固定接片12と、第2の固定接片13とを備える。
第1の固定接片12は、ケース24に固定された第1片体1202Aおよび第2片体1202Bと、第1片体1202Aに設けられた第1固定接点1204Aと、第2片体1202Bに設けられた第2固定接点1204Bと、で構成されている。
また、第2の固定接片13は、第1の固定接片12からシャフト1602の移動方向に沿って離れた位置に設けられており、ケース24に固定された第3片体1302Aおよび第4片体1302Bと、第3片体1302Aに設けられた第3固定接点1304Aと、第4片体1302Bに設けられた第4固定接点1304Bと、で構成されている。
また、可動接片14は、片体1402と、片体1402の一方の面(第1の固定接片12に対向する面)に設けられた2つの可動接点1404A,1404Bと、片体1402の他方の面(第2の固定接片13に対向する面)に設けられた2つの可動接点1404C,1404Dとで構成されている。
第1の固定接片12は例えばプリチャージコンタクタ714Aに対応し、第2の固定接片13は例えば放電コンタクタ716に対応する。
【0046】
移動部18は、第1の固定接片12に設けられた固定接点1204A,1204Bに第1の可動接点1404A,1404Bを接触させる第1の位置と、第2の固定接片1304A,1304Bに第2の可動接点1404C,1404Dを接触させる第2の位置との間でシャフト1602を移動させる。
このような構成とすることで、放電コンタクタ716とプリチャージコンタクタ714Aのオンオフを同時に行うことができ、コンタクタの駆動に要する電力をさらに低減することになる。
【0047】
なお、図11の構成では、例えば電動車の駆動中など組電池704からの給電中は放電コンタクタ716をオフとするため、プリチャージコンタクタ714Aがオンとなるが、プリチャージ回路714にはプリチャージ抵抗器714Bが設けられているため、電流はプリチャージ回路714側を流れず、正極側コンタクタ708側を流れることとなる。すなわち、プリチャージ回路714に常時電流が流れることによる電力ロスは生じない。
【符号の説明】
【0048】
10……コンタクタ、12……固定接片、1202A,1202B……片体、1204A,1204B……固定接点、14……可動接片、1402……片体、1404A,1404B……可動接点、16……支持部材、1602……シャフト、1604……ストッパ、1608……接触スプリング、18……移動部、1802……バックスプリング、1803……アクチュエータ、1804……コイル、1804A……第1コイル領域、1804B……第2コイル領域、1806……電磁石、1808……移動鉄心、1810……カム用バックスプリング、1812……固定鉄心、20……力増幅機構、2002……カムフォロア、2002A……支軸、2004……直動カム、2006……カム板、2008……接触位置用カム部、2010……離間位置用カム部、2012……傾斜カム部、2014……カム端部板、22……入力低減機構、2202……移動検知スイッチ、2204……切替スイッチ、2206……メインスイッチ、24……ケース、2402……第1ケース領域、2404……第2ケース領域、2406……壁部、2408……連通孔、28……リンク機構。
図1
図2
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図11
図12