本発明に係る車両用推進軸100は、前後方向に延びる筒体1,2と、筒体1,2の外周面上に配置されるバランスウエイト4と、筒体1,2の外周面及びバランスウエイト4を被覆する被覆部材5と、を備え、被覆部材5は、加熱により収縮する熱収縮チューブであることを特徴とする。
【背景技術】
【0002】
FFベースの四輪駆動の車両は、前部に原動機及び変速装置が搭載され、後部に終減速機が搭載されている。この前部に配置された変速装置と後部に配置された終減速装置とを連結するための部材として、車両の前後方向に延びる車両用推進軸(以下、単に「推進軸」と称する場合がある)が従来から利用されている。
また、変速装置と終減速装置との距離が一定でないこと、及び変速装置の出力軸と終減速装置の入力軸との回転中心が同軸上にないことから、推進軸と変速装置等との間には自在継手が設けられている。
【0003】
推進軸は、従来、金属で形成された円筒状の筒体で構成されていたが、近年においては、炭素繊維強化樹脂(Carbon−Fiber−Reinforced Plastic、以下「CFRP」と称する)で形成された筒体で構成される場合がある。
推進軸がCRPFで形成された筒体で構成される場合、筒体の開口部に自在継手の嵌合部を嵌め込み、推進軸(筒体)と自在継手とを連結している。
このような推進軸によれば、車両の衝突により前後方向(軸方向)の圧縮荷重が推進軸に作用した場合、自在継手が推進軸(筒体)を軸方向に裂き、推進軸が短縮する。この結果、原動機及び変速機がエンジンルーム内から後退し易くなり、エンジンルームのボディパネルで衝突エネルギーを吸収することができる。
【0004】
また、推進軸では、重心が回転中心に一致していない場合、つまり不釣り合い(アンバランス)の場合、回転時に振動が発生する。このような振動は、車内に伝達すると乗員に不快を与えるため、好ましくない。このため、推進軸を組み立てた後にバランスウエイトを固定して釣り合いの状態とするバランス修正作業が行われている(下記特許文献1,2参照)。
【0005】
なお、バランス修正に関し、下記特許文献1では、CFRPで形成された筒体内に、磁性体を含むとともに溶融した樹脂を注入している。そして、その樹脂を硬化させてバランスウエイトとしている。
下記特許文献2では、自在継手のヨーク部と嵌合部との間に、円柱状の被溶接部(「ネック部22」参照)を設けている。そして、被溶接部の外周面にバランスウエイトを溶接により固定している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のバランス修正は、磁力によって溶融した樹脂を所定部位に誘導するのが困難である。また、樹脂の硬化を待つのに比較的時間がかかる。このため、作業効率が低い。
また、特許文献2のバランス修正のように溶接を利用する場合、溶接される部位及びバランスウエイトを溶接前に塗装(防錆処理)することができない。このため、溶接によってバランスウエイトを固定した後に塗装する必要があり、作業効率が低い。
以上から、バランス修正作業の効率化を図ることができる推進軸の開発が望まれている。
【0008】
さらに、推進軸がCFRPで形成された筒体で構成される場合、特許文献2のように、自在継手には被溶接部が必要となり、自在継手の大型化及び重量化を招いている。このため、自在継手の小型化及び軽量化を図れることができる推進軸の開発が望まれている。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、バランス修正作業の効率化と、自在継手の小型化及び軽量化とを図ることができる車両用推進軸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用推進軸は、前後方向に延びる筒体と、前記筒体の外周面上に配置されるバランスウエイトと、前記筒体の外周面及び前記バランスウエイトを被覆する被覆部材と、を備え、前記被覆部材は、加熱により収縮する熱収縮チューブであることを特徴とする。
【0011】
前記発明によれば、熱収縮チューブを加熱することでバランスウエイトを固定する被覆部材を形成することができ、バランスウエイトを固定する作業が簡易である。また、従来技術で説明したような磁力によって樹脂を誘導したり、樹脂の硬化を待ったりする必要がない。さらに、バランスウエイトが被覆部材に被覆されるため、バランスウエイトが露出せず、バランスウエイトの固定後に塗装(防錆処理)する必要がない。
以上から、前記発明によれば、バランス修正作業の効率化を図ることができる。
また、前記発明によれば、筒体にバランスウエイトが固定されるため、自在継手に被溶接部を設ける必要がない。このため、自在継手の小型化及び軽量化が図れる。
【0012】
また、前記被覆部材は、前記筒体の端部に連結される自在継手と前記筒体の端部との合わせ面を被覆していることが好ましい。
【0013】
前記構成によれば、被覆部材により合わせ面が被覆されるため、筒体内に水が浸入し難い。このため、自在継手において、筒体内に挿入されて嵌合する部分(嵌合部)が錆び難い。
【0014】
また、前記バランスウエイトは、接着剤で前記筒体に接着していることが好ましい。
【0015】
前記構成によれば、バランスウエイトの固定力が向上する。また、熱収縮チューブを熱収縮させる際、バランスウエイトの位置ずれを防止できる。
【0016】
また、前記筒体は、炭素繊維強化樹脂、鋼、及びアルミニウムのうちいずれか1つで形成されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、バランス修正作業の効率化と、自在継手の小型化及び軽量化とを図ることができる車両用推進軸を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、推進軸100は、FFベースの四輪駆動の車両に搭載されて前後方向に延びる動力伝達軸である。
推進軸100の前側には、第1等速ジョイント8が連結されている。そして、第1等速ジョイント8を介して、車両前部の変速装置(不図示)から出力された動力が推進軸100に伝達され、推進軸100が中心軸O回りに回転する。
推進軸100の後側には、十字軸ジョイント9が連結されている。そして、十字軸ジョイント9を介して、推進軸100に入力された動力が車両後部の終減速装置(不図示)に伝達され、後輪が駆動する。
【0020】
推進軸100は、中間部分で分割された2ピース構造のものである。
推進軸100は、車両前寄りに配置された第1推進軸(筒体)1と、第1推進軸1の後方に配置された第2推進軸(筒体)2と、第1推進軸1の後端部12と第2推進軸2の前端部21とを連結する第2等速ジョイント3と、3つのバランスウエイト4と、第1推進軸1及び第2推進軸2の外周面とバランスウエイト4を被覆する3つの被覆部材5とを備えている。
【0021】
(第1推進軸)
第1推進軸1は、CFRPで形成され、前後方向に延びる円筒状の筒体である。
第1推進軸1の前端部11には、第1等速ジョイント8の後述する第1スタブシャフト81の嵌合部(不図示)が挿入される開口が形成されている。
また、第1推進軸1の後端部12には、第2等速ジョイント3の後述する第2スタブシャフト31の嵌合部(不図示)が挿入される開口が形成されている。
【0022】
(第2推進軸)
第2推進軸2は、CFRPで形成され、前後方向に延びる円筒状の筒体である。
第2推進軸2の前端部21には、第2等速ジョイント3の後述する第3スタブシャフト34の嵌合部(不図示)が挿入される開口が形成されている。
図2に示すように、第2推進軸2の後端部22には、十字軸ジョイント9の後述するスタブヨーク91の嵌合部94が挿入される開口22aが形成されている。
【0023】
図4に示すように、第2推進軸2の後端部22には、スタブヨーク91の嵌合部94が嵌合している。
この嵌合に関し、嵌合部94は、径方向外側に突出し、かつ、前後方向に延びる鋭角な外周突条97が周方向に複数形成されている。一方で、後端部22の内周面は、嵌合部94が嵌合される前において外周突条97よりも径が小さい円形状に形成されている。そして、後端部22に嵌合部94が圧入されることで、後端部22の内周面に外周突条97が食い込んだ状態で嵌合している。
なお、特に図示しないが、第1スタブシャフトの嵌合部、第2スタブシャフトの嵌合部並びに第3スタブシャフトの嵌合部にも、外周突条97が形成されている。
次に、自在継手(十字軸ジョイント9、第1等速ジョイント8、第2等速ジョイント3)について説明する。
【0024】
(十字軸ジョイント)
図2に示すように、十字軸ジョイント9は、第2推進軸2の後端部22に連結するスタブヨーク91と、終減速装置の入力軸に連結するコンパニオンフランジに対し締結されるフランジヨーク92と、スタブヨーク91とフランジヨーク92とを連結する十字軸93と、を備えている。
【0025】
図2、
図3に示すように、スタブヨーク91は、第2推進軸2の後端部22に嵌合する嵌合部94と、第2推進軸2の後端部22の開口22aを閉塞する円盤状の蓋部95と、蓋部95から後方に二又に分かれて十字軸93を回転自在に支持するヨーク部96とを備え、これらの構成が一体に形成されている。
つまり、本実施形態では、蓋部95とヨーク部96との間にバランスウエイト4を溶接するための円柱状の被溶接部が形成されていないスタブヨーク91が使用されている。
【0026】
図4に示すように、嵌合部94は、円筒状を呈している。嵌合部94の外周面には、前記したように鋭角な外周突条97が周方向に複数形成されている。そして、外周突起97が後端部22の内周面に食い込み、第2推進軸2と外周突条97とが周方向に係合している。これにより、第2推進軸2が回転するとスタブヨーク91も確実に回転する。
また、第2推進軸2の後端部22と、スタブヨーク91の嵌合部94との間には、図示しない接着剤が塗布され、第2推進軸2の後端部22からスタブヨーク91が軸方向に脱落しないようになっている。
【0027】
図3に示すように、蓋部95は、嵌合部94よりも大径に形成されている。そして、蓋部95の周端部95aが後端部22の後端面22bと当接する鍔部を成している。
なお、第2推進軸2と十字軸ジョイント9とにおいて、周端部95aの前端面95bと後端部22の後端面22bとが、特許請求の範囲に記載される「合わせ面」に相当する構成である。
【0028】
(第1等速ジョイント)
図1に示すように、第1等速ジョイント8は、ダブルオフセット型ジョイントである。
第1等速ジョイント8は、第1推進軸1から前方に延びる略円柱状の第1スタブシャフト81と、第1スタブシャフト81の先端に設けられた動力伝達部材82と、前後方向に貫通する筒状の外輪83とを備えている。
外輪83の外周面の前端側には、変速装置の出力軸に連結するコンパニオンフランジと連結するためのフランジ83aが形成されている。
【0029】
第1スタブシャフト81は、第1推進軸1の前端部11に嵌合する嵌合部(不図示)と、第1推進軸1の前端部11の開口を閉塞する蓋部(不図示)と、蓋部(不図示)から前方に延びる軸部85とを備え、これらの構成が一体に形成されている。
つまり、本実施形態では、蓋部と軸部85との間にバランスウエイト4を溶接するための円柱状の被溶接部が形成されていない第1スタブシャフト81が使用されている。
また、第1スタブシャフト81の嵌合部の外周面には、
図4に示されるスタブヨーク91の嵌合部94と同様に、鋭角な外周突条が周方向に複数形成されている。そして、第1推進軸1の前端部11の内周面に食い込み、外周突条と第1推進軸1とが周方向に係合している。
【0030】
なお、第1推進軸1に嵌合する第1スタブシャフト81と後述する第2スタブシャフト31との蓋部(不図示)には、スタブヨーク91の蓋部95のように第2推進軸2の後端面22bと当接する鍔部(周端部95a)が設けられていない(
図3参照)。このため、前方からの衝突による荷重を受けた場合、第1スタブシャフト81と第2スタブシャフト31とが第1推進軸1内に入り込み易く、言い換えると短縮し易くなっている。
【0031】
(第2等速ジョイント)
第2等速ジョイント3は、クロスグルーブ型のジョイントである。
第2等速ジョイント3は、第1推進軸1の後端部12から後方に延びる略円柱状の第2スタブシャフト31と、第2スタブシャフト31の後端に取り付けられて後方に開口する略円筒状のコンパニオンフランジ32と、コンパニオンフランジ32に支持された外輪33と、第2推進軸2の前端部21から前方に延びる略円柱状の第3スタブシャフト34と、第3スタブシャフト34に設けられた動力伝達部材35とを備えている。
【0032】
第2スタブシャフト31は、第1推進軸1の後端部12に嵌合する嵌合部(不図示)と、第1推進軸1の後端部12の開口を閉塞する蓋部(不図示)と、蓋部(不図示)から後方に延びる軸部36とを備えている。
第3スタブシャフト34は、第2推進軸2の前端部21に嵌合する嵌合部(不図示)と、第2推進軸2の前端部21の開口を閉塞する蓋部37と、蓋部37から前方に延びる軸部38とを備えている。
つまり、本実施形態では、蓋部37と軸部36,38との間にバランスウエイト4を溶接するための円柱状の被溶接部が形成されていない第2スタブシャフト31と第3スタブシャフト34が使用されている。
【0033】
第2スタブシャフト31の嵌合部の外周面と第3スタブシャフト34の嵌合部の外周面
には、鋭角な外周突条(
図4の「外周突条97」を参照)が周方向に複数形成されている。そして、第2スタブシャフト31の外周突条が第1推進軸1の後端部12の内周面に食い込み、外周突条と第1推進軸1とが周方向に係合している。
同様に、第3スタブシャフト34の外周突条が第2推進軸2の前端部21の内周面に食い込み、外周突条と第2推進軸2とが周方向に係合している。
さらに、第2スタブシャフト31の軸部36には、車体に対して第2スタブシャフト31を回転自在に支持する中間軸受ユニット6が取り付けられている。
つぎに、バランスウエイト4と被覆部材5とについて説明する。
【0034】
(バランスウエイト及び被覆部材)
図4に示すように、バランスウエイト4は、第1推進軸1及び第2推進軸2の外周面上に配置されて推進軸100の重心と回転中心とを一致させるための金属製の錘である。
被覆部材5は、第1推進軸1及び第2推進軸2の外周面とバランスウエイト4を被覆し、バランスウエイト4を第1推進軸1及び第2推進軸2に固定するための部材である。
なお、バランスウエイト4は、被覆部材5に被覆されていることから、塗装(防錆処理)がされていないものが使用されている。
【0035】
図1に示すように、バランスウエイト4は、第1バランスウエイト41と、第2バランスウエイト42と、第3バランスウエイト43とを備えている。
第1バランスウエイト41は、第1推進軸1の前端部11に位置し、推進軸100の前側の重心を修正している。
第2バランスウエイト42は、第1推進軸1の後端部12に位置し、推進軸100の中央部の重心を修正している。
ている。
第3バランスウエイト43は、第2推進軸2の後端部22に位置し、推進軸100の後側の重心を修正している。
なお、第1バランスウエイト41〜第3バランスウエイト43は、接着剤により各外周面に接着されてもよい。
【0036】
図1に示すように、被覆部材5は、第1被覆部材51と、第2被覆部材52と、第3被覆部材53とを備えている。
第1被覆部材51は、第1推進軸1の前端部11に位置し、第1バランスウエイト41を固定している。
第2被覆部材52は、第1推進軸1の後端部12に位置し、第2バランスウエイト42を固定している。
第3被覆部材53は、第2推進軸2の後端部22に位置し、第3バランスウエイト43を固定している。
【0037】
図3に示すように、第3被覆部材53は、後端部22からスタブヨーク91の蓋部95の後端面95cまで延在している。
このため、第2推進軸2とスタブヨーク91との合わせ面(後端部22の後端面22bと周端部95aの前端面95b)は、第3被覆部材53に被覆されている。よって、この合わせ面から第2推進軸2内に水が浸入し難く、嵌合部94が錆び難い。
同様に、
図1に示すように、第1被覆部材51は、第1推進軸1と第1スタブシャフト81との合わせ面を被覆し、第2被覆部材52は、第1推進軸1と第2スタブシャフト31との合わせ面を被覆している。
【0038】
被覆部材5は、加熱により収縮する熱収縮チューブ54(
図5参照)で形成されている。熱収縮チューブ54を形成する樹脂は、例えば耐熱性の高いフッ素樹脂やポリオレフィン樹脂であり、さらに具体的にはポリフッ化ビニリデン等である。
つぎに、
図5を参照しながら被覆部材5の形成方法について説明する。
なお、第1被覆部材51〜第3被覆部材53の形成方法は、同一であるため、代表例として第3被覆部材53の形成方法を説明する。
【0039】
まず、組み立てられた推進軸100の重心をバランス測定器で測定し、バランスウエイト4の重さとバランスウエイト4を配置する位相を求める。
そして、
図5(b)に示すように、第2推進軸2の後端部22の外周面に第3バランスウエイト43を配置する。なお、第3バランスウエイト43に接着剤を塗布して第2推進軸2の後端部22に第3バランスウエイト43を接着してもよい。
【0040】
次いで、
図5(c)に示すように、推進軸100の後方から熱収縮チューブ54を通過させて、熱収縮チューブ54が第2推進軸2の後端部22に対して前後方向に重なるように配置する。
また、熱収縮チューブ54の後端部54aは、スタブヨーク91の蓋部95よりも後方に位置させて、熱収縮チューブ54が熱収縮した場合に、熱収縮チューブ54の後端部54aが蓋部95の後端面95cまで延在するようにする。
【0041】
次いで、
図5(d)に示すように、熱収縮チューブ54を加熱する。これにより、熱収縮チューブ54が径方向内側に収縮し、後端部22と第3バランスウエイト43とスタブヨーク91の蓋部95とを被覆する第3被覆部材53が形成される。
なお、第3バランスウエイト43を接着しておけば、熱収縮チューブ54が収縮する際に位置ずれするおそれがない。
【0042】
以上、実施形態によれば、熱収縮チューブ54を加熱することでバランスウエイト4を固定する被覆部材5を形成でき、バランスウエイト4を固定する作業が簡易となる。また、従来技術で説明したような磁力によって樹脂を誘導したり、樹脂の硬化を待ったりする必要がない。さらに、従来技術で説明したようなバランスウエイトの固定後にバランスウエイト4等を塗装(防錆処理)する必要がない。以上から、バランス修正作業の効率化を図ることができる。
【0043】
また、実施形態によれば、バランスウエイト4が筒体(第1推進軸1、第2推進軸2)に固定されるため、自在継手(十字軸ジョイント9、第1等速ジョイント8、第2等速ジョイント3)に被溶接部を設ける必要がない。このため、自在継手の小型化及び軽量化が図れる。
【0044】
また、実施形態によれば、自在継手(十字軸ジョイント9、第1等速ジョイント8、第2等速ジョイント3)と、筒体(第1推進軸1、第2推進軸2)との合わせ面を被覆部材5が被覆するため、耐食性が高い。
【0045】
また、熱収縮チューブ54が短縮することから、熱収縮チューブ54を熱収縮させる際に熱収縮チューブ54(被覆部材5)と筒体(第1推進軸1、第2推進軸2)との間に空気が入り込み難く、筒体(第1推進軸1、第2推進軸2)に対する被覆部材5との密着性が高い。よって、バランスウエイト4の固定力が高まる。
【0046】
また、被覆部材5のほかにバランスウエイト4を接着剤24で接着すれば、バランスウエイト4の固定力が高まる。
【0047】
以上、実施形態について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
例えば、実施形態の第1推進軸1及び第2推進軸2は、CFRPで形成された筒体を使用しているが、鋼又はアルミニウムで形成された筒体であってもよい。