【課題】コネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、任意の形状に曲げた状態で保持するコネクタ用ブーツおよびコネクタ付きケーブルを提供する。
【解決手段】中空のブーツ本体10aを備え、ブーツ本体10aには、ブーツ本体10aの長手方向に延在して光ファイバケーブルの周囲を覆う壁部12が形成されており、壁部12には、長手方向と直交して外側へ開口するスリット13と、係合部14と、が設けられ、係合部14は、スリット13を挟んで長手方向に対向する壁部12の一方の一部にある凹部15と、他方の一部にあり凹部15と係合可能な凸部16とからなり、凹部15と凸部16との係合状態を保持可能な光コネクタ用ブーツ10。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コネクタを電子機器等の端子に接続すると、荷重によりケーブルが下方に曲がる。しかし、ケーブル配線の都合により、電子機器等のコネクタ端子から突出するケーブルを所望の方向に所望の曲げ半径で保ちたい場合もある。また、光ファイバケーブルの場合は、曲がりが急角度になると、伝送損失が増大するという問題が生じる。
以上のような要求により、ケーブルを任意の形状に曲げられ、かつその状態のまま保持できるコネクタ用ブーツが求められる。
【0005】
例えば、特許文献1に記載された光コネクタブーツは、緩やかな角度で曲げが生じるようにしている。しかしながら、特許文献1に記載された光コネクタブーツは、曲げたままの状態を保持できる構造にはなっていない。
また、特許文献2には、静止部分と、静止部分へ滑走できるように接続された可動部分からなる調整可能なひずみ緩和ブーツが記載されている。しかしながら、特許文献2の調整可能なひずみ緩和ブーツは、一方向にしか折れ曲げることができず、通常のコネクタ用ブーツに比べて構造も複雑である。
また、特許文献3には、金属ワイヤを内蔵することにより所望の形状に曲げて所望の形状に保つ光ファイバコネクタ用のブーツが記載されている。しかしながら、特許文献3の光ファイバコネクタ用のブーツは、金属ワイヤ等の部材が必要であり、通常のコネクタ用ブーツに比べて構造も複雑化する。
上記のような要求を満たすために、従来のコネクタ用ブーツでは、構造が複雑化し、金属ワイヤ等を内蔵したりするので、コストが余分にかかってしまう。
【0006】
そこで、本発明の目的は、コネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、任意の形状に曲げた状態で保持することができるコネクタ用ブーツおよびコネクタ付きケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るコネクタ用ブーツは、中空のブーツ本体を備え、
前記ブーツ本体には、前記ブーツ本体の長手方向に延在してケーブルの周囲を覆う壁部が形成されており、
前記壁部には、前記長手方向と直交して外側へ開口するスリットと、係合部と、が設けられ、
前記係合部は、
前記スリットを挟んで前記長手方向に対向する壁部の一方の一部にある凹部と、他方の一部にあり前記凹部と係合可能な凸部とからなり、
前記凹部と前記凸部との係合状態を保持可能である。
【0008】
本発明の一態様に係るコネクタ付きケーブルは、端部にコネクタを有し、前記コネクタに隣接して上記コネクタ用ブーツを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、コネクタ用ブーツを任意の形状に曲げた状態で保持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の実施形態に係るコネクタ用ブーツは、
(1) 中空のブーツ本体を備え、
前記ブーツ本体には、前記ブーツ本体の長手方向に延在してケーブルの周囲を覆う壁部が形成されており、
前記壁部には、前記長手方向と直交して外側へ開口するスリットと、係合部と、が設けられ、
前記係合部は、
前記スリットを挟んで前記長手方向に対向する壁部の一方の一部にある凹部と、他方の一部にあり前記凹部と係合可能な凸部とからなり、
前記凹部と前記凸部との係合状態を保持可能である。
これにより、コネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、スリットを挟んだ壁部に凹部と凸部を設けることのみで、コネクタ用ブーツを任意の形状に曲げた状態で保持することができる。
【0012】
(2) (1)のコネクタ用ブーツにおいて、前記係合部は、前記ブーツ本体の周方向に複数設けられている。
係合部がブーツ本体の周方向に複数設けられているので、周方向の係合部のうち、曲げたい方向にある係合部のみを係合させて、所望の方向にコネクタ用ブーツを曲げることができる。
【0013】
(3) (1)または(2)のコネクタ用ブーツにおいて、前記係合部は、前記ブーツ本体の長手方向に複数設けられている。
係合部がブーツ本体の長手方向に複数設けられていることにより、同じ方向に曲がる係合部を複数係合させて、曲げる角度を大きくすることができる。これにより、係合させる係合部の数を変えて、コネクタ用ブーツを曲げる角度を調整することができる。
【0014】
(4) (1)から(3)のいずれか一のコネクタ用ブーツにおいて、前記凸部において前記凹部に係合する部分では、前記凸部の外部寸法は前記凹部の奥に向かうに従って大きくなっており、
前記凹部の入り口の内部寸法は、前記凸部の最大の外部寸法よりも小さくなっている。
凸部の最大の外部寸法が凹部の入り口の内部寸法より大きいので、凹部と凸部を係合させた後、凸部は凹部の入り口を越えて戻りにくくなり、係合状態で保持される。
【0015】
(5) (4)のコネクタ用ブーツにおいて、前記凹部および前記凸部の形状が丸型である。
丸型に突出した形状となっている凸部の最大の外部寸法は、丸型に窪んだ形状の凹部の入り口の内部寸法より大きいので、凸部は入り口を越えて戻ににくくなるので、凹部および凸部は係合状態で保持できる。
【0016】
(6) (4)のコネクタ用ブーツにおいて、前記凹部および前記凸部の形状が角型である。
凸部は凹部と同じ角型の形状となっているので、凸部は凹部に嵌まり込み、凸部は凹部の入り口を越えて戻りにくくなるので、凹部および凸部は係合状態で保持できる。
【0017】
(7) (4)のコネクタ用ブーツにおいて、前記凹部および前記凸部の形状が矢型である。
凸部の矢型の先端部分は凹部の矢型の先端部分に嵌まり込み、凸部は凹部の矢型の平行部分から直角に折れ曲がった部分の内壁を越えて戻りにくくなるので、凹部および凸部は係合状態で保持できる。
【0018】
本発明の実施形態に係るコネクタ付きケーブルは、
(8) 端部にコネクタを有し、前記コネクタに隣接して(1)から(7)のいずれか一のコネクタ用ブーツを有する。
コネクタ付きケーブルにおけるコネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、コネクタ用ブーツを任意の形状に曲げた状態で、保持することができる。これにより、コネクタ付きケーブルのコネクタを電子機器等の端子に接続する際に、コネクタ付きケーブルの曲がりが急角度になり伝送損失が増大することを防ぐことができる。また、ケーブル配線の都合により、電子機器等のコネクタ端子から突出するケーブルを所望の方向に曲げたままで保つことができる。
【0019】
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るコネクタ用ブーツおよびコネクタ付きケーブルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0020】
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態に係る光コネクタ用ブーツ10を有するコネクタ付き光ファイバケーブル1の概略平面図である。
図2は、第一の実施形態に係る光コネクタ用ブーツ10の斜視図である。
コネクタ付き光ファイバケーブル1は、
図1に示すように、端部に光コネクタ2を有し、光コネクタ2に隣接して、光ファイバケーブル3を保護するように周囲を覆う光コネクタ用ブーツ10を有する。
【0021】
光コネクタ用ブーツ10は、
図1および
図2に示すように、コネクタ付き光ファイバケーブル1の端部において、光コネクタ2に隣接し、光ファイバケーブル3を保護するように周囲を覆うものである。
光コネクタ用ブーツ10は、中空のブーツ本体10aを備えており、ブーツ本体10aには、光コネクタ2に隣接する部分の光ファイバケーブル3の周囲を覆う径が一定の円筒状の被覆部11と、光コネクタ2から離れる部分の光ファイバケーブル3の周囲を覆い先端の径が細くなるテーパの円筒状の壁部12とが形成されている。ブーツ本体10aのうち、少なくとも壁部12は、弾性を有する素材で形成されている。なお、被覆部11も弾性を有する素材でもよく、壁部12と同一の素材でもよい。
【0022】
壁部12には、ブーツ本体10aの長手方向と直交して外側へ開口するスリット13と、係合部14とが設けられている。
係合部14は、スリット13を挟んで、ブーツ本体10aの長手方向に対向する壁部12の一方の一部にある凹部15と、壁部12の他方の一部にあり凹部15と係合可能な凸部16とから構成されている。
【0023】
本実施形態では、
図1に示すように、凹部15は、壁部12の一部が丸型に窪んだ形状となっており、凸部16は、壁部12の一部が丸型に突出した形状となっている。
凸部16において、凹部15に係合する部分では、凸部16の外部寸法は凹部15の奥に向かうに従って大きくなっており、凹部15は、その入り口の内部寸法が凸部16の最大の外部寸法より小さくなっている。
【0024】
このような凹部15と凸部16を係合させる場合は次のようにする。
凸部16側を押圧して壁部12を弾性変形させ、凹部15の入り口に凸部16の先端を押し当てる。凹部15の入り口の内部寸法よりも、凸部16の外部寸法が大きい部分まで入ると、凸部16の外壁が凹部15の入り口に当接する。ある程度以上の力で押圧することにより、凸部16は、凹部15の入り口を拡げるように弾性変形させて凹部15の中に入る。凸部16が凹部15の中に入った後、押圧をやめる。このとき、凸部16の最大の外部寸法は凹部15の入り口の内部寸法より大きいので、凸部16は入り口を越えて戻りにくくなるので、凹部15および凸部16は係合状態で保持される。
【0025】
以上の係合状態では、壁部12は、凸部16と凹部15の係合部分でスリット13の一部を塞ぐように変形しており、この係合部分に向かってブーツ本体10aが曲がる。すなわち、光コネクタ用ブーツ10は、曲がった状態で保持される。
【0026】
そして、係合部14は、ブーツ本体10aの周方向に複数設けられており、ブーツ本体10aの長手方向にも複数設けられている。
係合部14がブーツ本体10aの周方向に複数設けられているので、ブーツ本体10aの周方向の係合部14のうち、曲げたい方向にある係合部14のみを係合させて、所望の方向に光コネクタ用ブーツ10を曲げることができる。
【0027】
また、係合部14がブーツ本体10aの長手方向に複数設けられていることにより、同じ方向に曲がる係合部14を複数係合させて、曲げる角度を大きくすることができる。これにより、係合させる係合部14の数を変えて、光コネクタ用ブーツ10を曲げる角度を調整することができる。
【0028】
[第二の実施形態]
図3は、第二の実施形態に係る光コネクタ用ブーツ20の斜視図である。
なお、
図1で示したコネクタ付き光ファイバケーブル1は、第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10を有するものとして図示したが、コネクタ付き光ファイバケーブル1は、第二の実施形態の光コネクタ用ブーツ20を有するものであってもよい。すなわち、
図3に示す光コネクタ用ブーツ20は、第一の実施形態と同様に
図1のコネクタ付き光ファイバケーブル1の端部において、光コネクタ2に隣接し、光ファイバケーブル3を保護するように周囲を覆うものである。
【0029】
図3に示すように、光コネクタ用ブーツ20は、第一の実施形態と同様に、中空のブーツ本体20aを備えている。ブーツ本体20aには、被覆部21と壁部22が形成されている。壁部22には、スリット23、係合部24(凹部25と凸部26)が設けられている。
【0030】
第二の実施形態の光コネクタ用ブーツ20が第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10と異なる点は、係合部24の凹部25および凸部26の形状であり、それ以外の点は、第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10と同様である。
図3に示すように、凹部25は、スリット23を挟んで対向する壁部22の一方の一部に、その内壁が角型(四角型)の形状となるように窪んでいる。凹部25は、入り口から奥に行くにしたがって、その内部寸法が大きくなり、内壁の最初の角部で最大の内部寸法となる。そして、さらに奥に行くにしたがって、その内部寸法は小さくなり、最奥部が角部となっている。
【0031】
凸部26は、その先端の角部が凹部25の入り口に対向するように角型の形状で、スリット23を挟んで対向する壁部22の他方の一部から突出し、凹部25に係合可能な同じ角型の形状となっている。
凸部26において、凹部25に係合する部分では、凸部26の外部寸法は凹部25の奥に向かうに従って大きくなっており、最初の角部で最大の外部寸法となる。最初の角部を超えて壁部22の他方の一部に至るまでは、その外部寸法は小さくなっている。
また、凹部25の入り口の内部寸法は、凸部26の最大の外部寸法よりも小さくなっている。
【0032】
このような凹部25と凸部26を係合させる場合は次のようにする。
凸部26側を押圧して壁部22を弾性変形させ、凸部26の先端の角部を凹部25の入り口から侵入させる。やがて、凸部26の外壁が凹部25の入り口に当接するが、凹部25の入り口部分を弾性変形させるようにさらに押圧する。そして、外部寸法が最大となる凸部26の最初の角部を、内部寸法が最大となる凹部25の最初の角部に一致させる位置まで押圧する。凸部26は凹部25と同じ角型の形状となっているので、凸部26は凹部25に嵌まり込み、凸部26は凹部25の入り口を越えて戻りにくくなるので、凹部25および凸部26は係合状態で保持される。
【0033】
本実施形態でも、係合部24が周方向に複数設けられていることにより、複数の係合部24のうちの曲げたい方向の係合部24のみを係合させて所望の方向に光コネクタ用ブーツ20を曲げることができる。
【0034】
また、係合部24がブーツ本体20aの長手方向に複数設けられていることにより、同じ方向に曲がる係合部24を複数係合させて曲げる角度を大きくすることができる。これにより、係合させる係合部24の数を変えて、光コネクタ用ブーツ20を曲げる角度を調整することができる。
【0035】
[第三の実施形態]
図4は、第三の実施形態に係る光コネクタ用ブーツ30の斜視図である。
なお、
図1で示したコネクタ付き光ファイバケーブル1は、第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10を有するものとして図示したが、コネクタ付き光ファイバケーブル1は、第三の実施形態の光コネクタ用ブーツ30を有するものであってもよい。すなわち、
図4に示す光コネクタ用ブーツ30は、第一の実施形態と同様に
図1のコネクタ付き光ファイバケーブル1の端部において、光コネクタ2に隣接し、光ファイバケーブル3を保護するように周囲を覆うものである。
【0036】
図4に示すように、光コネクタ用ブーツ30は、第一の実施形態と同様に、中空のブーツ本体30aを備えている。ブーツ本体30aには、被覆部31と壁部32が形成されている。壁部32には、スリット33、係合部34(凹部35と凸部36)が設けられている。
【0037】
第三の実施形態の光コネクタ用ブーツ30が第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10と異なる点は、係合部34の凹部35および凸部36の形状であり、それ以外の点は、第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10と同様である。
図4に示すように、凹部35は、スリット33を挟んで対向する壁部32の一方の一部に、矢の先端が奥になる矢型の形状(平行部分と三角形の先端部分とからなる形状)で窪んでいる。凹部35は、入り口から所定位置までは、矢型の平行部分のように、その内部寸法が同じになるように内壁面が平行な直線状に形成されている。そして、この平行部分の奥側の端部で内壁面がほぼ直角に折れ曲がって内部寸法は最大となり、矢型の先端部分となる。この先端部分は、奥に行くにしたがって内部寸法は小さくなり、最奥部が先端の角部となっている。
【0038】
凸部36は、先端が凹部35の入り口に対向するように矢型の形状(平行部分と三角形の先端部分とからなる形状)で、スリット33を挟んで対向する壁部32の他方の一部から突出し、凹部35に係合可能な形状となっている。
凸部36において、凹部35に係合する部分(矢型の先端部分)では、凸部36の外部寸法は凹部35の奥に向かうに従って大きくなっており、三角形の角部で最大の外部寸法となる。そして、角部を超えるとほぼ直角に折れ曲がって、外部寸法が小さくなり、壁部32の他方の一部に至るまでは、外部寸法が等しい矢型の平行部分となっている。
また、凹部35の入り口の内部寸法は、凸部36の最大の外部寸法よりも小さくなっている。
【0039】
このような凹部35と凸部36を係合させる場合は次のようにする。
凸部36側を押圧して壁部32を弾性変形させ、凸部36の矢型の先端部分を凹部35の入り口から侵入させる。やがて、凸部36の外壁が凹部25の入り口から続く平行部分に当接するが、この平行部分を弾性変形させるようにさらに押圧する。そして、凸部36の矢型の先端部分が凹部35の矢型の先端部分に一致する位置まで押圧する。
凸部36の矢型の先端部分は凹部35の矢型の先端部分に嵌まり込み、凸部36は凹部35の矢型の平行部分から直角に折れ曲がった部分の内壁を越えて戻りにくくなるので、凹部35および凸部36は係合状態で保持される。
【0040】
本実施形態でも、係合部34がブーツ本体30aの周方向に複数設けられていることにより、複数の係合部34のうちの曲げたい方向の係合部34のみを係合させて、所望の方向に光コネクタ用ブーツ30を曲げることができる。
【0041】
また、係合部34がブーツ本体30aの長手方向に複数設けられていることにより、同じ方向に曲がる係合部34を複数係合させて、曲げる角度を大きくすることができる。これにより、係合させる係合部34の数を変えて、光コネクタ用ブーツ30を曲げる角度を調整することができる。
【0042】
以上詳述した、第一の実施形態の光コネクタ用ブーツ10,第二の実施形態の光コネクタ用ブーツ20,第三の実施形態の光コネクタ用ブーツ30のいずれかの光コネクタ用ブーツを有するコネクタ付き光ファイバケーブル1は、光コネクタ用ブーツの構造を複雑化したり、金属ワイヤ等を内蔵したりすることなく、余分なコストをかけずに、光コネクタ用ブーツを任意の形状に曲げた状態で、保持することができる。また、スリットの間隔(互いに係合する凸部と凹部の間隔)を調整することで、必要以上に小さな曲げが加わらないように保持できる。これにより、コネクタ付き光ファイバケーブル1の光コネクタ2を電子機器等の端子に接続する際に、コネクタ付き光ファイバケーブル1の曲がりが急角度になり光の伝送損失が増大することを防ぐことができる。また、ケーブル配線の都合により、電子機器等の光コネクタ端子から突出するコネクタ付き光ファイバケーブル1を所望の方向に曲げたままで保つことができる。
【0043】
上記の第一の実施形態,第二の実施形態,第三の実施形態に示す例では、光コネクタ用ブーツおよびコネクタ付き光ファイバケーブルについて説明したが、本発明はこれらに限られるものではなく、金属導体を含む電線ケーブルのコネクタ用ブーツおよびコネクタ付きケーブルとしても使用可能である。